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特開2017-6541被検体情報取得装置および被検体情報取得方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-6541(P2017-6541A)
(43)【公開日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】被検体情報取得装置および被検体情報取得方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/13 20060101AFI20161216BHJP
   A61B 5/1455 20060101ALI20161216BHJP
【FI】
   A61B8/13
   A61B5/14 322
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2015-127704(P2015-127704)
(22)【出願日】2015年6月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
(74)【代理人】
【識別番号】100085006
【弁理士】
【氏名又は名称】世良 和信
(74)【代理人】
【識別番号】100100549
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 嘉之
(74)【代理人】
【識別番号】100131532
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 浩一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125357
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100131392
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 武司
(74)【代理人】
【識別番号】100155871
【弁理士】
【氏名又は名称】森廣 亮太
(72)【発明者】
【氏名】中嶌 隆夫
【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
【テーマコード(参考)】
4C038
4C601
【Fターム(参考)】
4C038KK01
4C038KL05
4C038KL07
4C038KX01
4C601BB09
4C601DE16
4C601EE11
4C601EE30
4C601GB32
4C601LL05
4C601LL38
(57)【要約】      (修正有)
【課題】光を照射された被検体から発生する音響波を取得する装置において、簡易に被検体の特性情報を取得する方法を提供する。
【解決手段】複数の波長の光を発することができる光源100と、光源100からの光107が照射された被検体111から発生する音響波を受信して電気信号に変換する変換素子101と、光の吸収を表す係数が既知の標準サンプルに光が照射されて発生する音響波の強度と標準サンプルの係数とに基づいた変換係数と、光の波長と、の関係を表すルックアップテーブルまたは関係式が保存された記憶部119と、記憶部119に保存されたルックアップテーブルまたは関係式に基づいて、光源100からの光107の波長に対応する変換係数を取得する変換係数取得部118と、電気信号および変換係数を用いて、被検体の特性情報を取得する信号処理部120と、を有する被検体情報取得装置を用いる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の波長の光を発することができる光源と、
前記光源からの光が照射された被検体から発生する音響波を受信して電気信号に変換する変換素子と、
光の吸収を表す係数が既知の標準サンプルに前記光が照射されて発生する音響波の強度と前記標準サンプルの前記係数とに基づいた変換係数と、光の波長と、の関係を表すルックアップテーブルまたは関係式が保存された記憶部と、
前記記憶部に保存された前記ルックアップテーブルまたは前記関係式に基づいて、前記光源からの光の波長に対応する変換係数を取得する変換係数取得部と、
前記電気信号および前記変換係数を用いて、前記被検体の特性情報を取得する信号処理部と、
を有することを特徴とする被検体情報取得装置。
【請求項2】
前記信号処理部は、前記変換係数を用いて、前記被検体に照射された光の波長に対する前記被検体の吸収係数を前記特性情報として取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
【請求項3】
前記変換素子は、前記複数の波長の光のそれぞれに由来する複数の電気信号を出力し、
前記変換係数取得部は、前記ルックアップテーブルまたは前記関係式に基づいて、前記複数の波長に対応する複数の変換係数を取得し、
前記信号処理部は、前記複数の電気信号と、前記複数の変換係数を用いて、前記被検体の物質の濃度に関する情報を前記特性情報として取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
【請求項4】
前記信号処理部は、前記被検体の物質の濃度として酸素飽和度を取得する
ことを特徴とする請求項3に記載の被検体情報取得装置。
【請求項5】
前記係数は、吸光度または吸収係数である
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
【請求項6】
前記被検体内部の吸収体の深さ、太さ、および傾きのうち少なくとも一つに関する特徴量を取得する特徴量取得部をさらに有し、
前記記憶部は、前記変換係数と、前記光の波長と、前記特徴量と、の関係を表す前記ルックアップテーブルまたは前記関係式を保存し、
前記変換係数取得部は、前記記憶部に保存された前記ルックアップテーブルまたは前記関係式と、前記特徴量取得部により取得された前記特徴量と、に基づいて、前記変換係数を取得する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
【請求項7】
前記光源から照射される光をフォーカスする光学レンズをさらに有する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
【請求項8】
前記光学レンズは、前記光源から照射される光を10μm以下にフォーカスする
ことを特徴とする請求項7に記載の被検体情報取得装置。
【請求項9】
前記光学レンズは、前記光源から照射される光を1μm以下にフォーカスする
ことを特徴とする請求項8に記載の被検体情報取得装置。
【請求項10】
前記被検体から発生する音響波をフォーカスする音響レンズをさらに有する
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
【請求項11】
前記信号処理部が取得した前記特性情報を表示する画像表示部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
【請求項12】
前記記憶部は、前記被検体内の各位置における前記変換係数と、光の波長と、の関係を表す前記ルックアップテーブルまたは前記関係式を保存し、
前記変換係数取得部は、前記記憶部に保存された前記ルックアップテーブルまたは前記関係式に基づいて、前記光源からの光の波長に対応する、前記被検体内の各位置における前記変換係数を取得し、
前記信号処理部は、前記電気信号および前記被検体内の各位置における前記変換係数を用いて、前記被検体内の各位置における特性情報を取得する
