特開2017-40348(P2017-40348A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-40348(P2017-40348A)
(43)【公開日】2017年2月23日
(54)【発明の名称】遊星歯車装置及びその設計方法
(51)【国際特許分類】
   F16H 1/46 20060101AFI20170203BHJP
【FI】
   F16H1/46
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-164100(P2015-164100)
(22)【出願日】2015年8月21日
(71)【出願人】
【識別番号】504182255
【氏名又は名称】国立大学法人横浜国立大学
【住所又は居所】神奈川県横浜市保土ヶ谷区常盤台79番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100094835
【弁理士】
【氏名又は名称】島添 芳彦
(72)【発明者】
【氏名】藤本 康孝
【住所又は居所】神奈川県横浜市保土ヶ谷区常盤台79番1号 国立大学法人横浜国立大学内
(72)【発明者】
【氏名】西岡 利恭
【住所又は居所】神奈川県横浜市港南区日野4−49−11 有限会社エストン内
【テーマコード(参考)】
3J027
【Fターム(参考)】
3J027FA36
3J027FB01
3J027FB31
3J027GB03
3J027GC24
3J027GC26
3J027GD04
3J027GD08
3J027GD12
(57)【要約】
【課題】比較的低コストで製造し得る簡易な構造の遊星歯車装置により、100:1を超える高い減速比を比較的容易に実現するとともに、歯車の全段数を2段に設定して伝達効率を向上する。
【解決手段】遊星歯車装置(G)は、キャリア(H)を共有する第1及び第2の遊星歯車機構を有し、各遊星歯車機構は、太陽歯車(S1,S2)及び遊星歯車(P1,P2)から構成され、或いは、内歯車(I1,I2)及び遊星歯車(P1,P2)から構成される。遊星歯車は、外歯車形態の平歯車からなり、第1遊星歯車機構の歯車は、モジュールピッチ歯車であり、第2遊星歯車機構の歯車は、ダイヤメトラルピッチ歯車である。同軸条件を充足すべく、第1及び第2遊星歯車機構の少なくとも一方を構成する歯車は、転位歯車である。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の遊星歯車機構を組合せてなる遊星歯車装置において、
キャリアを共有する第1及び第2の遊星歯車機構を有し、
各遊星歯車機構は、太陽歯車と、該太陽歯車に噛合し且つ太陽歯車の周方向に公転運動する遊星歯車とから構成され、
各遊星歯車機構の太陽歯車及び遊星歯車は、外歯車形態の平歯車からなり、
各遊星歯車機構の遊星歯車は、共通の回転中心軸線を中心に一体的に回転するように中心軸を共有し又は中心軸同士を一体的に連結され、或いは、共通の回転中心軸線を中心に一体的に回転するように互いに一体化しており、
前記第1遊星歯車機構を構成する歯車は、モジュールピッチ歯車であり、前記第2遊星歯車機構を構成する歯車は、ダイヤメトラルピッチ歯車であり、
同軸条件を充足すべく、第1及び第2遊星歯車機構の少なくとも一方を構成する歯車は、転位歯車であることを特徴とする遊星歯車装置。
【請求項2】
複数の遊星歯車機構を組合せてなる遊星歯車装置において、
キャリアを共有する第1及び第2の遊星歯車機構を有し、
各遊星歯車機構は、内歯車と、該内歯車に噛合し且つ内歯車の周方向に公転運動する遊星歯車とから構成され、
各遊星歯車機構の遊星歯車は、外歯車形態の平歯車からなり、
各遊星歯車機構の遊星歯車は、共通の回転中心軸線を中心に一体的に回転するように中心軸を共有し又は中心軸同士を一体的に連結され、或いは、共通の回転中心軸線を中心に一体的に回転するように互いに一体化しており、
前記第1遊星歯車機構を構成する歯車は、モジュールピッチ歯車であり、前記第2遊星歯車機構を構成する歯車は、ダイヤメトラルピッチ歯車であり、
同軸条件を充足すべく、第1及び第2遊星歯車機構の少なくとも一方を構成する歯車は、転位歯車であることを特徴とする遊星歯車装置。
【請求項3】
請求項1に記載された遊星歯車装置の設計方法において、前記第1遊星歯車機構を構成する前記太陽歯車及び遊星歯車の歯数比(Zs1/Zp1)と、前記第2遊星歯車機構を構成する前記太陽歯車及び遊星歯車の歯数比(Zs2/Zp2)との差を低減又は縮小することにより、200:1を超える高い減速比を設定することを特徴とする遊星歯車装置の設計方法。
