特表-14097601IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2014年6月26日
【発行日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】水素生成装置
(51)【国際特許分類】
   C01B 3/38 20060101AFI20161216BHJP
   C01B 3/48 20060101ALI20161216BHJP
   H01M 8/0612 20160101ALI20161216BHJP
【FI】
   C01B3/38
   C01B3/48
   H01M8/06 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
【出願番号】特願2014-552928(P2014-552928)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2013年12月16日
(11)【特許番号】特許第5895169号(P5895169)
(45)【特許公報発行日】2016年3月30日
(31)【優先権主張番号】特願2012-274287(P2012-274287)
(32)【優先日】2012年12月17日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区城見2丁目1番61号
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 弘樹
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】前西 晃
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】福田 勝
【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 パナソニック株式会社内
【テーマコード(参考)】
4G140
5H127
【Fターム(参考)】
4G140EA03
4G140EA06
4G140EA07
4G140EB01
4G140EB03
4G140EB12
4G140EB24
4G140EB32
4G140EB35
4G140EB41
4G140EB42
5H127AC02
5H127AC07
5H127AC14
5H127AC15
5H127BA05
5H127BA12
5H127BA18
5H127BA19
5H127BA34
5H127BA37
5H127BA43
5H127EE12
(57)【要約】
水素生成装置(1)は、原料ガスから水素を主成分とする燃料ガスを生成する改質器(6)と、前記改質器を加熱する燃焼器と、前記改質器により加熱されて、前記原料ガス中に含まれる硫黄化合物を水添脱硫反応により除去する水添脱硫器(3)と、前記水添脱硫器を冷却する冷却器(19)と、を備え、前記改質器は、低温部、および、前記低温部より温度が高い高温部を含み、前記冷却器は、前記改質器の高温部に対応する位置に設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料ガスから水素を主成分とする燃料ガスを生成する改質器と、
前記改質器を加熱する燃焼器と、
前記改質器により加熱されて、前記原料ガス中に含まれる硫黄化合物を水添脱硫反応により除去する水添脱硫器と、
前記水添脱硫器を冷却する冷却器と、を備え、
前記改質器は、低温部、および、前記低温部より温度が高い高温部を含み、
前記冷却器は、前記改質器の高温部に対応する位置に設けられている、水素生成装置。
【請求項2】
前記水添脱硫器は、前記原料ガスを流す水添脱硫流路をその内部に有し、
前記冷却器は、冷却流路を有し、
前記冷却流路の入口は、前記水添脱硫流路の中点よりも下流に設けられている、請求項1記載の水素生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素生成装置に関し、特に、原料ガス中の硫黄成分を除去する水添脱硫器を備え、原料ガスから水素を主成分とする燃料ガスを触媒下で生成する水素生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水素生成装置の原料ガスには、付臭剤または不純物としての硫黄成分が含まれている。この硫黄成分は水素生成装置の触媒を被毒するため、原料ガスから硫黄成分を除去する脱硫器が水素生成装置には設けられている。
【0003】
脱硫器には、主に、吸着脱硫方式および水添脱硫方式の2つの方式が用いられている。通常、小型化やメンテナンスの削減の観点から、水添脱硫方式が採用されている。ただし、水添脱硫方式では、水添脱硫触媒を適温に維持するため、脱硫器を加熱する必要がある。このような水添脱硫触媒を適温に加熱する方法として、種々の方法が提案されている。
【0004】
たとえば、特許文献1に示す改質器では、バーナの外周に改質触媒層を配置し、この改質触媒層の外周に断熱材層を介して水添脱硫器を配置している。また、特許文献2に示す水素生成装置では、反応容器の上方に熱交換器を配置し、水添脱硫器を熱交換器の外部に配置している。そして、熱交換器を通過中または通過した水素含有ガスにより水添脱硫器を加熱している。さらに、特許文献3の燃料電池発電装置では、脱硫器に供給される燃料を燃料予熱器で予熱することによって、脱硫器を昇温している。また、この温度が不足する場合には、電気ヒータによって脱硫器を加熱している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−058995号公報
