特表-15166713IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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再表2015-166713測距装置、測距法、及び測距プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2015年11月5日
【発行日】2017年4月20日
(54)【発明の名称】測距装置、測距法、及び測距プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01S 17/88 20060101AFI20170331BHJP
   G01S 17/10 20060101ALI20170331BHJP
   G01S 17/87 20060101ALI20170331BHJP
   G01C 3/06 20060101ALI20170331BHJP
   G03B 13/36 20060101ALI20170331BHJP
   G02B 7/36 20060101ALI20170331BHJP
   G02B 7/40 20060101ALI20170331BHJP
   G03B 5/00 20060101ALI20170331BHJP
   G03B 17/18 20060101ALI20170331BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20170331BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20170331BHJP
【FI】
   G01S17/88
   G01S17/10
   G01S17/87
   G01C3/06 120Q
   G03B13/36
   G02B7/36
   G02B7/40
   G03B5/00 L
   G03B17/18 Z
   H04N5/232 Z
   H04N5/225 A
   H04N5/225 B
   H04N5/232 H
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】42
【出願番号】特願2016-515888(P2016-515888)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2015年3月9日
(31)【優先権主張番号】特願2014-95556(P2014-95556)
(32)【優先日】2014年5月2日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2014-159806(P2014-159806)
(32)【優先日】2014年8月5日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
【住所又は居所】東京都港区西麻布2丁目26番30号
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】増田 智紀
【住所又は居所】埼玉県さいたま市北区植竹町1丁目324番地 富士フイルム株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】玉山 宏
【住所又は居所】埼玉県さいたま市北区植竹町1丁目324番地 富士フイルム株式会社内
【テーマコード(参考)】
2F112
2H011
2H102
2H151
2K005
5C122
5J084
【Fターム(参考)】
2F112AD01
2F112BA07
2F112CA02
2F112DA04
2F112DA26
2F112DA28
2F112EA05
2F112FA14
2F112FA35
2F112FA41
2H011BA33
2H011BA41
2H011DA01
2H011DA05
2H102AA31
2H102AA41
2H102BB01
2H151BA45
2H151BA47
2H151BB31
2H151CB20
2H151CC02
2H151CC10
2H151CE30
2H151DA11
2H151GA03
2H151GA16
2H151GA17
2K005AA20
2K005CA14
2K005CA23
2K005CA24
2K005CA27
5C122DA03
5C122DA13
5C122EA41
5C122FC07
5C122FD01
5C122FD06
5C122FF01
5C122FK12
5C122FK29
5C122FK37
5C122FK42
5C122FL05
5C122GA31
5C122GG05
5C122GG17
5C122HA78
5C122HA82
5C122HB01
5C122HB02
5C122HB09
5J084AA05
5J084AB07
5J084AB17
5J084AC01
5J084AC08
5J084AD01
5J084BA04
5J084BA34
5J084BA36
5J084BA40
5J084BB02
5J084BB04
5J084CA03
5J084CA10
5J084CA11
5J084CA12
5J084CA19
5J084CA32
5J084CA34
5J084CA49
5J084CA52
5J084CA53
5J084CA65
5J084CA67
5J084EA02
(57)【要約】
測距装置は、結像光学系と、結像光学系により結像された被写体像を撮影する撮影部と、結像光学系の光軸方向に沿って、指向性のある光である指向性光を射出する射出部と、射出部により指向性光が射出されたタイミングおよび受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行う導出部と、被写体像のぶれであって、結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行うぶれ補正部と、測距を行う場合は、ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量でぶれ補正を行い、測距を行わない場合は通常の補正量でぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行う制御部と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を示す被写体像を結像する結像光学系と、
前記結像光学系により結像された被写体像を撮影する撮影部と、
前記結像光学系の光軸方向に沿って、指向性のある光である指向性光を射出する射出部と、
前記指向性光の前記被写体からの反射光を受光する受光部と、
前記射出部により前記指向性光が射出されたタイミングおよび前記受光部により前記反射光が受光されたタイミングに基づいて前記被写体までの距離を導出する測距を行う導出部と、
前記被写体像のぶれであって、前記結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行うぶれ補正部と、
前記測距を行う場合は、前記ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記測距を行わない場合は前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御を前記ぶれ補正部に行う制御部と、
を備えた測距装置。
【請求項2】
前記射出部、前記受光部および前記導出部による測距を行うか否かの指示入力を受け付ける受付部を備え、
前記制御部は、前記受付部によって前記測距を行う指示入力が受け付けられた場合は前記ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記受付部によって前記測距を行わない指示入力が受け付けられた場合は前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御を前記ぶれ補正部に行う、
請求項1に記載の測距装置。
【請求項3】
前記ぶれを検出する検出部を備え、
前記ぶれ補正部は、前記検出部の検出結果に基づいて前記ぶれを補正する補正量を算出し、
前記制御部は、算出した補正量に基づいて、射出部から照射した前記指向性光の照射位置を算出し、算出した照射位置を表すマーカを表示部に表示させる、
請求項1または請求項2に記載の測距装置。
【請求項4】
前記制御部は、算出した補正量に基づいて、前記照射位置を表すマーカの大きさを制御する、
請求項3に記載の測距装置。
【請求項5】
前記導出部は、前記距離の導出を複数回行い、前記複数回の前記距離の導出によって得られる距離のうちの頻度が高い距離を最終的な距離として導出する請求項1から請求項4の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項6】
前記結像光学系の被写体への焦点調整、及び露出調整の少なくとも一方を実行する実行部を備え、
前記実行部が、前記焦点調整を実行するものである場合に、
前記導出部は、前記距離を導出する場合に、合焦状態特定情報に基づいて、前記頻度を求める際に使用する距離範囲、又は前記指向性光の射出から受光までの時間範囲を定め、定めた前記距離範囲又は前記時間範囲の範囲内で前記最終的な距離を導出する請求項5に記載の測距装置。
【請求項7】
前記導出部は、前記距離を導出する場合に、前記距離範囲又は前記時間範囲を定めた結果に応じて定まる分解能で前記最終的な距離を導出する請求項6に記載の測距装置。
【請求項8】
前記射出部は、前記指向性光の射出強度が調整可能であり、合焦状態特定情報と被写体輝度又は露出状態特定情報との少なくとも一方に基づいて前記射出強度を調整して前記指向性光を射出する請求項1から請求項7の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項9】
前記射出部は、前記合焦状態特定情報により示される焦点距離が短いほど前記射出強度を小さくする請求項8に記載の測距装置。
【請求項10】
前記射出部は、前記被写体輝度が低いほど前記射出強度を小さくし、前記露出状態特定情報により示される露出が高いほど前記射出強度を小さくする請求項8又は請求項9に記載の測距装置。
【請求項11】
前記受光部は、受光感度が調整可能であり、合焦状態特定情報に基づいて前記受光感度を調整して前記反射光を受光する請求項1から請求項10の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項12】
前記受光部は、前記合焦状態特定情報により示される焦点距離が短いほど前記受光感度を下げる請求項11に記載の測距装置。
【請求項13】
画像を表示する表示部を更に含み、
前記制御部は、前記表示部に対して、前記撮影部により撮影されて得られた動画像を表示させ、かつ、前記導出部により導出された前記被写体までの距離に関する情報を表示させる制御を行う請求項1から請求項12の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項14】
前記射出部、前記受光部、及び前記導出部による測距は、被写体輝度又は露出状態特定情報に応じて予め定めた回数行う請求項1から請求項13の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項15】
前記射出部、前記受光部、及び前記導出部による測距は、前記被写体輝度が高いほど又は前記露出状態特定情報により示される露出が低いほど多く行う請求項14に記載の測距装置。
【請求項16】
前記導出部によって導出された前記距離を記憶する記憶部を更に含み、前記導出部によって前記距離の導出が不可能な場合、前記記憶部による記憶を中止する請求項1から請求項15の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項17】
前記導出部による前記距離の導出が不可能な場合に前記記憶部による記憶を中止するか否かを設定する記憶設定部を更に含む請求項16に記載の測距装置。
【請求項18】
前記導出部は、前記結像光学系の被写体への焦点調整を行う焦点調整部による焦点調整エラー、及び前記撮影部が撮影する場合の露出を調整する露出調整部による露出調整エラーがない場合に、前記距離を導出する請求項1から請求項17の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項19】
指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って前記指向性光を射出する射出部により前記指向性光が射出されたタイミング、及び前記指向性光の前記被写体からの反射光を受光する受光部により前記反射光が受光されたタイミングに基づいて前記被写体までの距離を導出する測距を行い、
前記測距を行う場合は、前記被写体像のぶれであって、前記結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記測距を行わない場合は前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む測距方法。
【請求項20】
コンピュータに、
指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って前記指向性光を射出する射出部により前記指向性光が射出されたタイミング、及び前記指向性光の前記被写体からの反射光を受光する受光部により前記反射光が受光されたタイミングに基づいて前記被写体までの距離を導出する測距を行い、
前記測距を行う場合は、前記被写体像のぶれであって、前記結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記測距を行わない場合は前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む処理を実行させるための測距プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、測距装置、測距方法、及び測距プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2008−96181号公報には、計測光が射出されたときから受光手段で受光されるまでの時間を検出する時間検出手段と、発光手段から計測光を射出したときの筐体のぶれ量を計測光の発光時に検出するぶれ量検出手段と、時間検出手段によって検出された時間とぶれ量検出手段によって検出されたぶれ量とに基づいて被計測物までの距離を決定する距離決定手段と、を含む装置が開示されている。
