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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2014年6月26日
【発行日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】数値制御装置
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/4063 20060101AFI20161216BHJP
   G05B 19/409 20060101ALI20161216BHJP
   B23Q 15/00 20060101ALI20161216BHJP
【FI】
   G05B19/4063 L
   G05B19/409 C
   B23Q15/00 301A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
【出願番号】特願2013-518029(P2013-518029)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2012年12月17日
(11)【特許番号】特許第5349712号(P5349712)
(45)【特許公報発行日】2013年11月20日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 俊広
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 三菱電機株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 満將
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 三菱電機株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】黒川 聡昭
【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 三菱電機株式会社内
【テーマコード(参考)】
3C269
【Fターム(参考)】
3C269AB01
3C269AB02
3C269AB06
3C269BB07
3C269EF25
3C269EF39
3C269EF69
3C269MN40
3C269QC01
3C269QD03
3C269QE05
3C269QE10
(57)【要約】
1以上の単位加工プログラムを有する加工プログラムを解析して単位加工プログラムの実行によって得られる工程形状図形(141a、144a)を表示する数値制御装置であって、加工プログラム中の単位加工プログラムを解析し、単位加工プログラムの工程形状図形(141a、144a)を得るための工具情報を含むパラメータを有する工程形状情報を取得する加工プログラム解析部と、工程形状情報中の工具情報に対応する工程形状データを取得し、工程形状情報中のパラメータに基づいて工程形状データを変更した工程形状図形を作成する工程形状図形作成部と、加工プログラムと工程形状図形(141a、144a)とを表示部に表示する表示処理部と、を備え、表示処理部は、表示部に表示された加工プログラムの単位加工プログラムの表示位置に合わせて工程形状図形(141a、144a)を表示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の単位加工プログラムを有する加工プログラムを解析して前記単位加工プログラムの実行によって得られる工程形状図形を表示する数値制御装置であって、
前記加工プログラム中の前記単位加工プログラムを解析し、前記単位加工プログラムの前記工程形状図形を得るための工具情報を含むパラメータを有する工程形状情報を取得する加工プログラム解析手段と、
前記工程形状情報中の前記工具情報に対応する工程形状データを取得し、前記工程形状情報中の前記パラメータに基づいて前記工程形状データを変更した工程形状図形を作成する工程形状図形作成手段と、
前記加工プログラムと前記工程形状図形とを表示手段に表示する表示処理手段と、
を備え、
前記表示処理手段は、前記表示手段に表示された前記加工プログラムの前記単位加工プログラムの表示位置に合わせて前記工程形状図形を表示することを特徴とする数値制御装置。
【請求項2】
前記工具情報に対応した前記工程形状データを記憶する工程形状データ記憶手段をさらに備え、
前記工程形状図形作成手段は、前記工程形状情報中の前記工具情報に基づいて前記工程形状データを前記工程形状データ記憶手段から取得することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
【請求項3】
前記単位加工プログラムは、前記パラメータを含む工程形状指令と、加工指令と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
【請求項4】
前記工程形状作成手段によって作成された前記工程形状図形を前記工程形状指令に対応づけて記憶する工程形状図形記憶手段をさらに備え、
前記表示処理手段は、2回目以降に前記単位加工プログラムを読み込むときには、前記工程形状図形記憶手段から前記工程形状指令に対応する前記工程形状図形を取得して前記表示手段に表示することを特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
【請求項5】
前記パラメータは、前記加工指令の実行によって得られる形状の寸法情報を有し、
前記工程形状図形作成手段は、前記工程形状データに前記寸法情報を付加して前記工程形状図形を作成することを特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
【請求項6】
前記工程形状図形作成手段は、前記工具情報に基づいて前記工程形状データの描画視点を変更することを特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
【請求項7】
前記パラメータは、色情報を有し、
前記工程形状図形作成手段は、前記工程形状データに前記色情報に基づいて加工部分の表示色を変更した前記工程形状図形を作成することを特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
【請求項8】
前記表示処理手段は、前記表示手段中の前記単位加工プログラムの前記工程形状指令の表示行に合わせて、前記工程形状図形の寸法を変更して表示することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
【請求項9】
前記加工プログラムは、所定の加工パターンで動作させるプログラムである固定サイクル指令であることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
