特開2017-42359(P2017-42359A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-42359(P2017-42359A)
(43)【公開日】2017年3月2日
(54)【発明の名称】シート材送り機構
(51)【国際特許分類】
   A61G 5/00 20060101AFI20170210BHJP
   A61G 5/02 20060101ALI20170210BHJP
【FI】
   A61G5/00 509
   A61G5/02 506
   A61G5/00 503
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-167138(P2015-167138)
(22)【出願日】2015年8月26日
(71)【出願人】
【識別番号】504182255
【氏名又は名称】国立大学法人横浜国立大学
【住所又は居所】神奈川県横浜市保土ヶ谷区常盤台79番1号
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】藤本 康孝
【住所又は居所】神奈川県横浜市保土ヶ谷区常盤台79番1号 国立大学法人横浜国立大学内
(57)【要約】      (修正有)
【課題】小型化又は省スペース化に資する新しいシート材送り機構を提供する。
【解決手段】シート材送り機構100は、レール部材10と、レール部材10沿いに移動可能であり、回転可能な状態でレール部材10を周囲する複数の被駆動部材20と、被駆動部材20に連行されるシート材30と、被駆動部材20を駆動するための駆動手段40を備える。駆動手段40は、複数の回転輪が配列された回転体を含む。各回転輪は、被駆動部材20と回転輪の間でシート材30が挟まれる駆動位置を取ることができる。各回転輪の回転軸は、回転輪が駆動位置を取る時、レール部材10の延在方向に沿う被駆動部材20の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レール部材(10)と、
前記レール部材(10)沿いに移動可能であり、回転可能な状態で前記レール部材(10)を周囲する複数の被駆動部材(20)と、
前記被駆動部材(20)に連行されるシート材(30)と、
前記被駆動部材(20)を駆動するための駆動手段(40)を備え、
前記駆動手段(40)は、複数の回転輪(60)が配列された回転体(50)を含み、
各回転輪(60)は、前記被駆動部材(20)と前記回転輪(60)の間で前記シート材(30)が挟まれる駆動位置を取ることができ、
各回転輪(60)の回転軸は、前記回転輪(60)が前記駆動位置を取る時、前記レール部材(10)の延在方向に沿う前記被駆動部材(20)の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される、シート材送り機構。
【請求項2】
前記シート材(30)は、前記被駆動部材(20)の外面に接する内面を有する袋状部材である、請求項1に記載のシート材送り機構。
【請求項3】
前記回転体(50)は、前記回転輪(60)が周方向に配列されたホイールを含む、請求項1又は2に記載のシート材送り機構。
【請求項4】
前記ホイールは、ホイールベース(511)と、前記ホイールベース(511)の外周に設けられ、前記回転輪(60)を軸支する複数のアーム対(512)を含む、請求項3に記載のシート材送り機構。
【請求項5】
前記ホイールは、前記複数の回転輪(60)として複数の第1及び第2回転輪(60a、60b)を含み、前記第1及び第2回転輪(60a、60b)は、共通の前記被駆動部材(20)に対して前記シート材(30)を介して係合可能である、請求項3又は4に記載のシート材送り機構。
【請求項6】
前記レール部材(10)が、1以上のU字部を含むように無端状に構成され、
前記U字部の弧状部の各被駆動部材(20)に対して各回転輪(60)が前記シート材(30)を介して係合するように前記ホイールが前記レール部材(10)に対して配置される、請求項3乃至5のいずれか一項に記載のシート材送り機構。
【請求項7】
前記レール部材(10)を第1レール部材(11)とし、前記被駆動部材(20)を第1被駆動部材(21)とし、前記駆動手段(40)を第1駆動手段(41)とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシート材送り機構(100)であって、
第2レール部材(12)と、
前記第2レール部材(12)沿いに移動可能であり、回転可能な状態で前記第2レール部材(12)を周囲する複数の第2被駆動部材(22)と、
前記第2被駆動部材(22)を駆動するための第2駆動手段(42)を更に備え、
前記シート材(30)は、前記第1及び第2被駆動部材(21、22)の各外面に接触する内面を有する袋状部材である、シート材送り機構。
【請求項8】
前記回転体(50)を第1回転体(51)とし、前記第1回転体(51)の前記回転輪(60)を第1回転輪(61)とする、請求項7に記載のシート材送り機構であって、
前記第2駆動手段(42)は、複数の第2回転輪(62)が配列された第2回転体(52)を含み、
各第2回転輪(62)は、前記第2被駆動部材(22)と前記第2回転輪(62)の間で前記シート材(30)が挟まれる駆動位置を取ることができ、
