特表-14097461IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2014年6月26日
【発行日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】切断方法、および切断装置
(51)【国際特許分類】
   B23D 27/00 20060101AFI20161216BHJP
   B25J 13/00 20060101ALI20161216BHJP
【FI】
   B23D27/00
   B25J13/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
【出願番号】特願2014-552846(P2014-552846)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2012年12月20日
(11)【特許番号】特許第5924421号(P5924421)
(45)【特許公報発行日】2016年5月25日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(74)【代理人】
【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 和美
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS12
3C707BS10
3C707LT07
(57)【要約】
種々の形状の鋼板を、精度良く所望の形状で切断可能な技術を提供する。筒状のケース51と、ケース51の内部に収納され、上下方向に往復運動するパンチ52と、ケース51の下方に設けられるダイス本体54と、を有し、移動しつつ、ケース51とダイス本体54との間に供給されるワークWを、パンチ52によって連続的に打ち抜くように構成されたニブラ50を用いて、ワークWを切断する切断方法であって、切断位置にあるニブラ50のダイスの側面が当接することにより、ニブラ50が当該切断位置から、ニブラ50の進行方向と上下方向とに直交する方向における一方に移動することを規制する第一案内面30aを有するガイド部材30を、切断位置にあるニブラ50のダイス近傍にニブラ50の移動経路に沿って設ける工程と、ニブラ50をガイド部材30に沿って移動させる工程と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のケースと、前記ケースの内部に収納され、上下方向に往復運動するパンチと、前記ケースの下方に設けられるダイスと、を有し、移動しつつ、前記ケースと前記ダイスとの間に供給される鋼板を、前記パンチによって連続的に打ち抜くように構成されたニブラを用いて、前記鋼板を切断する切断方法であって、
切断位置にある前記ニブラのダイスの側面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から、前記ニブラの進行方向と上下方向とに直交する方向における一方に移動することを規制する第一案内面を有するガイド部材を、切断位置にある前記ニブラのダイス近傍に前記ニブラの移動経路に沿って設ける工程と、
前記ニブラを前記ガイド部材に沿って移動させる工程と、を含む、
ことを特徴とする切断方法。
【請求項2】
前記ガイド部材は、切断位置にある前記ニブラのダイスの下面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から下方に移動することを規制する第二案内面を更に有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の切断方法。
【請求項3】
前記ガイド部材は、前記ダイスに対して前記第一案内面とは反対側に配置されると共に、切断位置にある前記ニブラのダイスの側面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から、前記ニブラの進行方向と上下方向とに直交する方向における他方に移動することを規制する第三案内面を更に有する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の切断方法。
【請求項4】
前記ガイド部材は、前記鋼板の不要部分である切除部の下面に接触し、当該切除部を下方から支持するように構成される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の切断方法。
【請求項5】
前記ガイド部材は、前記鋼板の切除部と接触する部分が緩衝材から構成される、
ことを特徴とする請求項4に記載の切断方法。
【請求項6】
前記ニブラを、位置および姿勢を変更可能なアームを有するロボットに取り付ける工程と、
前記ニブラが前記ガイド部材に沿って移動するように、前記ロボットを制御する工程と、を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の切断方法。
【請求項7】
鋼板を切断するための切断装置であって、
位置および姿勢を変更可能なアームを有する、少なくとも一つのロボットと、
