特許第6195315号(P6195315)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6195315
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】クラッチ油圧制御回路
(51)【国際特許分類】
   F16H 61/16 20060101AFI20170904BHJP
   F16H 61/684 20060101ALI20170904BHJP
   F16H 61/12 20100101ALI20170904BHJP
【FI】
   F16H61/16
   F16H61/684
   F16H61/12
【請求項の数】6
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-152104(P2015-152104)
(22)【出願日】2015年7月31日
(65)【公開番号】特開2017-32057(P2017-32057A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2016年3月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100092772
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 清孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119688
【弁理士】
【氏名又は名称】田邉 壽二
(72)【発明者】
【氏名】三堀 敏正
【住所又は居所】埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
(72)【発明者】
【氏名】荒井 大
【住所又は居所】埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
(72)【発明者】
【氏名】藤本 靖司
【住所又は居所】埼玉県和光市中央一丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
【審査官】 日下部 由泰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−029391(JP,A)
【文献】 特開2004−347010(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 61/16,61/12,61/684
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変速機(60)の奇数段ギヤ(G1,G3,G5)に対応する第1油圧クラッチ(63)と偶数段ギヤ(G2,G4,G6)に対応する第2油圧クラッチ(64)とからなるツインクラッチを有し、前記奇数段ギヤ(G1,G3,G5)または偶数段ギヤ(G2,G4,G6)の一方が駆動力伝達状態のときに他方をニュートラル状態とするシフトパターンを適用するツインクラッチ式変速機のクラッチ油圧制御装置(125)において、
オイルポンプ(127)によって生成されてリニアソレノイドバルブ(141)で調整される油圧の供給先を、前記第1油圧クラッチ(63)または前記第2油圧クラッチ(64)に切り換えるシフトバルブ(142)と、
同期して通電または非通電に切り替えられると共に、非通電時にオープンかつ通電時にクローズとなる常開型とされることで、前記オイルポンプ(127)によって生成される油圧の供給または非供給を切り替える2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)と、
前記シフトバルブ(142)と前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)との間に配設され、前記シフトソレノイドバルブ(144,145)を介した油圧供給がないかぎり、前記オイルポンプ(127)によって生成される油圧が前記シフトバルブ(142)に供給されるように戻しばね(165)によって一方側に付勢される保持バルブ(143)とを備え、
前記シフトバルブ(142)は、前記シフトソレノイドバルブ(144,145)を介する油圧供給がないかぎり、前記油圧の供給先が前記第1油圧クラッチ(63)または前記第2油圧クラッチ(64)となるように戻しばね(158)によって一方側に付勢されており、
前記保持バルブ(143)は、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)を介して油圧が供給されたときに、前記戻しばね(165)の付勢力に抗して他方側に移動して、前記オイルポンプ(127)によって生成される油圧が前記シフトバルブ(142)に供給されないように構成されると共に、前記他方側に移動した状態で前記シフトソレノイドバルブ(144,145)の一方がクローズに切り替わっても、前記戻しばね(165)の付勢力(A)よりシフトソレノイドバルブ(145)を介して供給される圧力(C)によって他方側の位置を保持するように構成されており、
一方、前記保持バルブ(143)は、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)がクローズで油圧が供給されないときに、前記戻しばね(165)の付勢力によって一方側に移動して、前記オイルポンプ(127)によって生成される油圧が前記シフトバルブ(142)に供給されるように構成されると共に、前記一方側に移動した状態で前記シフトソレノイドバルブ(144,145)の一方がオープンに切り替わっても、前記戻しばね(165)の付勢力(Ap)に前記オイルポンプ(127)によって生成される油圧(D)が付加されることで、前記一方側の位置が保持されるように構成されていることを特徴とするクラッチ油圧制御回路。
【請求項2】
前記保持バルブ(143)は、
前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)からの供給油圧が供給される第1圧力感知部(164)および第2圧力感知部(164a)と、
前記第1圧力感知部(164)および第2圧力感知部(164a)に対向する戻ばね(165)を備えたスプールバルブ(166)と、
前記保持バルブ(143)から前記シフトバルブ(142)へ供給される供給油圧の油圧反力を前記戻ばね(165)の付勢力に印加するように前記保持バルブ(143)に設けられた第3圧力感知部(300)と
を有することを特徴とする請求項1に記載のクラッチ油圧制御回路。
【請求項3】
前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)が同一部品で構成されており、
前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)は、前記オイルポンプ(127)に接続されるオイル供給路(151)から分岐された分岐通路(151c)を開閉制御することを特徴とする請求項1または2に記載のクラッチ油圧制御回路。
【請求項4】
前記シフトソレノイドバルブ(144,145)は、非通電時にオープンかつ通電時にクローズとなる常開型であり、
前記第3圧力感知部(300)は、前記保持バルブ(143)で開閉される分岐通路(151b,151c)の下流側にあることを特徴とする請求項2に記載のクラッチ油圧制御回路。
【請求項5】
