シリーズ「特許庁に突撃!!」~第1回 広報の人に聞いてみた 後編~

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最近……、活発ですよね?
 特許庁の広報活動・知財普及活動。
中の人に聞いてきました!

第1回 広報の人に聞いてみた ~後編~

特許庁 総務部 総務課 広報室 インタビュー

人材多様な特許庁

成田私も特許庁の人とお話をすることがあるのですが、本当に多種多様な人材がいるなという印象を受けます。子どもの頃に「周りの子とちょっと違うよね」と言われたようなタイプの人がいたりするように思います。それがデザイン経営にはまったという面もあるのではないでしょうか。「多様性の土壌」のようなものが、特許庁にはあるのではないかと。

小泉さんそのとおりかもしれません。採用も、特許審査官、意匠審査官、商標審査官、事務職員の4職種から行っており、出身大学ひとつとっても様々な分野に満遍なくいます。学歴も幅広いですし。特許庁の組織としての特徴にプラスして、個々の人がどういう経験を持っているかという点も紐付けると、相当にバリエーションが豊かになるので、そこは特許庁の強みだと感じています。

取材に協力してくれた総務課 広報室 課長補佐 藤代 亮(ふじしろ りょう)さん。
2006年入庁。特許審査官として、有機化合物、石油精製技術などの分野を担当。経済産業省での国際会議事務局、経済協力開発機構(OECD)での分析任務などを経て、2019年4月に広報室配属。

清水さんあと、とんがった人が多いと思います。

佐藤さん 小泉さん多いかも(笑)。

清水さん物事を深く追求する人が多いですよね。

佐藤さん趣味というか、「子どもの頃にこれにはまって極めました!」というタイプの人が多いような気がします。

成田そういえば、「ドラクエⅠ」を日本一早くクリアする人が特許庁にいると聞いたことがあります(笑)

一同(笑)

成田やはり、もともと多様性があったところにデザイン経営がはまったという面はありそうですね。そうした下地がある中、特許庁全体でもデザイン経営に取り組んでいき、ユーザー目線を重視するとか、自由な発言を許容するといった文化が、少しずつ庁全体に根付きつつあるのではないかと感じます。

清水さんそういう面はあるかもしれません。デザイン経営プロジェクトでは、それぞれの課から担当者として指名された人と公募で選ばれた人とが、一緒に交じって議論しています。それぞれ「本業」がある人たちですが、その本業にプロジェクトでの議論で得たものが浸透していっているように思います。

成田なるほど。

佐藤さんもともと、庁内では自由に発言する雰囲気があるように感じます。職場としても、若手から上司にものを言いやすい空気があると思います。

取材に協力してくれた総務課 広報室 広報係長 竹内 耕平(たけうち こうへい)さん。
2007年入庁。商標審査官として、雑貨繊維、化学、一般役務などの分野を担当。商標出願・審査に関する統計調査業務、人事関連業務などを経て2019年4月に広報室配属。

清水さん審査部はそうかもしれませんね。(事務職員の小泉さんに向けて)事務職員はどうですか?

小泉さん人によるのでしょうが、話を聞いてもらえるイメージはあります。広報室だけでみても、皆、それまでに経験している業務も違いますし、求められることも部署によって違います。それぞれの強みが違うため、全体として人の話をよく聞くという空気は常にあるように感じます。それをデザイン経営でもっと特化してやりましょうといった感じが、はまったのかもしれません。

成田確かに、たとえば審査官の仕事は特殊な部分があるように思います。「これは特許」「これは拒絶」と結論を出すためにも、自分の中で考え切った上で結論を出さなければ、責任のある発言はできないでしょうし。審査官という仕事柄、「自分の中で考え切って意見を言う」という思考様式の形成プロセスを仕事の中で踏んでいるのはないでしょうか。そういう人は自分の発言に責任を持つので、自主的になり、どんどん意見を言うようになる。特許庁の審査官という職務が、そういう土壌をつくっているところがあるように思います。

清水さんもしかしたら、そういう面はあるのかもしれません。

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