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
【請求項13】
複数の波長の光が照射された被検体から発生する音響波を受信して電気信号に変換するステップと、
光の吸収を表す係数が既知の標準サンプルに前記光が照射されて発生する音響波の強度と前記標準サンプルの前記係数とに基づいた変換係数と、光の波長と、の関係を表すルックアップテーブルまたは関係式を取得するステップと、
前記ルックアップテーブルまたは前記関係式に基づいて、前記光の波長に対応する変換係数を取得するステップと、
前記電気信号および前記変換係数を用いて、前記被検体の特性情報を取得するステップと、
を有することを特徴とする被検体情報取得方法。
【請求項14】
請求項13に記載の被検体情報取得方法の各ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検体情報取得装置および被検体情報取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光を用いたイメージング技術の一つとして、光音響イメージング技術がある。光音響イメージングでは、まず、光源から発生したパルス光が被検体に照射される。照射光は被検体内で伝播・拡散し、被検体内の複数の箇所でこの光のエネルギーを吸収して音響波(以降、光音響波と呼ぶ)が発生する。この光音響波をトランスデューサで受信し、処理装置内で受信信号を解析処理することで、被検体内部の光学特性値に関する情報が画像データとして取得される。これにより、被検体内の光学特性値分布が可視化される。
【0003】
近年、光音響波を用いてより微細な光吸収体をイメージングするために、分解能の向上が求められている。そして、音を集束させたり、パルス光を集光させたりすることで、被検体表面付近の微細血管等の吸収体を高解像度でイメージングする、光音響顕微鏡の開発が進められている。
【0004】
光吸収により被検体内の吸収体から発生する光音響波の初期音圧(P)は次式(1)で表される。
【数1】

ここで、Γはグリューナイセン係数であり、体積膨張係数(β)と音速(c)の二乗との積を定圧比熱(C)で除したものである。Φはある位置(局所的な領域)での光量である。この光量は、吸収体に照射された光量であり、光フルエンスとも呼ばれる。μはある位置での光の吸収係数である。初期音圧(P)は、光音響波を受信した探触子から出力される受信信号(PA信号:Photoacoustic信号)を用いて算出できる。
式(1)より、吸収係数μを求めるためには、理論上、光量Φを取得する必要があることが理解される。
【0005】
特許文献1の装置では、生体の形状と光照射分布とを測定し、これらの測定結果と生体内の平均的な光学係数に基づいて被検体内における光量Φの分布を計算している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−088627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、光音響顕微鏡を始めとする光音響装置において、被検体に照射される光の強度変化の影響や、受信信号の変化の影響を把握し、特性情報を精度よく取得することは簡単ではない場合がある。本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、光を照射された被検体から発生する音響波を取得する装置において、簡易に被検体の特性情報を取得する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
複数の波長の光を発することができる光源と、
前記光源からの光が照射された被検体から発生する音響波を受信して電気信号に変換する変換素子と、
光の吸収を表す係数が既知の標準サンプルに前記光が照射されて発生する音響波の強度と前記標準サンプルの前記係数とに基づいた変換係数と、光の波長と、の関係を表すルックアップテーブルまたは関係式が保存された記憶部と、
前記記憶部に保存された前記ルックアップテーブルまたは前記関係式に基づいて、前記光源からの光の波長に対応する変換係数を取得する変換係数取得部と、
前記電気信号および前記変換係数を用いて、前記被検体の特性情報を取得する信号処理部と、
を有することを特徴とする被検体情報取得装置である。
【0009】
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
複数の波長の光が照射された被検体から発生する音響波を受信して電気信号に変換するステップと、
光の吸収を表す係数が既知の標準サンプルに前記光が照射されて発生する音響波の強度と前記標準サンプルの前記係数とに基づいた変換係数と、光の波長と、の関係を表すルックアップテーブルまたは関係式を取得するステップと、
前記ルックアップテーブルまたは前記関係式に基づいて、前記光の波長に対応する変換係数を取得するステップと、
前記電気信号および前記変換係数を用いて、前記被検体の特性情報を取得するステップと、
を有することを特徴とする被検体情報取得方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、光を照射された被検体から発生する音響波を取得する装置において、簡易に被検体の特性情報を取得する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態1を適用できる光音響装置の全体構成を示す模式図。
図2】実施形態1の測定フローの一例を示すフローチャート。
図3】実施形態1を適用できる別の形態の光音響装置の全体構成を示す模式図。
図4】実施形態2を適用できる光音響装置の全体構成を示す模式図。
図5】実施形態2の測定フローの一例を示すフローチャート。
図6】実施形態3を適用できる光音響装置の全体構成を示す模式図。
図7】実施形態3の測定フローの一例を示すフローチャート。
図8】ルックアップテーブル作成の概念を示す図。
図9】被検体特徴量としての深さの影響を示す表。
図10】被検体特徴量としての傾きの影響を示す表。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0013】
本発明は、被検体から伝播する音響波を検出し、被検体の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法、あるいは被検
体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPUやメモリ等のハードウェア資源を備える情報処理装置(コンピュータ)に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した記憶媒体としても捉えられる。
【0014】
本発明の被検体情報取得装置には、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体の特性情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置を含む。本発明の特性情報とは、光音響波を受信することにより得られる受信信号を用いて生成される、被検体内の複数位置のそれぞれに対応する特性値の情報(特性値情報)である。
【0015】
また本発明の被検体情報取得装置には、照射光と光音響波の少なくともいずれか一つをフォーカスする、光音響顕微鏡と呼ばれる装置を含む。このような装置においては、受信された光音響波に対して包絡線検波などの簡易な処理を行うだけで被検体の特性情報として利用できる場合がある。光音響顕微鏡装置や光音響トモグラフィー装置は、単に光音響装置とも呼ばれる。
