特表-14097934IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2014年6月26日
【発行日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】原動力操作案内装置
(51)【国際特許分類】
   F02D 29/02 20060101AFI20161216BHJP
   B60K 6/22 20071001ALI20161216BHJP
   B60L 11/14 20060101ALI20161216BHJP
   B60L 3/00 20060101ALI20161216BHJP
【FI】
   F02D29/02 L
   B60K6/22ZHV
   B60L11/14
   B60L3/00 N
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】38
【出願番号】特願2014-553087(P2014-553087)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2013年12月10日
(11)【特許番号】特許第6020595号(P6020595)
(45)【特許公報発行日】2016年11月2日
(31)【優先権主張番号】特願2012-275148(P2012-275148)
(32)【優先日】2012年12月17日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】丸中 謙司
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】辻 大輔
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】今西 宣之
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】加藤 博史
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 雅也
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】越智 徹
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】堤 康裕
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【テーマコード(参考)】
3D202
3G093
5H125
【Fターム(参考)】
3D202CC00
3D202CC44
3D202CC45
3D202DD01
3D202DD07
3D202DD09
3D202DD10
3D202DD31
3D202EE24
3D202EE25
3D202EE26
3G093AA04
3G093AA05
3G093AA06
3G093AA07
3G093BA21
3G093BA22
3G093BA24
3G093CA12
3G093DA01
3G093DA06
3G093DA13
3G093DB00
3G093DB02
3G093DB05
3G093DB06
3G093DB11
3G093DB12
3G093DB15
3G093DB23
3G093EB00
3G093FA11
5H125AA01
5H125AC08
5H125CA09
5H125CD02
5H125DD01
5H125EE41
5H125EE52
(57)【要約】
本発明は、車室内に設けられた表示装置と車室内に音を出力する音出力装置との少なくとも一方を備え、原動力が停止した状態で車両が走行している場合、又は、原動力が停止した状態で車両が走行する可能性が高い場合、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う通知制御手段、を有することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内に設けられた表示装置と車室内に音を出力する音出力装置との少なくとも一方を備え、
原動力が停止した状態で車両が走行している場合、又は、原動力が停止した状態で車両が走行する可能性が高い場合、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う通知制御手段、
を有することを特徴とする原動力停止案内装置。
【請求項2】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出された場合、
前記通知制御手段は、原動力が停止する前に、原動力停止方法を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項3】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出され、かつ、原動力が停止した場合、
前記通知制御手段は、原動力始動方法を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することの少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の原動力停止案内装置。
【請求項4】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出された場合と、
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出され、かつ、原動力が停止した場合とで、
前記通知制御手段は、異なるメッセージを前記表示装置に表示すること、又は、異なる態様で、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項5】
走行中に原動力が停止し、走行中に原動力始動操作部材の操作が検出されたが、原動力が始動しない場合、前記通知制御手段は、原動力始動方法を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することの少なくとも一方を行う、ことを特徴とする請求項1又は2記載の原動力停止案内装置。
【請求項6】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出され、かつ、原動力が停止した場合と、
走行中に原動力が停止し、走行中に原動力始動操作部材の操作が検出されたが、原動力が始動しない場合とで、
前記通知制御手段は、異なるメッセージを前記表示装置に表示すること、又は、異なる態様で、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項7】
予め定められた設定条件に関係なく原動力が停止した場合、
前記通知制御手段は、走行中に、原動力停止状態であること若しくは停車すべきことの少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行い、
車両が停止した場合は、原動力停止状態であること若しくは原動力始動方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項8】
原動力が停止状態、かつ、車両が停止している状態で、シフトポジション操作部材がPレンジからPレンジ以外のレンジに遷移操作された場合、
前記通知制御手段は、原動力停止状態であること若しくはPレンジに操作すべきことの少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することの少なくとも一方を行い、
原動力が停止状態、かつ、車両が停止している状態で、シフトポジション操作部材がPレンジからPレンジ以外のレンジに遷移操作され、車速が所定値以上になった場合、
前記通知制御手段は、原動力停止状態であること若しくは停車すべきことの少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項9】
シフトポジションがNレンジに設定された際にシフトポジション操作部材がNレンジに遷移操作されたか否かを記録するシフト操作記録手段を有し、
前記シフト操作記録手段が、シフトポジション操作部材がNレンジに遷移操作されたことを記録している場合、前記通知制御手段は、走行中かつ原動力停止状態でも、前記音出力装置から通知音を出力することを行わずに、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示することを行い、
シフトポジション操作部材がNレンジに遷移操作されたことを記録していない場合、前記通知制御手段は、走行中かつ原動力停止状態に、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することを行う、
ことを特徴とする請求項7又は8記載の原動力停止案内装置。
【請求項10】
原動力が停止した理由が、原動力停止操作部材の操作によるものか否かが記録された履歴情報記憶手段を有し、
前記通知制御手段は、原動力が停止した際に、走行中の車両の電源状態とシフトポジションが所定の組み合わせに至った場合、
前記履歴情報記憶手段を参照して、表示するメッセージの内容又は出力する音を切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原動力が停止したことや始動方法を案内する原動力操作案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の原動力の多様化が進んでおり、また、車両の原動力に応じて様々な技術が搭載されるようになってきた。例えば、車両の一時停止時等にエンジンを自動停止させ、車両が再発進する際に自動的にエンジンを再始動させる技術がある(例えば、特許文献1参照)。このような技術はアイドリングストップとして知られている。
【0003】
アイドリングストップによりエンジンが停止した状態の車両は、運転者の操作によってエンジンが停止した場合と異なり、再始動条件を満たすと始動する。また、走行中(車速がゼロより大きい)もエンジンを停止することが可能な車両が市販されるようになってきた。このような車両ではエンジン停止中も車両性能が正常に保たれるので、エンジンの停止が必ずしも原動力の停止を意味せず、運転者にとっては原動力の停止の有無を判別することは困難になっている。また、そもそもエンジン音の静粛性向上によりエンジンの音や振動が感じられにくくなっている。
【0004】
また、ハイブリッド車では、エンジンが停止していても正常に走行できるEVモードがあり、走行中にエンジンが停止することは希な現象でなくなっている。なお、ハイブリッド車では原動力(エンジン又はモータの少なくともどちらか)の稼働/停止はメータパネルのREADYインジケータ(原動力に供給される高電圧系のリレーがONで表示される)で識別するようになっている。電気自動車はもともとエンジンが搭載されてないので、常にエンジンが停止したハイブリッド車と同様になる。