筒状のケースと、前記ケースの内部に収納され、上下方向に往復運動して前記鋼板を打ち抜くパンチと、前記ケースの下方に設けられるダイスと、を有し、前記ロボットのアームの先端に取り付けられるニブラと、
切断位置にある前記ニブラのダイス近傍に、前記ニブラの移動経路に沿って設けられるガイド部材と、
前記ニブラが前記ガイド部材に沿って移動するように、前記ロボットを制御する制御装置と、を具備し、
前記ガイド部材は、切断位置にある前記ニブラのダイスの側面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から、前記ニブラの進行方向と上下方向とに直交する方向における一方に移動することを規制する第一案内面を有する、
ことを特徴とする切断装置。
【請求項8】
前記ガイド部材は、切断位置にある前記ニブラのダイスの下面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から下方に移動することを規制する第二案内面を更に有する、
ことを特徴とする請求項7に記載の切断装置。
【請求項9】
前記ガイド部材は、前記ダイスに対して前記第一案内面とは反対側に配置されると共に、切断位置にある前記ニブラのダイスの側面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から、前記ニブラの進行方向と上下方向とに直交する方向における他方に移動することを規制する第三案内面を更に有する、
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の切断装置。
【請求項10】
前記ガイド部材は、前記鋼板の不要部分である切除部の下面に接触し、当該切除部を下方から支持するように構成される、
ことを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載の切断装置。
【請求項11】
前記ガイド部材は、前記鋼板の切除部と接触する部分が緩衝材から構成される、
ことを特徴とする請求項10に記載の切断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼板を切断するための切断方法、および切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鋼板を切断するための切断装置として、ニブラが広く知られている。
一般的に、ニブラは、筒状のケースと、当該ケースの内部に設けられたパンチと、前記ケースの下方に設けられるダイスとを具備し、移動しつつ、前記ケースと前記ダイスとの間に供給される鋼板を、前記パンチによって連続的に打ち抜くことにより切断する。
【0003】
特許文献1には、作業者が把持して移動させることによって鋼板の切断を行うように構成されたニブラが開示されている。
特許文献1に記載のニブラは、当該ニブラに取り付けられた切断用治具の直線用ガイド板部を、矩形状の鋼板の側縁上で摺動させることによって、直線状に移動することが可能となっている。
更に、特許文献1に記載のニブラは、当該ニブラに取り付けられた切断用治具のセンター部を、鋼板に形成された孔に挿入することによって、当該孔を中心とする円状に移動することが可能となっている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のニブラは、鋼板の側縁上で摺動する、切断用治具の直線用ガイド板部を利用して、鋼板を直線状に切断するため、直線状の側縁を有する鋼板(例えば、矩形状の鋼板)でなければ、直線状に切断できない点で不利である。
また、特許文献1に記載のニブラは、鋼板に形成された孔に挿入される、切断用治具のセンター部を利用して、鋼板を円状に切断することができるが、複雑な曲線状に切断することができない点で不利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−234622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、種々の形状の鋼板を、精度良く所望の形状で切断可能な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る切断方法は、筒状のケースと、前記ケースの内部に収納され、上下方向に往復運動するパンチと、前記ケースの下方に設けられるダイスと、を有し、移動しつつ、前記ケースと前記ダイスとの間に供給される鋼板を、前記パンチによって連続的に打ち抜くように構成されたニブラを用いて、前記鋼板を切断する切断方法であって、切断位置にある前記ニブラのダイスの側面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から、前記ニブラの進行方向と上下方向とに直交する方向における一方に移動することを規制する第一案内面を有するガイド部材を、切断位置にある前記ニブラのダイス近傍に前記ニブラの移動経路に沿って設ける工程と、前記ニブラを前記ガイド部材に沿って移動させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明に係る切断方法において、前記ガイド部材は、切断位置にある前記ニブラのダイスの下面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から下方に移動することを規制する第二案内面を更に有することが好ましい。