【請求項4】
請求項2に記載された遊星歯車装置の設計方法において、前記第1遊星歯車機構を構成する前記内歯車及び遊星歯車の歯数比(Zi1/Zp1)と、前記第2遊星歯車機構を構成する前記内歯車及び遊星歯車の歯数比(Zi2/Zp2)との差を低減又は縮小することにより、200:1を超える高い減速比を設定することを特徴とする遊星歯車装置の設計方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊星歯車装置及びその設計方法に関するものであり、より詳細には、複数の遊星歯車機構を組合せてなる高減速比の遊星歯車装置及びその設計方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
産業機械、車両、ロボット、OA機器等の各種の駆動系又は動力等伝達系を構成する減速(増速)装置として、太陽歯車、遊星歯車、内歯車及びキャリアから構成される遊星歯車機構が知られている(非特許文献1:「歯車応用機構の設計」)。遊星歯車機構は、比較的高い減速比を実現可能にするとともに、減速比及び伝達トルクに比して機構又は構造が比較的コンパクトであり、しかも、入力軸及び出力軸を同軸配置し得ることから、多種多様な駆動装置又は動力伝達装置等の駆動系又は動力伝達系において広く実用に供されている。
【0003】
遊星歯車機構として、例えば、単純遊星歯車機構、ラビニヨ遊星歯車機構、複合遊星歯車機構及び不思議遊星歯車機構等が知られている。一般には、高効率、高トルク及び高減速比の歯車機構は、各種産業機器や民生機器などに多くの需要があるので、遊星歯車機構の他、波動歯車機構(ハーモニックギヤ)や、サイクロイド歯車機構などの歯車機構も開発され、実用化されている。
【0004】
このような各種歯車機構によって得られる減速比は、概ね以下のとおりであると考えられている。
(1)単純遊星歯車機構(1段):減速比1/4〜1/10程度
(2)ラビニヨ遊星歯車機構(1段):減速比1/10程度
(3)複合遊星歯車機構:減速比1/100程度
(4)不思議遊星歯車機構:減速比1/100程度
(5)波動歯車機構:減速比1/30〜1/200
(6)サイクロイド歯車機構:減速比1/60〜1/200
【0005】
このような多種の歯車機構の中で、不思議遊星歯車機構、波動歯車機構及びサイクロイド歯車機構は、比較的特殊な構造の歯車を使用した構成を有するので、生産性の低下や、設計自由度向上の困難性、構造強度向上の困難性、或いは、製造コストの高額化等の課題が生じ易く、このため、汎用的な平歯車を用いた単純遊星歯車機構等の遊星歯車機構が、生産性、製造コスト、設計自由度、構造強度等の観点より望ましいと考えられる。殊に、複数の遊星歯車機構を組合せてなる複合遊星歯車機構は、上記のとおり、1/100程度の減速比を実現し得るので、高い減速比を要する遊星歯車装置の歯車機構として好ましく採用し得ると考えられる。
【0006】
他方、遊星歯車機構においては、内歯車及び太陽歯車と噛合う複数個の遊星歯車が周方向に配列されるので、遊星歯車機構が機構的に成立するための制約又は設計条件として、同軸条件、組立条件及び隣接条件の3条件が一般に考慮される。同軸条件は、太陽歯車、内歯車及びキャリアの軸心が同軸上に位置するための条件であり、組立条件は、等間隔に配置された複数の遊星歯車が太陽歯車及び内歯車と噛合うための条件であり、隣接条件は、隣り合う遊星歯車が互いに干渉しないための条件である。
【0007】
図7図10は、太陽歯車、遊星歯車、内歯車及びキャリアから構成される従来の遊星歯車機構の構成を示す概念図である。
【0008】
図7には、単純遊星歯車機構の構成が示されている。太陽歯車Sの歯数をZs、遊星歯車Pの歯数をZp、内歯車Iの歯数をZi、遊星歯車Pの個数をNに夫々設定するとともに、内歯車Iを固定し、太陽歯車Sを入力軸、キャリアHを出力軸に夫々設定した場合、遊星歯車機構の減速比、同軸条件、組立条件及び隣接条件は、下式で表される。なお、図7において、符号Kは、太陽歯車S及び内歯車Iを包含する広義の太陽歯車を意味しており、図7に示す遊星歯車機構は、最も一般的な2K−H型に属する。
【数1】
【0009】