【0005】
また、原動力の起動/停止操作をプッシュボタン等で簡単に行える車両が増えており、メカニカルキーの回動に比べ操作が簡単な分、運転者が停止操作を自分で行うことを強く意識していない可能性が考えられる。例えば、エンジンの起動/停止以外のプッシュボタンと取り違えて操作してしまい、意図せずに原動力が停止する可能性があることが懸念される。
【0006】
エンジンの停止時に、運転者が意識せずにエンジンが始動した際の不都合を抑制するための技術が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、アイドリングストップ車において、エンジン始動時に暴走の可能性があると判定された場合、エンジンを始動しない旨の情報と、エンジンを始動するために必要な操作を促す情報とをドライバーに知らせるエンジン停止始動制御装置が開示されている。
【0007】
しかしながら、特許文献1では走行中などに原動力が停止した場合の対処について記載されていないという問題がある。
【0008】
エンジンの搭載車ではエンジンは油圧や負圧を発生させ、パワーステアリングのアシストやブレーキ操作のアシストに利用されている。このため、エンジンが停止すると、運転者が意図しない状態で車両機能が低下してしまう。また、ハイブリッド車や電気自動車においても、READY−ON状態でなくなると車両性能が低下する。したがって、走行中に原動力が停止した状態では、早急に運転者に報知して適切な対処を行わせることが好ましい。
【特許文献1】特開2009−2236号公報
【特許文献2】特開2000−234538号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、走行中に原動力が停止した場合または蓋然性が高い場合に運転者に通知可能な原動力停止案内装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、車室内に設けられた表示装置と車室内に音を出力する音出力装置との少なくとも一方を備え、原動力が停止した状態で車両が走行している場合、又は、原動力が停止した状態で車両が走行する可能性が高い場合、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う通知制御手段、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、走行中に原動力が停止した場合または蓋然性が高い場合に運転者に報知可能な原動力停止案内装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施例の原動力停止案内装置の概略的な特徴について簡単に説明する図の一例である。
図2】原動力停止案内装置の概略構成図の一例である。
図3】車両状態とその遷移を説明する図の一例である。
図4】原動力停止案内装置の機能ブロック図の一例である。
図5】各トランスミッションにおけるメッセージと警告音の有無及び内容の対応を示す図の一例である。
図6】各トランスミッションにおけるメッセージと警告音の有無及び内容の対応を示す図の一例である。
図7】原動力停止案内装置の動作手順の一例を示すフローチャート図の一例である。
図8】車両状態とその遷移を説明する図の一例である。
図9】ハイブリッド車又はEV車の原動力停止案内装置の機能ブロック図の一例である。
図10】車両状態とその遷移を説明する図の一例である(実施例2)。
図11】各トランスミッションにおけるメッセージと警告音の有無及び内容の対応を示す図の一例である(実施例2)。
図12】各トランスミッションにおけるメッセージと警告音の有無及び内容の対応を示す図の一例である(実施例2)。
図13】原動力停止案内装置の動作手順の一例を示すフローチャート図の一例である(実施例2)。
図14】車両状態とその遷移を説明する図の一例である(実施例2)。
図15】車両状態とその遷移を説明する図の一例である(実施例3)。
図16】各トランスミッションにおけるメッセージと警告音の有無及び内容の対応を示す図の一例である(実施例3)。
図17】各トランスミッションにおけるメッセージと警告音の有無及び内容の対応を示す図の一例である(実施例3)。
図18】原動力停止案内装置の動作手順の一例を示すフローチャート図の一例である(実施例3)。
図19】車両状態とその遷移を説明する図の一例である(実施例3)。
図20】緊急停止操作の後の電源状態の遷移を説明する図の一例である(シフトバイワイヤ)。
図21】READY-ON状態はなくなった後の電源状態の遷移を説明する図の一例である(シフトバイワイヤ)。
図22】坂道などでREADY-ON状態に操作する場合の電源状態の遷移を説明する図の一例である。
図23】原動力停止案内装置の動作手順の一例を示すフローチャート図の一例である(実施例4)。
図24】原動力停止案内装置の機能ブロック図の一例である(実施例5)。
図25】共通状態における通知内容の判定手順を示すフローチャート図の一例である。
【符号の説明】
【0013】
11 パワーマネージメントECU
12 照合ECU
13 エンジンECU
14 メータECU
15 ブレーキECU
21 エンジンスイッチ
36 通知制御部
100 原動力停止案内装置
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲が、本実施の形態に限定されるものではない。
【0015】
本実施形態の原動力停止案内装置は、「原動力が停止状態で走行していること」又は「原動力が停止状態で走行する可能性が高いこと」を運転者に知らせることを特徴としている。なお、原動力には、エンジンと電気モータの少なくとも一方を含む。
【実施例1】
【0016】
図1は、本実施例の原動力停止案内装置の概略的な特徴について簡単に説明する図の一例である。ここではエンジン(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ロータリーエンジンなど)のみを原動力とする車両(以下、単にエンジン車という)を例にして説明する。
【0017】
エンジン車には、緊急時に備え、運転者が意図的に原動力を停止させる機能(原動力停止機能という)が搭載されている。原動力停止機能は、運転者が緊急時に操作できるように運転席から容易に手が届く範囲に配置されている。車両にもよるが、原動力を起動させるプッシュボタンと兼用される場合がある。しかし、原動力を起動させるプッシュボタンの操作により原動力を停止させることができるという操作方法が、一般に浸透しているとまでは言い切れない。したがって、
(a)緊急時に運転者が原動力を停止する場合には原動力の停止方法を教示すること
(b)運転者が原動力を停止する意図がないのにプッシュボタンが操作された場合には、走行中に原動力が停止する可能性が高いことを通知すること
がより好ましい。
【0018】
(i) エンジン車が走行している。走行中、原動力停止操作により原動力を停止することが可能である。原動力停止操作は、瞬間的な操作を排除するため「プッシュボタンの長押し」「プッシュボタンの繰り返し押下」などの時間的な経過が必要な操作が割り当てられている。
【0019】
(ii) 原動力停止案内装置は、原動力停止操作の初期操作が検出された時に、(a)(b)を通知するため、メッセージの表示又は警告音1の出力の少なくとも一方の通知を行う(以下、このような通知形態を及び/又はで記載する)。したがって、運転者は一般的でない操作を行っていることをより理解しやすい。運転者は通知を理解し原動力停止操作をやめた場合は、走行中に戻る。
【0020】
(iii) 運転者が通知を理解したが、原動力停止操作をやめない場合、又は、通知を理解せずに原動力停止操作をやめない場合、原動力が停止する。車両は惰性で走行している。この場合、
(c) エンジンが停止したことに気づかせること及び運転者が再始動できるように再始動方法を教示することは、運転者を助ける可能性がある又は運転者にとってより好ましいことがある。
【0021】
このため、原動力停止案内装置はメッセージの表示又は警告音2の出力の少なくとも一方の通知を行う。したがって、運転者は原動力が停止していること、及び、原動力の再始動方法をより理解しやすい。
【0022】
(iv) 運転者が、原動力が停止してしまったことを認識するとエンジンを再始動させる(エンジンスイッチをONする)。しかし、運転者がエンジンを始動する場合、シフトポジションをNレンジにすることを忘れる場合がある。この場合は、
(d) 運転者が再始動できるように再始動方法を教示することが好ましい。
【0023】
このため、原動力停止案内装置はメッセージの表示又は警告音2の出力の少なくとも一方の通知を行う。これによって、運転者は原動力の再始動方法をより理解しやすくなる。シフトポジションがNレンジでエンジンスイッチをONに操作した場合、原動力が始動して走行中に戻る。
【0024】
なお、図1のメッセージはトランスミッションがAT(オートマチックトランスミッション)又はCVT(Continuously Variable Transmission)のものであり、MT(マニュアルトランスミッション)の場合はNレンジにすることの代わりにクラッチペダルを踏むことなどが再始動に相当する。当然ながら、トランスミッションなどに応じてエンジンの再始動に適切なメッセージが表示される。
【0025】
以上のように、本実施形態の原動力停止案内装置は、「原動力が停止状態で走行していること」又は「原動力が停止状態で走行する可能性が高いこと」を通知することができる。運転者は原動力が停止していることに、車両性能の有無やエンジン音から自分で気づくよりも早期に気づくことができる。また、エンジンの始動方法をより理解しやすくなる。
【0026】
〔構成例〕
図2は、原動力停止案内装置100の概略構成図の一例を示す。原動力停止案内装置100は、メータECU(Electronic Control Unit)14、パワーマネージメントECU11、エンジンECU13、照合ECU12、ブレーキECU15,及び、メータパネル26を有している。図示したECUの名称は一例であって、1つ以上のECUとメータパネル26があればよい。各ECUはCAN(Controller Area Network)、FlexRay、及び、Lin((local interconnect network)などの車載ネットワークを介して接続されている。
【0027】
各ECUは、マイコン、センサやアクチュエータを接続するための入出力I/F、電源回路などを備え、また、マイコンはCPU、RAM、ROM、不揮発メモリ、I/O、など一般的な構成を有している。ROMにはプログラムが記憶されており、CPUがRAMに展開されたプログラムを実行することで後述する通知の機能を実現する。
