特許第6196179号(P6196179)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6196179
(24)【登録日】2017年8月25日
(45)【発行日】2017年9月13日
(54)【発明の名称】内燃機関の冷却装置
(51)【国際特許分類】
   F01P 7/02 20060101AFI20170904BHJP
   F01P 5/06 20060101ALI20170904BHJP
【FI】
   F01P7/02 K
   F01P7/02 E
   F01P5/06 509
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2014-63292(P2014-63292)
(22)【出願日】2014年3月26日
(65)【公開番号】特開2015-183663(P2015-183663A)
(43)【公開日】2015年10月22日
【審査請求日】2016年11月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 友和
【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
(72)【発明者】
【氏名】中野 靖彦
【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
【審査官】 齊藤 彬
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−060845(JP,A)
【文献】 特開2012−207574(JP,A)
【文献】 特開2012−013343(JP,A)
【文献】 特開2011−195039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01P 7/02
F01P 5/06
WPI
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランク軸(71)と連動して回転し外気を吸引する冷却ファン(62)と、
当該冷却ファン(62)を覆うとともに外気を取り込む冷却風取入口(63)が形成されたファンカバー(61)と、
前記ファンカバー(61)に取り付けられ、前記冷却風取入口(63)を開閉自在に回動するとともに、連結部材(125)で連結された複数の羽板(101〜103)とを備える内燃機関の冷却装置において、
前記冷却風取入口(63)が円形開口に形成され、前記ファンカバー(61)は、前記冷却風取入口(63)の下流側に連接される円筒部(61C)を有し、
前記複数の羽板(101〜103)は、前記冷却風取入口(63)の円中心を通る第1回転軸(111)に設けられる第1羽板(101)と、前記第1回転軸(111)と平行で前記円中心から一方側へオフセットした第2回転軸(112)に設けられる第2羽板(102)と、前記第1回転軸(111)と平行で前記円中心から他方側へオフセットした第3回転軸(113)に設けられる第3羽板(103)とを少なくとも含み、
前記第2羽板(102)は、前記冷却風取入口(63)と当接する部分が前記第2回転軸(112)を基準として、前記第1羽板(101)が配置される側と反対側のみに形成され、
前記第3羽板(103)は、前記冷却風取入口(63)と当接する部分が前記第3回転軸(113)を基準として、前記第1羽板(101)が配置される側と反対側のみに形成されることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
【請求項2】
前記第2及び第3回転軸(112,113)の少なくとも一方の回転軸には、前記第1羽板(101)が配置される側に、前記第1羽板(101)が全閉時に重合して密着する凹溝部(112M,113M)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却装置。
【請求項3】
前記ファンカバー(61)は、車幅方向に指向する前記クランク軸(71)を収容するクランクケース(41)に車幅方向外側から取り付けられ、前記クランクケース(41)を含む機関本体(45)が、揺動自在に鞍乗型車両の車体フレーム(F)に支持され、
前記クランクケース(41)の下部であって、前記連結部材(125)の下方に、前記複数の羽板(101〜103)の駆動源となるアクチュエータ(104)を配置し、
前記第1回転軸(111)よりも車幅方向内側に、前記アクチュエータ(104)と前記連結部材(125)との間の動力伝達を行うリンク部材(127)を配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の冷却装置。
【請求項4】
前記第2回転軸(112)は前記第1回転軸(111)よりも下方に配置されるとともに、回転軸線を車体前後方向に指向させて配置され、前記第2回転軸(112)は、前記第2羽板(102)が車幅方向内側へ向かって開くように回動することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の冷却装置。
【請求項5】
前記連結部材(125)は、前記第1回転軸(111)よりも車幅方向内側に配置されることを特徴とする請求項3又は4に記載の内燃機関の冷却装置。
【請求項6】
前記アクチュエータ(104)は、その出力軸(104A)の軸線(L3)が前記クランク軸(71)の軸線(L1)と平行になるように前記クランクケース(41)に取り付けられ、
前記ファンカバー(61)には、前記クランクケース(41)に取り付けられた前記アクチュエータ(104)を収容する収容部(61GB)が形成され、当該収容部(61GB)は前記アクチュエータ(104)の少なくとも下方を覆うとともに、前記アクチュエータ(104)の下方には排気管(55)が配索されることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却装置。
【請求項7】
前記ファンカバー(61)に予め前記複数の羽板(101〜103)、前記連結部材(125)、前記リンク部材(127)が取り付けられた状態で、前記アクチュエータ(104)が取り付けられた状態の前記クランクケース(41)に前記ファンカバー(61)が取り付けられることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の冷却装置。
【請求項8】
前記ファンカバー(61)に、前記複数の羽板(101〜103)を車幅方向外側から覆うルーバー部材(64)が取り付けられ、当該ルーバー部材(64)には、全開のときに前記第1羽板(101)が当接する当接部(64C4)が設けられることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却装置。
【請求項9】
前記当接部(64C4)は前記第1回転軸(111)よりも下方に設けられることを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クランク軸と連動して回転し外気を吸引する冷却ファンを備える内燃機関の冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関の冷却装置には、クランク軸と連動して回転し外気を吸引する冷却ファンと、冷却ファンを覆うとともに外気を取り込む冷却風取入口が形成されたファンカバーと、冷却風取入口の開口面に平行な支軸を中心に回動する羽板とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置を用いることにより、内燃機関の冷間時は羽板を閉じて冷却風の取り込みを抑制して暖気促進を図り、内燃機関の熱間時は羽板を開いて冷却風を取り込むことができる。
