特表-14097408IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2014年6月26日
【発行日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 35/00 20060101AFI20161216BHJP
   F02D 29/02 20060101ALI20161216BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20161216BHJP
   G09B 19/16 20060101ALN20161216BHJP
【FI】
   B60K35/00 Z
   F02D29/02 321A
   F02D29/02 L
   B60R16/02 640K
   G09B19/16
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】34
【出願番号】特願2013-529249(P2013-529249)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2012年12月18日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】特許業務法人あーく特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 一陽
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【テーマコード(参考)】
3D344
3G093
【Fターム(参考)】
3D344AA20
3D344AA26
3D344AA30
3D344AB01
3D344AD02
3D344AD13
3G093BA19
3G093CB07
3G093DB15
(57)【要約】
アクセル操作量とブレーキ操作量とを、基準位置から同じ方向(同じ側)への変化量で表示する。また、アクセル操作時とブレーキ操作時とにおいて、燃費が良好な領域にあるか否かを区別可能な境界線(または範囲)も同じ方向に表示する。このような構成により、アクセル操作時とブレーキ操作時とにおいて、目標位置(燃費良好領域を区別する境界線(範囲)の位置)が同じ側となるので、運転者が混乱を招くようなことがなくなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者による車両の運転操作状態を表示する表示装置であって、
アクセル操作時に、アクセル操作量を基準位置から一方向への変位量で表示するとともに、前記基準位置から前記一方向に所定量離れた位置にアクセル操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界または範囲を表示し、
ブレーキ操作時に、ブレーキ操作量を前記基準位置から前記一方向への変位量で表示するとともに、前記基準位置から前記一方向に所定量離れた位置にブレーキ操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線または範囲を表示することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の表示装置において、
アクセル操作時は、前記ブレーキ操作量及び前記ブレーキ操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線及び範囲を非表示とすることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1記載の表示装置において、
ブレーキ操作時は、前記アクセル操作量及び前記アクセル操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線及び範囲を非表示とすることを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1つに記載の表示装置において、
前記アクセル操作量を視覚的に区別可能とする境界線または範囲、及び、前記ブレーキ操作量を視覚的に区別可能とする境界線または範囲は、いずれも、前記基準位置から同じ量だけ離れた位置に表示されることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つ記載の表示装置において、
前記車両がブレーキ操作量に基づいてエンジンの自動停止を行うアイドリングストップ車両である場合、
エンジン自動停止前のブレーキ操作時の表示は、ブレーキ操作量がエンジンの自動停止の許可範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示とすることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つ記載の表示装置において、
前記車両がブレーキ操作量に基づいてエンジンの自動始動を行うアイドリングストップ車両である場合、
エンジン自動停止中のブレーキ操作量の表示は、ブレーキ操作量がエンジンの自動始動の許可範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示とすることを特徴する表示装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つ記載の表示装置において、
前記車両がブレーキ操作量に基づいてエンジンの自動始動を行うアイドリングストップ車両である場合、
エンジン自動停止中の表示は、電力使用状況がエンジンの自動停止の継続可能範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示と、空調使用状況がエンジンの自動停止の継続可能範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示と、ブレーキ操作量が前記エンジンの自動始動の許可範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示との3つの表示とし、これら3つの表示のうち、いずれか1つを選択することを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者による車両の運転操作状態を表示する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジン(内燃機関)が搭載された車両において、燃費(燃料消費率)向上のための運転操作を運転者に指導する表示装置がある。例えば、特許文献1には、運転者のアクセル操作量、ブレーキ操作量を、基準位置からそれぞれ異なる方向への変位量で表示するとともに、基準位置の一方側と他方側に、それぞれ、アクセル操作量とブレーキ操作量とが燃費が良好な領域にあるのか、または、非良好な領域にあるのかを視覚的に区別することが可能な境界線を表示する表示装置が開示されている。
【0003】
このような表示装置によれば、アクセル操作量とブレーキ操作量とのそれぞれの現在の操作量と、燃費が良好な範囲の境界線が視覚的に認識できるので、境界線を超えないように注意して運転を行うことで、燃費が良好な運転を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−085483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記した特許文献1に記載のような表示装置(従来の表示装置)では、アクセル操作量とブレーキ操作量とを表示図形の異なる方向(向き)への伸長によって表示している。また、アクセル操作量とブレーキ操作量とが燃費が良好な範囲にあるか否かを、基準位置を跨いで互いに異なる方向にある境界線で区別可能としている。そのため、[アクセルペダル⇔ブレーキペダル]の踏み替えを行ったときに、表示図形が大きく変化し、運転者が注意すべき境界線も基準位置を跨いで異なる方向に変わってしまう。
【0006】
このように、従来の表示装置では、アクセル操作とブレーキ操作とにおいて、いずれの場合もフットペダルを操作しているのにも関わらず、目標が基準位置から逆側に2つあると、運転者はいずれの目標に合わせて操作すべきかの混乱が生じるという課題があった。
【0007】
本発明はそのような実情を考慮してなされたもので、運転者による車両の運転操作状態を表示する表示装置において、運転者が混乱を招かないような表示を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、運転者による車両の運転操作状態を表示する表示装置において、アクセル操作時に、アクセル操作量を基準位置から一方向への変位量で表示するとともに、前記基準位置から前記一方向に所定量離れた位置にアクセル操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界または範囲を表示し、また、ブレーキ操作時に、ブレーキ操作量を前記基準位置から前記一方向への変位量で表示するとともに、前記基準位置から前記一方向に所定量離れた位置にブレーキ操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線または範囲を表示することを技術的特徴としている。
【0009】
本発明によれば、アクセル操作量とブレーキ操作量とを、基準位置から同じ方向(同じ側)への変化量で表示している。さらに、燃費が良好な領域にあるか否かを区別可能な境界線(または範囲)も同じ方向に表示している。これにより、アクセル操作時とブレーキ操作時とにおいて目標位置(燃費良好領域を区別する境界線(範囲)の位置)が同じ側となるので、運転者が混乱を招くようなことがなくなる。
【0010】
本発明の具体的な構成として、アクセル操作時は、ブレーキ操作量及びブレーキ操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線及び範囲を非表示とするという構成を挙げることができる。また、ブレーキ操作時は、アクセル操作量及びアクセル操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線及び範囲を非表示とするという構成を挙げることができる。
【0011】
このような構成を採用すれば、例えば、コンビネーションメータに設けた同一の表示部に、アクセル操作量及び境界線(範囲)とブレーキ操作量及び境界線(範囲)とを、フットペダル操作(アクセルペダル⇔ブレーキペダル)に応じて切り替えて表示することが可能になる。
【0012】
本発明において、前記アクセル操作量を視覚的に区別可能とする境界線または範囲、及び、前記ブレーキ操作量を視覚的に区別可能とする境界線または範囲は、いずれも、前記基準位置から同じ量だけ離れた位置に表示されるようにすることが好ましい。このような構成を採用すると、アクセル操作時とブレーキ操作時とにおいて、前記基準位置及び境界線(範囲)の位置が変化しないようにすることが可能になる。これにより、アクセル操作時とブレーキ操作時とにおいて、運転者は、その各操作量が燃費が良好な領域にあるか否かをより一層確認しやすくなる。また、アクセル操作時とブレーキ操作時とにおいて表示が切り替わっても、前記基準位置及び境界線(範囲)が同じ位置に表示されるので、運転者が違和感を感じないようになる。