【0028】
ブレーキECU15にはブレーキACT(アクチュエータ)9が接続されている。ブレーキACT9はブレーキフルードの流路、開閉弁、及び、制動圧を生成するポンプなどを有する。また、ブレーキECU15には車輪速センサ25が接続されており、車輪速等に基づきブレーキACTを制御することで、各輪の制動力を独立に御するABSやTRCなどを行う。なお、ブレーキECU15は車速を検出するECUの一例であり車輪速をメータECU14に出力するECUであればどのようなECUでもよい。
【0029】
エンジンECU13は、内燃機関としてのエンジンの燃料噴射制御、点火時期制御、スロットル開度制御などの各種の制御を行う。このエンジンECU13にはトランスミッションを制御する機能が一体に設けられている。エンジンECU13にはエンジン回転数を検出するNeセンサ(クランクポジションセンサ)23、シフトレバーの操作位置であるシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ24が接続されている。エンジンECU13は、シフトポジションがD(ドライブ)レンジであると、アクセル開度と車速に基づきマップなどを参照してトランスミッションのギア段を切り替える。
【0030】
照合ECU12は、運転者が携帯する電子キーと通信する車内のアンテナと接続されており、電子キーから送信されたIDが予め登録されたIDと一致する場合に照合OKをパワーマネージメントECU11に出力する。
【0031】
パワーマネージメントECU11は、エンジン始動、停止、リレーの制御、及び、電源状態の管理等を行う。パワーマネージメントECU11にはエンジンスイッチ21とストップランプスイッチ22が接続されている。パワーマネージメントECU11はストップランプスイッチ22がON(ブレーキペダルが踏み込まれた状態。以下、ブレーキONという場合がある。)の状態でエンジンスイッチ21のONを検出すると、シフトポジションがP又はNの場合に、スターターリレーをONにすることでエンジンを始動する。
【0032】
メータECU14は、メータパネル26のタコメータ、スピードメータ、水温時計、燃料計、シフトレンジの表示を制御する。また、メータパネル26にはディスプレイ28が設けられており、各種の情報を表示可能になっている。なお、ディスプレイ28は液晶や有機ELなどのパネルであるが、ヘッドアップディスプレイを採用してもよい。また、ディスプレイ28としてナビゲーション装置のディスプレイを使用してもよい。このディスプレイ28にエンジンが停止したこと再始動方法などが表示される。また、メータECU14には各種の警告音やブザー、メッセージを音声で出力するスピーカ27が接続されている。以下の実施例では、表示されるメッセージをスピーカ27から音声で出力することもできる。
【0033】
〔エンジンの状態と電源状態〕
図3は、車両状態とその遷移を説明する図の一例である。本実施例において車両状態とは、エンジン停止中又は作動中のいずれかにおいて、電源状態、走行有無、ブレーキペダルのON/OFF、及び、シフトレバーの操作位置の組み合わせをいう。また、以下の図では、本実施例に主要な遷移以外の遷移やその説明は省略している。
I.乗員が車両に乗車した時の車両停止時を起点とする。この状態の電源状態は「OFF状態」である。この状態のエンジン始動条件は以下のようになる。
ブレーキON
シフトポジションN又はP(Pの方が好ましい)
エンジンスイッチON
なお、パワーマネージメントECU11はスターターリレーをONにしてスターターモータを駆動することでエンジンを始動させる。
II.エンジンが始動されると電源は「IG−ON状態」になる。
III.エンジンが始動した状態で、運転者がシフトレバーをDに操作し、アクセルペダルを踏み込むなどして車両を走行させれば車両は加速してゼロより大きい車速で走行する。なお、走行中とは車速がゼロより大きい状態を、停止中とは車速がゼロかゼロと見なせる程度であることをいう。
IV.IIIの状態で、運転者が緊急停止操作を行った場合、エンジンが停止し、電源状態がACC状態に遷移する。この状態のエンジン始動条件は以下のようになる。なお、パワーマネージメントECU11はIGリレーをOFFにしてイグニッションや燃料供給を停止することでエンジンを停止させる。
シフトポジションN
エンジンスイッチON
このように緊急停止により遷移したACC状態でエンジンが始動すると、状態IIIに戻る。
V.運転者がシフトポジションをNに操作せずにエンジンスイッチをONにした場合、車両が走行したまま電源状態はIG−ON状態になる。すなわち、電源状態は変わるがエンジンは停止したままである。この状態のエンジン始動条件はIVと同じである。
VI.運転者が緊急停止操作を行い、エンジンが停止し電源状態がACC状態のまま、車両が停車した場合、ACC状態で停車状態となる。この状態からシフトレバーの操作位置をP(又はN)に操作して、Iの状態と同じエンジン始動条件にすればエンジンを始動させることができる。
VII.Vの状態から車両が停車した場合、IG−ON状態で停車状態となる。この状態からシフトレバーの操作位置をP(又はN)に操作して、Iの状態と同じエンジン始動条件にすればエンジンを始動させることができる。
【0034】
〔原動力停止案内装置の機能ブロック〕
図4は、原動力停止案内装置100の機能ブロック図の一例を示す。図の各機能はどのECUが有していてもよく、機能の名称や区分は一例に過ぎない。電源状態監視部31は、車両の電源状態を監視し、通知制御部36に出力する。電源状態は図3で説明したように車両状態に対しエンジンスイッチのONにより遷移する。また、時間経過などにより遷移することもある。
【0035】
シフトポジション監視部32は、シフトポジションセンサが検出するシフトレバーの操作位置を監視し、通知制御部36に出力する。なお、電源状態がOFF状態又はACC状態では、シフトポジションがNレンジ又はPレンジの場合に、パワーマネージメントECU11のスターターリレー作動信号がスターターリレーに出力できるようになっている。
【0036】
車速監視部33は車輪速センサ25が検出する車速信号により車速を監視し通知制御部36に出力する。車輪速センサ25はエンジン作動中でないと車輪速を出力しない場合があるので、通知制御部36は、電源状態がIG−ON状態でなくなる直前の車速と時刻を記憶しておく。
【0037】
エンジン回転数監視部34はNeセンサ23が検出するクランク角信号からエンジン回転数を算出し通知制御部36に出力する。エンジン回転数信号もエンジン作動中でないと出力されない場合がある。S&Sフラグ37は後述するスタート&ストップ車がエンジンを停止した場合にON、再始動した場合にOFFになるフラグである。
【0038】
〔メッセージと出力タイミング〕
通知制御部36は、予め定められた条件が成立するとメッセージを表示するか及び/又は警告音を出力する。例えば、以下のタイミングで通知する。
A.図3のIIIの状態から緊急停止操作の開始が検出された場合
B.図3のIV の状態になった場合
C.図3のV の状態になった場合
IIIの緊急停止操作は、エンジンスイッチが長押しされたこと(例えば3秒以上)又はエンジンスイッチが所定時間内に所定回数(例えば、3回)以上ONに操作されたことをいう。このようにある程度の時間又は操作回数を操作を完遂する条件として設定することで、運転者が誤ってエンジンを停止してしまうことを低減できる。
【0039】
IVの状態は、電源がACC状態でエンジン回転数ゼロと見なせる範囲にあることから検出される。車速については、送られてくる車速をそのまま監視し続けてもよいし最後に記憶された車速と時刻から、車両が走行中か停止したかを判定してもよい。例えば、最後に車速を記録した時刻から1分以内は走行中、それ以降は停止中、のように判定する。また、最後に記録された車速が大きいほど大きくなるように時間を決定し、その時間内は走行中、それ以降は停止中と判定してもよい。シフトポジションはシフトポジション監視部32により監視されている。なお、電源がACC状態なので、エンジンECUがエンジン回転数を検出することが困難な場合は、通知制御部36は、ACC状態とエンジン回転数が得られないことからエンジンが停止したことを検出してもよい。
【0040】
Vの状態は、エンジンスイッチのONによりIG−ON状態になったこと以外はIV状態と同様である。Vの状態ではシフトポジションがNレンジでないことになる(車両の走行中は、シフトポジションをPに操作することは困難ため)。したがって、エンジンスイッチがONに操作されたが、電源状態がIG−ON状態でエンジン回転数がゼロ又はエンジン回転数が得られない場合、Vの状態であると判定される。
【0041】
通知制御部36は電源状態やエンジン回転数などからメッセージを表示し及び/又は警告音を出力するタイミングを検出する。A〜Cの場合に表示されるメッセージ及び出力される警告音は例えば次のようになる。文言や組み合わせは適宜、変更されうる。
A メッセージ:エンジンスイッチを押し続けるとエンジンが非常停止します
警告音1:断続的ブザー音
B メッセージ:再始動時はNレンジにしてエンジンスイッチを押してください
警告音2:連続的ブザー音
C メッセージ:再始動時はNレンジにしてエンジンスイッチを押してください
警告音2:連続的ブザー音
運転者はそれぞれの状態で、現在の状況及び取るべき対処方法を理解しやすくなる。Aにより、緊急時に原動力を停止する停止方法より理解しやすくなる。また、原動力を停止する意図がないのにエンジンスイッチ21を操作したことをより理解しやすい。Bにより、エンジンが停止したこと及び再始動方法をより理解しやすい。Cにより、再始動方法をより理解しやすい。
【0042】
また、III状態とIV状態でメッセージや警告音を異ならせることで、状況が変わったことを理解できる。なお、状態IVと状態Vのメッセージや警告音を異ならせてもよい。例えば、状態IVとVの一方でのみエンジン停止をメッセージで表示する。
【0043】
<メカニカルキーにてエンジン始動する車両について>
メカニカルキー(以下、メカキーという)によりエンジンが始動する車両では、メカキーを右に回転操作すればエンジンが始動し、左に回転操作すればエンジンが停止することはよく知られている。したがって、メッセージや警告音による通知は最小限でよい。例えば、「C.図3のV の状態になった場合」にだけ、電子キーと同様にメッセージの表示及び/又は警告音の出力を行う。
【0044】
<トランスミッションの違いについて>
