特開2017-48140(P2017-48140A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-48140(P2017-48140A)
(43)【公開日】2017年3月9日
(54)【発明の名称】制汗剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/26 20060101AFI20170217BHJP
   A61Q 15/00 20060101ALI20170217BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20170217BHJP
   A61K 8/73 20060101ALI20170217BHJP
   A61K 8/28 20060101ALI20170217BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20170217BHJP
【FI】
   A61K8/26
   A61Q15/00
   A61K8/34
   A61K8/73
   A61K8/28
   A61K8/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-172251(P2015-172251)
(22)【出願日】2015年9月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【弁理士】
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(74)【代理人】
【識別番号】100163038
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 武志
(72)【発明者】
【氏名】友松 公樹
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオン株式会社内
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB211
4C083AB221
4C083AB331
4C083AB332
4C083AB352
4C083AC101
4C083AC102
4C083AC472
4C083AC542
4C083AC931
4C083AC932
4C083AD091
4C083AD092
4C083AD261
4C083AD281
4C083AD282
4C083CC17
4C083DD08
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD41
4C083EE06
4C083EE10
4C083EE18
(57)【要約】
【課題】発汗量及び発汗時間が増加した場合でも制汗効果、及び制汗効果の持続性に優れ、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが良好であり、皮膚への刺激が少ない制汗剤組成物の提供。
【解決手段】(A)アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、及びこれらの錯体から選択される少なくとも1種の制汗剤と、(B)ビニル型アニオン性ポリマーと、(C)エタノールと、(D)疎水化変性アルキルセルロースと、(E)中和剤と、を含有し、前記(C)エタノールの含有量が、50質量%〜85質量%であり、前記(B)ビニル型アニオン性ポリマーの含有量(質量%)と、前記(D)疎水化変性アルキルセルロースの含有量(質量%)との質量比(B/D)が、0.6〜28である制汗剤組成物である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、及びこれらの錯体から選択される少なくとも1種の制汗剤と、
(B)ビニル型アニオン性ポリマーと、
(C)エタノールと、
(D)疎水化変性アルキルセルロースと、
(E)中和剤と、を含有し、
前記(C)エタノールの含有量が、50質量%〜85質量%であり、
前記(B)ビニル型アニオン性ポリマーの含有量(質量%)と、前記(D)疎水化変性アルキルセルロースの含有量(質量%)との質量比(B/D)が、0.6〜28であることを特徴とする制汗剤組成物。
【請求項2】
(A)制汗剤が、クロルヒドロキシアルミニウムである請求項1に記載の制汗剤組成物。
【請求項3】
(B)ビニル型アニオン性ポリマーが、(酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー、及び(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)コポリマーから選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の制汗剤組成物。
【請求項4】
(D)疎水化変性アルキルセルロースが、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項1から3のいずれかに記載の制汗剤組成物。
【請求項5】
(A)制汗剤の含有量が、6質量%〜15質量%であり、
(B)ビニル型アニオン性ポリマーの含有量が、1質量%〜2.5質量%であり、
(C)エタノールの含有量が、60質量%〜75質量%であり、
(D)疎水化変性アルキルセルロースの含有量が、0.2質量%〜0.6質量%であり、
(E)中和剤の含有量が、0.1質量%〜0.3質量%である請求項1から4のいずれかに記載の制汗剤組成物。
【請求項6】
(B)ビニル型アニオン性ポリマーの含有量(質量%)と、(D)疎水化変性アルキルセルロースの含有量(質量%)との質量比(B/D)が、1.25〜12.5である請求項1から5のいずれかに記載の制汗剤組成物。
【請求項7】