【特許文献2】特開2012−41238号公報
【特許文献3】特開平10−214632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1〜3などの従来技術では、水添脱硫触媒の搭載量の増加を招く水添脱硫触媒の温度分布が考慮されていない。このため、水添脱硫触媒の搭載量の低減化という観点から未だ改善の余地があった。
【0007】
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、小型化および高効率化を維持しながら、水添脱硫触媒の搭載量の低減化を図った水素生成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様に係る、水素生成装置は、原料ガスから水素を主成分とする燃料ガスを生成する改質器と、前記改質器を加熱する燃焼器と、前記改質器により加熱されて、前記原料ガス中に含まれる硫黄化合物を水添脱硫反応により除去する水添脱硫器と、前記水添脱硫器を冷却する冷却器と、を備え、前記改質器は、低温部、および、前記低温部より温度が高い高温部を含み、前記冷却器は、前記改質器の高温部に対応する位置に設けられている。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上に説明した構成を有し、小型化および高効率化を維持しながら、水添脱硫触媒の搭載量の低減化を図った水素生成装置を提供することができるという効果を奏する。
【0010】
本発明の上記目的、他の目的、特徴、および利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態1に係る水素生成装置を示す断面図である。
図2図1の水素生成装置における冷却器を示す断面図である。
図3図3のC−C’より上は図1のA−A’に沿って切断し、C−C’より下は図2のB−B’に沿って切断した水素生成装置を示す断面図である。
図4図3の水添脱硫器および冷却器を示す展開図である。
図5図4の水添脱硫器の温度分布を示すグラフである。
図6】本発明の実施の形態2に係る水素生成装置を示す断面図である。
図7図6の水添脱硫器および冷却器を示す展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(本発明の基礎となる知見)
本発明者らは、水素生成装置の小型化および高効率化を維持しながら、水添脱硫触媒の搭載量の低減化を図るために鋭意検討をした。この結果、本発明者らは従来技術には下記のような問題があることを見出した。
【0013】
特許文献1に示す改質器では、改質触媒層の外周に断熱材層を介して水添脱硫器を配置し、小型化を図っている。さらに、バーナの熱を改質触媒層および水添脱硫器の加熱に利用し、高効率化を図っている。また、改質触媒層および水添脱硫器の間に断熱材層を介在させることによって、水添脱硫器の温度が高くなり過ぎないように構成している。
【0014】
しかしながら、改質触媒層の温度分布が考慮されていない。すなわち、バーナによる燃焼熱の温度分布およびバーナからの燃焼ガスの温度分布が不均一である。このため、これらが改質触媒層に与える熱量が一様でない。また、加熱された改質触媒層における改質反応(吸熱反応)の進行度合いが不均一である。このため、改質触媒層における改質反応による吸熱の程度も一様でない。これによって、バーナに平行な方向において改質触媒層に温度分布が生じる。また、改質触媒層の周方向においても、燃焼熱、燃焼排ガスからの熱、燃焼排ガスの流れ、原料ガスの流れ、および、吸熱反応を伴う改質ガスの流れが偏っているため、温度分布が生じている。
【0015】
このような平行方向および周方向において改質触媒層の温度分布があるにも係らず、改質触媒層から水添脱硫器への熱の伝達が断熱材層によって一様に抑制されている。この結果、改質触媒層により加熱される水添脱硫器においても温度分布が不均一になってしまう。水添脱硫器の温度が適温より高い部分では、水添脱硫触媒が熱により劣化してしまう。
【0016】
このような水添脱硫触媒の熱劣化に備えて、水添脱硫触媒の搭載量を多くする必要がある。これは、水素生成装置の大型化およびコスト上昇を招く。さらに、水添脱硫触媒を適温に昇温するための熱量が増えることによって、水素生成装置の効率が低下し、また、水素生成装置の起動時間が延びてしまう。
【0017】
特許文献2の水素生成装置および特許文献3の燃料電池発電装置では、水添脱硫触媒は改質器から直接でなく、熱交換器や燃料予熱器により加熱されている。このため、改質触媒層の温度分布は問題とならない。しかしながら、熱交換器や燃料予熱器を設ける必要があり、各装置が大型化してしまう。また、特許文献3の燃料電池発電装置では、電気ヒータによって脱硫器を加熱することにより、装置の効率の低下を招いている。
【0018】
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、水添脱硫触媒の温度分布を考慮することにより、小型化および高効率化を維持しながら、水添脱硫触媒の搭載量を低減化することができる水素生成装置である。
【0019】
(実施の形態)