【0009】
本発明に係る切断方法において、前記ガイド部材は、前記ダイスに対して前記第一案内面とは反対側に配置されると共に、切断位置にある前記ニブラのダイスの側面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から、前記ニブラの進行方向と上下方向とに直交する方向における他方に移動することを規制する第三案内面を更に有することが好ましい。
【0010】
本発明に係る切断方法において、前記ガイド部材は、前記鋼板の不要部分である切除部の下面に接触し、当該切除部を下方から支持するように構成されることが好ましい。
【0011】
本発明に係る切断方法において、前記ガイド部材は、前記鋼板の切除部と接触する部分が緩衝材から構成されることが好ましい。
【0012】
本発明に係る切断方法において、前記ニブラを、位置および姿勢を変更可能なアームを有するロボットに取り付ける工程と、前記ニブラが前記ガイド部材に沿って移動するように、前記ロボットを制御する工程と、を含むことが好ましい。
【0013】
本発明に係る切断装置は、鋼板を切断するための切断装置であって、位置および姿勢を変更可能なアームを有する、少なくとも一つのロボットと、筒状のケースと、前記ケースの内部に収納され、上下方向に往復運動して前記鋼板を打ち抜くパンチと、前記ケースの下方に設けられるダイスと、を有し、前記ロボットのアームの先端に取り付けられるニブラと、切断位置にある前記ニブラのダイス近傍に、前記ニブラの移動経路に沿って設けられるガイド部材と、前記ニブラが前記ガイド部材に沿って移動するように、前記ロボットを制御する制御装置と、を具備し、前記ガイド部材は、切断位置にある前記ニブラのダイスの側面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から、前記ニブラの進行方向と上下方向とに直交する方向における一方に移動することを規制する第一案内面を有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る切断装置において、前記ガイド部材は、切断位置にある前記ニブラのダイスの下面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から下方に移動することを規制する第二案内面を更に有することが好ましい。
【0015】
本発明に係る切断装置において、前記ガイド部材は、前記ダイスに対して前記第一案内面とは反対側に配置されると共に、切断位置にある前記ニブラのダイスの側面が当接することにより、前記ニブラが当該切断位置から、前記ニブラの進行方向と上下方向とに直交する方向における他方に移動することを規制する第三案内面を更に有することが好ましい。
【0016】
本発明に係る切断装置において、前記ガイド部材は、前記鋼板の不要部分である切除部の下面に接触し、当該切除部を下方から支持するように構成されることが好ましい。
【0017】
本発明に係る切断装置において、前記ガイド部材は、前記鋼板の切除部と接触する部分が緩衝材から構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、種々の形状の鋼板を、精度良く所望の形状で切断できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る切断装置を示す図。
図2】本発明に係る切断装置に設けられるニブラを示す図であり、(a)は、側面断面図、(b)は、図2(a)におけるA−A線端面図。
図3】ニブラの移動経路を示す、鋼板の平面図。
図4】ガイド部材を示す図。
図5】ガイド部材を示す図。
図6】ガイド部材およびニブラの別形態を示す図。
図7】ガイド部材の別形態を示す図。
図8】ガイド部材およびニブラの別形態を示す図。
図9】ガイド部材の別形態を示す図。
図10】ガイド部材の別形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、図1図3を参照して、本発明に係る切断装置の一実施形態である切断装置1について説明する。
切断装置1は、ワークWを切断するための装置である。
ワークWは、中央部が上方に向けて突出し、水平方向に延出するフランジ部が前記中央部の周囲に形成された鋼板である。
【0021】
図1に示すように、切断装置1は、支持台10と、下型20と、ガイド部材30と、ロボット40と、ニブラ50と、制御装置60とを具備する。
【0022】
支持台10は、下型20およびガイド部材30を支持する台である。支持台10上には、下型20およびガイド部材30が固定されている。
【0023】
下型20は、ワークWが載置される部材であり、ワークWを固定可能に構成されている。下型20は、ワークWのフランジ部が下型20よりも外方に位置するように、ワークWの中心部のみを支持している。
【0024】