図8には、ラビニヨ式遊星歯車機構の構成が示されている。太陽歯車Sの歯数をZs、径方向外方の遊星歯車P1の歯数をZp1、径方向内方の遊星歯車P2の歯数をZp2、内歯車Iの歯数Zi、遊星歯車P1、P2の個数を2Nに夫々設定するとともに、内歯車Iを固定し、太陽歯車Sを入力軸、キャリアHを出力軸に夫々設定した場合、遊星歯車機構の減速比、同軸条件、組立条件及び隣接条件は、下式で表される。なお、ラビニヨ式遊星歯車機構では、第1段の遊星歯車P2が回転方向を反転させることから、キャリアHを基準とすると、太陽歯車Sと内歯車Iとが同一方向に回転するので、減速比を示す下式の分母において、太陽歯車Sの歯数Zsに掛かる符号が反転する。また、隣接条件は、複数の式によって定義されるが、これは、各式のいずれにも適合することによって隣接条件が満たされることを意味する。
【数2】
【0010】
上式において、φは、太陽歯車Sの中心軸線と遊星歯車P1の中心軸線とを結ぶ直線と、太陽歯車Sの中心軸線と遊星歯車P2の中心軸線とを結ぶ直線とが交差する角度である。
【0011】
図7及び図8に示す遊星歯車装置は、同一構面内のギア列(ギアトレーン)によって構成されているが、前述のとおり、回転軸線方向に間隔を隔てた構面内に遊星歯車機構を夫々配置してなる複合遊星歯車機構は、単純遊星歯車機構や、ラビニヨ遊星歯車機構に比べ、高減速比を実現する上で好ましく採用し得る歯車機構であると考えられる。しかし、複合遊星歯車機構においては、並置された遊星歯車機構が前述の3条件を夫々充足する必要が生じるので、上記設計条件を充足した上で高減速比を実現することは、実際には、極めて困難である。このため、遊星歯車機構の設計条件を緩和することを意図した複合遊星歯車機構の構成が、例えば、特許文献1〜3において提案されている。
【0012】
特許文献1(PCT国際出願公開公報WO2007-017935号)に記載された複合遊星歯車機構は、太陽歯車、遊星歯車及び内歯車を有する2組の遊星歯車機構を備え、各遊星歯車機構の遊星歯車同士を同軸且つ一体的に連結するとともに、転位歯車の使用によって設計条件を緩和した構成を有する。また、特許文献2(特開2008-275112号公報)に記載された複合遊星歯車機構は、太陽歯車、遊星歯車及び内歯車を有する2組の遊星歯車機構を連結するとともに、遊星歯車を非軸対称に配置することによって設計条件を緩和した構成を有する。
【0013】
図9は、特許文献3(PCT国際出願公開公報WO2012-060137号)に記載された複合遊星歯車機構の構成を示す概念図である。特許文献3の複合遊星歯車機構は、図9に示す如く、2組の遊星歯車機構の太陽歯車S1、S2を相互連結するとともに、共用のキャリアHによって各遊星歯車P1、P2の支軸及び軸受を独立に支持又は支承することにより、設計自由度を向上した構成を有する。
【0014】
以上説明した各種形式の遊星歯車機構は、いずれも、内歯車を備えた代表的な遊星歯車機構の構成を有するが、他の構成の遊星歯車機構として、図10に示す如く、内歯車を備えない形式の複合遊星歯車機構が知られている。
【0015】
図10に示す複合遊星歯車機構は、図8に示すラビニヨ式遊星歯車機構において内歯車I(図8)を太陽歯車S2(図10)に置換した構成の遊星歯車機構として把握し得る。図10に示す遊星歯車機構においては、太陽歯車S1、S2は、キャリアHを基準として逆方向に回転する。
【0016】
太陽歯車S1の歯数をZs1、太陽歯車S2の歯数をZs2、遊星歯車P1の歯数をZp1、遊星歯車P2の歯数をZp2、遊星歯車P1、P2の個数を2Nに設定するとともに、太陽歯車S2を固定し、太陽歯車S1を入力軸、キャリアHを出力軸に設定した場合、遊星歯車機構の減速比、同軸条件、組立条件及び隣接条件は、下式で表される。なお、隣接条件は、下記のとおり複数の式によって定義されるが、これは、各式のいずれにも適合すべきことを意味する。また、下式において、φは、太陽歯車S1、S2の中心軸線と遊星歯車P1の中心軸線とを結ぶ直線と、太陽歯車S1、S2の中心軸線と遊星歯車P2の中心軸線とを結ぶ直線とが交差する角度である。
【数3】
【0017】
また、図10に示す遊星歯車機構の変形として、中心軸を共有し且つ異なる歯数を有する2つの遊星歯車を備えた複合遊星歯車機構が、特許文献4(特開平7-301288号公報)等に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】PCT国際出願公開公報WO2007-017935号
【特許文献2】特開2008-275112号公報
【特許文献3】PCT国際出願公開公報WO2012-060137号
【特許文献4】特開平7-301288号公報