【0016】
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。探触子等により音響波から変換された電気信号を音響信号とも呼ぶ。ただし、本明細書における超音波または音響波という記載は、それらの弾性波の波長を限定する意図ではない。光音響効果により発生した音響波は、光音響波または光超音波と呼ばれる。光音響波に由来する電気信号を光音響信号とも呼ぶ。
【0017】
以下の実施形態における被検体情報取得装置は、例えば、人や動物の血管疾患などの診断や化学治療の経過観察などに利用できる。
【0018】
本発明により取得される特性情報は、光エネルギーの吸収率を反映した値である。例えば、光照射によって生じた音響波の発生源、被検体内の初期音圧、あるいは初期音圧から導かれる光エネルギー吸収密度や吸収係数、組織を構成する物質の濃度を含む。また、物質濃度としてオキシヘモグロビン濃度とデオキシヘモグロビン濃度を求めることにより、酸素飽和度分布を算出できる。また、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、脂肪や水の体積分率なども求められる。また、被検体内の各位置の特性情報に基づいて、2次元または3次元の特性情報分布が得られる。分布データは画像データとして生成され得る。
【0019】
互いに異なる波長を有する複数の光を照射することにより、被検体内に存在する物質の濃度に関する分布を取得できる。この場合、波長ごとに被検体内の吸収係数μaを求め、それらの値と求める物質固有の波長依存性とを用いて、物質の濃度に関する分布を画像化する。
【0020】
特に、オキシヘモグロビンHbOとデオキシヘモグロビンHbとの濃度を基に、血液の酸素飽和度を取得できる。この際、各測定波長の光吸収分布データと、オキシヘモグロビンHbOとデオキシヘモグロビンHbの吸光度スペクトルとを用いて酸素飽和度を算出する。2波長を用いた場合、酸素飽和度SOは次式(2)により求まる。
【数2】
【0021】
上式で、μλ1は波長λにおける吸収係数、μλ2は波長λにおける吸収係数を示す。また、εHb0λ1は波長λにおけるオキシヘモグロビンのモル吸光係数、εHbλ1は波長λ1におけるデオキシヘモグロビンのモル吸光係数を示す。εHb0λ2は波長λにおけるオキシヘモグロビンのモル吸光係数、εHbλ2は波長λにおけるデオキシヘモグロビンのモル吸光係数を示す。εHb0λ1、εHbλ1、εHb0λ2、εHbλ2は既知の値である。なお、rは位置座標を示す。式(2)のように、2波長における吸収係数の比により血液の酸素飽和度を求めることができる。
【0022】
式(1)より、2波長における吸収係数の比の値は以下のように表される。
【数3】

すなわち、式(3)より、吸収係数の比の値を得るためには、理論上、波長λにおける光量Φλ1と波長λにおけるΦλ2とを求める必要があることが理解される。
【0023】
なお、3波長以上の光を用いた測定の場合、各測定波長の光吸収分布データを、オキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの吸光度スペクトルを用いて、最小二乗法などによるフィッティングすることにより酸素飽和度等の濃度に関する情報を算出してもよい。この際においても、各波長における光量Φλを求める必要がある。
【0024】
ここで、例えば装置が光音響顕微鏡である場合について詳しく説明する。光音響顕微鏡による測定領域は被検体表面近傍であるため、被検体に照射される励起光の被検体表面におけるビームプロファイルや照射位置がPA信号強度に大きく影響を与える。ここで、波長可変レーザー装置において、レーザー出射後の波長ごとのビームプロファイルの違いや、波長ごとの光の屈折率の違いにより、被検体表面における励起光のビームプロファイルや照射位置が波長ごとに異なる場合がある。このような場合、測定波長ごとのPA信号強度に影響が出る。
【0025】
このため、例えば酸素飽和度の値を正確に求めるには、波長ごとのこれらの影響を考慮して吸収係数を求める必要がある。例えば2波長の場合、照射光量だけではなく、波長ごとにビームプロファイルや照射位置を測定する。そして、これらの光照射特性が光音響信号に与える影響を計算して補正することで、吸収係数の比を精度よく求められる。しかし、ビームプロファイルや照射位置を測定し、これらが光音響信号に与える影響を計算することは困難である場合がある。光照射の位置や精度の問題は、被検体の有無や、マッチング材の有無、それに伴う光の反射の程度に応じて変化する。このような場合、光プロファイルを用いた精度の光量Φの推定を行うことは困難である。例えば光フォーカスを行う場合、光学レンズ等を用いて光を集束させるため、被検体に照射される光のビームプロファ
イルを測定することは困難である。典型的には10μm以下のサイズの光のビームプロファイル測定は困難を伴う。また、1μm以下のサイズの光のビームプロファイル測定はさらに困難を伴う。
【0026】
[実施形態1]
以下、第1の実施形態の被検体情報取得装置の構成及び処理について説明する。なおこれ以降、同一の構成要素には原則として同一の符号を付して、説明を省略する。
【0027】
(全体的な装置構成)
図1は本実施形態の光音響装置の構成を示す模式図である。本実施形態の光音響装置は、光源100、光音響波を受信する変換素子101を備えるフォーカス型探触子102、および音響マッチング媒体103が満たされた容器104を備えている。
【0028】
光源100からの光は光導波部105により光出射部106に導かれ、光出射部106から出射される。なお、光源100からは、互いに異なる波長を有する複数のパルス光が別々のタイミングで出力される。酸素飽和度を求めるためには、波長の数は少なくとも、第1の波長と第2の波長の2つが必要である。光出射部106から出射された光107は、光学部材108および光学部材109により対象部位である光吸収体110近傍に集光されるように、被検体111に照射される。
【0029】
光吸収体110としては、典型的には生体内における血管、特に血管内に存在するヘモグロビン等の物質などがある。光吸収体110は、互いに異なる波長それぞれの光のエネルギーを吸収して、光音響波をそれぞれ発生する。発生した光音響波は、被検体内を伝搬し変換素子101に到達する。
【0030】
変換素子101は、光音響波をフォーカスして受信することにより時系列の受信信号を出力する。変換素子101は音響波をフォーカスするような音響レンズを備えることが好ましい。出力された受信信号は、信号処理部112に入力される。信号処理部112には、照射されたパルス光によって生じる受信信号が順次入力される。
光音響装置はまた、探触子102や光出射部106等の測定部113を走査しながら測定するための走査機構114を備える。
【0031】
光音響装置はまた、各構成ブロックを制御するための制御部115を備える。制御部115は各構成ブロックに必要な制御信号やデータを供給する。具体的には、光源100へ発光を指示する信号や、変換素子101の受信制御信号および走査機構114の制御信号を供給する。また、信号処理部112の信号増幅制御、AD変換タイミング制御、受信信号の記憶制御、被検体内の特性値情報の生成などを行う。
【0032】
信号処理部112は、入力された各波長の受信信号と、吸収スペクトルが既知の標準サンプルを測定して求めた各波長の光音響信号と吸光度との変換係数を用いて、被検体111内の特性値情報を生成する。信号処理部112において生成された被検体内の特性値情報は、画像データとして画像表示部116に出力される。
