特許第6195951号(P6195951)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6195951ワーク反転装置の反転不良検知装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6195951
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】ワーク反転装置の反転不良検知装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/244 20060101AFI20170904BHJP
   B65G 17/20 20060101ALI20170904BHJP
【FI】
   B65G47/244
   B65G17/20 E
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-76014(P2016-76014)
(22)【出願日】2016年4月5日
【審査請求日】2016年11月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100149261
【弁理士】
【氏名又は名称】大内 秀治
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】今村 健治
【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号 本田技研工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】青柳 紘人
【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号 本田技研工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】大原 幸司
【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号 本田技研工業株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】岡本 潤
【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号 本田技研工業株式会社内
【審査官】 中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3143657(JP,U)
【文献】 特許第3778477(JP,B2)
【文献】 特開平10−129819(JP,A)
【文献】 実開昭64−029325(JP,U)
【文献】 特開2000−313519(JP,A)
【文献】 特開平07−209142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/22−47/32
B65G 17/00−17/20
B65G 43/08
B62D 65/18
G01M 13/00−13/04、99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを保持する回転保持部を有し、前記回転保持部の回転軸線に対して放射方向に突出する係止部を設けるとともに、搬送ラインに沿って移送される際、前記係止部が規制部材に当接して前記ワークを反転させるワーク反転装置の反転不良検知装置であって、
前記係止部が当接する回転規制プレートと、
前記回転規制プレートに連結され、該回転規制プレートに前記係止部が当接して前記回転保持部が反転する際のトルク値が、設定トルク値を超えたか否かを検知する設定トルク検知機構と、
前記設定トルク値を超えた際に、前記ワーク反転装置に反転不良が存在することを検知する制御機構と、
を備えていることを特徴とするワーク反転装置の反転不良検知装置。
【請求項2】
請求項1記載の反転不良検知装置であって、前記搬送ラインには、複数台の前記ワーク反転装置が配設されるとともに、
各ワーク反転装置には、それぞれ識別表記部が設けられており、
反転不良が存在することを検知された前記ワーク反転装置の前記識別表記部を撮影するカメラを備えていることを特徴とするワーク反転装置の反転不良検知装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の反転不良検知装置であって、前記設定トルク検知機構は、前記制御機構との通信機能を有するトルクレンチを備え、
前記トルクレンチの前記設定トルク値は、前記ワーク反転装置に回転不良が発生するトルク値未満のトルク値を閾値として設定されていることを特徴とするワーク反転装置の反転不良検知装置。
【請求項4】