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】矢田恒二著「歯車応用機構の設計」(2012年2月1日 社団法人機械技術協会発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
一般に、減速機構を要する産業用機械や車両、或いは、減速機構を有するロボットの関節部品等の技術分野においては、主として、遊星歯車機構を利用した減速装置が用いられてきたが、近年の産業技術の高度化に伴い、従来の遊星歯車機構の設計限界以上の高減速比を備えた小型・軽量の減速装置の開発が望まれている。例えば、ロボットの動力伝達系を構成する減速機においては、小型且つ軽量であって、高い減速比(1/100〜1/200)を実現することができ、しかも、比較的低コストで製造し得る構造又は機構の開発が、近年殊に望まれている。
【0021】
しかしながら、遊星歯車機構においては、前述した設計条件の制約のために、高減速比且つ小型・軽量の遊星歯車機構を設計し難い事情がある。また、複合遊星歯車機構(図9及び図10)によれば、或る程度までは、減速比を増大し得るかもしれないが、100:1を超える高い減速比を有する小型且つ軽量の遊星歯車機構の設計は、極めて困難である。加えて、複合遊星歯車機構では、通常は、歯車の段数が3段以上に設定される結果、伝達効率が低下する傾向がある。
【0022】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、比較的低コストで製造し得る簡易な構造を有し、100:1を超える高い減速比を比較的容易に実現するとともに、歯車の全段数を2段に設定して伝達効率を向上することができる小型且つ軽量の遊星歯車装置及びその設計方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記目的を達成すべく、本発明は、複数の遊星歯車機構を組合せてなる遊星歯車装置において、
キャリアを共有する第1及び第2の遊星歯車機構を有し、
各遊星歯車機構は、太陽歯車と、該太陽歯車に噛合し且つ太陽歯車の周方向に公転運動する遊星歯車とから構成され、
各遊星歯車機構の太陽歯車及び遊星歯車は、外歯車形態の平歯車からなり、
各遊星歯車機構の遊星歯車は、共通の回転中心軸線を中心に一体的に回転するように中心軸を共有し又は中心軸同士を一体的に連結され、或いは、共通の回転中心軸線を中心に一体的に回転するように互いに一体化しており、
前記第1遊星歯車機構を構成する歯車は、モジュールピッチ歯車であり、前記第2遊星歯車機構を構成する歯車は、ダイヤメトラルピッチ歯車であり、
同軸条件を充足すべく、第1及び第2遊星歯車機構の少なくとも一方を構成する歯車は、転位歯車であることを特徴とする遊星歯車装置を提供する。
【0024】
本発明は又、複数の遊星歯車機構を組合せてなる遊星歯車装置において、
キャリアを共有する第1及び第2の遊星歯車機構を有し、
各遊星歯車機構は、内歯車と、該内歯車に噛合し且つ内歯車の周方向に公転運動する遊星歯車とから構成され、
各遊星歯車機構の遊星歯車は、外歯車形態の平歯車からなり、
各遊星歯車機構の遊星歯車は、共通の回転中心軸線を中心に一体的に回転するように中心軸を共有し又は中心軸同士を一体的に連結され、或いは、共通の回転中心軸線を中心に一体的に回転するように互いに一体化しており、
前記第1遊星歯車機構を構成する歯車は、モジュールピッチ歯車であり、前記第2遊星歯車機構を構成する歯車は、ダイヤメトラルピッチ歯車であり、
同軸条件を充足すべく、第1及び第2遊星歯車機構の少なくとも一方を構成する歯車は、転位歯車であることを特徴とする遊星歯車装置を提供する。
【0025】
本発明の上記構成によれば、遊星歯車装置は、2組の遊星歯車機構を並置して各遊星歯車機構の遊星歯車同士を連結した構成を有する。一方の遊星歯車機構は、モジュールピッチ歯車により構成され、他方の遊星歯車機構は、機構機構は、ダイヤメトラルピッチ歯車により構成される。遊星歯車装置の減速比は、基本的には、噛合する歯車のピッチ円半径の差に依存し、これは、ギアトレーンを構成する各歯車の歯数によって定まるが、ピッチ円半径の差を縮小する上で最適な歯数の組合せが、異種ピッチ歯車の遊星歯車機構の連結によって成立する。このような構成によって得られる減速比は、モジュールピッチ歯車の遊星歯車機構同士を組合せた構成の遊星歯車装置では容易に達成し得なかった極めて高い減速比である。また、本発明においては、少なくとも一方の遊星歯車機構を構成する歯車が転位されるので、このような遊星歯車機構の組合せを採用するにもかかわらず、遊星歯車と太陽歯車との軸間距離、或いは、遊星歯車と内歯車との軸間距離を一致させ、同軸条件を充足することができる。