各第2回転輪(62)の回転軸は、前記第2回転輪(62)が前記駆動位置を取る時、前記第2レール部材(12)の延在方向に沿う前記第2被駆動部材(22)の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される、シート材送り機構。
【請求項9】
前記第1被駆動部材(21)を駆動するための第3駆動手段(43)と、
前記第2被駆動部材(22)を駆動するための第4駆動手段(44)と、
前記第1及び第3駆動手段(41、43)に第1駆動力を供給する第1駆動源(71)と、
前記第2及び第4駆動手段(42、44)に第2駆動力を供給する第2駆動源(72)を更に含む、請求項7又は8に記載のシート材送り機構。
【請求項10】
(i)前記第3駆動手段(43)は、複数の第3回転輪(63)が配列された第3回転体(53)を含み、
各第3回転輪(63)は、前記第1被駆動部材(21)と前記第3回転輪(63)の間で前記シート材(30)が挟まれる駆動位置を取ることができ、
各第3回転輪(63)の回転軸は、前記第3回転輪(63)が前記駆動位置を取る時、前記第1レール部材(11)の延在方向に沿う前記第1被駆動部材(21)の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配され、
(ii)前記第4駆動手段(44)は、複数の第4回転輪(64)が配列された第4回転体(54)を含み、
各第4回転輪(64)は、前記第2被駆動部材(22)と前記第4回転輪(64)の間で前記シート材(30)が挟まれる駆動位置を取ることができ、
各第4回転輪(64)の回転軸は、前記第4回転輪(64)が前記駆動位置を取る時、前記第2レール部材(12)の延在方向に沿う前記第2被駆動部材(22)の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される、請求項9に記載のシート材送り機構。
【請求項11】
前記第1回転体(51)は、前記第1回転輪(61)が周方向に配列された第1ホイールを含み、
前記第2回転体(52)は、前記第2回転輪(62)が周方向に配列された第2ホイールを含み、
前記第3回転体(53)は、前記第3回転輪(63)が周方向に配列された第3ホイールを含み、
前記第4回転体(54)は、前記第4回転輪(64)が周方向に配列された第4ホイールを含み、
前記第1ホイールと前記第2ホイールが、両者の間隔を調整可能に同軸上に配され、
前記第3ホイールと前記第4ホイールが、両者の間隔を調整可能に同軸上に配される、請求項10に記載のシート材送り機構。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシート材送り機構が座部に設けられた椅子又は車椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、シート材送り機構に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢者人口の増加に伴い、介護関連産業の発展が著しい。介護用機器として、介護用ベッドから車椅子への移乗を支援する様々な器具及び装置が開発されている。例えば、特許文献1には、車椅子とベッドの間の移乗を促進する車椅子の構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−121723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
小型化又は省スペース化に資する新しいシート材送り機構を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るシート材送り機構は、
レール部材(10)と、
前記レール部材(10)沿いに移動可能であり、回転可能な状態で前記レール部材(10)を周囲する複数の被駆動部材(20)と、
前記被駆動部材(20)に連行されるシート材(30)と、
前記被駆動部材(20)を駆動するための駆動手段(40)を備え、
前記駆動手段(40)は、複数の回転輪(60)が配列された回転体(50)を含み、
各回転輪(60)は、前記被駆動部材(20)と前記回転輪(60)の間で前記シート材(30)が挟まれる駆動位置を取ることができ、
各回転輪(60)の回転軸は、前記回転輪(60)が前記駆動位置を取る時、前記レール部材(10)の延在方向に沿う前記被駆動部材(20)の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される。
【0006】
幾つかの実施形態においては、前記シート材(30)は、前記被駆動部材(20)の外面に接する内面を有する袋状部材である。
【0007】
幾つかの実施形態においては、前記回転体(50)は、前記回転輪(60)が周方向に配列されたホイールを含む。
【0008】
幾つかの実施形態においては、前記ホイールは、ホイールベース(511)と、前記ホイールベース(511)の外周に設けられ、前記回転輪(60)を軸支する複数のアーム対(512)を含む。
【0009】
幾つかの実施形態においては、前記ホイールは、前記複数の回転輪(60)として複数の第1及び第2回転輪(60a、60b)を含み、前記第1及び第2回転輪(60a、60b)は、共通の前記被駆動部材(20)に対して前記シート材(30)を介して係合可能である。