【0003】
特開2002−207163号公報には、焦点調整を行う機能と、レーザ光をレンズの光軸に沿って被写体に照射し、その反射光を検出することにより被写体距離を測距する測距機能と、被写体を撮影する撮影機能とを有する測距撮影装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通常、測距装置によって測距が行われる場合、測距装置はユーザによって把持された状態で使用される。この状態で、ユーザの手の振動が伝達されることにより測距装置が振動する現象である手ぶれが発生すると、手ぶれに伴って、測距装置に含まれる結像光学系の光軸も変動する。また、車両に測距装置が搭載されている場合には、車両の振動が伝達されることにより測距装置が振動して結像光学系の光軸が変動することもある。なお、ここで、光軸の変動とは、基準軸(例えば、手振れが発生する前の光軸)に対して光軸が傾くことを意味する。
【0005】
このように、結像光学系の光軸が変動すると、像ぶれや画像ぶれ(以下、これらを区別する必要がない場合、「ぶれ」と称する)が発生する。「像ぶれ」とは、例えば、測距装置に含まれる結像光学系の光軸の変動に伴って被写体像が基準位置(例えば、手ぶれが発生していない状態で得られる被写体像の位置)からずれる現象を指す。また、「画像ぶれ」とは、例えば、撮影されて得られた画像が、手ぶれ等により、光軸の被写体に対する相対的な移動に伴って基準位置からずれる現象を指す。
【0006】
従来の技術では、ぶれの補正(ぶれ補正)を行う場合、撮影部に結像される被写体像の位置が変動することがあり、このような場合に、測距を行うと、測距精度が低下する懸念があった。
【0007】
本発明の一つの実施形態は、このような実情を鑑みて提案されたものであり、ぶれ補正に起因する測距精度の低下を抑制することができる測距装置、測距方法、及び測距プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る測距装置は、被写体を示す被写体像を結像する結像光学系と、結像光学系により結像された被写体像を撮影する撮影部と、結像光学系の光軸方向に沿って、指向性のある光である指向性光を射出する射出部と、指向性光の被写体からの反射光を受光する受光部と、射出部により指向性光が射出されたタイミングおよび受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行う導出部と、被写体像のぶれであって、結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行うぶれ補正部と、測距を行う場合は、ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量でぶれ補正を行い、測距を行わない場合は通常の補正量でぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行う制御部と、を備える。
【0009】
本発明の第2の態様に係る測距装置は、第1の態様において、射出部、受光部および導出部による測距を行うか否かの指示入力を受け付ける受付部を備え、制御部は、受付部によって測距を行う指示入力が受け付けられた場合はぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量でぶれ補正を行い、受付部によって測距を行わない指示入力が受け付けられた場合は通常の補正量でぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことができる。
【0010】
本発明の第3の態様に係る測距装置は、第1の態様または第2の態様において、ぶれを検出する検出部を備え、ぶれ補正部は、検出部の検出結果に基づいてぶれを補正する補正量を算出し、制御部は、算出した補正量に基づいて、射出部から照射した指向性光の照射位置を算出し、算出した照射位置を表すマーカを表示部に表示させることができる。
【0011】
本発明の第4の態様に係る測距装置は、第3の態様において、制御部は、算出した補正量に基づいて、照射位置を表すマークの大きさを制御することができる。
【0012】
本発明の第5の態様に係る測距装置は、本発明の第1の態様から第4の態様のいずれか1つにおいて、導出部は、距離の導出を複数回行い、複数回の距離の導出によって得られる距離のうちの頻度が高い距離を最終的な距離として導出することができる。
【0013】
本発明の第6の態様に係る測距装置は、本発明の第5の態様において、結像光学系の被写体への焦点調整、及び露出調整の少なくとも一方を実行する実行部を備え、実行部が、焦点調整を実行するものである場合に、導出部は、距離を導出する場合に、合焦状態特定情報に基づいて、頻度を求める際に使用する距離範囲、又は指向性光の射出から受光までの時間範囲を定め、定めた距離範囲又は時間範囲の範囲内で最終的な距離を導出することができる。
【0014】
本発明の第7の態様に係る測距装置は、本発明の第6の態様において、導出部は、距離を導出する場合に、距離範囲又は時間範囲を定めた結果に応じて定まる分解能で最終的な距離を導出することができる。
【0015】
本発明の第8の態様に係る測距装置は、本発明の第1の態様から第7の態様のいずれか1つにおいて、射出部は、指向性光の射出強度が調整可能であり、合焦状態特定情報と被写体輝度又は露出状態特定情報との少なくとも一方に基づいて射出強度を調整して指向性光を射出することができる。
【0016】
本発明の第9の態様に係る測距装置は、本発明の第8の態様において、射出部は、合焦状態特定情報により示される焦点距離が短いほど射出強度を小さくすることができる。
【0017】
本発明の第10の態様に係る測距装置は、本発明の第8の態様又は第9の態様において、射出部は、被写体輝度が低いほど射出強度を小さくし、露出状態特定情報により示される露出が高いほど射出強度を小さくすることができる。
【0018】
本発明の第11の態様に係る測距装置は、本発明の第1の態様から第10の態様のいずれか1つにおいて、受光部は、受光感度が調整可能であり、合焦状態特定情報に基づいて受光感度を調整して反射光を受光することができる。
【0019】
本発明の第12の態様に係る測距装置は、本発明の第11の態様において、受光部は、合焦状態特定情報により示される焦点距離が短いほど受光感度を下げることができる。
【0020】
本発明の第13の態様に係る測距装置は、本発明の第1の態様から第12の態様のいずれか1つにおいて、画像を表示する表示部を更に含み、制御部は、表示部に対して、撮影部により撮影されて得られた動画像を表示させ、かつ、導出部により導出された被写体までの距離に関する情報を表示させる制御を行うことができる。
【0021】
本発明の第14の態様に係る測距装置では、本発明の第1の態様から第13の態様の何れか1つにおいて、射出部、受光部、及び導出部による測距は、被写体輝度又は露出状態特定情報に応じて予め定めた回数行う。これにより、本発明の第14の態様に係る測距装置は、被写体輝度に拘わらず指向性光の発光回数が固定化されている場合に比べ、環境光のノイズの影響が緩和された測距結果を得ることができる。
【0022】
本発明の第15の態様に係る測距装置では、本発明の第14の態様において、射出部、受光部、及び導出部による測距は、被写体輝度が高いほど又は露出状態特定情報により示される露出が低いほど多く行う。これにより、本発明の第15の態様に係る測距装置は、被写体輝度が高くなっているにも拘わらず指向性光の発光回数が固定化されている場合に比べ、環境光のノイズの影響が緩和された測距結果を得ることができる。
【0023】
本発明の第16の態様に係る測距装置では、本発明の第1の態様から第15の態様の何れか1つにおいて、導出部によって導出された距離を記憶する記憶部を更に含み、導出部によって距離の導出が不可能な場合、記憶部による記憶を中止する。これにより、本発明の第16の態様に係る測距装置は、不完全な距離データの記憶を防止することができる。
【0024】
本発明の第17の態様に係る測距装置では、本発明の第16の態様において、導出部による距離の導出が不可能な場合に記憶部による記憶を中止するか否かを設定する記憶設定部を更に含む。これにより、本発明の第17の態様に係る測距装置は、距離の導出が不可能な場合に記憶部への記憶を行うか否かをユーザの意思に応じて設定することができる。
【0025】
本発明の第18の態様に係る測距装置では、本発明の第1の態様から第17の態様の何れか1つにおいて、導出部は、結像光学系の被写体への焦点調整を行う焦点調整部による焦点調整エラー、及び撮影部が撮影する場合の露出を調整する露出調整部による露出調整エラーがない場合に、距離を導出する。これにより、本発明の第18の態様に係る測距装置は、合焦及び露出調整された画像と共に測距結果を得ることができる。
【0026】
本発明の第19の態様に係る測距方法は、指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って指向性光を射出する射出部により指向性光が射出されたタイミング、及び指向性光の被写体からの反射光を受光する受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行い、測距を行う場合は、被写体像のぶれであって、結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量でぶれ補正を行い、測距を行わない場合は通常の補正量でぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む。
【0027】
本発明の第20の態様に係る測距プログラムは、コンピュータに、指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って指向性光を射出する射出部により指向性光が射出されたタイミング、及び指向性光の被写体からの反射光を受光する受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行い、測距を行う場合は、被写体像のぶれであって、結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量でぶれ補正を行い、測距を行わない場合は通常の補正量でぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む処理を実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一つの実施形態によれば、ぶれ補正に起因する測距精度の低下を抑制することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本実施の形態に係る測距装置の要部の構成の一例を示すブロック図である。
図2】本実施の形態に係る測距装置における被写体までの距離を計測する測距動作のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。
図3】第1の実施の形態の測距装置において1回の計測における発光から受光までのタイミングの一例を表すタイミングチャートである。
図4】被写体までの距離を横軸、計測回数を縦軸とした場合の計測値のヒストグラムの一例を示すグラフである。
図5】本実施の形態に係る測距装置の主制御部で実行される制御処理の流れの一例を表すフローチャートである。
図6】本実施の形態に係る測距装置における撮影動作及び測距動作のタイミングを表すタイミングチャートの一例である。
図7】本実施の形態に係る測距装置の測距制御部で実行される測距処理の流れの一例を表すフローチャートである
図8】本実施の形態に係る測距装置の主制御部で実行される制御処理の流れのその他の一例を表すフローチャートである。
図9】本実施の形態に係る測距装置の主制御部で実行される制御処理の流れのその他の一例を表すフローチャートである。
図10A】ビューファインダーのライブビュー画像に重畳して表示される照射位置を表すマーカを説明するための図である。
図10B】ビューファインダーのライブビュー画像に重畳して表示される照射位置を表すマーカであって、大きく表示されたマーカの一例を示す概念図である。
図10C】ビューファインダーのライブビュー画像に重畳して表示される照射位置を表すマーカであって、小さく表示されたマーカの一例を示す概念図である。
図11A】実施形態に係る測距装置において得られるヒストグラムの変形例であって、AFに基づく被写体距離範囲以外の計測結果を用いずに被写体までの距離を導出する例を説明するための図である。
図11B】実施形態に係る測距装置において得られるヒストグラムの変形例であって、AFに基づく被写体距離未満の距離の計測値を用いずに被写体までの距離を導出する例を説明するための図である。
図11C】実施形態に係る測距装置において得られるヒストグラムの変形例であって、AFに基づく被写体距離より長い距離の計測値を用いずに被写体までの距離を導出する例を説明するための図である。
図12】AF結果やAE結果に、基づくレーザ光の射出強度やフォトダイオードの受光感度の調整を説明するための説明図である。
図13】本実施の形態に係る測距装置における撮影動作及び測距動作のタイミングを表すタイミングチャートのその他の一例である。
図14】発光回数決定テーブルの構成の一例を示す概念図である。
図15】輝度情報送信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図16】発光回数決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図17】発光回数決定テーブルの構成の他の例を示す概念図である。
図18】露出状態特定情報送信処理の流れの他の例を示すフローチャートである。