【0003】
この特許文献1の装置は、冷却風取入口の下流に筒状の可動ルーバー枠体(以下、筒状部と言う)を備えており、特許文献1には、冷却風取入口と筒状部とを角形の開口面に形成した構成と円形の開口面に形成した構成とが記載されている。
円形の開口面に形成した構成の場合、複数の羽板を、円形を上中下3つに分割した3枚の羽板で構成し、各羽板の上下中央に設けた支軸を基準にして回動させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−60845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、冷却風の通路、すなわち筒状部を角形にした場合、冷却風が通過する際に角部において冷却風の流れが乱れやすく、整流効果が弱くなるという課題があり、冷却風の通路を円形にした構成が有利である。
しかし、冷却風の通路を円形にした場合、従来の構成では、羽板が回動すると、冷却風取入口下流側の内壁面に羽板が干渉してしまい、回動量が制約されてしまう。この場合、十分な冷却風の取り込み等が困難になるおそれがある。
【0006】
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、冷却風取入時の整流効果の向上と、冷却風取入口を開閉する羽板の円滑な回動とを両立することができる内燃機関の冷却装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明は、クランク軸(71)と連動して回転し外気を吸引する冷却ファン(62)と、当該冷却ファン(62)を覆うとともに外気を取り込む冷却風取入口(63)が形成されたファンカバー(61)と、前記ファンカバー(61)に取り付けられ、前記冷却風取入口(63)を開閉自在に回動するとともに、連結部材(125)で連結された複数の羽板(101〜103)とを備える内燃機関の冷却装置において、前記冷却風取入口(63)が円形開口に形成され、前記ファンカバー(61)は、前記冷却風取入口(63)の下流側に連接される円筒部(61C)を有し、前記複数の羽板(101〜103)は、前記冷却風取入口(63)の円中心を通る第1回転軸(111)に設けられる第1羽板(101)と、前記第1回転軸(111)と平行で前記円中心から一方側へオフセットした第2回転軸(112)に設けられる第2羽板(102)と、前記第1回転軸(111)と平行で前記円中心から他方側へオフセットした第3回転軸(113)に設けられる第3羽板(103)とを少なくとも含み、前記第2羽板(102)は、前記冷却風取入口(63)と当接する部分が前記第2回転軸(112)を基準として、前記第1羽板(101)が配置される側と反対側のみに形成され、前記第3羽板(103)は、前記冷却風取入口(63)と当接する部分が前記第3回転軸(113)を基準として、前記第1羽板(101)が配置される側と反対側のみに形成されることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、外気を取り込む冷却風取入口が円形開口に形成され、且つ、冷却風取入口の下流側に連接される円筒部を有するので、冷却風取入時の整流効果を高めることができる。また、冷却風取入口を開閉する際の羽板の回動で羽板と円筒部内壁面とが干渉することなく、羽板を円滑に回動させることができる。これらにより、冷却風取入時の整流効果の向上と、冷却風取入口を開閉する羽板の円滑な回動とを両立することが可能になる。
【0009】
上記構成において、前記第2及び第3回転軸(112,113)の少なくとも一方の回転軸には、前記第1羽板(101)が配置される側に、前記第1羽板(101)が全閉時に重合して密着する凹溝部(112M,113M)が設けられるようにしても良い。この構成によれば、全閉時に第1羽板と第2又は第3回転軸との間の隙間を無くすことができ、内部への冷却風の取り込みを効果的に抑制するとともに、密着時の負荷を、相対的に剛性の高い第2及び/又は第3回転軸に作用させ、第2及び/又は第3羽板への負荷の作用を低減することができる。
【0010】
また、上記構成において、前記ファンカバー(61)は、車幅方向に指向する前記クランク軸(71)を収容するクランクケース(41)に車幅方向外側から取り付けられ、前記クランクケース(41)を含む機関本体(45)が、揺動自在に鞍乗型車両の車体フレーム(F)に支持され、前記クランクケース(41)の下部であって、前記連結部材(125)の下方に、前記複数の羽板(101〜103)の駆動源となるアクチュエータ(104)を配置し、前記第1回転軸(111)よりも車幅方向内側に、前記アクチュエータ(104)と前記連結部材(125)との間の動力伝達を行うリンク部材(127)を配置するようにしても良い。この構成によれば、リンク部材が、車幅方向外側に出っ張って配置されることを防ぐことができ、自動二輪車等の鞍乗り型車両に適用した際に、車体バンク角を確保し易くなる。
【0011】
また、上記構成において、前記第2回転軸(112)は前記第1回転軸(111)よりも下方に配置されるとともに、回転軸線を車体前後方向に指向させて配置され、前記第2回転軸(112)は、前記第2羽板(102)が車幅方向内側へ向かって開くように回動するようにしても良い。この構成によれば、冷却風取入口を開閉する際に、第1回転軸よりも下方に配置される第2羽板が車幅方向外側へ突出することを防止できる。従って、自動二輪車等の鞍乗り型車両に適用した際に、車体バンク角を確保し易くなる。
【0012】
また、上記構成において、前記連結部材(125)は、前記第1回転軸(111)よりも車幅方向内側に配置されるようにしても良い。この構成によれば、連結部材が車幅方向外側へ出っ張って配置されることを防ぐことができ、自動二輪車等の鞍乗り型車両に適用した際に、車体バンク角を確保し易くなる。
【0013】
また、上記構成において、前記アクチュエータ(104)は、その出力軸(104A)の軸線(L3)が前記クランク軸(71)の軸線(L1)と平行になるように前記クランクケース(41)に取り付けられ、前記ファンカバー(61)には、前記クランクケース(41)に取り付けられた前記アクチュエータ(104)を収容する収容部(61GB)が形成され、当該収容部(61GB)は前記アクチュエータ(104)の少なくとも下方を覆うとともに、前記アクチュエータ(104)の下方には排気管(55)が配索されるようにしても良い。
この構成によれば、ファンカバーに設けた収容部でアクチュエータの下方を覆うにあたってファンカバーの下方への膨出を防ぐことができる上、車幅方向外側からクランクケースにファンカバーを取り付ける際に、ファンカバーとアクチュエータとが干渉しにくくなり、ファンカバーの取り付け、及び、収容部へのアクチュエータの収容を容易に行うことができる。さらに、アクチュエータの少なくとも下方をファンカバーで覆うので、飛び石等はもちろんのこと、排気管の熱害からアクチュエータを保護することができ、アクチュエータの作動精度の向上も図ることができる。
【0014】
また、上記構成において、前記ファンカバー(61)に予め前記複数の羽板(101〜103)、前記連結部材(125)、前記リンク部材(127)が取り付けられた状態で、前記アクチュエータ(104)が取り付けられた状態の前記クランクケース(41)に前記ファンカバー(61)が取り付けられるようにしても良い。この構成によれば、簡易な作業で組み立てることができ、組み立てや脱着作業を容易にし易くすることができる。