ロールオンタイプ、ジェルタイプ、ローションタイプ、及びミストタイプから選択されるいずれかである請求項1から6のいずれかに記載の制汗剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制汗剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、クロルヒドロキシアルミニウムと特定のアニオン性ポリマーとを含有し、皮膚上に皮膜を形成することで、制汗効果及び制汗効果の持続性に優れるデオドラント組成物が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。しかし、前記提案は、発汗量及び発汗時間が増加すると、制汗効果及び制汗効果の持続性が低下するという問題がある。また、前記提案は、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、肌のべたつきのなさ、及び皮膚への刺激のなさについて、十分な検討がされていない。
【0003】
したがって、発汗量及び発汗時間が増加した場合でも制汗効果、及び制汗効果の持続性に優れ、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが良好であり、皮膚への刺激が少ない制汗剤組成物の提供が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−015421号公報
【特許文献2】国際公開第2013/081055号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、発汗量及び発汗時間が増加した場合でも制汗効果、及び制汗効果の持続性に優れ、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが良好であり、皮膚への刺激が少ない制汗剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため本発明者が鋭意検討を重ねた結果、(A)アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、及びこれらの錯体から選択される少なくとも1種の制汗剤と、(B)ビニル型アニオン性ポリマーと、(C)エタノールと、(D)疎水化変性アルキルセルロースと、(E)中和剤とを含有し、前記(C)エタノールの含有量が、50質量%〜85質量%であり、前記(B)ビニル型アニオン性ポリマーの含有量(質量%)と、前記(D)疎水化変性アルキルセルロースの含有量(質量%)との質量比(B/D)が、0.6〜28である制汗剤組成物が、各成分の相乗効果によって、発汗量及び発汗時間が増加した場合でも制汗効果、及び制汗効果の持続性に優れ、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが良好であり、皮膚への刺激が少ないことを知見した。
【0007】
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。
<1> (A)アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、及びこれらの錯体から選択される少なくとも1種の制汗剤と、
(B)ビニル型アニオン性ポリマーと、
(C)エタノールと、
(D)疎水化変性アルキルセルロースと、
(E)中和剤と、を含有し、
前記(C)エタノールの含有量が、50質量%〜85質量%であり、
前記(B)ビニル型アニオン性ポリマーの含有量(質量%)と、前記(D)疎水化変性アルキルセルロースの含有量(質量%)との質量比(B/D)が、0.6〜28であることを特徴とする制汗剤組成物である。
<2> (A)制汗剤が、クロルヒドロキシアルミニウムである前記<1>に記載の制汗剤組成物である。
<3> (B)ビニル型アニオン性ポリマーが、(酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー、及び(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)コポリマーから選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の制汗剤組成物である。
<4> (D)疎水化変性アルキルセルロースが、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースである前記<1>から<3>のいずれかに記載の制汗剤組成物である。
<5> (E)中和剤が、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールである前記<1>から<4>のいずれかに記載の制汗剤組成物である。
<6> (A)制汗剤の含有量が、6質量%〜15質量%であり、
(B)ビニル型アニオン性ポリマーの含有量が、1質量%〜2.5質量%であり、
(C)エタノールの含有量が、60質量%〜75質量%であり、
(D)疎水化変性アルキルセルロースの含有量が、0.2質量%〜0.6質量%であり、
(E)中和剤の含有量が、0.1質量%〜0.3質量%である前記<1>から<5>のいずれかに記載の制汗剤組成物である。
<7> (B)ビニル型アニオン性ポリマーの含有量(質量%)と、(D)疎水化変性アルキルセルロースの含有量(質量%)との質量比(B/D)が、1.25〜12.5である前記<1>から<6>のいずれかに記載の制汗剤組成物である。
<8> ロールオンタイプ、ジェルタイプ、ローションタイプ、及びミストタイプから選択されるいずれかである前記<1>から<7>のいずれかに記載の制汗剤組成物である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、発汗量及び発汗時間が増加した場合でも制汗効果、及び制汗効果の持続性に優れ、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが良好であり、皮膚への刺激が少ない制汗剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(制汗剤組成物)
