特開2017-7110(P2017-7110A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-7110(P2017-7110A)
(43)【公開日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/377 20060101AFI20161216BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20161216BHJP
   B41J 2/17 20060101ALI20161216BHJP
【FI】
   B41J29/00 N
   B41J2/01 125
   B41J2/01 401
   B41J2/17 201
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-122020(P2015-122020)
(22)【出願日】2015年6月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号
(74)【代理人】
【識別番号】100147119
【弁理士】
【氏名又は名称】篁 悟
(72)【発明者】
【氏名】小川 雅人
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
(72)【発明者】
【氏名】田村 朋則
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
【テーマコード(参考)】
2C056
2C061
【Fターム(参考)】
2C056EA04
2C056EC14
2C056EC18
2C056EC28
2C056EC35
2C056EC40
2C056HA29
2C056HA44
2C056HA60
2C056KC23
2C061AQ05
2C061BB27
2C061BB35
(57)【要約】
【課題】排気流量を低下させることなく排気中の液体を除去し、画像形成装置の冷却及び乾燥を行う。
【解決手段】表面上に画像の形成された記録媒体を乾燥させるための乾燥領域、乾燥された記録媒体を冷却させるための冷却領域、乾燥領域及び冷却領域から排気口を介して排気を行う排気領域を含む画像形成装置であって、排気領域の壁面から突出するように配置されて乾燥領域から排気口への気体の流路を形成する流路形成部を含み、流路形成部は、排気領域において対向する壁面から交互に突出するように複数設けられていることを特徴とする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面上に画像の形成された記録媒体を乾燥させるための乾燥領域、乾燥された前記記録媒体を冷却させるための冷却領域、前記乾燥領域及び前記冷却領域から排気口を介して排気を行う排気領域を含む画像形成装置であって、
前記排気領域は、前記排気領域の壁面から突出するように配置されて前記乾燥領域から前記排気口への気体の流路を形成する流路形成部を含み、
前記流路形成部は、前記排気領域において対向する壁面から交互に突出するように複数設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記流路形成部は、
前記乾燥領域から前記排気口への気体の流路が長くなるように複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記流路形成部は、
前記排気領域の壁面からの突出度合いが変化することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記流路形成部は、
画像形成出力の非実行時において前記壁面からの突出度合いが小さくなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記流路形成部は、
板状の部品であり、前記壁面に対する板面の角度によって前記壁面からの突出度合いが変化することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記流路形成部は、
画像形成出力の非実行時において前記壁面と平行に配置されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成装置は、
前記乾燥領域の開口部を塞ぐように設けられている乾燥領域仕切り板と、
前記冷却領域と前記排気領域とを隔離するように設けられている冷却領域仕切り板と、
をさらに含み、
前記冷却領域仕切り板は、画像形成出力の実行時において、前記冷却領域及び前記排気領域が隣接するように配置され、
前記乾燥領域仕切り板は、画像形成出力の非実行時において、前記開口部を開放するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成装置は、