【0033】
(信号処理部の内部構成)
次に、本実施形態の信号処理部112内の構成を説明する。本実施形態の信号処理部112は、光音響信号収集部117、光音響データ補正部118、特性値情報算出部120を備える。
光音響信号収集部117は、変換素子101から出力される時系列のアナログ受信信号を収集し、受信信号の増幅や、アナログの受信信号のAD変換、デジタル化された受信信号の記憶等の信号処理を行う。例えば波長の数が2つであれば、第1の波長に由来する第
1の電気信号と、第2の波長に由来する第2の電気信号が得られる。
【0034】
光音響データ補正部118は、光音響信号収集部117から出力される受信信号と、記憶装置119内に記憶されたルックアップテーブル中の変換係数を用いて、被検体111における光吸収体110の光吸収スペクトル情報を位置毎に取得する。変換係数は、各波長の光音響信号と吸光度との関係を示す。以下の実施形態において、光音響データ補正部は、本発明の変換係数取得部に相当する。従って、光源が第1の波長と第2の波長を照射する場合、少なくともそれぞれの波長に対応する第1の変換係数と第2の変換係数が存在する。
特性値情報算出部120は、光音響データ補正部118において求めた光吸収スペクトル分布情報から、被検体内の特性値情報を位置毎に取得する。光音響信号収集部および特性値情報算出部が行う処理は、本発明の信号処理部が行う処理に相当する。
【0035】
(信号処理部における処理)
本実施形態では、信号処理部112は、特性値情報として酸素飽和度を示す情報を少なくとも求める。ここで、「酸素飽和度」とは、本明細書における「濃度に関する情報」のうちの1つであり、赤血球中のヘモグロビンのうち、酸素と結合しているヘモグロビンの割合を示す。
【0036】
次に、信号処理部112が酸素飽和度分布を求める処理フローを図2を用いて説明する。
S2011のステップでは、複数の波長の光が異なるタイミングで被検体に照射される。これにより、光音響波が被検体内部から発生し、変換素子101に到達してアナログ受信信号に変化される。光音響信号収集部117は、測定波長ごとに変換素子101から出力される時系列のアナログ受信信号を収集し、受信信号の増幅や、アナログの受信信号のAD変換、デジタル化された受信信号の記憶等の信号処理を行う。なお、測定時は、走査機構114により、探触子102と光照射スポットとを被検体111に対して相対移動させて、複数の走査位置でアナログ受信信号を収集する。
【0037】
S2012のステップでは、光音響データ補正部118が、光音響信号収集部117から出力される受信信号と変換係数を用いて、被検体111における光吸収体110の光吸収スペクトル分布情報を取得する。
【0038】
ここでいう変換係数とは、各波長における光音響信号と吸光度(または吸収係数)との変換係数のことである。変換係数は記憶装置119内にルックアップテーブルとして記憶されている。ルックアップテーブルは被検体111を測定する際に使用する波長における変換係数を有する。すなわち、記憶装置に保存されたルックアップテーブルは、光の波長と変換係数との関係を表すルックアップテーブルである。
【0039】
また、被検体111を測定する際、ルックアップテーブルは事前に作成しておくことが好ましい。しかし、被検体111を測定した後に作成することも可能である。変換係数は、本実施形態の光音響装置を用いて、吸収スペクトルが既知の標準サンプルを、被検体111を測定する際に使用する波長において測定することで算出する(ステップS2001〜S2001)。
【0040】
以下、光音響測定に先立って、予め変換係数を求め、ルックアップテーブルを作成する方法について、必要に応じて図8を参照しつつ説明する。変換係数αλiは以下の式で示される。添え字のλは各測定波長を示す。
【数4】

ここで、Cλiは標準サンプルの各波長における光の吸収を表わす係数であり、例えば吸光度や吸収係数などである。また、PAλiは測定した光音響信号を表し、各波長における標準サンプル測定時に光音響信号収集部117から出力される受信信号の信号強度を使用できる。受信信号の信号強度の表し方としては、光音響信号の最大値(PEAK値)、最大値と最小値の差(PEAK TO PEAK値)、包絡線検波後の最大値や積分値などが挙げられる。
【0041】
また、被検体111の測定波長が事前に決まっていない場合は、ルックアップテーブルは被検体111を測定する際に使用する可能性のある様々な波長における変換係数を有することが好ましい。その場合は、測定する可能性のある波長の近傍の波長域の様々な波長において測定し、各波長において変換係数を求めておく。
【0042】
図8(a)は、構成が既知の標準サンプルに対して複数の互いに異なる波長の光を照射したときの、吸光度およびPA信号強度をプロットしたグラフである。ここでの標準サンプルは、酸素飽和度が90%と判明している血液とする。図中、左側の縦軸は吸光度、右側の縦軸はPA信号強度、横軸は光の波長である。この値を元に式(4)の演算をすることにより、各波長における変換係数αが求まる。
【0043】
図8(b)は、記憶部としての記憶装置に格納されるルックアップテーブルの一例である。ここでは、考慮するパラメータが波長のみである場合に、各波長における変換係数αを参照するためのテーブルを示している。なお、図8(a)のグラフや既知の光学特性などに基づいて、プロットされていない波長における変換係数を推定してもよい。また、ルックアップテーブルに変えて、またはルックアップテーブルとともに、吸光度とPA信号強度の変換式を求めても良い。
【0044】
標準サンプルは吸収スペクトルが既知のものを用いる。また、光吸収体110を模擬していることが好ましい。例えば、光吸収体110が血管であるならば、微細チューブ内に吸収スペクトルが既知の光吸収材料が入っているサンプルが好ましい。さらに、光吸収材料の凝集を防ぐために、光吸収材料が微細チューブ内を流れていることが好ましい。
【0045】
光吸収材料としては、吸収係数が光吸収体110に近いものが好ましい、さらに、光散乱が光吸収体110に近いものが好ましい。このような光吸収材料として例えば、血液がある。使用する血液の吸収スペクトルを取得するために、使用する血液の酸素飽和度を予め測定しておき、オキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの吸光度から吸収スペクトルを計算しておく必要がある。また、分光器などで測定して吸収スペクトルを計算しておいても良い。
【0046】
その他の光吸収材料としては、希釈した墨汁や色素溶液等を利用できる。また、光の散乱を付加するために、イントラリピッドや酸化チタンを用いると良い。
なお、標準サンプルは液体でなくても良い。例えば、ゲルに墨汁や色素等を混ぜたものをゲル化したサンプルを使用できる。このようなゲルとしてウレタンゲルがある。標準サンプルにはまた、寒天やゼラチンなども使用できる。
【0047】
光音響データ補正部118は、記憶装置119のルックアップテーブルから各測定波長の変換係数を読み出す。そして次式のように、この変換係数と被検体111測定時に光音
響信号収集部117から出力される受信信号PAOBJλiとの積をとることで、光吸収情報COBJλiを求める。
【数5】

このような計算により、各波長のビームプロファイルおよび光量などを補正できる。その結果、被検体111における光吸収体110の光吸収スペクトル情報を取得できる。この計算を測定位置ごとに行う事で、被検体111における光吸収体110の光吸収スペクトル分布情報が得られる。
【0048】
