【課題】従来のガソリン注入部のソケットを、一方ソケットの受入部を介して他方ソケットの差込部に取付ける手段として、他方ソケットの差込部の内面に、複数のリテーナ部材、及び/又は、Оリングを介して、一方ソケットの受入部を、差込み嵌合する構造である。この手段では、構造の複雑化とコストの上昇、並びに作業性の低下等の問題を抱えており、その改良が望まれている。
【解決手段】本発明は、ガソリン注入部のソケットを繋ぐ一方ソケットの受入部に、第1、第2係止部を形成し、受入部に差込む他方ソケットの差込部に、第1、第2被係止部を形成し、第1係止部と第1被係止部との間には、クリアランスが維持されるとともに、第2係止部と第2被係止部との間には、接触が維持されるガソリン注入部のソケット構造である。
チューブ、又はホースを繋ぐ一方ソケットの受入部に、少なくとも第1、第2係止部を形成し、この受入部に差込む他方ソケットの差込部に、少なくとも第1、第2被係止部を形成し、この第1係止部とこの第1被係止部との間には、接触、及び/又は、クリアランスの維持、かつ、この第2係止部とこの第2被係止部との間には、クリアランス、及び/又は、接触の維持、される構成としたガソリン注入部のソケット構造。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に鑑み、本発明は、下記のことを目的とする。
[1] 第1係止部(第1係止と第1被係止部)と、第2係止部(第2係止と第2被係止部)で外れ防止とともに、スラスト方向、及び/又は、ラジアル方向の締付けをする。
[2] Oリングの数と、リテーナ部材の数を少なくする。
[3] 一方ソケットの受入部の構造の簡素化、作業性の向上を図る。
[4] 第1係止部の外れ防止が主とし、第2係止部の外れ防止は、二次的とする。そして、第1係止部に時差を介して、第2係止部が作動する。
[5] 一方ソケットの受入部の外れ防止を、少なくとも、第1係止部か、第2係止部の何れかで可能とする。また、一方ソケットの受入部の取付精度向上を、少なくとも、両枝部(センターガイド)で可能とする。
[6] 緊締の確実性と、緊締状態を視認できる第3係止部(第3係止と第3被係止部)を付設する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の[1]〜[5]の目的達成を意図し、下記の構造を提案する。
[1] 一方ソケットの受入部ホース(外管)と、他方ソケットの差込部とを、第1係止部(第1係止と第1被係止部)と、第2係止部(第2係止と第2被係止部)で緊結する。
[2] 第1係止部と、第2係止部の他に、第3係止部を設けて緊結する。
[3] 第3係止部(第3係止と第3被係止部)は、外より確認できる構造である。
[4] 第1係止部は、常接し、第2係止部は、通常時は、クリアランスを備える(離間する)構造である。
[5] 一方ソケットの受入部の外れ防止を、少なくとも、第1係止部か、第2係止部の何れかで可能とする。また、一方ソケットの受入部の取付精度向上を、少なくとも、両枝部(センターガイド)で可能とする。
[6] 緊締の確実性と、緊締状態を視認できる第3係止部を付設する構造とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明は、チューブ、又はホースを繋ぐ一方ソケットの受入部(受入口)の内外に、少なくとも第1、第2係止部を形成し、この受入部に差込む他方ソケットの差込部(差込口)の内外に、少なくとも第1、第2被係止部を形成し、この第1係止部とこの第1被係止部との間には、接触、及び/又は、クリアランスの維持、かつ、この第2係止部とこの第2被係止部との間には、クリアランス、及び/又は、接触の維持、される構成としたガソリン注入部のソケット構造である。
【0008】
従って、請求項1においては、下記の効果が発揮できる。
[1] 第1係止部と、第2係止部で外れ防止とともに、スラスト方向(軸方向)、及び/又は、ラジアル方向(円周方向)の締付けできる。
[2] Oリングの数と、リテーナ部材の数を少なくできる。
[3] 一方ソケットの受入部の構造の簡素化、作業性の向上が図れる。