【0015】
また、上記構成において、前記ファンカバー(61)に、前記複数の羽板(101〜103)を車幅方向外側から覆うルーバー部材(64)が取り付けられ、当該ルーバー部材(64)には、全開のときに前記第1羽板(101)が当接する当接部(64C4)が設けられるようにしても良い。この構成によれば、第1羽板の当接部への当接によって、連結部材で連結された複数の羽板の全開量を規制することができるとともに、全開時の羽板の角度を安定させて保持することができる。このため、スイング式の機関本体のように特に振動が大きいものに搭載しても、羽板のパタつきを抑制し易くなる。
【0016】
また、上記構成において、前記当接部(64C4)は前記第1回転軸(111)よりも下方に設けられるようにしても良い。この構成によれば、全開又は全開に近い状態になると、複数の羽板が外側下向きに保持されることになり、雨水等が各羽板にかかっても外に排出させ、ファンカバー内への浸入を抑制することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、外気を取り込む冷却風取入口が円形開口に形成され、ファンカバーは、冷却風取入口の下流側に連接される円筒部を有するので、冷却風取入時の整流効果を高めることができる。また、冷却風取入口を開閉する際の羽板の回動で羽板と円筒部内壁面とが干渉しないようにすることができる。これらにより、冷却風取入時の整流効果の向上と、冷却風取入口を開閉する羽板の円滑な回動とを両立することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態に係る自動二輪車の右側面図である。
図2】パワーユニットを周辺構成とともに右側から見た図である。
図3】ファンカバーを周辺構成と共に右側から見た図である。
図4図3からルーバー部材を取り外した図である。
図5】ファンカバーの側断面を周辺構成と共に示した図である。
図6図5の第1〜第3羽板を第1〜第3回転軸の直交方向に切断した断面を周辺構成と共に示した図である。
図7図5の第1〜第3羽板が開いた状態を示した図である。
図8】第1羽板が開いた状態を周辺構成と共に下方から見た図である。
図9】第3羽板が開いた状態を周辺構成と共に下方から見た図である。
図10】動力伝達機構をアクチュエータと共に示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る自動二輪車について図面を参照して説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LEは車体左方を示している。
図1は自動二輪車1の右側面図である。この自動二輪車1は、ユニットスイング式内燃機関のパワーユニット20を搭載し、乗員がシート3(乗員用シート)に跨って着座する鞍乗り型のスクータ型小型車両である。
この自動二輪車1の車体フレームFは、後上がりに傾斜する筒状のヘッドパイプ11と、該ヘッドパイプ11から後下がりに延びるダウンチューブ12と、ダウンチューブ12の後部にクロスメンバ13を介して連結される左右一対のメインパイプ14とを備える。ヘッドパイプ11は、前輪15を軸支するフロントフォーク16ならびに該フロントフォーク16に連結される操向ハンドル17を操向可能に支持する。ダウンチューブ12は、下方に延びた後に屈曲して後方に水平に延び、シート3前方に、左右に開放する足置き空間4を形成する。
【0020】
ダウンチューブ12とメインパイプ14との結合部位には、パワーユニット支持用のブラケット18が設けられ、このブラケット18には、リンク部材19が連結され、このリンク部材19を介してパワーユニット20が支持される。
パワーユニット20の後部には後輪軸21が設けられ、この後輪軸21に後輪22(駆動輪)が軸支される、また、パワーユニット20の後部とメインパイプ14との間にはリヤクッション23が装着され、このリヤクッション23によりパワーユニット20及び後輪22が懸架される。このパワーユニット20上方、且つ、メインパイプ14間には、ヘルメットなどの荷物を収容する収容部25や燃料タンク26等が前後に間隔を空けて支持される。
【0021】
車体フレームFは、該車体フレームFと協働して車体を構成する合成樹脂製の車体カバー31で覆われる。この車体カバー31は、ヘッドパイプ11を前方から覆うフロントカバー32と、乗員(運転者)の足の前方を覆うようにフロントカバー32に連なるレッグシールド33と、レッグシールド33の下部から後方に延びるステップフロア34に連なって車体左右を覆う左右一対のサイドカバー35とを備える。
サイドカバー35上には、前後に延びて2人乗車可能なシート3が設けられ、このシート3によって収容部25と燃料タンク26とが上方から覆われる。
【0022】
図2はパワーユニット20を周辺構成とともに右側から見た図である。
パワーユニット20は、内燃機関Eと、内燃機関Eおよび後輪22間に設けられるVベルト式変速機(無段変速機)M(不図示)とを備える。内燃機関Eは、クランクケース41からシリンダブロック42、シリンダヘッド43及びシリンダヘッドカバー44が水平に近い状態にまで前傾するように設けられた水平エンジンに形成されている。このクランクケース41からシリンダヘッドカバー44に至る部分が内燃機関Eの機関本体45を構成する。
クランクケース41の下部には、前方に突出するブラケット46が設けられ、このブラケット46がリンク部材19を介して車体フレームFに連結される。このリンク部材19を介してパワーユニット20が上下に揺動自在に支持される。
【0023】
シリンダヘッド43の上面には、吸気管49を介してスロットルボディ50が連結され、このスロットルボディ50の上流側にエアクリーナ51(図1)が連結される。
シリンダヘッド43の下面には排気管55が接続され、この排気管55は、パワーユニット20下方を後方に延びて、内燃機関Eの後部に支持ブラケット56を介して支持された排気マフラー57(消音装置とも言う)に連結される。
この場合、排気管55は、シリンダヘッド43から下方へ延びるとともに車体側方(右側)へ屈曲して後方に延び、車体右側に配置された排気マフラー57に連結されるため、クランクケース41の右側方に連結された後述するファンカバー61の下方を通るように配索される。排気マフラー57は、内燃機関Eの後方、後輪22の側方(右側方)、且つ、サイドカバー35の下方に配置され、パワーユニット20と一体に上下に揺動する。
【0024】
パワーユニット20は、クランクケース41の右側面にファンカバー61を備えている。ファンカバー61は、クランクケース41内に配置された冷却ファン62(図5参照)の冷却風取入口63を形成するカバーであり、この冷却風取入口63はルーバー部材64によって覆われる。
図3はファンカバー61を周辺構成と共に右側から見た図であり、図4図3からルーバー部材64を取り外した図である。また、図5はファンカバー61の側断面(図3のA−A断面)を周辺構成と共に示した図である。
図3図5を参照しながら、冷却ファン62をその周辺構造と共に説明する。クランクケース41内には、車幅方向に延びるクランク軸71(図5)が複数の軸受72(図5)を介して回転自在に支持されており、内燃機関Eの4サイクル運転によりクランク軸71が回転駆動される。このクランク軸71は、クランクケース41内を左右に延び、左側軸部にVベルト式無段変速機の駆動プーリ(不図示)が設けられ、Vベルト式無段変速機を介して所定の変速比で後輪軸21(図1)が回転駆動される。