本実施形態では、各測定波長の変換係数は、記憶装置内に保存されたルックアップテーブルを参照して取得した。しかし、波長を変数とした変換式α(λ)を予め光音響データ補正部118に記憶しておき、変換計算により値を求めてもよい。変換式α(λ)は、光の波長と変換係数との関係を表す関係式である。すなわち、光音響データ補正部118は、光の波長と変換係数との関係を表す変換式α(λ)にしたがって、使用する光の波長に対応する変換係数を取得してもよい。
【0049】
変換式α(λ)を算出する際には、まず、本実施形態の光音響装置を用いて吸収スペクトルが既知の標準サンプルを、測定に用いる可能性のある波長の近傍の様々な波長において測定する。そして、測定結果を式(4)に適用して変換係数を求める。そして、得られた様々な波長の変換係数を元に、最小二乗法等を用いて波長を変数とした変換式α(λ)を導出する。使用する標準サンプルはルックアップテーブルを作成した際と同様のもので良い。
【0050】
S2013のステップでは、特性値情報算出部120は、光音響データ補正部118において得られた光吸収体110の光吸収スペクトル分布情報を用いて、光吸収体110の酸素飽和度分布情報を取得する。
【0051】
例えば、測定波長が2波長の場合について説明する。この場合、光音響データ補正部118は、各位置における吸収体110の光吸収スペクトル情報として、COBJλ1(r)とCOBJλ2(r)の2つを取得する。ここで、rは光吸収情報COBJλiにおけ
る時間軸方向を奥行き方向に変換して、空間座標上にプロットした際の空間座標を示している。そして、式(1)のμλ1(r)とμλ2(r)をCOBJλ1(r)とCOBJλ2(r)に置き換えた以下の式(6)により、各位置における酸素飽和度を計算する。
【数6】
【0052】
また、測定波長が3波長以上の場合は、光音響データ補正部118において得られた吸収体110の光吸収スペクトル情報とオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの光吸収スペクトルとを比較し、酸素飽和度を算出する。例えば、パラメータをオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの濃度とし、最小二乗法によるフィッティングなどを用いて酸素飽和度を算出する。また、光吸収体110にオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロ
ビン以外の吸収体が含まれ、かつこれらの光吸収の影響が無視できない程大きい場合は、これらの吸収体の光吸収スペクトルも含めたフィッティングを行う事が好ましい。この際、フィッティングのパラメータはパラメータをオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの濃度およびこれらの吸収体の濃度となる。これらの吸収体として、例えばメラニン、脂肪、水、コラーゲンなどが考えられる。
【0053】
また、特性値情報算出部120は、S2011で得られた受信信号を用いて、各測定波長のうち少なくとも1つの波長において音圧分布データを作成する。作成手法は例えば次の通りである。まず、得られた受信信号を時間変化に対して包絡線検波した後、光パルス毎の信号における時間軸方向を奥行き方向に変換して、空間座標上にプロットする。これを走査位置毎に行うことにより、音圧分布データを構成する。光音響顕微鏡ではこのような信号処理が一般的である。この処理方法であれば、受信信号を直接的にプロットできるので、演算の負荷や時間が軽減できる。ただし音圧を取得する際に、再構成の手法を用いてもよい。
【0054】
S2014のステップでは、特性値情報算出部120によって作成された酸素飽和度分布データ及び音圧分布データを用いて、酸素飽和度分布画像を画像表示部116に表示する。表示手法として例えば、ボクセルごとに、酸素飽和度分布データから色度を、また音圧分布データから明度を決定して、この色度や明度を元に画像表示する方法がある。また、音圧強度が所定の閾値以上であるボクセルのみ、酸素飽和度分布データを表示するという手法も可能である。
【0055】
(信号処理部の具体的な構成例)
以降、詳細に本実施形態の信号処理部112内の各構成例を説明する。
光音響信号収集部117としては、一般的にDAS(Data Acquisition System)と呼ばれる回路を用いることができる。具体的には、光音響信号収集部117は、受信信号を増幅する増幅器、アナログの受信信号をデジタル化するAD変換器、受信信号を記憶するFIFO、RAM等のメモリ等を含む。
【0056】
光音響データ補正部118および特性値情報算出部120としては、CPUやGPU等のプロセッサ、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップ等の演算回路を利用できる。なお、1つのプロセッサや演算回路から構成されるだけでなく、複数のプロセッサや演算回路から構成されていてもよい。
【0057】
また、光音響信号収集部117は受信信号を記憶するメモリを備えていてもよい。メモリは、典型的にはROM、RAM、およびハードディスクなどの記憶媒体から構成される。なお、メモリは、1つの記憶媒体から構成されるだけでなく、複数の記憶媒体から構成されていてもよい。
【0058】
また、光音響データ補正部118および特性値情報算出部120は、変換係数のルックアップテーブル、受信信号、生成された分布データ、表示画像データ、各種測定パラメータ等を記憶する記憶装置119を参照可能である。記憶装置は、典型的には1つ以上のROM、RAM、およびハードディスクなどの記憶媒体から構成される。
【0059】
続いて、信号処理部112以外の構成についても具体的な構成例を説明する。
(光源100)
光源100は、ナノ秒からマイクロ秒オーダーのパルス光を発生可能なパルス光源が好ましい。具体的なパルス幅としては、1〜100ナノ秒程度のパルス幅が使われる。また、波長としては200nmから1600nm程度の範囲の波長が使われる。特に、本実施形態のように、生体表面近傍の血管を高解像度でイメージングする際は可視光領域を用い
ることが好ましい。ただし、テラヘルツ波、マイクロ波、ラジオ波領域の使用も可能である。
【0060】
具体的な光源100としてはレーザーが好ましい。特に、複数波長の光を用いて測定する際には、発振する波長の変換が可能なレーザーがより好ましい。ただし、複数波長を被検体111に照射できればよいため、互いに異なる波長の光を発振する複数台のレーザーを、それぞれ発振切り替えを行いながら、もしくは交互に照射しながら用いてもよい。複数台のレーザーを用いた場合もそれらをまとめて光源として表現する。
【0061】
レーザーとしては、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用できる。特に、Nd:YAGレーザーやアレクサンドライトレーザーなどのパルスレーザーが好ましい。また、Nd:YAGレーザー光を励起光とするTi:saレーザーやOPO(Optical Parametric Oscillators)レーザーを用いてもよい。また、レーザーの代わりにフラッシュランプや発光ダイオードなどを用いてもよい。
【0062】
(光学系)
光源100から被検体111までは、光導波部105と光出射部106により光が伝達される。光導波部105及び光出射部106には、光学レンズ、ミラー、光ファイバ等の光学素子を使用できる。ただし、光源100から直接被検体に光照射しても良い。光学部材108としてはアキシコンミラー、光学部材109としては光学ミラー等がある。