本発明の制汗剤組成物は、(A)制汗剤、(B)ビニル型アニオン性ポリマー、(C)エタノール、(D)疎水化変性アルキルセルロース、及び(E)中和剤を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0010】
<(A)制汗剤>
前記(A)成分の制汗剤は、制汗効果を向上させるために含有されている。
【0011】
前記(A)成分の制汗剤としては、例えば、アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、これらの錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0012】
前記アルミニウム化合物としては、例えば、アルミニウム塩などが挙げられる。
前記アルミニウム塩としては、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、酢酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、ブロモヒドロキシアルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0013】
前記ジルコニウム化合物としては、例えば、ジルコニウム塩などが挙げられる。
前記ジルコニウム塩としては、例えば、塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、硫酸ジルコニウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0014】
前記これらの錯体としては、例えば、アルミニウム化合物とグリシンとの錯体、アルミニウム化合物とプロピレングリコールとの錯体、アルミニウム化合物及びジルコニウム化合物の混合物とグリシンとの錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0015】
前記アルミニウム化合物とグリシンとの錯体としては、例えば、塩化アルミニウム・グリシン錯体、硫酸アルミニウム・グリシン錯体、硫酸アルミニウムカリウム・グリシン錯体、酢酸アルミニウム・グリシン錯体、クロルヒドロキシアルミニウム・グリシン錯体、ブロモヒドロキシアルミニウム・グリシン錯体、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム・グリシン錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0016】
前記アルミニウム化合物とプロピレングリコールとの錯体としては、例えば、塩化アルミニウム・プロピレングリコール錯体、硫酸アルミニウム・プロピレングリコール錯体、硫酸アルミニウムカリウム・プロピレングリコール錯体、酢酸アルミニウム・プロピレングリコール錯体、クロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体、ブロモヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0017】
前記アルミニウム化合物及びジルコニウム化合物の混合物とグリシンとの錯体としては、例えば、塩化アルミニウム/ジルコニウム化合物・グリシン錯体、硫酸アルミニウム/ジルコニウム化合物・グリシン錯体、硫酸アルミニウムカリウム/ジルコニウム化合物・グリシン錯体、酢酸アルミニウム/ジルコニウム化合物・グリシン錯体、クロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム化合物・グリシン錯体、ブロモヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム化合物・グリシン錯体、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム化合物・グリシン錯体が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、制汗効果、及び制汗効果の持続性の点から、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、酢酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体、クロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体が好ましく、クロルヒドロキシアルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体、硫酸アルミニウムカリウム、クロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体がより好ましく、クロルヒドロキシアルミニウムが特に好ましい。
【0018】
前記(A)成分の制汗剤の含有量としては、制汗効果、制汗効果の持続性、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさの点から、制汗剤組成物全量に対して、4質量%〜20質量%が好ましく、6質量%〜15質量%がより好ましい。前記含有量が、4質量%未満であると、制汗効果、及び制汗効果の持続性が不十分となることがあり、20質量%を超えると、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが不十分となることがある。
【0019】
<(B)ビニル型アニオン性ポリマー>
前記(B)成分のビニル型アニオン性ポリマーは、皮膚上に形成された皮膜により、制汗効果の持続性を向上させるために含有されている。
【0020】