【0010】
幾つかの実施形態においては、前記レール部材(10)が、1以上のU字部を含むように無端状に構成され、
前記U字部の弧状部の各被駆動部材(20)に対して各回転輪(60)が前記シート材(30)を介して係合するように前記ホイールが前記レール部材(10)に対して配置される。
【0011】
前記レール部材(10)を第1レール部材(11)とし、前記被駆動部材(20)を第1被駆動部材(21)とし、前記駆動手段(40)を第1駆動手段(41)とする場合、該機構は、
第2レール部材(12)と、
前記第2レール部材(12)沿いに移動可能であり、回転可能な状態で前記第2レール部材(12)を周囲する複数の第2被駆動部材(22)と、
前記第2被駆動部材(22)を駆動するための第2駆動手段(42)を更に備え、
前記シート材(30)は、前記第1及び第2被駆動部材(21、22)の各外面に接触する内面を有する袋状部材である。
【0012】
前記回転体(50)を第1回転体(51)とし、前記第1回転体(51)の前記回転輪(60)を第1回転輪(61)とする場合、該機構は、
前記第2駆動手段(42)は、複数の第2回転輪(62)が配列された第2回転体(52)を含み、
各第2回転輪(62)は、前記第2被駆動部材(22)と前記第2回転輪(62)の間で前記シート材(30)が挟まれる駆動位置を取ることができ、
各第2回転輪(62)の回転軸は、前記第2回転輪(62)が前記駆動位置を取る時、前記第2レール部材(12)の延在方向に沿う前記第2被駆動部材(22)の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される。
【0013】
幾つかの実施形態においては、該機構は、前記第1被駆動部材(21)を駆動するための第3駆動手段(43)と、
前記第2被駆動部材(22)を駆動するための第4駆動手段(44)と、
前記第1及び第3駆動手段(41、43)に第1駆動力を供給する第1駆動源(71)と、
前記第2及び第4駆動手段(42、44)に第2駆動力を供給する第2駆動源(72)を更に含む。
【0014】
幾つかの実施形態においては、(i)前記第3駆動手段(43)は、複数の第3回転輪(63)が配列された第3回転体(53)を含み、
各第3回転輪(63)は、前記第1被駆動部材(21)と前記第3回転輪(63)の間で前記シート材(30)が挟まれる駆動位置を取ることができ、
各第3回転輪(63)の回転軸は、前記第3回転輪(63)が前記駆動位置を取る時、前記第1レール部材(11)の延在方向に沿う前記第1被駆動部材(21)の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配され、
(ii)前記第4駆動手段(44)は、複数の第4回転輪(64)が配列された第4回転体(54)を含み、
各第4回転輪(64)は、前記第2被駆動部材(22)と前記第4回転輪(64)の間で前記シート材(30)が挟まれる駆動位置を取ることができ、
各第4回転輪(64)の回転軸は、前記第4回転輪(64)が前記駆動位置を取る時、前記第2レール部材(12)の延在方向に沿う前記第2被駆動部材(22)の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される。
【0015】
幾つかの実施形態においては、前記第1回転体(51)は、前記第1回転輪(61)が周方向に配列された第1ホイールを含み、
前記第2回転体(52)は、前記第2回転輪(62)が周方向に配列された第2ホイールを含み、
前記第3回転体(53)は、前記第3回転輪(63)が周方向に配列された第3ホイールを含み、
前記第4回転体(54)は、前記第4回転輪(64)が周方向に配列された第4ホイールを含み、
前記第1ホイールと前記第2ホイールが、両者の間隔を調整可能に同軸上に配され、
前記第3ホイールと前記第4ホイールが、両者の間隔を調整可能に同軸上に配される。
【0016】
本発明の別側面に係る椅子又は車椅子は、上記いずれかに記載のシート材送り機構が座部に設けられた椅子又は車椅子である。幾つかの場合、車椅子は、車輪付きの椅子を意味する。幾つかの場合、車椅子は、手動車椅子若しくは電動車椅子を包含する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一態様によれば、小型化又は省スペース化に資する新しいシート材送り機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構が組み込まれる車椅子の概略的な斜視図である。
図2】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な斜視図である。
図3】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な斜視図であり、シート材が省略されている。
図4】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な斜視図であり、シート材、筐体、駆動源、及び伝達機構が省略されている。
図5】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な上面図である。