前記流路形成部の垂直下方に設けられ、液体成分の回収を行う部品である液体回収ユニットを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、複合機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置内部は、印刷に用いられるインクや印刷用紙の乾燥を目的として、高温状態に制御される。しかし、印刷過程の性能維持に係る温度管理や部品の融解防止の等の観点から、印刷出力終了後には画像形成装置外部に排熱し画像形成装置内部を素早く冷却する必要がある。
【0003】
印刷出力時における高温状態の下では、用紙及びインクに含まれる水分が蒸発する。そのため、冷却によりこれらの蒸気に含まれる水分が画像形成装置内部で凝縮すると、電気回路のショートを引き起こしたり、印刷品質が低下するおそれがある。
【0004】
これに対して、排気経路にて表面積の大きい除湿部材を通過させ、凝縮した水分を回収する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1においては、排気が画像形成装置外部に排出されるまでに除湿部材を通過させ、排気に含まれる水分を除去する。したがって、画像形成装置の各部からの排気量が増大すると、排気流量が下がり、冷却効率の低下を引き起こす。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、画像形成装置において、流量を増大させて排気を行うかもしくは水分の除去を優先させるかを切り替えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、表面上に画像の形成された記録媒体を乾燥させるための乾燥領域、乾燥された前記記録媒体を冷却させるための冷却領域、前記乾燥領域及び前記冷却領域から排気口を介して排気を行う排気領域を含む画像形成装置であって、前記排気領域は、前記排気領域の壁面から突出するように配置されて前記乾燥領域から前記排気口への気体の流路を形成する流路形成部を含み、前記流路形成部は、前記排気領域において対向する壁面から交互に突出するように複数設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像形成装置において、流量を増大させて排気を行うかもしくは水分の除去を優先させるかを切り替えることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る画像形成装置の側面図。
図2】本実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成図。
図3】本実施形態に係る画像形成装置の内部構成を示す機能ブロック図。
図4】本実施形態に係るダクト制御部の制御ブロック図。
図5】印刷出力時の排気ダクトの態様を示す説明図。
図6】印刷出力終了時の排気ダクトの態様を示す説明図。
図7】印刷出力終了後の排気ダクトの態様を示す説明図。
図8】画像形成装置の乾燥を優先させる場合のフィンの制御の説明図。
図9】画像形成装置の冷却を優先させる場合のフィンの制御の説明図。
図10】印刷出力に伴ってフィンを制御する処理を示すフローチャート。
図11】フロントパネル開放時の排気ダクトの態様を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず、図1の画像形成装置1の側面図及び図5の説明図に基づいて、本発明に係る画像形成装置の構造について説明する。図1は、副走査方向から画像形成装置1の構成を示した側面図である。また、図5は、図1の破線Aで示す面での画像形成装置1の切断図である。
【0011】
図1に示す画像形成装置1は、印刷ユニット2、乾燥領域3、開口部4、冷却領域5及び液体回収ユニット6を含む。
【0012】
印刷ユニット2は、記録媒体Pに対し印字ノズル(不図示)からインク等の液滴を吐出し、印刷を行う。この時、印字ノズルから吐出され、印刷に用いられなかったインクは、液体回収ユニット6に誘導され、記録媒体Pとは分別して回収される。
【0013】
乾燥領域3は、加熱ローラと、搬送ローラ(いずれも不図示)を備えている。加熱ローラは、内部にヒータを含んだ構成であり、インク吐出後の記録媒体Pを加熱することでインクを蒸発させ、記録媒体P上に定着させる。従って、乾燥領域3は、用紙乾燥装置として機能する。加熱ローラ内部のヒータの加熱方法はどのような方式でも構わず、その温度は温度検出素子(不図示)、例えば、測温抵抗体や熱電対によって測定され、温度調節器(不図示)により設定温度に制御される。搬送ローラは、記録媒体Pが加熱ローラを経由して冷却領域5に搬送されるように配置される。搬送ローラは、自ら回転駆動する駆動ローラと記録媒体Pの搬送移動に従動する、いわゆるアイドラローラとして形成されるものとの両方を含む。また、乾燥領域3内部の温度を検出する温度検出素子を含む構成であってもよい。
【0014】
開口部4は、乾燥領域3に画像形成装置1外部から気体を取り込むために備えられている。後述するフロントパネル13が閉じられた状態の画像形成装置1では、その外部から視覚的に確認することは出来ない。
【0015】