【請求項10】
前記表示処理手段は、前記表示手段中のカーソルが存在する位置の前記工程形状指令に対応する前記工程形状図形を拡大して表示する機能をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
【請求項11】
前記工程形状図形作成手段で現在の前記単位加工プログラムに基づいて作成された現工程形状図形を、前記現工程形状図形に対応する前記単位加工プログラムよりも前の前記単位加工プログラムに対応する前工程形状図形に位置合わせして結合した結合工程形状図形を作成する工程形状図形結合処理手段をさらに備え、
前記表示処理手段は、前記現在の単位加工プログラムの前記工程形状指令の位置に合わせて前記結合工程形状図形を表示することを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
【請求項12】
前記工程形状結合処理手段によって作成された前記結合工程形状図形を前記工程形状指令に対応付けて記憶する工程形状図形記憶手段をさらに備え、
前記表示処理手段は、前記加工プログラムから前記加工プログラム番号とコメントを取得し、前記表示手段にリスト形式で表示するとともに、前記加工プログラム番号に対応する前記加工プログラムに対応付けて記憶された複数の前記結合工程形状図形を前記工程形状図形記憶手段から取得して、前記加工プログラム番号の表示位置に合わせて前記表示手段に表示する機能をさらに有することを特徴とする請求項11に記載の数値制御装置。
【請求項13】
前記加工指令の内容に基づいて、前記工程形状指令中の前記パラメータを更新する工程形状指令更新処理手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の数値制御装置。
【請求項14】
1以上の単位加工プログラムを有する加工プログラムを解析して前記単位加工プログラムの実行によって得られる加工形状図形を表示する数値制御装置であって、
前記加工プログラム中の前記単位加工プログラムを解析し、前記単位加工プログラムまでをシミュレーションした結果の前記加工形状図形の記憶の有無を示す形状記憶情報を含む工程形状情報を取得する加工プログラム解析手段と、
前記単位加工プログラム中の加工指令に基づいてシミュレーションを行い、前記加工形状図形を作成する加工形状図形作成手段と、
前記加工形状図形を記憶する前記形状記憶情報を有する前記工程形状情報に対応付けて前記加工形状図形を記憶する加工形状図形記憶手段と、
前記加工プログラムと前記加工形状図形とを表示手段に表示する表示処理手段と、
を備え、
前記表示処理手段は、前記表示手段に表示された前記加工プログラム中の前記形状記憶情報を有する前記単位加工プログラムの表示位置に合わせて、前記加工形状図形を表示することを特徴とする数値制御装置。
【請求項15】
前記加工形状図形作成手段は、前記加工プログラムの加工プログラム番号ごとに前記加工形状図形を作成する機能をさらに有し、
前記表示処理手段は、前記加工プログラムから前記加工プログラム番号とコメントを取得し、前記表示手段にリスト形式で表示するとともに、前記加工プログラム番号の表示位置に合わせて対応する前記加工形状図形を前記表示手段に表示する機能をさらに有することを特徴とする請求項14に記載の数値制御装置。
【請求項16】
前記表示処理手段は、前記表示手段中のカーソルが存在する前記加工プログラム番号に対応する前記加工形状図形を拡大して表示する機能をさらに有することを特徴とする請求項15に記載の数値制御装置。
【請求項17】
前記表示処理手段は、前記加工プログラムから前記加工プログラム番号とコメントを取得し、前記表示手段にリスト形式で表示するとともに、前記加工プログラム番号に対応する前記加工プログラムに対応付けて記憶された複数の前記加工形状図形を前記加工形状図形記憶手段から取得して、前記加工プログラム番号の表示位置に合わせて前記表示手段に表示する機能をさらに有することを特徴とする請求項15に記載の数値制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、数値制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、数値制御装置は、予め作成しておいた加工プログラムを用い、この加工プログラムから出力される制御指令にしたがって工作機械を制御し加工物を加工する。通常、数値制御装置では加工プログラム作成者と機械のオペレータとが異なる場合が多い。機械のオペレータは加工プログラムを見ただけでは必ずしも加工プログラム作成者の意図を理解しきれない。そのため、加工内容の把握ができずに作業効率が低下する可能性や、意図した加工プログラムと別の加工プログラムを選択し、誤った加工を行ってしまう可能性がある。そこで、加工プログラムを選択する際に、画像データや加工プログラムの付加情報を表示することでプログラム内容の確認を容易にして必要なNC(Numerical Control)加工プログラムの迅速な選択を可能にしている(たとえば、特許文献1,2参照)。
【0003】
特許文献1の数値制御装置では、画像入力装置により予め取り込んでおいた工作物や治具の形状や位置などの画像データをNC工作機械内のプログラム名ごとに登録されたコメント文と同一のメモリ領域に格納する。そして、NC加工プログラムを選択する際に、そのプログラム名およびコメント文と共に画像データを一覧表として即時表示させている。
【0004】
特許文献2の数値制御装置では、表示器に加工プログラムを表示する加工プログラム表示領域と、ウィンドウ領域とを設ける。そして、加工プログラムを選択することにより、ウィンドウ領域に選択した加工プログラムに対応する加工シミュレーションや加工形状の加工プログラム情報を表示させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4-251305号公報
【特許文献2】特開平5-204438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1による技術では、加工プログラム毎に予め画像データを取り込んでおく必要があり、画像データの作成および登録に手間がかかるという問題点や、加工プログラム内容を変更した場合に、改めて画像データを取り込む必要があるという問題点があった。
【0007】
また、特許文献2による技術では、ウィンドウ領域に加工プログラムに対応する加工シミュレーションや加工形状の加工プログラム情報を表示させるのに時間がかかるという問題点や、表示器に複数の加工プログラムに対応した複数の加工シミュレーションを表示することができず容易に比較することができないという問題点があった。