ワークを保持する回転保持部を有し、前記回転保持部の回転軸線に対して放射方向に突出する係止部を設けるとともに、搬送ラインに沿って移送される際、前記係止部が固定された規制部材に当接して前記ワークを反転させるワーク反転装置の反転不良検知方法であって、
前記係止部が回転規制プレートに当接して前記回転保持部が反転する際のトルク値が、設定トルク値を超えたか否かを検知する工程と、
前記設定トルク値を超えると判断された際に、前記ワーク反転装置に反転不良が存在することを検知する工程と、
を有することを特徴とするワーク反転装置の反転不良検知方法。
【請求項5】
請求項4記載の反転不良検知方法であって、前記搬送ラインには、複数台の前記ワーク反転装置が配設されるとともに、
各ワーク反転装置には、それぞれ識別表記部が設けられており、
反転不良が存在することを検知された前記ワーク反転装置の前記識別表記部を撮影する工程を有することを特徴とするワーク反転装置の反転不良検知方法。
【請求項6】
請求項4又は5記載の反転不良検知方法であって、前記設定トルク検知機構は、制御機構との通信機能を有するトルクレンチを備え、
前記トルクレンチの前記設定トルク値は、前記ワーク反転装置に回転不良が発生するトルク値未満のトルク値を閾値として設定されることを特徴とするワーク反転装置の反転不良検知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを保持する回転保持部を有し、前記回転保持部の回転軸線に対して放射方向に突出する係止部を設けるとともに、搬送ラインに沿って移送される際、前記係止部が規制部材に当接して前記ワークを反転させるワーク反転装置の反転不良検知装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ワークを搬送ラインに沿って作業ステーションに移送するとともに、前記作業ステーションに対応して前記ワークを反転させるワーク反転装置が採用されている。例えば、塗装ラインでは、オーバーヘッドコンベアやフロアコンベア等の搬送ラインを備えており、ワークを塗装ハンガに保持させて回転可能な反転装置が、前記搬送ラインに沿って移送されている。そして、ワークを塗装方向に向けて配置させるため、前記ワークを反転させている。
【0003】
この種の反転装置として、例えば、特許文献1に開示されている床上搬送装置における方向転換装置が知られている。方向転換装置は、床上に配設された軌道レールに沿って走行する走行体と、前記走行体に立設された支柱と、前記支柱に設けられた方向変換プレートと、前記軌道レールに付設された複数の方向規制レールとを備えている。
【0004】
各方向規制レールは、方向変換プレートの摺接を受けて該方向変換プレートの向きを規制するレール本体と、前記レール本体に先行して前記方向変換プレートの摺接を受けて該方向変換プレートに回転を促す案内片とを備えている。従って、方向規制レールに方向変換プレートが摺接することにより、前記方向変換プレートが回転している。これによって、支柱が軸回りに回転し、ワークの向きを変換することができる、としている。
【0005】
また、特許文献2には、塗装ハンガの反転装置が開示されている。この反転装置は、トロリコンベアに回転自在に吊り下げられ、前記トロリコンベアによって搬送されている。反転装置は、回転自在な塗装ハンガを備えており、前記塗装ハンガには、該塗装ハンガの回転軸線に対して放射方向に突き出した方向規制プレートが取り付けられている。方向規制プレートは、方向規制ガイドに干渉することにより、塗装ハンガを回転させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3143657号公報
【特許文献2】特許第3778477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記の支柱や塗装ハンガ等の回転保持部は、グリス不足や異物の付着によって回転不良が発生し易い。このため、設備管理者は、反転装置を構成する回転保持部の回転状態を、手作業で定期的に点検しなければならない。しかしながら、ライン上に多数台の反転装置が配設されており、全ての前記反転装置を点検するために、相当な時間がかかってしまう。しかも、各反転装置に対する点検作業の信頼性も低下するという問題がある。
【0008】
本発明は、この種の問題を解決するものであり、回転保持部の回転状態を、自動的且つ迅速に検知することができるとともに、構成の簡素化を図ることが可能なワーク反転装置の反転不良検知装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、ワーク反転装置の反転不良検知装置及び方法に関するものである。ワーク反転装置は、ワークを保持する回転保持部を有し、前記回転保持部の回転軸線に対して放射方向に突出する係止部を設けている。そして、ワーク反転装置は、搬送ラインに沿って移送される際、係止部が規制部材に当接してワークを反転させている。
【0010】
