特表-14097575IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2014年6月26日
【発行日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】熱伝導シート
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/02 20060101AFI20161216BHJP
   C09J 133/00 20060101ALI20161216BHJP
   B32B 7/10 20060101ALI20161216BHJP
【FI】
   C09J7/02 Z
   C09J133/00
   B32B7/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
【出願番号】特願2014-552912(P2014-552912)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2013年12月10日
(31)【優先権主張番号】特願2012-274291(P2012-274291)
(32)【優先日】2012年12月17日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区城見2丁目1番61号
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100170494
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 浩夫
(72)【発明者】
【氏名】河村 典裕
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】千秋 考弘
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】久保 和彦
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】川尻 圭嗣
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
【テーマコード(参考)】
4F100
4J004
4J040
【Fターム(参考)】
4F100AD11A
4F100AK25B
4F100AK52C
4F100AT00C
4F100BA03
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10C
4F100CA16C
4F100CB00B
4F100GB41
4F100JG04A
4F100JJ01A
4F100JL04
4F100JL11C
4J004AA10
4J004AB01
4J004CA06
4J004CB03
4J004CC02
4J004DA04
4J004DB03
4J004EA06
4J004FA08
4J040DF001
4J040JA09
4J040JB09
4J040LA08
4J040MA01
4J040NA19
(57)【要約】
熱伝導シートは熱伝導性を有する第1のシートと、この第1のシートの第1の面の一部に設けられた接着層と、第1の面側全体に設けられた台紙セパレーターと、を有する。台紙セパレーターは微粘着性を有し、第1のシートと台紙セパレーターとは粘着可能である。第1のシートと接着層との接着力は、台紙セパレーターと接着層との接着力よりも強い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝導性を有する第1のシートと、
前記第1のシートの第1の面の一部に設けられた接着層と、
前記第1の面全体に設けられた台紙セパレーターと、を備え、
前記台紙セパレーターは微粘着性を有し、前記第1のシートと前記台紙セパレーターとは前記台紙セパレーターの微粘着性により粘着可能であり、前記第1のシートと前記接着層との接着力は、前記台紙セパレーターと前記接着層との接着力よりも強い熱伝導シート。
【請求項2】
前記第1のシートと前記台紙セパレーターとの接着力は、前記台紙セパレーターと前記接着層との接着力よりも強い請求項1記載の熱伝導シート。
【請求項3】
前記第1のシートにはグラファイトシートの両面に絶縁シートを貼り合せたものを用い、前記接着層にはアクリル系粘着材を用い、前記台紙セパレーターにはシリコーン系粘着材を用いたことを特徴とする請求項1記載の熱伝導シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等各種電子機器に用いられる熱伝導シートに関する。
【背景技術】
【0002】
近年電子機器の各種機能や処理能力等が急速に向上し、それに伴い半導体素子をはじめとする電子部品からの発熱量は増加する傾向にある。その結果、局部的に高温となるヒートスポットが生じる。液晶等の表示素子に近いところにヒートスポットが生じると、その表示性能が低下することがある。そのため液晶パネルにグラファイトシートのような高熱伝導シートを貼り合せ、均熱化することによりヒートスポット対策を行っている。
【0003】
このような高熱伝導シートでは、高熱伝導シート全体に接着層を設けて貼り合せている。そのため、例えば液晶パネルの裏側に配置された反射シートに貼り合せた場合、全面で貼り合せると反射シートに反りが生じたり、歪が生じたりしやすくなる。
【0004】