第1の本発明に係る水素生成装置は、原料ガスから水素を主成分とする燃料ガスを生成する改質器と、前記改質器を加熱する燃焼器と、前記改質器により加熱されて、前記原料ガス中に含まれる硫黄化合物を水添脱硫反応により除去する水添脱硫器と、前記水添脱硫器を冷却する冷却器と、を備え、前記改質器は、低温部、および、前記低温部より温度が高い高温部を含み、前記冷却器は、前記改質器の高温部に対応する位置に設けられている。
【0020】
第2の本発明に係る水素生成装置では、第1の発明において、前記水添脱硫器は、前記原料ガスを流す水添脱硫流路をその内部に有し、前記冷却器は、冷却流路を有し、前記冷却流路の入口は、前記水添脱硫流路の中点よりも下流に設けられている。
【0021】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0022】
(実施の形態1)
<水素生成装置の構成>
図1は、実施の形態1に係る水素生成装置1を示す断面図である。図2は、冷却器19で切断した水素生成装置1を示す断面図である。図3は、C−C’より上は図1のA−A’に沿って切断し、C−C’より下は図2のB−B’に沿って切断した水素生成装置1を示す断面図である。なお、便宜上、図3における上方向および下方向をそれぞれ水素生成装置1の上方向および下方向として説明する。但し、実際の水素生成装置1に方向性はなく、これに限定されるものではない。また、水素生成装置1は、燃料電池11に接続されているが、他の水素利用機器に接続されていてもよいし、また、水素生成装置1単独でも使用することができる。
【0023】
図3に示すように、水素生成装置1は、改質触媒層(改質器)6、バーナ(燃焼器)13、水添脱硫器3および冷却器19を主に備えている。ただし、水素生成装置1は、蒸発部5、変成触媒層7、選択酸化触媒層9、内断熱材15および外断熱材16をさらに備えていてもよい。
【0024】
水素生成装置1は、中空の円柱形状の水素生成器18を有している。蒸発部5、改質触媒層6、変成触媒層7、選択酸化触媒層9およびバーナ13が水素生成器18には設けられている。そして、水素生成器18の周りに内断熱材15を介して水添脱硫器3および冷却器19が設けられている。さらに、水素生成器18、水添脱硫器3および冷却器19の周りに外断熱材16が設けられている。なお、水素生成器18を中空の円柱形状としたが、これに限定されるものではなく、角型形状であってもよい。
【0025】
水素生成器18は、外壁18aおよび複数(この実施の形態では、3つ)の隔壁18b、18c、18d(18b〜18d)を有している。水素生成器18は、略円筒形状の外壁18aで囲まれた略円柱形状の内部空間を有している。この内部空間に、略円筒形状の第1〜第3隔壁18b〜18dが外壁18aの中心に関して同心円状にそれぞれ配置されている。これにより、内部空間は、1つの円柱状空間および複数(この実施の形態では、3つ)の円筒状空間に区画されている。
【0026】
第1隔壁18bは内部空間の中心部に配置されている。第1隔壁18bで囲まれた円柱形状の第1空間が形成されている。第1空間の上端が蓋部で閉鎖され、下端が開放されている。この蓋部の一部に第1孔が設けられている。第1孔を介して第1空間に上方からバーナ13が挿入されている。
【0027】
第2隔壁18cは、第1隔壁18bの外側に配置されている。第2隔壁18cと第1隔壁18bとの間に円筒形状の第2空間が形成されている。第2空間の上端は、第2孔により開放され、下端が第1下面で閉鎖さている。この第2孔を介して、第2空間は排ガス配管14に接続されている。また、第2空間は、第1隔壁18bの下端と第1下面との間の隙間を介して第1空間と連通している。
【0028】
第3隔壁18dは、第2隔壁18cの外側に配置されている。第3隔壁18dと第2隔壁18cとの間に円筒形状の第3空間が形成されている。第3空間の上端が第3孔を介して開放され、下端は開放されている。この第3孔を介して、第3空間は下流側原料ガス供給配管2Bおよび改質水供給配管4に接続されている。
【0029】
第3空間の下部空間には、改質触媒が充填されている。改質触媒、第3隔壁18dおよび第2隔壁18cが改質触媒層6を構成している。第3空間の上部空間には、針金が第2隔壁18cを螺旋状に巻くように配置されている。この針金、第3隔壁18dおよび第2隔壁18cが蒸発部5を構成している。
【0030】
外壁18aは、第3隔壁18dの外側に配置されている。外壁18aと第3隔壁18dとの間に円筒形状の第4空間が形成されている。第4空間の上端は第4孔を介して開放され、下端は第2下面で塞がれている。また、外壁18aに第5孔が開口している。この第4空間は、第3隔壁18dの下端と第2下面との間の隙間を介して第3空間と連通している。また、第4空間は、第4孔を介して燃料ガス供給配管10に接続されている。さらに、第4空間は、第5孔を介して空気供給配管8に接続されている。
【0031】
第4空間の下部空間は改質触媒層6の周りに配置され、第4空間の上部空間は蒸発部5の周りに配置されている。第4空間の上部空間における下領域は、変成触媒が充填されている。この変成触媒、第3隔壁18dおよび外壁18aが変成触媒層7を構成している。第4空間の上部空間における上領域は、選択酸化触媒が充填されている。この選択酸化触媒、第3隔壁18dおよび外壁18aが選択酸化触媒層9を構成している。第5孔は、変成触媒層7と選択酸化触媒層9との間に配置されている。
【0032】
バーナ13は、可燃性ガスを燃焼して、改質触媒層6を加熱する燃焼器である。バーナ13は、オフガス配管12により燃料電池11に接続されており、オフガス配管12を介して可燃性ガスが供給されている。可燃性ガスとしては、たとえば、原料ガス、および、燃料電池11で消費されずに残った燃料ガス(オフガス)が挙げられる。なお、燃焼器は、改質触媒層6を適温に加熱できるものであれば、バーナに限定されない。また、原料ガスには、都市ガスなどが用いられる。