また、トランスミッションによってメッセージや警告音の出力形態を変えることが有効である。上記の例はAT車又はCVT車のものであり、トランスミッションにはこの他、MMT(Multi mode Manual Transmission)、SBW(Shift By Wire)、などがある。メッセージや警告音の出力形態は、トランスミッションの違いに応じて適切な内容に設計できる。
【0045】
図5、6は、各トランスミッションにおけるメッセージと警告音の有無及び内容の対応を示す図の一例である。なお、図5は電子キーの場合を、図6はメカキーの場合を、それぞれ示す。
【0046】
<スタート&ストップ搭載車について>
エンジンが停止していても実質的にエンジンが停止していない場合がある。実質的にエンジンが停止していない場合とは、所定の条件下でECUがエンジンを停止したが、再度、所定の条件で(運転者がエンジンスイッチをONしなくても)ECUがエンジンを始動させることをいう。このような機能をアイドリングストップやスタート&ストップという(以下、区別せずにS&Sという)。
【0047】
S&Sを搭載した車両のエンジン停止条件とエンジン再始動条件は例えば以下のようになる。なお、条件は一例であってエンジン停止条件とエンジン再始動条件は車両やメーカによって異なる。
・エンジン停止条件
シフトポジションがDレンジ
ブレーキペダルON
車速が閾値(例えば10km/h前後から0km/h)以下
・エンジン再始動条件
ブレーキペダルOFF
したがって、S&Sを搭載した車両では、運転者がエンジンスイッチをONしなくてもIV又はVの状態が生じうる。S&Sを搭載した車両におけるIV又はVの状態では、運転者がエンジンを始動しなくても所定のECU(以下、このECUはパワーマネージメントECU11とする)がエンジンを再始動するのでメッセージや警告音は不要である。
【0048】
そこで、通知制御部36は、パワーマネージメントECU11がS&S制御でエンジンを停止したことをS&Sフラグ37により検知して、メッセージの表示及び/又は警告音の出力の有無を判定する。
【0049】
〔動作手順〕
図7は、本実施例の原動力停止案内装置100の動作手順の一例を示すフローチャート図の一例である。図7の手順は図3のIIIの状態からスタートする。
S10:車両はエンジンが作動した状態で、車両は走行中、電源状態はIG−ON状態である。パワーマネージメントECU11はパワーマネージメントECU内に備えた記憶装置である回数カウンタと期間カウンタの値を0(ゼロ)に初期化する。なお、回数カウンタと期間カウンタは、以降の処理S30,S40において、エンジンを停止するための操作完遂条件としている所定の時間、及び、所定の回数が満たされたか否かを判定するためのカウンタとする。
S20:パワーマネージメントECU11は、運転者が走行中にエンジンスイッチをONに操作したことを検出し、回数カウンタの値に“1”を加えて更新する。
S30:パワーマネージメントECU11は、エンジンを停止するための条件として設定された所定時間及び所定回数がカウントされ始めている状態かどうかを、回数カウンタの値を参照することによって判定する。回数カウンタの値が1未満の場合、処理はS20で操作が検出されて、回数カウンタの値が1以上になり、S30の判定がYesになるまで繰り返し判定される。
S40:パワーマネージメントECU11はエンジンスイッチのON操作がエンジン停止の操作完遂条件を満たすか否か判定する。すなわち、所定時間以上継続したON操作が検出されたか否か、又は、期間カウンタの値と回数カウンタの値を参照して、所定時間内に所定回数以上のONが検出されたか否かを判定する。
S50:エンジン停止の操作完遂条件を満たさない場合(S40のNo)、通知制御部36はメッセージ「エンジンスイッチを押し続けるとエンジンが非常停止します」を表示し、及び/又は、警告音1を出力する。これにより、緊急時に運転者が原動力を停止する場合には原動力の停止方法を教示すること、及び、運転者が原動力を停止する意図がないのにプッシュボタンが操作された場合には、走行中に原動力が停止する可能性が高いことを通知することができる。
S60:パワーマネージメントECU11は、期間カウンタ及び回数カウンタを以下のように更新する。期間カウンタの値を、回数カウンタが1を超えた時点からこの処理を行うまでに要した時間に更新する。その後で、期間カウンタの値が操作完遂条件に用いている一定時間を超えた場合は期間カウンタ及び回数カウンタの両方の値を改めて0(ゼロ)に初期化する。これにより、次回、運転者がエンジンスイッチを操作した場合、操作完遂条件を満たすか否かが判定される。
S70:エンジン停止の操作完遂条件を満たした場合(S40のYes)、パワーマネージメントECU11はエンジンを停止させる。また、通知制御部36は車速と時刻を記録しておく。車両は状態IVになる。
S80:通知制御部36はメッセージ「再始動時はNレンジにしてエンジンスイッチを押してください」を表示し、及び/又は、警告音2を出力する。これにより、意図せずに又は意図的に原動力を停止してしまった場合、再始動方法を教示することができる。
S90:次に、通知制御部36は、車両が停止したか否かを判定する。すなわち、車速がゼロか否か、車速が得られない場合はエンジンが停止されてから所定時間が経過したか否かを判定する。車両が停止したと判定される場合(S90のYes)、パワーマネージメントECU11はIの状態と同じ条件をエンジンの始動条件とする。
S100:車両が停止していないと判定される場合(S90のNo)、通知制御部36は、走行中に再始動の操作を行ったが再始動できなかったと思われる操作があったか否かを判定する。すなわち、エンジンスイッチがONに操作され、状態Vになったか否かを判定する。再始動できなかったと思われる操作がない場合(S100のNo)、通知制御部36はメッセージ等を出力しない。
S110:再始動できなかったと思われる操作がある場合(S100のYes)、通知制御部36はメッセージ「再始動時はNレンジにしてエンジンスイッチを押してください」を表示し、及び/又は、警告音2を出力する。このメッセージ等も車両が停止したと判定されるまで継続する。これにより、再始動に失敗した場合は、再始動方法を教示することができる。
【0050】
〔ハイブリッド車、EV車〕
ハイブリッド車の場合、原動力は電気モータ又はエンジンのどちらかであり、EV車の場合、原動力は電気モータである。
【0051】
そして、ハイブリッド車の場合、電源状態にREADY-ON状態がある。READY-ON状態は電気モータ又はエンジンを原動力とした走行が可能な状態であり、実際にエンジンが作動しているか停止しているかは関係しない。READY-ON状態でなければエンジンが作動することはなく、READY-ON状態において実際にエンジンが作動するか否かは、バッテリ残量、運転者のアクセル操作や車速などにより決定される。また、EV車の場合、READY-ON状態は電気モータを原動力とした走行が可能な状態である
したがって、ハイブリッド車又はEV車の場合、エンジン車のエンジン作動状態がREADY-ON状態に対応する。原動力を停止するとは、電源状態をREADY-ON状態からそれ以外の状態(例えばREADY−OFF、ACC状態)に変更することである。
【0052】
図8は、車両状態とその遷移を説明する図の一例である。遷移図は図3と同様であり主に主要部を説明する。「エンジン作動」が「READY-ON状態」に、「エンジン停止」が「READY-ON状態以外」に変更される。なお、ハイブリッド車又はEV車の場合、エンジンスイッチはパワースイッチと呼ばれる。
【0053】
I.乗員が車両に乗車した時の車両停止時を起点とする。この状態の電源状態は「OFF状態」である。この状態のREADY-ON条件は以下のようになる。
ブレーキON
シフトポジションP
パワースイッチON
IV.IIIの状態で、運転者が緊急停止操作を完遂した場合、電源状態はACC状態に遷移する。この状態のREADY-ON条件は以下のようになる。
シフトポジションN
パワースイッチON
このように若干、車両状態は異なるが、原動力停止案内装置100はエンジン車の場合と同様に、メッセージの表示及び/又は警告音の出力を行うことができる。
【0054】
図9は、ハイブリッド車又はEV車の原動力停止案内装置100の機能ブロック図の一例を示す。なお、システム構成図は図2と同様でよいが、ハイブリッド車の場合、パワーマネージメントECU11にハイブリッドシステムの制御機能が搭載される場合がある。この場合のパワーマネージメントECU11はアクセル開度、シフトポジション、及び、各種センサからの信号をもとに運転状態に応じたエンジン出力とモータ出力を決定し、エンジンECUやモータECUに出力する。
【0055】
機能ブロック図は、図4と異なり、エンジン回転数監視部34やS&Sフラグ37を有する必要がない。エンジン回転数監視部34が不要なのは、電源状態監視部31によりReady−ON状態でないことが通知されるためである。また、ハイブリッド車又はEV車にはS&S機能が搭載されない場合が多いためS&Sフラグ37が不要になる。すなわち、ハイブリッド車ではアクセルペダルOFFでエンジンが停止されるので、S&S機能を本質的に有している。また、EV車にはエンジンが搭載されていないのでS&S機能を搭載できない。
【0056】
通知制御部36は、予め定められた条件が成立するとメッセージを表示するか及び/又は警告音を出力する。
A.図8のIIIの状態から緊急停止操作が検出された場合
B.図8のIV の状態になった場合
C.図8のV の状態になった場合
IIIの状態はエンジン車と同様に判定できる。また、緊急停止操作もエンジン車と同様でよい。IVの状態は、電源状態がREADY-ON状態でなくACC状態であることを検出すれば、エンジン停止中かどうかを判断する必要はない。Vの状態も、電源状態がIG−ON状態であるので、READY-ON状態でないことがそのまま検出される。
A メッセージ:パワースイッチを押し続けるとハイブリッドシステムが非常停止します
警告音1:断続的ブザー音
B メッセージ:再始動時はNレンジにしてパワースイッチを押してください
警告音2:連続的ブザー音
C メッセージ:再始動時はNレンジにしてパワースイッチを押してください
警告音2:連続的ブザー音
したがって、ハイブリッド車やEV車の場合、READY-ON状態を利用して、エンジ車よりも正確にB、Cのメッセージを表示する状態を検出できる。ハイブリッド車では、エンジンが停止していても電気モータで正常に走行できるため、走行中にエンジンが停止することは少なくない。また、EV車は常に電気モータを原動力に走行する。このため、運転者にREADY-ON状態でないことを通知すれば、電気モータで駆動するためエンジンが停止しているのか、READY-ON状態でないため電気モータでも走行できない状態かを確実に知らせることができる。