[4] 第1係止部の外れ防止が主とし、第2係止部の外れ防止は、二次的とする。そして、第1係止部に時差を介して、第2係止部の作動ができる。
[5] 一方ソケットの受入部の外れ防止が、少なくとも、第1係止部か、第2係止部の何れかで可能となる。また、一方ソケットの受入部の取付精度向上が、少なくとも、両枝部(センターガイド)で可能となる。
【0009】
請求項2の発明では、第1係止部が、一方ソケットの受入部の第1係止(段付係止)凹部で、第1被係止部が、他方ソケットの差込部の第1係止凸部とし、また、第2係止部が、一方ソケットの受入部の第2係止(段付係止)凹部(第2係止爪部)で、第2被係止部が、他方ソケットの差込部の枝部に設けた第2係止(段付係止)凸部とする構成としたガソリン注入部のソケット構造である。
【0010】
請求項3の発明では、第1係止部が、一方ソケットの受入部の第1係止(段付係止)凹部で、第1被係止部が、他方ソケットの差込部の第1係止凸部とし、また、第2係止部が、一方ソケットの受入部の第3枝部に設けた第4係止爪部で、第2被係止部が、他方ソケットの差込部に設けた第4係止片部とする構成としたガソリン注入部のソケット構造である。
【0011】
従って、請求項2・3においては、上記の[1]〜[5]の効果が発揮できる「第1係止部」と「第2係止部」を提供できる。
【0012】
請求項4の発明では、一方ソケットの受入部の先端部は、他方ソケットの差込部の枝部と差込部に形成された部屋に差込まれる構成としたガソリン注入部のソケット構造である。
【0013】
従って、請求項4においては、上記の[1]〜[5]の効果が発揮できる「一方ソケットの受入部」と「他方ソケットの差込部」を提供できる。
【0014】
請求項5の発明では、一方ソケットの受入部には、枝部を形成し、枝部に係止孔を開設し、この係止孔には、他方ソケットの差込部の枝部に設けた第3係止鉤部が係止される構成としたガソリン注入部のソケット構造である。
【0015】
従って、請求項5においては、上記の[1]〜[5]の効果の他に、下記の効果が期待できる。
[6] 緊締の確実性と、緊締状態を視認できる第3係止部を付設できる。
【0016】
請求項6の発明では、他方ソケットの差込部の空間の底部と、一方ソケットの受入部の先端部との間にOリングを介設する構成としたガソリン注入部のソケット構造である。
【0017】
従って、請求項6においては、上記の[1]〜[5]の効果が発揮できる「一方ソケットの受入部」と「他方ソケットの差込部」を提供できる。
【0018】
請求項7の発明では、他方ソケットの差込部の枝部の先端と、第3係止鉤部とには、差込みの容易化を意図する曲り部を形成する構成としたガソリン注入部のソケット構造である。
【0019】
従って、請求項7においては、上記の[1]〜[5]の効果が発揮できる「他方ソケットの差込部」と「第3係止鉤部」を提供できる。
【0020】
請求項8の発明では、一方ソケットの受入部に、チューブ、又はホースを着脱自在に設けるに際して、一方ソケットの受入部の接続口の周辺部に係止環状突条を設ける構成としたガソリン注入部のソケット構造である。
【0021】
従って、請求項8においては、下記の[1]〜[5]の効果が発揮できる「一方ソケットの受入部」を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図3-1】第1実施例の一方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図3-2】第1実施例の他方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図4-1】第1実施例の一方ソケットを、他方ソケットに差込み、第1枝部が第3係止鉤部で、外方に(以下、省略)撓み始めた状態の一例を示した要部断面図
【
図4-2】
図4−1の状態より、第1枝部が第3係止鉤部で、さらに撓むと同時に、受入部端部が、第2枝部の根元に近接した状態の一例を示した要部断面図
【
図4-3】