【0008】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、加工プログラム毎の画像データの作成および登録の手間を省き、加工プログラムに対応する加工シミュレーションや加工形状などの加工プログラム情報を表示させる時間を短縮することができ、しかも表示器に複数の加工形状図形を表示することができる数値制御装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、この発明にかかる数値制御装置は、1以上の単位加工プログラムを有する加工プログラムを解析して前記単位加工プログラムの実行によって得られる工程形状図形を表示する数値制御装置であって、前記加工プログラム中の前記単位加工プログラムを解析し、前記単位加工プログラムの前記工程形状図形を得るための工具情報を含むパラメータを有する工程形状情報を取得する加工プログラム解析手段と、前記工程形状情報中の前記工具情報に対応する工程形状データを取得し、前記工程形状情報中の前記パラメータに基づいて前記工程形状データを変更した工程形状図形を作成する工程形状図形作成手段と、前記加工プログラムと前記工程形状図形とを表示手段に表示する表示処理手段と、を備え、前記表示処理手段は、前記表示手段に表示された前記加工プログラムの前記単位加工プログラムの表示位置に合わせて前記工程形状図形を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、加工プログラムに工具情報を含む工程形状情報を記述し、工具情報に対応する工程形状データを取得し、工程形状情報中のパラメータに基づいて工程形状データを変更した工程形状図形を作成して、加工プログラムに対応させて表示手段に表示するようにしたので、加工プログラムの工程形状情報を含む単位加工プログラムを実行することで得られる工程形状図形を、加工指令に基づいてシミュレーションすることなく表示手段に加工プログラムに対応付けて表示することができ、加工プログラムの加工内容を容易に把握することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施の形態1による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態1による加工プログラムの一例を示す図である。
図3図3は、工程形状データの一例を示す図である。
図4図4は、実施の形態1による工程形状図形の表示処理手順の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、実施の形態1で処理された工程形状データの一例を示す図である。
図6図6は、工程形状データの描画視点を変更する処理の一例を模式的に示す図である。
図7図7は、加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。
図8図8は、実施の形態2による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。
図9図9は、実施の形態2による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。
図10図10は、実施の形態3による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。
図11図11は、実施の形態3による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。
図12図12は、実施の形態4による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。
図13図13は、実施の形態4による加工プログラムの一例を示す図である。
図14図14は、実施の形態4による加工形状図形の表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図15図15は、実施の形態4による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。
図16図16は、実施の形態5による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。
図17図17は、実施の形態6による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。
図18図18は、実施の形態6による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。
図19図19は、実施の形態7による加工プログラムに加工形状データを表示させた状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる数値制御装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。数値制御装置10Aは、加工プログラム記憶部11と、加工プログラム解析部12と、工程形状データ記憶部13と、工程形状図形作成部14と、工程形状図形記憶部15と、表示部16と、加工プログラム表示処理部17と、形状図形表示処理部18と、工程形状指令更新処理部19と、を有する。
【0014】
加工プログラム記憶部11は、加工プログラムを記憶する。図2は、実施の形態1による加工プログラムの一例を示す図である。加工プログラム100は、1以上の単位加工プログラム101からなる。単位加工プログラム101は、たとえば使用する工具ごとに設けられる。単位加工プログラム101は、通常の加工指令110に加えて、その加工指令110を実行することによって形成される形状(以下、工程形状という)を、図形表示するための情報である工程形状指令120を含む。工程形状指令120は、数値制御装置10Aの制御対象である工具や加工対象を載置するステージの移動軸や回転軸に基づいて定められる座標系での加工される位置(たとえば加工開始位置)を示す加工位置121、加工指令110の実行によって形成される加工対象の最終形状を示す工程情報122、加工指令110で使用される工具を示す工具情報123、加工対象の加工された領域の寸法を示す寸法情報124、加工領域の色を示す色情報125を含む。工程形状指令120は、実際の加工を行う加工指令110に基づいて加工位置121、工程情報122、工具情報123、寸法情報124などを記述する。なお、加工プログラム100は、メモリカードなどの携帯情報記憶媒体もしくはネットワークを介して図示しない加工プログラム読込手段によって読み込まれたもの、または図示しない編集手段によって作成されたものなどが、加工プログラム記憶部11に記憶される。
【0015】