【0033】
改質触媒層6は、原料ガスから水素を主成分とする燃料ガスを改質反応によって生成する改質器である。改質触媒層6は、改質触媒の適温、たとえば、650℃になるように、バーナ13の燃焼熱、および、バーナ13から排出される燃焼ガスにより加熱される。また、改質触媒層6では、改質触媒の存在下で吸熱反応である改質反応が生じている。このような加熱および吸熱によって、改質触媒層6には低温部と、低温部より温度が高い高温部とが形成されている。
【0034】
蒸発部5は、水蒸気改質反応に用いられる水(改質水)から水蒸気を生成する機器である。蒸発部5は、改質水供給配管4により改質水供給器(図示せず)に接続されている。蒸発部5では、螺旋状の金属棒の間が改質水の流路となる。この流路を流れる間に改質水が蒸発する。
【0035】
変成触媒層7は、変成触媒下で燃料ガス中の一酸化炭素と変成反応し、燃料ガスから一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去器である。選択酸化触媒層9は、選択酸化触媒下で燃料ガス中の一酸化炭素を酸素で酸化し、燃料ガスから一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去器である。選択酸化触媒層9は変成触媒層7の下流側に配置されている。変成触媒層7の下流側であって選択酸化触媒層9の上流側に空気供給配管8が接続されている。酸化に用いられる酸素を含む空気は、空気供給配管8を介して選択酸化触媒層9に供給される。
【0036】
水添脱硫器3は、水添脱硫触媒17の存在下で、原料ガス中に含まれる硫黄化合物を水添脱硫反応により除去する反応器である。水添脱硫器3は、水添脱硫触媒17の適温、たとえば、200〜300℃になるように、改質触媒層6により加熱されている。水添脱硫器3は、原料ガスを流す流路(水添脱硫流路)21をその内部に有している。
【0037】
冷却器19は、改質触媒層6の高温部に対応する位置に設けられ、水添脱硫器3を冷却する。冷却器19は、水添脱硫器3を冷却する冷却流路24を有している。この実施の形態では、冷却媒体として空気を用いているが、空気以外の気体、または、水などの液体を用いることができる。さらに、冷却器19を水添脱硫器3の下方に配置しているが、水添脱硫器3の高温部を冷却する位置であれば、この位置に限定されない。
【0038】
<水添脱硫器の構成>
図4は、図1のO−L1に沿って切断して水添脱硫器3を展開し、図2のO−L2に沿って切断して冷却器19の展開した図である。なお、Oは、水素生成装置1の中心軸である。水素生成装置1において、水素生成器18、水添脱硫器3および冷却器19は、各中心が中心軸Oに一致するように配置されている。
【0039】
図3に示すように、水添脱硫器3は、環形状であって、内断熱材15を介して外壁18aの下部の外周を取り囲んでいる。水添脱硫器3は、円筒形状の第1内筒31および第1外筒32を有している。第1外筒32内に第1内筒31が同心円状に配置されており、これらの間の環状空間が原料ガスの流路(水添脱硫流路)21を構成している。
【0040】
水添脱硫流路21には水添脱硫触媒17および吸着剤が充填されている。水添脱硫触媒17は、原料ガス中の硫黄成分を硫化水素に変換する反応を促進する触媒であって、たとえば、酸化銅および酸化亜鉛からなる触媒が挙げられる。吸着剤には、硫化水素を吸着する、たとえば、酸化亜鉛系吸着剤が用いられる。
【0041】
水添脱硫流路21の上端は第1天板33で塞がれ、下端は第1底板34で塞がれている。第1天板33には2つの孔が設けられている。一方の孔は、原料が供給される入口(原料入口)20であって、上流側原料ガス供給配管2Aにより原料ガス供給器(図示せず)に接続されている。他方の孔は、原料が排出される出口(原料出口)22であって、下流側原料ガス供給配管2Bに接続されている。下流側原料ガス供給配管2Bは、改質水供給配管4と結合し、第1空間の蒸発部5に接続されている。
【0042】
図1に示すように、水添脱硫流路21は、複数の仕切り板で仕切られている。この実施の形態では、8枚の第1〜第8仕切り板3a〜3hにより、水添脱硫流路21が8つの部分(流路部分)21A〜21Hに分けられている。各仕切り板3a〜3hは、水添脱硫器3の中心Oから放射線状に等間隔で配置されている。各仕切り板3a〜3hの内端は第1内筒31に固定され、外端は第1外筒32に固定されている。なお、各仕切り板3a〜3hの内端と第1内筒31との間、または/および、外端と第1外筒32との間に隙間が設けられていてもよい。
【0043】
第1流路部分21A、第2流路部分21B、第3流路部分21C、第4流路部分21D、第5流路部分21E、第6流路部分21F、第7流路部分21G、第8流路部分21Hは、この順で周方向に並ぶ。第1流路部分21Aは、矢印a1に示すように原料入口20(図3)から水添脱硫流路21に原料ガスが流入する部分であって、水添脱硫流路21の上流側に配置されている。第8流路部分21Hは、矢印a2に示すように水添脱硫流路21から原料出口22(図3)に原料ガスが流出する部分であって、水添脱硫流路21の下流側に配置されている。このように、上流側の第1流路部分21Aと下流側の第8流路部分21Hは、第1仕切り板3aを挟んで隣接している。なお、原料入口20を第1流路部分21Aに配置し、原料出口22を第8流路部分21Hに配置したが、これらの原料入口20および原料出口22の位置はこれに限定されない。たとえば、原料入口20を第8流路部分21Hに配置し、原料出口22を第1流路部分21Aに配置してもよい。