反転不良検知装置は、回転規制プレート、設定トルク検知機構及び制御機構を備えている。回転規制プレートは、係止部に当接するとともに、前記回転規制プレートには、設定トルク検知機構が連結されている。設定トルク検知機構は、回転規制プレートに係止部が当接して回転保持部が反転する際のトルク値が、設定トルク値を超えたか否かを検知している。制御機構は、設定トルク値を超えた際に、ワーク反転装置に反転不良が存在することを検知している。
【0011】
また、この反転不良検知装置では、搬送ラインには、複数台のワーク反転装置が配設されるとともに、各ワーク反転装置には、それぞれ識別表記部が設けられていることが好ましい。その際、反転不良検知装置は、反転不良が存在することを検知されたワーク反転装置の識別表記部を撮影するカメラを備えていることが好ましい。
【0012】
さらに、この反転不良検知装置では、設定トルク検知機構は、制御機構との通信機能を有するトルクレンチを備えることが好ましい。その際、トルクレンチの設定トルク値は、ワーク反転装置に回転不良が発生するトルク値未満のトルク値を閾値として設定されていることが好ましい。
【0013】
さらにまた、本発明に係る反転不良検知方法では、係止部が回転規制プレートに当接して回転保持部が反転する際のトルク値が、設定トルク値を超えたか否かを検知している。そして、設定トルク値を超えると判断された際に、ワーク反転装置に反転不良が存在することを検知している。
【0014】
また、この反転不良検知方法では、搬送ラインには、複数台のワーク反転装置が配設されるとともに、各ワーク反転装置には、それぞれ識別表記部が設けられていることが好ましい。その際、反転不良が存在することを検知されたワーク反転装置の識別表記部を撮影する工程を有することが好ましい。
【0015】
さらに、この反転不良検知方法では、設定トルク検知機構は、制御機構との通信機能を有するトルクレンチを備えることが好ましい。その際、トルクレンチの設定トルク値は、ワーク反転装置に回転不良が発生するトルク値未満のトルク値を閾値として設定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、係止部が回転規制プレートを当接して回転保持部が反転する際のトルク値が、設定トルク値を超えると検知された際に、ワーク反転装置に反転不良が存在していることを検知している。このため、回転保持部の回転状態を、自動的且つ迅速に検知することができるとともに、構成の簡素化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係る反転不良検知装置が適用される塗装システムの概略構成図である。
図2】前記反転不良検知装置の側面説明図である。
図3】前記反転不良検知装置の平面説明図である。
図4】前記反転不良検知装置、図2中、IV−IV線断面図である。
図5】前記反転不良検知装置を構成するインデックステーブルの固定解除を行う際の動作説明図である。
図6】前記反転不良検知装置の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る反転不良検知装置10は、例えば、塗装システム12に適用される。塗装システム12は、1以上、例えば、2本の搬送ライン14A、14Bを備える。搬送ライン14A、14Bには、それぞれ複数台のワーク反転装置16が配設されるとともに、複数台の塗装装置(図示せず)が所定の位置に配置される。
【0019】
搬送ライン14A、14Bは、以下に説明するように、フロアコンベアを構成するが、これに限定されるものではなく、例えば、オーバーヘッドコンベアにも適用することも可能である。
【0020】
搬送ライン14Aは、一対のレール部材18aを有し、前記一対のレール部材18aは、ループ状に周回する無端状レールを構成する。一対のレール部材18aは、図2に示すように、一対の支持柱19aに保持されるとともに、前記一対の支持柱19aは、所定の間隔ずつ離間して配置される。
【0021】
図1に示すように、一対のレール部材18a間には、チェーン20aが配置され、前記チェーン20aは、矢印A方向に周回走行する。チェーン20aの所定の位置には、それぞれ連結部材22aが設けられ、前記連結部材22aは、ワーク反転装置16に連結される。
【0022】
搬送ライン14Bは、一対のレール部材18bを有し、前記一対のレール部材18bは、ループ状に周回する無端状レールを構成する。一対のレール部材18bは、図示しないが、一対の支持柱に保持される。一対のレール部材18b間には、チェーン20bが配置され、前記チェーン20bは、矢印B方向に周回走行する。チェーン20bの所定の位置には、それぞれ連結部材が設けられ、前記連結部材は、ワーク反転装置16に連結される。
【0023】