例えば、光学系としては、被検体111に照射する光を10μm以下のサイズへと集束させる光学レンズを採用してもよい。光学系としては、また、被検体111に照射する光を1μm以下のサイズへと集束させる光学レンズを採用してもよい。
【0063】
(探触子102)
探触子102は1つ以上の変換素子101を備える。変換素子101としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電現象を用いた圧電素子、光の共振を用いた変換素子、CMUT等の静電容量型の変換素子などがある。他にも、音響波を受信して電気信号に変換できれば、どのような変換素子を用いてもよい。複数の変換素子115を備える場合は、1Dアレイ、1.5Dアレイ、1.75Dアレイ、2Dアレイ、と呼ばれるような平面又は曲面内に並ぶように配置されることが好ましい。
【0064】
光音響顕微鏡の場合は、探触子102はフォーカス型探触子とすることが好ましい。例えば変換素子101に音響レンズを備えることにより、音響波を収束させられる。また、探触子102内には、変換素子101から出力されるアナログ信号を増幅する増幅器を設けてもよい。
【0065】
また、探触子102の受信部は容器104中の音響マッチング媒体103に接触している必要がある。音響マッチング媒体としては、水やマッチングジェル等が使用できる。また、光音響波を透過させるために、容器104の底面はフィルムであることが好ましい。さらに、フィルムは光を吸収や散乱の小さいものを用いることが好ましい。
【0066】
(表示部116)
表示部116は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)、有機ELディスプレイ等のディスプレイを利用できる。なお、表示部116は、本実施形態の光音響装置が備える構成とはせずに、別に用意して光音響装置に接続しても良い。
【0067】
[変形例]
上の記載では、フォーカス型探触子102を用いて音響波を絞ることで高い解像度を得る光音響顕微鏡について説明した。しかし、これ以外の光音響装置においても、本実施形態を用いることが可能である。図3に、本発明を、光をフォーカスして被検体に照射することにより解像度の高い光音響画像を取得する光音響顕微鏡に用いた際の構成例を示す。なお、測定部313に含まれる構成要素以外は図1と同様であるため、同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
【0068】
光出射部306から出射された光303は光学レンズ317により、被検体内111の対象部位に集光される。光学レンズ317としては対物レンズが好ましい。光吸収体110が光のエネルギーを吸収すると、集光点から光音響波が発生する。発生した光音響波は、被検体内を伝搬し変換素子301に到達する。その後の処理フローについては、前述した音響フォーカス型と同様に実行できる。
【0069】
この構成を用いて測定することで、被検体111内の特性値情報をより高解像度に取得できる。その際も、上述したような、被検体に照射される波長ごとのビームプロファイルや光量などの影響を補正が可能である。その結果、本変形例においても、簡便にかつ精度よく酸素飽和度等の特性値情報を求めるという本発明の効果を享受できる。
【0070】
[実施形態2]
本発明の実施形態2における被検体情報取得装置の構成及び処理について説明する。
図4は本実施形態の光音響装置の構成を示す模式図である。なお、信号処理部412に含まれる構成要素以外は図1と共通しているので、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0071】
(信号処理部の内部構成)
本実施形態の信号処理部412内の構成を説明する。本実施形態の信号処理部412は、光音響信号収集部417、光音響データ補正部418、特性値情報算出部420および被検体特徴量抽出部421を備える。
【0072】
光音響信号収集部417は、変換素子101から出力される時系列のアナログ受信信号を収集し、受信信号の増幅や、アナログの受信信号のAD変換、デジタル化された受信信号の記憶等の信号処理を行う。
被検体特徴量抽出部421は、光音響信号収集部417から出力される受信信号を用いて、音圧分布データを作成し、作成した音圧分布データから各位置における被検体特徴量を抽出する。被検体特徴量抽出部は、本発明の特徴量取得部に相当する。
【0073】
光音響データ補正部418は、光音響信号収集部417から出力される受信信号、被検体特徴量抽出部421において抽出された被検体特徴量、および、変換係数を用いて、被検体111における光吸収体110の光吸収スペクトル情報を位置毎に取得する。変換係数は、記憶装置419に格納されたルックアップテーブルとして存在する、各波長の光音響信号と吸光度との換算式である。 特性値情報算出部420は光音響データ補正部418において求めた光吸収スペクトル分布情報から、被検体内の特性値情報を位置毎に取得する。
【0074】
(信号処理部における処理)
次に、信号処理部412が酸素飽和度分布を求める処理フローを、図5を用いて説明する。S5011のステップでは、複数の波長の光が異なるタイミングで照射されたのち、光音響信号収集部417は、測定波長ごとに変換素子101から出力される時系列のアナログ受信信号を収集する。そして、受信信号の増幅や、アナログの受信信号のAD変換、デジタル化された受信信号の記憶等の信号処理を行う。測定時は、走査機構114により
、探触子102と光照射スポットとを被検体111に対して相対移動させて、複数の走査位置でアナログ受信信号を収集する。
【0075】
S5012のステップでは、被検体特徴量抽出部421は、光音響信号収集部417から出力される受信信号を用いて、光音響画像データ(以降、音圧分布データと呼ぶ)を作成する。音圧分布データは、各測定波長のうち少なくとも1つの波長において作成する。作成手法の一例を説明する。まず、得られた受信信号を時間変化に対して包絡線検波した後、光パルス毎の信号における時間軸方向を奥行き方向に変換して、空間座標上にプロットする。これを走査位置ごとに行うことにより、音圧分布データを構成する。
【0076】
S5013のステップでは、被検体特徴量抽出部421は、作成した音圧分布データから被検体特徴量を抽出する。被検体特徴量とは、各位置における吸収体110の各パラメータの値である。パラメータとして、被検体111の各位置における吸収体110の太さ、角度(走査方向の法線方向に対しての角度)、形状、および被検体表面からの深さなどが挙げられる。例えば、被検体111のある位置には、太さ100μmの血管が、表面から深さが3mmの位置に、角度40度で存在する、というように各パラメータを抽出する。太さや角度の抽出には、パターンマッチング処理などの既知の情報処理手法を利用できる。
【0077】
なお、本実施形態では、被検体特徴量抽出部421が光音響画像データから被検体特徴量を抽出する例を説明した。しかし、被検体特徴量抽出部421は被検体特徴量を取得できる限り、いかなる方法により被検体特徴量を取得してもよい。例えば、光音響装置以外のモダリティ(例えば、超音波診断装置、MRI、CTなど)により得られた画像データから被検体特徴量を取得してもよい。
【0078】
ここで、各種のパラメータが光音響信号に与える影響について検討する。図9(a)〜(c)の各表は、血管の深さが光音響信号に与える影響を示す。ここで、血管の位置が深ければ深いほど、光が血管に到達するまでの背景組織(脂肪など)における減衰量が大きくなり、光音響信号は小さくなる。従って、同じ吸収体が測定対象であっても、被検体表面から深い位置にあるほどαの値は大きくなる。なお、波長ごとに背景組織における光吸収係数は異なるため、深いほど各波長の光減衰量の差は広がる。よって、深さごとにテーブルを作成し、記憶装置に格納しておくことが好ましい。