図19】発光回数決定処理の流れの他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面に従って本開示の技術に係る測距装置の実施形態の一例について説明する。なお、本実施形態において、「測距」とは、計測対象となる被写体までの距離を計測することを指す。
【0031】
まず、本実施の形態に係る測距装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る測距装置10の要部の構成の一例を示すブロック図である。
【0032】
本実施の形態の測距装置10は、測距する機能と、被写体を撮影した撮影画像を生成する機能とを有する。本実施の形態の測距装置10は、制御部20、発光用レンズ30、レーザダイオード32、受光用レンズ34、フォトダイオード36、結像光学系40、撮像素子42、操作部44、ビューファインダー46、及び記憶部48を備える。
【0033】
制御部20は、タイムカウンタ22、測距制御部24、及び主制御部26を備える。タイムカウンタ22は、測距制御部24を介して主制御部26から入力された信号(例えば、クロックパルス)に応じて予め定められた一定周期毎にカウント信号を発生させる機能を有する。
【0034】
測距制御部24は、主制御部26の制御に応じて、測距する機能を有する。本実施の形態の測距制御部24は、タイムカウンタ22で発生したカウント信号に応じたタイミングで、レーザダイオード32の駆動を制御して測距を行う。測距制御部24が、本開示の技術に係る導出部として機能する。測距制御部24の具体的な実現例としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等が挙げられる。また、本実施の形態の測距制御部24は、記憶部(図示省略)を有している。測距制御部24が有する記憶部の具体例としては、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の記憶部や、RAM(Random Access Memory)等の揮発性の記憶部が挙げられる。
【0035】
主制御部26は、測距装置10全体を制御する機能を有する。また、本実施の形態の主制御部26は、結像光学系40及び撮像素子42を制御して被写体を撮影し、撮影画像(被写体像)を生成する機能を有する。主制御部26が本開示の技術に係る制御部、ぶれ補正部、輝度検出部、焦点調整部、及び露出調整部として機能する。主制御部26の具体例としては、CPU(Central Processing Unit)等が挙げられる。また、本実施の形態の測距制御部24は、記憶部(図示省略)を有している。測距制御部24が有する記憶部の具体例としては、ROM等の不揮発性の記憶部や、RAM等の揮発性の記憶部が挙げられる。ROMには、後述する制御のプログラムが予め記憶されている。
【0036】
さらに、本実施の形態の主制御部26は、ぶれの補正(ぶれ補正)を行う機能を有する。ここで、「ぶれ」とは、例えば、ユーザの手の振動が伝達されることにより測距装置10が振動する現象(手ぶれ)や、車両(図示省略)に搭載された測距装置10に対して車両の振動が伝達されることにより測距装置10が振動する現象などに伴って発生する像ぶれや画像ぶれを指す。「像ぶれ」とは、例えば、結像光学系40の光軸の変動に伴って被写体像が基準位置(例えば、手ぶれが発生していない状態で得られる被写体像の位置)からずれる現象を指す。また、「画像ぶれ」とは、例えば、撮影されて得られた画像が、手ぶれ等により、結像光学系40の光軸の被写体に対する相対的な移動に伴って基準位置からずれる現象を指す。本実施の形態の主制御部26は、いわゆるCCDシフト方式のぶれ補正を行う。主制御部26は、ぶれ検出部43の検出結果に基づいて、ぶれが生じている場合に、撮像素子42を移動させて、撮像素子42に被写体像が結像するように調整することで、ぶれ補正を行う。なお、本実施の形態では、ぶれ補正を行うか否かは、ユーザが操作部44を操作することにより選択することができる。なお、ぶれ補正の方式は、CCDシフト方式に限らず、その他の一般的な方式(例えば、結像光学系40に含まれる防振レンズ(図示省略)をぶれ検出部43の検出結果に応じて変動させるレンズシフト式ぶれ補正や、撮影されて得られた画像信号を加工することで画像ぶれを補正する電子式補正処理等)であってもよい。なお、本実施の形態において、「ぶれ補正」には、ぶれを無くすという意味の他に、ぶれを低減するという意味も含まれる。
【0037】
なお、制御処理のプログラムは、必ずしも最初から主制御部26に記憶させておく必要はない。例えば、SSD(Solid State Drive)、CD−ROM、DVD、光磁気ディスク、及びICカード等の任意の可搬型の記憶媒体に先ずは制御プログラムを記憶させておいてもよい。そして、制御プログラムを記憶させておいた可搬型の記憶媒体から測距装置10が制御プログラムを取得して主制御部26等に記憶するようにしてもよい。また、インターネットやLAN(Local Area Network)などを介して他の外部装置から制御プログラムを測距装置10が取得して、主制御部26等に記憶するようにしてもよい。
【0038】
操作部44は、測距装置10に対して各種指示を与える際にユーザによって操作されるユーザインタフェースである。操作部44は、レリーズボタン、測距指示ボタン、及び各種指示をユーザが与える際に用いられるボタンやキー等(いずれも図示省略)を含む。操作部44によって受け付けられた各種指示は操作信号として主制御部26に出力され、主制御部26は、操作部44から入力された操作信号に応じた処理を実行する。操作部44は、本開示の技術に係る受付部の一例である。
【0039】
ぶれ検出部43は、ぶれを検出する機能を有しており、例えば、ジャイロセンサ等のセンサを備えている。
【0040】
操作部44のレリーズボタンは、撮影準備指示状態と撮影指示状態との2段階の押圧操作を検出する。撮影準備指示状態とは、例えば待機位置から中間位置(半押し位置)まで押下される状態を指し、撮影指示状態とは、中間位置を超えた最終押下位置(全押し位置)まで押下される状態を指す。なお、以下では、「待機位置から半押し位置まで押下される状態」を「半押し状態」といい、「待機位置から全押し位置まで押下される状態」を「全押し状態」という。
【0041】
本実施の形態に係る測距装置10では、マニュアルフォーカスモードとオートフォーカスモードとがユーザの指示に応じて選択的に設定される。オートフォーカスモードでは、操作部44のレリーズボタンを半押し状態にすることにより撮影条件の調整が行われ、その後、引き続き全押し状態にすると露光(撮影)が行われる。つまり、操作部44のレリーズボタンを半押し状態にすることによりAE(Automatic Exposure)機能が働いて露出調整が行われた後、AF(Auto-Focus)機能が働いて合焦制御され、レリーズボタンを全押し状態にすると撮影が行われる。
【0042】
なお、本実施形態において、主制御部26は、AEが行われることによって得られた結果である現時点の露出状態を特定する露出状態特定情報を測距制御部24に送信する。また、主制御部26は、AFが行われることによって得られた結果である現時点の合焦状態を特定する合焦状態特定情報を測距制御部24に送信する。なお、露出状態特定情報の一例としては、被写体輝度に応じて一意に定まる所謂AE評価値から導出されるF値及びシャッタスピードが挙げられる。また、露出状態特定情報の他の例としては、AE評価値が挙げられる。また、合焦状態特定情報の一例としては、AFにより得られる被写体距離が挙げられる。
【0043】
記憶部48は、主として撮影によって得られた画像データが記憶されるものであり、不揮発性のメモリが用いられる。記憶部48の具体例としては、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)が挙げられる。
【0044】
ビューファインダー46は、画像及び文字情報等を表示する機能を有する。本実施の形態のビューファインダー46は、電子ビューファインダー(以下、「EVF」という)であり、撮影時に連続フレームで撮影されて得られた連続フレーム画像の一例であるライブビュー画像(スルー画像)の表示に用いられる。また、ビューファインダー46は、静止画撮影の指示が与えられた場合に単一フレームで撮影されて得られた単一フレーム画像の一例である静止画像の表示にも用いられる。更に、ビューファインダー46は、再生モード時の再生画像の表示やメニュー画面等の表示にも用いられる。
【0045】
結像光学系40は、フォーカスレンズを含む撮影レンズ、モータ、スライド機構、及びシャッタ(いずれも図示省略)を備えている。スライド機構は、フォーカスレンズを結像光学系40の光軸方向(図示省略)に沿って移動させる。スライド機構には光軸方向に沿ってスライド可能にフォーカスレンズが取り付けられている。また、スライド機構にはモータが接続されており、スライド機構は、モータの動力を受けてフォーカスレンズを光軸方向に沿ってスライドさせる。モータは、制御部20の主制御部26に接続されており、主制御部26からの命令に従って駆動が制御される。なお、本実施の形態の測距装置10では、モータの具体例として、ステッピングモータを適用している。従って、モータは、主制御部26からの命令によりパルス電力に同期して動作する。
【0046】
本実施の形態に係る測距装置10では、オートフォーカスモード時に、主制御部26が、撮像素子42による撮像によって得られた画像のコントラスト値が最大となるように結像光学系40のモータを駆動制御することによって合焦制御を行う。また、オートフォーカスモード時に、主制御部26は、撮像によって得られた画像の明るさを示す物理量であるAE情報を算出する。主制御部26は、操作部44のレリーズボタンが半押し状態とされたときには、AE情報により示される画像の明るさに応じたシャッタスピード及びF値(絞り値)を導出する。そして、主制御部26は、導出したシャッタスピード及びF値となるように関係各部を制御することによって露出調整を行う。
【0047】
撮像素子42は、カラーフィルタ(図示省略)を備えた撮像素子であり、本開示の技術に係る撮影部として機能する。本実施の形態では、撮像素子42の一例としてCMOS型のイメージセンサを用いている。なお、撮像素子42は、CMOS型のイメージセンサに限らず、例えば、CCDイメージセンサでもよい。カラーフィルタは、輝度信号を得るために最も寄与するG(緑)に対応するGフィルタ、R(赤)に対応するRフィルタ、及びB(青)に対応するBフィルタを含む。撮像素子42の各画素(図示省略)には、カラーフィルタに含まれる“R”、“G”、及び“B”の何れかのフィルタが割り当てられている。
【0048】
被写体を撮影する場合、被写体を示す画像光は、結像光学系40を介して撮像素子42の受光面に結像される。撮像素子42は、複数の画素(図示省略)が水平方向及び垂直方向にマトリクス状に配列されており、画像光に応じた信号電荷が撮像素子42の画素に蓄積される。撮像素子42の画素に蓄積された信号電荷は、主制御部26の制御に基づいて信号電荷(電圧)に応じたデジタル信号として順次読み出される。なお、本実施の形態の測距装置10では、水平方向毎に、すなわち、画素行毎に画素単位で信号電荷を順次読み出す。1行の画素行の画素から電荷を読み出した後、次の画素行の画素から電荷を読み出すまでの間に、信号電荷の読み出しを行わない期間(以下、「水平ブランキング期間」という)が生じる。
【0049】
また、撮像素子42は、いわゆる電子シャッタ機能を有しており、電子シャッタ機能を働かせることで、主制御部26の制御に基づいたタイミングによって各フォトセンサの電荷蓄積時間(シャッタスピード)を制御する。
【0050】
撮像素子42は、各画素から撮影画像の画素値を示すデジタル信号を出力する。なお、各画素から出力される撮影画像は有彩色画像であり、例えば、画素の配列と同じカラー配列のカラー画像である。撮像素子42から出力された撮影画像(フレーム)は、主制御部26を介して主制御部26内の記憶部または、記憶部48の予め定められたRAW(生)画像記憶領域(図示省略)に一時記憶(上書き保存)される。
【0051】
主制御部26は、フレームに対して各種の画像処理を施す。主制御部26は、WB(White Balance)ゲイン部、ガンマ補正部及び同時化処理部を有し(いずれも図示省略)、主制御部26内等に一時記憶された元のデジタル信号(RAW画像)に対して各処理部で順次信号処理を行う。すなわち、WBゲイン部は、R,G,B信号のゲインを調整することによりホワイトバランス(WB)調整を実行する。ガンマ補正部は、WBゲイン部でWB調整が実行された各R,G,B信号をガンマ補正する。同時化処理部は、撮像素子42のカラーフィルタの配列に対応した色補間処理を行い、同時化したR,G,B信号を生成する。なお、主制御部26は、撮像素子42により1画面分のRAW画像が取得される毎に、そのRAW画像に対して並列に画像処理を行う。
【0052】
また、主制御部26は、生成した記録用の撮影画像の画像データを、入力された信号を別の形式の信号に変換するエンコーダ(図示省略)に出力する。主制御部26により処理されたR,G,B信号は、エンコーダにより記録用の信号に変換(エンコーディング)され、記憶部48に記録される。また、主制御部26により処理された表示用の撮影画像は、ビューファインダー46に出力される。なお、以下では、説明の便宜上、上記の「記録用の撮影画像」及び「表示用の撮影画像」を区別して説明する必要がない場合は「記録用の」との文言及び「表示用の」との文言を省略して「撮影画像」と称する。
【0053】
また、本実施の形態の主制御部26は、表示用の撮影画像を動画像として連続して表示させる制御を行うことにより、ビューファインダー46にライブビュー画像を表示する。
【0054】
発光用レンズ30及びレーザダイオード32は、本開示の技術に係る射出部の一例として機能する。レーザダイオード32は、測距制御部24からの指示に基づいて駆動され、レーザ光を発光用レンズ30を介して計測対象となる被写体へ向けて、結像光学系40の光軸方向に射出する機能を有する。本実施の形態の発光用レンズ30の具体例としては、対物レンズなどが挙げられる。なお、レーザダイオード32により射出されるレーザ光は、本開示の技術に係る指向性光の一例である。
