特開2016-214466(P2016-214466A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-214466(P2016-214466A)
(43)【公開日】2016年12月22日
(54)【発明の名称】眼科測定装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/107 20060101AFI20161125BHJP
   A61B 3/103 20060101ALI20161125BHJP
【FI】
   A61B3/10 K
   A61B3/10 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-101351(P2015-101351)
(22)【出願日】2015年5月18日
(71)【出願人】
【識別番号】000135184
【氏名又は名称】株式会社ニデック
【住所又は居所】愛知県蒲郡市拾石町前浜34番地14
(72)【発明者】
【氏名】濱口 浩二
【住所又は居所】愛知県蒲郡市拾石町前浜34番地14 株式会社ニデック拾石工場内
(57)【要約】      (修正有)
【課題】装置の大型化を抑制しつつ、リング状のパターン指標像を角膜に良好に形成する眼科装置を提供する。
【解決手段】眼科測定装置の指標投影ユニット100は、測定光軸Laを中心として同心円状に配置されるリング状光源61a,62aと、反射部材121と、を備える。反射部材121は、同心円の各半径方向において測定光軸La側を向く反射面121aを有し,リング状光源61aからの光を反射面121aによって測定光軸側Laに反射する。更に、指標投影ユニット100は、2重のリングスリットが形成されるカバー110を備え、それぞれのリングスリットによって、反射部材121aで反射される光を角膜Ecにおける第1円周領域A1にリング状のパターンで導き、リング状光源62aからの光を、第2円周領域A2にリング状のパターンで導く。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定光軸を中心とするリング状のパターン指標を、互いに異なる径で被検眼の角膜に複数形成するための指標投影ユニットと、
前記角膜に形成される複数のパターン指標を撮像する撮像素子を備える測定光学系と、を有し、
前記指標投影ユニットは、
前記測定光軸を中心として同心円状に配置される第1リング状光源,および,前記第1リング状光源よりも小径の第2リング状光源,と、
前記同心円の各半径方向において前記測定光軸側を向く第1反射面を有する第1反射部材であって、前記第1リング状光源からの第1指標光を前記第1反射面によって前記測定光軸側に反射する第1反射部材と、
前記第1反射部材によって反射された第1指標光を前記被検眼の角膜における第1円周領域にリング状のパターンで導き、且つ、前記第2リング状光源からの第2指標光を、前記角膜において前記第1円周領域よりも測定光軸側の第2円周領域にリング状のパターンで導くパターン形成部を有する眼科測定装置。
【請求項2】
前記第1リング状光源は、測定光軸と平行な方向に指向性を持つ光を発し、
前記第1反射面は、前記第1反射面における前記被検眼に近い位置ほど前記測定光軸に近づくように傾斜して配置される請求項1記載の眼科測定装置。
【請求項3】
前記指標投影ユニットは、
前記第1反射部材よりも前記測定光軸側の領域において、前記同心円の各半径方向において前記測定光軸側を向く第2反射面を有する第2反射部材であって、前記第2リング状光源からの第2指標光を前記第2反射面によって前記測定光軸側に反射する第2反射部材を、更に備え、
前記パターン形成部は、前記第2反射部材によって反射される前記第2リング状光源からの光を、前記第2指標光として、前記第2円周領域に導く請求項1又は2に記載の眼科測定装置。
【請求項4】
前記反射部材は、内側が前記反射面として形成される筒状部材である請求項1から3のいずれかに記載の眼科測定装置。
【請求項5】
前記測定光学系を含む第1測定ユニットと、
前記第1測定ユニットと前記同心円の半径方向の一つである第1方向に関して並べて配置され、前記測定光学系を介して測定される眼特性とは異なる眼特性である第2眼特性を測定する第2測定光学系を有する第2測定ユニットと、
前記第1測定ユニットと、前記第2測定ユニットと、を、前記第1方向に関して移動させるための移動機構と、を備える請求項1から4のいずれかに記載の眼科測定装置。
【請求項6】
前記第1測定ユニットと、前記第2測定ユニットとは、上下方向を前記第1方向として積層されている請求項5記載の眼科測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、被検眼の眼特性を測定する眼科測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、径の異なる複数のリング状のパターン指標を被検眼の角膜に投影することによって、被検眼の角膜形状を測定する眼科測定装置が知られている。この種の装置では、被検眼の角膜に投影されたパターン指標像をそれぞれ撮像し、それぞれのパターン指標像の形状を解析することによって、それぞれのパターン指標像が投影された位置における角膜曲率等、角膜形状を示す情報を得る(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2012−010798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、径の異なる複数のリング状のパターン指標像を形成するために、リング状光源が同心円状に複数設けられる場合、それらのリング状光源を備えるユニットがリングの半径方向に関して大型化しやすく、結果として、装置全体の大型化を招きやすい。