図4−2がさらに進み、第1枝部が第3係止鉤部で、最大に撓むと同時に、受入部端部に、第2枝部の根元に設けたOリングが接触した状態の一例を示した要部断面図
【
図4-4】
図4−3がさらに進み、第1係止(段付係止)凹部に、第1係止凸部が係止するとともに、第2係止凹部に、第2係止凸部が係止始めた状態で、かつOリングを圧縮するとともに、第1枝部が、順次、復帰する状態の一例を示した要部断面図
【
図4-5】
図4−4がさらに進み、第2係止(段付係止)凹部と第2係止凸部との係止に続いて、Oリングが、一方ソケットを戻すことで、第1係止凹部に、第1係止凸部が係止するとともに、第3係止孔に、第3係止鉤部が係止され、第2枝部が復帰した状態の一例を示した要部断面図
【
図4-6】他方ソケットにU形の溝(U溝)を形成し、このU溝の内側に舌片に第1係止凸部を設け、この舌片の撓みを保証する一例を示した平面図
【
図4-7】第1実施例のOリングの潰し、及び/又は、撓みを利用して、スラスト方向(軸方向)とラジアル方向(円周方向)のストッパ機能を図ることを説明する模式図
【
図6-1】第2実施例の一方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図6-2】第2実施例の他方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図7-1】第2実施例の一方ソケットの他の一例を示した要部断面図
【
図8-1】第2実施例の一方ソケットを、他方ソケットに差込み、第1枝部が第2枝部により、撓み始めるとともに、他方ソケットの舌片が、受入部の内側で、第1係止凸部が押圧されて内方に(以下、省略)撓んだ状態の一例を示した要部断面図
【
図8-2】
図8−1の状態より、第1枝部が第2枝部で、さらに撓むと同時に、受入部端部が、第2枝部の根元に近接した状態の一例を示した要部断面図
【
図8-3】
図8−2がさらに進み、第1枝部が第2枝部で、最大に撓むと同時に、受入部端部に、第2枝部の根元に設けたOリングが接触した状態の一例を示した要部断面図
【
図8-4】
図8−3がさらに進み、第1係止(段付係止)凹部に、第1係止凸部が係止するとともに、第2係止凹部に、第2係止凸部が係止始めた状態で、かつOリングを圧縮するとともに、第1枝部が、順次、復帰する状態の一例を示した要部断面図
【
図8-5】
図8−4がさらに進み、第1係止凹部と第1係止凸部との係止に続いて、Oリングが、一方ソケットを戻すことで、第2係止(段付係止)凹部に、第2係止凸部が係止され、第2枝部が復帰した状態の一例を示した要部断面図
【
図10-1】第3実施例の一方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図10-2】第3実施例の他方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図11-1】第3実施例の一方ソケットの他の一例を示した要部断面図
【
図12-1】第3実施例の一方ソケットを、他方ソケットに差込み、第1枝部が第2枝部により、撓み始めるとともに、他方ソケットの舌片が、受入部の内側で、第1係止凸部が押圧されて内方に(以下、省略)撓んだ状態の一例を示した要部断面図
【
図12-2】
図12−1の状態より、第1枝部が第2枝部で、さらに撓むと同時に、受入部端部が、第2枝部の根元に近接した状態の一例を示した要部断面図
【
図12-3】
図12−2がさらに進み、第1枝部が第2枝部で、最大に撓むと同時に、受入部端部に、第2枝部の根元に設けたOリングが接触した状態の一例を示した要部断面図
【
図12-4】
図12−3がさらに進み、第1係止(段付係止)凹部に、第1係止凸部が係止するとともに、第2係止凹部に、第2係止凸部が係止始めた状態で、かつOリングを圧縮するとともに、第1枝部が、順次、復帰する状態の一例を示した要部断面図
【
図12-5】
図12−4がさらに進み、第1係止凹部と第1係止凸部との係止に続いて、Oリングが、一方ソケットを戻すことで、第2係止(段付係止)凹部に、第2係止凸部が係止され、第2枝部が復帰した状態の一例を示した要部断面図
【