加工プログラム解析部12は、加工プログラム記憶部11から取得した加工プログラム100を解析し、加工プログラム100内に記述された工程形状指令120がある場合には、工程形状指令120を解析した工程形状情報131を工程形状図形作成部14に出力する。これは、単位加工プログラム101単位で行われる。工程形状情報131は、図2の工程形状指令120に含まれる内容と同じである。
【0016】
工程形状データ記憶部13は、工程形状情報131の工程情報122に対応した工程形状データ140を記憶する。図3は、工程形状データの一例を示す図である。工程形状データ140は、たとえば単位加工プログラム101の実行で加工される加工形状を画像で表示したものであり、工程形状指令120中の工程情報122と一対一で対応している。図3の例では、工程情報「WK101」は、旋削形状データ141に対応しており、工程情報「WK102」は、溝形状データ142に対応しており、工程情報「WK103」は、ねじ形状データ143に対応しており、工程情報「WK201」は、穴あけ形状データ144に対応しており、工程情報「WK202」は、タップ形状データ145に対応している。なお、これは一例であり、工程情報122に対応して、複数の工程形状データ140が存在する。
【0017】
工程形状図形作成部14は、工程形状情報131の工程情報122に対応した工程形状データ140を工程形状データ記憶部13から取得し、工程形状情報131にしたがい工程形状図形を作成する。たとえば、工程形状データ記憶部13から工程情報122に対応する工程形状データ140を取得し、この工程形状データ140に対して、工程形状情報131で規定されている加工位置121、工具情報123、寸法情報124、色情報125などを用いて修正し、工程形状図形を作成する。
【0018】
表示部16は、液晶表示装置などによって構成され、数値制御装置10Aの制御に関係するプログラムや工程形状図形などの情報を表示する。加工プログラム表示処理部17は、加工プログラム記憶部11から取得した加工プログラム100を表示部16に表示する。
【0019】
形状図形表示処理部18は、工程形状図形作成部14で作成された工程形状図形を、加工プログラム表示処理部17により表示された加工プログラム内の工程形状指令120の表示位置に合わせて表示部16に表示する。このとき、形状図形表示処理部18は、たとえば表示部16に表示されている加工プログラム100の表示文字の大きさに対応して、表示する工程形状図形を縮小または拡大して表示する。また、形状図形表示処理部18は、工程形状図形記憶部15に記憶された工程形状図形も同様にして表示部16に表示することができる。
【0020】
なお、工程形状図形作成部14は、工程形状指令120の代わりに、数値制御装置10Aに予め登録されている所定の加工パターンで動作させるプログラムである固定サイクル指令であっても、工程形状データ記憶部13に固定サイクル指令に対応した工程形状データ140を記憶しておくことで、工程形状データ記憶部13から工程形状データ140を取得することができ工程形状図形を作成することができる。
【0021】
工程形状指令更新処理部19は、加工プログラム記憶部11から取得した単位加工プログラム101中の加工指令110にしたがって、工程形状指令120を更新する機能を有する。すなわち、単位加工プログラム101内に記述された加工指令110を解析し、工程形状情報131中の加工位置121、工程情報122、工具情報123、寸法情報124を更新する。これは、たとえばユーザが単位加工プログラム101中の加工指令110のみを変更した場合に、単位加工プログラム101中の工程形状指令120と加工指令110とが異なることになる。その結果、加工指令110を実行して加工される加工対象の加工形状と、工程形状指令120を用いて作成される工程形状図形と、が異なることになってしまう。このような事態を防ぐために、工程形状指令更新処理部19は、単位加工プログラム101中の工程形状指令120の内容が、加工指令110の内容と一致するように更新する。このような更新処理は、たとえば工程形状図形の作成処理前に実行するのが望ましい。
【0022】
つぎに、このような構成の数値制御装置10Aにおける工程形状図形の表示処理について説明する。図4は、実施の形態1による工程形状図形の表示処理手順の一例を示すフローチャートであり、図5は、実施の形態1で処理された工程形状データの一例を示す図であり、図6は、工程形状データの描画視点を変更する処理の一例を模式的に示す図であり、図7は、加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。
【0023】
まず、加工プログラム解析部12は、加工プログラム100を加工プログラム記憶部11から読出し、加工プログラム100の単位加工プログラム101内に記述された工程形状指令120を解析し、工程形状情報131を生成する。ついで、工程形状図形作成部14は、工程形状情報131を加工プログラム解析部12から取得する(ステップS11)。
【0024】
その後、工程形状図形作成部14は、取得した工程形状情報131に工程情報122が含まれているかを判定する(ステップS12)。工程形状情報131に工程情報122が含まれていない場合(ステップS12でNoの場合)には、工程形状図形を作成せずに、工程形状図形の表示処理を終了する。これは、工程情報122がなければ工程形状図形が作成できないからである。
【0025】
一方、工程形状情報131に工程情報122が含まれている場合(ステップS12でYesの場合)には、工程形状図形作成部14は、工程形状データ記憶部13から工程情報122に対応した工程形状データ140を取得する(ステップS13)。たとえば、図2の例では、工程形状情報131中の工程情報122は、「WK101」であり、これに対応する工程形状データは、図3から旋削形状データ141となる。その結果、工程形状図形作成部14は、工程形状データ記憶部13から工程形状データとして旋削形状データ141を取得する。図5(a)は、取得した旋削形状データ141を示している。
【0026】
ついで、工程形状図形作成部14は、工程形状情報131に寸法情報124が含まれているかを判定する(ステップS14)。工程形状情報131に寸法情報124が含まれている場合(ステップS14でYesの場合)には、工程形状図形作成部14は、工程形状データの加工部分に対して寸法データを付加する(ステップS15)。図5(b)は、図5(a)で取得した旋削形状データ141に寸法データ(寸法情報)を付加したものである。
【0027】