【0004】
本開示は、従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、装置の大型化を抑制しつつ、リング状のパターン指標像を角膜に良好に形成できる眼科測定装置を提供することを技術課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1態様に係る眼科測定装置は、測定光軸を中心とするリング状のパターン指標を、互いに異なる径で被検眼の角膜に複数形成するための指標投影ユニットと、前記角膜に形成される複数のパターン指標を撮像する撮像素子を備える測定光学系と、を有し、前記指標投影ユニットは、前記測定光軸を中心として同心円状に配置される第1リング状光源,および,前記第1リング状光源よりも小径の第2リング状光源,と、前記同心円の各半径方向において前記測定光軸側を向く第1反射面を有する第1反射部材であって、前記第1リング状光源からの第1指標光を前記第1反射面によって前記測定光軸側に反射する第1反射部材と、前記第1反射部材によって反射された第1指標光を前記被検眼の角膜における第1円周領域にリング状のパターンで導き、且つ、前記第2リング状光源からの第2指標光を、前記角膜において前記第1円周領域よりも測定光軸側の第2円周領域にリング状のパターンで導くパターン形成部を有する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、装置の大型化を抑制しつつ、リング状のパターン指標像を角膜に良好に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る眼科測定装置の外観構成図である。
図2】レフ・ケラト測定部と眼圧測定部の光学系及び制御系の構成について説明するための図である。
図3】レフ・ケラト測定部の撮像素子によって撮像される前眼部の正面画像を示した図である。
図4】(a)は、被検眼の側から見た、指標投影ユニットの正面図であり、(b)は、カバーを取り払った状態における正面図である。
図5図4(a)のA−A線による指標投影ユニットの概略断面図である。
図6】指標投影ユニットの断面において要部を拡大して示した図である。
図7】本実施形態の変容例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態を説明する。なお、本実施形態では、眼圧、眼屈折力及び角膜形状を測定する眼科測定装置1を例として説明する。本実施形態において、眼科測定装置1は、さらに、角膜厚等のその他の眼特性の測定を行ってもよい。
【0009】
図1において、本実施形態に係る眼科測定装置1の外観の一例を示す。図1(a)は、眼屈折力および角膜形状測定時の状態を表しており、図1(b)は、眼圧測定時の状態を表している。
【0010】
図1に例示する眼科測定装置1は、基台11と、顔支持ユニット12と、移動台13と、測定ユニット20と、を備える。
【0011】
本実施形態において、顔支持ユニット12は、基台11に取り付けられている。顔支持ユニット12は、顎台12a、及び、額当て12bを有する。これらの部材で被検者の顔を支持することで、装置に対して被検眼Eの位置が固定される。
【0012】
本実施形態において、移動台13は、基台11上でXZ方向に移動するための移動機構(図示せず)が設けられている。移動機構は、例えば、メカニカルな摺動機構であってもよい。
【0013】
また、本実施形態において、移動台13には、Y駆動部14が設けられている。更に、図1に示すように、XZ駆動部15が設けられていてもよい。Y駆動部14は、測定ユニット20を、被検眼Eに対してY方向(上下方向)に移動させる。XZ駆動部15は、測定ユニット20を、被検眼Eに対してX方向(左右方向)、及び、Z方向(つまり、作動距離方向、前後方向)の各方向に移動させる。よって、本実施形態では、Y駆動部14と、XZ駆動部15は、測定ユニット20を3次元的に移動させる3次元移動機構を構成する。より具体的な構成としては、例えば、Y方向に移動可能なYテーブル上に、X方向に移動可能なXテーブルを設け、Xテーブル上にZ方向に移動可能なZテーブルを設け、更に、Zテーブルの上に測定ユニット20を搭載することで、構成できる。各テーブルは、例えば、テーブル毎に設けたアクチュエータ(例えば、モータ)を駆動制御することで移動するものでもよい。この種の3次元移動機構は、上記構成に限定されるものではなく、周知の各種構成が採用されてもよい。
【0014】
測定ユニット20は、眼屈折力・角膜形状測定部20a(以下、レフ・ケラト測定部と記す)と、眼圧測定部20bと、を有する。
【0015】
レフ・ケラト測定部20aは、被検眼Eの眼屈折力及び角膜形状の眼特性を測定するために用いられる。レフ・ケラト測定部20の詳細構成については、図2を参照し、後述する。
【0016】