【0025】
クランク軸71の右側軸部は、クランクケース41の円筒部41Aを貫通して車幅方向右側に突出する。クランク軸71の右側軸部には、車幅方向内側から順に、発電機74及び遠心式の冷却ファン62が固定される。
発電機74のアウターロータ74Aは、車幅方向内側に開放する円形椀状に形成され、その内側には、クランクケース41の円筒部41Aに固定されたインナーステータ74Bが配置される。このため、クランク軸71の回転によりアウターロータ74Aとインナーステータ74Bとの間で電磁誘導作用が生じ、発電電力が得られる。また、冷却ファン62がクランク軸71と一体に回転するので、ファンカバー61に設けられた冷却風取入口63から外気を吸い込むことができる。
ファンカバー61内に取り込まれた外気は、パワーユニット20のシリンダブロック42、シリンダヘッド43を冷却した後に不図示の冷却風排出口から外に排出される。これによってパワーユニット20を強制的に空冷することができる。なお、冷却ファン62を含む空冷構造は、公知の構造を広く適用可能である。
【0026】
次に、ファンカバー61及びルーバー部材64について説明する。
図4及び図5に示すように、ファンカバー61は、車幅方向内側に開放して冷却ファン62を覆う略円形の椀状カバーに形成され、樹脂材料を用いて一体成形により製作されている。なお、樹脂材料以外の材料を用いて製作しても良い。
このファンカバー61は、冷却ファン62の外周を覆う外周覆い部61Aと、外周覆い部61Aの車幅方向外側にて縮径する縮径部61Bと、縮径部61Bから車幅方向外側に延出する筒部61Cとを一体に備えている。
筒部61Cは、冷却ファン62の車幅方向外側に冷却風取入口63を形成する部材であり、クランク軸線L1を中心とする真円断面の円筒形状に形成される。つまり、本構成の冷却風取入口63は真円の円形開口に形成されている。
【0027】
ファンカバー61の外周覆い部61Aには、図4に示すように、上方1カ所、及び、後方1カ所にボルト締結部61D,61Fが設けられ、これらボルト締結部61D,61Fが、締結ボルト81(図2図4)によってクランクケース41の右側面に固定される。尚、図4中の符号61E、61E'は、締結ボルト81にて、ファンカバー61の前方に連設される前部カバー61'に固定される部位である。
このファンカバー61は、クランクケース41に固定された状態で筒部61Cの後方に連なり、外周覆い部61A及び縮径部61Bから車幅方向外側に突出する右側面視で矩形断面の枠部61G(収容部)を一体に備えている。
【0028】
この枠部61Gは、図4に示すように、前後方向に比して上下方向に長い縦長の枠形状に形成されており、後述する複数の回転軸111〜113の後端部を収容するとともに、これら回転軸111〜113を回転駆動させる動力伝達機構105を収容する。この枠部61Gは、大別すると、冷却風取入口63の後方にて動力伝達機構105を収容する第1収容部61GAと、この第1収容部61GAの下方で、後述するアクチュエータ104等を囲って収容する第2収容部61GBとを一体に備えている。
【0029】
なお、この第1収容部61GA内のエリアには、ファンカバー61をクランクケース41に取り付けるためのボルト締結部61Fが設けられており、このボルト締結部61Fに締結される締結ボルト81も、この第1収容部61GA内に配置される。これによって、外部に露出する締結ボルト81を減らすことができる。
また、この枠部61Gの車幅方向内側は、上記ボルト締結部61Fを一体に備える内壁61GCが設けられ、この内壁61GCによって、枠部61Gの車幅方向内側の開口は閉塞される。この構成により、車幅方向内側から枠部61G内への雨水等の浸入を防止できるとともに、ファンカバー61自体の剛性を高めることができる。
【0030】
図5に示すように、ルーバー部材64は、ファンカバー61の冷却風取入口63を車幅方向外側から隙間を空けて覆う保護部材であり、樹脂材料を用いて一体成形により製作される。なお、樹脂材料以外の材料を用いて製作しても良い。
このルーバー部材64は、図3に示すように、ファンカバー61の筒部61Cに連なる円筒枠形状を有するルーバー本体部64Aと、ファンカバー61に設けられた枠部61Gの車幅方向外側の開口を覆うカバー部64Bとを一体に備えている。ルーバー本体部64Aは、ルーバー本体部64Aの開口内で互いに直交する固定ルーバー(横ルーバー64C及び縦ルーバー64D)を一体に備え、外気を取り入れ可能にしつつ内部の冷却ファン62等を保護する。
また、ルーバー部材64には、ルーバー本体部64Aの周方向に間隔を空けて複数(本例では3個)のボルト締結部64E(図3)が設けられ、これらボルト締結部64Eが、締結ボルト82(図3)を介してファンカバー61の右側面に固定されるように構成されている。
【0031】
図4及び図5に示すように、本構成の自動二輪車1は、ファンカバー61の冷却風取入口63を開閉自在に回動する可動ルーバー機構100を備えている。この可動ルーバー機構100は、冷却風取入口63を開閉するための複数の羽板101〜103と、これら羽板101〜103の駆動源となるアクチュエータ104と、アクチュエータ104と羽板101〜103との間の動力伝達を行う動力伝達機構105とを備えている。なお、図3図5は、羽板101〜103によって冷却風取入口63を閉じた状態を示している。以下、可動ルーバー機構100を周辺構成と共に詳述する。
【0032】
図4に示すように、ファンカバー61には、冷却風取入口63を横断する第1〜第3回転軸111〜113が間隔を空けて設けられ、これら回転軸111〜113に羽板101〜103がそれぞれ一体に形成されている。以下、第1回転軸111に設けられた羽板を第1羽板101と言い、第2回転軸112に設けられた羽板を第2羽板102と言い、第3回転軸113に設けられた羽板を第3羽板103と言う。
【0033】
第1〜第3回転軸111〜113は、上下に間隔を空けて互いに平行に配置される。より具体的には、第1回転軸111は、冷却風取入口63の円中心C1を通る回転軸となるように配置される。また、第2回転軸112は、第1回転軸111と平行で円中心C1から一方側(下方側)へオフセットした回転軸となるように配置される。また、第3回転軸113は、第1回転軸111と平行で円中心C1から他方側(上方側)へオフセットした回転軸となるように配置される。なお、第2及び第3回転軸112,113は、第1回転軸111を基準にして上下対称位置に配置されている。
【0034】
第1〜第3回転軸111〜113は、冷却風取入口63を跨いで左右に設けられた凹溝に支持され、凹溝の開口側にルーバー部材64が装着されることによって、凹溝からの脱落が防止される。つまり、第1〜第3回転軸111〜113はファンカバー61とルーバー部材64との間に回転自在に挟持される。
図4に示すように、これら回転軸111〜113は、上下に間隔を空けて前後方向に指向している。なお、図4の状態は、乗員が乗車していないため、回転軸111〜113の軸線が前上がりとなっているが、乗員が乗車し、乗員の体重の影響によりパワーユニット20が右側面視で時計回り方向に揺動した場合に、各回転軸111〜113の軸線が前後方向、且つ、水平方向に指向するように配置されている。
【0035】
ここで、ルーバー部材64の横ルーバー64Cは、図3に示すように、第1〜第3回転軸111〜113と同方向に指向しており、より具体的には、第1〜第3回転軸111〜113に車体側面視で重なる軸上ルーバー64C1〜64C3と、これら軸上ルーバー64C1〜64C3間に配置される上下一対の軸間ルーバー64C4,64C5とを備えている。