その後、またはステップS14で工程形状情報131に寸法情報124が含まれていない場合(ステップS14でNoの場合)には、工程形状図形作成部14は、工程形状情報131に工具情報123が含まれているかを判定する(ステップS16)。工程形状情報131に工具情報123が含まれている場合(ステップS16でYesの場合)には、ステップS13で取得した工程形状データを工具情報123に対応して描画視点を変更する(ステップS17)。たとえば、工程形状データが旋削形状データ141である場合には、図3に描かれている図でどのような加工かを理解することができる。一方、工程形状データが穴あけ形状データ144である場合には、図6(a)の穴あけ形状データ144の図ではどのような加工かがわかりにくい。そこで、図6(b)に示されるように、穴あけ形状データ144の描画視点を変えて、円柱状の加工対象の一方の底面に円柱状の穴があけられていることがわかるような角度に変更する処理が行われる。この描画視点の変更処理は、工具情報123に応じて回転する角度を予め決めておくことができる。
【0028】
その後、またはステップS16で工程形状情報131に工具情報123が含まれない場合(ステップS16でNoの場合)には、工程形状図形作成部14は、工程形状情報131に色情報125が含まれているかを判定する(ステップS18)。工程形状情報131に色情報125が含まれている場合(ステップS18でYesの場合)には、工程形状データの加工部分の表示色データを色情報に基づいて変更する(ステップS19)。以上のようにして、工程形状データから工程形状図形が作成される。
【0029】
その後、またはステップS18で色情報125が含まれていない場合(ステップS18でNoの場合)には、加工プログラム表示処理部17によって対応する加工プログラム100を表示部16に表示させる(ステップS20)。その後、形状図形表示処理部18は、上記の工程で取得した工程形状データまたは変更した工程形状データを、工程形状図形としてステップS20で表示された加工プログラムの工程形状指令120の表示行の高さに合わせて表示部16に表示する(ステップS21)。
【0030】
図7に示されるように、たとえば行701には、MRAK10から始まる単位加工プログラムについての工程形状指令が表示されている。この工程形状指令の右側には、「WK101」という工程情報に対応し、寸法情報などが付加された旋削形状データ141を、行701の高さに応じて寸法を変化させた(縮小または拡大した)表示寸法変更工程形状図形141aが表示される。
【0031】
また、図7の行702には、MARK20から始まる単位加工プログラムについての工程形状指令が表示されている。この工程形状指令の右側には、「WK201」という工程情報に対応し、寸法情報などが付加され、描画視点が図6に示されるように変更された穴あけ形状データ144を、行702の高さに応じて寸法を変化させた(縮小または拡大した)表示寸法変更工程形状図形144aが表示される。以上により、工程形状図形の表示処理が終了する。
【0032】
なお、上記した例では3次元の工程形状データとしたが、2次元の工程形状データでもよい。また、工程形状図形作成部14によって作成された工程形状図形を、工程形状図形記憶部15に工程形状指令120に対応付けて記憶してもよい。これによって、編集画面を表示する度に工程形状図形作成部14によって工程形状図形を作成することなく、工程形状図形記憶部15に記憶された工程形状図形を表示部16に表示することができる。
【0033】
この実施の形態1では、工程形状指令120中の工程情報122に対応した工程形状データ140を予め用意しておき、この工程形状データ140をさらに工程形状指令120中の情報で変更し、加工プログラム100を表示する際に、工程形状指令120の表示行の大きさに合わせて、変更した工程形状図形を表示させるようにした。その結果、加工プログラム100(単位加工プログラム101)毎に予め画像データを取り込んでおく必要がなく、画像データの作成や登録に手間がかからず、加工プログラム内容を変更した場合でも改めて画像データを取り込む必要がないという効果を有する。また、加工プログラム100に対応する加工シミュレーションを行わないので、加工形状やその加工プログラム情報を表示させるのにかかる時間を従来に比して短縮することができる。これによって、実加工に先立って数値制御装置に組み込まれた複数の加工プログラムの中から実加工に必要な加工プログラムを選択して加工内容を確認することができる。
【0034】
実施の形態2.
図8は、実施の形態2による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。この数値制御装置10Bは、実施の形態1の数値制御装置10Aにおいて、ユーザから加工プログラムの表示や実行などの指示を数値制御装置10Bに対して行う操作部20をさらに備える構成となっている。
【0035】
加工プログラム表示処理部17は、表示部16に加工プログラムが表示されている場合に、操作部20から入力される加工プログラム中の現在のカーソルの位置を取得し、その結果(カーソルの位置情報と対応する工程形状指令)を形状図形表示処理部18に渡す機能をさらに有する。このとき、たとえば、カーソルの位置が工程形状指令の位置にあるときに、形状図形表示処理部18にカーソルの位置情報と対応する工程形状指令を通知するようにしてもよい。
【0036】
形状図形表示処理部18は、加工プログラム表示処理部17から取得したカーソル位置が、加工プログラムの工程形状指令の表示行にある場合に、工程形状図形作成部14によって工程形状指令に基づいて作成された工程形状図形を拡大した拡大工程形状図形を表示部16に表示する機能をさらに有する。
【0037】
図9は、実施の形態2による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。この編集画面900では、操作部20によってカーソル902が行901に存在している。この行901は、単位加工プログラムの工程形状指令の位置であるので、加工プログラム表示処理部17は、現在のカーソル902の位置と、カーソル902の位置にある工程形状指令と、を通知する。
【0038】
形状図形表示処理部18は、カーソル902のある工程形状指令に対応する工程形状図形を拡大した拡大工程形状図形141bを生成して、カーソル902の位置にある工程形状指令のたとえば右側に表示する。このとき、行901の高さに応じて表示されている表示寸法変更工程形状図形141aを表示してもよいし、表示しなくてもよいし、また拡大工程形状図形141bを表示している間薄く表示させたり、点滅表示させたりしてもよい。なお、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。また、動作についても実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0039】
実施の形態2では、加工プログラム中の工程形状指令の行に、操作部20で操作されたカーソルが位置する場合に、その工程形状指令に対応する工程形状図形を拡大表示させるようにした。これによって、加工プログラムで加工される形状を実施の形態1の場合に比して容易に確認することができるという効果を有する。
【0040】
実施の形態3.