図2に示すように、ワーク反転装置16は、チェーン20aの連結部材22aに連結される装置本体24を備える。図3に示すように、装置本体24は、一対のレール部材18aの延在方向(矢印A方向)に沿って長尺に構成される。装置本体24の上部には、識別表記部、例えば、ナンバープレート26が設けられる(図2参照)。ナンバープレート26には、各ワーク反転装置16を個別に識別するために、キャリア番号が印字されている。
【0024】
装置本体24の下部には、前後一対の回転軸28が設けられるとともに、前記回転軸28の両側(一対のレール部材18a側)には、ガイドローラ30が回転自在に配設される。一対のガイドローラ30は、一対のレール部材18aの内面を転動する。装置本体24の上部には、キャリア32が鉛直軸Vを回転軸線として回転自在に設けられる。後述するように、キャリア32は、図3に示すように、矢印C方向に90度ずつ反転される。
【0025】
キャリア32は、下端側にインデックステーブル34を備える。図3に示すように、インデックステーブル34は、円盤形状を有し、外周の4カ所に凹部34dが等角度間隔ずつ離間して形成される。装置本体24には、平面視で、略V字状を有するアーム部材36が支軸37を支点にして揺動可能に設けられる。アーム部材36は、インデックステーブル34の下方に配置される。
【0026】
アーム部材36の一端には、係止ローラ38aが回転自在に支持されるとともに、前記アーム部材36の他端には、ガイドローラ38bが回転自在に支持される。図2に示すように、係止ローラ38aは、アーム部材36の上側に配置され、インデックステーブル34の凹部34dに配置可能である。ガイドローラ38bは、アーム部材36の下側に配置される。アーム部材36は、支軸37に図示しないスプリングを設けることにより、係止ローラ38aをインデックステーブル34の外周面に摺接させる。
【0027】
キャリア32は、インデックステーブル34の上方に位置して回転用係止部40aを設ける。回転用係止部40aは、鉛直軸Vに対して放射方向の両側に突出する長方形状の板部材である。回転用係止部40aの上方には、回転用係止部40b、40cが上方に向かって、順次、設けられる。回転用係止部40b、40cは、回転用係止部40aに直交する方向に且つ互いに反対方向に突出して設けられる。
【0028】
図3に示すように、回転用係止部40a〜40cは、平面視で、全体として十字形状を有する。キャリア32の上部には、例えば、塗装ハンガ(回転保持部)42が回転用係止部40cに、直接、ねじ止めされ、前記塗装ハンガ42には、塗装用ワーク(図示せず)が保持される。
【0029】
搬送ライン14A、14Bには、それぞれ所定の位置に、すなわち、塗装装置による塗装作業に干渉しない位置に、反転不良検知装置10が配置される。図2及び図3に示すように、反転不良検知装置10は、設定トルク検知機構44を備える。
【0030】
設定トルク検知機構44は、トルクレンチ46を有し、前記トルクレンチ46は、固定部材48を介して支持柱49に固定される。トルクレンチ46は、設定トルク値が予め設定されている。設定トルク値としては、例えば、ワーク反転装置16の整備(オーバーホール)が終了した直後に、キャリア32が回転する際の最大トルク未満、すなわち、正常である上限閾値未満のトルク値に設定される。
【0031】
図4に示すように、トルクレンチ46のソケット50には、回転軸52の下端部がねじ止めされる。回転軸52は、鉛直方向に延在するとともに、途上には、一対のスラストベアリング54を介して支持板56に回転自在に支持される。支持板56は、例えば、支持柱49の上部に固定される。
【0032】
回転軸52の上部には、回転規制プレート58の一端部がねじ止めされる。図2に示すように、回転規制プレート58は、水平方向に延在しており、他端部には、ガイド部材60が固定される。図3に示すように、ガイド部材60は、回転用係止部40a〜40cに当接可能な板状を有する。
【0033】
支持柱49上には、ガイドローラ38bに当接する係止部材62が固定される。係止部材62の両端には、傾斜部位62rが設けられる。係止部材62は、回転用係止部40a〜40cのいずれかがガイド部材60に当接する前に、ガイドローラ38bに当接し、アーム部材36を揺動させて係止ローラ38aをインデックステーブル34の凹部34dから離脱させる。
【0034】
トルクレンチ46は、制御ボックス(制御機構)64との通信機能を有する。トルクレンチ46が設定トルク値を超えると、すなわち、ワーク反転装置16に回転不良が発生するトルク値未満の所定のトルク値(閾値)に至ると、制御ボックス64に送信される。制御ボックス64は、ワーク反転装置16に反転不良が存在することを検知する。
【0035】
反転不良検知装置10は、図2及び図3に示すように、反転不良が存在することを検知されたワーク反転装置16のナンバープレート26を撮影するカメラ66を備える。カメラ66に近接して、ワーク反転装置16のナンバープレート26を照明するライト68が配置される。カメラ66及びライト68は、制御ボックス64により駆動される。