【0013】
本発明の具体的な構成として、車両がブレーキ操作量に基づいてエンジンの自動停止を行うアイドリングストップ車両である場合、エンジン自動停止前のブレーキ操作時の表示は、ブレーキ操作量がエンジンの自動停止の許可範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示とするという構成を挙げることができる。このような構成を採用すれば、エンジン自動停止前(アイドリングストップ前)において、運転者は、現状のブレーキ操作量がエンジンの自動停止の許可範囲に達しているか否かを視覚的に確認することが可能になる。また、運転者は、エンジン自動停止とするために、ブレーキペダルを、あとどのくらい踏み込めばよいのかを視覚的に認識することが可能になる。
【0014】
本発明の具体的な構成として、車両がブレーキ操作量に基づいてエンジンの自動始動を行うアイドリングストップ車両である場合、エンジン自動停止中のブレーキ操作量の表示は、ブレーキ操作量がエンジンの自動始動の許可範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示とするという構成を挙げることができる。このような構成を採用すれば、運転者は、現状のブレーキ操作量がエンジンの自動始動の許可範囲にあるか否かを視覚的に確認することが可能になる。また、運転者は、エンジンを自動始動とするために、ブレーキペダルの戻し操作を、あとどのくらい行えばよいのかを視覚的に認識することができる。
【0015】
本発明の具体的な構成として、車両がブレーキ操作量に基づいてエンジンの自動始動を行うアイドリングストップ車両である場合、エンジン自動停止中の表示は、電力使用状況がエンジンの自動停止の継続可能範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示と、空調使用状況がエンジンの自動停止の継続可能範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示と、ブレーキ操作量がエンジンの自動始動の許可範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線または範囲の表示との3つの表示とし、これら3つの表示のうち、いずれか1つを選択するという構成を挙げることができる。
【0016】
この場合、上記3つの表示を所定時間ごとに切り替えて表示するようにしてもよいし、また、ブレーキ操作量、電力使用状況、空調使用状況のうち、境界線(範囲)に最も近い状況となっているものを選択して表示するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、運転者による車両の運転操作状態を表示する表示装置において、運転者が混乱を招かないような表示を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の表示装置を適用する車両の一例を示す略構成図である
図2図1の車両に搭載されるコンビネーションメータの一例を示す図である。
図3】ECU等の制御系の構成を示すブロック図である。
図4】走行中のアクセル操作量の表示例を示す図(A)、減速中のブレーキ操作量の表示例を示す図(B)、及び、停車中(アイドリングストップ前)のブレーキ操作量の表示例を示す図(C)を併記して示す図である。
図5】走行中のアクセル操作量の表示例を示す図(A)、減速中のブレーキ操作量の表示例を示す図(B)、及び、停車中(アイドリングストップ前)のブレーキ操作量の表示例を示す図(C)を併記して示す図である。
図6】燃費良好運転を判定するためのアクセル操作量判定閾値を求めるマップの一例を示す図である。
図7】燃費良好運転を判定するためのブレーキ操作量判定閾値を求めるマップの一例を示す図である。
図8】アイドリングストップ中の電力使用状況の表示例を示す図である。
図9】ECUが実行する表示制御の一例を示すフローチャートである。
図10】ECUが実行する表示制御の一例を示すフローチャートである。
図11】アイドリングストップ中の電力使用状況の表示例(A)、アイドリングストップ中の空調使用状況の表示例(B)、アイドリングストップ中のブレーキ操作量の表示例(C)を併記して示す図である。
図12】ブレーキ操作量の表示の他の例を示す図である。
図13】停車中(アイドリングストップ前)のクラッチ操作量の表示例を示す図である。
図14】アイドリングストップ中のクラッチ操作量の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
[実施形態1]
図1は本発明の表示装置適用する車両の一例を示す略構成図である。
【0021】
この例の車両100は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式の車両であって、エンジン1、トルクコンバータ2を有する自動変速機3、ドリブンギヤ41、ファイナルギヤ42、デファレンシャル装置43、ドライブシャフト51L,51R、駆動輪(前輪)5L,5R、従動輪(後輪:図示せず)、及び、ECU(Electronic Control Unit)200などを備えており、このECU200、後述する運転状態表示部31及びセンサ102,107,108などによって本発明の表示装置が構成されている。
【0022】
なお、ECU200は、例えば、エンジンECU、アイドリングストップECU、バッテリECU、メータECU、空調ECUなどによって構成されており、これらのECUが互いに通信可能に接続されている。
【0023】
次に、エンジン1、トルクコンバータ2、及び、自動変速機3等の各部について以下に説明する。
【0024】
−エンジン−
エンジン1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなど、燃料を燃焼させて動力を出力する公知の動力装置であって、吸気通路11に設けられたスロットルバルブ13のスロットル開度、燃料噴射装置15による燃料噴射量、及び、点火装置16の点火時期などの運転状態を制御できるように構成されている。エンジン1には、出力軸であるクランクシャフト10の回転角(クランク角)を検出するクランクポジションセンサ101が配置されている。このクランクポジションセンサ101の出力信号からエンジン回転数を算出することができる。また、エンジン1には排気通路12が接続されており、燃焼後の排気ガスは排気通路12を経て図示しない酸化触媒等の排気浄化装置19による浄化が行われた後に大気中に放出される。
【0025】
上記エンジン1のスロットルバルブ13の制御には、例えば、エンジン回転数及び運転者によるアクセルペダル6の踏み込み量(アクセル開度)などのエンジン1の状態に応じた最適な吸入空気量(目標吸気量)が得られるようにスロットル開度を制御する周知の電子スロットル制御が採用されている。スロットルバルブ13の開度はスロットルポジションセンサ103によって検出される。
【0026】
−トルクコンバータ−
トルクコンバータ(T/C)2は、入力軸側のポンプインペラ、出力軸側のタービンランナ、トルク増幅機能を発現するステータ、及び、ロックアップクラッチなどを備え、ポンプインペラとタービンランナとの間で流体(ATF)を介して動力伝達を行う公知の流体継手である。このトルクコンバータ2のポンプインペラはエンジン1のクランクシャフト10に連結されており、タービンランナは自動変速機3の入力軸に連結されている。
【0027】
−自動変速機−
自動変速機3としては、例えば、プライマリプーリ、セカンダリプーリ、及び、これらプライマリプーリとセカンダリプーリとの間に巻き掛けられたベルトなどを備え、変速比を無段階に調整するベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が用いられている。なお、自動変速機(無段変速機)3と上記トルクコンバータ2との間の動力伝達経路には前後進切替機構(図示せず)が設けられている。
【0028】
そして、この例の自動変速機(無段変速機)3は、ECU200の制御によって、自動変速モード、及び、有段変速機と同様に予め段階的に設定された複数の変速比(変速段)を変更する手動変速モードの設定が可能となっている。
【0029】
自動変速機3の出力軸に伝達された動力(エンジン1の動力)は、出力ギヤ3a、ドリブンギヤ41、ファイナルギヤ42、デファレンシャル装置43、及び、ドライブシャフト51L,51Rを介して左右の駆動輪5L,5Rに伝達される。
【0030】
なお、この例において、自動変速機3の油圧制御を行う油圧制御回路の油圧源としては、エンジン1からの動力によって機械的に駆動されるオイルポンプ(図示せず)と、電動オイルポンプ40(図3参照)とを備えており、例えば、後述するアイドリングストップ制御によるエンジン停止中、及び、エンジン停止後の再発進時における油圧を電動オイルポンプ40によって確保するようにしている。
【0031】
なお、自動変速機3については、トロイダル式の無段変速機や、クラッチ及びブレーキ等の摩擦係合装置と遊星歯車装置とを用いて変速段を設定する有段式(遊星歯車式)の自動変速機などの他の方式の自動変速機を用いてもよい。
【0032】
−スタータモータ、オルタネータなどについて−
また、この例の車両100には、図3に示すように、スタータモータ17、オルタネータ18、バッテリ20、及び、空調装置(空気調和装置)50などが搭載されている。
【0033】
スタータモータ17は、エンジン1を始動する際にモータリング(クランキング)を行うために設けられており、バッテリ20から供給される電力により駆動される。
【0034】
オルタネータ18は、プーリ及び伝動ベルト等を介してエンジン1のクランクシャフト10に連結されており、エンジン1の作動に伴って回転して発電を行う。オルタネータ18にて発電された電力は車載の各種電気負荷及びバッテリ20に供給される。
【0035】
バッテリ20は、例えば、充放電可能な鉛蓄電池であり、車両100に搭載された補機類に電力を供給する機能を有する。例えば、バッテリ20は、エンジン1が始動される際にスタータモータ17に電力を供給する。また、バッテリ20は、エンジン1が運転されているときにオルタネータ18により発電された電力によって充電される。このバッテリ20には、図3に示すように、バッテリ20の充放電電流を検出する電流センサ21、電圧を検出する電圧センサ22及び電池温度を検出するバッテリ温度センサ23が設けられている。なお、電流センサ21、電圧センサ22及びバッテリ温度センサ23の検出結果はECU200に入力されており、ECU200はこれらの検出結果に基づいてバッテリ20の状態を監視する。
(空調装置)