図10は、実施の形態3による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。この数値制御装置10Cは、実施の形態1の数値制御装置10Aにおいて、現在の工程の工程形状指令で作成した工程形状図形と、前工程の工程形状指令で作成した工程形状図形とを用いて、2つ(複数)の工程の工程形状図形を結合し、2つ(複数)の工程を実行することによって得られる工程形状図形を作成する工程形状図形結合処理部21をさらに備える。
【0041】
具体的には、工程形状図形結合処理部21は、現在の工程(単位加工プログラム)の工程形状指令に基づいて工程形状図形作成部14で作成された現工程の工程形状図形を、前工程(単位加工プログラム)の工程形状指令に基づいて作成され、工程形状図形記憶部15に記憶されている前工程の工程形状図形と結合し、結合工程形状図形を作成する。このとき、前工程の工程形状指令中の加工位置と現工程の工程形状指令の加工位置にしたがって、2つの工程形状図形の重ね合わせを行う。
【0042】
また、工程形状図形作成部14は、工程形状図形を工程形状図形記憶部15に記憶する際に、工程形状図形を工程形状指令に対応付けて記憶する。さらに、形状図形表示処理部18は、工程形状図形結合処理部21で作成された結合工程形状図形を表示部16に表示する。
【0043】
図11は、実施の形態3による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。この編集画面1100では、前工程である単位加工プログラム1101の工程形状指令で形成された表示寸法変更工程形状図形141aが、前工程の工程形状指令の行の右側に表示されている。そして、現工程である単位加工プログラム1102の工程形状指令の右側には、前工程の工程形状指令で形成された表示寸法変更工程形状図形141aと、現工程の工程形状指令で形成される工程形状図形と、を結合した結合工程形状図形1110が表示されている。このように、実施の形態3では、前工程で行われた加工処理結果に、現工程で行われる加工処理結果を重畳させて表示させるようにしている。
【0044】
なお、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。また、動作についても実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。さらに、ここでは、実施の形態1の数値制御装置10Aに工程形状図形結合処理部21を備える場合を説明したが、実施の形態2の数値制御装置10Bに工程形状図形結合処理部21を備えるようにしてもよい。
【0045】
また、上記した説明では、前工程と現工程の2つの工程形状図形を結合する場合を示した。しかし、3つ以上の複数の工程の工程形状図形を工程形状指令120に対応付けて工程形状図形記憶部15に記憶しておくことで、工程形状図形結合処理部21によって複数の工程形状図形を結合された結合工程形状図形を表示部16に表示することもできる。
【0046】
実施の形態3によれば、複数の工程の工程形状図形を結合することによって、加工プログラムで行われる複数の処理の結果を累積して表示させることができるという効果を有する。
【0047】
実施の形態4.
図12は、実施の形態4による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。この数値制御装置10Dは、加工プログラム記憶部11と、加工プログラム解析部12と、表示部16と、加工プログラム表示処理部17と、形状図形表示処理部18と、工程形状指令更新処理部19と、加工形状図形作成部22と、加工形状図形記憶部23と、を備える。
【0048】
加工形状図形作成部22は、加工プログラム解析部12から出力される加工情報132にしたがってシミュレーションを行い、加工形状図形を作成する。ここで、加工情報132とは、加工指令のことであり、加工形状図形とは、加工プログラムの加工指令にしたがって加工対象を処理した結果得られる加工対象の図形情報である。また、加工形状図形作成部22は、工程形状情報131に形状記憶情報が含まれている場合には、この工程形状指令に対応する加工指令までシミュレーションした結果の加工形状図形を加工形状図形記憶部23に記憶する。このとき、形状記憶情報が含まれている工程形状指令に対応付けて加工形状図形を記憶する。
【0049】
図13は、実施の形態4による加工プログラムの一例を示す図である。この実施の形態4では、加工プログラム100中の単位加工プログラム101の工程形状指令120は、加工プログラム100をシミュレーションした際に、その加工指令110までを実行した結果である形状を記憶するか否かを規定する形状記憶情報126を含むものとなっている。この形状記憶情報126に、たとえば「MEM」と記述されている場合には、MARK10で示される単位加工プログラム101までを実行した結果得られる加工形状図形を加工形状図形記憶部23に記憶する。また、形状記憶情報126に何も記述されていない場合(形状記憶情報126がない場合)には、MARK10で示される単位加工プログラム101までを実行した結果得られる加工形状図形は加工形状図形記憶部23に記憶されない。
【0050】
加工形状図形記憶部23は、工程形状情報131に形状記憶情報126が含まれている場合に、加工プログラム100のその工程形状指令120に対応する単位加工プログラム101までをシミュレーション処理して得られる加工形状図形を記憶する。加工形状図形は、形状記憶情報126が含まれている工程形状指令120に対応付けて記憶される。
【0051】
また、この実施の形態4では、加工プログラム解析部12は、単位加工プログラム101内に記述された加工指令110を解析した加工情報132を加工形状図形作成部22に出力し、工程形状情報131を加工形状図形記憶部23に出力する機能を有する。
【0052】
形状図形表示処理部18は、加工形状図形記憶部23に記憶された加工形状図形を、加工プログラム表示処理部17によって表示部16に表示された加工プログラム内の対応する工程形状指令120の表示位置に合わせて、また表示文字の大きさに対応して縮小または拡大した表示寸法変更加工形状図形を表示部16に表示する。なお、実施の形態1と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
【0053】
つぎに、このような構成の数値制御装置10Dにおける加工形状図形の表示処理について説明する。図14は、実施の形態4による加工形状図形の表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0054】
まず、加工プログラム解析部12は、加工プログラム100を加工プログラム記憶部11から読出し、加工プログラム100中の単位加工プログラム101内に記述された加工指令110を解析し、加工情報を生成する。ついで、加工形状図形作成部22は、加工情報を加工プログラム解析部12から取得し、シミュレーションを実行する(ステップS31)。
【0055】
ついで、加工プログラム解析部12は、読み込んだ単位加工プログラム101内に記述された工程形状指令120を解析し、工程形状指令120中に形状記憶情報126があるかを判定する(ステップS32)。形状記憶情報126がない場合(ステップS32でNoの場合)には、加工プログラム100内につぎの単位加工プログラム101があるかを判定する(ステップS33)。つぎの単位加工プログラム101がある場合(ステップS33でYesの場合)には、つぎの単位加工プログラムを読み込み、前の工程のシミュレーション結果に引き続いてシミュレーションを実行する(ステップS34)。その後、ステップS31へと戻る。