前記第1油圧クラッチ(63)および前記第2油圧クラッチ(64)への供給油圧を制御するリニアソレノイドバルブ(141)を、非通電時にオープンかつ通電時にクローズとなる常開型とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のクラッチ油圧制御回路。
【請求項6】
前記シフトソレノイドバルブ(144,145)は、非通電時にクローズかつ通電時にオープンとなる常開型であり、
前記第3圧力感知部(300)は、前記保持バルブ(143)で開閉される分岐通路(151b,151c)の下流側にあることを特徴とする請求項2に記載のクラッチ油圧制御回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クラッチ油圧制御回路に係り、特に、油圧供給によって断接制御されるツインクラッチを備えた変速機に用いられるクラッチ油圧制御回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クランクシャフトと変速機のメインシャフト(主軸)との間に2つのクラッチ(第1油圧クラッチおよび第2油圧クラッチ)を設け、電動モータによるシフトドラムの回動動作と並行して第1油圧クラッチおよび第2油圧クラッチを交互に断接制御することで、エンジンの駆動力伝達を中断することなく順次変速を可能としたツインクラッチ式変速機が知られている。
【0003】
特許文献1には、油圧供給源からの供給油圧を制御する単一のリニアソレノイドバルブを備え、このリニアソレノイドバルブによる油圧の供給先を第1油圧クラッチまたは第2油圧クラッチのいずれかに切り換えるシフトバルブをシフトソレノイドバルブを用いて駆動することで、2つのクラッチの断接制御を行うツインクラッチ式変速機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−78118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記したようなツインクラッチ式変速機では、第1油圧クラッチに対応する奇数段ギヤのドグと、第2油圧クラッチに対応する偶数段ギヤのドグの両方を噛合させておくことにより、クラッチの持ち替え制御のみで次ギヤへの素早い変速が可能である。しかし、例えば、2速ギヤで走行中に3速ギヤのドグも噛合させたままだと、奇数段ギヤに対応する第1油圧クラッチのクラッチ板が連れ回されてフリクションが生じる。
【0006】
そこで、連れ回りによるフリクションを抑えるために、奇数段ギヤのドグと偶数段ギヤのドグの両方を噛合させるのは変速時のわずかな時間のみとし、その他の走行中では、一方のドグのみを噛合して他方のドグをニュートラル状態とする、いわゆるニュートラル待ち位置とする構成が知られている。
【0007】
しかし、特許文献1の技術では、接続クラッチを選択する機能が単一のシフトソレノイドバルブに与えられているため、奇数段ギヤまたは偶数段ギヤのいずれか一方がニュートラル待ち位置での走行中にシフトソレノイドバルブが故障すると、接続中のクラッチへの供給油圧が変化して駆動力が変化する可能性があった。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、シフトバルブを駆動するシフトソレノイドバルブが走行中に故障しても駆動力変化が生じることのないクラッチ油圧制御回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明は、変速機(60)の奇数段ギヤ(G1,G3,G5)に対応する第1油圧クラッチ(63)と偶数段ギヤ(G2,G4,G6)に対応する第2油圧クラッチ(64)とからなるツインクラッチを有し、前記奇数段ギヤ(G1,G3,G5)または偶数段ギヤ(G2,G4,G6)の一方が駆動力伝達状態のときに他方をニュートラル状態とするシフトパターンを適用するツインクラッチ式変速機のクラッチ油圧制御装置(125)において、前記第1油圧クラッチ(63)または前記第2油圧クラッチ(64)へ油圧供給先を切り換えるシフトバルブ(142)と、前記シフトバルブ(142)を作動させるために同期して作動する2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)とを備え、前記シフトバルブ(142)と前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)との間に、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)から油圧が供給されている状態で一方の油圧供給のみが遮断された場合、または、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)からの油圧が供給されていない状態で一方の供給油圧のみが生じた場合であっても、前記シフトバルブ(142)への油圧供給状態を維持するための保持バルブ(143)を備えた点に第1の特徴がある。
【0010】
また、前記保持バルブ(143)は、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)からの供給油圧が供給される第1圧力感知部(164)および第2圧力感知部(164a)と、前記第1圧力感知部(164)および第2圧力感知部(164a)に対向する戻りばね(165)を備えたスプールバルブ(166)と、前記保持バルブ(143)から前記シフトバルブ(142)へ供給される供給油圧の油圧反力を前記戻りばね(165)の付勢力に印加するように前記保持バルブ(143)に設けられた第3圧力感知部(300)とを有する点に第2の特徴がある。
【0011】
また、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)が同一部品で構成されており、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)は、前記オイルポンプ(127)に接続されるオイル供給路(151)から分岐された分岐通路(151c)を開閉制御する点に第3の特徴がある。
【0012】
また、前記シフトソレノイドバルブ(144,145)は、非通電時にオープンかつ通電時にクローズとなる常開型であり、前記第3圧力感知部(300)は、前記保持バルブ(143)で開閉される分岐通路(151b,151c)の下流側にある点に第4の特徴がある。
【0013】
また、前記第1油圧クラッチ(63)および前記第2油圧クラッチ(64)への供給油圧を制御するリニアソレノイドバルブ(141)を、非通電時にオープンかつ通電時にクローズとなる常開型とする点に第5の特徴がある。
【0014】
さらに、前記シフトソレノイドバルブ(144,145)は、非通電時にクローズかつ通電時にオープンとなる常開型であり、前記第3圧力感知部(300)は、前記保持バルブ(143)で開閉される分岐通路(151b,151c)の下流側にある点に第6の特徴がある。
【発明の効果】
【0015】