眼圧測定部20bは、非接触で被検眼Eの眼圧を測定するために用いられる。例えば、眼圧測定部20bは、ノズル25を介して被検眼角膜に対して流体(例えば、圧縮空気等)を吹き付ける。そして、流体の吹付による角膜の変形に基づいて眼圧を測定する。眼圧測定部20bは、例えば、ノズル25のほか、流体圧縮室と、圧力センサと、を備えてもよい(何れも図示せず)。流体圧縮室は、角膜に吹き付ける流体を圧縮するための空間であり、例えば、シリンダとピストンによって、構成されてもよい。また、圧力センサは、流体圧縮室内の圧力を検出する。圧力センサからの検出信号は、制御部90に入力されることで、制御部90での眼圧値算出に利用されてもよい。また、眼圧測定部20は、角膜の変形状態検出用の光学系、および、アライメント光学系等の各種光学系を備えてもよい(いずれも図示せず)。眼圧測定部20bの更なる詳細構成については、例えば、本出願人による特開2007−144128号公報等を参照されたい。
【0017】
本実施形態において、測定ユニット20には、レフ・ケラト測定部20aの測定光軸Laと、眼圧測定部20bの測定光軸Lbと、の高さが異なるようにレフ・ケラト測定部20aおよび眼圧測定部20bが配置されている。一例として、眼圧測定部20bは、レフ・ケラト測定部20aの上に位置するように積層配置される。なお、図1に示した測定光軸Lbは、前述した角膜の変形状態検出用の光学系における光軸であってもよい。
【0018】
なお、眼科測定装置1は、さらに、被検眼Eの角膜厚を測定するための角膜厚測定光学系が設けられていてもよい。例えば、レフ・ケラト測定部20aの筐体内に、レフ・ケラト測定部20aの検査窓を介して被検眼角膜Ecに対して角膜厚(パキ)測定用の光を投光する投光光学系が配置されているとともに、レフ・ケラト測定部の下部に、前述の投光光学系による被検眼角膜からの反射光をレフ・ケラト測定光軸Laに対して下方向から異なる角度の光軸(受光光軸)を用いて受光する撮影(受光)光学系が配置されていてもよい。また、角膜厚測定光学系は、眼圧測定部20bの筐体内に設けられていてもよい。
【0019】
測定ユニット20は、移動台13に設けられたY駆動部14により、被検眼に対して上下方向(図1に示すY方向)に移動される。また、Y駆動部14は、眼圧測定モードと,レフ・ケラト測定モードの切換によって、測定ユニット20を被検眼に対してY方向に移動させ、レフ・ケラト測定部20aの測定光軸Laと眼圧測定部20bの測定光軸Lbのいずれかを顔支持ユニット12にて固定された被検眼Eとほぼ同じ高さに合わせるために駆動される。このため、Y駆動部14の駆動量は、少なくとも測定光軸Laと測定光軸Lbとの間隔以上は確保する必要がある。さらに好ましくは、各測定モードにおいて、被検眼に対する自動アライメントをスムーズに行うことができる程度の移動可能範囲を確保するのが好ましい。
【0020】
また、眼圧測定部20bをレフ・ケラト測定部20aに対してZ方向に移動するための第3駆動部16が、測定ユニット20には設けられている。第3駆動部16は、眼圧測定モードの際には眼圧測定部20bを被検眼Eに近づく方向に移動させ、レフ・ケラト測定モードの際には眼圧測定部20bを被検眼Eから遠ざかる方向に移動させるために用いられる。
【0021】
ジョイスティック17は、被検眼Eと測定部20との位置関係を変更させるために検者に操作される。本実施形態において、移動台13は、ジョイスティック17の操作により、基台11上をX方向及びZ方向に移動される。また、検者が回転ノブ17aを回転操作することにより、測定ユニット20はY駆動部14のY駆動によりY方向に移動される。ジョイスティック17の頂部には、測定開始スイッチ17bが設けられている。また、眼科測定装置1は、モニタ95が設けられている。
【0022】
次に、図2を参照して、本実施形態の眼科測定装置1におけるレフ・ケラト測定部20aの構成を、より詳細に説明する。
【0023】
図2に例示するレフ・ケラト測定部20aは、パターン投影光学系60と、フォーカス指標投影光学系65と、前眼部撮像光学系40と、固視標投影光学系50と、眼屈折力測定光学系70(本実施形態における第2測定光学系の一例)と、を含む。本実施形態では、パターン投影光学系60と前眼部撮像光学系40とによって、光軸Laを測定光軸とするケラト測定光学系が形成される。
【0024】
パターン投影光学系60は、被検眼の角膜に、パターン指標を投影するための光源61,62を有する。光源61,光源62は、それぞれ、測定光軸Laを中心として、リング状に配置された光源である。つまり、光源61と、光源62とは、リング状光源である。それぞれのリング状光源は、光軸Laを中心とする同一円周上に、少なくとも3つ以上の点光源をそれぞれ有していてもよい。つまり、間欠的なリング状光源であってもよい。光源61は、角膜Ecに拡散光(有限光)を照射して、角膜Ecの第1円周領域A1(図3参照)にパターン指標像G1を投影する。光源62は、角膜Ecに拡散光を照射して角膜Ecの第2円周領域A2にパターン指標像G2を投影する。例えば、第1円周領域A1は、直径3.3mmの円周領域、第2円周領域A2は、直径2.4mmの円周領域であってもよい。
【0025】
本実施形態では、パターン指標像G1,G2に基づいて、角膜形状(例えば、角膜曲率半径、角膜屈折力等)が眼科測定装置1によって測定される。なお、パターン指標像G1,G2のうちいずれか一方は、被検眼Eと測定ユニット20とのZ方向のアライメントに利用されてもよい。