これら軸上ルーバー64C1〜64C3により、第1〜第3回転軸111〜113を外部の飛散物から保護するとともに、第1〜第3回転軸111〜113の車幅方向外側へのずれ等を抑制することができる。
軸間ルーバー64C4,64C5は、冷却風取入口63を外部の飛散物から保護するとともに、第1及び第3羽板101,103が全開したときに第1及び第3羽板101,103が当接する位置に設けられ、第1及び第3羽板101,103の全開位置を位置決めする当接部としても機能している。
【0036】
図4に示すように、第1羽板101は、第1回転軸111の上下(第1回転軸111に直交する両側)に一対の羽部101A,101Bを有し、第1回転軸111を基準にして軸対照形状に形成されている。同図4に示すように、一方の羽部101Aは、第1回転軸111と第2回転軸112との間の冷却風取入口63の開口形状に相当する板形状に形成されている。また、他方の羽部103Aは、第1回転軸111と第3回転軸113との間の冷却風取入口63の開口形状に相当する板形状に形成されている。
【0037】
第2羽板102は、第2回転軸112を基準として第1羽板101が配置される側と反対側(下方)のみに形成されており、より具体的には、第2回転軸112と冷却風取入口63の外縁との間にできる下方凸の開口形状に相当する板形状に形成されている。
また、第3羽板103は、第3回転軸113を基準として第1羽板101が配置される側と反対側(上方)のみに形成されており、より具体的には、第3回転軸113と冷却風取入口63の外縁との間にできる上方凸の開口形状に相当する板形状に形成されている。
【0038】
図6図5の第1〜第3羽板101〜103を第1〜第3回転軸111〜113の直交方向に切断した断面を周辺構成と共に示した図である。
図6に示すように、第2及び第3回転軸112,113には、冷却風取入口63を閉じた状態のときに、第1羽板101の先端が重合して当接する凹溝部112M,113Mが設けられている。
詳述すると、第2回転軸112の凹溝部112Mは、車幅方向外側かつ下方に凹んだ凹溝に形成され、第1羽板101の下端が、冷却風取入口63を閉じる向きである車幅方向外側に向かって回動した際に当接し、第1羽板101を閉じた状態に位置決めする。この凹溝部112Mは、図4に示すように、第2回転軸112における冷却風取入口63の範囲全体に渡って形成されており、この凹溝部112Mに第1羽板101が当接した状態にすることにより、第2回転軸112と第1羽板101との間の隙間全体を閉塞することができる。
【0039】
図6に示すように、第3回転軸113の凹溝部113Mは、車幅方向内側かつ上方に凹んだ凹溝に形成され、第1羽板101の上端が、冷却風取入口63を閉じる向きである車幅方向内側に向かって回動した際に当接し、第1羽板101を閉じた状態に位置決めする。これにより、第1羽板101は、第2及び第3回転軸112,113の凹溝部112M,113Mによって閉じた状態に位置決めされる。
この第3回転軸113の凹溝部113Mは、図4に示すように、第3回転軸113における冷却風取入口63の範囲全体に渡って形成され、この凹溝部113Mに第1羽板101が当接した状態にすることにより、第3回転軸113と第1羽板101との間の隙間全体を閉塞することができる。
【0040】
図6に示すように、上述した第1羽板101の下端は、車幅方向内側にオフセットして形成される。このため、この下端が当接する凹溝部(第2回転軸112の凹溝部112M)の車幅方向外側への深さをオフセットの分だけ浅くすることができ、第2回転軸112の剛性を確保し易くなる。
また、上述した第1羽板101の上端は、車幅方向外側にオフセットして形成されるので、この上端が当接する凹溝部(第3回転軸113の凹溝部113M)の車幅方向内側への深さをオフセットの分だけ浅くすることができ、第3回転軸113の剛性も確保し易くなる。
【0041】
ファンカバー61の筒部61Cには、冷却風取入口63を閉じた状態のときに、第2及び第3羽板102,103の先端が重合して当接する上下一対の凸部61M,61N(図6)が設けられる。
下方の凸部61Mは、第2羽板102の下端が車幅方向外側に向かって回動した際に当接する段差形状に形成され、冷却風取入口63と第2羽板102の下端との間の全体に渡って形成され、第2羽板102と冷却風取入口63との間の隙間全体を閉塞する。なお、第2羽板102の下端についても、閉じる場合の回動方向と反対側にオフセットして形成される。
【0042】
上方の凸部61Nは、第3羽板103の上端が車幅方向内側に向かって回動した際に当接する段差形状に形成され、冷却風取入口63と第3羽板103の上端との間の全体に渡って形成され、第3羽板103と冷却風取入口63との間の隙間全体を閉塞することができる。なお、第3羽板103の下端についても、閉じる場合の回動方向と反対側にオフセットして形成される。
上記の閉塞構造により、第1〜第3羽体101〜103によって冷却風取入口63を隙間無く閉塞することができる。このように冷却風取入口63を閉塞することにより、冷却ファン62が回転した場合に、クランクケース41内を大気圧よりも低い状態(真空状態)に近付けることができ、空気抵抗を減らすことができる。これによって、クランク軸71の回転フリクションを低減することができ、燃費向上に有利となる。
【0043】
図7図5の第1〜第3羽板101〜103が開いた状態を示している。また、図8は第1羽板101が開いた状態を周辺構成と共に下方から見た図であり、図9は第3羽板103が開いた状態を周辺構成と共に下方から見た図である。
図7に示すように、第1〜第3羽板101〜103は、後述する連結部材125によって、いずれも同方向(車体後面視で時計回り方向)に回動して開く。図7では、第1及び第3羽板101,103は時計回り方向に回動しており、第1羽板101の上側羽部101B及び第3羽板103の先端(図5における上端に相当)が、車幅方向外側に向かって回動し、ルーバー部材64に予め設けた軸間ルーバー64C4,64C5(当接部)に当接する位置まで開く。
【0044】
この当接位置は、冷却風取入口63を十分に開口させるとともに、各羽板101〜103を車幅方向外側に向かって斜め下方に開く位置に設定されている。
つまり、図6に示すように、軸間ルーバー64C4は第1回転軸111よりも下方に設けられ、軸間ルーバー64C5は第3回転軸113よりも下方に設けられている。このため、第1及び第3羽板101,103が軸間ルーバー64C4,64C5に当接する位置まで開くと、第1及び第3羽板101,103は外側下向きに傾斜した状態となる。
これによって、ファンカバー61内に冷却風を十分に取り入れ可能にするとともに、雨水等が各羽板101〜103にかかっても各羽板101〜103の傾斜に沿わせて外に排出させることができ、ファンカバー61内への浸入を抑制することができる。
【0045】
図8及び図9に示すように、軸間ルーバー64C4,64C5は、他のルーバー(軸上ルーバー64C1〜64C3及び縦ルーバー64D)よりも車幅方向内側に突出することで、第1及び第3羽板101,103が開いた際に、車幅方向に最も突出する先端だけが当接する。これによって、第1及び第3羽板101,103の全開位置を規制しつつ軸間ルーバー64C4,64C5を小型に設けることができ、また、軸間ルーバー64C4,64C5をルーバー部材64に一体成形により容易に設けることができる。
【0046】