前記(B)成分のビニル型アニオン性ポリマーとしては、例えば、アニオン性モノマーと、ビニルエーテル化合物及びビニルエステル化合物の少なくとも1種とを共重合させた共重合体;前記共重合体中のビニルエステル単位を、さらに加水分解することにより共重合体中にビニルアルコール単位を形成させた共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0021】
前記アニオン性モノマーとしては、例えば、クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、イタコン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0022】
前記ビニルエーテル化合物としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルヘキシルエーテル、ビニルオクチルエーテル、ビニルデシルエーテル、ビニルエチルヘキシルエーテル、ビニルメトキシエチルエーテル、ビニルエトキシエチルエーテル、ビニルクロルエチルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビニルアントラニルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0023】
前記ビニルエステル化合物としては、例えば、ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0024】
前記(B)成分のビニル型アニオン性ポリマーとしては、例えば、(酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー(商品名:RESYN28−2930、アクゾノーベル株式会社製)、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸アルキル)コポリマー(商品名:ガントレッツES−225、商品名:ES−425、商品名:SP−215、以上、アイエスピー・ジャパン株式会社製)、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー(商品名:レジン28−1310、ナショナル・スターチ社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニルコポリマー(商品名:ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルアルコール/イタコン酸コポリマー(商品名:KM−118、株式会社クラレ製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の持続性の点から、(酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸アルキル)コポリマーが好ましく、(酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマー)がより好ましい。なお、(酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル)コポリマーとは、酢酸ビニルと、クロトン酸と、ネオデカン酸ビニルとを共重合させてなるコポリマーを意味する。
【0025】
前記(ビニルメチルエーテル/マレイン酸アルキル)コポリマーとしては、例えば、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸)コポリマー(商品名:ガントレッツAN、アイエスピー・ジャパン株式会社製)、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー(商品名:ガントレッツES−225、アイエスピー・ジャパン株式会社製)、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)コポリマー(商品名:ガントレッツES−425、アイエスピー・ジャパン株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の持続性の点から、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマー、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)コポリマーが好ましい。なお、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル)コポリマーとは、ビニルメチルエーテルと、マレイン酸エチルとを共重合させてなるコポリマーを意味し、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)コポリマーとは、ビニルメチルエーテルと、マレイン酸ブチルとを共重合させてなるコポリマーを意味する。
【0026】
前記(B)成分のビニル型アニオン性ポリマーの含有量としては、制汗効果の持続性、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさの点から、制汗剤組成物全量に対して、0.5質量%〜3質量%が好ましく、1質量%〜2.5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満であると、制汗効果の持続性が不十分となることがあり、3質量%を超えると、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが不十分となることがある。
【0027】
<(C)エタノール>
前記(C)成分のエタノールは、肌のべたつきのなさを向上させるために含有されている。
【0028】
前記(C)成分のエタノールとしては、例えば、無水エタノール、95体積%エタノール(規格値95体積%〜95.5体積%)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0029】