図6】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な上面図であり、シート材が省略されている。
図7】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な前側面図である。
図8】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な前側面図であり、シート材が省略されている。
図9】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な横側面図である。
図10】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な断面模式図であり、図9のX10−X10に沿う断面を模式的に示す。
図11】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な横側面図であり、シート材が省略されている。
図12】本開示の実施形態例に係るシート材送り機構の概略的な横側面図であり、シート材、筐体、駆動源、及び伝達機構が省略されている。
図13】シート材の移動量とモーター回転角の関係を説明するに際して参照される図である。
図14】シート材の移動量とモーター回転角の関係を説明するに際して参照される図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図1乃至12を参照しつつ、本発明の非限定の実施形態例について説明する。開示の1以上の実施形態例及び実施形態に包含される各特徴は、個々に独立したものではない。当業者は、過剰説明を要せず、各実施形態例及び/又は各特徴を組み合わせることができ、また、この組み合わせによる相乗効果も理解可能である。実施形態例間及び特徴間の重複説明は、原則的に省略する。参照図面は、発明の記述を主たる目的とするものであり、作図の便宜のために簡略化されている場合がある。
【0020】
図1乃至図12は、本願に開示の発明の例示形態を図示する。当業者は、本願に開示の発明は、図1乃至図12の例示形態に限られず、様々な他の形態を取り得るものと理解する。図1乃至図12に開示の構成部品・構成要素の長さ、大きさ、個数、角度、材料等は適宜変更することができる。
【0021】
図1は、実施形態例に係るシート材送り機構100が組み込まれた車椅子200を図示する。シート材送り機構100が車椅子200の着座部に組み込まれる場合、シート材送り機構100の作動により車椅子を利用するヒトの移乗が促進される。もちろん、シート材送り機構100は、車椅子200の他、車輪を有しない通常の椅子にも適用することができる。シート材送り機構100は、自動車、電車、機関車、航空機、船、潜水艦等の様々な種類の移動体の着座部に組み込まれ得る。シート材送り機構100は、椅子類の他、ベッドにも適用することができる。シート材送り機構100は、各種の工業製品、例えば、プリンター、スキャナー、コーティング装置、位置制御装置、ゲーム機等にも適用することができる。つまり、シート材送り機構100の用途について何らの限定も意図されない。
【0022】
図示例のシート材送り機構100は、レール部材10と、レール部材10沿いに移動可能であり、回転可能な状態でレール部材10を周囲する複数の被駆動部材20と、被駆動部材20に連行されるシート材30と、被駆動部材20を駆動するための駆動手段(駆動部と呼んでも良い)40を備える。駆動手段40は、複数の回転輪60が配列された回転体50を含む。各回転輪60は、被駆動部材20と回転輪60の間でシート材30が挟まれる駆動位置を取ることができる。各回転輪60の回転軸は、回転輪60が駆動位置を取る時、レール部材10の延在方向に沿う被駆動部材20の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される。
【0023】
上記構成においては、回転体50の回転力が各回転輪60の回転を介して被駆動部材20に伝達する。各回転輪60は、被駆動部材20の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される。従って、回転体50の回転に応じて各回転輪60から被駆動部材20には、被駆動部材20のレール部材10沿いに移動させる第1力と、被駆動部材20をレール部材10周りに回転させる第2力が伝達される。被駆動部材20の移動及び回転は、後述の説明の方法若しくは他の方法により適切に制御される。このようにして小型化又は省スペース化に資する新しいシート材送り機構が提供される。なお、幾つかの場合、回転輪60は、自由回転輪である。幾つかの場合、回転輪60は、ロック機能を有し、輪が回転しないロック状態を取り得る。
【0024】
必ずしもこの限りではないが、幾つかの実施形態においては、シート材30が、被駆動部材20の外面に接する内面を有する袋状部材である。被駆動部材20と十分な接触面積が確保され、被駆動部材20の移動及び回転が十分にシート材30に伝達される。
【0025】
必ずしもこの限りではないが、幾つかの実施形態においては、レール部材10が無端状に構成される。特定の実施形態においては、レール部材10が1以上のU字部を含むように無端状に構成される。
【0026】