ガイド部材30は、ニブラ50が所定の移動経路から外れないように、ニブラ50を案内する部材である。ガイド部材30は、ニブラ50の移動経路に沿って、下型20を囲むように設けられ、ワークWのフランジ部の下方に配置されている。
ガイド部材30の詳細な構成については後述する。
【0025】
ロボット40は、多関節のアームを有し、当該アームの位置および姿勢を変更可能に構成されている。ロボット40のアームの先端には、ニブラ50が取り付けられている。
【0026】
図2(a)および図2(b)に示すように、ニブラ50は、移動しつつワークWを連続的に打ち抜く装置であり、ケース51と、パンチ52と、支持部53と、ダイス本体54と、駆動部55とを具備する。
なお、説明の便宜上、図2(a)における上下方向をニブラ50の上下方向と定義する。
【0027】
ケース51は、上下方向に延出する略円筒形状に形成され、その下端部が開放されている。
ケース51の内部には、パンチ52が上下方向に摺動可能に収納されている。
ケース51の内周面には、ケース51とダイス本体54とを支持するための支持部53が固定されている。
【0028】
パンチ52は、所定の振動数で上下方向に往復運動し、ワークWを打ち抜くように構成されている。パンチ52は、パンチ刃52aと、連結部52bとを有する。
パンチ刃52aは、略蹄状の断面形状を有し、下端には、ワークWを打ち抜くための刃先が形成されている。パンチ刃52aは、パンチ52が下死点に達した際には、ケース51の下端から下方に突出し、後述のダイス穴54aに進入するように構成されている。
連結部52bは、駆動部55によってパンチ52が上下方向に往復運動するように、駆動部55に連結されている。
【0029】
支持部53は、ケース51とダイス本体54とを支持するための部材である。支持部53は、その上端部がケース51の内周面に固定され、ケース51の内部から下方に向けて延出している。支持部53は、ケース51の下端面にパンチ刃52aの断面形状に沿った開口が形成されるような形状を有している。つまり、支持部53におけるケース51内に嵌挿されている部分とケース51との間には、パンチ52を収納するための空間が形成されており、当該空間のケース51の下端面に形成された開口が、パンチ刃52aの断面形状に沿った形状を有している。
支持部53の下端部には、ダイス本体54が固定されている。
【0030】
ダイス本体54は、ワークWをケース51と挟むように、ケース51の下方に設けられている。ダイス本体54は、略円柱形状を有し、支持部53の下端部を覆うように、支持部53に固定されている。ダイス本体54は、ダイス穴54aと、排出穴54bとを有する。
ダイス穴54aは、パンチ52が下死点に達した際に、パンチ刃52aが進入するように形成されている。詳細には、ダイス穴54aは、ダイス本体54と、支持部53におけるダイス本体54内に嵌挿されている部分との間に形成され、パンチ刃52aの断面形状に沿った形状で、ダイス本体54の上端面に開口している。
排出穴54bは、パンチ52によってワークWから打ち抜かれた三日月状のスクラップSをダイス本体54の外部へ排出するための穴である。排出穴54bは、ダイス本体54の側面に形成され、ダイス穴54aと連通している。
なお、ダイス本体54、および支持部53におけるダイス本体54内に嵌挿されている部分は、本発明に係る「ダイス」に相当する。
【0031】
駆動部55は、パンチ52を所定の振動数で上下方向に往復運動させるように構成されている。駆動部55は、連結部55aと、ロッド55bと、モータ55cとを有する。
連結部55aは、パンチ52の連結部52bと連結されている。
ロッド55bは、モータ55cの動力を連結部55aに伝達するように、モータ55cと連結部55aとに接続されている。
モータ55cは、ロッド55bを介して、連結部55aに動力を伝達するように構成されている。モータ55cの回転運動は、ロッド55bを介して、連結部55aの上下運動に変換される。
【0032】
このように、ニブラ50は、ケース51とダイス本体54との間にワークWを介在させた状態で、ロボット40によって移動されつつ、パンチ52を上下方向(ダイス本体54に対して近接および離間する方向)に往復運動させることにより、ワークWを連続的に打ち抜くことが可能となっている。
【0033】
図1に示すように、制御装置60は、ロボット40と電気的に接続され、ロボット40を制御可能に構成されている。制御装置60は、ロボット40のアームの先端に取り付けられたニブラ50が予め設定された経路に沿って移動するように、ロボット40を制御する。
図3に示すように、本実施形態においては、制御装置60は、ニブラ50がワークWのフランジ部の全周を巡って、ワークWのフランジ部における不要部分である切除部Wrを切除するように、ロボット40を制御する。
なお、図3は、ワークWの平面図であり、ワークW上の矢印は、ニブラ50の移動経路を示している。本実施形態においては、ワークWが平面視にて略矩形状に形成されている。
【0034】
以下では、図4および図5を参照して、ガイド部材30の構成について詳細に説明する。
【0035】