第1の特徴によれば、前記第1油圧クラッチ(63)または前記第2油圧クラッチ(64)へ油圧供給先を切り換えるシフトバルブ(142)と、前記シフトバルブ(142)を作動させるために同期して作動する2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)とを備え、前記シフトバルブ(142)と前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)との間に、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)から油圧が供給されている状態で一方の油圧供給のみが遮断された場合、または、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)からの油圧が供給されていない状態で一方の供給油圧のみが生じた場合であっても、前記シフトバルブ(142)への油圧供給状態を維持するための保持バルブ(143)を備えたので、2つのシフトソレノイドバルブを同期して駆動することで第1油圧クラッチまたは第2油圧クラッチが接続された状態において、シフトソレノイドバルブの一方が故障した場合であっても、第1油圧クラッチまたは第2油圧クラッチの接続状態を維持することが可能となる。これにより、「ニュートラル待ち位置」のシフトパターンを適用するツインクラッチ式変速機において、走行中にシフトソレノイドバルブの一方が故障しても駆動力に変化が生じることがなく、「ニュートラル待ち位置」を設けることによるフリクション低減の効果のみを享受することが可能となる。
【0016】
第2の特徴によれば、前記保持バルブ(143)は、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)からの供給油圧が供給される第1圧力感知部(164)および第2圧力感知部(164a)と、前記第1圧力感知部(164)および第2圧力感知部(164a)に対向する戻りばね(165)を備えたスプールバルブ(166)と、前記保持バルブ(143)から前記シフトバルブ(142)へ供給される供給油圧の油圧反力を前記戻りばね(165)の付勢力に印加するように前記保持バルブ(143)に設けられた第3圧力感知部(300)とを有するので、2つのシフトソレノイドバルブとシフトバルブとの間の油路の切り換えを、保持バルブに設けた3つの圧力感知部と戻りばねとを組み合わせることで、機械的構造のみでシフトソレノイドバルブが故障しても駆動力変化が生じないクラッチ油圧制御回路を構成することが可能となる。
【0017】
第3の特徴によれば、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)が同一部品で構成されており、前記2つのシフトソレノイドバルブ(144,145)は、前記オイルポンプ(127)に接続されるオイル供給路(151)から分岐された分岐通路(151c)を開閉制御するので、シフトソレノイドバルブの部品共用化によって構造を簡素化しつつ、分岐通路において開閉制御を行うことで簡単な構造でクラッチ油圧制御回路を構成できる。
【0018】
第4の特徴によれば、前記シフトソレノイドバルブ(144,145)は、非通電時にオープンかつ通電時にクローズとなる常開型であり、前記第3圧力感知部(300)は、前記保持バルブ(143)で開閉される分岐通路(151b,151c)の下流側にあるので、シフトソレノイドバルブがクローズの状態では、オイルポンプからの供給油圧が第3圧力感知部に作用して戻しばねの付勢力に加わるため、第1,2圧力感知部の一方にシフトソレノイドバルブの故障により油圧が作用しても保持バルブが移動することを防止することができる。これにより、一方のシフトソレノイドバルブの故障に対して故障前のクラッチの接続状態を維持して駆動力変化を防止することが可能となる。
【0019】
第5の特徴によれば、前記第1油圧クラッチ(63)および前記第2油圧クラッチ(64)への供給油圧を制御するリニアソレノイドバルブ(141)を、非通電時にオープンかつ通電時にクローズとなる常開型とするので、リニアソレノイドバルブの故障やリニアソレノイドバルブへの電源供給が絶たれた場合でも、第1油圧クラッチまたは第2油圧クラッチの接続状態が変化することを防ぐことができる。
【0020】
第6の特徴によれば、前記シフトソレノイドバルブ(144,145)は、非通電時にクローズかつ通電時にオープンとなる常閉型であり、前記第3圧力感知部(300)は、前記保持バルブ(143)で開閉される分岐通路(151b,151c)の下流側にあるので、シフトソレノイドバルブがクローズの状態では、オイルポンプからの供給油圧が第3圧力感知部に作用して戻しばねの付勢力に加わるため、第1,2圧力感知部の一方にシフトソレノイドバルブの故障により油圧が作用しても保持バルブが移動することを防止することができる。これにより、一方のシフトソレノイドバルブの故障に対して故障前のクラッチの接続状態を維持して駆動力変化を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態に係るクラッチ油圧制御回路を適用したパワーユニットの側面図である。
図2】パワーユニットの斜視図である。
図3】パワーユニットの動力伝達系の展開断面図である。
図4】主変速機の変速機構の断面図である。
図5】ドラムセンタの平面図である。
図6】オイル流通経路全体の概略図である。
図7】クラッチ制御回路の詳細説明図である。
図8】クラッチカバーの正面図である。
図9図8のIX−IX線断面図である。
図10】クラッチ油圧制御回路の動作説明図である(奇数段ギヤ走行中)。
図11】クラッチ油圧制御回路の動作説明図である(奇数段ギヤ走行中に第1シフトソレノイドバルブが故障)。
図12】クラッチ油圧制御回路の動作説明図である(偶数段ギヤ走行中)。
図13】クラッチ油圧制御回路の動作説明図である(偶数段ギヤ走行中に第1シフトソレノイドバルブが故障)。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るクラッチ油圧制御回路を適用したパワーユニットPの側面図である。また、図2はパワーユニットPの斜視図である。パワーユニットPは、内燃機関Eにツインクラッチ式の変速機を含む動力伝達装置を一体的に組み合わせた車両の動力源であり、二輪車、三輪車、四輪車等の各種車両に適用することができる。
【0023】
内燃機関Eは、並列2気筒の4サイクルエンジンであり、機関本体38のシリンダヘッド54には、不図示の吸気装置および排気装置が取り付けられる。機関本体38は、車両前後方向に延びるクランク軸39を回転自在に支持するクランクケース52と、傾斜したシリンダ軸線Cを有してクランクケース52に結合されるシリンダブロック53と、該シリンダブロック53の上部に結合されるシリンダヘッド54とを有する。
【0024】
クランクケース52の背面には、機関本体38の一部を構成するスペーサプレート55が結合され、クラッチカバー56およびオイル貯留タンク57が、クランクケース52から後方に突出するようにして、スペーサプレート55を介してクランクケース52に結合される。クランク軸39の軸線CAの方向におけるオイル貯留タンク57の反対側、すなわち、クランクケース52の前面側には副変速機ケース58が結合されており、クランクケース52の下部にはオイルパン59が結合されている。
【0025】
図3は、パワーユニットPの動力伝達系の展開断面図である。内燃機関Eのクランク軸39から車両の駆動輪までの動力伝達系路の途中には、内燃機関Eと共にパワーユニットPを構成する動力伝達装置Tが設けられている。動力伝達装置Tは、変速機60、第1油圧クラッチ63および第2油圧クラッチ64を備える。第1油圧クラッチ63および第2油圧クラッチ64は、変速機60とクランク軸39との間に介設される。
【0026】
変速機60は、クランクケース52内に収容される主変速機61と、副変速機ケース58内に収容される副変速機62とによって構成されている。副変速機ケース58は、クランクケース52の前面に結合される第1ケース部材67と、第1ケース部材67をクランクケース52との間に挟む第2ケース部材68とからなる。
【0027】