前記(C)成分のエタノールの含有量としては、制汗効果、制汗効果の持続性、肌のべたつきのなさ、及び皮膚への刺激のなさの点から、制汗剤組成物全量に対して、無水エタノール換算で、50質量%〜85質量%であり、60質量%〜75質量%が好ましい。前記エタノールの含有量が、50質量%未満であると、肌のべたつきのなさが不十分となり、85質量%を超えると、制汗効果、及び制汗効果の持続性が不十分となり、敏感肌では皮膚刺激を生じる。
【0030】
前記(C)成分のエタノールの含有量としては、その他の成分として植物エキスなどを含有した場合、これらの成分から持ち込まれるエタノールを含む無水エタノールの合計含有量である。
95体積%エタノールを使用した場合の、無水エタノールに換算した含有量(質量%)は、下記の式1(独立行政法人医薬品医療機器総合機構発信文書038−1309.pdf)及び式2で求めることができる。
・エタノールの質量%=体積%×0.79422(15℃における100体積%の比重)/d(15℃における比重)・・・式1
=(95×0.79422)/0.81639
=92.42
・無水エタノールの含有量(質量%)=95体積%エタノール含有量(質量%)×92.42/100・・・式2
【0031】
<(D)疎水化変性アルキルセルロース>
前記(D)成分の疎水化変性アルキルセルロースは、発汗量及び発汗時間が増加した場合でも、制汗効果の持続性を向上させるために含有されている。
【0032】
前記(D)成分の疎水化変性アルキルセルロースは、変性アルキルセルロースの疎水化物であり、下記一般式(D1)で示される化合物が好ましい。
【化1】
ただし、前記一般式(D1)中、R、R、及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、及びアルコキシ基のいずれかを示し、前記R、前記R、及び前記Rから選択される少なくとも一つはアルコキシ基を示し、nは100〜10,000の整数を示す。
【0033】
前記アルコキシ基としては、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。これらの中でも、疎水性が高い点から、長鎖アルコキシ基が好ましく、炭素数が12以上の長鎖アルコキシ基がより好ましく、炭素数が12以上22以下の長鎖アルコキシ基が特に好ましい。
【0034】
前記アルコキシ基としては、例えば、ドデシロキシ基(ラウロキシ基)、トリデシロキシ基、テトラデシロキシ基(ミリスチロキシ基)、ペンタデシロキシ基、ヘキサデシロキシ基(セチロキシ基)、ヘプタデシロキシ基、オクタデシロキシ基(ステアロキシ基)、ノナデシロキシ基、エイコシロキシ基、ヘンエイコシロキシ基、ドコシロキシ基などが挙げられる。これらの中でも、制汗効果の持続性の点から、オクタデシロキシ基(ステアロキシ基)が好ましい。
【0035】
前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
【0036】
前記(D)成分の疎水化変性アルキルセルロースの動粘度としては、25℃で、20mm/s〜300mm/sが好ましく、使用性の点から、70mm/s〜110mm/sがより好ましい。前記動粘度は、ウベローデ型粘度計を用いて測定することができる。
【0037】
前記(D)成分の疎水化変性アルキルセルロースとしては、例えば、疎水化ヒドロキシアルキルセルロースなどが挙げられる。
前記疎水化ヒドロキシアルキルセルロースとしては、例えば、ドデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(ラウロキシヒドロキシアルキルセルロース)、トリデシロキシヒドロキシアルキルセルロース、テトラデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(ミリスチロキシヒドロキシアルキルセルロース)、ペンタデシロキシヒドロキシアルキルセルロース、ヘキサデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(セチロキシヒドロキシアルキルセルロース)、ヘプタデシロキシヒドロキシアルキルセルロース、オクタデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(ステアロキシヒドロキシアルキルセルロース)、ノナデシロキシヒドロキシアルキルセルロース、エイコシロキシヒドロキシアルキルセルロース、ヘンエイコシロキシヒドロキシアルキルセルロース、ドコシロキシヒドロキシアルキルセルロースなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の持続性の点から、オクタデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(ステアロキシヒドロキシアルキルセルロース)が好ましく、オクタデシロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース(ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース)がより好ましい。
【0038】
前記(D)成分の疎水化変性アルキルセルロースとしては、市販品を用いてもよく、前記市販品としては、例えば、商品名:サンジェロース60L、商品名:サンジェロース60M、商品名:サンジェロース90L、商品名:サンジェロース90M(成分名:ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、以上、大同化成工業株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0039】