以降、図1乃至図14を参照しつつ、より詳細に本願の開示発明について説明する。なお、以降の詳細な記述に照らして本願に開示の発明を限定解釈すべきではない。以降、必要に応じて、図2に示す方向を参照して説明をする。図2に示すように、前後方向がFとReを結ぶ矢印により示される。Fが前方を示し、Reが後方を示す。左右方向(横方向とも言う)がLとRiを結ぶ矢印により示される。Lが左方を示し、Riが右方を示す。上下方向がUとDを結ぶ矢印により示される。Uが上方を示し、Dが下方を示す。
【0027】
シート材送り機構100は、左側壁部197、右側壁部198、及び平板部199を含む筐体196を含む。上述のレール部材10、被駆動部材20、シート材30、駆動手段40、回転体50、及び回転輪60は、この筐体196上及びこの筐体196内に配備される。必ずしもこの限りではないが、筐体196の平板部199は、後述の第1及び第4駆動手段41〜44の配置箇所の下方に第1乃至第4圧力センサー181〜184(総じて圧力センサー180と呼ぶ)を含む。幾つかの実施形態においては、圧力センサー180の出力に応じてシート材の送り方向及び送り量を制御する。かかる態様においては、着座姿勢を自律的に変更することができない被介護者の身体的負担を低減することができる。
【0028】
シート材送り機構100は、レール部材10として、左右方向において一定間隔を空けて対向配置された第1レール部材11及び第2レール部材12を含む。図示例においては、各レール部材10は、同一の形状(側面形状、上面形状、断面形状等)を有する。各レール部材10は、1以上のU字部を有するべく無端状に構成される。各レール部材10は、例えば、アルミニウム等の金属製の中空パイプ若しくはカーボン材料から成る中空パイプから成る。
【0029】
図示例のレール部材10は、前後方向沿いに配向される。他の実施形態においては、左右方向又は上下方向沿いに配向される。図示例のレール部材10は、断面円形状を有する。図示例のレール部材10は、図4に示すように、前後方向に平行に並走する2つの上部直線棒部16と下部直線棒部17と、上部直線棒部16の前端と下部直線棒部17の前端を連結する前方U字部18と、上部直線棒部16の後端と下部直線棒部17の後端を連結する後方U字部19を有する。第1レール部材11の前後長は、第2レール部材12の前後長に等しい。
【0030】
被駆動部材20は、レール部材10沿いに移動可能であり、回転可能な状態でレール部材10を周囲する。被駆動部材20は、レール部材10の延在方向に沿う長さを有する。被駆動部材20の長さは、レール部材10のU字部を通過できる程度に設定される。幾つかの場合、被駆動部材20は、幾らかの可撓性を有する。
【0031】
図示例においては、被駆動部材20は、レール部材10が挿通される円筒部材である。幾つかの場合、被駆動部材20の断面形状が、レール部材10の断面形状と相似又は非相似である。幾つかの場合、被駆動部材20は、断面において第1直径の正円の内面を有し、レール部材10は、断面において第2直径の正円の外面を有し、ここで、第1直径が第2直径よりも大きい。
【0032】
幾つかの場合、レール部材10沿いに複数の被駆動部材20が一定間隔又は不定間隔で配される。
【0033】
図示例においては、第1レール部材11に対して複数の第1被駆動部材21がレール沿いに移動可能及びレール周りに回転可能に設けられ、第2レール部材12に対して複数の第2被駆動部材22がレール沿いに移動可能及びレール周りに回転可能に設けられる。幾つかの場合、第1被駆動部材21の個数と、第2被駆動部材22の個数が等しい若しくは異なる。
【0034】
シート材30は、被駆動部材20に連行される態様で設けられる。例えば、第1被駆動部材21が第1レール部材11に沿って時計回りに進行し、及び/又は第2被駆動部材22が第2レール部材12に沿って時計回りに進行する。シート材30は、第1被駆動部材21及び/又は第2被駆動部材22に連行され、時計回りに進行する。幾つかの場合、シート材30は、被駆動部材20の外面に接触する内面を有する。幾つかの場合、シート材30は、被駆動部材20の外面に接触する内面を有する袋状部材である。幾つかの場合、袋状のシート材30は、被駆動部材20の外面を周囲するように湾曲した内面を有する。
【0035】
シート材30は、天然皮革、人工皮革、布、織物、編み物、樹脂シート、フィルム等から成る。幾つかの場合、シート材30は、単層又は複層である。複数のシート材30は、異なる材料から成る複数の層を含み得る。シート材30の左右方向中央には帯状の別のシート材が積層され得る。この追加されたシート材は、クッション材として機能し得る。
【0036】
図示例においては、シート材30は、第1被駆動部材21の外周面と第2被駆動部材22の外周面の間で掛け渡され、第1被駆動部材21と第2被駆動部材22を袋内に収容する袋状部材である。この袋状のシート材30は、第1レール部材11の全体及び/又は第2レール部材12の全体を収容及び封入するものではない。この袋状のシート材30は、第1レール部材11の上部直線棒部16、下部直線棒部17、前方U字部18、後方U字部19のそれぞれを収容及び封入する。第2レール部材12についても同様である。
【0037】