図14-1】第4実施例の一方ソケットの他の一例を示した要部断面図
【
図15-1】第4実施例の一方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図15-2】第4実施例の他方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図16-1】第4実施例の一方ソケットを、他方ソケットに差込み、第1枝部が第2枝部により、撓み始めるとともに、他方ソケットの舌片が、受入部の内側で、第1係止凸部が押圧されて内方に(以下、省略)撓んだ状態の一例を示した要部断面図
【
図16-2】
図16−1の状態より、第1枝部が第2枝部で、さらに撓むと同時に、受入部端部が、第2枝部の根元に近接した状態の一例を示した要部断面図
【
図16-3】
図16−2がさらに進み、第1枝部が第2枝部で、最大に撓むと同時に、受入部端部に、第2枝部の根元に設けたOリングが接触した状態の一例を示した要部断面図
【
図16-4】
図16−3がさらに進み、第1係止(段付係止)凹部に、第1係止凸部が係止するとともに、第2係止凹部に、第2係止凸部が係止始めた状態で、かつOリングを圧縮するとともに、第1枝部が、順次、復帰する状態の一例を示した要部断面図
【
図16-5】
図16−4がさらに進み、第1係止凹部と第1係止凸部との係止に続いて、Oリングが、一方ソケットを戻すことで、第2係止(段付係止)凹部に、第2係止凸部が係止され、第2枝部が復帰した状態の一例を示した要部断面図
【
図18-1】第5実施例の一方ソケットの他の一例を示した要部断面図
【
図19-1】第5実施例の一方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図19-2】第5実施例の他方ソケットの一例を示した要部断面図
【
図20-1】第5実施例の一方ソケットを、他方ソケットに差込み、第1枝部が第2枝部により、撓み始めるとともに、他方ソケットの舌片が、受入部の内側で、第1係止凸部が押圧されて内方に(以下、省略)撓んだ状態の一例を示した要部断面図
【
図20-2】
図20−1の状態より、第1枝部が第2枝部で、さらに撓むと同時に、受入部端部が、第2枝部の根元に近接した状態の一例を示した要部断面図
【
図20-3】
図20−2がさらに進み、第1枝部が第2枝部で、最大に撓むと同時に、受入部端部に、第2枝部の根元に設けたOリングが接触した状態の一例を示した要部断面図
【
図20-4】
図20−3がさらに進み、第1係止凹部に、第1係止凸部が係止始めた状態で、かつOリングを圧縮するとともに、第1枝部が、順次、復帰する状態の一例を示した要部断面図
【
図20-5】
図20−4がさらに進み、第1係止凹部と第1係止凸部との係止に続いて、Oリングが、一方ソケットを戻すことで、第2係止(段付係止)凹部に、第2係止凸部が係止され、第2枝部が復帰した状態の一例を示した要部断面図
【
図21-1】第1実施例の他の例における一方ソケットの受入部に他方ソケットの差込部を差込んだ状態の斜視図
【
図21-5-1】
図21−4のG−G断面図に誘導孔を図示した断面図
【
図21-5-2】
図21−5−1に示した例において、他方ソケットを回転し(20°〜30°)、第3係止孔と第3係止鉤部との嵌合解除(手動、冶具)し、両者の連結を外す(他方ソケット、又は一方ソケットを取外す)状態の断面図
【
図23-1】他の第1実施例の一例であり、一方ソケットは、Oリングを中間に設け、その右側(一例である)に他方ソケットを配置した状態の一例を示した要部断面図
【
図23-2】他の第1実施例の他方ソケットの根元に、Oリングを差込込んだ状態の一例を示した要部断面図
【
図23-3】他の第1実施例の一方ソケットに、他方ソケットを差込み、第1枝部が第3係止鉤部で、撓み始めた状態の一例を示した要部断面図、
【
図23-4】
図23−3の状態より、第1枝部が第3係止鉤部で、さらに撓むと同時に、受入部端部が、第2枝部の根元に近接していく状態の一例を示した要部断面図
【
図23-5】