【0026】
また、本実施形態では、パターン投影光学系60の光源61,62は、前眼部を斜め方向から赤外光にて照明する前眼部照明を兼用する。但し、前眼部照明として、光源61,62とは別体の光源を設けてもよい。
【0027】
また、フォーカス指標投影光学系65は、例えば、前後方向(Z方向)検出用のフォーカス指標(プルキンエ像)を投影する光学系である。フォーカス指標投影光学系65は、第1光学系65aと、第2光学系65bと、を含む。第1光学系65aは、平行光により無限遠の指標を被検眼Eに投光する。第1光学系65aは、例えば、光源66と、コリメートレンズ67と、を含む。光源66,コリメートレンズ67は、それぞれ光軸L1を中心に2個ずつ配置されており、それぞれの投影光軸が光軸L1に対して所定の角度で交わるように配置されている。光源66(例えば、赤外光源)からの光は、コリメートレンズ67を介することで、平行光として角膜Ecに照射される。その結果、角膜Ecには、2点の無限遠のフォーカス指標M1,M2が投影される。また、第2光学系65bは、発散光により、有限遠の指標を被検眼Eに投光する。第2光学系65bは、例えば、光源68を含む。光源68は、光軸L1を中心に2個配置されており、それぞれの投影光軸が光軸L1に対して所定の角度で交わるように配置されている。光源68から出射される光によって、2点の有限円のフォーカス指標N1,N2が投影される。なお、本実施形態において、第1光学系65aによるフォーカス指標M1,M2と、第2光学系65bによるフォーカス指標N1,N2とは、角膜Ecに同一円周上において光軸Laを中心とする同一円周上に形成される。なお、パターン投影光学系60が、第2光学系65bを兼用してもよい。この場合、パターン指標像G1,G2の何れかが、フォーカス指標N1,N2として利用される。
【0028】
本実施形態では、フォーカス指標M1,M2と、フォーカス指標N1,N2との組み合わせによってZ方向のアライメント状態が検出される。これによって、被検眼Eに対するレフ・ケラト測定部20aの位置合わせ(例えば、自動アライメント、アライメント検出、手動アライメント等)が行われる。
【0029】
前眼部撮像光学系40は、撮像素子46を有する。この撮像素子46は、光源61,62からの光による前眼部反射光を受光する。また、光源66,67からの光による前眼部反射光も、撮像素子46で受光される。本実施形態において、前眼部撮像光学系40は、ダイクロイックミラー41、対物レンズ42、ダイクロイックミラー43、フィルタ44、レンズ45、および、撮像素子46、を含む。本実施形態において、撮像素子46は、前眼部と共役な位置に配置される。また、本実施形態において、フィルタ44は、光源61,62からの光、および、光源66,67からの光を透過する。一方、他の光を透過しない。なお、本開示において、「共役」は、必ずしも光学的に完全な共役関係に限定されるものではない。本開示において、「共役」な関係は、完全な共役関係のほか、許容される精度の範囲で完全な共役関係からずれた位置関係であってもよい。
【0030】
パターン指標像G1,G2をそれぞれ形成する各光源61,光源62からの光束(以下、「指標光束」という)は、それぞれ角膜Ecで反射されると、前眼部撮像光学系40の各部41〜45を介して、前眼部撮像光学系40の受光素子46で結像する。結果、パターン指標像G1,G2が撮像される。また、前述したように、光源61,光源62は、前眼部照明を兼ねているので、パターン指標像G1,G2は、前眼部正面画像と共に撮像される。
【0031】
また、各フォーカス指標M1,M2,N1,N2を形成する光束が角膜Ecに投影される場合、該光束の角膜反射光が、前眼部撮像光学系40の各部41〜45を介して、前眼部撮像光学系40の受光素子46で結像する。結果、M1,M2,N1,N2が、前眼部正面画像と共に撮像される(更に、パターン指標像G1,G2と共に撮像されてもよい)。撮像された前眼部画像は、図3に示すように、モニタ95に表示されてもよい。
【0032】
固視標呈示光学系50は、被検眼Eに対して固視標を呈示する。固視標呈示光学系50は、可視光源51と、固視標板52と、レンズ53と、を含む。また、ダイクロイックミラー43、レンズ42、および、ダイクロイックミラー41を、前眼部撮像光学系40と共用する。可視光源51が点灯することで、固視標板52よって固視標が形成される。そして、その固視標が、被検眼Eに呈示される。
【0033】
眼屈折力測定光学系70は、被検眼Eの屈折力を測定するために用いられる。本実施形態において、眼屈折力測定光学系70は、例えば、眼Eの瞳孔中心部を介して眼Eの眼底Efにスポット状の測定指標を投影する投影光学系と、眼底Efから反射された眼底反射光を瞳孔周辺部を介してリング状に取り出し、二次元撮像素子にリング状の眼底反射像を撮像させる受光光学系と、を有していてもよい(いずれも図示せず)。
【0034】