また、高熱伝導シートを生産、搬送する時には、接着層を設けた面には、接着層を保護するための台紙セパレーターが貼り合せられている。台紙セパレーターの接着層と貼り合せられる面には剥離層が形成されている。そのため台紙セパレーターは接着層から容易に剥離できる。
【0005】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−254979号公報
【発明の概要】
【0007】
接着層を高熱伝導シートの一部に設ければ反射シートに貼り合せても反りや歪を生じにくくすることができる。しかしながら単に接着層を形成する部分を小さくすると、高熱伝導シートと台紙セパレーターとは、接着層のみで固定され、保持力が弱くなるため、高熱伝導シートを所定の形状に加工しようとするとズレが生じやすくなる。これに対し本発明は、貼り合せたものに対し反りや歪を生じさせること無く、所定の形状に加工しやすい熱伝導シートを提供することを目的とする。
【0008】
本発明の熱伝導シートは、熱伝導性を有する第1のシートと、この第1のシートの第1の面の一部に設けられた接着層と、第1の面側全体に設けられた台紙セパレーターと、を有する。台紙セパレーターは微粘着性を有し、第1のシートと台紙セパレーターとは粘着可能であり、第1のシートと接着層との接着力は、台紙セパレーターと接着層との接着力よりも強い。
【0009】
上記構成により、接着層の面積が小さくてこの接着層によって得られる、第1のシートと台紙セパレーターとの固定力が小さくても、台紙セパレーターの微粘着性により、接着層が無い部分も第1のシートを保持することができる。そのため第1のシートの加工時にズレが生じることなく所定の形状に形成することができる。また第1のシートを液晶パネルの反射シートのようなものに貼り合せても、部分的に接着されているだけであるため、反りや歪を生じにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は本発明の実施の形態における熱伝導シートの断面図である。
図2図2図1に示す熱伝導シートの分解斜視図である。
図3図3図1に示す熱伝導シートを使用した機器の断面図である。
図4A図4A図1に示す熱伝導シートの製造方法における製造途中の熱伝導シートの断面図である。
図4B図4B図4Aに示す製造途中の熱伝導シートの斜視図である。
図4C図4C図4Aに続く熱伝導シートの製造方法における手順を示す断面図である。
図4D図4D図4Cに示す製造途中の熱伝導シートの斜視図である。
図4E図4E図4Cに続く熱伝導シートの製造方法における手順を示す断面図である。
図4F図4F図4Eに示す製造途中の熱伝導シートの斜視図である。
図4G図4G図4Eに続く熱伝導シートの製造方法における手順を示す断面図である。
図4H図4H図4Gに示す製造途中の熱伝導シートの斜視図である。
図4J図4J図4Gに続く熱伝導シートの製造方法における手順を示す断面図である。
図4K図4K図4Jに示す製造途中の熱伝導シートの斜視図である。
図4L図4L図4Jに続く熱伝導シートの製造方法における完成品の断面図である。
図4M図4M図4Lに示す熱伝導シートの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態における熱伝導シート16について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1図2は熱伝導シート16の断面図と分解斜視図である。熱伝導シート16は、第1のシート11と、接着層14と、台紙セパレーター15とを有する。第1のシート11は、例えば厚さ約25μmのグラファイトシート12と、その両面に貼り合せた例えば厚さ約10μmのポリエチレンテレフタレート(以下PETと記す)とアクリル粘着材とで構成された絶縁シート13A、13Bとで構成されている。第1のシート11はグラファイトシート12により面方向に良好な熱伝導性を有し、さらに両面に絶縁シート13A、13Bを貼り合せることにより絶縁性を保っている。
【0013】
第1のシート11は、例えば約11cm×6cmの長方形の形状を有し、2つの長辺に沿って例えば幅約2mmの接着層14が設けられている。なお、接着層14は、第1のシート11の2つの長辺に沿って設けているが、例えば四隅のみに設けてもかまわない。
【0014】
接着層14は、PETシートとその両面に塗布されたアクリル系粘着材で構成されている。接着層14全体の厚さは例えば約10μmである。第1のシート11の接着層14を設けた面側全体に台紙セパレーター15が貼り合されている。台紙セパレーター15は、PETシートとその一面に形成されたシリコーン系粘着材からなる微粘着性を有する粘着材とで構成されている。この微粘着性を有する粘着材が形成されている面が、第1のシート11に貼り合されている。ここで微粘着性とは、対象材料に適度な粘着性を有し、剥離した時に対象材料に粘着物が残らない粘着材を意味している。
【0015】
さらに接着層14にアクリル系粘着材、台紙セパレーター15にシリコーン系粘着材を用いている。そのため、接着層14のPETシートと台紙セパレーター15のPETシートとの間には、アクリル系粘着材とシリコーン系粘着材が介在し、接着層14のPETシートと第1のシート11の絶縁シート13AのPETシートとの間にはアクリル系粘着材だけが介在している。その結果第1のシート11と接着層14との接着力は、台紙セパレーター15と接着層14との接着力よりも強い。このようにすることにより、接着層14の面積が小さくなっても、台紙セパレーター15を剥離するときに、第1のシート11から接着層14をはがしてしまうことを防ぐことができる。