図4に示すように、ガイド部材30は、ワークWを切断する際の位置(以下、「切断位置」と記す)にあるニブラ50のダイス本体54近傍であって、当該ニブラ50よりも下型20側、つまりワークWの切除部Wrとは反対側に配置されている。ガイド部材30は、ニブラ50の移動経路に沿って、下型20を囲むように連続的に形成されている(図3参照)。
【0036】
図4および図5に示すように、ガイド部材30は、第一案内面30aと、第二案内面30bとを有する。
【0037】
第一案内面30aは、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54における、下型20側の側面に接触するように、鉛直方向に形成されている。第一案内面30aは、ニブラ50がワークWを切断する際に、常にダイス本体54の側面と接触するように、ニブラ50の移動経路に沿って連続的に形成されている。
このように形成された第一案内面30aは、ニブラ50がワークWを切断する際、ダイス本体54が第一案内面30aよりも下型20側に移動することを規制する。
これにより、第一案内面30a上をダイス本体54が摺動するように、制御装置60がロボット40を制御することによって、ニブラ50がその移動経路から外れることを抑制できる。
したがって、ワークWの形状にかかわらず、精度良く所望の形状でワークWを切断することができる。
【0038】
第二案内面30bは、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54の下面に接触するように、水平方向に形成されている。第二案内面30bは、第一案内面30aに連続し、第一案内面30aの下端からワークWの切除部Wr側に向けて延出している。第二案内面30bは、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54の下面における、下型20側の一部分に接触するように形成されている。第二案内面30bは、ニブラ50がワークWを切断する際に、常にダイス本体54の下面と接触するように、ニブラ50の移動経路に沿って連続的に形成されている。
このように形成された第二案内面30bは、ニブラ50がワークWを切断する際、ダイス本体54が第二案内面30bよりも下方に移動することを規制する。
これにより、第二案内面30b上をダイス本体54が摺動するように、制御装置60がロボット40を制御することによって、ニブラ50のワークWに対する鉛直方向の位置を保持し、良好にワークWを切断することができる。
特に、ワークWのフランジ部が、鉛直方向の位置が変位するように湾曲した形状である場合でも、ニブラ50のワークWに対する鉛直方向の位置を保持し、良好にワークWを切断することができる。
【0039】
また、第二案内面30bは、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54に形成された排出穴54bの下方に位置しないように形成されている。つまり、第二案内面30bは、第一案内面30aと排出穴54bとの間に位置するように形成されている。
これにより、ワークWから打ち抜かれたスクラップSが第二案内面30b上に排出されてニブラ50の移動を阻害することを防止できる。
【0040】
このように構成されたガイド部材30は、ニブラ50がワークWを切断する際、ニブラ50が移動経路から外れないように、ニブラ50を案内する。つまり、ダイス本体54がガイド部材30の第一案内面30aおよび第二案内面30b上を摺動するように、ニブラ50を移動させることにより、ニブラ50が移動経路から外れることなく、精度良くワークWを切断することができるのである。
なお、本実施形態においては、ガイド部材30に、第一案内面30aおよび第二案内面30bが形成されているが、少なくとも第一案内面30aが形成されていればよい。
また、第一案内面のみが形成されたガイド部材と、第二案内面のみが形成されたガイド部材とを設けることも可能である。
【0041】
また、本実施形態においては、ガイド部材30を切断位置にあるニブラ50よりも下型20側に設け、ニブラ50が切断位置から下型20側に移動することを第一案内面30aによって規制しているが、ガイド部材30と略同様に構成されたガイド部材を、ニブラ50よりもワークWの切除部Wr側に、ガイド部材30の代わりに設け、ニブラ50が切断位置からワークWの切除部Wr側に移動することを当該ガイド部材の第一案内面によって規制してもよい。つまり、ニブラ50が切断位置から、水平面(厳密には、ワークWのフランジ部における、ニブラ50のパンチ52によって打ち抜かれる部分の表面)に沿って、ニブラ50の進行方向に直交する方向における一方に移動することを、ガイド部材の第一案内面によって規制できればよい。
ただし、ガイド部材を、切断位置にあるニブラ50よりも下型20側に設けることにより、ワークWの切除部Wrの下方にガイド部材が位置しないこととなり、切除部WrがワークWから完全に切除された際に、ガイド部材上に留まることなく排出される。そのため、ガイド部材を切断位置にあるニブラ50よりも下型20側に設けることが好ましい。
【0042】
また、本実施形態においては、ガイド部材30に形成された第一案内面30aおよび第二案内面30bにニブラ50のダイス本体54が当接することによって、ニブラ50が切断位置から下型20側に移動すること、およびニブラ50が切断位置から下方に移動することを規制しているが、当該構成に限定するものではない。