冷却領域5は、乾燥領域3から搬送される記録媒体Pを冷却するために備えられており、内部ファン(不図示)と、搬送ローラを含む。内部ファンを駆動させることで記録媒体Pの表面を冷却する。また、搬送ローラの構成は、乾燥領域3同様に、回転ローラとアイドラローラとを含む。冷却領域5で冷却された記録媒体Pは、搬送ローラによって、画像形成装置1の外部に搬送される。
【0016】
液体回収ユニット6は、フィン9の垂直下方に備えられており、印刷時に用いられなかったインクや、画像形成装置1内部の液体成分を誘導し、一時的に回収する部品である。この時回収された液体成分は適宜廃棄される。
【0017】
さらに、図5に示すように、画像形成装置1は、排気ダクト7、排気装置8、フィン9、ファン10、乾燥領域仕切り板11、冷却領域仕切り板12を含む。
【0018】
排気ダクト7は、画像形成装置1内部の排気を外部に排出するための経路であり、排気が排出される画像形成装置1内部の経路において乾燥領域3の下流に配置される。したがって、排気ダクト7は画像形成装置1の排気領域に相当する。また、排気ダクト7と冷却領域5とは、冷却領域仕切り板12を挟んで隔離されており、冷却領域仕切り板12を移動させることで冷却領域5の排気を排気ダクト7を介して排出することが出来る。後述するフィン9の設置箇所以外の排気ダクト7には防水加工がされていて、フィン9以外には排気に含まれる水分や溶剤は付着しない。
【0019】
排気装置8は、排気ダクト7内の排気を吸引し、画像形成装置1外部に排出する機能を備えている。排気装置8は、排気の移動経路の最下流に配置され、画像形成装置1内部の排気を外部に向けて排出する。したがって、排気装置8は画像形成装置1の排気口に相当する。
【0020】
フィン9は、排気ダクト7内部の対向する壁面から交互に突出するように、複数設けられた鋼板もしくはアルミニウムの板状の部品であり、画像形成装置1外部からの冷気及び後述するファン10によって冷却される。また、フィン9は、ソレノイドやモータ等により、排気ダクト7内部の壁面に対する板面の角度を制御され、排気ダクト7の壁面からの突出度合いが変化する。フィン9の突出度合いによって、排気ダクト7の気体の流路が変化するため、フィン9は流路形成部として機能する。
【0021】
ファン10は、フィン9付近の温度を下げるために、フィン9の背面に配置されるように排気ダクト7外部に備えられている。
【0022】
乾燥領域仕切り板11は、開口部4から画像形成装置1外部の気体を取り込むために備えられており、さらに開口部4を塞ぐように移動させることが出来る。乾燥領域仕切り板11によって開口部4を塞ぐことで、乾燥領域3内部を密閉空間にし、記録媒体Pの乾燥時における乾燥領域3の温度低下を防ぐ。
【0023】
冷却領域仕切り板12は、冷却領域5から排気ダクト7への気体の流入を制御するために備えられており、冷却領域5と排気ダクト7を隔離させたり隣接させたりするように、移動させることが出来る。冷却領域仕切り板12によって、冷却領域5から排気ダクト7への気体の流入を遮断することが可能である。
【0024】
また、本実施形態に係る画像形成装置1には、図11に示すように、フロントパネル13が含まれる。フロントパネル13は、乾燥領域3及び冷却領域5を覆うように備えられており、閉じた状態の場合には、開口部4からの外気の流入を低減させる。また、開いた状態の場合には、開口部4から外気を乾燥領域3に取り込ませることが出来る。フロントパネル13は、画像形成装置1のメンテナンス等を行う場合に、開放される。
【0025】
以下、図2を参照して画像形成装置1のハードウェア構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0026】
図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204及びI/F(インターフェース)205がバス209を介して接続されている。また、I/F205には、LCD(Liquid Crystal Display)206及び操作部207が接続されている。更に、I/F205を介して画像形成装置1に接続される外部装置208との信号の送受信を行う。
【0027】
CPU201は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。RAM202は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU201が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM203は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等が格納されている。HDD204は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーションプログラム等が格納される。
【0028】