図2に示すように、レフ・ケラト測定部20aは、指標投影ユニット100を有する。指標投影ユニット100は、被検眼の角膜に測定光軸Laを中心とするリング状のパターン指標像G1,G2を投影するために利用される。本実施形態において、指標投影ユニット100は、パターン指標像G1,G2を、異なる径で複数投影する。具体例として、以下では、径の異なるパターン指標像G1,G2が同心円状に、指標投影ユニット100から角膜Ecに投影される。指標投影ユニット100は、ダイクロイックミラー41と、被検眼Eの間において配置される。本実施形態では、パターン投影光学系60と、フォーカス指標投影光学系65とが、指標投影ユニット100に設けられている。但し、指標投影ユニット100は、パターン投影光学系60の光源61,62が少なくとも配置される構造であってもよく、必ずしも、指標投影ユニット100に、各光学系60,65の部材がすべて配置されていなくてもよい。
【0035】
ここで、本実施形態における指標投影ユニット100の詳細構成を説明する。ここで、図4(a)は、被検眼Eの側から見た、指標投影ユニット100の正面図である。図4(b)は、カバー110を取り払った状態における正面図である。図4(a)において、カバー110は、指標投影ユニット100の前面(被検者側の面)に配置される。より詳細には、測定光軸Laと直交する面上に配置される。本実施形態において、カバー110は、リング状光源61,62からの指標光束を、リング状のパターンでそれぞれ角膜に導くために利用される。本実施形態において、カバー110は、同心円状のリングスリットを持ち、このリングスリットによって、パターンを形成する。つまり、本実施形態では、同心円状の複数のリングスリットが、測定光軸Laと垂直な同一平面上に設けられている。また、図5は、図4(a)のA−A線による指標投影ユニット100の断面を、概略的に示す。
【0036】
指標投影ユニット100は、パターン指標形成部120と、フォーカス指標形成部130と、を備える。これらの部材は、ベース(例えば、基板)102上に配置される。
【0037】
パターン指標形成部120には、パターン投影光学系60が設けられている。パターン指標形成部120は、リング状光源61,62、および、反射部121,122を備える。また、本実施形態において、パターン指標形成部120は、カバー110を含む。
【0038】
本実施形態において、リング状光源61は、光軸Laを中心とする円C1の上において、リング状に配置されている複数のLED61aを少なくとも含む。また、リング状光源62は、円C1との同心円である円C2上において、リング状に配置されている複数のLED62aを少なくとも含む。図4(b)においては、円C2は、円C1に対して短い径で形成されている。これらの各LED61aと、各LED62aとは、指標投影ユニット100の底部(例えば、ベース102上)に配置されている。
【0039】
本実施形態において、LED61aおよびLED62aは、赤外光を出射する。このとき、各LED61a、および、各LED62aは、それぞれの配光角の中心軸(以下、光軸という)が、被検眼側に向くように、それぞれ配置されている。図5の例では、各LED61aと、各LED62aとのそれぞれにおける光軸が、光軸Laと平行になるように、それぞれ配置されている。なお、ここでいう「平行」とは、各LED61aと、各LED62aとのそれぞれにおける光軸が、光軸Laと完全に平行である場合に限定されるものではない。許容される制度の範囲で、各LED61aと、各LED62aとのそれぞれにおける光軸が、光軸Laに対して傾いていてもよい。
【0040】
本実施形態において、反射部121は、光軸La側に反射面121aが形成されている。反射部121は、反射面121aによって、各LED61aからの光の一部(例えば、図5における光線p1)を、測定光軸La側に向けて反射する。本実施形態において、反射部121は、概して、リング状光源61よりも大きな径で、筒状に形成されており、リング状光源61の外周側に配置されている。
【0041】
リング状光源61,62及び反射部121,122と、被検眼Eとの間には、カバー110が置かれる。図4(a)に示すように、カバー110には、リング状光源61と対応するリング状の開口111が形成されている。つまり、カバー110には、リングスリットが形成されている。カバー110における開口111の形成位置は、角膜に投影するパターン指標像G1の半径と、角膜頂点からカバー110までとの距離に応じて定められる。例えば、開口111は、第1円周領域A1に対し、光軸Laと平行な光を投影した場合において、その光の反射方向上に形成される。本実施形態では、各LED61aから出射される光のうち、各LED61aの光軸から傾いて出射される光が、反射面121で反射される。更に、反射された光のうち、開口111を通過した一部の(例えば、光線p1)が、リング像G1を形成する指標光束として角膜Ecに投影される。なお、各LED61aから、各LED61a光軸に沿って出射される光は、例えば、カバー110によって、遮光される。このようにして、本実施形態では、開口111が、反射部121によって反射された指標光を角膜Ecにおける第1円周領域A1にリング状のパターンで導く。なお、本実施形態において、開口111には、拡散板111aが配置されており、これにより、リング像G1の円周方向における光量を、均一化している。
【0042】
ここで、実施形態との比較のために、図6において、LED61a´からなるリング状光源61´をベース面102上に設け、リング状光源61´から第1円周領域A1に指標光を直接投影する構成を仮定した場合を示す。LED61a´は、ベース面102において、第1円周領域A1と開口111を結ぶ直線上に配置されるので、LED61a´は、LED61aに対し、測定光軸から離れた位置に配置する必要が生じる。よって、リング状光源61´は、リング状光源61に対して、大きな径で形成する必要がある。