【0057】
以上説明したように、本実施形態の原動力停止案内装置100は、「原動力が停止状態で走行していること」又は「原動力が停止状態で走行する可能性が高いこと」を通知することができる。
【実施例2】
【0058】
本実施例では、走行中に原動力が停止した場合に、「原動力が停止状態で走行していること」を運転者に知らせる原動力停止案内装置100について説明する。
【0059】
〔エンジン車〕
ガス欠などで走行中にエンジン車にエンジンストール(以下、エンストという)が発生することがある。この場合、
(a)運転者には早期にエンジンが停止していることを知らせることが好ましい。
【0060】
そこで、原動力停止案内装置100は、エンストした場合に(a)を通知するため、メッセージの表示又は警告音1の出力の少なくとも一方の通知を行う。このメッセージは例えば、「エンジンが停止。安全な場所に退避して下さい。」などである。したがって、運転者はエンストしたことにより早期に気づき易くなる。
また、車両を停止させた後は、
(b)エンジンが停止しているためにすべきことを知らせることが好ましい。
そこで、原動力停止案内装置100は、車両を停止した後は(b)を通知するため、メッセージの表示又は警告音2の出力の少なくとも一方の通知を行う。このメッセージは例えば、「エンジンが停止。Pレンジに入れてください。」などである。したがって、運転者は車両を停止させた後の対処方法をより理解しやすい。
【0061】
〔エンジンの状態と電源状態〕
図10は、車両状態とその遷移を説明する図の一例である。なお、機能ブロックは実施例1と同様でよいため省略した。
I.乗員が車両に乗車した時の車両停止時を起点とする。この状態の電源状態は「OFF状態」である。この状態のエンジン始動条件は以下のようになる。
ブレーキON
シフトポジションN又はP(Pの方が好ましい)
エンジンスイッチON
II.エンジンが始動されると電源は「IG−ON状態」になる。
III.エンジンが始動した状態で、運転者がシフトレバーをDに操作し、アクセルペダルを踏み込むなどして車両を走行させれば車両は加速してゼロより大きい車速で走行する。
IV.IIIの状態で、エンストが発生した場合、エンジンが停止し、電源状態がIG−ON状態のまま走行する。なお、実施例1と同様にこの状態からシフトレバーをNに操作してエンジンスイッチをONすればエンジンを始動できる。
V.車両が停止した場合、IG−ON状態で停止状態となる。この状態からシフトレバーをP(又はN)に操作すれば、Iの状態と同じ始動条件でエンジンを始動させることができる。
VI.運転者がエンジンを始動するため、シフトポジションをPレンジに操作する。この状態はエンジン始動する可能性が高い状態である。
【0062】
このようなエンジン停止後の状態遷移において、通知制御部36は、予め定められた条件が成立するとメッセージを表示するか及び/又は警告音を出力する。
A.図10のIV の状態になった場合
B.図10のV の状態になった場合
C.図10のVI の状態になった場合
IVの状態は、電源状態がIG−ON状態、エンジン回転数がゼロと判定できる範囲内又は検出されないこと、および、車速はゼロより大きいか又は車速が検出されなくなってから所定時間内であること、から検出される。
【0063】
Vの状態は、IVの状態から車速がゼロになるので、通知制御部36は、電源状態がIG−ON状態、車速がゼロ、かつ、エンジン回転数がゼロであることからVの状態を検出できる。
【0064】
VIの状態は、電源状態がIG−ON状態、車速がゼロ、エンジン回転数がゼロ、かつ、シフトポジションがPであることから検出できる。
【0065】
また、IV、V、VIの各状態で表示及び/又は出力されるメッセージや警告音は例えば次のようになる。
A メッセージ:エンジンが停止。安全な場所に退避してください
警告音1:断続的ブザー音
B メッセージ:エンジンが停止。Pレンジにいれてください
警告音2:連続的ブザー音
C メッセージ:始動時はブレーキを踏みながら、エンジンスイッチを押下してください。
【0066】
警告音 :なし
Aのメッセージにより、運転者は早期にエンジンが停止していることをより理解しやすい。また、Bのメッセージにより、運転者は車両を停止した後の対処方法をより理解しやすい。Cのメッセージにより、エンジンの始動方法をより理解しやすい。また、AとBでメッセージや警告音を異ならせることで、運転者は状況が変化したことがより理解しやすく、それぞれの現在の状況及び取るべき動作をより理解しやすい。
【0067】
なお、実施例1と同様に、メッセージと警告音の有無及び内容の対応は、トランスミッションとキーのタイプにより設計できる。
図11,12は、各トランスミッションにおけるメッセージと警告音の有無及び内容の対応を示す図の一例である。なお、図11は電子キーの場合を、図12はメカキーの場合を、それぞれ示す。
【0068】
<スタート&ストップ搭載車について>
S&S車の場合、エンストしなくてもIV、V、VIの状態が生じうるが、実施例1で説明したようにパワーマネージメントECU11がエンジンを再始動するのでメッセージや警告音は不要である。このため、通知制御部36は、パワーマネージメントECU11がS&S制御でエンジンを停止したことをS&Sフラグ37により検知して、メッセージの表示及び/又は警告音の出力の有無を判定する。
【0069】
〔動作手順〕
図13は、本実施例の原動力停止案内装置100の動作手順の一例を示すフローチャート図の一例である。図13の手順は図10のIIIの状態からスタートする。
S10:車両はエンジンが作動した状態で、車両は走行中、電源状態はIG−ON状態である。
S20:通知制御部36は走行中、エンストが発生したか否かを判定する。エンストが発生しなければ、処理はS10に戻る。
S30:エンストが発生した場合、通知制御部36はメッセージ「エンジンが停止。安全な場所に退避してください」を表示し、及び/又は、警告音1を出力する。これにより、運転者は早期にエンジンが停止していることにより気づき易くなる。
S40:通知制御部36は車速がゼロ(車両が停止したか)になったか否かを判定する。車速がゼロになるまではS30の表示及び/又は出力が継続される。
S50:車速がゼロになった場合(車両が停止した場合)、通知制御部36はメッセージ「エンジンが停止。Pレンジにいれてください」を表示し、及び/又は、警告音2を出力する。これにより、運転者はエンジンが停止していること及び適切な対処方法をより理解しやすい。
S60:通知制御部36はシフトレバーがPレンジに操作されたか否かを判定する。Pレンジに操作されるまでS50の表示及び/又は出力が継続される。
S70:Pレンジに操作された場合、通知制御部36はメッセージ「始動時はブレーキを踏みながら、エンジンスイッチを押下してください。」を表示する。これにより、運転者はPレンジの操作の他にエンジン始動のために必要な対処方法をより理解しやすい。
【0070】
〔ハイブリッド車、EV車〕
ハイブリッド車の場合、エンストはREADY-ON状態からIG−ON状態に遷移することに相当する。ハイブリッド車やEV車の例えばパワーマネージメントECUは走行に必要な機能が正常かどうか定期的に自己診断している。自己診断で正常であると判断された場合にのみREADY-ON信号を出力することで、他のECUが動作する。自己診断により、例えば、温度異常、電圧異常、センサ異常などが検出された場合、READY-ON信号の出力が停止され、エンジン車のエンストと同様の状態になる。
【0071】
READY-ON状態でエンジンが回転していればエンジンが停止するが、エンジンが回転していなければエンジンは停止したままで変化はない。このため、運転者はIG−ON状態になったことに気づきにくい場合がある。また、EV車の場合も同様で、READY-ON状態からそれ以外の状態に遷移したことに気づきにくい場合がある。
【0072】
図14は、車両状態とその遷移を説明する図の一例である。遷移図は図10と同様であり、「エンジン作動」が「READY-ON状態」に、エンジン停止がREADY-ON以外に変更される。
【0073】
I.乗員が車両に乗車した時の車両停止時を起点とする。この状態の電源状態は「OFF状態」である。この状態のREADY-ON条件は以下のようになる。
ブレーキON
シフトポジションP
パワースイッチON
II.メインシステムが始動されると電源は「READY-ON状態」になる。
【0074】
III.メインシステムが始動した状態で、運転者がシフトレバーをDレンジに操作しアクセルペダルを踏み込むなどして車両を走行させれば車両は加速してゼロより大きい車速で走行する。
【0075】
IV.IIIの状態で、READY-ON状態でなくなった場合、電源状態がIG−ON状態に遷移する。走行中のREADY-ON条件は実施例1と同様である。
シフトポジションD
パワースイッチON
V.車両が停止した場合、IG−ON状態で停止状態となる。この場合は、Iの状態と同じ始動条件でREADY-ON状態に遷移することができる。
【0076】
V´.運転者がエンジン車と同様にシフトポジションをNに操作する場合がある。エンジン車ではシフトポジションがNでもエンジンを始動できるためである。
VI.運転者がREADY-ON状態にするため、シフトポジションをPレンジに操作する。この状態はエンジン始動する可能性が高い状態である。
【0077】
このような状態遷移において通知制御部36は、予め定められた条件が成立するとメッセージを表示するか及び/又は警告音を出力する。
A.図14のIVの状態になった場合
B.図14のVの状態になった場合
C.図14のVIの状態になった場合
D.図14のV´の状態になった場合
IVの状態は、電源状態がIG−ON状態、および、車速はゼロより大きいか又は車速が検出されなくなってから所定時間内であること、から検出される。V、VI、V´の状態は、電源状態がIG−ON状態、車速はゼロより大きいか又は車速が検出されなくなってから所定時間内であること、及び、シフトポジションから検出できる。
【0078】
また、IV、V、VI、VIIの各状態で表示及び/又は出力されるメッセージや警告音は例えば次のようになる。
A メッセージ:ハイブリッドシステムが停止。安全な場所に退避してください
警告音1:断続的ブザー音
B メッセージ:ハイブリッドシステムが停止。始動時はPレンジにいれてください
警告音2:連続的ブザー音
C メッセージ:始動時はブレーキを踏みながら、パワースイッチを押下してください。
【0079】
警告音2:なし
D メッセージ:始動時はPレンジにいれてください。
【0080】
警告音 :なし
したがって、ハイブリッド車やEV車の場合、READY-ON状態を利用して、READY-ON状態でなくなった場合に、メッセージを表示し及び/又は警告音を通知することができる。