【0055】
また、受光用レンズ34及びフォトダイオード36は、本開示の技術に係る受光部の一例として機能する。フォトダイオード36は、レーザダイオード32から射出され、被写体で反射されたレーザ光を受光用レンズ34を介して受光し、受光量に応じた電気信号を測距制御部24に出力する機能を有する。
【0056】
操作部44の測距指示ボタン等により、被写体までの距離を計測(測距)するようにユーザから指示がなされると、主制御部26は、測距制御部24に、測距を行うように指示する。具体的には、本実施の形態では、主制御部26は、測距指示信号を測距制御部24に送信することにより、測距制御部24に対して測距を行うように指示する。また、主制御部26は、被写体までの距離の計測及び被写体の撮影を並行して行う場合は、測距動作と撮影動作とを同期させるための同期信号を測距制御部24に送信する。
【0057】
同期信号及び測距指示信号を受信すると、測距制御部24は、タイムカウンタ22のカウント信号に応じたタイミングで、レーザダイオード32の発光を制御することにより、被写体に向けてレーザ光を射出するタイミングを制御する。また、測距制御部24は、タイムカウンタ22のカウント信号に応じたタイミングで、フォトダイオード36から出力された受光量に応じた電気信号をサンプリングする。
【0058】
測距制御部24は、レーザダイオード32がレーザ光を発光した発光タイミングと、フォトダイオード36がレーザ光を受光した受光タイミングとに基づいて、被写体までの距離を導出し、導出した距離を表す距離データを主制御部26に出力する。主制御部26は、距離データに基づいて、被写体までの距離に関する情報をビューファインダー46に表示させる。また、主制御部26は、距離データを記憶部48に記憶させる。
【0059】
測距制御部24による被写体までの距離の計測についてさらに詳細に説明する。図2は、測距装置10における被写体までの距離の計測における測距動作のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。
【0060】
本実施の形態の測距装置10では、1回の測距(計測)シーケンスに、電圧調整期間、実計測期間、及び休止期間を含む。電圧調整期間とは、レーザダイオード32及びフォトダイオード36の駆動電圧を、適切な電圧値に調整する期間をいう。具体例として、本実施の形態の測距装置10では、図2に示すように、電圧調整期間を数100msec(ミリ秒)としている。
【0061】
また、実計測期間とは、被写体までの距離を実際に計測する期間をいう。本実施の形態の測距装置10では、具体例として、図2に示すように、レーザ光を発光(射出)させ、被写体で反射したレーザ光を受光する動作を数100回繰り返し、発光(射出)から受光までの経過時間を計測することにより被写体までの距離を計測している。すなわち、本実施の形態の測距装置10では、1回の計測シーケンスにおいて、被写体までの距離の計測を数100回、行っている。
【0062】
図3には、1回の計測における発光から受光までのタイミングを表すタイミングチャートの一例を示す。計測を行う場合、測距制御部24は、タイムカウンタ22のカウント信号に応じて、レーザダイオード32を発光させるためのレーザトリガをレーザダイオード32に出力する。レーザダイオード32は、レーザトリガに応じて、発光する。本実施の形態の測距装置10では、具体例として、レーザダイオード32の発光時間を、数10nsec(ナノ秒)としている。発光したレーザ光は、発光用レンズ30を介して被写体に向けて結像光学系40の光軸方向に射出される。測距装置10から射出されたレーザ光は、被写体で反射し、測距装置10に到達する。測距装置10のフォトダイオード36は、受光用レンズ34を介して、反射してきたレーザ光を受光する。
【0063】
本実施の形態の測距装置10では、具体例として、測距装置10からの距離が1km以内の被写体に対して測距を行う測距装置としている。レーザダイオード32から発光用レンズ30を介して1km先の被写体に向けて射出したレーザ光が戻ってくる(受光する)までの時間は、1km×2/光速≒数μsec(マイクロ秒)となる。従って、1km先の被写体までの距離を計測するためには、図2に示すように、少なくとも数μsecの時間を要する。
【0064】
なお、本実施の形態の測距装置10では、レーザ光の往復時間等を考慮し、具体例として、1回の実計測時間を図2に示すように数msecとしている。なお、被写体までの距離により、レーザ光の往復時間は異なるため、測距装置10が想定する距離に応じて、1回あたりの実計測時間を異ならせてもよい。
【0065】
測距装置10では、測距制御部24が、上述のようにして数100回計測した計測値に基づいて、被写体までの距離を導出する。本実施の形態の測距制御部24では、具体的一例として、数100回分の計測値のヒストグラムを解析して被写体までの距離を導出している。図4には、被写体までの距離を横軸、計測回数を縦軸とした場合の計測値のヒストグラムの一例を表したグラフを示す。測距制御部24は、上記ヒストグラムにおいて、計測回数の最大値に対応する被写体までの距離を計測結果として導出し、導出した計測結果を示す距離データを主制御部26に出力する。なお、被写体までの距離に代わり、レーザ光の往復時間(発光から受光までの経過時間)や、レーザ光の往復時間の1/2等に基づいてヒストグラムを生成するようにしてもよい。
【0066】
また、休止期間とは、レーザダイオード32及びフォトダイオード36の駆動を休止させるための期間をいう。本実施の形態の測距装置10では、具体例として、図2に示すように、休止期間を数100msecとしている。
【0067】
さらに、本実施の形態の測距装置10では、1回の計測期間を数100msecとしている。
【0068】
一方、本実施の形態の測距装置10の主制御部26は、撮影を行わない場合は、上述したようにライブビュー画像をビューファインダー46に表示する。主制御部26は、数10fps(数10msec/画像)で撮影された撮影画像を動画像としてビューファインダー46に表示することによりライブビュー画像の表示を行う。そのため、1回の計測期間の間に、計測期間/fps個のライブビュー画像がビューファインダー46に表示されることになる。
【0069】
次に本実施の形態の測距装置10における撮影動作と測距動作とを同期させた場合の撮影動作及び測距動作について説明する。なお、以下では、具体例として、静止画像を撮影する撮影動作と測距動作とを同期させた場合の撮影動作及び測距動作について説明する。
【0070】
まず、主制御部26で実行される制御処理について説明する。図5には、本実施の形態の測距装置10の主制御部26で実行される制御処理の流れの一例を表すフローチャートを示す。また、図6には、撮影動作及び測距動作のタイミングを表すタイミングチャートの一例を示す。図5に示したフローチャートは、測距装置10に電源が投入されると実行される。
【0071】
まず、ステップ100で、主制御部26がライブビュー動作を開始する。上述したように、主制御部26は、結像光学系40及び撮像素子42により撮影した撮影画像を動画像として連続して表示させる制御を行うことにより、ビューファインダー46にライブビュー画像を表示させる。
【0072】
次のステップ102では、主制御部26が測距を行うか否かを判定する。
【0073】
本実施の形態の測距装置10では、主制御部26により、上述したように、いわゆるCCDシフト方式によりぶれ補正を行う。そのため、撮像素子42を移動させてしまうため、被写体像の位置(結像位置)も移動してしまう。このように被写体像の位置が移動した状態で測距を行うと、測距箇所(レーザ光が反射する場所)と、撮影画像の中心位置とが異なってしまう場合がある。このような場合は、測距精度が低下する懸念がある。そのため、本実施の形態の測距装置10では、測距動作及び撮影動作を並行して行う場合は、ぶれ補正を行わないよう主制御部26が制御する。
【0074】
測距を行うか否かは、操作部44を介してユーザが測距を指示したか否か等により判定する。測距を行わない場合は、ステップ136へ進む。測距を行わない場合は、上述した問題は生じない。そのため、主制御部26は、ぶれ補正有とする。これにより、主制御部26は、ぶれ補正を行って被写体の撮影を行う。本ステップの後、ステップ138へ進み、主制御部26により、被写体の撮影を行う。この場合の撮影は、測距を行わないため、通常の撮影動作(通常撮影)を行えばよい。具体的には詳細を後述するが、主制御部26が、ステップ106〜112、及びステップ116〜120の処理を行い、撮影した撮影画像(撮影画像を示す画像データ)を記憶部48に記憶させればよい。
【0075】
一方、測距を行う場合、すなわち被写体の撮影と、被写体までの距離の測距との両方を行う場合は、ステップ104へ進む。ステップ104では、ぶれ補正無とする。これにより、主制御部26は、ぶれ補正を行わずに、被写体の撮影を行う。
【0076】
次のステップ106で、主制御部26が、操作部44のレリーズボタンが半押しされたか否かを判断する。半押しされていない場合、例えば、レリーズボタンが全く押されていない場合等は、ステップ140へ進む。一方、半押しされている場合は、ステップ108へ進む。
【0077】
ステップ108で、主制御部26は、結像光学系40を制御し、上述したようにAE及びAFを行う。測距装置10では、AEを行うことにより、露出調整が行われ、AFを行うことにより合焦制御され、被写体を示す画像光が撮像素子42の受光面に合焦状態で結像される。
【0078】
次のステップ110で、主制御部26が、操作部44のレリーズボタンが全押しされたか否かを判断する。全押しされていない場合は、ステップ110へ進む。ステップ110では、主制御部26が、操作部44のレリーズボタンへの押圧操作が解除されたか否かを判断する。押圧が解除されていない場合は、ステップ108に戻り、本処理を繰り返す。一方、押圧が解除された場合は、ステップ140へ進む。
【0079】
また一方、レリーズボタンが全押しされている場合は、ステップ110からステップ114へ進む。ステップ114で、主制御部26が、同期信号を測距制御部24に送信する。このように、本実施の形態の測距装置10では、主制御部26による撮影動作と、測距制御部24による測距動作とを同期させるために、撮影(撮像素子42への本露光)の開始に先だって、同期信号が主制御部26から測距制御部24に送信される。詳細は後述するが、測距制御部24では、同期信号を受信すると測距動作(被写体までの距離の計測)を開始する。
【0080】
次のステップ116で、主制御部26は、本露光(撮影)を開始させる。本露光が開始されることにより、撮像素子42の画素に光が照射され(画像光が撮像素子42の受光面に結像され)、各画素には、照射された光に応じた信号電荷が蓄積される。
【0081】
次のステップ118で、主制御部26は、本露光が終了したか否かを検出する。本露光が終了するまで待機状態となり、本露光が終了した場合は、ステップ120へ進む。なお、本露光が終了したか否かの判断方法は限定されないが、具体例としては、種々の条件により定められた本露光時間が経過したか否かを判定することにより判断する方法が挙げられる。
【0082】
ステップ120で、主制御部26は、撮像素子42の各画素に蓄積された信号電荷の読み出しを開始する。また、次のステップ122で、主制御部26は、読み出しが開始したことを示す読出開始信号を測距制御部24に出力する。
【0083】
各画素から読み出された信号電荷は、信号電荷に応じたデジタル信号である電気信号(画像信号)として、主制御部26に送信される。
【0084】
次のステップ124で、主制御部26は、水平ブランキング期間であるか否かを判断する。上述したように、撮像素子42の画素から信号電荷を読み出す場合、画素行毎に、画素単位で読み出すため、画素行と、画素行との間に、信号電荷の読み出しを行わない水平ブランキング期間が生じる。主制御部26は、水平ブランキング期間であるか否かを判断し、水平ブランキング期間ではない場合、例えば、一画素行の画素から信号電荷を読み出している間は、ステップ128へ進む。一方、水平ブランキング期間の場合は、ステップ126へ進む。ステップ126で、主制御部26は、発光指示信号を測距制御部24に送信する。測距制御部24では、詳細を後述するが、発光指示信号を受信すると、受信した発光指示信号に基づいて、レーザダイオード32を発光させる。
【0085】
次のステップ128で、主制御部26は、読み出しを終了するか否かを判断する。撮像素子42の全ての画素から未だ信号電荷を読み出していない場合は、ステップ124に戻り、本処理を繰り返す。一方、撮像素子42の全ての画素から信号電荷を読み出した場合は、ステップ130へ進む。
【0086】
ステップ130で、主制御部26は、測距制御部24に読み出しが終了したことを示す読出終了信号を送信する。
【0087】
次のステップ132で、主制御部26は、距離データを受信したか否かを判断する。測距制御部24は、詳細を後述するが、被写体までの距離を計測(測距)すると、計測結果を示す距離データを主制御部26に送信する。測距制御部24が送信した距離データを受信するまで待機状態となり、距離データを受信した場合は、ステップ134へ進む。
【0088】
ステップ134では、主制御部26が、受信した距離データに基づいて、被写体までの距離に関する情報をビューファインダー46に表示する。また、主制御部26は、受信した距離データを撮影した撮影画像に対応付けて記憶部48に記憶する。本ステップにより、被写体を撮影した撮影画像(撮影画像を示す画像データ)と、被写体までの距離(距離データ)とが、対応付けられた状態で記憶部48に記憶される。
【0089】
次のステップ140で、主制御部26は、図示を省略した電源スイッチがオフされたか否かを判定する。スイッチがオフされていない場合は、ステップ106に戻り、本処理を繰り返す。一方、電源スイッチがオフされた場合、ステップ142へ進む。
【0090】
ステップ142では、主制御部26が、ライブビュー動作を停止させた後、本処理を終了する。また、主制御部26は、測距装置10の電源をオフにする。
【0091】