第2羽板102は、第1及び第3羽板101,103と同方向に回動することにより、図7に示すように、第2羽板102の先端(図5における下端に相当)が、車幅方向内側に向かって回動する。これにより、冷却風取入口63を開口させつつ、最も下方にある第2羽板102を、車幅方向外側に張り出さないように開閉することができる。
これにより、第2羽板102の車幅方向外側を覆うルーバー部材64については、第2回転軸112側(車幅方向内側)に寄せて配置することが可能になる。本実施形態では、ルーバー部材64を第2羽板102に寄せる形状にはしていないが、図5及び図7に二点鎖線で例示するように、ルーバー部材64側方の壁部64Xを第2羽板102に寄せた形状にし、左右への車体バンク角をより稼ぐ形状にすることが可能である。
なお、第1〜第3回転軸111〜113を含む第1〜第3羽板101〜103は、樹脂材料を用いて一体成形により製作されているが、回転軸111〜113と羽板101〜103とを別体に製作しても良い。また、樹脂材料以外の材料を用いて製作しても良い。
【0047】
次いで第1〜第3羽板101〜103を回動するための動力伝達機構105、及び、アクチュエータ104について説明する。図10は動力伝達機構105をアクチュエータ104と共に示した斜視図である。
図10に示すように、第1〜第3回転軸111〜113の一端(後端)には、環状の回動リンク部材121,122,123がそれぞれ回動自在に装着され、これら回動リンク部材121〜123は、単一の連結部材125を介して互いに連動して回動するように連結される。
詳述すると、これら回動リンク部材121〜123は、車幅方向内側に延びる腕部121A〜123Aを有し、これら腕部121A〜123Aが、棒状の連結部材125に回動自在に連結される。
【0048】
この連結部材125は、第1〜第3回転軸111〜113の配列方向に沿って下方に延びる単一の棒状部材であり、いずれかの回動リンク部材121〜123の回動に応じて、残りの回動リンク部材121〜123を連動して回動させる。
つまり、いずれかの回動リンク部材121〜123が、図10に実線矢印で示す時計回り方向に回動すると、それに伴って連結部材125が上方へ移動し、残りの回動リンク部材121〜123についても、連結部材125により時計回り方向に同じ回転角度だけ回動させる。
一方、いずれかの回動リンク部材121〜123が、反対方向(反時計回り方向)に回動すると、それに伴って連結部材125が下方へ移動し、残りの回動リンク部材121〜123についても、連結部材125により同方向に同じ回転角度だけ回動させる。
【0049】
上記したように、連結部材125は、回動リンク部材121〜123から車幅方向内側に延びる腕部121A〜123Aに連結されるため、図5及び図7に示すように、連結部材125を第1〜第3回転軸111〜113よりも車幅方向内側に配置することができる。これによって、連結部材125が車幅方向外側に張り出さず、また、第1〜第3羽体101〜103を開閉させても、連結部材125がほぼ上下方向に移動するだけなので、連結部材125が車幅方向外側に張り出さない。従って、連結部材125による車幅方向外側への張り出し量を抑えることができ、車体バンク角を稼ぎやすくなる。
【0050】
図10に示すように、第1回転軸111の回動リンク部材121の腕部121Aには、上記連結部材125と反対側(車体前方側)に、アクチュエータ104の動力を、増幅リンク126(第1リンク部材)を介して回動リンク部材121〜123に伝達するリンク部材127(第2リンク部材)が連結されている。
このリンク部材127は、上記連結部材125と同様に、第1〜第3回転軸111〜113よりも車幅方向内側を上下方向に延びる棒状に部材に形成され、且つ、一端(上端)が第1回転軸111の回動リンク部材121の腕部121Aに回動自在に連結され、他端(下端)が増幅リンク126の一端に連結される。
【0051】
増幅リンク126は、ファンカバー61に設けられた支軸61J(図4)に回動自在に設けられ、図10に示すように、所定の角度(本構成では約90度)を空けて支軸61Jから径方向外側に突出する一対の腕部126A,126Bを有している。なお、図10中、符号L2は、支軸61Jの軸線を示している。
一方の腕部126Aは、アクチュエータ104の可動部として機能するシリンダロッド104A(出力ロッド)の先端部104Bが摺動自在に嵌る凹形状のフォーク部(以下、フォーク部と言う)に形成され、先端部104Bを容易に挿脱可能である。一方、他方の腕部126Bは、支軸61Jと平行なピン軸126Cを一体に備え、このピン軸126Cを介してリンク部材127の下端に設けられた孔部に容易に嵌合可能である。
【0052】
以上のリンク構造により、アクチュエータ104のシリンダロッド104Aの先端部104Bが移動すると、この移動量に応じた回転角度だけ増幅リンク126が軸線L2を基準に第1リンクとして回動し、この回動に応じてリンク部材127が第2リンクとして作動して第1回転軸111の回動リンク部材121を、第1回転軸111周りに回動させる。
この回動リンク部材121が第3リンクとして第1回転軸111周りに回動することにより、第1羽板101を回動させるとともに、連結部材125を第4リンクとして上下動させて第2及び第3回動リンク部材122,123を回動させ、第2及び第3羽板102,103を回動させる。
【0053】
本構成では、シリンダロッド104Aが伸びてその先端部104Bが図5に実線で示す縮み側位置(初期位置に相当)から図5に二点鎖線で示す伸び側位置(作動位置に相当)に移動することにより、増幅リンク126が反時計回りに角度θA(図5)だけ回動し、それに伴いピン軸126Cが角度θCだけ回動し、全ての回動リンク部材121〜123が角度θB(図5)だけ回動する。
ここで、図5図10に示すように、増幅リンク126は、回動支点(支軸61Jの軸線L2)からピン軸126Cまでの距離が、回動リンク部材123における回転中心(第3回転軸113の回転中心)から腕部123Aが連結部材125に連結される部位の中心123A’までの距離よりも長くなるように形成されている。なお、回動リンク部材121、122についても、回動リンク部材123と同一に形成されている。このため、増幅リンク126の回動角度θCよりも、回動リンク部材121〜123の回動角度θBを大きくすることができる。
これにより、アクチュエータ104のシリンダロッド104Aの伸縮量を抑えてアクチュエータ104を小型化しながら、回動リンク部材121〜123の回動角度θBを大きく確保できるように構成されている。
【0054】
図10に示すように、回動リンク部材121〜123と第1〜第3羽体101〜103との間には、第1〜第3羽体101〜103を図7に示す全開位置以上、及び、図5に示す全閉位置以上に回動させないように、回動リンク部材121〜123のオーバーストローク分を吸収するオーバーストローク機構130が設けられている。
詳述すると、図10に示すように、回動リンク部材121〜123からは径方向外側に突出して前方に屈曲する係止部121K,122K,123Kが設けられ、第1〜第3回転軸111〜113からも径方向外側に突出して後方に屈曲する係止部111K,112K,113Kが設けられ、上記係止部121K〜123Kと径方向に重なる。
第1〜第3回転軸111〜113には、各回転軸111〜113の111K〜113Kと回動リンク部材121〜123との間にねじりコイルばね131(付勢部材)がそれぞれ挿入され、これらねじりコイルばね131の両端によって、第1〜第3回転軸111〜113と回動リンク部材121〜123の係止部111K〜113K,121K〜123K同士を、回動方向両側から挟持する。