【0044】
図4に示すように、第1仕切り板3aは、その上端が第1天板33に固定され、下端が第1底板34に固定されている。この第1仕切り板3aにより、隣接する第1流路部分21Aと第8流路部分21Hとが隔てられている。このため、第1流路部分21Aから第8流路部分21Hへ原料ガスが流れる、1本の流路が形成される。
【0045】
第1仕切り板3a以外の第2〜第8仕切り板3b〜3hは、第1天板33または第1底板34に交互に固定されている。たとえば、第2仕切り板3bはその上端が第1天板33に固定され、下端と第2底板19bとの間に間隙がある。次の第3仕切り板3cはその下端が第1底板34に固定されており、上端と第1天板33との間に間隙がある。このようい、互い違いに間隙が設けられる。この間隙を介して各流路部分21A〜21Hは互いに連通するため、水添脱硫流路21は上下方向に蛇行する。
【0046】
<冷却器の構成>
図3に示すように、冷却器19は、環形状であって、内断熱材15を介して外壁18aの下部の外周を取り囲んでいる。冷却器19は、円筒形状の第2内筒および第2外筒を有している。第2外筒内に第2内筒が同心円状に配置されており、これらの間の環状空間が冷却用の空気の流路(冷却流路)24を構成している。
【0047】
冷却流路24の上端は第2天板19aで塞がれ、下端は第2底板19bで塞がれている。第2外筒には2つの孔が設けられている。一方の孔は、冷却用の空気が流入する入口(空気入口)23であって、空気供給器(図示せず)に接続されている。他方の孔は、冷却用の空気が流出する出口(空気出口)25であって、たとえば、大気に開放されている。なお、第2天板19aは、水添脱硫器3の第1底板34と兼用している。ただし、第2天板19aと第1底板34とが別々に設けられていてもよい。
【0048】
なお、空気供給器には、たとえば、ファンモータやポンプが用いられる。空気供給器を、バーナ13へ供給する燃焼用の空気の供給器と兼用してもよい。さらに、空気出口25から排出された冷却用空気をバーナ13へ戻してもよい。あるいは、空気供給器を、選択酸化触媒層9へ供給する酸化用空気の供給器と兼用してもよい。
【0049】
図2に示すように、冷却流路24の周方向において、空気入口23と空気出口25とが対称な位置に設けられている。これにより、空気入口23から最も遠い位置に空気出口25が配されている。空気入口23から空気出口25へ時計回りおよび反時計回りに冷却用空気が流れる2本の流路が形成される。
【0050】
図4に示すように、空気入口23および空気出口25は、水添脱硫器3の原料入口20と原料出口22との間に設けられている。空気入口23は、原料出口22より原料入口20に近く、たとえば、周方向において第2流路部分21Bと第3流路部分21Cとの間に配置されている。空気出口25は、原料入口20より原料出口22に近く、たとえば、周方向において第6流路部分21Fと第7流路部分21Gとの間に配置されている。
【0051】
<水素生成装置の動作>
図3に示すように、水素生成装置1が動作すると、可燃性ガスおよび空気がバーナ13に供給される。この可燃性ガスは、原料ガス供給器から供給される原料ガスであってもよいし、バーナ13用の可燃性ガスであってもよい。
【0052】
バーナ13は原料ガスを空気中の酸素で燃焼する。また、高温の燃焼ガスがバーナ13から出て、第1空間を下方に流れる。燃焼ガスは、第1隔壁18bの下端と第1下面との間の隙間を通り、第2空間を上方に流れて、排ガス配管14から流出する。
【0053】
このバーナ13の燃焼熱および高温の燃焼ガスによって、蒸発部5および改質触媒層6が加熱される。そして、高温の蒸発部5によって変成触媒層7および選択酸化触媒層9が加熱される。さらに、高温の改質触媒層6によって水添脱硫器3が内断熱材15を介して加熱される。
【0054】
ここで、改質水は、改質水供給配管4から蒸発部5に供給され、気化する。そして、水蒸気になった改質水は改質触媒層6へ流入する。
【0055】
原料ガスは、上流側原料ガス供給配管2Aから供給されて、水添脱硫器3に流入する。適温になった水添脱硫触媒の存在下で原料ガス中の硫黄が反応して除去される。硫黄が除去された原料ガスは、下流側原料ガス供給配管2Bを通り、蒸発部5の水蒸気と合流し、改質触媒層6へ流入する。ここで、原料ガスが水蒸気と改質反応し、燃料ガスが生成する。
【0056】
燃料ガスは、第3隔壁18dの下端と第2下面との間の隙間を通り、変成触媒層7に流入する。ここで、燃料ガス中の一酸化炭素が変成触媒層7で変成反応により除去されて、選択酸化触媒層9に流入する。また、空気が空気供給配管8から選択酸化触媒層9に流入する。この選択酸化触媒層9において、残る燃料ガス中の一酸化炭素が、空気中の酸素により酸化されて、取り除かれる。そして、一酸化炭素が除去された燃料ガスが燃料ガス供給配管10を介して燃料電池11に供給される。燃料電池11で使用されずに残った燃料ガスは、可燃性ガスとしてオフガス配管12からバーナ13に供給される。
【0057】
<冷却器の作用>
図5は、水添脱硫器3の温度分布を示すグラフである。縦軸が温度(℃)を示し、横軸が水添脱硫器3における位置を示している。この位置は、図4の×印の位置を示している。図5の×印は、比較例として、冷却器19が設けられていない水素生成装置の水添脱硫器における温度を示す。○印は、実施の形態1に係る水素生成装置1の水添脱硫器3における温度を示す。