次に、測距制御部24で実行される測距処理について説明する。図7には、本実施の形態の測距装置10の測距制御部24で実行される測距処理の流れの一例を表すフローチャートを示す。
【0092】
図7に示したフローチャートは、測距装置10に電源が投入されると実行される。
【0093】
まず、ステップ200では、測距制御部24が、同期信号を受信したか否かを判断する。具体的には、測距制御部24は、上述した主制御部26における制御処理のステップ114で主制御部26から送信された同期信号を受信したか否かを判断する。同期信号を受信するまで待機状態になり、同期信号を受信するとステップ202へ進む。
【0094】
ステップ202では、測距制御部24は、図6に示した電圧調整期間に移行して、レーザダイオード32及びフォトダイオード36の駆動電圧の電圧調整を行う。
【0095】
次のステップ204では、測距制御部24が、電圧調整が終了したか否かを判断する。本実施の形態では、上述したように、また、図6にも示したように、電圧調整期間を数100msecとしている。そのため、測距制御部24は、電圧調整期間に移行してから、数100msecが経過した場合は、電圧調整が終了したと判断する。従って、測距制御部24は、電圧調整期間に移行してから数100msecが経過するまでは、電圧調整が終了していないとして待機状態となり、数100msecが経過した場合は、電圧調整が終了したものとしてステップ206へ進む。
【0096】
ステップ206では、測距制御部24は、実計測期間に移行して、被写体までの距離の計測を開始する。
【0097】
次のステップ208では、測距制御部24が、読出開始信号を受信したか否かを判断する。具体的には、測距制御部24は、上述した主制御部26における制御処理のステップ122で主制御部26から送信された読出開始信号を受信したか否かを判断する。
【0098】
そのため、本実施の形態の測距装置10の測距制御部24では、読出期間では、画素から電荷信号を読み出していない期間である、上述した水平ブランキング期間にレーザダイオード32を発光させるよう制御する。すなわち、測距制御部24は、読出期間では、撮影動作に同期してレーザダイオード32を発光する制御を行う。
【0099】
一方、読出期間外では、上述したように電圧変動に起因するノイズの重畳が問題とならないため、撮影動作に同期してレーザダイオード32を発光させなくてもよく、上述したように、各計測に応じて数msec毎に発光させればよい。以下、読出期間外における測距制御部24による制御を「通常制御」という。
【0100】
そのため、本実施の形態の測距装置10の測距制御部24では、読出期間と読出期間外とで、被写体までの距離の計測における制御が異なる。
【0101】
ステップ208で 測距制御部24が、読出開始信号を受信していない場合は、通常制御を行うため、ステップ216へ進む。一方、測距制御部24が読出開始信号を受信した場合は、ステップ210へ進む。
【0102】
ステップ210では、測距制御部24が、読出終了信号を受信したか否かを判断する。
【0103】
具体的には、測距制御部24は、上述した主制御部26における制御処理のステップ130で主制御部26から送信された読出終了信号を受信したか否かを判断する。
【0104】
測距制御部24が読出終了信号を受信した場合は、以降の期間は、通常制御を行うため、ステップ216へ進む。一方、測距制御部24が読出終了信号を受信していない場合は、ステップ212へ進む。
【0105】
ステップ212では、測距制御部24が発光指示信号を受信したか否かを判断する。具体的には、測距制御部24は、上述した主制御部26における制御処理のステップ126で主制御部26から送信された発光指示信号を受信したか否かを判断する。
【0106】
測距制御部24が発光指示信号を受信していない場合、すなわち、読出期間中であり、未だ水平ブランキング期間ではない場合は、待機状態になる。一方、測距制御部24が発光指示信号を受信した場合は、ステップ214へ進む。ステップS214では、計測中であるか否かを判断する。本実施の形態の測距装置10では、1回の計測時間(上述した具体例では数msec)に対し、水平ブランキング期間から水平ブランキング期間までの間隔(1画素行の画素からの電荷信号の読み出し時間)が短い。そのため、まだ、計測が終了していないうちに、次の水平ブランキング期間に至り、発光指示信号が主制御部26から測距制御部24に送信される場合がある。本実施の形態の測距制御部24では、このように計測中に発光指示信号を受信した場合は、受信した発光指示信号を無視することにより、レーザダイオード32を発光させない。そのため、計測中である場合は、ステップ226へ進む。一方、計測中ではない場合は、ステップ216へ進む。
【0107】
ステップ216では、測距制御部24が、レーザダイオード32を発光させる。次のステップ218では、測距制御部24が所定時間が経過したか否かを判断する。具体的には、測距制御部24は、上述したように、1回の計測時間を数msecとしているため、数msecが経過したか否かを判断する。所定時間(本実施の形態では、1回の計測時間である数msec)が経過していない場合は、待機状態となり、所定時間が経過した場合は、ステップ220へ進む。
【0108】
ステップ216の処理によってレーザダイオード32が発光することによりレーザ光が発光用レンズ30を介して被写体に向けて射出される。上記所定時間が経過するまでに、被写体で反射したレーザ光は、受光用レンズ34を介してフォトダイオード36により受光される。ここで、測距制御部24は、フォトダイオード36により、受光した場合は、発光から受光までの経過時間を取得し、記憶部(例えば、測距制御部24内のRAM等)に記憶させておく。
【0109】
一方、例えば、被写体が動いてしまった場合等では、レーザ光の発光から受光までの経過時間が1回当たりの実計測時間である数msecを超えてしまったり、レーザ光が戻ってこなかったり(反射光を受光しなかったり)する場合がある。このような場合は、計測エラーとなる。なお、計測エラーが生じた場合は、測距制御部24は、その旨を記憶部(例えば、測距制御部24内のRAM等)に記憶させておき、計測エラーが生じた回数等に応じ、例えば、ヒストグラムを用いて被写体までの距離を導出する上で無視できないほどの回数であれば、計測エラーが生じたことをビューファインダー46等に表示するようにしてもよい。なお、このように計測エラーが生じた場合には、主制御部26が撮影画像を記憶部48に記憶させないようにしてもよい。この場合に、撮影画像を記憶するか否かをユーザが操作部44(本開示の技術に係る記憶設定部の一例)を介して設定できるようにしてもよい。
【0110】
次のステップ220では、測距制御部24が所定回数の計測を終了したか否かを判定する。所定回数の計測が終了していない場合は、ステップ208に戻り、計測を繰り返す。一方、所定回数の計測が終了した場合は、ステップ222へ進む。
【0111】
ステップ222では、ステップ216の処理によって、フォトダイオード36がレーザ光を発光してから、フォトダイオード36がレーザ光を受光するまでの時間に基づいて、被写体までの距離を導出する。そして、測距制御部24は、一例として、図4に示すように、被写体までの距離のヒストグラムを、生成し、ヒストグラムから、計測回数の最大値に対応する被写体までの距離を計測結果として導出する。なお、レーザ光の往復時間等、時間に関するヒストグラムを生成した場合は、まず、計測回数の最大値に対応する時間を導出し、導出した時間に基づいて、被写体までの距離を導出すればよい。例えば、レーザ光の往復時間に関するヒストグラムの場合は、計測回数の最大値に対応するレーザ光の往復時間の1/2×光速により被写体までの距離を導出すればよい。
【0112】
次のステップS224は、測距制御部24は、ステップ222で導出した距離を示す距離データを、主制御部26に送信した後、ステップ226へ進む。
【0113】
ステップ226は、測距制御部24は、本測距処理を終了するか否かを判定する。例えば、主制御部26が、電源スイッチがオフされたと判定した場合等、予め定められた終了条件を満たした場合は、本測距処理を終了する。一方、終了条件が満たされない場合は、ステップ200に戻り、本測距処理を繰り返す。
【0114】
以上説明したように本実施の形態の測距装置10では、撮影動作と測距動作とを並行して行う場合、主制御部26が、ぶれ補正を行わないように制御する。また、撮影動作のみを行う場合は、ぶれ補正を行うように制御する。
【0115】
このように、本実施の形態の測距装置10の主制御部26は、測距中はぶれ補正を行わないため、撮像素子42に結像する画像の中心位置と、レーザダイオード32によるレーザ光の照射位置とがずれることがなくなる。従って、本実施の形態の測距装置10によれば、ぶれ補正に起因する測距精度の低下を抑制することができる。
【0116】
なお、本実施の形態では、撮影動作と測距動作とを並行して行う場合は、主制御部26が、ぶれ補正を行わないように制御する場合について説明したがこれに限らず、ぶれ補正量を、通常撮影を行う場合よりも少なくするようにしてもよい。この場合の制御処理を説明するためのフローチャートを図8に示す。この場合の制御処理は、図5に示した制御処理のステップ104に代わりステップ103を設けるとともに、ステップ136に代わりステップ137を設ければよい。なお、図8では、以降の処理については、図5に示した制御処理と同様であるため、記載を省略している。
【0117】
図8に示した制御処理では、主制御部26は、測距を行わない場合は、ステップ137へ進み、ぶれ補正量Aにより、ぶれ補正を行った後、ステップ138へ進んで通常撮影を行う。ぶれ補正量Aとは、通常の撮影を行う場合のぶれ補正量であり、被写体の画像を適切に撮影するための補正量である。
【0118】
一方、主制御部26は、測距を行う場合は、ステップ103へ進み、ぶれ補正量Bによりぶれ補正を行った後、ステップ106へ進んで測距動作と並行した撮影動作を行う。ぶれ補正量Bとは、ぶれ補正量Aより少ない補正量である。補正量Bは、測距精度の低下と、撮影画像の画像品質とに応じて定めればよく、例えば、測距の精度への影響を考慮して予め実験等により得ておけばよい。
【0119】
なお、測距動作中にぶれ補正を行う場合は、上述したように、レーザ光の照射位置が移動してしまう。そのため、照射位置をビューファインダー46に表示するようにしてもよい。この場合の制御処理を説明するためのフローチャートを図9に示す。図9に示した制御処理は、図8に示した制御処理のステップ103とステップ106との間にステップ105が設けられている。主撮影動作と測距動作とを並行して行う場合は、主制御部26は、ぶれ補正量をぶれ補正量Bとした後、ステップ105で、照射位置を表すマーカをビューファインダー46に表示しているライブビュー画像に重畳して表示させる。図10には、マーカ90の表示例を示す。図10Aに示すように、マーカ90をビューファインダー46に表示しているライブビュー画像に重畳して表示させる。なお、ぶれ量に応じて、表示するマーカ90の大きさを異ならせてもよい。主制御部26は、ぶれ検出部43の検出結果に基づいてぶれ量を計算し、ぶれ量が多い場合は、図10Bに示すように、マーカ90を大きく表示し、ぶれ量が少ない場合は、図10Cに示すように、マーカ90を小さく表示するようにしてもよい。
【0120】
なお、本実施の形態では、静止画像を撮影する場合の撮影動作について説明したが、動画像を撮影するばあいについても、本実施の形態と同様に主制御部26が、ぶれ補正を制御するようにしてもよい。また、ライブビュー画像を表示する場合に、ぶれ補正を行う場合は、主制御部26は、撮影動作にかかわらず、本実施の形態と同様に、ぶれ補正を制御するようにしてもよい。
【0121】
なお、本実施の形態では、測距制御部24が、水平ブランキング期間にレーザダイオード32を発光させる制御を行っているがレーザダイオード32を発光させるタイミングは、画像信号の読み出し状態への影響の度合いが予め定められた許容度合い以下となる期間であればよい。ここで、影響の度合いが予め定められた許容度合いとは、例えば、ユーザが撮影画像を視認した場合に、問題とならない(気付かない)程度の画像の乱れが生じる場合は許容範囲内とすること等が挙げられる。また、水平ブランキング期間ではなく、電荷の読み出しにおけるフレーム間において電荷の読み出しを行わない期間(いわゆる垂直ブランキング期間等)にレーザダイオード32を発光させるようにしてもよい。
【0122】
なお、測距制御部24による測距動作と、主制御部26による撮影動作を同期させる方法として、タイムカウンタ22のクロック信号を主制御部26で制御するようにしてもよい。
【0123】
なお、本実施の形態では、測距制御部24は、レーザ光の射出及び受光による計測を複数回(例えば、数100回)行って、被写体までの距離を導出する例を説明したが、距離の導出の際に、焦点調整結果を用いるようにしてもよい。例えば、レーザ光の射出及び受光による複数の計測結果から生成されるヒストグラム(図4)を解析する際に、AF結果から被写体までの距離の距離範囲(被写体距離及びその近傍の範囲)が分かる。そこで、図11Aに示すように、AFに基づく被写体距離範囲以外の計測結果(図11Aの斜線部分)は使用せず、AFに基づく被写体距離範囲の計測結果のみを用いて被写体までの距離を導出するようにしてもよい。これにより、距離範囲が定まると、分解能が一意に定まるため、全ての計測値を用いるよりも頻度を求める際の距離範囲の分解能を高くすることができ、綿密な数値単位で被写体までの距離を導出することができる。図11Aの例では、AFに基づく被写体距離範囲より短い距離及び長い距離の計測値を共に使用しない例を示すが、何れか一方のみを使用しないようにしてもよい。すなわち、AFに基づく被写体距離未満の距離の計測値(図11Bの斜線部分)、またはAFに基づく被写体距離より長い距離の計測値(図11Cの斜線部分)は使用せずに、被写体までの距離を導出するようにしてもよい。また、AFの代わりにマニュアルフォーカスモードにおいて手動で焦点調整した結果を用いるようにしてもよい。
【0124】