例えば、図6に示すように、突出部53aをダイスの一部として、ニブラ50における支持部53の下端面に設けると共に、ガイド部材130を、ガイド部材30の代わりに設けることによって、ニブラ50が切断位置から下型20側に移動すること、およびニブラ50が切断位置から下方に移動することを規制してもよい。
突出部53aは、ダイス本体54よりも小さい外径を有する円柱状に形成され、支持部53の下端面から下方に突出している。
ガイド部材130は、ワークWのフランジ部の下方であって、切断位置にあるニブラ50よりも下型20側に配置されている。ガイド部材130は、矩形状の断面形状を有し、ニブラ50の移動経路に沿って、下型20を囲むように連続的に形成されている。ガイド部材130は、ワークWの切除部Wr側の側面が、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54の側面に接触すると共に、上面が、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54の下面に接触するように形成されている。
このような構成により、ガイド部材130の側面上を突出部53aが摺動するように、かつ、ガイド部材130の上面上をダイス本体54が摺動するように、制御装置60がロボット40を制御することによって、ニブラ50が移動経路から外れることなく、精度良くワークWを切断することができる。つまり、ガイド部材130における、ワークWの切除部Wr側の側面が、本発明に係る第一案内面として機能し、ガイド部材130の上面が、本発明に係る第二案内面として機能するのである。
【0043】
また、本実施形態においては、ガイド部材30を切断位置にあるニブラ50よりも下型20側に設け、ニブラ50が切断位置から下型20側に移動することを第一案内面30aによって規制しているが、ニブラ50が切断位置から下型20側に移動すること、およびニブラ50が切断位置からワークWの切除部Wr側に移動することの双方を規制することも可能である。
例えば、図7に示すように、ガイド部材30に加えて、ガイド部材31を更に設ければよい。
ガイド部材31は、ワークWのフランジ部の下方であって、切断位置にあるニブラ50よりもワークWの切除部Wr側に配置されている。つまり、ガイド部材31は、ワークWの切除部Wrの下方に配置されている。ガイド部材31は、矩形状の断面形状を有し、ニブラ50の移動経路に沿って連続的に形成されている。ガイド部材31における、下型20側の側面には、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54の側面に接触する第三案内面31aが形成されている。
このような構成により、ガイド部材30の第一案内面30a上、およびをガイド部材31の第三案内面31a上をダイス本体54が摺動するように、制御装置60がロボット40を制御することによって、ニブラ50が移動経路から外れることを抑制できる。
特に、ガイド部材31は、ガイド部材30と共にダイス本体54を挟むように設けられているため、極めて高い精度でワークWを切断することができる。つまり、ガイド部材30の第一案内面30aが、ニブラ50が切断位置から下型20側に移動することを規制する、本発明に係る第一案内面として機能すると共に、ガイド部材31の第三案内面31aが、ニブラ50が切断位置からワークWの切除部Wr側に移動することを規制する、本発明に係る第三案内面として機能するのである。
なお、ガイド部材31に、ガイド部材30の第二案内面30bと同様の面を形成することも可能である。
【0044】
また、図8に示すように、球体53bをダイスの一部として、ニブラ50における支持部53の下端部に設けると共に、ガイド部材230を、ガイド部材30の代わりに設けることによって、ニブラ50が切断位置から下型20側に移動すること、およびニブラ50が切断位置からワークWの切除部Wr側に移動すること、ならびにニブラ50が切断位置から下方に移動することを規制してもよい。
球体53bは、支持部53の下端面の外径と略同様の外径を有する球状に形成されている。球体53bは、その下部が支持部53の下端面から下方に突出するように、支持部53に固定されている。
ガイド部材230は、切断位置にあるニブラ50を支持するように、ワークWのフランジ部の下方に配置されている。ガイド部材230は、略矩形状の断面形状を有し、ニブラ50の移動経路に沿って、下型20を囲むように連続的に形成されている。ガイド部材230の上面には、球体53bが嵌合する円弧状の断面形状を有する溝部230aが、ニブラ50の移動経路に沿って連続的に形成されている。ガイド部材230は、溝部230aの表面が、切断位置にあるニブラ50における、球体53bの下部の表面に接触するように形成されている。
このような構成により、ガイド部材230における溝部230aの表面上を球体53bが摺動するように、制御装置60がロボット40を制御することによって、ニブラ50が移動経路から外れることなく、極めて高い精度でワークWを切断することができる。つまり、ガイド部材230の溝部230aの表面が、本発明に係る第一案内面、第二案内面および第三案内面として機能するのである。