この例の車両100には、車室内の暖房や冷房を行うための空調装置50(図3参照)が搭載されている。空調装置50は、車両100の車室内に調和空気を導くための空気通路を形成する空調ダクト(図示せず)と、この空調ダクト内で空気流を発生させるブロワ52、主として車室内の冷房時に上記空調ダクト内を流通する空気を冷却するための冷凍サイクル(コンプレッサ51、コンデンサ、膨張弁、エバポレータ等)、及び、主として車室内の暖房時に空調ダクト内を流通する空気を加熱するためのヒータコア(図示せず)などを備えている。なお、空調装置50は、車室内の温度を設定する温度設定スイッチ、及び、ブロワ風量を設定するブロワスイッチなどを備えている。
【0036】
−シフト操作装置−
この例の車両100には、図3に示すようなシフト操作装置8が設けられている。このシフト操作装置8は運転席の近傍に配置されている。シフト操作装置8には変位操作可能なシフトレバー81が設けられている。
【0037】
シフト操作装置8には、パーキングポジション(Pポジション)、リバースポジション(Rポジション)、ニュートラルポジション(Nポジション)、ドライブポジション(Dポジション)、及び、シーケンシャルポジション(Sポジション)を有するシフトゲート8aが形成されており、運転者が所望のシフトポジションへシフトレバー81を変位させることが可能となっている。これらPポジション、Rポジション、Nポジション、Dポジション、Sポジションの各ポジションは、シフトポジションセンサ105によって検出される。
【0038】
上記シフトレバー81がDポジションに操作されている状態では、自動変速モードとされ、車速及びアクセル操作量に基づいて予め設定された変速マップを参照して目標変速段を求めて、自動変速機3の変速制御を行う。一方、シフトレバー81がSポジションに操作されたときに、手動にて変速操作を行う手動変速モード(シーケンシャルモード)が設定される。
【0039】
−運転状態表示部−
この例の車両100には、運転者による車両の運転操作状態(運転操作量)や電力・空調の使用状況などを表示する運転状態表示部(エコドライブインジケータ)31が装備されている。以下、この運転状態表示部31について説明する。
【0040】
まず、図2に示すように、車室内の運転席前方に配置されたコンビネーションメータ30には、スピードメータ32、タコメータ33、ウォータテンパラチャゲージ34、フューエルゲージ35、オドメータ(図示せず)、トリップメータ(図示せず)、及び、各種のウォーニングインジケータランプなどが配置されており、このコンビネーションメータ30の中央部に運転状態表示部31が配置されている。運転状態表示部31としては、例えばLCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)が採用されている。
【0041】
以上のコンビネーションメータ30のメータ類等の指示・表示制御、及び、運転状態表示部31の表示制御はECU200によって行われる。運転状態表示部31の表示は、車両100の[走行中]、[減速中]、[停車中(アイドリングストップ前)]、及び、[アイドリングストップ中]の各運転操作状態ごとに切り替えられる。この運転状態表示部31の各運転操作状態ごとの表示の例については後述する。
【0042】
−ECU−
ECU200は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びバックアップRAMなどを備えている。
【0043】
ROMには、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはイグニッションOFF時などにおいて保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
【0044】
図3に示すように、ECU200には、クランクポジションセンサ101、アクセルペダル6(図1参照)の操作量(アクセル開度)を検出するアクセルポジションセンサ102、エンジン1のスロットルバルブ13の開度を検出するスロットルポジションセンサ103、エンジン水温(冷却水温)を検出する水温センサ104、シフトポジションセンサ105、イグニッションスイッチ106、車体速度に応じた信号を出力する車速センサ107、及び、運転者により操作されるブレーキペダル7(図1参照)の操作量(踏み込み量)を検出するブレーキペダルセンサ108などが接続されている。また、ECU200には、吸入空気量を検出するエアフロメータ、吸入空気温度を検出する吸気温センサ、排気ガス中のA/F(排気A/F)を検出する空燃比センサ、及び、排気ガス中の酸素濃度を検出するO2センサなどのエンジン1の運転状態を示すセンサなどが接続されており、これらの各センサからの信号がECU200に入力される。さらに、ECU200には、電流センサ21、電圧センサ22、及び、バッテリ温度センサ23なども接続されており、これらの各センサからの信号もECU200に入力されるようになっている。
【0045】
また、ECU200には、エンジン1のスロットルバルブ13を開閉駆動するスロットルモータ14、燃料噴射装置(インジェクタ等)15、及び、点火装置(点火プラグ及びイグナイタ等)16、スタータモータ17、オルタネータ18、電動オイルポンプ40、空調用のコンプレッサ51及びブロワ52などが接続されている。
【0046】
さらに、ECU200には、カーナビゲーション装置60及び外部情報収集装置70が接続されている。カーナビゲーション装置60は、GPS(Global Positioning System)人工衛星との通信により特定した自車両の位置と地図データとを利用して走行経路の設定及び誘導を行なう車載装置である。
【0047】
外部情報収集装置70は、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)による道路交通情報の受信や、路側に設置された路側通信装置との通信によって道路の形状、渋滞の発生状況、工事や事故の有無、天候、路面状態などの情報を収集する。
【0048】
そして、ECU200は、上記した各種センサの出力信号に基づいて、エンジン1のスロットルバルブ13の開度制御(吸入空気量制御)、燃料噴射量制御(インジェクタの開閉制御)、点火時期制御(点火プラグの駆動制御)などを含むエンジン1の各種制御を実行する。また、ECU200は、上記シフトレバー81がDポジションに操作されている状態では、車速及びアクセル操作量に基づいて予め設定された変速マップを参照して目標変速段を求めて自動変速機3の変速制御を行う(自動変速モード)。一方、シフトレバー81がSポジションに操作されたときには、運転者による手動変速操作に応じて自動変速機3の変速制御を行う(シーケンシャルモード)。
【0049】
さらに、ECU200は[アイドリングストップ制御]及び「運転状態表示部の表示制御」を実行する。
【0050】
−アイドリングストップ制御−
この例の車両100はアイドリングストップ車両であって、ECU200は、アイドリングストップ条件(エンジン自動停止条件)が成立した場合にエンジン1を自動的に停止し、アイドリングストップ解除条件(エンジン自動始動条件)が成立した場合にエンジン1を自動的に始動する、いわゆるアイドリングストップ制御(エコラン制御)を実行することが可能である。
【0051】
上記アイドリングストップ条件としては、例えば、イグニッションスイッチ106がオン(IG−ON)であること、アクセルオフ(アクセルポジションセンサ102の出力信号から認識)であること、ブレーキ操作量(ブレーキペダルセンサ108の出力信号から認識)が所定の判定閾値THbrk1以上であること、車両停止状態(車速が0:車速センサ107の出力信号から認識)であることを含むように設定されている。そして、このようなアイドリングストップ条件が成立すると、ECU200は、燃料噴射装置15に指令を出し、燃料噴射を停止(フューエルカット)させることでエンジン1を自動停止させる(エンジン自動停止)。なお、フューエルカットに加えて、点火カットを行うようにしてもよい。
【0052】
一方、上記アイドリングストップ解除条件としては、アイドリングストップ条件が成立した後、例えば、ブレーキペダル7の踏み込みが緩められて、ブレーキ操作量(ブレーキペダルセンサ108の出力信号から認識)が所定の判定閾値THbrk2(例えば、THbrk2<THbrk1)よりも小さくなったことを条件とする。そして、エンジン1が自動停止している状態(アイドリングストップ状態)で上記アイドリングストップ解除条件が成立すると、ECU200は、点火装置16及びスタータモータ17に指令を出し、燃料噴射を開始させるとともに、スタータモータ17を作動させてエンジン1のクランキングを行って、エンジン1を自動的に再始動させる(エンジン自動始動)。
【0053】
−運転状態表示部の表示制御−
次に、ECU200が実行する運転状態表示部31の表示制御について説明する。
【0054】
まず、本実施形態において、運転状態表示部31の表示は、車両100の[走行中]、[減速中]、[停車中(アイドリングストップ前)]、及び、[アイドリングストップ中]の各運転操作状態ごとに切り替えられる。この運転状態表示部31の各運転操作状態ごとの表示の例について図4図8を参照して説明する。
【0055】
[走行中]
車両100が走行中の場合には、運転状態表示部31の表示は図4(A)に示す形態の表示(アクセル操作量を示す表示)となる。
【0056】
具体的には、運転状態表示部31に、基準位置31a、この基準位置31aから一方向(伸長方向:Xb方向)に向けて順に配置された燃費良好領域(エコ運転領域)31c及び警告領域31d、これら燃費良好領域31cと警告領域31dとの境界線31b、現状のアクセル操作量(アクセル開度)に応じて一方向(Xb方向)に伸長またはXa方向に縮小する棒グラフ31e(以下、アクセル操作量表示バー31eという)、[ECO(アクセル)]の文字31f、及び、低燃費方向を示す矢印31gが表示される。
【0057】
アクセル操作量表示バー31eは、基準位置31aから燃費良好領域31cに伸長可能であり、また、その燃費良好領域31cから境界線31bを超えて警告領域31dにまで伸長可能である(図5(A)参照)。
【0058】
上記燃費良好領域31cと警告領域31dとの境界線31b(アクセル操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線)は、基準位置31aから一方向(アクセル操作量表示バー31eの伸長方向:Xb方向)に一定の距離だけ離れた位置に表示される。この境界線31bは基準位置31aに対する表示位置は常に一定であるが、境界線31bの値(燃費良好領域を判定するアクセル操作量の判定閾値)は車速に応じて設定される。
【0059】
具体的には、例えば、図6に示すマップを用い、現在の車速[km/h]に基づいて燃費良好運転を判定するためのアクセル操作量判定閾値Thaccx[%]を求め、その求めたアクセル操作量判定閾値Thaccxを上記境界線31bの閾値とすることにより、境界線31bの閾値が車速に応じて可変に設定されるようになっている。