I/F205は、バス209と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD026は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するために使用する視覚的ユーザインターフェースである。操作部207は、キーボードやマウス等のユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインターフェースである。外部装置208は、画像形成装置1の特有の機能を実現するためのハードウェアであり、記録媒体上に画像形成を実行するプリントエンジン等である。
【0029】
このようなハードウェア構成において、ROM203に格納されたプログラムやHDD204もしくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体からRAM202にロードされたプログラムに従って、CPU201が演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
【0030】
次に、図3に示す本実施形態に係る画像形成装置1の機能ブロック図を参照して、画像形成装置1の機能構成について説明する。図3に示すように、画像形成装置1は、コントローラ300、ディスプレイパネル301、給紙機構302、プリントエンジン303、排紙機構304及び外部装置接続I/F(インターフェース)305を有する。
【0031】
また、コントローラ300は、主制御部310、エンジン制御部320、画像処理部330、操作表示制御部340及び入出力制御部350を有する。尚、図3においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙の流れを破線の矢印で示している。
【0032】
ディスプレイパネル301は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インターフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作しもしくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インターフェース(操作部)でもある。外部装置接続I/F305は、ネットワークや機器間接続ケーブルを介して他の機器と通信するためのインターフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インターフェースが用いられる。
【0033】
コントローラ300は、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって構成される。具体的には、上述したようにCPU201が演算を行うことによって構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ300が構成される。コントローラ300は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
【0034】
主制御部310は、コントローラ300に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ300の各部に命令を与える。エンジン制御部320は、プリントエンジン303の制御もしくは駆動する駆動手段としての役割を担う。
【0035】
入出力制御部350は、外部装置接続I/F305を介して入力される信号や命令を主制御部310に入力する。また、主制御部310は、入出力制御部350を制御し、外部装置接続I/F305を介して他の機器にアクセスする。
【0036】
画像処理部330は、主制御部310の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン303が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによって画像形成装置1が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部340は、ディスプレイパネル301に情報表示を行いもしくはディスプレイパネル301を介して入力された情報を主制御部310に通知する。
【0037】
画像形成装置1では、まず、入出力制御部350が外部装置接続I/F305を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部350は、受信した印刷ジョブを主制御部310に転送する。主制御部310は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部330を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
【0038】
画像処理部330によって描画情報が生成されると、エンジン制御部320は、生成された描画情報に基づき、給紙機構302から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。即ち、プリントエンジン303が画像形成部として機能する。プリントエンジン303によって画像形成が施された文書は排紙機構304にて装置外に排紙される。
【0039】