なお、球体53bを回転自在に支持部53に取り付けることも可能である。
【0045】
また、図9に示すように、ガイド部材330を、ガイド部材30の代わりに設けることも可能である。
ガイド部材330は、ワークWのフランジ部の下方であって、切断位置にあるニブラ50よりもワークWの切除部Wr側に配置されている。つまり、ガイド部材330は、ワークWの切除部Wrの下方に配置されている。ガイド部材330は、その上面がワークWの切除部Wrの下面に接触するように構成されている。つまり、ガイド部材330は、ワークWの切除部Wrを下方から支持するように構成されている。ガイド部材330は、ニブラ50の移動経路に沿って、下型20を囲むように連続的に形成されている。ガイド部材330は、第一案内面330aと、第二案内面330bとを有する。
第一案内面330aは、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54における、ワークWの切除部Wr側の側面に接触するように、鉛直方向に形成されている。第一案内面330aは、ニブラ50がワークWを切断する際に、常にダイス本体54の側面と接触するように、ニブラ50の移動経路に沿って連続的に形成されている。
第二案内面330bは、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54の下面に接触するように、水平方向に形成されている。第二案内面330bは、第一案内面330aに連続し、第一案内面330aの下端から、下型20側に向けて延出している。第二案内面330bは、切断位置にあるニブラ50のダイス本体54の下面における、ワークWの切除部Wr側の一部分に接触するように形成されている。第二案内面330bは、ニブラ50がワークWを切断する際に、常にダイス本体54の下面と接触するように、ニブラ50の移動経路に沿って連続的に形成されている。
【0046】
このように構成されたガイド部材330は、ニブラ50がワークWを切断する際、ニブラ50が移動経路から外れないように、ニブラ50を案内する。つまり、ダイス本体54がガイド部材330の第一案内面330aおよび第二案内面330b上を摺動するように、制御装置60がロボット40を制御することにより、ニブラ50が移動経路から外れることなく、精度良くワークWを切断することができるのである。
更に、ガイド部材330は、ワークWの切除部Wrを支持するように構成されているため、ニブラ50がワークWを切断する際、ワークWの切除部Wrが鉛直方向に振動することを低減できる。
したがって、ワークWの切除部Wrがガイド部材330に衝突する際に生じる騒音を低減できる。
【0047】
なお、図10に示すように、ガイド部材330における、ワークWの切除部Wrと接触する部分を緩衝部330cとすることが好ましい。
緩衝部330cは、緩衝材から構成されており、ワークWの切除部Wrが緩衝部330cに衝突する際の衝撃を低減することが可能となっている。
したがって、ガイド部材330に緩衝部330cを設けることにより、ワークWの切除部Wrがガイド部材330に衝突する際に生じる騒音を更に低減できる。
なお、ガイド部材330とは別のガイド部材を、切断位置にあるニブラ50よりも下型20側に設け、当該ガイド部材とガイド部材330とによってダイス本体54を挟むように構成することも可能である。
これにより、極めて高い精度でワークWを切断することができる。
【0048】
なお、本実施形態においては、切断位置にあるニブラ50のダイスの一部(ダイス本体54、突出部53a、または球体53b)がガイド部材上を摺動するように、ニブラ50を移動させているが、ニブラ50のダイスと、ガイド部材との間に微小な隙間が形成されるように、ニブラ50を移動させることも可能である。つまり、ニブラ50がワークWを切断する際、ニブラ50とガイド部材との位置関係を維持でき、ニブラ50が移動経路から外れるように移動した場合には、ガイド部材に当接し、ニブラ50の所定方向への移動を規制できればよい。
【0049】
また、切断装置1において、ロボット40の数は限定するものではなく、ニブラ50が取り付けられた、少なくとも一つのロボット40が設けられていればよい。
また、二つ以上のロボット40が設けられている場合、少なくとも一つのロボット40にニブラ50が取り付けられていればよい。
【0050】
また、作業者がニブラを把持し、本発明に係るガイド部材に沿って鋼板の切断を行うことも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、鋼板を切断するための切断方法、および切断装置に利用できる。
【符号の説明】
【0052】
1 切断装置
10 支持台
20 下型
30 ガイド部材
30a 第一案内面
30b 第二案内面
31 ガイド部材
31a 第三案内面
40 ロボット
50 ニブラ
54 ダイス本体
60 制御装置
W ワーク(鋼板)
Wr 切除部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】