主変速機61は、変速機60へのクランク軸39からの入力軸である第1メイン軸69および第2メイン軸70と、カウンタ軸71と、選択的に確立可能として第1メイン軸69およびカウンタ軸71間に設けられる第1,3,5速用の歯車列G1,G3,G5と、選択的に確立可能として第2メイン軸70およびカウンタ軸71間に設けられる第2,4,6速用の歯車列G2,G4,G6とを備える。
【0028】
第1,2メイン軸69,70は、第1メイン軸69の一部を第2メイン軸70が同軸に囲繞するようにしてクランクケース52に相対回転自在に支持され、クランク軸39と平行な軸線を有してクランク軸39の右側方に配置されている。カウンタ軸71は、第1,2メイン軸69,70と平行な軸線を有してクランクケース52に回転自在に支持されている。
【0029】
第1〜6速用の歯車列G1〜G6の選択的な確立は、変速用電動モータ72の作動によって切り替えられる。変速用電動モータ72は、クラッチカバー56から右側方に突出するようにしてスペーサプレート55に設けられた側方突部55aに取り付けられる。
【0030】
第1メイン軸69の軸方向後方側には、第1メイン軸69を同軸に囲繞する伝動筒軸73が軸方向移動不能かつ相対回転自在に支持されている。第1油圧クラッチ63は、伝動筒軸73および第1メイン軸69間の動力断接を切り換え可能として第1メイン軸69および伝動筒軸73上に設けられている。第2油圧クラッチ64は、伝動筒軸73および第2メイン軸70の動力断接を切り換え可能として伝動筒軸73および第2メイン軸70上に設けられている。
【0031】
伝動筒軸73には、クランク軸39からの回転動力が、一次減速装置74およびダンパばね75を介して伝達される。一次減速装置74は、クランク軸39と共に回転する一次駆動歯車(プライマリドライブギヤ)76と、一次駆動歯車76に噛合して第1,2メイン軸69,70と同軸に配置される一次被動歯車(プライマリドリブンギヤ)77とからなる。一次被動歯車77は、ダンパばね75を介して伝動筒軸73に連結される。
【0032】
第1油圧クラッチ63は、第1油圧室78を有して、一次減速装置74よりも軸方向外側に配置されている。第1油圧室78に油圧が作用していない状態では、第1油圧クラッチ63は動力伝達を遮断したクラッチオフ状態にある。一方、第1油圧室78への油圧の作用時には、クランク軸39から一次減速装置74、ダンパばね75および伝動筒軸73を介して伝達される回転動力を第1メイン軸69に伝達するクラッチオン状態となる。
【0033】
第2油圧クラッチ64は、第2油圧室79を有して、一次減速装置74を第1油圧クラッチ63との間に挟むようにして第1油圧クラッチ63よりも軸方向内側に配置されている。第2油圧室79に油圧が作用していない状態では、第2油圧クラッチ64は動力伝達を遮断したクラッチオフ状態にある。一方、第2油圧室79への油圧の作用時には、クランク軸39から一次減速装置74、ダンパばね75および伝動筒軸73を介して伝達される回転動力を第2メイン軸70に伝達するクラッチオン状態となる。
【0034】
第1メイン軸69には、相互に平行な第1,2軸方向油路80,81が内端を閉じると共に軸方向に延びるようにして設けられる。第1軸方向油路80は第1油圧室78に連通し、第2軸方向油路81は第2油圧室79に連通する。クラッチカバー56には、第1軸方向油路80に通じる第1油路82と、第2軸方向油路81に通じる第2油路83とが形成されている。
【0035】
副変速機62は、変速駆動軸85、アイドル軸86および駆動力出力軸87を備える。変速駆動軸85は、主変速機61のカウンタ軸71と同軸にして前後方向に延びて副変速機ケース58の第1,2ケース部材67,68に回転可能に支持される。変速駆動軸85の後端部は、第1ケース部材67を回転自在に貫通してクランクケース52側に突出し、クランクケース52を回転自在に貫通するカウンタ軸71の前端部が変速駆動軸85の後端部にダンパ機構88を介して同軸に連結される。これにより、カウンタ軸71の回転動力は、ダンパ機構88を介して変速駆動軸85に伝達される。
【0036】
変速駆動軸85には、高速駆動歯車89、低速駆動歯車90およびリバース用駆動歯車91が、前方側から順に配置されるようにして相対回転可能に支持される。第2ケース部材68および高速駆動歯車89間において、変速駆動軸85には、変速駆動軸85との相対回転を不能とした高速切り換え用シフタ92が、高速駆動歯車89に係合する位置ならびに高速駆動歯車89との係合を解除する中立位置を切り換えるようにしてスライド可能に支持される。低速駆動歯車90およびリバース用駆動歯車91間で変速駆動軸85には、変速駆動軸85との相対回転を不能とした前後進切り換え用シフタ93が、低速駆動歯車90に係合する位置、リバース用駆動歯車91に係合する位置、ならびに低速駆動歯車90およびリバース用駆動歯車91のいずれにも係合しない中立位置を切り換えるようにしてスライド可能に支持される。
【0037】
アイドル軸86は、副変速機ケース58の第1,2ケース部材67,68に回転自在に支持される支軸94を囲繞する円筒状に形成され、この支軸94に相対回転可能に支持されている。副変速機ケース58内でアイドル軸86の前部および後部には、小径アイドル歯車95および大径アイドル歯車96が一体に設けられており、大径アイドル歯車96がリバース用駆動歯車91に噛合される。
【0038】
高速切り換え用シフタ92を回転自在に抱持する第1のシフトフォーク102ならびに前後進切り換え用シフタ93を回転自在に抱持する第2のシフトフォーク103は、変速駆動軸85と平行な軸線を有して副変速機ケース58の第1,2ケース部材67,68に支持されるシフトフォーク軸104にスライド可能に支持される。第1,2ケース部材67,68には、シフトフォーク軸104と平行な軸線を有する副シフトドラム105が回動可能に支持されており、この副シフトドラム105の外周に設けられるガイド溝106,107に、第1,2シフトフォーク102,103が係合される。
【0039】
副シフトドラム105の回動に伴って第1,2シフトフォーク102,103がシフトフォーク軸104に沿って移動することにより、高速駆動歯車89、低速駆動歯車90およびリバース用駆動歯車91が、変速駆動軸85に選択的に相対回転不能に連結される。
【0040】
副変速機ケース58には、クランクケース52よりも右側方に突出する出力軸支持部110が形成されている。出力軸支持部110には、第1,2メイン軸69,79に対して軸方向にオフセットした駆動力出力軸87が回転自在に支持される。駆動力出力軸87の後部は、第1ケース部材67側で出力軸支持部110との間に、ボールベアリング111と、そのボールベアリング111の外方に配置されるオイルシール112とを介在させて出力軸支持部110を回転自在に貫通して後方に突出する。駆動力出力軸87の前部は、第2ケース部材67側で出力軸支持部110との間に、ボールベアリング113と、そのボールベアリング113の外方に配置されるオイルシール114とを介在させて出力軸支持部110を回転自在に貫通して前方に突出する。
【0041】
第1ケース部材67および第2ケース部材68間には、駆動力出力軸87の後端部の出力軸支持部110からの突出部の上方に少なくとも一部が配置されるようにしたブリーザ室115が形成される。出力軸支持部110の上部に対応する部分で第1ケース部材67には、後方に膨らんだ膨出部116が一体に設けられており、この膨出部116と、出力軸支持部110に対応した位置で第2ケース部材68の上部との間にブリーザ室115が形成される。副変速機ケース58の第2ケース部材68には、駆動力出力軸87を側方から覆うようにして該駆動力出力軸87の軸線方向に沿って前方に延びる筒状部68aが一体に形成される。