図示例においては、シート材30は、第1レール部材11の上部直線棒部16(若しくは上部直線棒部16に在る第1被駆動部材21)と第2レール部材12の上部直線棒部16(若しくは上部直線棒部16に在る第2被駆動部材22)の間で左右に掛け渡された上部袋部を含む。シート材30は、第1レール部材11の下部直線棒部17(若しくは下部直線棒部17に在る第1被駆動部材21)と第2レール部材12の下部直線棒部17(若しくは下部直線棒部17に在る第2被駆動部材22)の間で左右に掛け渡された下部袋部を含む。シート材30は、第1レール部材11の前方U字部18と第2レール部材12の前方U字部18の間で左右に掛け渡された前方袋部を含む。シート材30は、第1レール部材11の後方U字部19と第2レール部材12の後方U字部19の間で左右に掛け渡された後方U字部を含む。
【0038】
上部袋部、下部袋部、前方袋部、及び後方袋部との命名は、便宜的なものである。すなわち、後述の説明からも理解されるように、シート材30は、第1被駆動部材21及び/又は第2被駆動部材22の移動及び/又は回転に連行される。例えば、上述の上部袋部が、前方U字部18に掛け渡される位置に移動することができ、逆も然りである。
【0039】
シート材送り機構100は、1以上の駆動手段40を含むことができる。駆動手段40は、複数の回転輪60が配列された回転体50を含む。この回転体50は、図示例においては、回転輪60が外周に配列されたホイールである。しかしながら、他の実施形態においては、回転体50は、回転輪60を循環させることができる様々な手段の一つであり得る。一例としては、回転体50は、回転輪60が配列されたベルトコンベアを含むことができる。
【0040】
図示例においては、シート材送り機構100は、第1被駆動部材21を駆動するための第1駆動手段41及び第3駆動手段43を含み、更に、第2被駆動部材22を駆動するための第2駆動手段42及び第4駆動手段44を含む。第1駆動手段41が第1レール部材11の前端に設けられ、第3駆動手段43が第1レール部材11の後端に設けられる。第2駆動手段42が第2レール部材12の前端に設けられ、第4駆動手段44が第2レール部材12の後端に設けられる。第1駆動手段41は、第1回転輪61が外周に配列された第1ホイール51を含む。第2駆動手段42は、第2回転輪62が外周に配列された第2ホイール52を含む。第3駆動手段43は、第3回転輪63が外周に配列された第3ホイール53を含む。第4駆動手段44は、第4回転輪64が外周に配列された第4ホイール54を含む。
【0041】
各回転輪60は、被駆動部材20と回転輪60の間でシート材30が挟まれる駆動位置を取ることができる。幾つかの場合、各回転輪60は、常に駆動位置を取る。幾つかの場合、各回転輪60は、被駆動部材20と回転輪60の間でシート材30を挟まない待機位置を取ることができる。図示例の場合、回転体50の回転位置に応じて、各回転輪60は、駆動位置と待機位置を取ることができる。図示例の場合、各回転輪60は、およそ180°の範囲で駆動位置を取り、およそ180°の範囲で待機位置を取る。
【0042】
各回転輪60の回転軸は、回転輪60が駆動位置を取る時、レール部材10の延在方向に沿う被駆動部材20の長さ方向に関して非平行及び非垂直に配される。換言すれば、被駆動部材20に関して回転輪60が捩れて配向される。従って、回転体50が回転する時、回転輪60から被駆動部材20へ、被駆動部材20をレール部材10沿いに移動させる第1力と、被駆動部材20をレール部材10周りに回転させる第2力が伝達される。
【0043】
必ずしもこの限りではないが、図示例においては、袋状のシート材30による左右の被駆動部材20の拘束を前提としつつ、左右の駆動手段40の各ホイールの回転方向の制御に基づいて第1力伝達と第2力伝達が調整若しくは選択される。
【0044】
例えば、左右の駆動手段40のホイールが全て前方回転する時、左右の被駆動部材20には、被駆動部材20をレール部材10沿いに移動させる第1力が伝達される。被駆動部材20をレール部材10周りに回転させる第2力は、シート材30を介して拘束された左右の被駆動部材20間での反対方向の回転により打ち消される。第1力は、被駆動部材20の長さ方向に斜めに交差するベクトルを持つ。左右の被駆動部材20が袋状のシート材30により拘束されている。従って、このベクトルの横方向成分は、被駆動部材20の移動に寄与しない。
【0045】
例えば、左右の駆動手段40の各ホイールが反対方向に回転する時、左右の被駆動部材20には、被駆動部材20をレール部材10周りに回転させる第2力が伝達される。被駆動部材20をレール部材10沿いに移動させる第1力は、シート材30を介して拘束された左右の被駆動部材20間での反対方向の移動により打ち消される。第2力は、被駆動部材20の長さ方向に斜めに交差するベクトルを持つ。左右の被駆動部材20が袋状のシート材30により拘束されている。従って、このベクトルの横方向成分は、被駆動部材20の移動に寄与しない。なお、駆動手段の制御態様及び方法は、様々であり、これらの例示に限られるべきものではない。
【0046】
各駆動手段40のホイールは、ホイールベース511と、ホイールベース511の外周に設けられ、回転輪60を軸支する複数のアーム対512を含む。複数のアーム対512は、ホイールベース511の外周に等しい角度間隔で配列される。
【0047】