図23−4がさらに進み、第1枝部が第3係止鉤部で、最大に撓むと同時に、受入部端部に、第2枝部の根元に設けたOリングが接触した状態の一例を示した要部断面図
【
図23-6】
図23−5がさらに進み、第1係止凹部に、第1係止凸部が係止するとともに、第2係止(段付係止)凹部に、第2係止凸部が係止始めた状態で、かつOリングを圧縮するとともに、第1枝部が、順次、復帰する状態の一例を示した要部断面図
【
図23-7】
図23−6がさらに進み、第1係止凹部と第1係止凸部との係止に続いて、Oリングが、一方ソケットを戻すことで、第2係止(段付係止)凹部に、第2係止凸部が係止するとともに、第3係止孔に、第3係止鉤部が係止され、第2枝部が復帰した状態の一例を示した要部断面図
【
図24】第2枝部の基端と他方ソケットの外周面とで形成される空間の根元に嵌合されたOリングが、この根元と、一方ソケットの先端部との間で、押し潰される状態であり、この状態で、ラジアル方向とスラスト方向の双方において、シールされる状態を示している拡大図
【
図25】一方ソケットと他方ソケットとが連結状態において、取外し専用工具を利用する一例であり、第1枝部を拡開する装置を、一方ソケットに設けた斜視図
【
図27-1】第1実施例の別の例(第1枝部に外し孔を設けた第6実施例)における一方ソケットの受入部に他方ソケットの差込部を差込んだ状態の斜視図
【
図29】第1実施例の第3係止孔と第3係止鉤部との嵌合/解除と、この開錠動作を工具で行う他の例の拡大模式図
【
図30-1】第1実施例のその他の例における第1係止凹部に、第1係止凸部〜第3係止孔と第3係止鉤部との嵌合状態と、又はその他の一方・他方ソケットを示した拡大断面図
【
図30-2】
図30−1に示したその他の例の別の他の一方・他方ソケットを示した拡大断面図
【
図30-3】
図30−1に示したその他のさらに別の他の一方・他方ソケットを示した拡大断面図
【
図31-1】
図30に示した(第1実施例のその他の例)一方、他方ソケットを取外すために、別の工具(冶具)を利用して行うことを意図し、この冶具を、他方ケットの取外し孔に差込み支持した全体側面図
【
図31-2】
図31−1を、図面上において、右から見た模式図
【
図31-3】
図31−2を、反時計方向に回して、他方ソケットを取外す状態の模式図
【
図32-1】一方、他方ソケットを取外すために、さらに別の工具(冶具)を利用して行うことを意図し、この冶具を、他方ソケットの外面側と、一方ソケットの第一枝部との間に差込むことを意図した全体斜視図
【
図32-2】
図32−1よりさらに進み冶具を、他方ソケットの外面側と、一方ソケットの第一枝部との間に差込んだ状態の全体斜視図
【
図32-3】
図32−2よりさらに進み冶具を、他方ソケットの外面側と、一方ソケットの第一枝部との間に入込んだ状態で、谷で、突杆を受け始めた全体斜視図
【
図32-4】
図32−3よりさらに進み冶具を、他方ソケットの外面側と、一方ソケットの第一枝部との谷の中間に位置する状態の全体斜視図
【
図32-5】
図32−4よりさらに進み冶具を、他方ソケットの外面側と、一方ソケットの第一枝部との間であって、その頂面に位置する状態の全体斜視図
【
図34-1】(イ)は、Oリングによる別のシール構造を示した一方ソケットと他方ソケットを含めた拡大平面模式図、(ロ)は、同図断面図
【
図34-2】別のシール構造の一例を示した要部の拡大断面図
【
図34-3】別のシール構造の他の一例を示した要部の拡大断面図
【
図34-4】
図34−2の拡大模式図で、Oリングの圧縮を示している
【
図34-5a】第1ストッパが係止状態で、第2ストッパがクリアランスB係止状態、又は同じ係止状態(フリー)とした場合において、他の変形例が可能とした模式図
【
図34-5b】第1ストッパと第2ストッパとが、共にフリーとした場合において、他の変形例が可能とした模式図
【
図34-5c】第1ストッパがフリー状態で、第2ストッパが係止状態とした場合において、他の変形例が可能とした模式図
【
図34-5d】第1ストッパと第2ストッパとが、共に係止とした場合において、他の変形例が可能とした模式図
【