【0042】
図4、変速機60の変速機構の断面図である。また、図5はシフトドラム269の回動位置を規定するドラムセンタ260の平面図である。中空円筒状のシフトドラム269は、クランクケース52に対して回転自在に軸支されている。シフトドラム269は、動力伝達装置Tの軸方向と平行に配設されている。シフトドラム269を回動させるためのシフトフォークは、2本のフォークシャフトそれぞれに2個の計4個が設けられており、この図では、第1フォークシャフト264と2本のシフトフォーク261,263のみを示している。
【0043】
シフトドラム269の外周面には、シフトフォーク261,263(および不図示の2個のシフトフォーク)の下端部に形成された円柱状の突起が係合するリード溝265〜268が形成されている。シフトフォーク261,263は、シフトドラム269と平行に配置された第1フォークシャフト264の軸方向に摺動可能に係合されている。これにより、シフトドラム269が回動されると、計4個のシフトフォークの他端部(不図示)によって、歯車列G1〜G6の隣り合うドグの噛合状態が変更される。
【0044】
図5に示すように、シフトドラム269の回動位置設定はドラムセンタ260によって規定され、変速機60を完全にニュートラル状態とする「N−N」のほか、所定回動位置として、1−2速に対応する「1−2」位置、2−3速に対応する「3−2」位置、3−4速に対応する「3−4」位置、4−5速に対応する「5−4」位置がそれぞれ設定されている。例えば、シフトドラム269が「1−2」位置にある場合には、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2の接続状態を切り換えるのみで1速と2速との間での変速動作が可能となる。
【0045】
本実施形態においては、さらに、シフトドラム269の所定回動位置同士の中間に、ニュートラル待ち位置としての「1−N」、「N−2」、「3−N」、「N−4」、「5−N」がそれぞれ設定されている。このニュートラル待ち位置が設定されることで、例えば、所定回動位置である「1−2」においてクラッチの持ち替え制御によって1速から2速に変速した後は、「N−2」位置に移行して奇数段ギヤのみをニュートラル状態にし、第1油圧クラッチ63が連れ回ることによるフリクションの発生を防いでいる。以降も同様に、例えば、2速から3速にシフトアップする際には、シフトアップ指令に基づいて「N−2」位置から「3−2」位置へ予備変速を行ってからクラッチの持ち替え制御を行い、変速完了後に速やかに「3−N」位置に切り換えて偶数段ギヤをニュートラル状態とする。
【0046】
シフトドラム269の回動動作は、制御部によって駆動制御される変速用電動モータ72によって行われる。変速用電動モータ72の回転駆動力は、出力軸251から中間ギヤ252および扇型ギヤ253を介してシフトスピンドル270に伝達される。シフトスピンドル270には、板状のシフトアーム273が取り付けられており、該シフトアーム273が所定角度だけ正逆回転の一往復動を行うと、ポールラチェット機構257を介してシフトドラム269が一方向に所定角度だけ回動するように構成されている。
【0047】
センタボルト259によってシフトドラム269に回動不能に固定されたドラムセンタ260は、シフトドラム269の所定回動位置およびニュートラル待ち位置の切り換え動作に節度を与える機能を有する。ポールラチェット機構257は、クランクケース52に固定されるガイドプレート256およびシフタ組立体258によって回転可能に保持されており、このシフタ組立体258の一端部が、シフトアーム273に形成された係合孔に係合されている。シフトスピンドル270とガイドピン255との間には、シフトアーム273を初期位置に戻す方向の付勢力を与える戻しばね254が係合されている。
【0048】
シフトドラム269の図示右端部には、シフトドラム269の回動位置に基づいて現在の変速段を検出する位置検出手段としてのシフトポジションセンサ271が設けられており、シフトスピンドル270の右端部には、回動角度センサ272が取り付けられている。
【0049】
図6は、オイル流通経路全体の概略図である。第1,2油圧クラッチ63,64の断接は、クラッチ油圧制御回路125で切り替えられる。クラッチ油圧制御回路125は、電磁石により駆動されて供給油圧のオンオフを行うソレノイドバルブと、この供給油圧のオンオフに応じてオイルポンプが生じる油圧の供給先を切り換えるシフトバルブとを含み、これらはクラッチカバー56(図1参照)に集中配置されている。
【0050】
一時的にオイルを貯留するオイル溜め126は、スペーサプレート55およびオイル貯留タンク57(図1,2参照)の間に形成されている。オイル溜め126からオイルを吸い上げる第1オイルフィードポンプ(オイルポンプ)127からのオイルが、第1オイルフィルタ130を介してクラッチ油圧制御回路125に供給される。
【0051】
クラッチ油圧制御回路125は、第1油圧クラッチ63の第1油圧室78に通じる第1油路82および第1軸方向通路80への油圧の供給および遮断と、第2油圧クラッチ64の第2油圧室79に通じる第2油路83および第2軸方向通路81への油圧の供給および遮断とを切り換えるように作動し、それによって第1,2油圧クラッチ63,64の断接が切り換えられる。第1オイルフィードポンプ127からの余剰オイルは、第1リリーフバルブ133を介してオイル溜め126に戻される。
【0052】
オイル溜め126には、被潤滑部132にオイルを供給するための第2オイルフィードポンプ128が接続されている。第2オイルフィードポンプ128からのオイルは、第2オイルフィルタ131を介してパワーユニットPの複数の被潤滑部132に供給される。第2オイルフィードポンプ128からの余剰オイルは、第2リリーフバルブ134を介してオイル溜め126に戻される。
【0053】
オイルパン59内のオイルはストレーナ135を介してスカベンジポンプ129で吸い上げられ、このスカベンジポンプ129から吐出されるオイルは、オイルクーラ136を経てオイル溜め126に供給される。
【0054】
図1,2を併せて参照して、第1オイルフィードポンプ127、第2オイルフィードポンプ128およびスカベンジポンプ129は、クランク軸39から伝達される回転動力で駆動されるようにしてクランク軸39の軸線と平行な方向に並んで同軸に配置され、協働してポンプユニット138を構成してスペーサプレート55に配設されている。
【0055】
オイル貯留タンク57は、クラッチカバー56の一部を収容する凹部140を有してクラッチカバー56に隣接配置される。クランク軸39に関して変速機60と反対側、すなわち、クラッチカバー56と反対側でオイル貯留タンク57の外壁部57aに、第1,2オイルフィルタ130,131が上下に並んで配置される。オイルクーラ136は、オイル貯留タンク57の上部の車両後方に臨む外面に取り付けられる。
【0056】
図7は、クラッチ油圧制御回路125の詳細説明図である。クラッチ油圧制御回路125は、油圧制御用の弁であるリニアソレノイドバルブ141と、該リニアソレノイドバルブ141からのオイルを第1,2油圧クラッチ63,64の第1,2油圧室78,79に択一的に切り換えて供給するためのシフトバルブ142と、このシフトバルブ142を切り換え作動するための保持バルブ143と、保持バルブ143の切り換え作動を制御する一対のシフトソレノイドバルブ144,145とを備える。さらに、第1,2油圧クラッチ63,64の第1,2油圧室78,79(図3参照)に択一的に切り換えて、接続される排出油路147を開閉する排出制御用ソレノイドバルブ146を備える。