また、本実施の形態において、測距制御部24が測距を行う場合、図12に示すように主制御部26からAF結果(又は手動の焦点調整結果)を特定する合焦状態特定情報やAE結果を特定する露出状態特定情報を取得し、取得した合焦状態特定情報及び露出状態特定情報に基づいてレーザダイオード32及びフォトダイオード36の少なくとも一方を駆動調整してもよい。すなわち、焦点調整結果(焦点距離)から大体の被写体までの距離が分かるので、AF結果を特定する合焦状態特定情報に基づいてレーザダイオード32から射出されるレーザ光の射出強度を調整するようにしてもよい。例えば、焦点距離が短いほど射出強度を小さくする。これにより、環境光がノイズとなるが、環境光のノイズに影響されない適正なレーザ光の射出強度で被写体までの距離を導出することができる。同様に、焦点調整結果から大体の被写体までの距離が分かるので、AF結果を特定する合焦状態特定情報に基づいてフォトダイオード36の受光感度を調整するようにしてもよい。例えば、焦点距離が短いほど受光感度を下げる。これにより、環境光のノイズに影響されない適正な受光感度で被写体までの距離を導出することができる。或いは、露出調整結果からレーザ光の必要な強度が分かるので、AE結果を特定する露出状態特定情報に基づいてレーザ光の射出強度を調整するようにしてもよい。例えば、露出が高いほど射出強度を小さくする。或いは、露出が高くなるということは被写体輝度が低くなることを意味するので、被写体輝度が低いほど射出強度を小さくしてもよい。これにより、環境光のノイズに影響されない適正なレーザ光の射出強度で被写体までの距離を導出することができる。
【0125】
また、本実施の形態では、測距装置10が静止画像を撮影する場合について説明したが、動画像を撮影する場合にも、上記と同様に、主制御部26が制御を行うようにすればよい。なお、動画像の撮影中に、計測(計測シーケンス)を繰り返し行うようにしてもよい。また、1回の計測中に静止画の撮影を繰り返し行ってもよい。
【0126】
また、本実施の形態では、測距開始のタイミング及び本露光開始のタイミングと同時に電圧調整が行われる場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、図13に示すように、測距開始及び本露光開始に先立って、具体例としては、ライブビュー画像を表示している期間等に、電圧調整が行われるようにしてもよい。この場合は、例えば、図7に示した、測距制御部24による測距処理において、ステップ200に先だって、ステップ202及びステップ204の処理を行うようにすればよい。また、電圧調整は、行わなくてもよい。
【0127】
また、上記実施の形態では、被写体までの距離に関する情報がライブビュー画像に重畳されてビューファインダー46に表示される場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、ライブビュー画像の表示領域とは別の表示領域に被写体までの距離に関する情報が表示されるようにしてもよい。このように、被写体までの距離に関する情報は、ライブビュー画像の表示と並行してビューファインダー46に表示されるようにすればよい。
【0128】
また、上記実施の形態では、説明の便宜上、AFのエラーがないことを前提にして説明したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。すなわち、測距制御部24は、AFのエラーが生じてない場合に上述したように距離の導出を行い、AFのエラーが生じた場合に距離の導出を行わないようにしてもよい。
【0129】
また、上記実施の形態では、説明の便宜上、AEのエラーがないことを前提にして説明したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。すなわち、測距制御部24は、AEのエラーが生じていない場合に上述したように距離の導出を行い、AEのエラーが生じた場合に距離の導出を行わないようにしてもよい。
【0130】
また、上記実施の形態では、AF及びAEによる焦点調整及び露出調整を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、マニュアルフォーカスによる焦点調整、及びマニュアル露出による露出調整であってもよい。
【0131】
また、上記実施の形態では、測距装置10に設けられているレリーズボタンが操作される場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、測距装置10に接続して使用される外部装置のUI(ユーザ・インタフェース)部によって受け付けられた撮影準備指示に従ってAE及びAFが開始され、外部装置のUI部によって受け付けられた撮影指示に従って本露光が開始されるようにしてもよい。測距装置10に接続して使用される外部装置の一例としては、スマートデバイス、パーソナル・コンピュータ(PC)、又は、眼鏡型若しくは腕時計型のウェアラブル端末装置が挙げられる。
【0132】
また、上記実施の形態では、ビューファインダー46にライブビュー画像及び測距結果(被写体までの距離に関する情報)が表示される場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、測距装置10に接続して使用される外部装置の表示部にライブビュー画像及び測距結果の少なくとも一方が表示されるようにしてもよい。測距装置10に接続して使用される外部装置の表示部の一例としては、スマートデバイスのディスプレイ、PCのディスプレイ、又はウェアラブル端末装置のディスプレイが挙げられる。
【0133】
また、上記実施の形態で説明した制御処理(図5参照)及び測距処理(図5A及び図5B参照)はあくまでも一例である。従って、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。また、上記実施の形態で説明した制御処理及び測距処理に含まれる各処理は、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現されてもよいし、その他のハードウェア構成で実現されてもよい。また、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現してもよい。
【0134】
また、本開示の技術は、デジタルカメラにも適用可能であることはいうまでもない。
【0135】
また、上記実施の形態では、レーザ光の発光回数が固定化されている場合を例示したが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。環境光は、レーザ光にとってノイズとなるため、レーザ光の発光回数は、被写体輝度に応じて定められた発光回数であってもよい。
【0136】
以下、レーザ光の発光回数の決め方の一例について説明する。
【0137】
レーザ光の発光回数は、一例として図14に示す発光回数決定テーブル300から導出される。発光回数決定テーブル300では、被写体輝度が高くなるほどレーザ光の発光回数が多くなるように、被写体輝度とレーザ光の発光回数とが対応付けられている。すなわち、発光回数決定テーブル300において、被写体輝度は、L<L<・・・<Lの大小関係が成立しており、発光回数は、N<N<・・・<Nの大小関係が成立している。なお、図2に示す例では、100回単位の発光回数が例示されているが、これに限らず、発光回数は発光回数決定テーブル300によって10回単位又は1回単位で定められるようにしてもよい。
【0138】
測距装置10では、発光回数決定テーブル300によるレーザ光の発光回数の導出を実現するために、主制御部26によって輝度情報送信処理(図15参照)が実行され、測距制御部24によって発光回数決定処理(図16参照)が実行される。
【0139】
先ず、測距装置10の電源スイッチがオンされると主制御部26によって実行される輝度情報送信処理について図15を参照して説明する。
【0140】
図15に示す輝度情報送信処理では、先ず、ステップ400で、主制御部26は、被写体輝度の取得を開始する条件である輝度取得開始条件を満たしたか否かを判定する。輝度取得開始条件の一例としては、レリーズボタンが半押しされたとの条件が挙げられる。輝度取得開始条件の他の例としては、撮像素子42から撮影画像が出力されたとの条件が挙げられる。
【0141】
ステップ400において、輝度取得開始条件を満たした場合は、判定が肯定されて、ステップ402へ移行する。ステップ400において、輝度取得開始条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ406へ移行する。
【0142】
ステップ402で、主制御部26は、撮影画像から被写体輝度を取得し、その後、ステップ404へ移行する。なお、ここでは、撮影画像から被写体輝度が取得される場合を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、被写体輝度を検出する輝度センサが測距装置10に搭載されているのであれば、主制御部26は、輝度センサから被写体輝度を取得してもよい。
【0143】
ステップ404で、主制御部26は、ステップ402で取得した被写体輝度を示す輝度情報を測距制御部24に送信し、その後、ステップ406へ移行する。
【0144】
ステップ406で、主制御部26は、本輝度情報送信処理を終了する条件である終了条件を満たしたか否かを判定する。終了条件の一例としては、測距装置10の電源スイッチがオフされたとの条件が挙げられる。ステップ406において、終了条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ400へ移行する。ステップ406において、終了条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本輝度情報送信処理を終了する。
【0145】
次に、測距装置10の電源スイッチがオンされると測距制御部24によって実行される発光回数決定処理について図16を参照して説明する。
【0146】
図16に示す発光回数決定処理では、先ず、ステップ410で、測距制御部24は、ステップ404の処理が実行されることによって送信された輝度情報を受信したか否かを判定する。ステップ410において、ステップ404の処理が実行されることによって送信された輝度情報を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ416へ移行する。ステップ410において、ステップ404の処理が実行されることによって送信された輝度情報を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ412へ移行する。
【0147】
ステップ412で、測距制御部24は、発光回数決定テーブル300から、ステップ410で受信した輝度情報により示される被写体輝度に対応する発光回数を導出し、その後、ステップ414へ移行する。
【0148】
ステップ414で、測距制御部24は、ステップ412の処理で導出した発光回数を記憶部48に記憶し、その後、ステップ416へ移行する。なお、本ステップ416の処理によって記憶部48に記憶された発光回数は、図7に示す測距処理のステップ220における「所定回数」を意味する。
【0149】
ステップ416で、主制御部26は、本発光回数決定処理を終了する条件である終了条件を満たしたか否かを判定する。終了条件の一例としては、測距装置10の電源スイッチがオフされたとの条件が挙げられる。ステップ416において、終了条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ410へ移行する。ステップ416において、終了条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本発光回数決定処理を終了する。
【0150】
次に、レーザ光の発光回数の決め方の他の例について説明する。
【0151】
レーザ光の発光回数は、一例として図17に示す発光回数決定テーブル500に従って導出される。発光回数決定テーブル500では、被写体輝度に応じて一意に定まる露出状態特定情報(E,E,・・・・E)とレーザ光の発光回数(N,N,・・・・N)とが対応付けられている。なお、ここで、被写体輝度に応じて一意に定まる露出状態特定情報とは、例えば、被写体輝度が高いほど低くなる露出を示す露出状態特定情報を意味する。
【0152】
発光回数決定テーブル500を用いてレーザ光の発光回数を導出する場合、主制御部26によって露出状態特定情報送信処理(図18参照)が実行され、測距制御部24によって発光回数決定処理(図19参照)が実行される。
【0153】
先ず、測距装置10の電源スイッチがオンされると主制御部26によって実行される露出状態特定情報送信処理について図18を参照して説明する。
【0154】
図18に示す露出状態特定情報送信処理では、先ず、ステップ600で、主制御部26は、レリーズボタンが半押しされたか否かを判定する。ステップ600において、レリーズボタンが半押しされていない場合は、判定が否定されて、ステップ606へ移行する。ステップ600において、レリーズボタンが半押しされた場合は、判定が肯定されて、ステップ602へ移行する。なお、図18では、操作部44にレリーズボタンが備えられている場合を例に挙げて説明するが、本開示の技術はこれに限定されるものではない。例えば、操作部44に測距撮影開始ボタンが備えられている場合には、ステップ600を省略して、電源が投入された場合にステップ602の処理が開始されるようにすればよい。
【0155】
ステップ602で、主制御部26は、撮影画像から取得した被写体輝度に基づいてAEを行い、その後、ステップ604へ移行する。
【0156】
ステップ604で、主制御部26は、露出状態特定情報を測距制御部24に送信し、その後、ステップ606へ移行する。
【0157】
ステップ606で、主制御部26は、本露出状態特定情報送信処理を終了する条件である終了条件を満たしたか否かを判定する。終了条件の一例としては、測距装置10の電源スイッチがオフされたとの条件が挙げられる。ステップ606において、終了条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ600へ移行する。ステップ606において、終了条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本露出状態特定情報送信処理を終了する。