【0043】
このように、リング状光源61´から第1円周領域A1に指標光を直接投影する場合に比べ、本実施形態では、リング状光源61の径をより短く形成することができる。よって、指標投影ユニット100は、リング状光源61の半径方向(つまり、本実施形態では、XY方向)に関してコンパクトに形成できる。
【0044】
また、図6に示すように、反射面121aは、その反射面121aにおける被検眼Eに近い位置ほど測定光軸Laに近づくように、各LED61aの光軸に対し傾いて配置される。傾斜した反射面121aによって、角度θ1とφ1とが、θ1>φ1の関係になる。但し、角度φ1は、LED61aの光軸と、反射面121に向かう光線p1の主光線と、のなす角度である。また、θ1は、LED61a´の光軸と、LED61a´から第1円周領域A1に向かう光線p1´の主光線と、のなす角度である。
【0045】
一般に、LEDには、配光の指向性がある。このため、光軸に対する出射角度が小さい光線は、比較的光量が高く、出射角が大きい光線は、比較的光量が小さくなる。本実施形態では、θ1>φ1の関係が成り立つ場合には、LED61a´から角膜Ecに直接向かう光線p1´よりも、高い光量が、光線p1として反射面121に入射し、反射によって被検眼Eに導かれる。その結果、リング状光源61によるパターン指標像G1が、良好に形成されやすい。
【0046】
また、図4(a)に示すように、カバー110には、リング状光源62と対応するリング状の開口112が形成されている。つまり、カバー110には、リング状光源61用のリングスリットの他、該リングスリットとは異なる径の(図4(a)においては、より小さな径の)リングスリットが、同心円状に形成されている。カバー110における開口112の形成位置は、角膜に投影するパターン指標像G2の半径と、角膜頂点からカバー110までとの距離に応じて定められる。例えば、開口112は、第2円周領域A2に対し、光軸Laと平行な光を投影した場合において、その光の反射方向上に形成される。本実施形態では、開口112が、反射部122によって折り曲げられた指標光p2を角膜Ecにおける第1円周領域A2にリング状のパターンで導く。指標光p2は、第2リング状光源62から出射される光のうち、反射面122に入射する光の一部である。なお、本実施形態では、開口111と同様、開口112に対しても、リング像G2の円周方向における光量を均一化するための拡散板112aが設けられている。本実施形態では、各LED62aから出射される光のうち、反射面122で反射され、更に、開口112を通過した一部が、パターン指標像G2を形成する指標光束として角膜Ecに投影される。結果、リング状光源62を、小径で形成しやすくなるので、LED61aと、LED62aとの間隔を確保しやすくなる。つまり、パターン指標形成部120の底部(例えば、ベース面102)において、各リング状光源61,62の設置が容易になる。
【0047】
また、反射面122aは、反射面122aにおける被検眼Eに近い位置ほど測定光軸Laに近づくように、各LED62aの光軸に対し傾いて配置されてもよい。その結果、パターン指標像G2を形成する指標光の光量が確保されやすくなるので、リング状光源62によるパターン指標像G2が、良好に形成されやすくなる。
【0048】
また、フォーカス指標形成部130には、フォーカス指標投影光学系65(つまり、第1光学系65aと第2光学系65b)が設けられている。フォーカス指標形成部130には、光源66,68および、コリメータレンズ67を備えている。詳細な図示は省略するが、図4において、光源66は、コリメータレンズ67に対し、紙面奥側にある基板102に配置されていてもよい。
【0049】
次に、制御系について説明する。制御部90は、装置全体の制御及び測定結果の算出を行う。制御部90は、レフ・ケラト測定部20aや眼圧測定部20b等に備わる各部材の他、モニタ95、Y駆動部14、XZ駆動部15、第3駆動部16、メモリ91、回転ノブ17a、測定開始スイッチ17b、及び操作部(ユーザインターフェイス)92、等と接続されている。
【0050】
本実施形態では、撮像素子46から出力される撮像信号は、制御部90によって画像処理され、モニタ95に表示される。さらに、制御部90は、撮像素子46から出力される撮像信号に基づいて被検眼に対するアライメント状態を検出してもよい。
【0051】
メモリ91は、書き換え可能な非一過性の記憶媒体を含んでいてもよく、例えば、フラッシュメモリ、およびハードディスク等のいずれかであってもよい。撮影および測定の結果得られた画像および測定データは、メモリ91に保存される。測定シーケンスを規定するプログラムおよび固定データは、このメモリ91に記憶されていてもよい。
【0052】
以上のような構成を備える眼科測定装置1において、その動作について説明する。なお、以下の説明においては、測定モードの切り替えに伴う測定ユニット20の移動を、中心として説明する。各種の眼特性を得る測定動作の詳細については、例えば、本出願人による特開2007−144128号公報等を参照されたい。
【0053】