【0056】
ステップS32で、形状記憶情報126がある場合(ステップS32でYesの場合)には、加工形状図形作成部22は、それまでに実行したシミュレーション結果を加工形状図形として工程形状指令120に対応付けて加工形状図形記憶部23に記憶する(ステップS35)。その後、ステップS33へと処理が移る。
【0057】
ステップS33でつぎの単位加工プログラム101がない場合(ステップS33でNoの場合)には、加工プログラム表示処理部17は、表示部16に加工プログラム100を表示する(ステップS36)。また、形状図形表示処理部18は、形状記憶情報126がある工程形状指令120の表示行に隣接して、対応する加工プログラム100のシミュレーション結果である加工形状図形を表示する(ステップS37)。このとき、加工形状図形作成部22で作成された加工プログラム100全てのシミュレーション結果である加工形状図形は、最後の単位加工プログラム101の工程形状指令120の表示行に隣接して表示される。また、加工形状図形記憶部23に記憶された加工形状図形は、対応付けられた工程形状指令120の表示行に隣接して表示される。また、これらの加工形状図形は、工程形状指令120の表示行の高さに合わせて寸法が変更された表示寸法変更加工形状図形として、表示部16に表示される。以上によって、加工形状図形の表示処理が終了する。
【0058】
図15は、実施の形態4による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。この編集画面1500では、単位加工プログラム1501の工程形状指令には、形状記憶情報126が含まれておらず、単位加工プログラム1502の工程形状指令には、形状記憶情報126が含まれている。そのため、単位加工プログラム1501まで行われた加工情報に基づいたシミュレーション結果は単位加工プログラム1501の工程形状指令の右側には表示されない。一方、単位加工プログラム1502まで行われた加工情報に基づいたシミュレーション結果である加工形状図形1510は、単位加工プログラム1502の工程形状指令の右側に表示されることになる。このとき、加工形状図形1510は、単位加工プログラム1502の工程形状指令の表示行の大きさに合わせてサイズ変更される。
【0059】
従来では、加工プログラム100に基づいてシミュレーションを行うと、加工プログラム100中の全ての単位加工プログラム101をシミュレーションした結果である加工形状図形が得られるだけであった。しかし、この実施の形態4によれば、単位加工プログラム101中の工程形状指令120に形状記憶情報126を付加することで、形状記憶情報126が付加されている位置までのシミュレーション結果である加工形状図形を記憶し、単位加工プログラム101の対応する工程形状指令120の表示行に表示することができる。その結果、1つの加工プログラム100中での途中の加工対象の加工形状図形を把握することができるという効果を有する。
【0060】
実施の形態5.
実施の形態5の数値制御装置は、実施の形態4の数値制御装置10Dにおいて、加工プログラム表示処理部17が、加工プログラム記憶部11に記憶されている加工プログラムの加工プログラム番号とコメントを取得し、リスト形式で表示部16に表示させる機能をさらに有する。
【0061】
また、加工形状図形作成部22は、加工プログラム解析部12から取得した加工指令の解析結果である加工情報132にしたがって加工形状図形を作成する。この加工形状図形の作成は、加工プログラムの加工プログラム番号ごとに実行される。
【0062】
さらに、形状図形表示処理部18は、加工形状図形作成部22で作成された加工形状図形を、表示部16に表示された加工プログラムのプログラム番号の表示位置に合わせて、また表示文字の大きさに対応して縮小または拡大した表示寸法変更加工形状図形を表示部16に表示する機能を有する。なお、その他の構成は実施の形態4と同様である。
【0063】
図16は、実施の形態5による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。この図に示されるように、加工プログラム一覧表画面1600には、加工プログラム表示処理部17によって抽出された加工プログラム番号とコメントがリスト形式で表示部16に表示される。また、形状図形表示処理部18によって各加工プログラム番号に対応する加工形状図形1610が、表示部16の加工プログラム番号の対応する行の右側に表示されている。
【0064】
なお、加工形状図形作成部22によって作成された加工形状図形1610を加工形状図形記憶部23に加工プログラムに対応付けて記憶してもよい。これによって、加工プログラム一覧表画面1600を表示するたびに加工形状図形作成部22によって加工形状図形1610を作成することなく、加工形状図形記憶部23に記憶された加工形状図形1610を形状図形表示処理部18が読み出して表示部16に表示することができる。
【0065】
この実施の形態5によれば、加工プログラム番号に応じた加工プログラムを実行した際の加工対象の加工形状を、一覧形式で表示させることができるので、ユーザによる加工プログラムの識別を容易にすることができる。その結果、加工プログラムを運転する場合、または加工プログラムを編集する場合の加工プログラムを選択する作業効率を向上することができる。
【0066】
実施の形態6.
図17は、実施の形態6による数値制御装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。この数値制御装置10Eは、実施の形態4の数値制御装置10Dにおいて、ユーザから加工プログラムの表示や実行などを数値制御装置10Eに対して行う操作部20をさらに備える構成となっている。
【0067】
また、加工プログラム表示処理部17は、表示部16に加工プログラムがリスト表示されている場合に、操作部20から入力されたリスト中の現在のカーソルの位置を取得し、その結果を形状図形表示処理部18に渡す。
【0068】
形状図形表示処理部18は、加工プログラム表示処理部17から取得したカーソル位置が、加工プログラム表示処理部17によって表示した加工プログラムリストの位置にある場合に、その加工プログラム番号に対応する工程形状図形を拡大した拡大工程形状図形を、カーソル位置のある加工プログラム番号の表示行に対応した表示部16上の位置に表示する。
【0069】
図18は、実施の形態6による加工プログラムに工程形状データを表示させた状態の一例を示す図である。ここでは、操作部20によってカーソル1802が行1801に存在している。この行1801は、加工プログラム番号「3000」の位置であるので、加工プログラム表示処理部17は、現在のカーソル1802の位置と、カーソル1802の位置にある加工プログラム番号「3000」と、を通知する。形状図形表示処理部18は、カーソル1802のある加工プログラム番号に対応する加工形状図形1810を拡大した拡大加工形状図形1810bを、カーソル1802の位置にある加工プログラム番号の右側に表示する。なお、実施の形態4と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
【0070】
実施の形態6によれば、加工プログラムのリスト中のある行に、操作部20で操作されたカーソルが位置する場合に、その加工プログラム番号に対応する加工形状図形を拡大表示させるようにした。これによって、加工プログラムで加工される形状を容易に確認することができるという効果を有する。
【0071】
実施の形態7.