【0158】
次に、測距装置10の電源スイッチがオンされると測距制御部24によって実行される発光回数決定処理について図19を参照して説明する。
【0159】
図19に示す発光回数決定処理では、先ず、ステップ610で、測距制御部24は、ステップ604の処理が実行されることによって送信された露出状態特定情報を受信したか否かを判定する。ステップ610において、ステップ604の処理が実行されることによって送信された露出状態特定情報を受信していない場合は、判定が否定されて、ステップ616へ移行する。ステップ610において、ステップ604の処理が実行されることによって送信された露出状態特定情報を受信した場合は、判定が肯定されて、ステップ612へ移行する。
【0160】
ステップ612で、測距制御部24は、発光回数決定テーブル500から、ステップ610で受信した露出状態特定情報に対応する発光回数を導出し、その後、ステップ614へ移行する。
【0161】
ステップ614で、測距制御部24は、ステップ612の処理で導出した発光回数を記憶部48に記憶し、その後、ステップ616へ移行する。なお、本ステップ616の処理によって記憶部48に記憶された発光回数は、図7に示す測距処理のステップ220における「所定回数」を意味する。
【0162】
ステップ616で、主制御部26は、本露出状態特定情報送信処理を終了する条件である終了条件を満たしたか否かを判定する。終了条件の一例としては、測距装置10の電源スイッチがオフされたとの条件が挙げられる。ステップ616において、終了条件を満たしていない場合は、判定が否定されて、ステップ610へ移行する。ステップ616において、終了条件を満たした場合は、判定が肯定されて、本露出状態特定情報送信処理を終了する。
【0163】
このように、測距装置10は、被写体輝度が高いほどレーザ光の発光回数(測距回数)を多くしているので、被写体輝度に拘わらずレーザ光の発光回数(測距回数)が固定化されている場合に比べ、環境光のノイズの影響が緩和された測距結果を得ることができる。
【0164】
また、上記実施形態では、測距用の光としてレーザ光を例示しているが、本開示の技術はこれに限定されるものではなく、指向性のある光である指向性光であればよい。例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)やスーパールミネッセントダイオード(SLD:Super Luminescent Diode)により得られる指向性光であってもよい。指向性光が有する指向性は、レーザ光が有する指向性と同程度の指向性であることが好ましく、例えば、数メートルから数キロメートルの範囲内における測距で使用可能な指向性であることが好ましい。
【0165】
なお、2014年5月2日に出願された日本国特許出願2014−095556号及び2014年8月5日に出願された日本国特許出願2014−159806号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
【0166】
本明細書に記載された全ての文献、特許出願及び技術規格は、個々の文献、特許出願及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
【0167】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0168】
(付記1)
被写体を示す被写体像を結像する結像光学系と、
結像光学系により結像された被写体像を撮影する撮影部と、
結像光学系の光軸方向に沿ってレーザ光を射出する射出部と、
レーザ光の被写体からの反射光を受光する受光部と、
射出部によりレーザ光が射出されたタイミングおよび受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行う導出部と、
手ぶれ補正を行う手ぶれ補正部と、
測距を行う場合は、手ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で手ぶれ補正を行い、測距を行わない場合は通常の補正量で手ぶれ補正を行う制御を手ぶれ補正部に行う制御部と、
を備えた測距装置。
【0169】
(付記2)
レーザ光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿ってレーザ光を射出する射出部によりレーザ光が射出されたタイミング、及びレーザ光の被写体からの反射光を受光する受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行い、
測距を行う場合は、手ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で手ぶれ補正を行い、測距を行わない場合は通常の補正量で手ぶれ補正を行う制御を手ぶれ補正部に行うことを含む測距方法。
【0170】
(付記3)
コンピュータに、
レーザ光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿ってレーザ光を射出する射出部によりレーザ光が射出されたタイミング、及びレーザ光の被写体からの反射光を受光する受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行い、
測距を行う場合は、手ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で手ぶれ補正を行い、測距を行わない場合は通常の補正量で手ぶれ補正を行う制御を手ぶれ補正部に行うことを含む処理を実行させるための測距プログラム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19

【手続補正書】
【提出日】2015年11月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を示す被写体像を結像する結像光学系と、
前記結像光学系により結像された被写体像を撮影する撮影部と、
前記結像光学系の光軸方向に沿って、指向性のある光である指向性光を射出する射出部と、
前記指向性光の前記被写体からの反射光を受光する受光部と、
前記射出部により前記指向性光が射出されたタイミングおよび前記受光部により前記反射光が受光されたタイミングに基づいて前記被写体までの距離を導出する測距を行う導出部と、
前記被写体像のぶれであって、前記結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行うぶれ補正部と、
前記測距を行って撮影を行う場合は、前記ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記測距を行わずに撮影を行う場合は、前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御を前記ぶれ補正部に行う制御部と、
を備えた測距装置。
【請求項2】
前記射出部、前記受光部および前記導出部による測距を行うか否かの指示入力を受け付ける受付部を備え、
前記制御部は、前記受付部によって前記測距を行う指示入力が受け付けられた場合は前記ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記受付部によって前記測距を行わない指示入力が受け付けられた場合は前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御を前記ぶれ補正部に行う、
請求項1に記載の測距装置。
【請求項3】
前記ぶれを検出する検出部を備え、
前記ぶれ補正部は、前記検出部の検出結果に基づいて前記ぶれを補正する補正量を算出し、
前記制御部は、算出した補正量に基づいて、射出部から照射した前記指向性光の照射位置を算出し、算出した照射位置を表すマーカを表示部に表示させる、
請求項1または請求項2に記載の測距装置。
【請求項4】
前記制御部は、算出した補正量に基づいて、前記照射位置を表すマーカの大きさを制御する、
請求項3に記載の測距装置。
【請求項5】
前記導出部は、前記距離の導出を複数回行い、前記複数回の前記距離の導出によって得られる距離のうちの頻度が高い距離を最終的な距離として導出する請求項1から請求項4の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項6】
前記結像光学系の被写体への焦点調整、及び露出調整の少なくとも一方を実行する実行部を備え、
前記実行部が、前記焦点調整を実行するものである場合に、
前記導出部は、前記距離を導出する場合に、合焦状態特定情報に基づいて、前記頻度を求める際に使用する距離範囲、又は前記指向性光の射出から受光までの時間範囲を定め、定めた前記距離範囲又は前記時間範囲の範囲内で前記最終的な距離を導出する請求項5に記載の測距装置。
【請求項7】
前記導出部は、前記距離を導出する場合に、前記距離範囲又は前記時間範囲を定めた結果に応じて定まる分解能で前記最終的な距離を導出する請求項6に記載の測距装置。
【請求項8】
前記射出部は、前記指向性光の射出強度が調整可能であり、合焦状態特定情報と被写体輝度又は露出状態特定情報との少なくとも一方に基づいて前記射出強度を調整して前記指向性光を射出する請求項1から請求項7の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項9】
前記射出部は、前記合焦状態特定情報により示される焦点距離が短いほど前記射出強度を小さくする請求項8に記載の測距装置。
【請求項10】
前記射出部は、前記被写体輝度が低いほど前記射出強度を小さくし、前記露出状態特定情報により示される露出が高いほど前記射出強度を小さくする請求項8又は請求項9に記載の測距装置。
【請求項11】
前記受光部は、受光感度が調整可能であり、合焦状態特定情報に基づいて前記受光感度を調整して前記反射光を受光する請求項1から請求項10の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項12】
前記受光部は、前記合焦状態特定情報により示される焦点距離が短いほど前記受光感度を下げる請求項11に記載の測距装置。
【請求項13】
画像を表示する表示部を更に含み、
前記制御部は、前記表示部に対して、前記撮影部により撮影されて得られた動画像を表示させ、かつ、前記導出部により導出された前記被写体までの距離に関する情報を表示させる制御を行う請求項1から請求項12の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項14】
前記射出部、前記受光部、及び前記導出部による測距は、被写体輝度又は露出状態特定情報に応じて予め定めた回数行う請求項1から請求項13の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項15】
前記射出部、前記受光部、及び前記導出部による測距は、前記被写体輝度が高いほど又は前記露出状態特定情報により示される露出が低いほど多く行う請求項14に記載の測距装置。
【請求項16】
前記導出部によって導出された前記距離を記憶する記憶部を更に含み、前記導出部によって前記距離の導出が不可能な場合、前記記憶部による記憶を中止する請求項1から請求項15の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項17】
前記導出部による前記距離の導出が不可能な場合に前記記憶部による記憶を中止するか否かを設定する記憶設定部を更に含む請求項16に記載の測距装置。
【請求項18】
前記導出部は、前記結像光学系の被写体への焦点調整を行う焦点調整部による焦点調整エラー、及び前記撮影部が撮影する場合の露出を調整する露出調整部による露出調整エラーがない場合に、前記距離を導出する請求項1から請求項17の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項19】
指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って前記指向性光を射出する射出部により前記指向性光が射出されたタイミング、及び前記指向性光の前記被写体からの反射光を受光する受光部により前記反射光が受光されたタイミングに基づいて前記被写体までの距離を導出する測距を行い、
前記測距を行って撮影を行う場合は、前記被写体像のぶれであって、前記結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記測距を行わずに撮影を行う場合は、前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む測距方法。
【請求項20】
コンピュータに、
指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って前記指向性光を射出する射出部により前記指向性光が射出されたタイミング、及び前記指向性光の前記被写体からの反射光を受光する受光部により前記反射光が受光されたタイミングに基づいて前記被写体までの距離を導出する測距を行い、
前記測距を行って撮影を行う場合は、前記被写体像のぶれであって、前記結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記測距を行わずに撮影を行う場合は、前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む処理を実行させるための測距プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
れ」とは、例えば、測距装置に含まれる結像光学系の光軸の変動に伴って被写体像が基準位置(例えば、手ぶれが発生していない状態で得られる被写体像の位置)からずれる現象を指す。また、「画像ぶれ」とは、例えば、撮影されて得られた画像が、手ぶれ等により、光軸の被写体に対する相対的な移動に伴って基準位置からずれる現象を指す。
[0006]
従来の技術では、ぶれの補正(ぶれ補正)を行う場合、撮影部に結像される被写体像の位置が変動することがあり、このような場合に、測距を行うと、測距精度が低下する懸念があった。