例えば、眼科測定装置1には、測定モードとして、眼屈折力及び角膜形状のみを測定する第1モード、眼圧のみを測定する第2モード、及び、眼屈折力,角膜形状及び眼圧を連続測定する第3モード、が用意されていてもよい。例えば、第3モードでは、先に眼屈折力及び角膜形状を測定するモードが実行(選択)された後、眼圧を測定するモードに自動的に切換えられる。これは先に眼圧を測定すると、圧縮空気の吹き付け等による影響が残る可能性があるからである。以下では、第3モードについて説明する。
【0054】
この場合、レフ・ケラト測定が初めに行われる。この場合、制御部90は、レフ・ケラト測定をスムーズに開始できるように、測定ユニット20の高さを調整する。すなわち、制御部90は、Y駆動部14を駆動させることにより、測定光軸Laと被検眼Eがほぼ同じ高さになるようにしておく(ラフで構わない)。また、制御部90は、第3駆動部16を駆動させることにより、眼圧測定部20bをレフ・ケラト測定部20aに対して装置本体側に後退させる。これにより、レフ・ケラト測定を行う際にノズル25の先端が被検者の額等に接触しないようにしておく。
【0055】
次に、被検眼Eに対する測定ユニット20のX,Y及びZ方向のアライメントが行われる。撮像素子46に撮像された前眼部画像がモニタ95に表示される(図3参照)ので、検者はモニタ95を観察しながらジョイスティック17及び回転ノブ17aを操作し、ラフなアライメントを行う。パターン指標投影光学系60によるパターン指標像G1,第1光学系65aによるフォーカス指標像M1,M2、および、第2光学系65bによるフォーカス指標像N1,N2が撮像素子46により撮像される状態になると、制御部90は、Y駆動部14及びXZ駆動部15を駆動制御することにより測定ユニット20をXYZの各方向に移動させ、被検眼Eに対する測定ユニット20の詳細なアライメントを行う。この場合、制御部90は、撮像素子46によって検出されたパターン指標像G1の中心位置の座標を算出することにより被検眼に対する上下左右方向のアライメント状態を求める。また、制御部90は、測定ユニット20が被検眼Eに対してZ(作動距離)方向にずれた場合に、フォーカス指標M1,M2間の間隔がほとんど変化しないのに対して、フォーカス指標像N1,N2の所定半径方向の像間隔が変化するという特性を利用して、被検眼に対する作動距離方向のアライメント状態を求める(詳しくは、特開平6−46999号参照)。
【0056】
その後、アライメントが完了したら自動的に、レフ・ケラト測定が行われる。なお、ケラト測定では、角膜Ecにパターン指標像G1,G2が投影される。このとき、いずれか一方が投影されてもよいし、両方が投影されてもよい。両方を投影する場合、パターン指標像G1,G2を同時に投影してもよいし、一方ずつ投影してもよい。制御部90は、撮像素子46によって撮像されるパターン指標像G1,G2を解析することによって、角膜形状を得る。
【0057】
レフ・ケラト測定の完了後、眼圧を測定するモードに移行する。このとき、制御部90は、Y駆動部14を駆動させることにより測定ユニット20を下方向に移動させ、眼圧測定部20bの測定光軸Lbと被検眼Eとがほぼ同じ高さになるようにする(ラフで構わない)(図1(b)参照)。
【0058】
また、制御部90は、第3駆動部16を駆動させることにより眼圧測定部20bを被検眼Eへ近づく方向に移動させる。これにより、ノズル25の先端が、レフ・ケラト測定部20aの筐体前面より被検者側に位置する(せり出す)ようにしておく。これは、レフ・ケラト測定部20aの筐体前面が被検者の顔(例えば、鼻)に当接しないようにするとともに、被検眼と装置との作動距離を眼圧測定に合わせて短くするためである。このようにして、眼圧測定が可能な状態となる。
【0059】
なお、眼圧測定部20bを被検眼側に移動させる場合、ノズル25の先端が被検眼Eに接触する可能性があるので、好ましくは、一旦、第3駆動部16を駆動制御して測定ユニット20を被検眼Eから遠ざかる方向の後方位置へ一旦移動した後(例えば、最も後方側に設定されている基準位置まで後退させた後)、ノズル25の先端をレフ・ケラト測定部20aの前面より一定量だけ突出させてもよい。
【0060】
その後、制御部90は、眼圧測定に際して、アライメント(例えば、Zアライメント)を行う。このときのアライメントは、例えば、角膜反射像に基づいて行われてもよいし、他の指標に基づいて行われてもよい。被検眼に投影される指標は、例えば、眼圧測定ユニット20bに内蔵された指標投影光学系(図示せず)から投影されるものであってもよい。
【0061】
アライメント完了後、制御部90は、ピストンを駆動してシリンダ内の空気を圧縮し、圧縮空気をノズルから角膜Ecに向けて吹き付けて、眼圧測定を行う。
【0062】
以上説明したように、本実施形態における眼科測定装置1では、レフ・ケラト測定部20aと、眼圧測定部20bとが、測定ユニット20において積層されている。レフ・ケラト測定部20aと、眼圧測定部20bとの切換は、被検眼Eに対して、測定ユニット20を上下方向に移動させることによって行われる。ここで、本実施形態では、反射部121を設けたことによって、レフ・ケラト測定部20aにおける指標投影ユニットが、リング状光源61,62におけるリングの半径方向に関してコンパクトに構成される。このため、レフ・ケラト測定部20a(の測定光軸La)と、眼圧測定部20b(の測定光軸Lb)とを、より接近させて積層可能である。その結果、測定モードを切換える際におけるY駆動部14の移動量を抑制できるので、コンパクトなY駆動部15を採用しやすくなる。結果、装置全体のサイズを抑制しやすくなる。また、レフ・ケラト測定部20aと、眼圧測定部20bとを、接近させることによって、装置の低重心化が図られる。その結果、上下移動の際に、左右方向に装置がズレることが抑制される。