図示例においては、各駆動手段40は、共通の被駆動部材20に対してシート材30を介して係合可能である第1及び第2回転輪60a、60bを含む。第1回転輪60aは、左右方向内側に設けられ、第2回転輪60bは、左右方向外側に設けられる。このような場合、一つの被駆動部材20は、2つの回転輪60から力を受け取ることができる。
【0048】
図示例においては、各駆動手段40のホイールのホイールベース511は、左右方向に延びる円柱又は円筒部を含む。ホイールベース511の円柱又は円筒部の外周には、第1回転輪60aを軸支するためのアーム対512が等角度間隔で設けられ、またその外周には、第2回転輪60bを軸支するためのアーム対512が等角度間隔で設けられる。第1回転輪60aの配置角度間隔と第2回転輪60bの角度配置間隔は等しい。
【0049】
図示例においては、左右の駆動手段40が個別に制御される。換言すれば、第1駆動手段41と第2駆動手段42が個別及び別々に制御される。第3駆動手段43と第4駆動手段44が個別及び別々に制御される。第1駆動手段41と第3駆動手段43は、一緒又は同調に制御される。第2駆動手段42と第4駆動手段44は、一緒又は同調に制御される。
【0050】
シート材送り機構100の筐体196には、1以上の駆動源70が設けられる。駆動源70で生成される力は、伝達機構80を介して駆動手段41へ提供される。図示例においては、2つの駆動源70が設けられる。第1駆動源71は、第1駆動手段41と第3駆動手段43に第1駆動力を供給するために設けられる。第2駆動源72は、第2駆動手段42と第4駆動手段44に第2駆動力を供給するために設けられる。各駆動源70は、例えば、電気モーターであり、不図示の電源から供給される電力に応じて回転力を生成する。第1駆動手段41の第1電気モーターの回転軸は、第2駆動手段42の第2電気モーターの回転軸と平行に配される。
【0051】
図示例においては、第1駆動源71で生成された回転力が第1伝達ベルト81を介して第1駆動手段41及び第3駆動手段43の各ホイールベース511の軸部に供給される。更に、第2駆動源72で生成された回転力が第2伝達ベルト82を介して第2駆動手段42及び第4駆動手段44の各ホイールベース511の軸部に供給される。図示例においては、第1駆動手段41及び第3駆動手段43の各ホイールベース511の回転方向及び回転速度が互いに等しい。同様に、第2駆動手段42及び第4駆動手段44の各ホイールベース511の回転方向及び回転速度が互いに等しい。
【0052】
図示例においては、第1駆動手段41のホイールベース511と第2駆動手段42のホイールベース511が同軸に配置され、両者の間隔を調整することができる。同様に、第3駆動手段43のホイールベース511と第4駆動手段44のホイールベース511が同軸に配置され、両者の間隔を調整することができる。かかる構成においては、袋状のシート材30を左右方向において十分に張ることが許容される。
【0053】
図示例においては、第1駆動手段41のホイールベース511と第2駆動手段42のホイールベース511が共通の取り付け軸91に設けられる。同様に、第3駆動手段43のホイールベース511と第4駆動手段44のホイールベース511が共通の取り付け軸92に設けられる(取り付け軸91、92を総括して取り付け軸90と呼ぶ場合がある)。
【0054】
第1駆動手段41及び第2駆動手段42の各ホイールベース511は、筐体196の左側壁部197と右側壁部198の間で軸支される。第1駆動手段41及び第2駆動手段42の各ホイールベース511が共通の取り付け軸91にベアリング等を介して係合する。取り付け軸91の一端が筐体196の左側壁部197に連結され、取り付け軸91の他端が筐体196の右側壁部198に連結される。ベアリングにより取り付け軸91に対する各ホイールベース511の自由回転が許容される。
【0055】
シート材送り機構100の動作については、上述の説明及び添付図面から当業者が理解することができるだろう。第1駆動源71と第2駆動源72の個別駆動に基づいて、第1及び第3駆動手段41、43と、第2及び第4駆動手段42、44を個別に別々に制御することができる。第1及び第3駆動手段41、43の各ホイールの回転方向及び速度と、第2及び第4駆動手段42、44の回転方向及び速度に基づいて、シート材30の送り方向及び送り量が決定される。特筆すべきは、シート材送り機構100は、小型を維持しながらも、前後方向、左右方向、及びこれらから合成される斜め方向にシート材30を送ることができる。
【0056】
シート材送り機構100の組立方法については、上述の説明及び添付図面から当業者が理解することができるだろう。レール部材10に対する各被駆動部材20の取り付けのため、レール部材10には開閉可能な窓部が設けられ得る。駆動手段40の各ホイールベース511に対して回転輪60を軸支する各アーム対512を溶接などにより取り付けることができる。幾つかの実施形態においては、袋状のシート材30にはスライドファスナーが設けられ、これにより上述及び図示の態様でのシート材30の導入が促進される。幾つかの場合、図3に示す状態の装置に対して袋状のシート材30が導入され、図2に示す装置が完成する。別の場合、これとは異なる手順が採用される。
【0057】