【0058】
図3に示すように、バーナ13の燃焼熱を生じる炎は、第1空間を上下方向に延びる。この炎の位置により温度が異なる。また、燃焼ガスは、バーナ13から下方に第1空間を流れ、第2空間を上方に流れながら、改質触媒層6と熱交換している。このため、燃焼ガスの温度も流れの位置により異なる。このように、改質触媒層6を加熱するバーナ13の燃焼温度および燃焼ガスの温度は、上下方向において均一ではない。このため、加熱された改質触媒層6の温度が上下方向において異なり、改質触媒層6に高温部および低温部が形成される。さらに、改質触媒層6の温度に応じて改質反応(吸熱反応)が起こる程度が異なる。この結果、改質触媒層6には、下方ほど高くなる温度勾配が生じる。たとえば、改質触媒層6の上流(上部)では温度が300℃〜400℃であるのに対し、下流(下部)では温度が600℃以上に達する。
【0059】
水添脱硫器3は、このような温度勾配を有する改質触媒層6により加熱されているため、下方ほど温度が高くなっている。図5の×印に示すように、各流路部分21A〜21Hにおいて、水添脱硫器3の上の位置で温度が低く、たとえば、200℃程度である。これに対し、水添脱硫器3の下の位置で温度が高く、たとえば、300℃以上になっている。
【0060】
このように温度勾配がある水添脱硫器3を、図4に示すように、原料ガスが流れるため、この原料ガスの温度も上下方向において変化する。具体的には、原料ガスは、原料入口20から水添脱硫流路21に流入する。原料ガスは、第1流路部分21Aを下方に流れ、次に、第2流路部分21Bを上方に流れ、さらに、第3流路部分21Cを下方に流れる。このように、原料ガスの流れの向きを上方または下方と交互に変えながら流れる。そして、原料ガスは、原料出口22から流出する。
【0061】
これに対して、この実施の形態1に係る水素生成装置1では、水添脱硫器3の下方に冷却器19を設けている。この冷却器19では、図4に示すように、空気は、空気入口23から流入し、冷却流路24を流れ、空気出口25から流出している。この冷却流路24を流れている空気は、高温の水添脱硫器3を冷却している。このため、図5の○印に示すように、水添脱硫器3の温度が×印で示す温度より低くなっている。
【0062】
特に、冷却器19は水添脱硫器3の下から冷却しているため、各流路部分21A〜21Hにおける下の位置の温度が上の位置より大きく低下している。このため、下部に位置している水添脱硫器3の高温部の温度が水添脱硫触媒17の適温以上に高くなることが抑えられ、水添脱硫触媒17の熱劣化を防止することができる。
【0063】
また、水添脱硫器3の高温部の温度低下が低温部より大きくなっている。このため、水添脱硫器3の低温部の温度を維持しながら、水添脱硫触媒17の全体の温度をより均一化することができる。たとえば、水添脱硫触媒17の全体の温度が、200℃〜300℃に維持される。より好ましくは、水添脱硫触媒17の全体の温度が、250℃〜300℃であって、この温度差50℃程度である。これにより、水添脱硫触媒17が適温に維持される。
【0064】
<作用、効果>
冷却器19は、改質触媒層6の高温部に対応する位置に設けられている。これにより、この高温部により加熱された水添脱硫器3の高温部を冷却器19は冷却することができる。この結果、水添脱硫触媒17の熱劣化が防止され、熱劣化に備えた水添脱硫触媒17の搭載量の増加を抑制することができる。したがって、この搭載量の増加によって水素生成装置1の大型化、コスト上昇、効率の低下、および、起動の長時間化を防止することができる。
【0065】
さらに、冷却器19は、水添脱硫器3の高温部から冷却している。これにより、水添脱硫器3の低温部の温度低下が抑えながら、高温部の温度上昇を抑制することができる。この結果、水添脱硫触媒17の全体の温度を適温の上限に近いほぼ均一な温度に維持することができる。よって、水添脱硫触媒17が全体的に機能を十分に発揮することができる。このため、水添脱硫触媒17の搭載量を抑えることができる。
【0066】
また、改質触媒層6の高温部および水添脱硫器3の高温部が各部6、3の下方に位置するように、バーナ13および燃焼ガスの経路が形成されている。熱は下から上へ移動する特性を利用し、各部6、3において高温部の熱を上方に移動させることができる。この結果、改質触媒層6および水添脱硫器3における温度差を小さくすることができる。
【0067】
水添脱硫器3を改質触媒層6の外側に配置している。これにより、改質触媒層6の熱を水添脱硫触媒17の加熱に利用することができる。このため、水素生成装置1の効率化および小型化が図られる。
【0068】
(実施の形態2)
実施の形態2に係る水素生成装置1では、実施の形態1に係る水素生成装置1と、原料入口20および原料出口22に関する空気入口23および空気出口25の相対的な位置関係が異なる。
【0069】
図6は、実施の形態2に係る水素生成装置1の断面図である。図7は、図1のO−L1に沿って切断して水添脱硫器3を展開し、図6のO−L3に沿って切断して冷却器19の展開した図である。図7に示すように、空気入口23は、原料入口20より原料出口22に近くに配置されている。この実施の形態では、空気入口23は、周方向において第6流路部分21Fと第7流路部分21Gとの間に配置されている。
【0070】