【0057】
シフトバルブ142は、第1油圧クラッチ63の第1油圧室78に連なる第1油路82に接続される第1出力ポート152と、第2油圧クラッチ64の第2油圧室79に連なる第2油路83に接続される第2出力ポート153と、接続油路160に連なる入力ポート154と、排出油路147に共通に通じる一対の排出ポート155,156と、パイロット室157に一端を臨ませるとともに他端に戻しばね158のばね力が作用するように配置されるスプールバルブ159とを備える。
【0058】
接続油路160には、リニアソレノイドバルブ141で圧力が調整されたオイル、もしくは、オリフィス167を有してオイル供給路151から分岐すると共にリニアソレノイドバルブ141を迂回する第1分岐オイル供給路151aからのオイルが導かれる。
【0059】
保持バルブ143は、シフトバルブ142のパイロット室157に接続される出力ポート161と、オリフィス168を有してオイル供給路151から分岐した第2分岐オイル供給路151bに接続される入力ポート162と、解放ポート163と、第1パイロット室164および第2パイロット室164aに一端を臨ませると共に、他端には戻しばね165のばね力が作用するように配置されるスプールバルブ166と、出力ポート161とスプールバルブ166の左側空間とを連通する連通ポート301とを備える。解放ポート163には、オリフィス169を有する解放油路170が接続される。出力ポート161とシフトバルブ142とは、オイル供給路302によって接続されている。
【0060】
第1パイロット室164は第1圧力感知部として機能し、第2パイロット室164aは第2圧力感知部として機能する。また、連通ポート301に連通する部分は、分岐通路151b、151cの下流側に位置する第3圧力感知部300として機能する。
【0061】
一対のシフトソレノイドバルブ144,145は、パイロット室164にオイル供給路151を通じさせる状態、ならびに、パイロット室164のオイルを外部に逃がす状態を切り換えるようにして、オイル供給路151から分岐した第3分岐オイル供給路151c上に並列に接続される。排出制御用ソレノイドバルブ146は、オリフィス171を有する解放油路172を介して排出油路147の作動油を外部に逃がす状態と、排出油路147の作動油を絞ることなく外部に逃がすようにして解放油路173に導く状態とを切り換えることができる。
【0062】
上記したクラッチ油圧制御回路125によれば、第1,2シフトソレノイドバルブ144,145を同時に駆動することでシフトバルブ142を駆動して、油圧を供給するクラッチを切り換えることができる。
【0063】
具体的には、第1,2シフトソレノイドバルブ144,145をオープン状態にして、オイル供給路151cを保持バルブ143の第1,2パイロット室164,164aに通じさせた状態では、保持バルブ143のスプールバルブ166が第2分岐オイル供給路151bに通じる入力ポート162を遮断すると共に、解放ポート163を出力ポート161とつなぐ位置となる。この保持バルブ143の作動に応じて、シフトバルブ142のスプールバルブ159は、第1出力ポート152を接続油路160に通じさせる一方で第1排出ポート156から遮断し、また、第2出力ポート153を第2排出ポート155に通じさせる一方で接続油路160から遮断する位置となる。
【0064】
第1,2シフトソレノイドバルブ144,145によって、保持バルブ143のパイロット室164のオイルを外部に逃がすと、保持バルブ143のスプールバルブ166は、第2分岐オイル供給路151bに通じる入力ポート162を出力ポート161とつなぐと共に、解放ポート163を出力ポート161と遮断する位置となる。このような保持バルブ143の作動に応じて、シフトバルブ142のスプールバルブ159は、第2出力ポート153を接続油路160に通じさせる一方で第2排出ポート155から遮断し、また、第1出力ポート152を第1排出ポート156に通じさせる一方で接続油路160から遮断する位置となる。
【0065】
リニアソレノイドバルブ141と、シフトバルブ142の入力ポート154に連なる接続油路160との間には、リニアソレノイドバルブ141を迂回する第1分岐オイル供給路151aを介して、第1オイルフィードポンプ127からのオイルをシフトバルブ142側に導くことを可能とした、手動切り換えバルブ175が設けられる。手動切り換えバルブ175は、万一、リニアソレノイドバルブ141が故障した場合であっても、これを操作することで、オイルポンプの供給油圧を直接シフトバルブ142に導くことを可能とする。
【0066】
手動切り換えバルブ175は、リニアソレノイドバルブ141の出力ポート149に通じる第1入力ポート176と、第1分岐オイル供給路151aに通じる第2入力ポート177と、接続油路160に通じる出力ポート178と、オリフィス180を有する解放油路181に接続される解放ポート179と、第1入力ポート176を出力ポート178に通じさせる位置ならびに第2入力ポート177を出力ポート178に通じさせる位置間での移動を可能としたスプールバルブ182と、第1入力ポート176を出力ポート178に通じさせる位置側にスプールバルブ182を付勢するばね183と、第2入力ポート177を出力ポート178に通じさせる位置側にスプールバルブ182をばね183の付勢力に抗して押圧移動させることを可能として、ばね183と反対側からスプールバルブ182に当接する操作ピストン184とを備える。
【0067】
操作ピストン184は、クラッチカバー56に進退可能に螺合されるものであり、この操作ピストン184の外端部外周には環状の係止凹部185が形成される。係止凹部185に係合し得る係合板186は、ねじ部材187によってクラッチカバー56に締結されており、係止凹部185にクラッチカバー56に締結した係合板186を係合した状態で、スプールバルブ182は図示する後退位置にある。そして、係合板186のクラッチカバー56への締結を解除して、係止凹部185との係合を解除した状態で操作ピストン184をねじ込んで前進させると、スプールバルブ182は前進位置に移動する。スプールバルブ182の前進位置は、クラッチカバー56に締結した係合板186を操作ピストン184の外端に係合することで保持される。
【0068】
スプールバルブ182の外周には、該スプールバルブ182の位置にかかわらず出力ポート178に通じるとともに第2入力ポート177との連通が遮断された環状凹部188が形成されている。環状凹部188は、スプールバルブ182の後退位置において、第2入力ポート177を解放ポート179に通じさせるもののスプールバルブ182の前進位置では第1入力ポート176とは遮断させるようにして形成されると共に、スプールバルブ182の前進位置で第2入力ポート177および解放ポート179に通じるもののスプールバルブ182の後退位置では第2入力ポート177および解放ポート179から遮断させる環状溝189が形成され、さらにスプールバルブ182には環状凹部188および環状溝189間を結ぶオリフィス通路190が設けられる。
【0069】
オイル供給路151には、第1オイルフィルタ130を介して供給される第1オイルフィードポンプ127からのオイル供給圧を検出する第1油圧センサ191が設けられ、第1油路82には、第1油圧クラッチ63に作用する油圧を検出する第2油圧センサ192が設けられ、第2油路83には、第2油圧クラッチ64に作用する油圧を検出する第3油圧センサ193が設けられる。