図35-1】第1実施例のさらに別の例(複数個の第1ストッパ「(c)第1係止凹凸部」と第2ストッパ「(ヘ)第2係止凹凸部/第3係止孔と第3係止鉤部」を設けた第7実施例)における分解斜視図
【
図35-3】
図35−1の他方ソケットの別の角度より見た斜視図俯瞰斜視図
【
図35-4】
図35−1における複数個の第1ストッパと第2ストッパとが並設して設けられた模式図
【
図35-5】
図35−1の第7実施例の別の例であり、第1ストッパと第2ストッパとか異なる位相関係に設けられた分解斜視図
【
図35-6】
図35−5における複数個の第1ストッパと第2ストッパとが異なる位相関係に設けられた模式図
【
図35-7】
図35−1の第7実施例のさらに別の例であり、第1ストッパと第2ストッパとかクロス関係に設けられた分解斜視図
【
図35-8】
図35−7における複数個の第1ストッパと第2ストッパとがクロス関係に設けられた模式図
【
図36-1】第8実施例を示しており、その斜視図と、第4係止爪部を緊締する安全手段の拡大部品図
【
図36-7b】
図36−7aの状態より、向かって、右回転し、回転ストッパで停止し,取外し可能とした背面図
【
図36-7c】
図36−7aの状態より、向かって、左回転し、回転ストッパで停止し,取外し可能とした背面図
【
図36-8a】第8実施例において、一方ソケットの受入部に、他方ソケットの差込部を、差込む状態の拡大断面図
【
図36-8b】
図36−8aの状態より、差込完了し、第4係止片部に第4係止爪部が係止された状態の拡大断面図
【
図36-10a】
図36−1の他の平面図で、安全手段を設けた図
【
図36-10d】
図36−10aを含め、かつ他の安全手段において、ロックOFF状態と、ロックON状態とを対比して示した側面視した概念模式図
【
図37-1】第9実施例を示しており、その斜視図と、第4係止爪部を緊締する安全手段の拡大部品図
【
図37-7b】
図37−7aの状態より、向かって、右回転し、回転ストッパで停止し,取外し可能とした背面図
【
図37-7c】
図37−7aの状態より、向かって、左回転し、回転ストッパで停止し,取外し可能とした背面図
【
図37-8a】第9実施例において、一方ソケットの受入部に、他方ソケットの差込部を、差込む状態の拡大断面図
【
図37-8b】
図37−8aの状態より、差込完了し、第4係止片部に第4係止爪部が係止された状態の拡大断面図
【
図38-1】一方、他方ソケットを防塵する一方、他方防塵カバーの断面模式図
【
図38-3】
図38−1の一方、他方ソケットを一方、他方防塵カバーで隠蔽した状態の断面模式図
【
図38-6】一方ソケット1と他方ソケット10が連結した状態の平面図
【
図39-1】従来のガソリンタンクとホース、並びにガソリン注入部、及びソケットを説明する要部縮尺模式図
【
図39-2】従来の一方ソケットと他方ソケットとの連結の一例を示した拡大断面図
【
図39-3】従来のガソリンタンクとホースとの連結関係を説明する要部縮尺模式図
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、各実施例を順に説明するが、第1実施例には、第2実施例〜第5実施例に共通する構造を含めて説明する。
【0024】
図1〜
図4−7に示した、第1実施例において、1は樹脂製、又は金属製等でなる一方ソケットで、この一方ソケット1は、鰐口形状の受入口100を備えた受入部1aと、この受入口100の先端部1bとで形成する筒状であり、後方にはホース7が取付けられる開口106を備える。また、この一方ソケット1の内面側には、対の構造、複数の構造、或いは単独の構造でなる第1係止凹部2(段付係止凹部「第1係止部」、以下、対の構造は、一方側の説明とするので、図を参照。また、その他の例は、図示しない)が形成されているとともに、その受入口100(受入部1a)の外周面のスロープ形状(先端部1bに向かって低くなった形状)の円周方向には、第1係止凹部2と対峙する、一個、又は数個(以下同じであり、省略する)の第2係止凹部(段付係止凹部「第2被係止部」)3が形成されている。