【0060】
図6に示すマップは、車速[km/h]とアクセル操作量[%]とをパラメータとして、エンジン1の燃費が良好な燃費良好領域(エコ運転領域)と、エンジン1の燃費が良好でない燃費非良好領域(非エコ運転領域)とを区分する(判定する)ためのアクセル操作量判定閾値Thacc(境界線)を、予め実験・シミュレーション等によって適合したものをマップ化したものであってECU200のROMに記憶されている。
【0061】
なお、「燃費非良好領域」とは、急加速をもたらすアクセル操作が行われたり、車速が高すぎるアクセル操作が行われる等により燃費が悪くなる運転領域に相当し、「燃費良好領域」とは、そのような燃費が非良好な運転領域を除く、燃費が良好な運転領域に相当する。
【0062】
また、この例では、上記した処理にて求めたアクセル操作量判定閾値Thaccx[%]と、現状のアクセル操作量[%](アクセルポジションセンサ102の出力信号から認識)とから、運転状態表示部31に表示するアクセル操作量表示バー31eの表示長(基準位置31aから(伸長方向:Xb方向)の先端までの長さ:基準位置31aから一方向への表示バー31eの変位量)を、以下の(1)式に基づいて算出し、その算出した表示長に基づいてアクセル操作量表示バー31eの表示を制御する。
【0063】
アクセル操作量表示バー31eの表示長=[(現状のアクセル操作量)/(アクセル操作量判定閾値Thaccx)]×100[%] ・・・(1)
このようにして現状のアクセル操作量を示すアクセル操作量表示バー31eの表示を制御することにより、そのアクセル操作量表示バー31eの表示長(伸長量)は、アクセル操作量に応じた燃費に合わせて変化するようになる。つまり、アクセル操作量表示バー31eの表示長は、燃費が良好なアクセル操作量であればあるほど短くなる(Xb方向への伸長量が縮小する)。一方、燃費が悪くなる側のアクセル操作量であればあるほどアクセル操作量表示バー31eの表示長が長くなる(Xb方向への伸長量が増加する)。なお、走行中にブレーキペダル7が操作されない状態(ブレーキ操作量=0)でアクセルオフ(アクセル操作量=0)である場合は、アクセル操作量表示バー31eの伸長量が0(基準位置31a)となる。
【0064】
以上のアクセル操作量判定閾値Thaccxの算出処理、アクセル操作量表示バー31eの表示長の算出処理、及び、アクセル操作量表示バー31eの表示制御を含む運転状態表示部31の表示制御はECU200において実行される。
【0065】
[減速中]
車両100が減速中(ブレーキ操作による減速中)の場合には、運転状態表示部31の表示は図4(B)に示す形態の表示(ブレーキ操作量を示す表示)となる。
【0066】
具体的には、運転状態表示部31に、基準位置31a、この基準位置31aから一方向(伸長方向:Xb方向)に向けて順に配置された燃費良好領域(エコ運転領域)31c及び警告領域31d、これら燃費良好領域31cと警告領域31dとの境界線31b、現状のブレーキ操作量に応じて一方向(Xb方向)に伸長またはXa方向に縮小する棒グラフ31e(以下、ブレーキ操作量表示バー31eという)、[ECO(ブレーキ)]の文字31f、及び、低燃費方向を示す矢印31gが表示される。
【0067】
ブレーキ操作量表示バー31eは、基準位置31aから燃費良好領域31cに伸長可能であり、また、その燃費良好領域31cから境界線31bを超えて警告領域31dにまで伸長可能である(図5(B)参照)。
【0068】
この図4(B)の基準位置31aの表示位置(Xa,Xb方向及びその直交方向の位置)は、図4(A)の基準位置31aの表示位置と同じである。また、上記燃費良好領域31cと警告領域31dとの境界線31b(ブレーキ操作量が燃費が良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線)は、基準位置31aから一方向(ブレーキ操作量表示バー31eの伸長方向:Xb方向)に一定の距離(図4(A)と同じ量)だけ離れた位置に表示される。したがって、この図4(B)に示す境界線31bについても上記図4(A)の境界線31bと同じ位置に表示される。
【0069】
そして、この例の境界線31bについても、境界線31bの値(燃費良好領域を判定するブレーキ操作量の判定閾値)は車速に応じて設定される。
【0070】
具体的には、例えば、図7に示すマップを用い、現在の車速[km/h]に基づいて燃費良好運転を判定するためのブレーキ操作量判定閾値Thbrkx[%]を求め、その求めたブレーキ操作量判定閾値Thbrkxを上記境界線31bの閾値とすることにより、境界線31bの閾値が車速に応じて可変に設定されるようになっている。
【0071】
図7に示すマップは、車速[km/h]とブレーキ操作量[%]とをパラメータとして、エンジン1の燃費が良好な燃費良好領域(エコ運転領域)と、エンジン1の燃費が良好でない燃費非良好領域(非エコ運転領域)とを区分する(判定する)ためのブレーキ操作量判定閾値Thbrk(境界線)を、予め実験・シミュレーション等によって適合したものをマップ化したものであってECU200のROMに記憶されている。
【0072】
なお、「燃費非良好領域」とは、急ブレーキや、必要以上の過度のブレーキ操作が行われる等により燃費が悪くなる運転領域に相当し、「燃費良好領域」とは、そのような燃費が非良好な運転領域を除く、燃費が良好な運転領域に相当する。
【0073】
また、この例では、上記した処理にて求めたブレーキ操作量判定閾値Thbrkx[%]と、現在のブレーキ操作量[%](ブレーキペダルセンサ108の出力信号から認識)とから、運転状態表示部31に表示するブレーキ操作量表示バー31eの表示長(基準位置31aから(伸長方向:Xb方向)の先端までの長さ:基準位置31aから一方向へのブレーキ操作量表示バー31eの変位量)を、以下の(2)式に基づいて算出し、その算出した表示長に基づいてブレーキ操作量表示バー31eの表示を制御する。
【0074】
ブレーキ操作量表示バー31eの表示長=[(現在のブレーキ操作量)/(ブレーキ操作量判定閾値Thbrkx)]×100[%] ・・・(2)
このようにして現状のブレーキ操作量を示すブレーキ操作量表示バー31eの表示を制御することにより、そのブレーキ操作量表示バー31eの表示長(伸長量)は、ブレーキ操作量に応じた燃費に合わせて変化するようになる。つまり、ブレーキ操作量表示バー31eの表示長は、燃費が良好なブレーキ操作量であればあるほど短くなる(Xb方向への伸長量が縮小する)。一方、燃費が悪くなる側のブレーキ操作量であればあるほどブレーキ操作量表示バー31eの表示長が長くなる(Xb方向への伸長量が増加する)。
【0075】
以上のブレーキ操作量判定閾値Thbrkxの算出処理、ブレーキ操作量表示バー31eの表示長の算出処理、及び、ブレーキ操作量表示バー31eの表示制御を含む運転状態表示部31の表示制御はECU200において実行される。
【0076】
[停車中(アイドリングストップ前)]
次に、車両100が停車中であってアイドリングストップ前の状態での表示は、図4(C)に示す形態の表示(ブレーキ操作量を示す表示)となる。
【0077】
具体的には、運転状態表示部31に、基準位置31a、この基準位置31aから一方向(伸長方向:Xb方向)に向けて順に配置されたアイドリングストップ不可領域31c及び許可領域(エンジン自動停止許可範囲)31d、これらアイドリングストップ不可領域31cと許可領域31dとの境界線31b、現状のブレーキ操作量に応じて一方向(Xb方向)に伸長またはXa方向に縮小する棒グラフ31e(以下、ブレーキ操作量表示バー31eという)、[ECO(ブレーキ)]の文字31f、及び、アイドリングストップ許可方向を示す矢印31gが表示される。
【0078】
ブレーキ操作量表示バー31eは、基準位置31aからアイドリングストップ不可領域31cに伸長可能であり、また、そのアイドリングストップ不可領域31cから境界線31bを超えて許可領域31dにまで伸長可能である(図5(C)参照)。
【0079】
この図4(C)の基準位置31aの表示位置(Xa,Xb方向及びその直交方向の位置)は、図4(A)の基準位置31aの表示位置と同じである。また、上記アイドリングストップ不可領域31cと許可領域31dとの境界線31b(ブレーキ操作量がエンジンの自動停止の許可範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線)は、基準位置31aから一方向(ブレーキ操作量表示バー31eの伸長方向:Xb方向)に一定の距離(図4(A)と同じ量)だけ離れた位置に表示される。したがって、この図4(C)に示す境界線31bについても上記図4(A)の境界線31bと同じ位置に表示される。
【0080】
そして、この例の境界線31bの値(アイドリングストップ許可領域を判定するブレーキ操作量の判定閾値)には、上記したアイドリングストップ条件のうちの1つの条件「ブレーキ操作量が所定の判定閾値THbrk1以上であること」の判定に用いられる判定閾値THbrk1[%]が設定されている。したがって、車両100の停車中(アイドリングストップ前)において、図5(C)に示すように、ブレーキ操作量表示バー31eの先端が境界線31bを超えて許可領域31dに入った場合は、アイドリングストップ条件のうちの1つの条件が成立することになる。
【0081】
また、この停車中(アイドリングストップ前)におけるブレーキ操作量表示バー31eの表示制御は次の処理で行われる。すなわち、上記判定閾値THbrk1[%]と、現在のブレーキ操作量[%](ブレーキペダルセンサ108の出力信号から認識)とから、運転状態表示部31に表示するブレーキ操作量表示バー31eの表示長(基準位置31aから(伸長方向:Xb方向)の先端までの長さ:基準位置31aから一方向への表示バー31eの変位量)を、以下の(3)式に基づいて算出し、その算出した表示長に基づいてブレーキ操作量表示バー31eの表示を制御する。
【0082】
ブレーキ操作量表示バー31eの表示長=[(現在のブレーキ操作量)/(判定閾値THbrk1)]×100[%] ・・・(3)
このようにして現状のブレーキ操作量を示すブレーキ操作量表示バー31eの表示を制御することにより、そのブレーキ操作量表示バー31eの表示長(伸長量)は、ブレーキ操作量に応じて変化するようになる。つまり、ブレーキ操作量表示バー31eの表示長は、ブレーキ操作量がアイドリングストップの判定閾値THbrk1に近くなればなるほど長くなる(Xb方向への伸長量が増加する)。
【0083】
以上のブレーキ操作量表示バー31eの表示長の算出処理、及び、ブレーキ操作量表示バー31eの表示制御を含む運転状態表示部31の表示制御はECU200において実行される。
【0084】
[アイドリングストップ中]
アイドリングストップ中において、現状の電力使用量が後述する基準値Thpow1未満であり、かつ、現状の空調使用量が後述する基準値Thpow2未満であるという条件が成立している場合には、図8に示す形態の表示(電力使用状況の表示)が表示される。