【0081】
以上説明したように、本実施形態の原動力停止案内装置100はエンストした場合またはREADY-ON状態でなくなった場合に、「原動力が停止状態で走行していること」を通知することができる。
【実施例3】
【0082】
本実施例では原動力が停止状態で、坂道を進み始めた場合に表示されるメッセージ等について説明する。
【0083】
〔エンジン車〕
車両が停止状態でも、運転者が坂道などでブレーキを緩めることで車両が走り出す場合がある。この場合、
(a)運転者には早期にエンジンが停止していることを知らせることがより好ましい。
【0084】
そこで、原動力停止案内装置100は、ブレーキOFFで走行し始めた場合又は走行を始める可能性が高い場合(a)を通知するため、メッセージの表示又は警告音1の出力の少なくとも一方の通知を行う。このメッセージは例えば、「エンジンが停止。安全な場所に退避して下さい。」などである。したがって、運転者は対処方法をより理解しやすい。
〔エンジンの状態と電源状態〕
図15は、車両状態とその遷移を説明する図の一例である。なお、機能ブロックは実施例1と同様でよいため省略した。
I.乗員が車両に乗車した時の車両停止時を起点とする。この状態の電源状態は「OFF状態」である。エンジン始動条件は実施例1,2と同様であるが本実施例ではエンジンを始動しない。
II.運転者がブレーキペダルを踏み込まずにエンジンスイッチを押下すると、電源は「ACC状態」になる。
III.運転者がブレーキペダルを踏み込まずにエンジンスイッチを押下すると、電源は「IG−ON状態」になる。
IV.運転者がブレーキペダルを踏み込みシフトレバーをPレンジからNレンジに操作し、その後、Dレンジに操作する。また、プレーキペダルをいったんOFFにする。シフトポジションがPでなくなると車両が坂道を走行し始める可能性がある。
V.運転者は走行するためシフトポジションDでブレーキペダルを踏み込まない状態であるとする。このため、坂道であれば重力の影響で車両が走行を開始する。
【0085】
このような状態遷移において、通知制御部36は、予め定められた条件が成立するとメッセージを表示するか及び/又は警告音を出力する。
A.図15のI〜IIIの状態になった場合
B.図15のIV の状態になった場合
C.図15のV の状態になった場合
I〜IIIの状態は、エンジンスイッチがONされる毎に電源状態が遷移するので、各電源状態、ブレーキOFF、及び、シフトポジションPであることから検出される。IVの状態は、電源状態がIG−ON状態、ブレーキOFF、及び、シフトポジションDであることから検出される。Vの状態は、IG−ON状態なのでエンジン作動/停止に関わらず車速信号を取得できるので、容易に判別できる。
【0086】
I〜III、IV、Vの各状態で表示及び/又は出力されるメッセージや警告音は例えば次のようになる。
A メッセージ:始動時はブレーキを踏みながらエンジンスイッチを押してください。
警告音 :なし
B メッセージ:エンジンが停止。Pレンジにいれてください
警告音2:連続的ブザー音
C メッセージ:エンジンが停止。安全な場所に退避してください
警告音1:断続的ブザー音
Aのメッセージにより、運転者はエンジンが停止しており、正しいエンジン始動方法をより理解しやすく、また、エンジンスイッチをONしてもエンジンがかからなかったことをより理解しやすい。また、Bのメッセージにより、エンジンが停止していること及びエンジン始動方法を知らせることができる。また、Cのメッセージにより、車両が坂道により走行するおそれがあること又は走行したことを知らせることができる。
【0087】
このように、通知の強度・内容を運転者に生じているリスクの度合いに応じて変えることで、運転者はメッセージ等に応じて自らの行動を確認し、行動をやめる又は戻すだけでよいのか、別の対処が必要なのかをより理解しやすい。
【0088】
<運転者に通知すべきでない状況>
ところで、車両が停止状態で運転者がブレーキOFFに操作することで車両が走り出す可能性がある場合でも、運転者が意図して原動力を停止した状態で走行させている場合は、通知すべきではない。たとえば、運転者がシフトレバーをNに操作している場合、牽引や手押しの場面で故意に車両を移動させようとしている場合がある。このような場面で警告音で運転者に通知すると、運転者が煩わしさを感じてしまう。そこで、図15にて説明したようにDレンジになっても、本実施例では警告音を出力しない。こうすることで、例えば、上記IIIからIVの状態でレンジPからレンジNに操作した場合でも、通知を行わないので、通知の効力や信頼感を維持できる。
【0089】
なお、実施例1と同様に、メッセージと警告音の有無及び内容の対応は、トランスミッションとキーのタイプにより設計できる。
図16,17は、各トランスミッションにおけるメッセージと警告音の有無及び内容の対応を示す図の一例である。なお、図16は電子キーの場合を、図17はメカキーの場合を、それぞれ示す。
【0090】
<スタート&ストップ搭載車について>
S&S車の場合、エンジンが作動する前はS&S機能がないエンジン車と同様でよいので、状態の判断は同じでよい。
【0091】
〔動作手順〕
図18は、本実施例の原動力停止案内装置100の動作手順の一例を示すフローチャート図の一例である。図18の手順は図15のIの状態からスタートする。また、IIIまでの間はブレーキペダルは常にOFFである。
S10:運転者が車両に乗車する。乗車したことはカーテシスイッチの開/閉、電子キーが車内のアンテナと通信すること等から検出される。
S20:運転者がエンジンスイッチをONするが、ブレーキペダルを踏んでいない。
S30:通知制御部36はエンジンが始動したか否かを判定する。ブレーキペダルがONであればエンジンが始動して処理は終了する。
S40:エンジンが始動しない場合、通知制御部36は状態I〜IIIであることを検出し、メッセージ「始動時はブレーキを踏みながらエンジンスイッチを押してください。」を表示する。これにより、運転者は正しいエンジン始動方法と、エンジンスイッチをONしてもエンジンがかからなかったことを理解しやすくなる。
S50:通知制御部36はシフトポジションがPレンジであるか否か判定する。Pレンジの場合、S40のメッセージの表示が継続される。
S60:シフトレバーの操作位置がDレンジの場合、通知制御部36はメッセージ「エンジンが停止。Pレンジにいれてください」を表示し、及び/又は、警告音2を出力する。これにより、運転者はエンジンが停止しており、エンジンを始動できる状態であること理解しやすくなる。
S70:シフトポジションがPレンジでなくDレンジの場合、通知制御部36は車両が走行するか走行した可能性があるか否かを判定する。
S80:車両が走行した可能性がある場合、通知制御部36はメッセージ「エンジンが停止。安全な場所に退避してください」を表示し、及び/又は、警告音1を出力する。これにより、運転者は停車すべきことを理解しやすくなる。
S90:シフトポジションがPレンジでなくNレンジの場合、通知制御部36は通知しない。
【0092】
〔ハイブリッド車、EV車〕
メッセージや警告音の通知タイミングはハイブリッド車やEV車の場合もエンジン車とほぼ同様になる。しかし、ハイブリッド車やEV車の場合、シフトポジションがNレンジではREADY-ON状態に遷移できないので、メッセージが1つ多くなる。しかし、エンジン車ではNレンジでは警告音を出力しないと説明したように、ハイブリッド車又はEV車ではメッセージの表示だけとする。
【0093】
図19は、車両状態とその遷移を説明する図の一例である。遷移図は図15と同様であるが、IIIの後にIII´の状態がある。
【0094】
I.乗員が車両に乗車した時の車両停止時を起点とする。この状態の電源状態は「OFF状態」である。
II.運転者がブレーキペダルを踏み込まずにパワースイッチ29を押下すると、電源は「ACC状態」になる。
III.運転者がブレーキペダルを踏み込まずにパワースイッチ29を押下すると、電源は「IG−ON状態」になる。
III´.運転者が、ブレーキペダルを踏み込みシフトレバーをPレンジからNレンジに操作する。また、プレーキペダルをいったんOFFにする。シフトポジションがPでなくなると車両が坂道を走行し始める可能性がある。
IV.運転者は走行するためシフトレバーをNからDに操作する。
V.坂道であれば重力の影響で車両が走行を開始する。
【0095】
このような状態遷移において、通知制御部36は、予め定められた条件が成立するとメッセージを表示するか及び/又は警告音を出力する。
A.図19のI〜IIIの状態になった場合
B.図19のIV の状態になった場合
C.図19のV の状態になった場合
D.図19のIII´の状態になった場合
A〜Cの各状態はエンジン車と同様に検出できる。III´の状態は、電源状態がIG−ON状態、ブレーキOFF、及び、シフトポジションがNである。
【0096】
I〜III、IV、V、III´の各状態で表示及び/又は出力されるメッセージや警告音は例えば次のようになる。
A メッセージ:始動時はブレーキを踏みながらパワースイッチを押してください。
警告音 :なし
B メッセージ:ハイブリッドシステムが停止。Pレンジにいれてください
警告音2:連続的ブザー音
C メッセージ:ハイブリッドシステムが停止。安全な場所に退避してください
警告音1:断続的ブザー音
D メッセージ:始動時はPレンジにいれてください。
【0097】
警告音 :なし
Dのメッセージによりハイブリッド車やEV車では、運転者はREADY-ON状態にするためにはシフトポジションをPレンジにすべきことを理解できる。また、Nレンジでは警告音が出力されないので、運転者は煩わしく感じることなく必要に応じてメッセージを確認できる。
【0098】
以上説明したように、本実施例の原動力停止案内装置100はエンジン始動前に「原動力が停止状態で走行していること」又は「原動力が停止状態で走行する可能性が高いこと」を運転者に知らせることができる。
【実施例4】
【0099】
本実施例ではシフトバイワイヤの車両におけるメッセージの表示及び/警告音の出力について説明する。これまでハイブリッド車やEV車では運転者のシフトレバーの操作によりシフトポジションが切り替わるケーブル制御方式のシフトレバーを例に説明した。しかし、車両ではバイワイヤー化が進められており、シフトレバーの操作をECUが検出して、ECUがアクチュエータでシフトポジションを設定するシフトバイワイヤ方式のシフトレバーが搭載され始めている。
【0100】