画像形成装置1では、給紙機構302から搬送された記録媒体Pに対し、プリントエンジン303に相当する印刷ユニット2、乾燥領域3及び冷却領域5にて画像形成を行う。そして、記録媒体Pが排紙機構304にて画像形成装置1の外部に排出される。
【0040】
このように、画像形成装置1において画像形成が行われる過程で、記録媒体Pに付着したインクを乾燥させるために乾燥領域3を高温状態に制御する。しかし一方で、印刷過程の性能維持に係る温度管理や部品の融解防止の等の観点から、印刷出力終了後には画像形成装置1の内部を素早く冷却する必要がある。このような場合、インクや記録媒体Pの水分が高温により気化している排気を素早く冷却すると、水分が凝縮して画像形成装置1に残留し、影響を及ぼすことがある。凝縮した水分の残留を防ぐために、吸湿フィルター等を経由して排気を装置外に排出しようとすると、連続印刷等での排気量増加に対応できず、画像形成装置1の冷却効率が低下してしまうことがある。
【0041】
本発明の要旨は、画像形成装置1において、多量の排気を行うかもしくは装置内の除湿を優先させるかを切り替えて、冷却及び乾燥を効率的に行うことにある。
【0042】
図4に示す排気ダクト7内の設備の制御ブロック図を参照して、本実施形態に係る排気ダクト7内の設備の機能構成について説明する。図4に示すように、エンジン制御部320が、主制御部310から画像形成装置1の動作を制御する情報を参照し、排気ダクト7内の設備の駆動制御を実行する。
【0043】
印刷出力情報部321は、エンジン制御部320に含まれる機能であり、プリントエンジン303にて印刷出力が行われていることを示す情報をエンジン制御部320に出力する。
【0044】
温度検出部322は、エンジン制御部320に含まれる機能であり、加熱ローラや乾燥領域3内部の温度検出素子が検出した夫々の温度の情報をエンジン制御部320に出力する。
【0045】
ダクト制御部323は、エンジン制御部320に含まれる機能であり、エンジン制御部320が受信する情報に基づいて、排気ダクト7内部の設備を制御する情報を出力する。このときの設備とは、フィン9、ファン10、乾燥領域仕切り板11及び冷却領域仕切り板12である。制御の態様については、後述する。
【0046】
フィン配置制御部324は、エンジン制御部320に含まれる機能であり、ダクト制御部323から送信される制御の情報に基づいてフィン9の制御を実行する。
【0047】
ファン駆動制御部325は、エンジン制御部320に含まれる機能であり、ダクト制御部323から送信される制御の情報に基づいてファン10の制御を実行する。
【0048】
仕切り板配置制御部326は、エンジン制御部320に含まれる機能であり、ダクト制御部323から送信される制御の情報に基づいて、乾燥領域仕切り板11及び冷却領域仕切り板12の制御を実行する。
【0049】
パネル開閉検知部311は、主制御部310に含まれる機能であり、画像形成装置1のフロントパネル13が、開いた状態であるかもしくは閉じられた状態であるかを検知する。そして、検知結果を示す情報をエンジン制御部320に出力する。
【0050】
図5から図7は、ダクト制御部323が実行する排気ダクト7内部の設備の制御の実行例を示す図である。以下、図面を参照して、排気ダクト7内部の設備の制御及び制御を行う目的について説明する。また、図5から図7は、図1の破線Aで示す面での画像形成装置1の切断図である。
【0051】
図5は、画像形成装置1において画像形成出力が行われている時の排気ダクト7の態様を示す説明図である。画像形成出力が行われている場合、インクや記録媒体Pに含まれる水分が加熱ローラによって加熱され蒸発し、画像形成装置1内部の湿度が大きくなる。このような水分を多く含んだ排気を急速に冷却し、水分を凝縮させ液体回収ユニット6に誘導し回収することが、図5に示す制御の目的である。
【0052】
図5に示すように画像形成出力が行われている場合、ダクト制御部323は、フィン9を排気ダクト7の壁面に対して垂直に突出させ、冷却領域5と排気ダクト7の排気が混合するように冷却領域仕切り板12を移動させる。さらに、開口部4がふさがれる状態に乾燥領域仕切り板11を移動させ、乾燥領域3の内部温度の低下を防ぎ、記録媒体Pの乾燥を促進させる。
【0053】
このように排気ダクト7内部の設備を制御し、排気の流路を長くすることで、フィン9によって湿度の大きい排気が冷却され、排気中の凝縮した水分が液体回収ユニット6に誘導される。また、記録媒体Pの冷却に伴って温度上昇した冷却領域5の排気の排出を促進させる。
【0054】
図6は、画像形成装置1の画像形成出力が終了した時の排気ダクト7の態様を示す説明図である。画像形成出力が終了した場合、画像形成装置1の部品融解の防止や印刷品質の保持の観点から、装置の冷却を優先させたほうが望ましい。排気ダクト7内部の排気流量を大きくして画像形成装置1の冷却を優先して行えるように切り替えることが、図6に示す制御の目的である。
【0055】
図6に示すように画像形成出力が終了した時、ダクト制御部323は、フィン9を排気ダクト7に対して平行になるように配置させる。また、冷却領域5の排気が排気ダクト7に流入しないように冷却領域仕切り板12を移動させる。