【0079】
図10(a)〜(c)の各表は、血管の探触子の向きに対する傾きが、光音響信号に与える影響を示す。探触子の向きとは例えば、探触子の受信感度の高い方向と考えても良い。また2次元アレイ探触子の場合、受信面の法線方向と考えても良い。通常、音響波の入射方向が探触子の受信感度の高い方向から傾けば傾くほど、受信信号の強度は低下する。従って、傾き角が大きければ大きいほどαの値は大きくなる。
【0080】
また太さに関しては、通常、血管が太ければ太いほど信号強度が強くなる。ただし、太さの変化は、発生する光音響波の周波数特性も変化させる。そして、受信信号の強度には、光音響波と探触子の周波数帯域の関係も影響を与える。従って、パラメータとして血管の太さを考慮に入れたテーブルを作成する際は、様々な太さの血管ファントムを各波長で測定し、その結果に基づいて変換係数を求めることが好ましい。
【0081】
上述した各種のパラメータの中からテーブル作成に用いるパラメータの数が増えるほど、テーブルの次元は大きくなる。例えば深さと傾きを用いる場合、波長と合わせて3次元テーブルが作成され、保持される。この場合、3つの次元を様々に変化させた予備的な情報取得を予め行い、変換係数を求める必要が生じる。よって、実際の光音響測定に先立つ情報取得の手間と、信号強度への影響の大きさとを考慮して、パラメータ項目を設定する
とよい。また、パラメータ値の範囲についても、現実的な値の範囲を設定すると良い。
【0082】
S5014で光音響データ補正部418は、記憶装置419中のルックアップテーブルと、S5013で抽出した各位置における吸収体110の各パラメータの値から、各波長の光音響信号と吸光度(または吸収係数)との変換係数を位置ごとに取得する。ルックアップテーブルは、被検体111を測定する際に使用する波長における変換係数を有する。さらにこれらの変換係数は、前述した吸収体110の太さ、角度、および深さのうち少なくとも1つのパラメータを変数とした値を持つ。すなわち、本実施形態におけるルックアップテーブルは、光の波長と、吸収体110の太さ、角度、および深さ等の特徴量と、変換係数と、の関係を表すルックアップテーブルである。
また、被検体111を測定する際、ルックアップテーブルは事前に作成しておくことが好ましい。しかし、被検体111を測定した後に作成することも可能である。
【0083】
変換係数は、本実施形態の光音響装置を用いて、吸収スペクトルが既知の標準サンプルを測定することで算出する。また、標準サンプルの測定は、被検体111を測定する際に使用する波長において行う。変換係数αλi[w,a,d]は以下の式で算出される。添え字のλは各測定波長を示す。ここで、wは太さ、aは角度、dは深さを表わす。これらのパラメータは必ずしもすべて考慮する必要はなく、どれか1つか2つだけでもよい。また、それ以外のパラメータ、例えば形状などを用いてもよい。
【数7】
【0084】
ここで、Cλiは標準サンプルの各波長における光の吸収を表わす係数であり、例えば、吸光度や吸収係数を利用できる。また、PAλiは測定した光音響信号であり、各波長における標準サンプル測定時に光音響信号収集部417から出力される受信信号を使用できる。受信信号の強度の表し方としては、光音響信号の最大値(PEAK値)、最大値と最小値の差(PEAK TO PEAK値)、包絡線検波後の最大値や積分値などがある。
【0085】
標準サンプルは、太さ、角度、形状などが様々なものを用意して、それぞれのサンプルを各波長において測定する。さらに、サンプルの深さも変えて測定する。このように様々なサンプルを測定することで、各パラメータの様々な値に応じた変換係数が得られる。標準サンプルの材料等に関しては、実施形態1と同様である。
【0086】
このようにして得た変換係数は、ルックアップテーブルとして光音響データ補正部やメモリに記憶される。そして、S5013で抽出した各位置における吸収体110の各パラメータの値に基づいてテーブルを参照することで、各波長の光音響信号と吸光度(または吸収係数)との変換係数が、位置ごとに取得される。
【0087】
S5015のステップでは、光音響データ補正部418は、光音響信号収集部417から出力される受信信号と、S5014で取得した各位置における各波長の変換係数を用いて、被検体111における光吸収体110の光吸収スペクトル分布情報を取得する。
【0088】
このとき、次式のように変換係数と被検体111測定時に光音響信号収集部117から出力される受信信号PAOBJλiとの積をとることで、光吸収情報COBJλiが求まる。
【数8】

rは、光パルス毎の受信信号PAOBJλiにおける時間軸方向を奥行き方向に変換し
て、空間座標上にプロットした際の座標位置を示している。
【0089】
この結果、各波長のビームプロファイルおよび光量などを同時に補正された、被検体111における光吸収体110の光吸収スペクトル情報が取得できる。この計算を測定位置ごとに行う事で、被検体111における光吸収体110の光吸収スペクトル分布情報を取得する。
【0090】
S5016のステップでは、特性値情報算出部420は、S5015において得られた光吸収体110の光吸収スペクトル分布情報を用いて、光吸収体110の酸素飽和度分布情報を取得する。の酸素飽和度分布情報を取得するための処理方法は、S2013と同様であるため説明を省略する。
【0091】
S5017のステップでは、S5016において作成された酸素飽和度分布データ及びS5012で作成された音圧分布データを用いて、酸素飽和度分布画像を画像表示部116に表示する。表示手法はS2014と同様であるため説明を省略する。
【0092】
(信号処理部112の具体的な構成例)
本実施形態の信号処理部412内の各構成例の詳細に関しては、被検体特徴量抽出部421以外は実施形態1の信号処理部112と同様である。被検体特徴量抽出部421はCPUやGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサ、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップ等の演算回路を用いることができる。なお、1つのプロセッサや演算回路から構成されるだけでなく、複数のプロセッサや演算回路から構成されていてもよい。また、生成された音圧分布データや被検体特徴量等を記憶するメモリを備えている。メモリは、典型的には1つ以上のROM、RAM、およびハードディスクなどの記憶媒体から構成される。被検体特徴量抽出部421は、信号処理部412と別の物理的構成を有してもよい。また、信号処理部412を実装する情報処理装置で動作するソフトウェアとして実現されても良い。
【0093】
本実施形態は、図4以外の装置構成に関しても適用可能である。例えば、光フォーカス型または音響フォーカス型の光音響顕微鏡や、画像再構成を行う光音響装置のいずれにも適用できる。
【0094】
本実施形態に示された光音響装置を用いることで、被検体に照射される波長ごとのビームプロファイルや光量などの影響を補正し、簡便にかつ精度よく酸素飽和度等の特性値情報を求めることが可能となる。
【0095】
[実施形態3]
本発明の実施形態3における被検体情報取得装置の構成及び処理について説明する。
図6は本実施形態の光音響装置の構成を示す模式図である。なお、信号処理部以外は図1に示した装置と構成要素が共通しているので、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。また、本実施形態における各構成の具体的な構成例および処理に関しては、実施形態1および実施形態2と同様のものは詳しい説明を省略する。