【0070】
図8は、クラッチカバー56の正面図である。また、図9図8のIX−IX線断面図である。図1,2を併せて参照して、クラッチカバー56の外面には、クラッチ油圧制御回路125を取り付けるための取り付け部56aが一体に突設されており、手動切り換えバルブ175は、図8において右上がりに傾斜しつつ上下方向に延びるように取り付け部56aに取り付けられる。
【0071】
クラッチ油圧制御回路125の故障時に手動操作可能な操作ピストン184は、その外端部を取り付け部56aの右側外方に臨ませて取り付け部56aに進退自在に螺合され、工具を係合させて操作ピストン184を回転操作することを可能とするための工具係止凹部194が、操作ピストン184の外端に形成される。
【0072】
クラッチ油圧制御回路125は、リニアソレノイドバルブ141、シフトバルブ142、保持バルブ143、シフトソレノイドバルブ144,145および排出制御用ソレノイドバルブ146に加えて、各バルブ141〜146の支持ならびに相互間の油路を構成するために、第1仕切板197、第1アクチュエータボディ198、第2仕切り板199および第2アクチュエータボディ200を備えるものである。
【0073】
取り付け部56aには、第1仕切り板197を介して第1アクチュエータボディ198が取り付けられ、この第1アクチュエータボディ198にクラッチカバー56の反対側から重なる第2アクチュエータボディ200が、第1アクチュエータボディ198との間に第2仕切り板199を介在させて取り付けられる。
【0074】
取り付け部56aは、変速機60の第1,2メイン軸69,70の軸線CAに沿う方向から見て、第1,2油圧クラッチ63,64に少なくとも一部が重なるようにしてクラッチカバー56の外面に設けられるものであり、本実施形態では、第1,2メイン軸69,70の軸線CAに対して車幅方向左側に偏った位置に配置される。
【0075】
第1仕切り板197および第1アクチュエータボディ198は、第1,2メイン軸69,70の軸線CAに対して取り付け部56aよりもさらに車幅方向左側に偏倚した位置で取り付け部56aに取り付けられる。
【0076】
第1仕切り板197、第2仕切り板199および第2アクチュエータボディ200は、
クラッチカバー56の取り付け部56aに対してボルト209を締結すると共に、ボルト210を第1アクチュエータボディ198に締め付けることで、第1アクチュエータボディ198に取り付けられる。
【0077】
第1アクチュエータボディ198には、保持バルブ143およびシフトソレノイドバルブ144,145が、それらの作動軸線を第1および第2メイン軸69,70の軸線CAと直角に交差する平面に沿って水平としつつ上下方向に並んで配設される。第1アクチュエータボディ198には、第1および第2油圧クラッチ63,63の軸線すなわち第1,2メイン軸69,70の軸線CAと直角に交差する平面に沿って水平に延びると共に第1アクチュエータボディ198の右側側面に開口する弁取り付け孔(不図示)が設けられ、それぞれの弁取り付け孔に、保持バルブ143およびシフトソレノイドバルブ144,145が取り付けられている。
【0078】
一方、第2アクチュエータボディ200には、リニアソレノイドバルブ141、シフトバルブ142および排出制御用ソレノイドバルブ146が配設される。第2アクチュエータボディ200には、第1,2メイン軸69,70の軸線CAと直角に交差する平面に沿って水平に延びると共に、第2アクチュエータボディ200の左右両側面に両端を開口する弁取り付け孔(不図示)が設けられ、それぞれの弁取り付け孔に、リニアソレノイドバルブ141、シフトバルブ142および排出制御用ソレノイドバルブ146が取り付けられている。
【0079】
第2アクチュエータボディ200の下部には、第1,2メイン軸69,70の軸線CAと平行に延びてクラッチカバー56とは反対側に開放する取り付け孔が設けられ、この取り付け孔に排出制御用ソレノイドバルブ146が取り付けられる。
【0080】
リニアソレノイドバルブ141、シフトバルブ142、保持バルブ143、シフトソレノイドバルブ144,145および排出制御用ソレノイドバルブ146の相互間を結ぶ油路の一部は、第1,2アクチュエータボディ198,200に設けられる複数の溝、透孔および有底孔と、第1,2仕切り板197,199に設けられる透孔とで構成される。
【0081】
クラッチカバー56における取り付け部56aの外周部には、相互に間隔をあけた複数のねじ孔が設けられ、取り付け部56aとの間でクラッチ油圧制御回路125を液密に覆うアクチュエータカバー220が、ねじ孔に螺合される複数のボルト219で取り付けられ、クラッチカバー56の取り付け部56aおよびアクチュエータカバー220間にオイル室221が形成される。
【0082】
第1,2アクチュエータボディ198,200の下方、本実施形態では、第1,2アクチュエータボディ198,200を覆うアクチュエータカバー220の下方で、クラッチカバー56の下部外面には、第1,2油圧クラッチ63,64に作用する油圧を個別に検出する第2,3油圧センサ192,193が車幅方向に並ぶようにして取り付けられる。また、第1オイルフィードポンプ127からのオイル供給圧を検出する第1油圧センサ191が、第2油圧センサ192を第3油圧センサ193との間に挟む位置で、クラッチカバー56の下部外面に取り付けられている。
【0083】
オイル室221内に貯留されるオイルの温度は油温センサ222で検出される。油温センサ222は、その検出部222aが、第1,2メイン軸69,70の軸線に沿う方向から見て第2アクチュエータボディ200の左側下部に重なるようにしてオイル室221の下部に配置されるようにしつつ、アクチュエータカバー220の左側下部に取り付けられる。
【0084】
以下、図10〜13を参照して、本実施形態に係るクラッチ油圧制御回路125の動作を説明する。前記したように、クラッチ油圧制御回路125は、特に、2つのシフトソレノイドバルブを備えたうえで保持バルブ143の構成を工夫することにより、変速機60がニュートラル待ち位置としての「1−N」、「N−2」、「3−N」、「N−4」、「5−N」のいずれかを選択した走行中に第1,2シフトソレノイドバルブ144,145のいずれかが故障した場合でも、油圧クラッチ63,64への供給油圧が変動しないように構成されている点に特徴がある。
【0085】
図10は、奇数段ギヤで走行中のクラッチ油圧制御回路125の動作説明図である。シフトバルブ142は、保持バルブ143を経由した外部からの油圧供給がない限り、戻しばね158の付勢力によってスプールバルブ159が図示右側に位置している。このとき、接続油路160からの供給油圧は第1油圧クラッチ63に供給される。また、第1,2シフトソレノイドバルブ144,145は、本実施形態では、非通電時に油圧経路が開いて通電時に油圧経路を遮断する常開(ノーマリオープン)型とされているが、本願発明に係る動作は常閉(ノーマリクローズ)型であっても同様に達成される。
【0086】
以上より、奇数段ギヤでの走行中は、第1,2シフトソレノイドバルブ144,145を非通電とすることにより、保持バルブ143の第1パイロット室164および第2パイロット室164aへ油圧が供給される。これにより、スプールバルブ166が戻しばね165の付勢力に抗して図示左方に移動し、第2分岐オイル供給路151bからの供給油圧は保持バルブ143で遮断されることとなる。
【0087】
そうすると、シフトバルブ142への油圧の供給が遮断されるので、シフトバルブ142のスプールバルブ159が図示右方向に付勢されたままとなり、第1油圧クラッチ63へ油圧が供給されることとなる。