この空気入口23の位置は、周方向における水添脱硫流路21の中点より下流側に配置することが好ましい。この中点は、水添脱硫流路21を周方向に二等分する位置である。この実施の形態では、中点は、第5仕切り板3eに対向する位置に相当する。
【0071】
さらに、空気入口23の位置は、原料入口20に対向する位置より下流側にあることが好ましい。この原料入口20に対向する位置は、原料入口20から直線状に最も遠い位置である。この実施の形態では、図1に示すように、原料入口20(図7)と連通する第1流路部分21Aと対向する第5流路部分21Eにある。
【0072】
さらに、空気入口23の位置は、水添脱硫器3の最高温度部分またはその近傍より下流側にあることが好ましい。たとえば、水添脱硫器3の最高温度部分は、図5に示すように、第5流路部分21Eと第6流路部分21Fとの間に位置している。この最高温度部分の近傍として、最高温度部分を含む第5流路部分21Eおよび第6流路部分21Fが挙げられる。
【0073】
さらに、空気入口23の位置は、周方向において原料出口22より上流側にあることが好ましい。さらに、空気入口23の位置は、周方向において原料入口20がある第1流路部分21Aと隣接する流路部分(この実施の形態では、第8流路部分21H)より上流側にあることが好ましい。
【0074】
さらに、空気入口23の位置は、水添脱硫器3の中心に関して水添脱硫流路21の上流端から180度から360度の範囲にあることが好ましい。特に、空気入口23の位置は、水添脱硫流路21の上流端から180度から315度の範囲にあることがより好ましい。水添脱硫流路21の上流端は、原料入口20またはその近傍である。この実施の形態では、上流端は、第1仕切り板3aの第1流路部分21A側に相当する。
【0075】
また、空気出口25は、原料出口22より原料入口20に近くに配置されている。この実施の形態では、空気出口25は、周方向において第2流路部分21Bと第3流路部分21Cとの間に配置されている。なお、空気出口25の位置は、特に限定されないが、空気入口23に対向して設けられる。
【0076】
上記構成によれば、実施の形態1と同様に、冷却器19は、改質触媒層6の高温部に対応する位置に設けられている。これにより、水添脱硫触媒17の熱劣化が防止し、かつ、水添脱硫触媒17の全体の温度を適温の上限に近いほぼ均一な温度に維持することができる。また、改質触媒層6の高温部および水添脱硫器3の高温部が各部6、3の下方に位置するように、バーナ13および燃焼ガスの経路が形成されている。これにより、改質触媒層6および水添脱硫器3における温度差を小さくすることができる。さらに、水添脱硫器3を改質触媒層6の外側に配置している。これにより、改質触媒層6の熱を水添脱硫触媒17の加熱に利用することができる。
【0077】
また、原料ガスは、改質触媒層6により加熱されながら、原料入口20から原料出口22へ水添脱硫流路21を周方向に流れる。このため、原料ガスの温度が水添脱硫流路21の下流側ほど上昇し、これに伴い原料出口22の水添脱硫触媒17の温度が原料入口20より高温化している。
【0078】
これに対して、空気入口23を原料入口20より原料出口22に近くに配置している。これにより、冷却用空気は、空気入口23から流入して、原料出口22付近の高温の水添脱硫触媒17を冷却することができる。この冷却用空気は、空気入口23付近の水添脱硫触媒17を冷却して昇温する前である。このため、冷却用空気の温度が低く、高温の水添脱硫触媒17を適温まで冷却することができる。よって、水添脱硫触媒17の熱劣化をより確実に防ぐことができる。
【0079】
また、空気入口23を、周方向における水添脱硫流路21の中点より下流側に配置している。これにより、高温になり易い水添脱硫流路21の中点より下流側を、空気入口23から流入した低温の冷却用空気が適温まで冷却することができる。これにより、水添脱硫触媒17の熱劣化を防ぐことができる。
【0080】
さらに、空気入口23を、原料入口20に対向する位置より下流側に配置している。原料入口20に対向する位置の温度が最も高くなり易い。このため、この高温になり易い水添脱硫流路21の位置を、空気入口23から流入した低温の冷却用空気が適温まで冷却することができる。これにより、水添脱硫触媒17の熱劣化を防ぐことができる。
【0081】
さらに、空気入口23を、水添脱硫器3の最高温度部分またはその近傍より下流側に配置している。この水添脱硫器3の最高温度部分またはその近傍より下流側を、空気入口23から流入した低温の冷却用空気が適温まで冷却することができる。これにより、水添脱硫触媒17の熱劣化を防ぐことができる。
【0082】
さらに、空気入口23を、周方向において原料入口20がある第1流路部分21Aと隣接する流路部分より上流側に配置している。原料出口22がある第8流路部分21Hは、通常、水添脱硫流路21の下流に位置しているため、最も高温になる。しかしながら、第8流路部分21Hは、図5に示すように、原料入口20がある最も温度が低い第1流路部分21Aと隣接している。このため、第1流路部分21Aとの熱交換により第8流路部分21Hの温度が低くなっている。よって、この第8流路部分21Hの上流側にある第5〜第7流路部分21E〜21Gの温度が高くなる。この第1流路部分21Aと隣接する第8流路部分21Hより上流側にある高温の流路部分を、空気入口23から流入した低温の冷却用空気が適温まで冷却することができる。これにより、水添脱硫触媒17の熱劣化を防ぐことができる。
【0083】