実施の形態7の数値制御装置は、実施の形態5の数値制御装置10Eにおいて、形状図形表示処理部18が、加工プログラム内に記述された複数の工程形状指令120に対応して、加工形状図形作成部22が作成した複数の加工形状図形の寸法を変更した表示寸法変更加工形状図形を表示する機能を有する。このとき複数の表示寸法変更加工形状図形を時系列で順に対応する加工プログラム番号の領域に表示させる。ここで表示される加工形状図形は、形状記憶情報がある工程形状指令に対応する加工形状情報であり、これらを順に表示させればよい。なお、その他の構成は実施の形態5と同様である。
【0072】
あるいは、実施の形態7の数値制御装置は、実施の形態3の数値制御装置10Cを基に作製することもできる。つまり、実施の形態7の数値制御装置は、実施の形態3の数値制御装置10Cにおいて、加工プログラム表示処理部17が、加工プログラム記憶部11に記憶されている加工プログラムの加工プログラム番号とコメントを取得し、リスト形式で表示部16に表示させる機能をさらに有する。また、工程形状図形結合処理部21は、工程形状図形作成部14で形成された複数の工程での工程形状図形を取得し、結合した結合工程形状図形を作成し、工程形状図形記憶部15に記憶する。そして、形状図形表示処理部18は、加工プログラム表示処理部17により表示部16に表示された加工プログラムのプログラム番号の表示位置に合わせて、また表示文字の大きさに対応して、工程形状図形記憶部15に記憶された複数の結合工程形状図形の寸法を変更した表示寸法変更結合工程形状図形を時系列で順に表示部16に複数表示する機能を有する。なお、その他の構成は、実施の形態3と同様である。
【0073】
あるいは、実施の形態7の数値制御装置は、実施の形態1の数値制御装置10Aを基に作製することもできる。つまり、実施の形態7の数値制御装置は、実施の形態1の数値制御装置10Aにおいて、加工プログラム表示処理部17が、加工プログラム記憶部11に記憶されている加工プログラムの加工プログラム番号とコメントを取得し、リスト形式で表示部16に表示させる機能をさらに有する。また、形状図形表示処理部18が、加工プログラム内に記述された複数の工程形状指令120に対応して工程形状図形作成部14で作成された複数の工程での工程形状図形を取得し、その寸法を変更した表示寸法変更工程形状図形を複数表示する機能を有する。このとき、形状図形表示処理部18は、加工プログラム表示処理部17により表示部16に表示された加工プログラムのプログラム番号の表示位置に合わせて、また表示文字の大きさに対応して、表示寸法変更工程形状図形を時系列で順に表示部16に複数表示する。また、工程形状図形として、形状図形作成部14で作成され、工程形状図形記憶部15に記憶されたものを用いてもよい。なお、その他の構成は実施の形態1と同様である。
【0074】
図19は、実施の形態7による加工プログラムに加工形状データを表示させた状態の一例を示す図である。この図に示されるように、加工プログラム一覧表画面1900は、加工プログラム表示処理部17によって表示部16に加工プログラム番号とコメントがリスト形式で表示される。また、形状図形表示処理部18によって各加工プログラム番号に対応する加工形状図形が、表示部16の加工プログラム番号の対応する行の右側に時系列で表示されている。実施の形態3の数値制御装置10Cを基に作製される数値制御装置の場合には、形状図形表示処理部18によって、各加工プログラム番号に対応する工程形状図形記憶部15に記憶されている結合工程形状図形が、表示部16の加工プログラム番号の対応する行の右側に時系列で表示される。
【0075】
この実施の形態7によれば、加工プログラムのリスト中のある行の加工プログラム番号に対応する加工プログラムを実行した場合に、どのような形状で加工されるかを時系列で表示させるようにしたので、ユーザは、加工対象の加工プログラムによる処理形状の変化を視覚的に理解することができるという効果を有する。
【産業上の利用可能性】
【0076】
以上のように、この発明にかかる数値制御装置は、実加工に先立ってNC工作機械に組み込まれた複数のNC加工プログラムの中から実加工に必要なNC加工プログラムを選択してNC加工内容を確認するに有用である。
【符号の説明】
【0077】
10A〜10E 数値制御装置、11 加工プログラム記憶部、12 加工プログラム解析部、13 工程形状データ記憶部、14 工程形状図形作成部、15 工程形状図形記憶部、16 表示部、17 加工プログラム表示処理部、18 形状図形表示処理部、19 工程形状指令更新処理部、20 操作部、21 工程形状図形結合処理部、22 加工形状図形作成部、23 加工形状図形記憶部、100 加工プログラム、101 単位加工プログラム、110 加工指令、120 工程形状指令、121 加工位置、122 工程情報、123 工具情報、124 寸法情報、125 色情報、126 形状記憶情報、140 工程形状データ、141 旋削形状データ、142 溝形状データ、143 ねじ形状データ、144 穴あけ形状データ、145 タップ形状データ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【国際調査報告】