【0055】
これによって、回動リンク部材121〜123が回動すると、ねじりコイルばね131を介して第1〜第3回転軸111〜113が回動し、第1〜第3羽板101〜103が回動する。その後、羽板101〜103が軸間ルーバー64C4,64C5(当接部)に当接してそれ以上回転しなくなると、回動リンク部材121〜123が空回りし、回動リンク部材121〜123、及び、第1〜第3羽体101〜103に過大な負荷が加わるのを防止する。
つまり、本構成では、増幅リンク126を設けることによってアクチュエータ104のストローク量を抑えつつ第1〜第3羽板101〜103の回動量を稼ぎ、且つ、オーバーストローク機構130を設けることによって第1〜第3羽板101〜103の過度な回動を防止し、過大な負荷が作用することを防止している。
【0056】
なお、図10に示す動力伝達機構105を構成する各部品(増幅リンク126,リンク部材127,連結部材125,回動リンク部材121〜123)は、図4に示すように、ファンカバー61に一体に設けられた枠部61G内に収容される。このため、この枠部61Gによって周囲の飛散物から十分に保護することができる。また、枠部61Gの車幅方向の開口は、ルーバー部材64によって覆われるので、ルーバー部材64によっても動力伝達機構105を構成する各部品を保護することが可能である。
【0057】
本構成のアクチュエータ104は、温度に応じて作動する感温式のサーモアクチュエータが適用される。より具体的には、このアクチュエータ104には、感温部104Cの温度上昇により膨張するワックスを収容し、ワックスの膨張・収縮により移動するピストンと一体にシリンダロッド104A(出力ロッドとも称する)が進退する感温ワックスシリンダが用いられる。
このアクチュエータ104は、ステー部材85(図3図5)を一体に備え、このステー部材85を介して締結ボルト86(図3図5)によりクランクケース41の下部に取り付けられ、クランクケース41下部のオイルパン41P(オイルパン部)に貯留されるオイルの温度に応じてシリンダロッド104Aを車幅方向に進退させる。同図5に示すように、アクチュエータ104は、冷却ファン62の下方に配置され、その出力軸を構成するシリンダロッド104Aの軸線L3が、クランク軸71の軸線L1と平行に配置される。また、アクチュエータ104の周囲(上下及び前後)はファンカバー61の第2収容部61GBによって囲われている。
【0058】
これによって、冷却ファン62に影響されずにアクチュエータ104を車幅方向内側に寄せて配置でき、上記連結部材125やリンク部材127よりも車幅方向内側に寄せて配置することができる。このように、連結部材125やリンク部材127よりも更に下方に配置されるアクチュエータ104を車幅方向内側に寄せて配置するので、車体バンク角を確保し易くなる。
【0059】
また、本構成では、図5及び図7に示すように、アクチュエータ104の下方に排気管55が配索されているため、排気管55とアクチュエータ104とを熱的に遮断することが望まれる。同図5及び図7に示すように、本構成では、アクチュエータ104の周囲をファンカバー61で囲っているので、アクチュエータ104を外部の飛散物から保護できるとともに、アクチュエータ104への排気管55の熱影響を回避し易くなる。従って、クランクケース41内の油温に合わせてアクチュエータ104を適正に作動させることができる。
また、ファンカバー61の車幅方向外側の開口はルーバー部材64によって覆われるので、このルーバー部材64によってもアクチュエータ104を飛散物から保護できるとともに外部の熱影響を回避することができる。
【0060】
以上の構成により、クランクケース41内のオイル温度が低い冷間時にあっては、アクチュエータ104のシリンダロッド104Aが図5に示す縮み側位置にあり、第1〜第3羽板101〜103により冷却風取入口63が全閉となる。これにより、始動時や暖気運転時に外気の取り込みを抑制することができ、始動性の向上や暖気の促進を積極的に図ることが可能になる。
また、オイル温度の上昇に応じてアクチュエータ104のシリンダロッド104Aが車幅方向外側に突出するので、第1〜第3羽板101〜103が回動して冷却風取入口63が徐々に開口する。これにより、冷却ファン62の回転により外気が吸い込まれ、開口面積に応じた風量でパワーユニット20を空冷できる。これによって、オイル温度に比例した冷却が可能になり、適切な冷却が可能になる。
【0061】
また、ファンカバー61の冷却風取入口63が円形開口に形成されているので、冷却風の乱れを抑制することができる。しかも、ファンカバー61が、冷却風取入口63の下流側に連接される円筒形状の筒部61C(円筒部)を有しているので、これによっても冷却風の乱れを抑制でき、整流効果を高めることができる。従って、整流効果を高めて効率よく冷却風を吸入し、効率の良い冷却が可能となる。
【0062】
また、本構成では、図4に示すように、冷却風取入口63の円中心C1を通る第1回転軸111に設けられる第1羽板101と、第1回転軸111と平行で円中心C1から一方側へオフセットした第2回転軸112に設けられる第2羽板102と、第1回転軸111と平行で円中心C1から他方側へオフセットした第3回転軸113に設けられる第3羽板103とを備え、第2羽板102は、第2回転軸112を基準として第1羽板101が配置される側と反対側のみに形成され、第3羽板103は第3回転軸113を基準として、第1羽板101が配置される側と反対側のみに形成されるので、円形開口の冷却風取入口63の内壁面に接触させずに第1〜第3羽板101〜103を回動させることができる。これにより、冷却風取入口63を開閉する際の第1〜第3羽板101〜103の回動で羽板101〜103と筒部61C内壁面とが干渉することなく、第1〜第3羽板101〜103を円滑に回動させることができる。
これらにより、本構成では、冷却風取入時の整流効果の向上と、第1〜第3羽板101〜103の円滑な回動とを両立することが可能になる。
【0063】
さらに、第2及び第3回転軸112,113には、第1羽板101が配置される側に、第1羽板101が全閉時に重合して密着する凹溝部112M,113M(図6)が設けられるので、全閉時に第1羽板101と第2及び第3回転軸112,113との間の隙間を無くすことができ、内部への冷却風の取り込みを効果的に抑制することができる。また、密着時の負荷を、相対的に剛性の高い第2及び第3回転軸112,113に作用させることができ、第2及び第3羽板102,103への負荷の作用を低減することができる。
【0064】
また、ファンカバー61は、車幅方向に指向するクランク軸71を収容するクランクケース41に車幅方向外側から取り付けられ、クランクケース41を含む機関本体45(図2)が、揺動自在に車体フレームFに支承され、クランクケース41の下部であって、第1〜第3羽板101〜103を連結する連結部材125(図5図7)の下方に、これら羽板101〜103の駆動源となるアクチュエータ104(図5図7)を配置し、第1回転軸111よりも車幅方向内側に、アクチュエータ104と連結部材125との間の動力伝達を行うリンク部材127(図5図7)を配置したので、リンク部材127が、車幅方向外側に出っ張って配置されることを防ぐことができる。従って、スイング式の機関本体45を有する自動二輪車1の車体バンク角を確保し易くなる。
【0065】