この実施例では、さらに受入口100の外面側は、差込み容易を意図して、順次、その先端部1bに向かって(先端部1bの内周面が、受入部1aの内周面より大径となり、かつ先端部1bの外周面の肉厚が、一方ソケット1の外周面の肉厚より小さくなっている)細くなる形状である。この受入口100の外面側には、先端部1bに向かって、本体より分岐した一本〜数本の第1枝部101が伸びており、この外面側と第1枝部101の内面側との間には、後述するフィラーチューブの枝部が差込まれる空間5が形成される。また、第1枝部101には、第3係止孔6が開設されている。尚、この一方ソケット1の受入部1aには、樹脂製、又は金属製等でなる他方ソケット10が設けられた構造であり、所謂、他方ソケット10と一方ソケット1の受入部1aとの一体構造である。
【0025】
他方ソケット10は円筒の差込部1000と、他方ソケット10(又は一方ソケット1の受入部1aの受入口100)の筒孔に繋がる開口10aとを有する筒状の他方ソケットの差込部で、この他方ソケット10の差込部1000の外面側には、第1係止凸部11(「第1係止部」)が形成されている。そして、この実施例では、外面側には、開口10aに向かった、本体より分岐した一本〜数本の第2枝部1001が形成されており、この外面側と第2枝部1001の内面側との間には、一方ソケット1の受入部1aの受入口100が差込まれる空間12が形成される。第2枝部1001の先部(自由端)には、第2係止凸部13(「第2係止部」)が形成されている。さらに第2枝部1001の先端は、差込み容易を意図して曲り部Xとなっている。尚、第2枝部1001の先端外面側には、第3係止鉤部15が、膨出形成されている。
【0026】
尚、空間12の周面と、差込まれる一方ソケット1の受入部1aの先端部1bとの間には、後述するOリングのセットを許し、かつ圧縮するためのクリアランス(番号付さず)を形成し、また、このクリアランスは、軸方向の長さが、長短する(一方ソケット1の差込み長さ寸法)。また、空間5に差込まれる他方ソケット10の差込部1000の第2枝部1001を、一方ソケット1の受入部1aの第1枝部101に差込む際に、この第1枝部101の撓みを利用することで、スムーズな差込みができる。
【0027】
図中20はOリングであり、
図4−1に示した如く、他方ソケット10の差込部1000のシール空間12と、このシール空間12に差込まれた、一方ソケット1の受入部1aの先端部1bとの間を封印(シール)する。また、後述するように、スラスト方向(軸方向)とラジアル方向(円周方向)のシール(漏洩防止機能)が可能となる。取付け第1ストッパが掛った状態において、Oリング20の第1撓み寸法(20a)に対して、第2ストッパが掛った状態では(例えば、第1ストッパの破損等の場合)、Oリング20は、第2撓み寸法(20b)になり、前記シールが達成される。また、Oリング20の自由寸法(20c)は最大であり、表示されている。
【0028】
この第1実施例の嵌め付け(繋ぎ関係)の一例を説明する。他方ソケット10と一体の一方ソケット1の受入部1aの受入口100の開口(空胴孔)の先端部1bを、他方ソケット10の差込部1000(開口先端)の外面側の第2枝部1001の内面側との間に形成された空間12に差込み、かつ嵌合すると、一方ソケット1の第1係止凹部2と、他方ソケット10に設けた第1係止凸部11との差込み係止された状態であって、この第1係止凹部2と、第1係止凸部11との両面側は、圧着支持される(第1ストッパであり、この状態を「圧着係止」とする)。これに略同期して、一方ソケット1の受入口100の外周面に設けた第2係止凹部3には、他方ソケット10の第2枝部1001の自由端の内側に垂下した第2係止凸部13が被嵌仮係止されるが、その後において、前記Oリング20の押圧戻りで(第1係止凹部2と、第1係止凸部11との間には、一方ソケット1の戻りクリアランスが設けてある)、この第2係止凹部3と第2係止凸部13との係止関係が確保される(仮第2ストッパとする)。