【0056】
このように排気ダクト7内部の設備を制御し、排気ダクト7内部の排気流量を大きくすることで、画像形成装置1の冷却が優先して行えるようになる。また、図6に示す制御においては、開口部4からの画像形成装置1の外気の流入は防がれるように、乾燥領域仕切り板11は制御される。このような状態で排気装置8を作動させることで、乾燥領域3の内部の湿潤した排気を排気ダクト7まで効率よく吸引させることが出来る。
【0057】
図7は、画像形成装置1において画像形成出力の非実行時の排気ダクト7の態様を示す説明図である。印刷出力が終了した後には、乾燥領域3の冷却を素早く行う必要がある。乾燥領域3を介した排気の流入を増やし、乾燥領域3の冷却を促進させることが、図7に示す制御の目的である。
【0058】
図7に示すように画像形成出力が行われていない場合において、ダクト制御部323は、フィン9を排気ダクト7に対して平行に配置させる。このようにすることで、排気ダクト7内部の排気経路上に障害物がなくなり、乾燥領域3からの排気流量を増加させることが出来る。また、開口部4が開放される状態に乾燥領域仕切り板11を移動させ、乾燥領域3に画像形成装置1の外気を流入させ、画像形成装置1の更なる冷却を促進させる。
【0059】
このように排気ダクト7内部の設備を制御することで、乾燥領域3を経由して画像形成装置1の外部に排出される排気流量を増やし、画像形成装置1の冷却をさらに促進させることが出来る。
【0060】
図8及び図9は、フィン配置制御部324が実行するフィン9の配置の制御を示す説明図である。以下、フィン9の配置の制御及び制御に伴う効果について説明する。
【0061】
図8は、フィン配置制御部324によって、フィン9が排気ダクト7に対して垂直に突出するように配置された場合の排気の流路を示す説明図である。前述した排気ダクト7内部の設備の制御でも説明したように、排気ダクト7に対してフィン9が垂直に突出していると、気体の流路が長くなり、排気が冷却されやすくなる。従って、フィン9を垂直に配置することで、排気を冷却し水分を効率よく凝縮させ、液体回収ユニット6にて回収することが可能になる。
【0062】
図9は、フィン配置制御部324によって、フィン9が排気ダクト7に対して平行になるように配置された場合の排気の流路を示す説明図である。前述した排気ダクト7内部の設備の制御でも説明したように、排気ダクト7に対しフィン9が平行になるように配置されていると、気体の流路における障害物が無くなり、排気流量が増大する。従って、フィン9を排気ダクト7に対し平行に配置することで、画像形成装置1の排気を効率よく排出でき、装置の冷却を促進させることが可能になる。
【0063】
図10は、印刷出力の情報に基づいてフィン9の配置を制御する処理を示すフローチャートである。以下、図10を参照して、フィン9の配置の制御の詳細を説明する。
【0064】
画像形成装置1に画像情報が入力され、印刷を行うための描画情報をエンジン制御部320が受信し印刷準備が行われる(S1001)。このときの印刷準備とは、エンジン制御部320が描画情報を受信したタイミングで判断してもよい。また、画像形成装置1に記録媒体Pがセットされているか、印刷出力に必要な十分量のインクがあるか、画像形成装置1が省電力状態から復帰しているか等の様々な条件を考慮してもよい。
【0065】
次に、印刷出力情報部321は、印刷準備が完了したか否か判定する(S1002)。印刷準備が完了しているか否かの判定は、S1001の条件を満たしたか否かで判定する。印刷準備が完了していない場合(S1002/No)、印刷出力情報部321は、S1001の処理を再び実行する。
【0066】
印刷準備が完了した場合(S1002/Yes)、印刷出力情報部321は、印刷出力を行う印刷出力情報をダクト制御部323に送信する。
【0067】
ダクト制御部323は、印刷出力情報を受信すると、フィン9を排気経路に対して垂直に保持する制御の情報をフィン配置制御部324に送信する。フィン配置制御部324は、制御の情報に従って、フィン9を排気経路に対して垂直に配置させる(フィンON、S1003)。
【0068】
エンジン制御部320は、受信した描画情報に基づいて、記録媒体Pに対し印刷出力を行う(S1004)。ダクト制御部323は、印刷出力が終了したか否かを判定する(S1005)。この時の印刷出力の終了の判定は、予め指定された数の記録媒体Pに対して印刷出力が行われたか否か、もしくは印刷を途中で強制終了させる信号がエンジン制御部320に入力された場合を考慮して判定する。
【0069】
印刷出力が終了していない場合(S1005/No)、ダクト制御部323は、印刷条件の確認を行い(S1006)、異常がなければS1005の処理に戻る。このときの印刷条件とは、記録媒体Pが印刷途中で不足した状態になっていないか、画像形成装置1が異常な温度になっていないか等である。すなわち、画像形成装置1が印刷出力を継続して行える状態であるか確認することである。
【0070】