シフトバイワイヤ方式のシフトレバーでは、READY-ON状態以外で、運転者がDやRレンジに操作した場合、ECUがシフトポジションを自動調整してNに設定する。すなわち、運転者がNレンジに操作しなくてもNレンジになってしまう場合がある。実施例3にて説明したように、運転者がNレンジに操作した場合はメッセージの表示及び/又は警告音の出力をすべきでないが、ECUがシフトポジションを自動調整してNに設定した場合は、メッセージ及び/又は警告音の通知は意味がある。通知することで、運転者は操作していないNレンジではなく、PレンジでなければREADY-ON状態に遷移できないことをより理解しやすくなる。
【0101】
図20は緊急停止操作の後の電源状態の遷移を、図21はREADY-ON状態以外の電源状態の遷移を、図22は坂道などでREADY-ONに状態遷移させる場合の電源状態の遷移をそれぞれ説明する図の一例である。図20は実施例1,図21は実施例2、図22は実施例3にて説明した遷移図のうち、ハイブリッド車又はEV車のものを示した。エンジン車でもシフトバイワイヤ方式のシフトレバーを採用した車両はNレンジでメッセージの表示及び/警告音の出力が可能である。
【0102】
図20に示すように、状態IV、VにおいてシフトポジションがNになる。図21に示すように、状態IV、VにおいてシフトポジションがNになる。図22に示すように、シフトバイワイヤでは運転者がシフトポジションをDに設定しても、ECUがNに修正するため、状態III´の後にシフトポジションがDの状態はない。
【0103】
図20では、III(緊急停止操作)、IV、Vの状態でメッセージの表示及び/又は警告音の出力が行われるが、緊急停止操作によりREADY-ON状態でなくなる場合はECUがシフトポジションをNレンジに設定する。図21ではIV、Vの状態でメッセージの表示及び/又は警告音の出力が行われるが、READY-ON状態でなくなる場合はECUがシフトポジションをNレンジに設定する。図22ではI〜Vでメッセージの表示及び/又は警告音の出力が行われるが、シフトポジションをNに操作するのは運転者である。したがって、図22のように停止状態からREADY-ON状態に遷移させる操作の場合に、運転者かシフトレバーをNレンジに操作したのか否かを記録すればよい。
【0104】
シフトポジション監視部32は、運転者がシフトレバーをNに操作したことを検知した場合に、運転者のシフトレバーの操作があったことを記録する。したがって、シフトポジションがNの場合に、この記録があれば運転者がシフトレバーを操作したことが分かる。図20、21においても運転者がNレンジから別のレンジに操作し、Nレンジに操作した場合は、この記録により運転者がシフトレバーを操作したことが分かる。
【0105】
〔動作手順〕
図23は、本実施例の原動力停止案内装置100の動作手順の一例を示すフローチャート図の一例である。図23は、実施例1では図7のステップS90のYesの後に、シフトレバー又はECUによりNレンジに設定されることでスタートする。実施例2では図13のS50の後、シフトレバー又はECUによりNレンジに設定されることでスタートする。実施例3では図18のS90において実行される。
S10:通知制御部36はシフトポジションがNに設定された履歴が運転者の操作によるか否かを判定する。
S20:運転者操作以外でシフトポジションがNに設定された場合、通知制御部36は警告音1を伴う通知を行う。メッセージが表示される場合はメッセージも表示される。この場合のメッセージは「エンジンが停止。Pレンジにいれてください。」である。これにより、運転者はエンジンが停止し、エンジンを始動するための対処方法を理解できる。
S30:運転者がシフトレバーをNに操作した場合、警告音を伴わない通知を行う。メッセージは同じである。これにより、運転者を煩わせずに通知を行うことができる。
【0106】
本実施例の原動力停止案内装置100は、運転者がNレンジに操作しなくてもNレンジになってしまうシフトバイワイヤでシフトポジションを切り替える車両において、運転者に煩わしさを感じさせにくい態様で必要な状態でのみ通知することができる。
【実施例5】
【0107】
実施例1の図3、5の状態V、実施例2の図10、12の状態IV、実施例3の図15,17の状態Vは、いずれも「車両走行、電源状態はIG−ON状態、ブレーキON又はOFFのどちらか、シフトD」になっている。つまり、過去の状態の遷移は異なっていても、車両が同じ状態に到達する場合がある。以下、この状態を共通状態という。
【0108】
しかしながら、実施例1〜3で説明したように、実施例1の状態Vに対し、実施例2の状態IVと実施例3の状態Vではメッセージ及び警告音が異なっている。つまり、原動力停止案内装置100としては、共通状態でどの態様で通知を行うかを判断できない状況が生じうる。
【0109】
そこで、本実施例では、「今の瞬間」の前に「車速がある状態で緊急停止操作により原動力が停止した履歴があり、かつ、その後一度も停止していない」ことを検出して、共通状態で通知するメッセージ及び警告音を切り替える。これは、エンジン車でもハイブリッド車やEV車に対しても同様に適用できる。また、シフトバイワイヤの車両に対しても同様である。
【0110】
図24は、本実施例の原動力停止案内装置100の機能ブロック図の一例を示す。本実施例では、通知制御部36が判定フラグ38を有し、この判定フラグに基づき通知するメッセージ及び警告音を切り替える。判定フラグ38のON/OFF条件は以下のようになる。
判定フラグON:走行中(=車速がゼロより大きい)に原動力停止操作が行われ原動力が停止した時
判定フラグOFF:原動力が停止した時
実施例1の状態Vでは判定フラグはONになり、実施例2の状態IVと実施例3の状態Vでは、判定フラグはOFFになる。したがって、判定フラグがONであれば、共通状態のうち実施例1の状態Vであることがわかる。
【0111】
なお、実施例1の状態V、実施例2の状態IV、実施例3の状態Vは、いずれもシフトポジションがDであるが、運転者がシフトレバーをNレンジに操作すれば共通状態のシフトポジションはNになる。よって、シフトポジションはNでもよい。シフトバイワイヤの車両では自動的にNになるので、共通状態でシフトポジションがNの場合がある。
【0112】
図25は、共通状態における通知内容の判定手順を示すフローチャート図の一例である。図25の手順は、例えば図7のS110、例えば図13のS30、及び、例えば図18のS80において実行される。
【0113】
まず、通知制御部36は原動力が停止状態、電源状態はIG−ON状態、走行中であることを検出する(S310)。
【0114】
通知制御部36は判定フラグを参照する(S320)。
【0115】
判定フラグがONの場合、通知制御部36はメッセージ「再始動時はNレンジにしてエンジンスイッチを押してください」を表示し、警告音2(連続的ブザー音)を出力する(S330)。
【0116】
判定フラグがOFFの場合、通知制御部36はメッセージ「エンジンが停止。安全な場所に退避してください」を表示し、警告音1(断続的ブザー音)を出力する(S340)。
【0117】
以上説明したように、本実施例の原動力停止案内装置100は、共通状態に至る過去の履歴を判定することで、適切な通知態様で通知することができる。
【0118】
以上、走行中に原動力が停止した場合または蓋然性が高い場合に運転者に通知可能な原動力停止案内装置を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
【0119】
なお、本国際出願は、2012年12月17日に出願した日本国特許出願2012−275148号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願2012−275148号の全内容を本国際出願に援用する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25

【手続補正書】
【提出日】2015年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内に設けられた表示装置と車室内に音を出力する音出力装置との少なくとも一方を備え、
内燃機関のみで走行する車両では内燃機関を原動力とし、電気モータのみで走行する車両では電気モータを原動力とし、内燃機関と電動モータの少なくともいずれかを原動力とする車両では内燃機関及び電動モータを原動力として
前記原動力が停止した状態で車両が走行している場合、又は、前記原動力が停止した状態で車両が走行する可能性が高い場合、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う通知制御手段、
を有することを特徴とする原動力停止案内装置。
【請求項2】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出された場合、
前記通知制御手段は、前記原動力が停止する前に、原動力停止方法を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項3】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出され、かつ、前記原動力が停止した場合、
前記通知制御手段は、原動力始動方法を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することの少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の原動力停止案内装置。
【請求項4】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出された場合と、
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出され、かつ、前記原動力が停止した場合とで、
前記通知制御手段は、異なるメッセージを前記表示装置に表示すること、又は、異なる態様で、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の原動力停止案内装置。
【請求項5】
走行中に前記原動力が停止し、走行中に原動力始動操作部材の操作が検出されたが、前記原動力が始動しない場合、前記通知制御手段は、原動力始動方法を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することの少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の原動力停止案内装置。
【請求項6】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出され、かつ、前記原動力が停止した場合と、
走行中に前記原動力が停止し、走行中に原動力始動操作部材の操作が検出されたが、前記原動力が始動しない場合とで、