【0085】
具体的には、運転状態表示部31に、基準位置31a、この基準位置31aから一方向(伸長方向:Xb方向)に向けて順に配置されたアイドリングストップ継続可能領域31c及び警告領域31d、これらアイドリングストップ継続可能領域31cと警告領域31dとの境界線31b、現状の電力使用量に応じて一方向(Xb方向)に伸長またはXa方向に縮小する棒グラフ31e(以下、電力使用状況表示バー31eという)、[ECO(電力)]の文字31f、及び、電力使用量低減方向を示す矢印31gが表示される。
【0086】
電力使用状況表示バー31eは、基準位置31aからアイドリングストップ継続可能領域31cに伸長可能であり、また、そのアイドリングストップ継続可能領域31cから境界線31bを超えて警告領域31dにまで伸長可能である。
【0087】
この図8の基準位置31aの表示位置(Xa,Xb方向及びその直交方向の位置)は、図4(A)の基準位置31aの表示位置と同じである。また、上記アイドリングストップ継続可能領域31cと許可領域31dとの境界線31b(電力使用状況がエンジンの自動停止の継続可能範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線)は、基準位置31aから一方向(電力使用状況表示バー31eの伸長方向:Xb方向)に一定の距離(図4(A)と同じ量)だけ離れた位置に表示される。したがって、この図8に示す境界線31bについても上記図4(A)の境界線31bと同じ位置に表示される。
【0088】
また、この図8の電力使用状況表示バー31eの表示制御は次の処理で行われる。すなわち、後述する電力使用量の基準値Thpow1と、アイドリングストップ中における現状の電力使用量とから、運転状態表示部31に表示する電力使用状況表示バー31eの表示長(基準位置31aから(伸長方向:Xb方向)の先端までの長さ:基準位置31aから一方向への表示バー31eの変位量)を、以下の(4)式に基づいて算出し、その算出した表示長に基づいて電力使用状況表示バー31eの表示を制御する。
【0089】
電力使用状況表示バー31eの表示長=[(現状の電力使用量)/(電力使用量の基準値Thpow1)]×100[%] ・・・(4)
このようにして現状の電力使用量を示す電力使用状況表示バー31eの表示を制御することにより、その電力使用状況表示バー31eの表示長(伸長量)は、電力使用量に応じて変化するようになる。つまり、電力使用状況表示バー31eの表示長は、現状の電力使用量が電力使用量の基準値Thpow1に近づくほど長くなる(Xb方向への伸長量が増加する)。
【0090】
(電力使用量の基準値)
電力使用量の基準値Thpow1については、例えば、車両100の位置に関する位置情報(騒音等の情報)、日時情報(月日、時刻などの情報)、天候情報(天気(晴・曇・雨・雪等)、外気温度等の情報)などの外部情報(外部条件)をパラメータとして、運転者を含むユーザによって操作される車載機器、例えば、空調装置50のブロワ52、ヘッドランプ、オーディオ装置、ワイパなどの各車載機器について最適な電力使用状況(電力量)が予め設定されたテーブルを用い、上記外部情報(外部条件)に基づいて上記テーブルを参照して各車載機器ごとの最適電力使用量(外部条件に対応した最適電力使用量)を求め、それらの合計値に、ユーザ操作に関係なく常に駆動される車載機器の電力使用量の合計値を加えたものを電力使用量の基準値Thpow1とする。
【0091】
具体的に、上記テーブルには、上記外部情報(外部条件)に対応して、例えば、ブロワ52については5段階の最適電力使用レベル(L0(=0)〜L4(最大))、ヘッドランプについては3段階の最適電力使用レベル(L0(=0)〜L2(最大))、オーディオ装置については5段階の最適電力使用レベル(L0(=0)〜L4(最大))、ワイパについては3段階の最適電力使用レベル(L0(=0)〜L2(最大))が設定されており、上記外部情報(外部条件)が、例えば「天候が晴れの日中(昼間)の場合で騒音の少ない環境下」である場合、その外部条件に応じた各車載機器の最適電力使用量、例えば、ブロワ52については5段階の最適電力使用レベル(L0(=0)〜L4(最大))のうちのレベルL1、ヘッドランプについては3段階の最適電力使用レベル(L0(=0)〜L2(最大))のうちのレベルL0(ランプオフ)、オーディオ装置については5段階の最適電力使用レベル(L0(=0)〜L4(最大))のうちのレベルL2、ワイパについては3段階の最適電力使用レベル(L0(=0)〜L2(最大))のうちのレベルL0(ワイパオフ)の最適電力使用量が上記テーブルから読み出され、それらの各車載機器の最適電力使用量の合計値に、ユーザ操作に関係なく常に駆動される車載機器の電力使用量の合計値を加えたものを電力使用量の基準値Thpow1とする。
【0092】
なお、上記最適電力使用量を求めるためのテーブルは、予め実験やシミュレーションによって作成されており、ECU200のROM内に記憶されている。
【0093】
また、上記外部情報は、後述するカーナビゲーション装置60及び外部情報収集装置70によって取得され、ECU200に供給される。
【0094】
(現状の電力使用量)
アイドリングストップ中において、ユーザ操作によって実際に設定されている各車載機器の使用状況(ブロワ52、ヘッドランプ、オーディオ装置、ワイパなどの各車載機器の実際の電力使用レベル)から、それら車載機器の現状の電力使用量の合計値を求め、その求めた実際の電力使用量の合計値に、ユーザ操作に関係なく常に駆動される車載機器の電力使用量の合計値を加えたものを現状の電力使用量とする。さらに、アイドリングストップ開始時からの経過時間(電力使用量の積算値)に応じて現状の電力使用量を増加していく(電力使用状況表示バー31eを伸長していく)ようにする。
【0095】
以上の電力使用量の基準値、現状の電力使用量及び表示バー31eの伸長量の算出処理、並びに、表示バー31eの表示制御を含む運転状態表示部31の表示制御はECU200において実行される。
【0096】
なお、上記電力使用量の基準値Thpow1及び現状の電力使用量については、ユーザによって操作される車載機器の合計値のみ(ユーザ操作に関係なく常に駆動される車載機器の電力使用量の合計値を加算しない値)を用いて、現状の使用状況を示す表示バー31eを表示するようにしてもよい。
【0097】
(空調使用量の基準値・現状の空調使用量)
空調使用量の基準値Thpow2については、例えば、上記外部情報(外部条件)をパラメータとして、ブロワ52について5段階の最適電力使用レベル(L0(=0)〜L4(最大))が上記外部情報(外部条件)に対応して設定されたテーブルを用い、上記外部情報(外部条件)に基づいて上記テーブルを参照してブロワ52の最適電力使用量を求めたものを空調使用量の基準値Thpow2とする。なお、ブロワ52の最適電力使用量を求めるためのテーブルは、予め実験やシミュレーションによって作成されており、ECU200のROM内に記憶されている。
【0098】
現状の空調使用量については、アイドリングストップ中において、ユーザによるブロワスイッチの操作によって実際に設定されているブロワ52の使用レベル(例えば、5段階の使用レベルうちのいずれか1つの電力使用レベル)から、ブロワ52の実際の空調使用量(電力使用量)を求めたものを現状の空調使用量とする。さらに、アイドリングストップ開始時からの経過時間(空調使用量の積算値)に応じて現状の空調使用量を増加していく(空調使用状況表示バー31eを伸長していく)ようにする。
【0099】
以上の空調使用量の基準値及び現状の空調使用量の算出処理は、ECU200において実行される。
【0100】
なお、以上の空調使用量の基準値及び現状の空調使用量には、室内設定温度に基づく空調使用量などを含めておいてもよい。
【0101】
(表示制御例)
次に、運転状態表示部31の表示制御の一例について図9及び図10のフローチャートを参照して説明する。図9及び図10の制御ルーチンは、ECU200において所定期間(例えば数msec)ごとに繰り返して実行される。
【0102】
図9及び図10の制御ルーチンは、イグニッションオン(IG−ON)中において実行される。この制御ルーチンが開始されると、まずは、ステップST101において、車速センサ107の出力信号に基づいて車両100が走行中であるか否かを判定する。ステップST101の判定結果が肯定判定(YES)である場合はステップST102に進む。
【0103】
ステップST102では、上記した[走行中]の処理、つまり、アクセル操作量判定閾値Thaccxの算出処理、アクセル操作量表示バー31eの伸長量の算出処理、及び、アクセル操作量表示バー31eの表示制御などを行って、図4(A)に示すような表示を行う。
【0104】
具体的には、車速センサ107の出力信号から得られる現在の車速[km/h]に基づいて、図6のマップを参照して燃費良好運転を判定するためのアクセル操作量判定閾値Thaccx[%]を求め、その求めたアクセル操作量判定閾値Thaccxを上記した図4(A)の境界線31bの閾値とする。次に、アクセルポジションセンサ102の出力信号から得られる現状のアクセル操作量[%]と、上記アクセル操作量判定閾値Thaccx[%]とを用いて上記(1)式からアクセル操作量表示バー31eの表示長を算出する。そして、その算出結果等に基づいて、運転状態表示部31に、図4(A)に示す、基準位置31a、境界線31b、燃費良好領域31c、警告領域31d、アクセル操作量表示バー31e、[ECO(アクセル)]の文字31f、及び、低燃費方向を示す矢印31gを表示する。
【0105】
このような表示により、運転者は、現状のアクセル操作量が燃費が良好な領域にあるか否かを視覚的に確認することが可能になる。また、運転者は、現状のアクセル操作がどの程度の燃費運転レベル(エコ運転レベル)にあるかを視覚的に認識することができる。ここで、運転者によるアクセルペダル6の操作量が大きくて、図5(A)に示すように、アクセル操作量表示バー31eの先端が境界線31bを超えて警告領域に入った場合、運転者に注意等を促すためのアドバイスを行う。そのアドバイスの形態としては、例えば、図5(A)に示す警告領域31dの点滅、警報音の吹鳴(例えば、コンビネーションメータ30に内蔵のブザー駆動)、運転状態表示部31への警告文字の表示などを挙げることができる。
【0106】
以上の図4(A)に示すような表示は車両100の走行中(ステップST101が肯定判定である間)において継続される。
【0107】
上記ステップST101の判定結果が否定判定(NO)である場合はステップST103に進む。ステップST103では、ブレーキペダルセンサ108の出力信号に基づいてブレーキペダル7の操作による減速中であるか否かを判定する。ステップST103の判定結果が肯定判定(YES)である場合はステップST104に進む。
【0108】