[0007]
本発明の一つの実施形態は、このような実情を鑑みて提案されたものであり、ぶれ補正に起因する測距精度の低下を抑制することができる測距装置、測距方法、及び測距プログラムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0008]
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る測距装置は、被写体を示す被写体像を結像する結像光学系と、結像光学系により結像された被写体像を撮影する撮影部と、結像光学系の光軸方向に沿って、指向性のある光である指向性光を射出する射出部と、指向性光の被写体からの反射光を受光する受光部と、射出部により指向性光が射出されたタイミングおよび受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行う導出部と、被写体像のぶれであって、結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行うぶれ補正部と、測距を行って撮影を行う場合は、ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量でぶれ補正を行い、測距を行わずに撮影を行う場合は、通常の補正量でぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行う制御部と、を備える。
[0009]
本発明の第2の態様に係る測距装置は、第1の態様において、射出部、受光部および導出部による測距を行うか否かの指示入力を受け付ける受付部を備え、制御部は、受付部によって測距を行う指示入力が受け付けられた場合はぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量でぶれ補正を行い、受付部によって測距を行わない指示入力が受け付け
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
発明の第15の態様に係る測距装置は、被写体輝度が高くなっているにも拘わらず指向性光の発光回数が固定化されている場合に比べ、環境光のノイズの影響が緩和された測距結果を得ることができる。
[0023]
本発明の第16の態様に係る測距装置では、本発明の第1の態様から第15の態様の何れか1つにおいて、導出部によって導出された距離を記憶する記憶部を更に含み、導出部によって距離の導出が不可能な場合、記憶部による記憶を中止する。これにより、本発明の第16の態様に係る測距装置は、不完全な距離データの記憶を防止することができる。
[0024]
本発明の第17の態様に係る測距装置では、本発明の第16の態様において、導出部による距離の導出が不可能な場合に記憶部による記憶を中止するか否かを設定する記憶設定部を更に含む。これにより、本発明の第17の態様に係る測距装置は、距離の導出が不可能な場合に記憶部への記憶を行うか否かをユーザの意思に応じて設定することができる。
[0025]
本発明の第18の態様に係る測距装置では、本発明の第1の態様から第17の態様の何れか1つにおいて、導出部は、結像光学系の被写体への焦点調整を行う焦点調整部による焦点調整エラー、及び撮影部が撮影する場合の露出を調整する露出調整部による露出調整エラーがない場合に、距離を導出する。これにより、本発明の第18の態様に係る測距装置は、合焦及び露出調整された画像と共に測距結果を得ることができる。
[0026]
本発明の第19の態様に係る測距方法は、指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って指向性光を射出する射出部により指向性光が射出されたタイミング、及び指向性光の被写体からの反射光を受光する受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行い、測距を行って撮影を行う場合は、被写体像のぶれであって、結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量でぶれ補正を行い、測距を行わずに撮影を行う場合は、通常の補正量でぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
[0027]
本発明の第20の態様に係る測距プログラムは、コンピュータに、指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って指向性光を射出する射出部により指向性光が射出されたタイミング、及び指向性光の被写体からの反射光を受光する受光部により反射光が受光されたタイミングに基づいて被写体までの距離を導出する測距を行い、測距を行って撮影を行う場合は、被写体像のぶれであって、結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量でぶれ補正を行い、測距を行わずに撮影を行う場合は、通常の補正量でぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む処理を実行させるためのものである。
発明の効果
[0028]
本発明の一つの実施形態によれば、ぶれ補正に起因する測距精度の低下を抑制することができる、という効果が得られる。
図面の簡単な説明
[0029]
図1]本実施の形態に係る測距装置の要部の構成の一例を示すブロック図である。
図2]本実施の形態に係る測距装置における被写体までの距離を計測する測距動作のタイミングの一例を示すタイミングチャートである。
図3]第1の実施の形態の測距装置において1回の計測における発光から受光までのタイミングの一例を表すタイミングチャートである。
図4]被写体までの距離を横軸、計測回数を縦軸とした場合の計測値のヒストグラムの一例を示すグラフである。
図5]本実施の形態に係る測距装置の主制御部で実行される制御処理の流れの一例を表すフローチャートである。
図6]本実施の形態に係る測距装置における撮影動作及び測距動作のタイミングを表すタイミングチャートの一例である。
図7]本実施の形態に係る測距装置の測距制御部で実行される測距処理の流れの一例を表すフローチャートである

【手続補正書】
【提出日】2016年4月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を示す被写体像を結像する結像光学系と、
前記結像光学系により結像された被写体像を撮影する撮影部と、
前記結像光学系の光軸方向に沿って、指向性のある光である指向性光を射出する射出部と、
前記指向性光の前記被写体からの反射光を受光する受光部と、
前記射出部により前記指向性光が射出されたタイミングおよび前記受光部により前記反射光が受光されたタイミングに基づいて前記被写体までの距離を導出する測距を行う導出部と、
前記被写体像のぶれであって、前記結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行うぶれ補正部と、
前記測距に関する測距動作と前記撮影部による静止画像の撮影動作とを同期させて行う場合は、前記ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記測距動作を行わずに前記撮影動作を行う場合は、前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御を前記ぶれ補正部に行う制御部と、
を備えた測距装置。
【請求項2】
前記射出部、前記受光部および前記導出部による測距を行うか否かの指示入力を受け付ける受付部を備え、
前記制御部は、前記受付部によって前記測距を行う指示入力が受け付けられた場合は前記ぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記受付部によって前記測距を行わない指示入力が受け付けられた場合は前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御を前記ぶれ補正部に行う、
請求項1に記載の測距装置。
【請求項3】
前記ぶれを検出する検出部を備え、
前記ぶれ補正部は、前記検出部の検出結果に基づいて前記ぶれを補正する補正量を算出し、
前記制御部は、算出した補正量に基づいて、射出部から照射した前記指向性光の照射位置を算出し、算出した照射位置を表すマーカを表示部に表示させる、
請求項1または請求項2に記載の測距装置。
【請求項4】
前記制御部は、算出した補正量に基づいて、前記照射位置を表すマーカの大きさを制御する、
請求項3に記載の測距装置。
【請求項5】
前記導出部は、前記距離の導出を複数回行い、前記複数回の前記距離の導出によって得られる距離のうちの頻度が高い距離を最終的な距離として導出する請求項1から請求項4の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項6】
前記結像光学系の被写体への焦点調整、及び露出調整の少なくとも一方を実行する実行部を備え、
前記実行部が、前記焦点調整を実行するものである場合に、
前記導出部は、前記距離を導出する場合に、合焦状態特定情報に基づいて、前記頻度を求める際に使用する距離範囲、又は前記指向性光の射出から受光までの時間範囲を定め、定めた前記距離範囲又は前記時間範囲の範囲内で前記最終的な距離を導出する請求項5に記載の測距装置。
【請求項7】
前記導出部は、前記距離を導出する場合に、前記距離範囲又は前記時間範囲を定めた結果に応じて定まる分解能で前記最終的な距離を導出する請求項6に記載の測距装置。
【請求項8】
前記射出部は、前記指向性光の射出強度が調整可能であり、合焦状態特定情報と被写体輝度又は露出状態特定情報との少なくとも一方に基づいて前記射出強度を調整して前記指向性光を射出する請求項1から請求項7の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項9】
前記射出部は、前記合焦状態特定情報により示される焦点距離が短いほど前記射出強度を小さくする請求項8に記載の測距装置。
【請求項10】
前記射出部は、前記被写体輝度が低いほど前記射出強度を小さくし 、前記露出状態特定情報により示される露出が高いほど前記射出強度を小さくする請求項8又は請求項9に記載の測距装置。
【請求項11】
前記受光部は、受光感度が調整可能であり、合焦状態特定情報に基づいて前記受光感度を調整して前記反射光を受光する請求項1から請求項10の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項12】
前記受光部は、前記合焦状態特定情報により示される焦点距離が短いほど前記受光感度を下げる請求項11に記載の測距装置。
【請求項13】
画像を表示する表示部を更に含み、
前記制御部は、前記表示部に対して、前記撮影部により撮影されて得られた動画像を表示させ、かつ、前記導出部により導出された前記被写体までの距離に関する情報を表示させる制御を行う請求項1から請求項12の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項14】
前記射出部、前記受光部、及び前記導出部による測距は、被写体輝度又は露出状態特定情報に応じて予め定めた回数行う請求項1から請求項13の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項15】
前記射出部、前記受光部、及び前記導出部による測距は、前記被写体輝度が高いほど又は前記露出状態特定情報により示される露出が低いほど多く行う請求項14に記載の測距装置。
【請求項16】
前記導出部によって導出された前記距離を記憶する記憶部を更に含み、前記導出部によって前記距離の導出が不可能な場合、前記記憶部による記憶を中止する請求項1から請求項15の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項17】
前記導出部による前記距離の導出が不可能な場合に前記記憶部による記憶を中止するか否かを設定する記憶設定部を更に含む請求項16に記載の測距装置。
【請求項18】
前記導出部は、前記結像光学系の被写体への焦点調整を行う焦点調整部による焦点調整エラー、及び前記撮影部が撮影する場合の露出を調整する露出調整部による露出調整エラーがない場合に、前記距離を導出する請求項1から請求項17の何れか一項に記載の測距装置。
【請求項19】
指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って前記指向性光を射出する射出部により前記指向性光が射出されたタイミング、及び前記指向性光の前記被写体からの反射光を受光する受光部により前記反射光が受光されたタイミングに基づいて前記被写体までの距離を導出する測距を行い、
前記測距に関する測距動作と前記結像光学系により結像された被写体像を静止画像として撮影する撮影動作とを同期させて行う場合は、前記被写体像のぶれであって、前記結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記測距動作を行わずに前記撮影動作を行う場合は、前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む測距方法。
【請求項20】
コンピュータに、
指向性のある光である指向性光を発光させて被写体を示す被写体像を結像する結像光学系の光軸方向に沿って前記指向性光を射出する射出部により前記指向性光が射出されたタイミング、及び前記指向性光の前記被写体からの反射光を受光する受光部により前記反射光が受光されたタイミングに基づいて前記被写体までの距離を導出する測距を行い、
前記測距に関する測距動作と前記結像光学系により結像された被写体像を静止画像として撮影する撮影動作とを同期させて行う場合は、前記被写体像のぶれであって、前記結像光学系の光軸の変動に伴って生じるぶれの補正であるぶれ補正を行わないか、または予め定められた通常の補正量より少ない補正量で前記ぶれ補正を行い、前記測距動作を行わずに前記撮影動作を行う場合は、前記通常の補正量で前記ぶれ補正を行う制御をぶれ補正部に行うことを含む処理を実行させるための測距プログラム。
【国際調査報告】