また、空気入口23を原料出口22に近く、空気出口25を原料入口20に近く配置している。この空気入口23から流入した低温の冷却用空気は、まず、原料出口22近傍の高温の第5〜第8流路部分21E〜21Hの水添脱硫触媒17を冷却する。これらの高温部を冷却し昇温した冷却用空気は、低温の原料入口20近傍の第1〜第4流路部分21A〜21Dの水添脱硫触媒17を冷却する。これにより、図5に示すように、高温の第5〜第8流路部分21E〜21Hでは、実施の形態2に係る水添脱硫触媒17の温度が、実施の形態1に係る水添脱硫触媒17の温度より低くなっている。一方、低温の第1〜第4流路部分21A〜21Dでは、実施の形態2に係る水添脱硫触媒17の温度が、実施の形態1に係る水添脱硫触媒17の温度より高くなっている。このように、水添脱硫触媒17の全体の温度を適温範囲内で高くかつ均一にすることができる。この結果、水添脱硫触媒17を効率的に機能させることができる。
【0084】
<その他の実施例>
上記全実施の形態では、8枚の第1〜第8仕切り板3a〜3hにより、水添脱硫流路21を仕切った。ただし、仕切り板の数は8枚に限定されない。たとえば、原料入口20と原料出口22との間の第1仕切り板3aのみで水添脱硫流路21を仕切ってもよい。また、水添脱硫流路21を仕切らず、1つの流路としてもよい。
【0085】
なお、上記全実施の形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせてもよい。
【0086】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明の水素生成装置は、小型化および高効率化を維持しながら、水添脱硫触媒の搭載量の低減化を図った水素生成装置として有用である。
【符号の説明】
【0088】
1 水素生成装置
3 水添脱硫器
6 改質触媒層(改質器)
13 バーナ(燃焼器)
19 冷却器
21 水添脱硫流路
24 冷却流路
23 空気入口(冷却流路の入口)
25 空気出口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7

【手続補正書】
【提出日】2014年10月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可燃性ガスを燃焼する燃焼器と、
前記燃焼器の外側に配置された略円筒形状の第1隔壁と、
前記燃焼器から排出される燃焼ガスが、前記第1隔壁の内側から折り返して前記第1隔壁の外側を通流するよう構成された折り返し部を有する燃焼ガス流路と、
前記燃焼ガス流路の外側に環状に配置され、前記燃焼ガスにより加熱されて、原料ガスから水素を主成分とする燃料ガスを生成する改質器と、
前記改質器の外側に環状に配置され、前記改質器により加熱されて、前記原料ガス中に含まれる硫黄化合物を水添脱硫反応により除去する水添脱硫器と、
前記水添脱硫器を冷却する冷却流路と、
前記冷却流路に空気を供給する空気供給器と、を備え、
前記水添脱硫器は、上流から下流へ前記原料ガスが周方向に流れるよう構成された水添脱硫流路をその内部に有し、
前記冷却流路は、前記燃焼ガス流路の前記折り返し部に対応する位置に配置され、前記冷却流路の入口が、前記水添脱硫流路の入口と前記水添脱硫流路の出口との中点よりも下流側の位置に設けられている、水素生成装置。
【請求項2】
前記水添脱硫流路の入口と、前記水添脱硫流路の出口とが隣り合うよう配置された、請求項1に記載の水素生成装置。
【請求項3】
前記冷却流路の出口は、前記改質器を挟んで前記冷却流路の入口と対向する位置に配置された、請求項1又は2に記載の水素生成装置。

【手続補正書】
【提出日】2015年2月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可燃性ガスを燃焼する燃焼器と、
前記燃焼器の外側に配置された略円筒形状の第1隔壁と、
前記燃焼器から排出される燃焼ガスが、前記第1隔壁の内側を下方に流れて前記第1隔壁の下方で折り返して前記第1隔壁の外側を上方に流れるように構成された折り返し部を有する燃焼ガス流路と、
前記燃焼ガス流路の外側に環状に配置され、前記燃焼ガスにより加熱されて、原料ガスから水素を主成分とする燃料ガスを生成する改質器と、
前記改質器の外側に環状に配置され、前記改質器により加熱されて、前記原料ガス中に含まれる硫黄化合物を水添脱硫反応により除去する水添脱硫器と、
前記水添脱硫器を冷却する冷却と、
前記冷却に空気を供給する空気供給器と、を備え、
前記水添脱硫器は、上流から下流へ前記原料ガスが周方向に流れるよう構成された水添脱硫流路をその内部に有し、
前記水添脱硫流路は、環状の前記水添脱硫器の中心から放射線状に配置された複数の仕切り板によって前記原料ガスが前記水添脱硫器の天板と底板との間を上下方向に流れる複数の流路部分に分けられ、
前記複数の流路部分は、周方向に並び、且つ、互いに連通しており、
前記水添脱硫流路は、前記原料ガスが前記水添脱硫器の天板と底板との間を上下方向に蛇行しながら環状の前記水添脱硫器を1周する1本の流路であり、
前記冷却は、前記水添脱硫器を下から冷却するように前記改質器の外側に環状に配置され
前記冷却器の空気入口が、前記水添脱硫流路の入口と前記水添脱硫流路の出口との中点よりも下流側の位置に設けられ
前記冷却器の空気出口が、前記水添脱硫流路の入口と前記水添脱硫流路の出口との中点よりも上流側の位置に設けられ、
前記冷却器は、前記空気入口から前記空気出口へ時計回りおよび反時計回りに環状の前記冷却器をそれぞれ半周する空気が流れる2本の冷却流路を有する、水素生成装置。
【国際調査報告】