ステップST104では、上記した[減速中]の処理、つまり、ブレーキ操作量判定閾値Thbrkxの算出処理、ブレーキ操作量表示バー31eの伸長量の算出処理、及び、ブレーキ操作量表示バー31eの表示制御などを行って、図4(B)に示すような表示を行う(図4(A)の表示から図4(B)の表示に切り替える)。
【0109】
具体的には、車速センサ107の出力信号から得られる現在の車速[km/h]に基づいて、図7のマップを参照して燃費良好運転を判定するためのブレーキ操作量判定閾値Thbrkx[%]を求め、その求めたブレーキ操作量判定閾値Thbrkxを上記した図4(B)の境界線31bの閾値とする。次に、ブレーキペダルセンサ108の出力信号から得られる現状のブレーキ操作量[%]と、上記ブレーキ操作量判定閾値Thbrkx[%]とを用いて上記(2)式からブレーキ操作量表示バー31eの表示長を算出する。そして、その算出結果等に基づいて、運転状態表示部31に、図4(B)に示す、基準位置31a、境界線31b、燃費良好領域31c、警告領域31d、ブレーキ操作量表示バー31e、[ECO(ブレーキ)]の文字31f、及び、低燃費方向を示す矢印31gを表示する。
【0110】
このような表示により、運転者は、現状のブレーキ操作量が燃費が良好な領域にあるか否かを視覚的に確認することが可能になる。また、運転者は、現状のブレーキ操作がどの程度の燃費運転レベル(エコ運転レベル)にある否かを視覚的に認識することができる。ここで、運転者によるブレーキペダル7の操作量が大きくて、図5(B)に示すように、ブレーキ操作量表示バー31eの先端が境界線31bを超えて警告領域31dに入った場合、運転者に注意等を促すためのアドバイスを行う。そのアドバイスの形態としては、例えば、図5(B)に示す警告領域31dの点滅、警報音の吹鳴、運転状態表示31へぼ警告文字の表示などを挙げることができる。
【0111】
以上の図4(B)に示すような表示は、車両100の減速中(ステップST103が肯定判定である間)において継続される。なお、ブレーキオンからブレーキオフの走行中に戻った場合(ステップST101が肯定判定となった場合)、運転状態表示部31の表示は走行中の表示(図4(A)の表示(アクセル操作量の表示))に切り替わる。
【0112】
一方、上記ステップST103の判定結果が否定判定(NO)である場合は図10のステップST110に進む。ステップST110では、車速センサ107の出力信号に基づいて車両100が停車中であるか否かを判定する。その判定結果が否定判定(NO)である場合(停車中でない場合)はリターンする。
【0113】
ステップST110の肯定判定(YES)である場合はステップST111に進む。ステップST111では、上記したアイドリングストップ条件成立によるアイドリングストップ中であるか否かを判定する。その判定結果が否定判定(NO)である場合、つまり、車両100が停車中でアイドリングストップ前の場合はステップST120に進む。
【0114】
ステップST120では、上記した[停車中(アイドリングストップ前)]の処理、つまり、ブレーキ操作量表示バー31eの伸長量の算出処理、及び、ブレーキ操作量表示バー31eの表示制御などを行って、図4(C)に示すような表示を行う。
【0115】
具体的には、上記したアイドリングストップの判定に用いる判定閾値THbrk1を図4(C)の境界線31bの閾値とする。次に、ブレーキペダルセンサ108の出力信号から得られる現状のブレーキ操作量[%]と、上記判定閾値THbrk1[%]とを用いて上記(3)式からブレーキ操作量表示バー31eの表示長を算出する。そして、その算出結果等に基づいて、運転状態表示部31に、図4(C)に示す、基準位置31a、境界線31b、アイドリングストップ不可領域31c、許可領域31d、ブレーキ操作量表示バー31e、[ECO(ブレーキ)]の文字31f、及び、アイドリングストップ許可方向を示す矢印31gを表示する。
【0116】
このような表示により、運転者は、現状のブレーキ操作量がアイドリングストップの許可領域31dに達しているか否かを視覚的に確認することが可能になる。また、運転者は、アイドリングストップ(エンジン自動停止)とするために、ブレーキペダル7を、あとどのくらい踏み込めばよいのかを視覚的に認識することができる。
【0117】
以上の図4(C)に示すような表示は、車両100が停車中でアイドリングストップが開始されるまでの間において継続される。なお、停車中でアイドリングストップ条件が成立するまでに、アクセルペダル6が踏み込まれて走行状態となった場合(ステップST101が肯定判定となった場合)、運転状態表示部31の表示は走行中の表示(図4(A)の表示(アクセル操作量の表示))に切り替わる。
【0118】
上記ステップST111の判定結果が肯定判定(YES)である場合つまりアイドリングストップ中である場合はステップST112に進む。ステップST112では、カーナビゲーション装置60及び外部情報収集装置70が収集した上記外部情報(位置情報、日時情報、天候情報等)を取得し、その後にステップST113に進む。
【0119】
ステップST113では、上記[アイドリングストップ中]の項で説明した処理により、電力使用量の基準値Thpow1、現状の電力使用量、空調使用量の基準値Thpow2、及び、現状の空調使用量を算出する。
【0120】
次に、ステップST114では、上記ステップST113で算出した電力使用量の基準値Thpow1及び現状の電力使用量を用いて、現状の電力使用量が基準値Thpow1以上であるか否かを判定する。その判定結果が否定判定(NO)である場合つまり現状の電力使用量が基準値Thpow1未満(現状の電力使用量<基準値Thpow1)である場合はステップST116に進む。
【0121】
ステップST116では、上記ステップST113で算出した空調使用量の基準値Thpow2及び現状の空調使用量を用いて、現状の空調使用量が基準値Thpow2以上であるか否かを判定する。その判定結果が否定判定(NO)である場合つまり現状の空調使用量が基準値Thpow2未満(現状の空調使用量<基準値Thpow2)である場合はステップST118に進む。
【0122】
ステップST118では、上記ステップST113で算出した電力使用量の基準値Thpow1及び現状の電力使用量を用いて図8に示すような表示を行う。
【0123】
具体的には、電力使用量の基準値Thpow1を図8の境界線31bの閾値とする。次に、電力使用量の基準値Thpow1と現状の電力使用量とを用いて、上記(4)式から使用電力状況表示バー31eの表示長を算出する。そして、その算出結果等に基づいて、運転状態表示部31に、図8に示す、基準位置31a、境界線31b、アイドリングストップ継続可能領域31c、警告領域31d、電力使用状況表示バー31e、[ECO(電力)]の文字31f、及び、電力使用量低減方向を示す矢印31gを表示する。このような表示により、運転者は、アイドリングストップ状態をどのくらい継続できるのかを視覚的に認識すること可能になる。
【0124】
以上の図8に示すような表示は、アイドリングストップ中であり、現状の電力使用量が基準値Thpow1未満、かつ、現状の空調使用量が基準値Thpow2未満であるという条件が未成立となるまで継続される。なお、この図8のような表示中に、現状の電力使用量が基準値Thpow1以上となった場合(ステップST114が肯定判定となった場合)は、後述する電力使用状況アドバイスを行う。また、現状の空調使用量が基準値Thpow2以上となった場合(ステップST116が肯定判定となった場合)は、後述する空調使用状況アドバイスを行う。
【0125】
また、アクセルペダル6が踏み込まれて走行状態となった場合(ステップST101が肯定判定となった場合)は、運転状態表示部31の表示は走行中の表示(図4(A)の表示(アクセル操作量の表示))に切り替わる。
【0126】
一方、上記ステップST114の判定結果が肯定判定(YES)である場合つまり現状の電力使用量が基準値Thpow1以上(現状の電力使用量≧Thpow1)である場合はステップST115に進む。ステップST115では、電力使用状況を運転者にアドバイスする。具体的には、アイドリングストップ中において現状の電力使用量が基準値Thpow1以上であり電力使用量が多い場合、エンジン1を再始動するための電力を確保する等の理由から、アイドリングストップ解除条件の成立をまたずに、エンジン1が自動始動される場合があるので、このこと(電力使用状況が大きいこと)を運転者に知らせるアドバイスを行う。そのアドバイスの形態としては、図8に示す警告領域31dの点滅、警報音の吹鳴、運転状態表示部31への警告文字の表示などを挙げることができる。
【0127】
また、上記ステップST116の判定結果が肯定判定(YES)である場合、つまり、アイドリングストップ中であり、現状の電力使用量が基準値Thpow1未満、かつ、現状の空調使用量が基準値Thpow2以上である場合は、ステップST117に進む。ステップST117では、空調使用状況が大きいことを運転者にアドバイスする。そのアドバイスの形態としては、図8に示す警告領域31dの点滅、警報音の吹鳴、運転状態表示部31への警告文字の表示などを挙げることができる。
【0128】
そして、以上のような図9及び図10に示す制御はイグニッションオン(IG−ON)中において継続され、イグニッションオフ(IG−OFF)となった時点で終了する。
【0129】
<効果>
以上説明したように、本実施形態によれば、運転者は、運転状態表示部31の表示から、現状のアクセル操作量が燃費が良好な領域にあるか否かを視覚的に確認することができる。また、ブレーキ操作量が燃費が良好な領域にあるか否かを視覚的に確認することができる。
【0130】
しかも、本実施形態では、アクセル操作量とブレーキ操作量とを、運転状態表示部31上での同じ基準位置31aから同じ方向(同じ側(同じ向き))への変化量(表示バー31eの伸長量)で表示している。さらに、燃費が良好な領域にあるか否かを区別可能な境界線31bも同じ方向(基準線31bに対して同じ側(同じ向き))に表示している。これにより、アクセル操作時とブレーキ操作時とにおいて目標位置(燃費良好領域を区別する境界線31bの位置)が同じ側(同じ向き)となるので、[アクセルペダル⇔ブレーキペダル]の踏み替え操作を行っても、運転者が混乱を招くようなことがなくなる。
【0131】
[変形例1]
以上の[実施形態1]にあっては、アイドリングストップ中であり、現状の電力使用量が基準値Thpow1未満、かつ、現状の空調使用量が基準値Thpow2未満である場合に、運転状態表示部31に電力使用状況を示す表示(図8参照)を表示するようにしているが、これに限られることなく、他の状況を含む複数の表示のうちの1つを選択的に表示するようにしてもよい。その一例を図11(A)〜(C)に示す。この図11(A)〜(C)の各図の表示について説明する。
【0132】
図11(A)の表示は、上記した図8の表示(電力使用状況を示す表示)と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
【0133】