前記通知制御手段は、異なるメッセージを前記表示装置に表示すること、又は、異なる態様で、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の原動力停止案内装置。
【請求項7】
予め定められた設定条件に関係なく前記原動力が停止した場合、
前記通知制御手段は、走行中に、原動力停止状態であること若しくは停車すべきことの少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行い、
車両が停止した場合は、原動力停止状態であること若しくは原動力始動方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項8】
前記原動力が停止状態、かつ、車両が停止している状態で、シフトポジション操作部材がPレンジからPレンジ以外のレンジに遷移操作された場合、
前記通知制御手段は、原動力停止状態であること若しくはPレンジに操作すべきことの少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することの少なくとも一方を行い、
前記原動力が停止状態、かつ、車両が停止している状態で、シフトポジション操作部材がPレンジからPレンジ以外のレンジに遷移操作され、車速が所定値以上になった場合、
前記通知制御手段は、原動力停止状態であること若しくは停車すべきことの少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項9】
シフトポジションがNレンジに設定された際にシフトポジション操作部材がNレンジに遷移操作されたか否かを記録するシフト操作記録手段を有し、
前記シフト操作記録手段が、シフトポジション操作部材がNレンジに遷移操作されたことを記録している場合、前記通知制御手段は、走行中かつ原動力停止状態でも、前記音出力装置から通知音を出力することを行わずに、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示することを行い、
シフトポジション操作部材がNレンジに遷移操作されたことを記録していない場合、前記通知制御手段は、走行中かつ原動力停止状態に、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することを行う、
ことを特徴とする請求項7又は8記載の原動力停止案内装置。
【請求項10】
原動力が停止した理由が、原動力停止操作部材の操作によるものか否かが記録された履歴情報記憶手段を有し、
前記通知制御手段は、原動力が停止した際に、走行中の車両の電源状態とシフトポジションが所定の組み合わせに至った場合、
前記履歴情報記憶手段を参照して、表示するメッセージの内容又は出力する音を切り替えることを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は、車室内に設けられた表示装置と車室内に音を出力する音出力装置との少なくとも一方を備え、内燃機関のみで走行する車両では内燃機関を原動力とし、電気モータのみで走行する車両では電気モータを原動力とし、内燃機関と電動モータの少なくともいずれかを原動力とする車両では内燃機関及び電動モータを原動力として前記原動力が停止した状態で車両が走行している場合、又は、前記原動力が停止した状態で車両が走行する可能性が高い場合、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う通知制御手段、を有することを特徴とする。

【手続補正書】
【提出日】2016年5月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内に設けられた表示装置と車室内に音を出力する音出力装置との少なくとも一方を備え、
内燃機関のみで走行する車両では内燃機関を原動力とし、電気モータのみで走行する車両では電気モータを原動力とし、内燃機関と電モータの少なくともいずれかを原動力とする車両では内燃機関及び電モータを原動力として、
前記原動力の始動に前記原動力の始動及び停止の操作を受け付ける原動力停止操作部材の操作が必要な前記原動力が停止した状態で車両が走行している場合、又は、前記原動力の始動に前記原動力の始動及び停止の操作を受け付ける原動力停止操作部材の操作が必要な前記原動力が停止した状態で車両が走行する可能性が高い場合、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う通知制御手段、
を有することを特徴とする原動力停止案内装置。
【請求項2】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出された場合、
前記通知制御手段は、前記原動力が停止する前に、原動力停止方法を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項3】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出され、かつ、前記原動力が停止した場合、
前記通知制御手段は、原動力始動方法を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することの少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の原動力停止案内装置。
【請求項4】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出された場合と、
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出され、かつ、前記原動力が停止した場合とで、
前記通知制御手段は、異なるメッセージを前記表示装置に表示すること、又は、異なる態様で、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の原動力停止案内装置。
【請求項5】
走行中に前記原動力が停止し、走行中に原動力始動操作部材の操作が検出されたが、前記原動力が始動しない場合、前記通知制御手段は、原動力始動方法を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することの少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1又は2記載の原動力停止案内装置。
【請求項6】
走行中に原動力停止操作部材の操作が検出され、かつ、前記原動力が停止した場合と、
走行中に前記原動力が停止し、走行中に原動力始動操作部材の操作が検出されたが、前記原動力が始動しない場合とで、
前記通知制御手段は、異なるメッセージを前記表示装置に表示すること、又は、異なる態様で、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、
ことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の原動力停止案内装置。
【請求項7】
予め定められた設定条件に関係なく前記原動力が停止した場合、
前記通知制御手段は、走行中に、原動力停止状態であること若しくは停車すべきことの少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行い、
車両が停止した場合は、原動力停止状態であること若しくは原動力始動方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項8】
前記原動力が停止状態、かつ、車両が停止している状態で、シフトポジション操作部材がPレンジからPレンジ以外のレンジに遷移操作された場合、
前記通知制御手段は、原動力停止状態であること若しくはPレンジに操作すべきことの少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することの少なくとも一方を行い、
前記原動力が停止状態、かつ、車両が停止している状態で、シフトポジション操作部材がPレンジからPレンジ以外のレンジに遷移操作され、車速が所定値以上になった場合、
前記通知制御手段は、原動力停止状態であること若しくは停車すべきことの少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う、ことを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【請求項9】
シフトポジションがNレンジに設定された際にシフトポジション操作部材がNレンジに遷移操作されたか否かを記録するシフト操作記録手段を有し、
前記シフト操作記録手段が、シフトポジション操作部材がNレンジに遷移操作されたことを記録している場合、前記通知制御手段は、走行中かつ原動力停止状態でも、前記音出力装置から通知音を出力することを行わずに、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示することを行い、
シフトポジション操作部材がNレンジに遷移操作されたことを記録していない場合、前記通知制御手段は、走行中かつ原動力停止状態に、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力することを行う、
ことを特徴とする請求項7又は8記載の原動力停止案内装置。
【請求項10】
前記原動力が停止した理由が、原動力停止操作部材の操作によるものか否かが記録された履歴情報記憶手段を有し、
前記通知制御手段は、前記原動力が停止した際に、走行中の車両の電源状態とシフトポジションが所定の組み合わせに至った場合
前記履歴情報記憶手段を参照して、表示するメッセージの内容又は出力する音を切り替えることを特徴とする請求項1記載の原動力停止案内装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は、車室内に設けられた表示装置と車室内に音を出力する音出力装置との少なくとも一方を備え、内燃機関のみで走行する車両では内燃機関を原動力とし、電気モータのみで走行する車両では電気モータを原動力とし、内燃機関と電モータの少なくともいずれかを原動力とする車両では内燃機関及び電モータを原動力として、前記原動力の始動に前記原動力の始動及び停止の操作を受け付ける原動力停止操作部材の操作が必要な前記原動力が停止した状態で車両が走行している場合、又は、前記原動力の始動に前記原動力の始動及び停止の操作を受け付ける原動力停止操作部材の操作が必要な前記原動力が停止した状態で車両が走行する可能性が高い場合、原動力停止状態であること若しくは推奨される操作方法の少なくとも一方を前記表示装置に表示すること、又は、前記音出力装置から通知音を出力すること、の少なくとも一方を行う通知制御手段、を有することを特徴とする。
【国際調査報告】