前記(D)成分の疎水化変性アルキルセルロースの含有量としては、制汗効果の持続性、肌への塗りやすさ、及び肌のつっぱり感のなさの点から、制汗剤組成物全量に対して、0.1質量%〜1質量%が好ましく、0.2質量%〜0.6質量%がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、制汗効果の持続性、及び肌への塗りやすさが不十分となることがあり、1質量%を超えると、肌への塗りやすさ、及び肌のつっぱり感のなさが不十分となることがある。
【0040】
<(E)中和剤>
前記(E)成分の中和剤は、制汗効果の持続性を向上させるために含有されている。
【0041】
前記(E)成分の中和剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、制汗効果の持続性の点から、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールが好ましい。
【0042】
前記(E)成分の中和剤の含有量としては、制汗効果の持続性、及び皮膚刺激性の点から、制汗剤組成物全量に対して、0.05質量%〜0.3質量%が好ましく、0.1質量%〜0.3質量%がより好ましい。前記含有量が、0.05質量%未満であると、制汗効果の持続性が不十分となることがあり、0.3質量%を超えると、敏感肌では皮膚刺激を生じることがある。
【0043】
前記(E)成分の中和剤による中和に用いる装置としては、例えば、メトローム電位差自動滴定装置(メトロームジャパン株式会社製)などが挙げられる。
【0044】
[質量比(B/D)]
前記(B)ビニル型アニオン性ポリマーの含有量(質量%)と、前記(D)疎水化変性アルキルセルロースの含有量(質量%)との質量比(B/D)としては、制汗効果の持続性、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさの点から、0.6〜28であり、1.25〜12.5が好ましい。前記質量比(B/D)が、0.6未満であると、肌への塗りやすさ、及び肌のつっぱり感のなさが不十分となり、28を超えると、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが不十分となる。
【0045】
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記(A)〜前記(D)成分の各成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を含有することができる。前記その他の成分としては、例えば、油脂化合物、ワックス化合物、シリコーン化合物、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、界面活性剤、前記(B)成分以外の高分子化合物、酸化防止剤、色素、乳化安定剤、pH調整剤、防腐剤、紫外線吸収剤、キレート剤、保湿剤、前記(D)成分以外のヒドロキシプロピルセルロース等の増粘剤、清涼剤、抗炎症剤、イソプロピルセルロース等の殺菌剤、アミノ酸、ビタミン剤、香料、各種植物抽出エキス、などが挙げられる。
【0046】
−pH−
前記制汗剤組成物の25℃におけるpHとしては、制汗効果、制汗効果の持続性、及び肌のべたつきのなさの点から、3〜4.5が好ましい。前記pHが、3未満であると、制汗効果、及び制汗効果の持続性が不十分となることがあり、4.5を超えると、肌のべたつきのなさが不十分となることがある。
【0047】
−粘度−
前記制汗剤組成物の粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液状の場合、制汗効果の持続性、及び肌のべたつきのなさの点から、25℃で、1mPa・s〜3,000mPa・sが好ましく、5mPa・s〜1,600mPa・sがより好ましい。前記粘度が、1mPa・s未満であると、制汗効果の持続性が不十分となることがあり、3,000mPa・sを超えると、肌のべたつきのなさが不十分となることがある。
前記粘度は、例えば、BL型粘度計を用いて、25℃でNo.1〜3のローターを使用し、60rpmで1分間の条件で測定することができる。
【0048】
−剤型−
前記制汗剤組成物の剤型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固形状タイプ、半固形状タイプ、ジェル状タイプ、液状タイプなどが挙げられる。これらの中でも、水分に溶解した状態で肌に塗布されることが効果発現に有効であり、高密着に塗布でき、高い制汗効果が発現できる点から、ジェル状タイプ、液状タイプが好ましく、液状タイプがより好ましい。
前記固形状タイプとしては、例えば、スティックタイプ、シートタイプなどが挙げられる。
前記半固形状タイプとしては、例えば、クリームタイプなどが挙げられる。
前記ジェル状タイプとしては、例えば、ジェルタイプなどが挙げられる。
前記液状タイプとしては、例えば、ロールオンタイプ、ローションタイプ、ミストタイプなどが挙げられる。これらの中でも、制汗効果の点から、ロールオンタイプが好ましい。
【0049】
前記制汗剤組成物をロールオンタイプとする場合は、前記制汗剤組成物と、この組成物を充填した塗布ボールを有するロールオン容器とからなる制汗剤製品とすることが好ましい。前記ロールオンタイプの製剤は、公知のロールオン容器に収容され、前記ロールオン容器にその一部が露出した状態で、かつ回転可能にホルダーで保持されたボールに制汗剤組成物を付着させ、使用時にかかるボールを肌に付着させて塗布することができる。
また、前記制汗剤組成物をボトル容器に充填し、容器を用いてそのまま塗布するジェル製剤、指先や手を使用して塗布するジェル製剤、ローション製剤も好適に用いることができる。
【0050】
−製造方法−
前記制汗剤組成物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記(A)〜前記(E)成分、及び前記その他の成分(制汗剤組成物の全体が100質量%となるように残量配合)を混合して調整することができる。具体的には、前記(C)成分中に、前記(B)成分を投入して、均一に溶解させた後、(A)成分を投入する。その後、前記(D)成分、水及び前記その他の成分を投入し、均一に溶解及び混合する。その後、前記(E)成分で中和し、制汗剤組成物を得ることができる。