図11(B)の表示は、アイドリングストップ中の空調使用状況を示す表示であって、運転状態表示部31に、基準位置31a、この基準位置31aから一方向(伸長方向:Xb方向)に向けて順に配置されたアイドリングストップ継続可能領域31c及び警告領域31d、これらアイドリングストップ継続可能領域31cと警告領域31dとの境界線31b、現状の空調使用量に応じて一方向(Xb方向)に伸長またはXa方向に縮小する表示バー31e、[ECO(空調)]の文字31f、及び、アイドリングストップ許可方向を示す矢印31gが表示される。
【0134】
空調使用状況表示バー31eは、基準位置31aからアイドリングストップ継続可能領域31cに伸長可能であり、また、そのアイドリングストップ継続可能領域31cから境界線31bを超えて警告領域31dにまで伸長可能である。
【0135】
この図11(B)の基準位置31aの表示位置(Xa,Xb方向及びその直交方向の位置)は、図11(A)(図4(A))の基準位置31aの表示位置と同じである。また、上記アイドリングストップ継続可能領域31cと許可領域31dとの境界線31b(空調使用状況がエンジンの自動停止の継続可能範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線)は、基準位置31aから一方向(空調使用状況表示バー31eの伸長方向:Xb方向)に一定の距離(図11(A)(図4(A))と同じ量)だけ離れた位置に表示される。したがって、この図11(B)に示す境界線31bについても上記図11(A)(図4(A))の境界線31bと同じ位置に表示される。
【0136】
そして、この例の境界線31bの値(アイドリングストップ継続可能領域を判定する空調使用量の判定閾値)には上記した空調使用量の基準値Thpow2が設定されている。
【0137】
また、この図11(B)の空調使用状況表示バー31eの表示制御は次の処理で行われる。すなわち、上記した空調使用量の基準値Thpow2と現状の空調使用量とから、運転状態表示部31に表示する空調使用状況表示バー31eの表示長(基準位置31aから(伸長方向:Xb方向)の先端までの長さ:基準位置31aから一方向への表示バー31eの変位量)を、以下の(5)式に基づいて算出し、その算出した表示長に基づいて空調使用状況表示バー31eの表示を制御する。
【0138】
空調使用状況表示バー31eの表示長=[(現状の空調使用量)/(空調使用量の基準値Thpow2)]×100[%] ・・・(5)
このようにして現状の空調使用量を示す空調使用状況表示バー31eの表示を制御することにより、その空調使用状況表示バー31eの表示長(伸長量)は、空調使用量に応じて変化するようになる。つまり、空調使用状況表示バー31eの表示長は、現状の空調使用量が空調使用量の基準値Thpow2に近づくほど長くなる(Xb方向への伸長量が増加する)。
【0139】
図11(C)の表示は、アイドリングストップ中のブレーキ操作量を示す表示であって、運転状態表示部31に、基準位置31a、この基準位置31aから一方向(伸長方向:Xb方向)に向けて順に配置されたエンジン自動始動可能領域31c及びアイドリングストップ領域31d、これらエンジン自動始動可能領域31cとアイドリングストップ領域31dとの境界線31b、現状のブレーキ操作量に応じて一方向(Xb方向)に伸長またはXa方向に縮小するブレーキ操作量表示バー31e、[ECO(ブレーキ)]の文字31f、及び、エンジン自動始動方向を示す矢印31gが表示される。
【0140】
ブレーキ操作量表示バー31eは、基準位置31aからエンジン自動使用不可領域31dにまで伸長可能であり、また、そのエンジン自動使用不可領域31dから境界線31bを超えてエンジン自動始動可能領域31cに変位可能である。
【0141】
この図11(C)の基準位置31aの表示位置(Xa,Xb方向及びその直交方向の位置)は、図11(A)(図4(A))の基準位置31aの表示位置と同じである。また、上記エンジン自動始動可能領域31cとアイドリングストップ領域31dとの境界線31b(ブレーキ操作量がエンジンの自動始動の許可範囲にあるか否かを視覚的に区別可能な境界線)は、基準位置31aから一方向(ブレーキ操作量表示バー31eの伸長方向:Xb方向)に一定の距離(図11(A)(図4(A))と同じ量)だけ離れた位置に表示される。したがって、この図11(C)に示す境界線31bについても上記図11(A)(図4(A))の境界線31bと同じ位置に表示される。
【0142】
そして、この例の境界線31bの値(エンジン自動始動可能領域を判定するブレーキ操作量の判定閾値)には、上記したアイドリングストップ解除条件「ブレーキ操作量が所定の判定閾値THbrk2よりも小さくなったこと」の判定に用いられる判定閾値THbrk2[%]が設定されている。
【0143】
また、このアイドリングストップ中におけるブレーキ操作量表示バー31eの表示制御は次の処理で行われる。すなわち、上記判定閾値THbrk2[%]と、現在のブレーキ操作量[%](ブレーキペダルセンサ108の出力信号から認識)とから、運転状態表示部31に表示するブレーキ操作量表示バー31eの表示長(基準位置31aから(伸長方向:Xb方向)の先端までの長さ:基準位置31aから一方向への表示バー31eの変位量)を、以下の(6)式に基づいて算出し、その算出した表示長に基づいてブレーキ操作量表示バー31eの表示を制御する。
【0144】
ブレーキ操作量表示バー31eの表示長=[(現在のブレーキ操作量)/(判定閾値THbrk2)]×100[%] ・・・(6)
このようにして現状のブレーキ操作量を示すブレーキ操作量表示バー31eの表示を制御することにより、そのブレーキ操作量表示バー31eの表示長(伸長量)は、ブレーキ操作量に応じて変化するようになる。つまり、ブレーキ操作量表示バー31eの表示長は、ブレーキ操作量がアイドリングストップの判定閾値THbrk2に近くなればなるほど長くなる(Xb方向への伸長量が増加する)。このような表示により、運転者は、現状のブレーキ操作量がアイドリングストップ領域31dにあるか否かを視覚的に確認することが可能になる。また、運転者は、エンジン自動始動とするために、ブレーキペダル7の戻し操作を、あとどのくらい行えばよいのかを視覚的に認識することができる。
【0145】
以上のブレーキ操作量表示バー31eの表示長の算出処理、及び、ブレーキ操作量表示バー31eの表示制御を含む運転状態表示部31の表示制御はECU200において実行される。
【0146】
そして、この例では、上記した図11(A)の表示(アイドリングストップ中の電力使用状況の表示)、図11(B)の表示(アイドリングストップ中の空調使用状況の表示)、及び、図11(C)の表示(アイドリングストップ中のブレーキ操作量の表示)の3つの表示のうち、いずれか1つを選択して表示するようにしている。
【0147】
その選択表示の一例として、例えば、[図11(A)の表示]→[図11(B)の表示→[図11(C)の表示]→[図11(A)の表示]→[図11(B)の表示→[図11(C)の表示]→[図11(A)の表示]・・・の順番で、所定時間ごとに切り替えて表示するという方法を挙げることができる。なお、表示の順番は上記以外の順番であってもよい。
【0148】
また、他の例として、上記3つの表示のうち、表示バー31eの先端が境界線31bの最も近いものを選択して表示するという方法を挙げることができる。
【0149】
[変形例2]
以上の[実施形態1]、[変形例1]では、運転状態表示部31に境界線31bを表示しているが、これに替えて、例えば図12に示すように、運転状態表示部31に上限値と下限値とを有する範囲31h(領域を視覚的に区別可能とする範囲)を表示するようにしてもよい。
【0150】
そして、図12の表示において、ブレーキ操作量表示バー31eの先端が領域(アイドリングストップ不可領域)31cに入っている状態(図12(A))から、ブレーキペダル7が踏み込まれて、ブレーキ操作量表示バー31eの先端が領域(アイドリングストップ不可領域)31cから範囲(許可範囲)31h内に入って、その範囲31h内に止まったときに(図12(B))、運転者は、アイドリングストップ条件の1つが成立したと認識することができる。一方、急ブレーキ等により、ブレーキ操作量表示バー31eの先端が領域(アイドリングストップ不可領域)31cから範囲31hを一気に超えた場合(図12(C))は、アイドリングストップ条件が成立していないことを認識することができる。
【0151】
なお、以上のような処理、つまり、運転状態表示部31に下限値と上限値とを有する範囲31hを表示する処理は、上記した走行中のアクセル操作量表示、減速中のブレーキ操作量表示、電力使用状況表示、空調使用状況表示などにも適用可能である。
【0152】
[実施形態2]
次に、手動クラッチ及び手動変速機を備えたアイドリングストップ車両に搭載される表示装置の例について以下に説明する。
【0153】
まず、手動変速機を備えた車両の場合、アイドリングストップ条件(エンジン自動停止条件)としては、例えば、イグニッションスイッチがオン(IG−ON)であること、アクセルオフであること、シフトレバーがニュートラルポジションであること、クラッチペダルが踏み込み操作されている(クラッチが切断されている)ことなどが挙げられる。一方、アイドリングストップ解除条件(エンジン自動始動条件)としては、例えば、クラッチペダルの操作によるクラッチの接続などが挙げられる。
【0154】
この例の車両は、図2に示すコンビネーションメータ30、手動クラッチのストローク(クラッチ操作量)を検出するクラッチペダルセンサなどのセンサ類及びECUなどを備えている。そして、この例では、上記コンビネーションメータ30内の運転状態表示部31に、手動クラッチの操作量を表示するようにしている。その具体的な例について図13及び図14を参照して説明する。
【0155】
図13(A)、(B)に示す表示は、車両の停車中(アイドリングストップ前)のクラッチ操作量を示す表示であって、運転状態表示部31に、基準位置31a、この基準位置31aから一方向(伸長方向:Xb方向)に向けて順に配置されたアイドリングストップ不可領域31c及び許可領域31d、これらアイドリングストップ不可領域31cと許可領域31dとの境界線31b、現状のクラッチ操作量に応じて一方向(Xb方向)に伸長またはXa方向に縮小する棒グラフ31e(以下、クラッチ操作量表示バー31eという)、[ECO(クラッチ)]の文字31f、及び、アイドリングストップ許可方向を示す矢印31gが表示される。
【0156】
クラッチ操作量表示バー31eは、基準位置31aからアイドリングストップ不可領域31cに伸長可能であり(図13(A))、また、そのアイドリングストップ不可領域31cから境界線31bを超えて許可領域31dにまで伸長可能である(図13(B))。
【0157】