【0026】
このような遊星歯車装置によれば、各遊星歯車機構の設計自由度が大きく向上するので、100:1を超える高い減速比(好ましくは、200:1を超える高い減速比)を比較的容易に達成し得るばかりでなく、歯車の全段数を2段に設定して構造を簡素化し且つ伝達効率を向上するとともに、比較的低コストで製造し得る小型且つ軽量な装置構成を採用することができる。
【0027】
他の観点より、本発明は、上記構成の遊星歯車装置の設計方法において、前記第1遊星歯車機構を構成する前記太陽歯車及び遊星歯車の歯数比(Zs1/Zp1)と、前記第2遊星歯車機構を構成する前記太陽歯車及び遊星歯車の歯数比(Zs2/Zp2)との差を低減又は縮小することにより、200:1を超える高い減速比を設定することを特徴とする遊星歯車装置の設計方法を提供する。
【0028】
本発明は又、上記構成の遊星歯車装置の設計方法において、前記第1遊星歯車機構を構成する前記内歯車及び遊星歯車の歯数比(Zi1/Zp1)と、前記第2遊星歯車機構を構成する前記内歯車及び遊星歯車の歯数比(Zi2/Zp2)との差を低減又は縮小することにより、200:1を超える高い減速比を設定することを特徴とする遊星歯車装置の設計方法を提供する。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、比較的低コストで製造し得る簡易な構造を有し、100:1を超える高い減速比を比較的容易に実現するとともに、歯車の全段数を2段に設定して伝達効率を向上することができる小型且つ軽量の遊星歯車装置及びその設計方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る複合遊星歯車機構の構成を示す概念図である。
図2図2は、図1に示す複合遊星歯車機構の変形例を示す概念図である。
図3図3は、図2に示す複合遊星歯車機構を有する減速装置の構造を概略的に示す縦断面図、正面図及び背面図である。
図4図4は、本発明の第2実施形態に係る複合遊星歯車機構の構成を示す概念図である。
図5図5は、図4に示す複合遊星歯車機構の変形例を示す概念図である。
図6図6は、図5に示す複合遊星歯車機構の構造を概略的に示す正面図及び斜視図である。
図7図7は、太陽歯車、遊星歯車、内歯車及びキャリアから構成される遊星歯車機構に関し、従来の構成を示す概念図である。
図8図8は、太陽歯車、遊星歯車、内歯車及びキャリアから構成される遊星歯車機構に関し、他の従来構成を示す概念図である。
図9図9は、太陽歯車、遊星歯車、内歯車及びキャリアから構成される遊星歯車機構を複数組合わせてなる複合遊星歯車機構に関し、従来の構成を示す概念図である。
図10図10は、内歯車を備えず、太陽歯車、遊星歯車及びキャリアから構成される遊星歯車機構を複数組合わせてなる複合遊星歯車機構に関し、従来の構成を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0032】
図1は、本発明の第1実施形態に係る複合遊星歯車機構の構成を示す概念図であり、図2は、図1に示す複合遊星歯車機構の変形例を示す概念図である。
【0033】
図1及び図2には、2組の遊星歯車機構を構成する太陽歯車S1、S2と、共用のキャリアHと、キャリヤHによって支承された遊星歯車P1、P2とから構成される複合遊星歯車機構Gが示されている。複合遊星歯車機構Gは、内歯車を備えない構成のものであり、ギア列の全段数は、2段である。複合遊星歯車機構Gは、中心軸を共有し且つ異なる歯数を有する2つの遊星歯車P1、P2を備えており、遊星歯車P1、P2は、一体的に回転し、太陽歯車S1、S2は、キャリアHを基準として同方向に回転する。
【0034】
図3は、図2に示す複合遊星歯車機構Gを有する減速装置の構造を概略的に示す縦断面図、正面図及び背面図である。
【0035】
図3に示す減速装置1は、ハウジング5内に収容された複合遊星歯車機構Gを有する。複合遊星歯車機構Gは、比較的高速で回転する回転駆動源2の出力軸3と、動力伝達軸4との間に介装される。回転駆動源2のトルクは、複合遊星歯車機構Gによって減速された上で、動力伝達軸4を介して被駆動系機器(図示せず)に伝達する。例えば、減速装置1の直径は、約120mmであり、減速装置1の軸方向の寸法は、約60mmであり、最大伝達トルクは、約200Nmである。
【0036】