【0016】
一般的な台紙セパレーターを使用した場合、接着層と台紙セパレーターの接着力を小さくすることは出来る。しかしながら、台紙セパレーターは微粘着性を有していないため、第1のシートの接着層が無い部分は、固定されず不安定になり、ズレ等が発生してしまう。
【0017】
また、台紙セパレーターに一般的なアクリル系粘着材を塗布した微粘着テープを使用した場合、第1のシートの接着層が無い部分は、微粘着テープの粘着により固定される。しかしながら接着層の部分は微粘着テープに強く接着されてしまい、第1のシートと接着層との接着力よりも接着層の部分は微粘着テープの接着力が強くなってしまう。そのため台紙セパレーターを剥離するときに、第1のシートから接着層をはがしてしまい使用できない。
【0018】
本実施の形態は、台紙セパレーター15に使用する微粘着テープの粘着材部分にシリコーン系微粘着材を使用することにより、接着層14と台紙セパレーター15との接着力を小さくすることが出来る。また、第1のシート11の接着層14が無い部分は、微粘着テープの粘着により固定される。そのため、熱伝導シート16は貼り合せたものに対し反りや歪を生じさせること無く、所定の形状に加工しやすい。
【0019】
図3は、熱伝導シート16から台紙セパレーター15を剥離した熱伝導シート161を取り付けた機器の断面図である。液晶パネル17の背面に設置される反射シート(図示せず)に、台紙セパレーターを剥離した熱伝導シート161が、接着層14を介して貼り合され、その反対側に発熱部品18が存在する。接着層14の面積は熱伝導シート161の10%以下と非常に狭くなっているため、貼り合せても応力がほとんどかからず、反射シートに反りや歪を生じさせることを防ぐことができる。グラファイトシート12は面方向に高い熱伝導性を有している。そのため発熱部品18が熱を発生しても、熱伝導シート161に伝わった後は、グラファイトシート12により面方向に拡散する。結果としてヒートスポットが発生することを防止することができる。
【0020】
次に熱伝導シート16の製造方法について図4A図4Mを参照しながら説明する。なお図4A図4C図4E図4G図4J図4Lはそれぞれ図4B図4D図4F図4H図4K図4Mの一部を示している。
【0021】
まず図4A図4Bのように、台紙セパレーター15の上面に、接着層を形成するための接着シート19を貼り合せる。台紙セパレーター15はPETシートと、その上面にシリコーン系粘着材からなる微粘着性を有する粘着材とを有し、厚さは例えば約70μmである。接着シート19はPETシートとその両面にアクリル系粘着材とを有し、その厚さは例えば約10μmである。
【0022】
次に金型により、接着シート19を所定の形状に切断し、不要部分を剥離することにより、図4C図4Dに示すように接着層14を形成する。
【0023】
次に図4E図4Fに示すように、接着層14を形成した面に例えば厚さ約10μmのPETシートと、その片面に設けられた粘着材とを有する絶縁シート13Aを粘着材が上面に位置するように貼り合せる。
【0024】
絶縁シート13Aは台紙セパレーター15よりも薄いため、絶縁シート13Aは接着層14でできた段差に対して変形される。接着層14が無い部分では、絶縁シート13AのPETフィルムと台紙セパレーター15の粘着材とが接着される。
【0025】
次に図4G図4Hに示すように所定の形状に打抜いたグラファイトシート12を絶縁シート13Aの上に貼り合せる。
【0026】
次に図4J図4Kに示すように絶縁シート13Bを粘着材が下面に位置するように、グラファイトシート12の上から貼り合せる。
【0027】
次に金型により、第1のシート11および接着層14を所定の形状に切断し、不要部分を剥離することにより、図4L図4Mに示すような熱伝導シート16が完成する。
【0028】
通常、台紙セパレーターは剥離するために、その貼り合せ面に離型剤が塗布されている。接着層を熱伝導シートの全面に設けている場合は、接着層の接着力により、金型で切断する場合でも切断可能となる。しかしながら本実施の形態のように接着層の面積が極端に小さくなると、第1のシートを十分に保持することができず、グラファイトシートを所定の位置に貼り合せる時の位置ズレや切断位置のズレ等が発生しやすくなる。
【0029】
これに対し熱伝導シート16では、台紙セパレーター15に微粘着性をもたせ、第1のシート11と台紙セパレーター15との接着力を、台紙セパレーター15と接着層14との接着力よりも強くしている。この構成により、第1のシート11を主として台紙セパレーター15で保持することができ、熱伝導シート16を複雑な形状のも形成可能とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明に係る熱伝導シートは、貼り合せたものに対し反りや歪を生じさせること無く、所定の形状に加工しやすい。そのため、産業上有用である。
【符号の説明】
【0031】
11 第1のシート
12 グラファイトシート
13A,13B 絶縁シート
14 接着層
15 台紙セパレーター
16 熱伝導シート
17 液晶パネル
18 発熱部品
19 接着シート
161 熱伝導シート
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4J
図4K
図4L
図4M
【国際調査報告】