【0088】
このとき、戻しばね165の付勢力A、第1パイロット室164の油圧B、第2パイロット室164aの油圧Cとして、以下の関係が成立するように構成されている。
B=C,A<B
【0089】
したがって、図10における保持バルブ143の左側圧力と右側圧力との大小関係は、A<B+Cとなり、スプールバルブ166は図示左方に位置することとなる。
【0090】
図11は、奇数段ギヤで走行中に第1シフトソレノイドバルブ144が故障した場合のクラッチ油圧制御回路125の動作説明図である。本実施形態に係るクラッチ油圧制御回路125では、奇数段ギヤで走行中に第1シフトソレノイドバルブ144(または第2シフトソレノイドバルブ145)が故障して保持バルブ143への油圧供給源が第2シフトソレノイドバルブのみとなっても、スプールバルブ166の位置は変わらない。これは、第1シフトソレノイドバルブ144が故障してB=0となっても、保持バルブ143の左側圧力と右側圧力との関係が、A<0+Cとなるだけで、大小関係においては正常時と変わらないからである。
【0091】
従来、単一のシフトソレノイドバルブを備えた構成においては、ノーマリオープン型のシフトソレノイドバルブを非通電としているにもかかわらず何らかの故障でクローズしてしまうと、第1油圧クラッチ63へ油圧が供給されなくなる可能性があったが、本実施形態では、2つのシフトソレノイドバルブ144,145を備えると共に、戻しばね165のばね定数を適値にすることにより、一方のシフトソレノイドバルブが故障してクローズしても、走行中に第1油圧クラッチ63への供給油圧が変動することがない。なお、いずれかのシフトソレノイドバルブ144,145が故障した際は、インジケータ等で乗員に報知して点検や修理を促すことができる。
【0092】
図12は、偶数段ギヤで走行中のクラッチ油圧制御回路125の動作説明図である。シフトバルブ142は、保持バルブ143を経由した外部からの油圧供給に応じて、戻しばね158の付勢力に抗してスプールバルブ159を図示左側に移動させ、これにより、接続油路160からの供給油圧が第2油圧クラッチ64に供給されることとなる。
【0093】
偶数段ギヤでの走行中は、第1,2シフトソレノイドバルブ144,145の両方に通電することにより、保持バルブ143の第1パイロット室164および第2パイロット室164aへ油圧を遮断する。これにより、スプールバルブ166は戻しばね165の付勢力によって図示右方に移動し、第2分岐オイル供給路151bからの供給油圧が保持バルブ143を介してシフトバルブ142への油圧供給が行われ、シフトバルブ142のスプールバルブ159が戻しばね158の付勢力に抗して図示左方に移動し、第2油圧クラッチ64へ油圧が供給されることとなる。
【0094】
このとき、戻しばね165の付勢力Ap、第1パイロット室164の油圧B、第2パイロット室164aの油圧C、スプールバルブ166の左側に連通する連通ポート301の油圧Dとして、以下の関係が成立するように構成されている。なお、戻しばね165の付勢力Apは、スプールバルブ166が右方に移動して戻しばね165のプリロードが小さくなる(初期長さが長くなる)ため、付勢力Ap<付勢力Aとなっている。
Ap<A,B=0,C=0
【0095】
したがって、保持バルブ143の左側圧力と右側圧力との大小関係は、Ap+D>0+0となり、スプールバルブ166は図示右方に位置する。
【0096】
図13は、偶数段ギヤで走行中に第1シフトソレノイドバルブ144が故障した場合のクラッチ油圧制御回路125の動作説明図である。本実施形態に係るクラッチ油圧制御回路125では、偶数段ギヤで走行中に第1シフトソレノイドバルブ144(または第2シフトソレノイドバルブ145)が故障して、本来はゼロとすべき保持バルブ143への油圧供給が、第1シフトソレノイドバルブ144(または第2シフトソレノイドバルブ145)によって実行されても、スプールバルブ166の位置は変わらない。これは、第1シフトソレノイドバルブ144が故障して油圧Bが発生しても、保持バルブ143の左側圧力と右側圧力との関係が、Ap+D>B+0となるだけで、大小関係は正常時と変わらないからである。
【0097】
従来、単一のシフトソレノイドバルブを備えた構成においては、シフトソレノイドバルブを通電としているにもかかわらず何らかの故障でオープンしてしまうと、第2油圧クラッチ64へ油圧が供給されなくなる可能性があったが、本実施形態では、2つのシフトソレノイドバルブ144,145を備えると共に、戻しばね165のばね定数を適値にし、さらに、シフトバルブ142に供給する油圧がスプールバルブ166の左側にも印加されて油圧Dを生じるように設定することで、一方のシフトソレノイドバルブが故障してオープンしても、走行中に第2油圧クラッチ64への供給油圧が変動することがない。
【0098】
上記したように、本実施形態に係るクラッチ油圧制御回路によれば、変速機60をニュートラル待ち位置としての走行中に、2つあるシフトソレノイドバルブの一方が故障しても第1油圧クラッチまたは第2油圧クラッチへの供給油圧が変動しないので、駆動力が変動することを防ぐことができる。
【0099】
すなわち、シフトバルブ142と第1,2シフトソレノイドバルブ144,145との間に、第1,2シフトソレノイドバルブ144,145から油圧が供給されている状態で一方の油圧供給のみが遮断された場合、または、第1,2シフトソレノイドバルブ144,145からの油圧が供給されていない状態で一方の供給油圧のみが生じた場合であっても、シフトバルブ142への油圧供給状態を維持するための保持バルブ143を備えた点に特徴がある。これにより、第1,2シフトソレノイドバルブを同期して駆動することで第1油圧クラッチまたは第2油圧クラッチが接続された状態において、シフトソレノイドバルブの一方が故障した場合であっても、第1油圧クラッチまたは第2油圧クラッチの接続状態を維持することが可能となる。これにより、「ニュートラル待ち位置」のシフトパターンを適用するツインクラッチ式変速機において、走行中にシフトソレノイドバルブの一方が故障しても駆動力に変化が生じることがなく、「ニュートラル待ち位置」を設けることによるフリクション低減の効果を享受することが可能となる。
【0100】
なお、ツインクラッチの構造や形態、シフトバルブ、保持バルブ、シフトソレノイドバルブの形状や構造等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。上記した実施形態ではシフトソレノイドバルブを常開型としたが、これを常閉型としてもよい。
【符号の説明】
【0101】
63…第1油圧クラッチ、64…第2油圧クラッチ、125…クラッチ油圧制御回路、127…第1オイルフィードポンプ(オイルポンプ)、141…リニアソレノイドバルブ、142…シフトバルブ、143…保持バルブ、144,145…第1,2シフトソレノイドバルブ、164…第1圧力感知部(第1パイロット室)、164a…第2圧力感知部(第2パイロット室)、300…第3圧力感知部、166…スプールバルブ、P…パワーユニット、E…内燃機関、G1,G3,G5…奇数段ギヤ、G2,G4,G6…偶数段ギヤ
図1
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図5
図6
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図10
図11
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図13