回転駆動源2は、例えば、電動モータからなる。出力軸3及び動力伝達軸4は、回転中心軸線X−Xを中心に合芯しており、キャリアHは、軸受7によってハウジング5に回転可能に支承される。太陽歯車S1は、軸受8によってキャリアHに回転可能に支承される。キャリアH及び太陽歯車S1は、中心軸線X−Xを中心に回転する。キャリアHは、周方向に間隔を隔てて配置された複数の支軸Jを支持する。各支軸Jは、軸受(図示せず)によって遊星歯車P1、P2を同心状且つ回転可能に支承する。遊星歯車P1、P2は夫々、太陽歯車S1、S2に噛合する。太陽歯車S1は、動力伝達軸4と一体化しており、太陽歯車S2は、ハウジング5に固定される。
【0037】
太陽歯車S1、S2及び遊星歯車P1、P2は、外歯車形態の平歯車からなり、複合遊星歯車機構Gは、全体として、2段のギア列を構成する。
【0038】
遊星歯車機構Gにおいて、太陽歯車S1、S2は、キャリアHを基準として同一方向に回転する。太陽歯車S1の歯数をZs1、太陽歯車S2の歯数をZs2、遊星歯車P1の歯数をZp1、遊星歯車P2の歯数をZp2、太陽歯車S1及び遊星歯車P1のモジュールをm1、太陽歯車S2及び遊星歯車P2のモジュールをm2、遊星歯車P1、P2の個数を2Nに設定すると、太陽歯車S1、S2及び遊星歯車P1、P2の噛合い条件は、下式で表される。
【数4】
【0039】
上式において、ωcは、キリャアHの回転角速度である。また、rc1は、歯車S1、P1の軸間距離であり、rc2は、歯車S2、P2の軸間距離である。複合遊星歯車機構Gにおいては、rc=rc1=rc2である。
【0040】
太陽歯車S1、S2及び遊星歯車P1、P2の噛合い条件より、以下の関係式が得られる。
【数5】
【0041】
従って、複合遊星歯車機構Gの減速比、同軸条件、組立条件及び隣接条件は、下式のとおり表される。なお、減速比1は、太陽歯車S2を固定し、太陽歯車S1を入力軸、キャリアHを出力軸に夫々設定した場合に得られる減速比であり、減速比2は、図3に示す複合遊星歯車機構Gの如く、太陽歯車S2を固定し、キャリアHを入力軸、太陽歯車S1を出力軸に設定した場合に得られる減速比である。
【数6】
【0042】
組立時に遊星歯車P1、P2の歯の位相差を調整できない場合、例えば、Zs1=75、Zs2=72、Zp1=72、Zp2=75、m1=m2=1、N=3の組合せにより、減速比=1/12.755が得られる。他方、組立時に遊星歯車P1と遊星歯車P2の歯の位相差を任意又は自由に調整し得る場合、例えば、Zs1=65、Zs2=64、Zp1=64、Zp2=65、m1=m2=1の組合せにより、減速比=1/32.2481が得られる。しかし、上記構成の複合遊星歯車機構Gにおいても、100:1を超える高い減速比の如く、更に高い減速比を実現することは極めて困難である。
【0043】
このため、本実施形態においては、遊星歯車P1及び太陽歯車S1からなる第1遊星歯車機構をモジュールピッチ歯車によって構成し、遊星歯車P2及び太陽歯車S2からなる第2遊星歯車機構をダイヤメトラルピッチ歯車によって構成するとともに、少なくとも一方の遊星歯車機構を転位歯車によって構成し、これにより、100:1を超える高い減速比、好ましくは、200:1を超える高い減速比を実現する。
【0044】
即ち、上記数式6の減速比2は、太陽歯車S1、S2のピッチ円半径の差を縮小することにより、大きく増大し得るが、第1及び第2遊星歯車機構は、通常は、いずれもモジュールピッチ歯車によって構成される。例えば、第1及び第2遊星歯車機構のモジュールをm1=m2=1に設定した場合、ピッチ円半径の差は、円ピッチの差に相応するピッチ円半径の差よりも小さい値に設定することはできないので、ピッチ円半径の差を縮小するには、限界がある。そこで、本実施形態では、モジュールm1、m2の一方、例えば、モジュールm2がダイアメトラルピッチ(DP)に設定変更され、例えば、m1=1、m2=0.976923(DP26)といった値が採用される。
【0045】
このようにモジュールピッチ歯車とダイアメトラルピッチ歯車とを併用するにもかかわらず、遊星歯車P1、P2と太陽歯車S1、S2の間の軸間距離を一致させるため、本発明においては、第1及び第2遊星歯車機構の少なくとも一方を構成する歯車が、転位される。本実施形態では、第2遊星歯車機構を構成する遊星歯車P2及び太陽歯車S2が転位歯車によって構成される。第2遊星歯車機構を転位させる場合の同軸条件は、下式で表される。
【数7】
【0046】
ここに、上式のyは、歯車の転位による中心距離増加係数であり、これは、次式で与えられる数値である。