印刷出力が終了している場合(S1005/Yes)、ダクト制御部323は、フィン9を排気ダクト7に対して平行に配置する制御の情報を、フィン配置制御部324に送信する。フィン配置制御部324は、制御の情報に従って、フィン9を排気ダクト7に対して平行に配置させる(フィンOFF、S1007)。
【0071】
また、乾燥領域仕切り板11及び冷却領域仕切り板12も、ダクト制御部323から送信される制御の情報に基づいて仕切り板配置制御部326によって位置を制御される。フィン9がONされる場合、乾燥領域仕切り板11は開口部4を塞ぐように位置を制御され、冷却領域仕切り板12は、冷却領域5の排気が排気ダクト7の排気と混合して画像形成装置1外部に排出されるように配置を制御される(図5参照)。さらに、フィン9がOFFされる場合、冷却領域仕切り板12は、冷却領域5と排気ダクト7の排気が混合しないように配置を制御される。このとき、乾燥領域仕切り板11は、開口部4を塞いだ状態のままである(図6参照)。
【0072】
フィン9が排気ダクト7に対して平行に配置される場合、乾燥領域仕切り板11は、開口部4を開放するように配置される。冷却領域仕切り板12は、冷却領域5と排気ダクト7を隔離させ、夫々の排気が混合しないように配置される(図7参照)。
【0073】
さらに、ファン10は、温度検出部322が検出する排気ダクト7やフィン9の温度に応じてその回転駆動を制御することが出来る。排気ダクト7やフィン9が所定の温度(例えば60℃)よりも高温になった場合に、ファン10が回転するように制御し、排気ダクト7の外面やフィン9を冷却する。また、フィン9がONの状態である場合には常に、ファン10が回転するように制御することも出来る。この場合には、図10に示したフィン9の制御のうち、ダクト制御部323が、フィン9がONの状態にファン10を回転駆動させる制御を行う情報をファン駆動制御部325に送信する。
【0074】
また、画像形成装置1のメンテナンスを行う場合に、図7に示す処理と同様の制御を行い、画像形成装置1の冷却を促進させてもよい。図11は、画像形成装置1のフロントパネル13の開放時における排気ダクト7の態様を示す説明図である。
【0075】
フロントパネル13は、開口部4を塞ぐように備えられている。フロントパネル13を開放した場合、パネル開閉検知部311は、ダクト制御部323にフロントパネル13が開放されたことを示す情報を出力し、図7に示すような制御を画像形成装置1に実行させる。この時、開口部4を介してさらに多くの外気を画像形成装置1の内部に取り込むことが可能になるため、排気流量をさらに増大させて画像形成装置1の冷却効率を高めることが出来る。
【0076】
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置1は、印刷出力情報に基づいて、排気中の水分の除去を優先させるのかもしくは排気量の増大を優先させるのかを切り替えて制御する。このように制御を行うことで、画像形成装置1内部の水分の除去を優先して行うかもしくは装置内部の冷却を優先して行うかを切り替えることが出来る。従って、本発明を適用した画像形成装置においては、排気流量を低下させることなく排気中の液体を除去し、効率の良い冷却及び乾燥を行うことが出来る。
【0077】
上記実施形態は、本発明の実施形態の一例を記載したものに過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲で様々な実施形態が有り得る。例えば、連続して大量の印刷出力を行った場合、乾燥領域3の温度が著しく高温になることが想定される。このように乾燥領域3の異常高温を検出した場合に、待機中の印刷出力を次に行うのではなく、図7に示すような制御を実行させ、乾燥領域3を冷却させてから印刷出力を行う構成であってもよい。このような制御により、品質の安定した印刷出力を行うことが出来る。
【符号の説明】
【0078】
1 画像形成装置
2 印刷ユニット
3 乾燥領域
4 開口部
5 冷却領域
6 液体回収ユニット
7 排気ダクト
8 排気装置
9 フィン
10 ファン
11 乾燥領域仕切り板
12 冷却領域仕切り板
13 フロントパネル
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 HDD
205 I/F(インターフェース)
206 LCD
207 操作部
208 外部装置
209 バス
300 コントローラ
301 ディスプレイパネル
302 給紙機構
303 プリントエンジン
304 排紙機構
305 外部装置接続I/F
310 主制御部
311 パネル開閉検知部
320 エンジン制御部
321 印刷出力情報部
322 温度検出部
323 ダクト制御部
324 フィン配置制御部
325 ファン駆動制御部
326 仕切り板配置制御部
330 画像処理部
340 操作表示制御部
350 入出力制御部
P 記録媒体
【先行技術文献】
【特許文献】
【0079】
【特許文献1】特開2006−276215号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11