【0096】
(信号処理部の内部構成)
本実施形態の信号処理部612内の構成を説明する。本実施形態の信号処理部612は、光音響信号収集部617、光音響データ補正部618、特性値情報算出部620および被検体特徴量抽出部621を備える。
【0097】
光音響信号収集部617は、変換素子101から出力される時系列のアナログ受信信号を収集し、受信信号の増幅や、アナログの受信信号のAD変換、デジタル化された受信信号の記憶等の信号処理を行う。
被検体特徴量抽出部621は、光音響信号収集部617から出力される受信信号を用いて、音圧分布データを作成し、作成した音圧分布データから各位置における被検体特徴量を抽出する。
【0098】
光音響データ補正部618は、光音響信号収集部からの受信信号、抽出された被検体特徴量、記憶装置619内の変換式より導かれる各波長の光音響信号と吸光度との変換係数を用いて、被検体111での光吸収体110の光吸収スペクトルを位置毎に取得する。
特性値情報算出部620は光音響データ補正部618において求めた光吸収スペクトル分布情報から、被検体内の特性値情報を位置毎に取得する。
【0099】
(信号処理部における処理)
次に、信号処理部612が酸素飽和度分布を求める処理フローを、図7を用いて説明する。S7011〜S7013のステップは、実施形態2のS5011〜S5013のステップと同様であるため説明を省略する。
【0100】
S7014のステップで光音響データ補正部618は、記憶装置619に記憶された変換式とS7013で抽出した各位置における吸収体110の各パラメータの値から、各波長の光音響信号と吸光度(または吸収係数)との変換係数を位置ごとに取得する。
【0101】
ここで、記憶装置619に記憶された変換式は、測定波長を変数に持つ。さらに変換式は、吸収体110の太さ、角度、および深さ等のパラメータを変数として持つことも可能である。すなわち、本実施形態における変換式は、光の波長と、吸収体110の太さ、角度、および深さ等の特徴量と、変換係数と、の関係を表す関係式である。
また、被検体111を測定する際、変換式は事前に作成し、記憶装置に記憶しておくことが好ましい。しかし、被検体111を測定した後に作成することも可能である。
【0102】
変換式を導く際に用いるデータは、本実施形態の光音響装置を用いて、吸収スペクトルが既知の標準サンプルを測定することで取得する。この際、被検体111を測定する際に使用する波長において、S5014と同様に作製した標準サンプルを測定する。そして注目するパラメータを決めて変換係数を算出する。その際、注目しないパラメータに関しては、特定の値の測定結果を用いる。例えば深さdをパラメータとする場合、以下のようにαλi[d]を算出する。
【数9】
【0103】
ここで、Cλiは標準サンプルの各波長における光の吸収を表わす係数であり、例えば、吸光度や吸収係数を利用できる。また、PAλi[d]は各深さにおいて測定した光音響信号であり、各波長における標準サンプル測定時に光音響信号収集部617から出力される受信信号を利用できる。受信信号の信号強度の表し方としては、光音響信号の最大値(PEAK値)、最大値と最小値の差(PEAK TO PEAK値)、包絡線検波後の
最大値や積分値などが挙げられる。
【0104】
そして、得られた様々な深さの変換係数αλi[d]を元に、最小二乗法等を用いて深さdを変数とした変換式αλi(d)を導出する。なお、変換式に用いるパラメータは、深さd以外(例えば傾きや太さ)でも良い。また、2つ以上のパラメータを使用しても良い。
【0105】
標準サンプルは、太さ、角度、形状などが様々なものを用意して、それぞれのサンプルを各波長において測定する。さらに、これらのサンプルの深さも変えて測定する。このように、様々なサンプルを測定することで、各パラメータの様々な値に応じた変換係数を取得できる。標準サンプルの材料等に関しては実施形態1と同様であるので説明を省略する。
【0106】
また、被検体111の測定波長が事前に決まっていない場合などは、変数として波長λを持つ変換式を作成することも可能である。この場合、標準サンプルの測定は、測定する可能性のある波長の近傍の波長域の様々な波長において測定する。
このようにして得られた変換式は、光音響データ補正部やメモリに記憶される。そして、S7013で抽出した各位置における吸収体110のパラメータの値を変換式に代入することで、各波長の光音響信号と吸光度(または吸収係数)との変換係数を位置ごとに取得できる。
S7015〜S7017のステップは、実施形態2のS5015〜S5017のステップと同様であるため説明を省略する。
【0107】
また、本実施形態は図6以外の装置構成に関しても適用可能である。例えば、光フォーカス型または音響フォーカス型の光音響顕微鏡や、画像再構成を行う光音響装置のいずれにも適用できる。
【0108】
このような実施形態に示された光音響装置を用いることで、被検体に照射される波長ごとのビームプロファイルや光量などの影響を補正し、簡便にかつ精度よく酸素飽和度等の特性値情報を求めることが可能となる。
【0109】
上の記載では、予め波長ごとに測定した、光学特性が既知のサンプルに由来する受信信号の強度に基づき、変換係数を算出した。ここで、被検体の酸素飽和度を求める際には、オキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの濃度比を求める。これを本発明に適用すると、まずそれぞれの成分が特徴的な光学特性を示す2つの波長ごとに受信信号の強度を求め、それぞれの強度を特性値に変換したのちに酸素飽和度を求めていた。しかし、酸素飽和度を求めるのに適した波長の組み合わせは、ある程度限られている。具体的には、2つの成分の吸収係数が入れ替わる800nmの前後であり、例えば700nmと850nmの組み合わせである。従って、2つの波長を固定した上で、各波長の変換係数に基づいて、各波長の受信信号強度から直接的に酸素飽和度を求めるような、新たな変換係数を算出できる。
【0110】
[その他の実施形態]
記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施形態の機能を実現するシステムや装置のコンピュータ(又はCPU、MPU等のデバイス)によっても、本発明を実施することができる。また、例えば、記憶装置に記録されたプログラムを読み込み実行することで前述した実施形態の機能を実現するシステムや装置のコンピュータによって実行されるステップからなる方法によっても、本発明を実施することができる。この目的のために、上記プログラムは、例えば、ネットワークを通じて、又は、上記記憶装置となり得る様々なタイプの記録媒体(つまり、非一時的にデータを保持するコンピュ
ータ読取可能な記録媒体)から、上記コンピュータに提供される。したがって、上記コンピュータ(CPU、MPU等のデバイスを含む)、上記方法、上記プログラム(プログラムコード、プログラムプロダクトを含む)、上記プログラムを非一時的に保持するコンピュータ読取可能な記録媒体は、いずれも本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0111】
100:光源、101:変換素子、112:信号処理部、118:光音響データ補正部、119:記憶装置、120:特性情報算出部
図1
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図10