上記アイドリングストップ不可領域31cと許可領域31dとの境界線31bは、基準位置31aから一方向(クラッチ操作量表示バー31eの伸長方向:Xb方向)に一定の距離だけ離れた位置に表示される。なお、図13(A)の基準位置31aと図13(B)の基準位置31aとの表示位置(Xa,Xb方向及びその直交方向の位置)は同じである。また、図13(A)の境界線31bと図13(B)の境界線31bとは基準位置31a,31aから同じ量だけ離れた位置に表示される。
【0158】
そして、この例の境界線31bの値(アイドリングストップ許可領域を判定するクラッチ操作量の判定閾値THclt1)には、手動クラッチの切断位置のクラッチストローク値が設定されている。したがって、車両の停車中(アイドリングストップ前)において、図13(B)に示すように、クラッチ操作量表示バー31eの先端が境界線31bを超えて許可領域31dに入った場合は、上記アイドリングストップ条件のうちの1つの条件が成立することになる。
【0159】
また、この停車中(アイドリングストップ前)におけるクラッチ操作量表示バー31eの表示制御は次の処理で行われる。すなわち、上記クラッチ操作量の判定閾値THclt1と、現在のクラッチ操作量(クラッチペダルセンサの出力信号から認識)とから、運転状態表示部31に表示するクラッチ操作量表示バー31eの表示長(基準位置31aから(伸長方向:Xb方向)の先端までの長さ:基準位置31aから一方向への表示バー31eの変位量)を、以下の(7)式に基づいて算出し、その算出した表示長に基づいてクラッチ操作量表示バー31eの表示を制御する。
【0160】
クラッチ操作量表示バー31eの表示長=[(現在のクラッチ操作量)/(判定閾値THclt1)]×100[%] ・・・(7)
この図13に示すような表示により、運転者は、現状のクラッチ操作量がアイドリングストップの許可領域31dに達しているか否かを視覚的に確認することが可能になる。また、運転者は、アイドリングストップ(エンジン自動停止)とするために、クラッチペダルを、あとどのくらい踏み込めばよいのかを視覚的に認識することができる。
【0161】
図14(A)、(B)に示す表示は、アイドリングストップ中のクラッチ操作量を示す表示であって、運転状態表示部31に、基準位置31a、この基準位置31aから一方向(伸長方向:Xb方向)に向けて順に配置されたエンジン自動始動可能領域31c及びアイドリングストップ領域31d、これらエンジン自動始動可能領域31cとアイドリングストップ領域31dとの境界線31b、現状のクラッチ操作量に応じて一方向(Xb方向)に伸長またはXa方向に縮小するクラッチ操作量表示バー31e、[ECO(クラッチ)]の文字31f、及び、エンジン自動始動方向を示す矢印31gが表示される。
【0162】
クラッチ操作量表示バー31eは、基準位置31aからエンジン自動使用不可領域31dにまで伸長可能であり(図14(A))、また、そのエンジン自動使用不可領域31dから境界線31bを超えてエンジン自動始動可能領域31cに変位可能である(図14(B))。
【0163】
上記エンジン自動始動可能領域31cとアイドリングストップ領域31dとの境界線31bは、基準位置31aから一方向(クラッチ操作量表示バー31eの伸長方向:Xb方向)に一定の距離だけ離れた位置に表示される。なお、図14(A)の基準位置31aと図14(B)の基準位置31aとの表示位置(Xa,Xb方向及びその直交方向の位置)は同じである。また、図14(A)の境界線31bと図14(B)の境界線31bとは基準位置31aから同じ量だけ離れた位置に表示される。
【0164】
そして、この例の境界線31bの値(エンジン自動始動可能領域を判定するクラッチ操作量の判定閾値THclt2)には、手動クラッチの接続位置のクラッチストローク値が設定されている。したがって、アイドリングストップ中において、図14(B)に示すように、クラッチ操作量表示バー31eの先端が、アイドリングストップ領域31dから境界線31bを超えてエンジン自動始動可能許可領域31cに入った場合は、上記アイドリングストップ解除条件(エンジン自動運転開始条件)が成立することになる。
【0165】
また、このアイドリングストップ中におけるクラッチ操作量表示バー31eの表示制御は次の処理で行われる。すなわち、上記クラッチ操作量の判定閾値THclt2と、現在のクラッチ操作量(クラッチペダルセンサの出力信号から認識)とから、運転状態表示部31に表示するクラッチ操作量表示バー31eの表示長(基準位置31aから(伸長方向:Xb方向)の先端までの長さ:基準位置31aから一方向への表示バー31eの変位量)を、以下の(8)式に基づいて算出し、その算出した表示長に基づいてクラッチ操作量表示バー31eの表示を制御する。
【0166】
クラッチ操作量表示バー31eの表示長=[(現在のクラッチ操作量)/(判定閾値THclt2)]×100[%] ・・・(8)
この図14に示すような表示により、運転者は、現状のクラッチ操作量がアイドリングストップ領域31dにあるか否かを視覚的に確認することが可能になる。また、運転者は、エンジン自動始動とするために、クラッチペダルの戻し操作を、あとどのくらい行えばよいのかを視覚的に認識することができる。
【0167】
以上のクラッチ操作量表示バー31eの表示長の算出処理、及び、クラッチ操作量表示バー31eの表示制御を含む運転状態表示部31の表示制御はECUにおいて実行される。
【0168】
なお、手動変速機を備えた車両に搭載される表示装置においても、上記した図4(A)の表示(走行中のアクセル操作量の表示)、図4(B)の表示(減速中のブレーキ操作量の表示)、図8図11(A))の表示(アイドリングストップ中の電力使用状況の表示)、図11(B)の表示(アイドリングストップ中の空調使用状況の表示)などの表示を行うようにしてもよい。
【0169】
また、手動変速機を備えた車両に搭載される表示装置においても、上記した[実施形態1]の[変形例2]のように、運転状態表示部31に、境界線31bに替えて、運転状態表示部31に上限値と下限値とを有する範囲31h(領域を視覚的に区別可能とする範囲:12参照)を表示するようにしてもよい。
【0170】
−他の実施形態−
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0171】
例えば、以上の各実施例及び各比較例では、コンビネーションメータに運転状態表示部を設けて、その運転状態表示部に、アクセル操作量及び境界線(範囲)、ブレーキ操作量及び境界線(範囲)などを表示しているが、本発明はこれに限られることなく、コンビネーションメータ以外の場所(運転者が見ることが可能な場所)に表示部を設けて、その表示部に、アクセル操作量及び境界線(範囲)、ブレーキ操作量及び境界線(範囲)などを表示するようにしてもよい。また、カーナビゲーション装置の表示画面上に、アクセル操作量及び境界線(範囲)、ブレーキ操作量及び境界線(範囲)などを表示するようにしてもよいし、これらアクセル操作量及び境界線(範囲)、ブレーキ操作量及び境界線(範囲)などを表示する専用の表示装置を構成してもよい。
【0172】
なお、アクセル操作量及び境界線(範囲)とブレーキ操作量及び境界線(範囲)とは縦に並べて配置してもよいが、それら2つの表示の基準位置(31a)及び境界線(31b)の位置は同じ位置(同一線上)としておく。また、以上の各実施例及び各比較例では、アクセル操作量表示バー(棒グラフ)、ブレーキ操作量表示バー(棒グラフ)などを横方向(Xb方向)に伸長するようにしているが、それらの各表示バーは鉛直方向において下から上に向けて伸長するようにしてもよい。
【0173】
以上の各実施例及び各比較例では、エンジンの自動停止を行うアイドリングストップ車両に搭載される表示装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られることなく、エンジン自動停止機能を備えていない車両にも適用可能である。
【0174】
以上の各実施例及び各比較例では、FF方式の車両に搭載される表示装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られることなく、FR(フロントエンジン・リアドライブ)方式の車両や、4輪駆動方式の車両に搭載される表示装置にも適用できる。
【0175】
以上の各実施例及び各比較例では、動力源としてガソリンエンジンやディーゼルエンジン等のエンジンを備えた車両に搭載される表示装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られることなく、エンジンと電動機(モータジェネレータ等)とを動力源とするハイブリッド車両に搭載される表示装置にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0176】
本発明は、運転者による車両の運転操作状態を表示する表示装置に利用可能であり、さらに詳しくは、燃費向上のために運転操作を運転者に指導するための表示装置に有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0177】
100 車両
1 エンジン
6 アクセルペダル
7 ブレーキペダル
30 コンビネーションメータ
31 運転状態表示部
102 アクセルポジションセンサ
107 車速センサ
108 ブレーキペダルセンサ
200 ECU
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14

【手続補正書】
【提出日】2014年7月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
運転者による車両の運転操作状態を表示する表示装置であって、
アクセル操作時に、アクセル操作量を基準位置から一方向への変位量で表示するとともに、前記基準位置から前記一方向に所定量離れた位置にアクセル操作量が燃費良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界または範囲を表示し、
ブレーキ操作時に、ブレーキ操作量を前記基準位置から前記一方向への変位量で表示するとともに、前記基準位置から前記一方向に所定量離れた位置にブレーキ操作量が燃費良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線または範囲を表示することを特徴とする表示装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明は、運転者による車両の運転操作状態を表示する表示装置において、アクセル操作時に、アクセル操作量を基準位置から一方向への変位量で表示するとともに、前記基準位置から前記一方向に所定量離れた位置にアクセル操作量が燃費良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界または範囲を表示し、また、ブレーキ操作時に、ブレーキ操作量を前記基準位置から前記一方向への変位量で表示するとともに、前記基準位置から前記一方向に所定量離れた位置にブレーキ操作量が燃費良好な領域にあることを視覚的に区別可能とする境界線または範囲を表示することを技術的特徴としている。
【国際調査報告】