【数8】
【0047】
上式において、αcは、標準歯車の圧力角であり、αbは、転位歯車の圧力角であり、これらの圧力角は、次式を満たす値ある。
【数9】
【0048】
また、xs2、xp2は夫々、第2遊星歯車機構を構成する太陽歯車S2及び遊星歯車P2の転位係数である。
【0049】
組立条件に関しては、遊星歯車P1と遊星歯車P2の歯の位相差を以下のように設定することで充足可能となる。即ち、N個の遊星歯車P1を太陽歯車S1の周りに等間隔に配置した場合、太陽歯車S1のn番目の遊星歯車P1との噛合い位相(ピッチ)は、0番目の遊星歯車1との噛合い位相を基準として、下式で表される。
【数10】
【0050】
同様に、太陽歯車S2のn番目の遊星歯車P2との噛合い位相は、0番目の遊星歯車P2との噛合い位相を基準として、下式で表される。
【数11】
【0051】
従って、n番目の遊星歯車P1の位相と遊星歯車P2の位相とが夫々、下式に適合するように遊星歯車P1、P2を組立てれば良い。
【数12】
【0052】
なお、隣接条件は、前述の数式6に示す隣接条件によって表される。
【0053】
前述のとおり、モジュールm1=m2=1をm1=1、m2=0.976923(DP26)に設定変更して、第2遊星歯車機構(遊星歯車P2、太陽歯車S2)をダイヤメトラルピッチ歯車によって構成するとともに、同軸条件を充足すべく、第2遊星歯車機構を転位させることにより、Zs1=45、Zs2=46、Zp1=44、Zp2=44、N=5、αc=20deg,x+x=0.0513975の組合せを設定することが可能となり、この結果、減速比=1/2025を達成することができる。このような減速比は、従来の遊星歯車機構では、到底得られなかった極めて高い減速比である。
【0054】
図4は、本発明の他の実施形態に係る複合遊星歯車機構の構成を示す概念図であり、図5は、図4に示す複合遊星歯車機構の変形例を示す概念図である。また、図6は、図5に示す複合遊星歯車機構の構造を概略的に示す正面図及び斜視図である。
【0055】
図4及び図5には、太陽歯車S1、S2(図1及び図2)に換えて内歯車I1、I2を用いた構成の複合遊星歯車機構Gが示されている。遊星歯車機構GGは、内歯車I1、I2と、共用のキャリアHと、キャリヤHによって回転可能に支承された遊星歯車P1、P2とから構成され、太陽歯車S1、S2(図1及び図2)を備えていない。遊星歯車P1、P2は、中心軸を共有し且つ異なる歯数を有する。遊星歯車P1、P2は、一体的に回転する。本発明によれば、内歯車I1、I2を用いた本実施形態の複合遊星歯車機構Gによっても、図1図3に示す複合遊星歯車機構と同じく、極めて高い減速比が得られる。
【0056】
図5に示す複合遊星歯車機構Gの構造が、図6に概略的に示されている。キャリアHは、周方向に間隔を隔てて配置された複数の支軸Jを支持する。各支軸Jは、軸受(図示せず)によって遊星歯車P1、P2を同心状且つ回転可能に支承する。遊星歯車P1、P2は夫々、平歯車からなる内歯車I1、I2に噛合する。即ち、遊星歯車P1、P2は、共用のキャリアHによって回転可能に支承され、内歯車I1、I2に噛合して公転運動する。例えば、回転駆動源の出力軸(図示せず)がキュリヤHに一体的に連結され、被駆動系機器の動力伝達軸(図示せず)が内歯車I1に一体的に連結される。キャリアH、出力軸及び動力伝達軸は、回転中心軸線X−Xを中心に回転する。
【0057】
このように内歯車I1、I2を用いることにより、遊星歯車P1、P2の公転半径を縮小し得ることから、キャリアHが高速回転する際に遊星歯車P1、P2に作用する遠心力を低減することができるので、遊星歯車P1、P2を支承する軸受(図示せず)のラジアル負荷を低減することが可能となる。また、内歯車I1、I2を用いた複合遊星歯車機構Gによれば、太陽歯車S1(図1図3)を出力手段とした複合遊星歯車機構と比較して、相対的に直径が大きい回転要素、即ち、内歯車I1、I2によって回転駆動源のトルクを被駆動系機器に出力することができる。従って、このような構成の複合遊星歯車機構Gは、大トルクを伝達する動力伝達系に好適に使用し得る。
【0058】
上記構成の遊星歯車機構Gにおいて、内歯車I1の歯数をZi1、内歯車I2の歯数をZi2、遊星歯車P1の歯数をZp1、遊星歯車P2の歯数をZp2、内歯車I1及び遊星歯車P1のモジュールをm1、内歯車I2及び遊星歯車P2のモジュールをm2、遊星歯車P1、P2の個数を2Nに設定し、内歯車I2を固定し、キャリアHを入力手段、内歯車I1を出力手段として使用すると、遊星歯車機構Gの減速比は、下式で表される。