前記制汗剤組成物を調製する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、剪断と全体混合できる複数の撹拌羽根(プロペラ、タービン、ディスパー等)を備えた撹拌装置などが挙げられる。なお、前記(A)〜前記(E)成分、及び前記その他の成分としては、制汗剤組成物を調製するにあたり、それぞれ単独で使用してもよく、また、2種以上の成分を含む混合物の状態で使用してもよい。
【0051】
−容器−
前記容器としては、例えば、ロールオン容器、ジェル用ボトル容器、ローション用ボトル容器、ミスト用トリガー型スプレー容器などが挙げられる。これらの中でも、肌への塗りやすさの点から、ロールオン容器が好ましい。前記ロールオン容器は、前記制汗剤組成物を肌に高密着に塗布でき、制汗効果を発現できる点で好適に使用できる。前記ロールオン容器としては、前記制汗剤組成物を充填できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2005−186997号公報に記載されたものなどが挙げられる。
【0052】
前記ロールオン容器としては、例えば、ボトル(材質:HDPE ナチュラル、満注内容量:約56mL、胴径:直径約33mm、高さ:約87mm、株式会社吉野工業所製)、リング(材質:LLDPE ナチュラル、外径:約26mm、高さ:約18mm、株式会社吉野工業所製)、ボール(材質:PP ホワイト、直径:約20mm、株式会社吉野工業所製)などを使用することができる。
【0053】
前記ジェル用ボトル容器としては、例えば、ボトル(商品名:TOMII、材質:HDPE ナチュラル、満注内容量:約34mL、胴径:直径約39mm×24mm(オーバル)、高さ:約76mm、竹本容器株式会社製)、中栓(商品名:TO キャップ用ノズルB、材質:PE ナチュラル、外径:約12mm、高さ:約13mm、竹本容器株式会社製)、キャップ(商品名:TO キャップ、材質:AS/PP ホワイト、外径:直径約37mm×23mm(オーバル)、高さ:約22mm、竹本容器株式会社製)などを使用することができる。
【0054】
前記ローション用ボトル容器としては、例えば、ボトル(商品名:TOMIII−50、材質:HDPE ナチュラル、満注内容量:約34mL、胴径:直径約42mm×29mm(オーバル)、高さ:約88mm、竹本容器株式会社製)、中栓(商品名:TO キャップ用ノズルA、材質:PE ナチュラル、外径:約12mm、高さ:約13mm、竹本容器株式会社製)、キャップ(商品名:TOMIII キャップ、材質:PP ホワイト、外径:直径約37mm×25mm(オーバル)、高さ:約24mm、竹本容器株式会社製)などを使用することができる。
【0055】
前記ミスト用トリガー容器としては、例えば、ボトル(商品名:PH−100、材質:PE ナチュラル、満注内容量:約100mL、胴径:直径約40mm、高さ:約120mm、かみむら化学株式会社製)、トリガー(商品名:Z−305、スプレー孔部の平均径:0.45mm、株式会社三谷バルブ製)などを使用することができる。
【0056】
−用途−
本発明の制汗剤組成物は、発汗量及び発汗時間が増加した場合でも制汗効果、及び制汗効果の持続性に優れ、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが良好であり、皮膚への刺激が少ないため、例えば、化粧料、医薬品、医薬部外品等に適用することができ、制汗剤、防臭剤、制汗防臭剤、デオドラント剤、デオドラントスプレーにより好適であり、ロールオンタイプの制汗剤などに特に好適である。
【実施例】
【0057】
以下に、本発明を実施例、及び比較例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に制限されるものではない。なお、実施例、及び比較例の記載の各成分の含有量は、全て純分換算した値である。
【0058】
(実施例1〜30、及び比較例1〜10)
下記表1〜表8に示す組成、及び含有量の制汗剤組成物を以下の方法で調製した。即ち、(C)成分中に、(B)成分を投入して、均一に溶解させた後、(A)成分を投入した。その後、(D)成分又は(D’)成分、精製水、及び共通成分を投入し、均一に溶解及び混合した。その後、(E)成分で中和し、pH3〜4.5の組成物を得た。なお、比較例3の制汗剤組成物は、溶媒となる(C)成分のエタノールを含有しないため製剤化することができなかった。また、(E)成分による中和は、メトローム電位差自動滴定装置(メトロームジャパン株式会社製)を用いて確認した。
次に、実施例1〜25、及び29〜30、並びに比較例1、2、及び4〜10の制汗剤組成物を下記仕様のロールオン容器(容器A)に40mL充填した。また、実施例26の制汗剤組成物を下記仕様のジェル用ボトル容器(容器B)に、実施例27の制汗剤組成物を下記仕様のローション用ボトル容器(容器C)に、実施例28の制汗剤組成物を下記仕様のミスト用ボトル容器(容器D)に、それぞれ20mL充填した。
【0059】
−ロールオン容器(容器A)−
・ボトル(材質:HDPE ナチュラル、満注内容量:約56mL、胴径:直径約33mm、高さ:約87mm、株式会社吉野工業所製)
・リング(材質:LLDPE ナチュラル、外径:約26mm、高さ:約18mm、株式会社吉野工業所製)
・ボール(材質:PP ホワイト、直径:約20mm、株式会社吉野工業所製)
【0060】
−ジェル用ボトル容器(容器B)−
・ボトル(商品名:TOMII、材質:HDPE ナチュラル、満注内容量:約34mL、胴径:直径約39mm×24mm(オーバル)、高さ:約76mm、竹本容器株式会社製)