【0063】
以上、実施形態に基づいて説明を行ったが、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態を種々に変形した実施例を含む。
【0064】
例えば、上記実施形態では、パターン指標像G1,G2として、連続したリング状の指標像を例示したが(図3参照)、それぞれのリングは、間欠的なリングであってもよい。この場合、例えば、開口111,112のそれぞれが、間欠的なリング形状に形成されていてもよい。また、拡散板111a,112aを開口111,112に設けないことによって、パターン指標像G1,G2として、間欠的なリング像を形成してもよい。
【0065】
また、反射部121,122は、反射面121a,122aがそれぞれ連続的な筒形状で形成されるものとして説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、反射部121,122は、円周方向に関して、複数に分割されていてもよい。この場合、各反射部は、光軸Laに対し、それぞれのLEDと同一半径方向上において、測定光軸La側に反射面121a,122aを向けて配置される。
【0066】
なお、光源61,光源62には、例えば、赤外光または可視光を発するLEDが使用される。また、光源61,光源62について、光軸L1を中心とする同一円周上に少なくとも3つ以上の点光源が配置されていればよく、間欠的なリング光源であってもよい。また、上記実施形態において、測定部は、角膜の形状測定として、ケラト測定が行われる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものでなく、例えば、角膜のトポグラフィーが測定されてもよい。この場合において、パターン投影光学系60は、複数のリング指標を投影するプラチド指標投影光学系であってもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、パターン指標像毎に、個別のリング状光源を設ける場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、1つのリング状光源によって、第1パターン指標像G1、および第2パターン指標像G2のいずれとも径の異なるパターン指標像を、更に形成してもよい。
【0068】
例えば、図7において、リング状光源61から出射する光によって、2つのパターン指標像を形成する場合を例示する。この場合、例えば、図7に示すように、一つのリング状光源61からの指標光束が、2つ以上の光路で、被検眼の角膜に導かれる。図7では、2つの光路が形成される場合を例示する。
1つ目の光路では、上記実施形態と同様、反射部121によって指標光束を折り曲げた後、その指標光束が第1円周領域A1に投影される。2つ目の光路は、反射部を介さずに、指標光束を第1円周領域A1よりも内側の第3円周領域に導く光路である。第3円周領域に指標光束を投影するために、指標投影ユニット100は、第3円周領域に向けてリング状光源61から出射される第3指標光を、第3円周領域に対してリング状に導く開口131(例えば、リングスリット等)を有する。この開口131によって、パターン状に光束が形成される。また、開口131を介して角膜Ecに投影される第3指標光によって、パターン指標像G1よりも径の小さなパターン指標像が角膜Ecに形成される。
【0069】
また、上記実施形態では、レフ・ケラト測定部20aと、眼圧測定部20aとを積層配置する場合について説明したが、レフ・ケラト測定部20aと、眼圧測定部20aとは、リング状光源61,62が置かれるリングの半径方向のうち、一方向に並べて配置されてもよく、左右方向に並べて配置されていてもよい。
【0070】
なお、上記実施形態において、リング状光源61,62は、それぞれ、複数のLEDによって構成されるものとして説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。リング状光源61,62は、リング状の光束を、測定光軸Laと平行な方向に発するものであればよい。例えば、LEDの代わりに、SLDが用いられてもよいし、周知のレーザー光源が用いられてもよいし、その他の光源が用いられてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1 眼科測定装置1
14 Y駆動部
20a レフ・ケラト測定ユニット
20b 眼圧測定ユニット
40 前眼部撮影光学系
46 撮像素子
60 パターン投影光学系
61,62 リング状光源
61a,62a LED
70 眼屈折力測定光学系
111,112 開口
121,122 反射部材
121a,122a 反射面
100 指標投影ユニット
A1 第1円周領域
A2 第2円周領域
Ec 角膜
La 測定光軸
G1,G2 パターン指標
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7