【数13】
【0059】
即ち、内歯車I1と内歯車I2のピッチ円半径の差を非常に小さい値に設定することができれば、極めて大きな減速比が得られる。ここで、第2遊星歯車機構(遊星歯車P2、内歯車I2)を転位させる場合の同軸条件は、下式で表される。
【数14】
【0060】
上式におけるyは、歯車の転位による中心距離増加係数であり、これは、次式で与えられる数値である。
【数15】
【0061】
上式において、αcは、標準歯車の圧力角であり、αbは、転位歯車の圧力角であり、これらの圧力角は、次式を満たす値ある。
【数16】
【0062】
また、xi2、xp2は夫々、第2遊星歯車機構を構成する内歯車I2及び遊星歯車P2の転位係数である。
【0063】
組立条件に関しては、遊星歯車P1及び遊星歯車P2の歯の位相差を以下のように設定することで成立する。即ち、N個の遊星歯車P1を内歯車I1の内側において周方向に等間隔に配置した場合、内歯車I1と、n番目の遊星歯車P1との噛合い位相(ピッチ)は、内歯車I1と、0番目の遊星歯車1との噛合い位相を基準として、下式で表される。
【数17】
【0064】
同様に、内歯車I2と、n番目の遊星歯車P2との噛合い位相は、内歯車I2と、0番目の遊星歯車P2との噛合い位相を基準として、下式で表される。
【数18】
【0065】
従って、n番目の遊星歯車P1の位相と遊星歯車P2の位相とが夫々、下式に適合するように遊星歯車P1、P2を組み立てれば良い。
【数19】
【0066】
また、隣接条件は、下式によって表される。
【数20】
【0067】
前述の実施形態と同じく、本実施形態においても、モジュールm1=m2=1の設定において、モジュールm2がダイアメトラルピッチ(DP)に設定変更される。例えば、m1=1、m2=1.154545(DP22)に設定して、第2遊星歯車機構(遊星歯車P2、太陽歯車S2)をダイヤメトラルピッチ歯車によって構成するとともに、同軸条件を充足すべく、第2遊星歯車機構を転位させることにより、Zi1=90、Zi2=80、Zp1=28、Zp2=25、N=5、αc=20deg,x−x=−0.586035の組合せを採用することが可能となり、この結果、減速比=1/225が得られる。このような減速比は、従来の遊星歯車機構では、到底得られなかった極めて高い減速比である。
【0068】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能であり、該変形例又は変更例も又、本発明の範囲内に含まれるものであることは、いうまでもない。
【0069】
例えば、上記実施形態では、第2遊星歯車機構(遊星歯車P2及び太陽歯車S2、或いは、内歯車I2及び遊星歯車P2)を転位させているが、第1遊星歯車機構(遊星歯車P1及び太陽歯車S1、或いは、内歯車I1及び遊星歯車1)を転位させる場合、或いは、第1遊星歯車機構と第2遊星歯車機構の双方を転位させる場合においても、上記実施形態と同様に立式することができる。
【0070】
また、図1〜6に示す複合遊星歯車機構においては、遊星歯車P1、P2は、各遊星歯車機構毎に2又は3個の遊星歯車を周方向に配列した構成のものであるが、単一の遊星歯車により各遊星歯車機構を構成し、或いは、周方向に配列した4個以上の遊星歯車によって各遊星歯車機構を構成することも可能である。
【0071】
更には、遊星歯車の位相差の調整手段として、テーパー嵌合構造等の任意の機構又は構造を用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、産業機械、車両、ロボット、OA機器等のような各種機械・機器の駆動系又は動力等伝達系を構成する遊星歯車装置に適用される。本発明の遊星歯車装置は、例えば、多関節構造のロボットに用いられる小型且つ軽量な減速機として、好ましく使用することができる。
【0073】
本発明の遊星歯車装置は、内歯車を備えず、外歯形態の平歯車のみによって形成することができ、或いは、太陽歯車を備えず、遊星歯車に働く遠心力を軽減することができ、しかも、ギア列の段数が最小限のものであるので、比較的低コストで製造することができる。従って、本発明の構成は、実用的な意味において極めて有益である。
【符号の説明】
【0074】
S1、S2 太陽歯車
P1、P2 遊星歯車
I1、I2 内歯車
H キャリア
J 支軸
G 複合遊星歯車機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10