・中栓(商品名:TO キャップ用ノズルB、材質:PE ナチュラル、外径:約12mm、高さ:約13mm、竹本容器株式会社製)
・キャップ(商品名:TO キャップ、材質:AS/PP ホワイト、外径:直径約37mm×23mm(オーバル)、高さ:約22mm、竹本容器株式会社製)
【0061】
−ローション用ボトル容器(容器C)−
・ボトル(商品名:TOMIII−50、材質:HDPE ナチュラル、満注内容量:約34mL、胴径:直径約42mm×29mm(オーバル)、高さ:約88mm、竹本容器株式会社製)
・中栓(商品名:TO キャップ用ノズルA、材質:PE ナチュラル、外径:約12mm、高さ:約13mm、竹本容器株式会社製)
・キャップ(商品名:TOMIII キャップ、材質:PP ホワイト、外径:直径約37mm×25mm(オーバル)、高さ:約24mm、竹本容器株式会社製)
【0062】
−ミスト用ボトル容器(容器D)−
・ボトル(商品名:PH−100、材質:PE ナチュラル、満注内容量:約100mL、胴径:直径約40mm、高さ:約120mm、かみむら化学株式会社製)
・トリガー(商品名:Z−305、スプレー孔部の平均径:0.45mm、株式会社三谷バルブ製)
【0063】
調製した実施例1〜30、並びに比較例1、2、及び4〜10の制汗剤組成物について、以下のようにして、「制汗効果」、「制汗効果の持続性」、「肌への塗りやすさ」、「肌のつっぱり感のなさ」、「肌のべたつきのなさ」、及び「皮膚への刺激のなさ」を評価した。結果を表1〜表8に示す。なお、比較例3の制汗剤組成物は、溶媒となる(C)成分のエタノールを含有しないため製剤化できず評価することができなかった。
【0064】
<制汗効果、及び制汗効果の持続性>
専門パネラー20名に対し、片側の腋窩に試料として制汗剤組成物を0.5g塗布し、38℃、相対湿度40%環境下においてエアロバイク(商品名:FB−300HP、リマーク社製)による運動を15分間行った。その後、発汗計(商品名:SKN−2000、株式会社西澤電機計器製作所製)を用いて試料を塗布した腋窩(試料塗布部)、及び試料未塗布のもう一方の腋窩(試料未塗布部)の発汗量を測定し、下記式から制汗率を求めた。結果は専門パネラー20名の平均値を示す。制汗率の結果から、下記評価基準に基づいて、「制汗効果」を評価した。その後、さらに前記エアロバイクによる運動を30分間行った後、同様の評価手法により「制汗効果の持続性」を評価した。
【数1】
−制汗効果、及び制汗効果の持続性の評価基準−
◎ :制汗率が56%以上100%以下
◎〜○ :制汗率が46%以上56%未満
○ :制汗率が36%以上46%未満
△ :制汗率が26%以上36%未満
× :制汗率が0%以上26%未満
【0065】
<肌への塗りやすさ>
専門パネラー20名に対し、腋窩に各制汗剤組成物を0.5g塗布し、下記評価基準に基づいて「肌への塗りやすさ」を評価した。
−評価基準−
◎ :専門パネラー20名中19名以上20名以下が肌に塗りやすいと回答
◎〜○ :専門パネラー20名中16名以上18名以下が肌に塗りやすいと回答
○ :専門パネラー20名中11名以上15名以下が肌に塗りやすいと回答
△ :専門パネラー20名中6名以上10名以下が肌に塗りやすいと回答
× :専門パネラー20名中5名以下が肌に塗りやすいと回答
【0066】
<肌のつっぱり感のなさ>
専門パネラー20名に対し、腋窩に各制汗剤組成物を0.5g塗布し、乾燥させた後、下記評価基準に基づいて「肌のつっぱり感のなさ」を評価した。
−評価基準−
◎ :専門パネラー20名中19名以上20名以下が肌のつっぱり感がないと回答
◎〜○ :専門パネラー20名中16名以上18名以下が肌のつっぱり感がないと回答
○ :専門パネラー20名中11名以上15名以下が肌のつっぱり感がないと回答
△ :専門パネラー20名中6名以上10名以下が肌のつっぱり感がないと回答
× :専門パネラー20名中5名以下が肌のつっぱり感がないと回答
【0067】
<肌のべたつきのなさ>
専門パネラー20名に対し、腋窩に各制汗剤組成物を0.5g塗布し、塗布直後から各制汗剤組成物が乾燥するまでの間において、下記評価基準に基づいて「肌のべたつきのなさ」を評価した。
【0068】
−評価基準−
◎ :専門パネラー20名中19名以上20名以下が肌のべたつきがないと回答
◎〜○ :専門パネラー20名中16名以上18名以下が肌のべたつきがないと回答
○ :専門パネラー20名中11名以上15名以下が肌のべたつきがないと回答
△ :専門パネラー20名中6名以上10名以下が肌のべたつきがないと回答
× :専門パネラー20名中5名以下が肌のべたつきがないと回答
【0069】
<皮膚への刺激のなさ>
専門パネラー20名(敏感肌パネラー)に対し、腋窩に各制汗剤組成物を0.5g塗布した後、下記評価基準に基づいて「皮膚への刺激のなさ」を評価した。
−評価基準−
◎ :専門パネラー20名中16名以上20名以下が皮膚への刺激がないと回答
○ :専門パネラー20名中11名以上15名以下が皮膚への刺激がないと回答
△ :専門パネラー20名中6名以上10名以下が皮膚への刺激がないと回答
× :専門パネラー20名中5名以下が皮膚への刺激がないと回答
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】
【表6】
【0076】
【表7】
【0077】
【表8】
【0078】
なお、前記実施例、及び前記比較例で使用した各種成分の詳細について、下記表9に示す。
【表9】
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明の制汗剤組成物は、発汗量及び発汗時間が増加した場合でも制汗効果、及び制汗効果の持続性に優れ、肌への塗りやすさ、肌のつっぱり感のなさ、及び肌のべたつきのなさが良好であり、皮膚への刺激が少ないため、例えば、化粧料、医薬品、医薬部外品等に適用することができ、制汗剤、防臭剤、制汗防臭剤、デオドラント剤、デオドラントスプレーにより好適であり、ロールオンタイプの制汗剤などに特に好適である。