冒頭で述べたように、幾つかの実施形態においては、シート材送り機構100に組み込まれる制御コントローラー(不図示)は、圧力センサー180の出力に応じてシート材30の送り方向及び送り量を制御する。例えば、制御コントローラーは、複数の圧力センサー180の出力からシート材送り機構100の座面105に着座する又は載るヒト又は物の重心を求める。制御コントローラーは、算出した重心を、目標とする重心位置に一致又は重心位置範囲内に留まるようにシート材30の送りを制御する。
【0058】
図示例の場合、座面105の中心に原点が設けられるXY平面が設定され、筐体196を支持するように4つの圧力センサーが設けられる。各圧力センサーから計測値f11、f12、f21、f22が得られる。重心位置は、次式から算出される。
【数1】
ここで、lxは、座面の左右方向の長さである。lyは、座面の前後方向の長さである。D1は、数2の次式により求められる。D2は、数3により求められる。
【数2】
【数3】
【0059】
算出された重心位置が、上述のように目標値又は目標範囲内になるようにシート材30の送りが制御される。シート材30の送り制御については、シート材の移動量とモーター回転角の関係を定めるアルゴリズム、例えば、次の数4のアルゴリズムを活用することができる。
【0060】
左右のモーターの回転角をθr、θl、モーターの減速比をG (>1)とする。座面と人の間に滑りがないと仮定する。座面の前方方向の移動量Pxは左右のモーターの回転角の平均値に比例し、左右方向の移動量Pyは左右のモーターの回転角の差に比例する。従って、重心位置とモーター回転角の変換式が、以下のように求められる。
【数4】
ただし、rxは、駆動手段のホイールの回転軸とレール部材の中心の間の間隔である。
yは、駆動手段のホイールの回転軸と、シート材を介した被駆動部材と回転輪の係合点の間の間隔である。αは、図13を参照して定義される。端的には、αは、ベクトルbとベクトルa’のなす角、若しくは直線AB沿いに側面視する時のベクトルbとベクトルaのなす角、若しくは直線AB沿いに側面視する時の回転輪の回転軸と被駆動部材の軸ベクトルのなす角である。
【0061】
図13及び図14を参照して特にαについて補足的に説明する。図13において点A、B、C、Oが同一平面内に位置する。pは、レール部材の中心線又は被駆動部材の移動中心軌跡を示す。点Oは、pが示すレール部材の中心線が存在する平面とホイールの回転軸の交点である。点Bは、左右内側の回転輪の回転軸上にあり、その回転輪の軸方向長の中心に位置する。点Cは、左右外側の回転輪の回転軸上にあり、その回転輪の軸方向長の中心に位置する。点Aは、左右の回転輪にシート材を介して係合する被駆動部材(不図示)の中心軸上にある。点Aに位置する被駆動部材(不図示)は、点B上に回転軸がある回転輪と線分AB上のある点においてシート材を介して係合する。点Aに位置する被駆動部材(不図示)は、点C上に回転軸がある回転輪と線分AC上のある点においてシート材を介して係合する。
【0062】
ベクトルaは、pが示す一点鎖線における点Aにおける接線ベクトルである。ベクトルaを被駆動部材の軸ベクトルとも呼ぶ。ベクトルa’は、ベクトルaを点B上に平行移動させたベクトルである。ベクトルbは、点Bを通る回転輪の回転軸に一致するベクトルである。角度β1は、直線ABと直線AOのなす角である。角度β2は、直線ACと直線AOのなす角である。角度αは、ベクトルbとベクトルa’のなす角である。角度αは、直線AB沿いに側面視する時のベクトルbとベクトルaのなす角である。角度αは、直線AB沿いに側面視する時の回転輪の回転軸と被駆動部材の軸ベクトルのなす角である。
【0063】
幾つかの場合、角度β1=角度β2=30°〜60°である。角度α=30°〜60°である。ある特定の場合、角度β1=角度β2=45°である。角度α=45°である。
【0064】
制御コントローラーは、上述のアルゴリズムにより所望の移動量が得られるモーターの回転角を決定する。所望の移動量は、算出された重心位置と目標値の差から算出可能である。制御コントローラーは、アルゴリズムを用いて算出された回転角の回転をモーターに指示する制御指令を生成する。モーターは、制御指令に応じて指示された回転角だけ回転する。なお、数4に示した数式は、試作を通じて更に改良される余地(重み付けの導入、外部パラメーターの導入など)がある。
【0065】
制御コントローラーは、アナログデジタル混成回路、ASIC等の様々な回路素子を含むことができる。制御コントローラーは、代替又は追加として、コンピューターを含むことができる。コンピューターは、CPUとメモリーを含み、メモリーに記憶されたプログラムをCPUで実行する。メモリーは、半導体メモリー(DRAM、SRAM)、ハードディスク、又は各種情報記憶ディスク(光学ディスク、磁気ディスクなど)等であり得る。プログラムには、上述の数1、4の数式が記述され得る。
【0066】
上述の教示を踏まえると、当業者をすれば、各実施形態に対して様々な変更を加えることができる。請求の範囲に盛り込まれた符号は、参考のためであり、請求の範囲を限定解釈する目的で参照されるべきものではない。
【符号の説明】
【0067】
100 シート材送り機構
10 レール部材
20 被駆動部材
30 シート材
40 駆動手段
50 回転体
60 回転輪
70 駆動源
80 伝達機構

200 車椅子

511 ホイールベース
512 アーム対
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14