さらに、同図5及び図7に示すように、第2回転軸112は第1回転軸111よりも下方に配置されるとともに、回転軸線を車体前後方向に指向させて配置され、第2回転軸112は、第2羽板102が車幅方向内側へ向かって開くように回動するので、冷却風取入口63を開閉する際に、第1回転軸111よりも下方に配置される第2羽板102が車幅方向外側へ突出することを防止でき、車体バンク角を確保し易くなる。
また、上記連結部材125は、第1回転軸111よりも車幅方向内側に配置されるので、連結部材125が車幅方向外側へ出っ張って配置されることを防ぐことができ、これによっても車体バンク角を確保し易くなる。
【0066】
また、アクチュエータ104は、そのシリンダロッド(出力軸)104Aの軸線L3(図5図7)がクランク軸71の軸線L1と平行になるようにクランクケース41に取り付けられ、ファンカバー61には、クランクケース41に取り付けられたアクチュエータ104を収容する枠部61G(第2収容部61GB)が形成され、当該枠部61Gはアクチュエータ104の少なくとも下方を覆うとともに、アクチュエータ104の下方には排気管55が配索される。
この構成によれば、ファンカバー61に設けた第2収容部61GBでアクチュエータ104の下方を覆うにあたってファンカバー61の下方への膨出を防ぐことができる上、車幅方向外側からクランクケース41にファンカバー61を取り付ける際に、ファンカバー61とアクチュエータ104とが干渉しにくくなり、ファンカバー61の取り付け、及び、第2収容部61GBへのアクチュエータ104の収容を容易に行うことができる。しかも、アクチュエータ104の少なくとも下方をファンカバー61で覆うので、飛び石等はもちろんのこと、排気管55の熱害からアクチュエータ104を保護することができ、アクチュエータ104の作動精度の向上も図ることができる。
【0067】
また、図6に示すように、ファンカバー61に、第1〜第3羽板101〜103を車幅方向外側から覆うルーバー部材64が取り付けられ、当該ルーバー部材64には、全開のときに第1羽板101が当接する軸間ルーバー64C4(当接部)が設けられるので、第1羽板101の軸間ルーバー64C4への当接によって、連結部材125で連結された全ての羽板101〜103の全開量を規制することができるとともに、全開時の羽板101〜103の角度を安定させて保持することができる。このため、スイング式の機関本体45のように、機関本体45の振動が大きいものに搭載しても、羽板101〜103のパタつきを抑制し易くなる。
【0068】
さらに、本構成では、ルーバー部材64に、全開のときに第3羽板103が当接する軸間ルーバー64C5(当接部)も設けているので、より確実に、羽板101〜103の全開量を規制することができるとともに、全開時の羽板101〜103の角度を安定させて保持することができる。
また、図6に示すように、第1羽板101が当接する軸間ルーバー64C4は第1回転軸111よりも下方に設けられるので、暖気後に全開又は全開に近い状態になると、全ての羽板101〜103が外側下向きに保持されることになり、雨水等が各羽板101〜103にかかっても外に排出させ、ファンカバー61内への浸入を抑制することができる。
【0069】
上記の可動ルーバー機構100を組み付ける工程を説明する。まず、アクチュエータ104を締結ボルト86(図3)を用いてクランクケース41に取り付ける(第1工程)。次に、予めファンカバー61に、第1〜第3羽板101〜103から増幅リンク126(第1リンク部材)に至るリンク部材(回動リンク部材121〜123(第3リンク部材)、連結部材125、リンク部材127(第2リンク部材)、ねじりコイルばね131(付勢部材))を組んで小組(サブアッセンブリー化とも言う)しておき、小組されたファンカバー61を、締結ボルト81(図2)を用いてクランクケース41に取り付ける(第2工程)。
【0070】
次いで、増幅リンク126(第1リンク部材)の腕部126A(図10)に、アクチュエータ104の先端部104Bを挿入することにより、増幅リンク126(第1リンク部材)をアクチュエータ104と連結した後、増幅リンク126を、支軸61Jを介してファンカバー61に取り付ける(第3工程)。以上の第1〜第3工程により、可動ルーバー機構100の組み付けが終了する。
可動ルーバー機構100を組み付けた後は、ルーバー部材64を、締結ボルト82(図2参照)を用いてファンカバー61に取り付ける(第4工程)。これによって可動ルーバー機構100周りの組み立てが全て完了する。
【0071】
このように、ファンカバー61に予め第1〜第3羽板101〜103、連結部材125、リンク部材127が取り付けられた状態で、アクチュエータ104が取り付けられている状態のクランクケース41にファンカバー61を取り付けるので、ファンカバー61に第1〜第3羽板101〜103、連結部材125、リンク部材127を小組みする工程と、クランクケース41とファンカバー61とを取り付ける工程といった簡易な作業で組み立てることができ、組み立てや脱着作業を容易にし易くすることができる。
【0072】
上述の実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、3枚の羽板101〜103を有する可動ルーバー機構100に本発明を適用する場合を説明したが、これら羽板101〜103を含む複数の羽板(奇数枚数が望ましい)を有する可動ルーバー機構に本発明を適用しても良い。
また、上述の実施形態では、第2及び第3回転軸112,113の両方に、第1羽板101が全閉時に重合して密着する凹溝部112M,113Mを設ける場合を説明したが、いずれか一方の回転軸112又は113に設けても良く、要は、少なくとも一方の回転軸112又は113に凹溝部112M又は113Mを設けるようにすれば良い。
【0073】
また、アクチュエータ104に感温ワックスシリンダを用いる場合を説明したが、感温ワックスシリンダ以外のサーモアクチュエータを用いても良いし、又は、電動シリンダや油圧シリンダ等の他のアクチュエータを用いても良い。
また、上述の実施形態では、ユニットスイング式内燃機関のパワーユニット20に適用される冷却装置に本発明を適用する場合を説明したが、公知の他の内燃機関の冷却装置に本発明を適用しても良い。また、上述した自動二輪車1に適用する冷却装置に限らず、自動二輪車以外も含む鞍乗り型車両等に搭載される内燃機関の冷却装置に本発明を適用しても良い。なお、鞍乗り型車両は、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)やトライクなどに分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
【符号の説明】
【0074】
1 自動二輪車(小型車両)
41 クランクケース
45 機関本体
61 ファンカバー
61C 筒部(円筒部)
61G 枠部(収容部)
61GA 第1収容部
61GB 第2収容部
62 冷却ファン
63 冷却風取入口
64 ルーバー部材
64C4,64C5 軸間ルーバー(当接部)
71 クランク軸
101 第1羽板
102 第2羽板
103 第3羽板
104 アクチュエータ
111 第1回転軸
112 第2回転軸
112M,113M 凹溝部
113 第3回転軸
125 連結部材
127 リンク部材
F 車体フレーム
図1
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図3
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図10