【0036】
このように構成される反転不良検知装置10の動作について、本発明に係る反転不良検知方法との関連で、以下に説明する。
【0037】
塗装システム12では、複数台のワーク反転装置16に対して、定期的に反転不良の有無の検査が行われる。以下、搬送ライン14A側の検査方法を説明し、搬送ライン14B側の説明は省略する。
【0038】
図1に示すように、搬送ライン14Aでは、チェーン20aが矢印A方向に周回走行されている。このため、チェーン20aに連結部材22aを介して固定されている複数台のワーク反転装置16は、一対のレール部材18aに沿って矢印A方向に移送されている。
【0039】
図5に示すように、ワーク反転装置16が反転不良検知装置10に搬送されると、まず、アーム部材36に設けられているガイドローラ38bが、係止部材62の傾斜部位62rに当接する。このため、アーム部材36は、支軸37を支点にして矢印T方向に揺動し、係止ローラ38aは、インデックステーブル34の凹部34dから離脱する。従って、インデックステーブル34は、固定機能が解除され、キャリア32が回転自在となる。
【0040】
次いで、図6に示すように、キャリア32では、搬送方向に交差する方向に突出している回転用係止部40a(40b又は40c)が、ガイド部材60に当接する。
【0041】
ガイド部材60は、回転規制プレート58の他端部に固定されており、前記回転規制プレート58の一端部に連結されている回転軸52には、キャリア32が反転する際のトルクが付与される。回転軸52に付与されるトルク値が、トルクレンチ46の設定トルク値を下回る際には、前記回転軸52及びソケット50が一体に回転し、回転規制プレート58は、図6に示すように、矢印B方向に設定トルクまで旋回する。
【0042】
さらに、回転用係止部40aは、キャリア32と一体にガイド部材60の案内作用下に、矢印C方向に90゜だけ反転する。従って、反転不良検知装置10を通過したワーク反転装置16は、反転不良がなく、正常であると判断される。キャリア32が反転した後、ガイドローラ38bが係止部材62から離脱する。このため、アーム部材36は、支軸37を支点にして揺動し、係止ローラ38aがインデックステーブル34の凹部34dに配置され、前記インデックステーブル34が固定される。
【0043】
一方、反転不良検知装置10に搬送された他のワーク反転装置16に回転不良が存在すると、キャリア32が反転する際のトルク値が、トルクレンチ46の設定トルク値を超えてしまう。これにより、回転軸52に連結されているソケット50が回転することがなく、トルクレンチ46から制御ボックス64に送信される。
【0044】
制御ボックス64では、ワーク反転装置16に反転不良が存在することが検知されるとともに、カメラ66及びライト68に駆動信号が送られる。このため、反転不良が存在することを検知されたワーク反転装置16のナンバープレート26が、カメラ66により撮影され、反転不良の前記ワーク反転装置16が特定される。そして、反転不良のワーク反転装置16には、オーバーホール処理やグリスの塗布等が行われる。
【0045】
この場合、本実施形態では、回転用係止部40a、40b又は40cにガイド部材60(回転規制プレート58)を当接させて、キャリア32(塗装ハンガ42)が反転する際のトルク値が、設定トルク値を超えか否かが検知されている。そして、反転時のトルク値が設定トルク値を超えた際に、ワーク反転装置16に反転不良が存在することを検知している。
【0046】
従って、相当に多数の塗装ハンガ42の回転状態を、自動的且つ迅速に検知することができるとともに、構成の簡素化を図ることが可能になるという効果が得られる。
【符号の説明】
【0047】
10…反転不良検知装置 12…塗装システム
14A、14B…搬送ライン 16…ワーク反転装置
18a、18b…レール部材 20a、20b…チェーン
24…装置本体 26…ナンバープレート
32…キャリア 40a〜40c…回転用係止部
42…塗装ハンガ 44…設定トルク検知機構
46…トルクレンチ 50…ソケット
52…回転軸 58…回転規制プレート
60…ガイド部材 64…制御ボックス
66…カメラ 68…ライト
【要約】
【課題】回転保持部の回転状態を、自動的且つ迅速に検知することができるとともに、構成の簡素化を図ることを可能にする。
【解決手段】反転不良検知装置10は、回転規制プレート58、設定トルク検知機構44及び制御ボックス64を備える。回転規制プレート58は、回転用係止部40a(40b又は40c)に当接するとともに、前記回転規制プレート58には、トルクレンチ46が連結される。制御ボックス64は、回転用係止部40a〜40cが反転する際のトルク値が設定トルク値を超えた際に、ワーク反転装置16に反転不良が存在していることを検知する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6