また、この第2係止凹部3と第2係止凸部13との係止関係が形成され、かつクリアランスAが確保された状態では、前記第1係止凹部2と、第1係止凸部11とは、係止状態が確保されている(第2ストッパの通常時であり、この状態を「クリアランスB係止」とする)。この第2ストッパを確保して、通常では、常に第1ストッパが機能する。従って、一方ソケット1の受入部1aと他方ソケット10の差込部1000に外圧が掛った際(両者間に、対峙する引張り力)には、先ず、第1ストッパによる外れ防止が働き、さらに引張り力が働いた際には、次に、第2ストッパによる外れ防止が働く、所謂、二次的な外れ防止が可能となる(二重のロック作用が働く)。換言すると、第1ストッパが最初に、機能し、その後、クリアランスAの分だけ遅れて、第2ストッパが機能する。従って、両者の外れ防止と、その強化が図れる。また、第1ストッパが働いている状況では、第2ストッパは働いていない(
図2において、クリアランスAとして図示している)。
【0029】
また、この第1実施例では、第3係止孔6(第3係止部)と第3係止鉤部15(第3被係止部)が設けられる。この第3係止孔6は、第1枝部101に設ける。また、第3係止鉤部15は、第2枝部1001に設ける。従って、前記第1ストッパと第2ストッパとが係止された状態において、第3係止孔6に第3係止鉤部15が嵌合される(即ち、第3ストッパであり、この状態を、C係止とする)。この第3係止鉤部15は環状頭部(曲り部)を有しており、第3係止孔6への容易な嵌入が図れるとともに、形状、及び/又は、材料特性等による反力を利用して、脱離防止にも役立つ特徴がある。尚、後述するように、第3係止鉤部15の先端部を垂直端部15a(
図30を参照)として、挿入の容易化(挿入時の撓みを矢視する)と、自身が撓んだ際に外れ防止等に利用する。尚、第3係止鉤部15の先端部と、外周面との間に、僅かな、間隔を保つ(垂直端部15a、先端部を長くする)構造とし、第1枝部101、及び/又は、第2枝部1001が撓んだ際に外れ防止と、引掛りの確保等を図ることもよい。尚第3係止孔6は、
図2に示した上下方向に、ストレートな構造と、
図4−1〜
図4−5に示した、テーパーな構造とが考えられるが、望ましくは、
図4−1等に示した構造が理想である(他の実施例も同じ)。
【0030】
以上のことから、第1実施例では、第1ストッパ(第1係止凹部2と、第1係止凸部11と)の係止関係には、圧着係止が維持される。また、第2ストッパ(第2係止凹部3と、第2係止凸部13との間)の係止関係においては、この第2係止凹部3と、第2係止凸部13との間に、クリアランスAが維持される。
【0031】
図4−6は、他方ソケット10に設けた第1係止凸部11の一例を説明したものであり、差込部1000の先端部周面に一個、又は数個第1係止凸部11を設ける好ましい一例であり、この第1係止凸部11を設ける舌片10bに可撓性を付与するために、U溝14を開設し、この舌片10bの自由端撓み部に設ける構造とした。
【0032】
図4−7は、Oリング20を、例えば、φ4mm程度とした場合において、その潰し、及び/又は、撓み(締代)を利用して、スラスト方向(軸方向)とラジアル方向(円周方向)のストッパ機能を図ることを説明する模式図であり、例えば、第1ストッパが掛った撓み寸法(20a)は、0.25mm〜0.35mmで、望ましくは、0.3mmの潰しで、Oリング20の潰し代が普通で(矢視[Y]に示した撓みとなり)スラスト方向のシール機能が達成できる(各実施例に共通する)。また、第2ストッパが掛った撓み寸法(20b)は、0.4mm〜0.6mmで、望ましくは、0.5mmの潰しで、Oリング20の潰し代が大きく(矢視[X]に示した撓みとなり)、ラジアル方向のストッパ機能を達成できる(各実施例に共通する)。
【0033】
次に、
図4−1〜
図4−5に基づいて、第1実施例の第1係止凹部2と第1係止凸部11との係止と、第2係止凹部3と第2係止凸部13、並びに第3係止孔6と第3係止鉤部15との係止等の係止に関して説明する。
【0034】
図4−1.は、一方ソケット1の受入口100を、Oリング20をセットした他方ソケット10に差込み、第1枝部101が第3係止鉤部15で、外方に撓み始めた状態である。
図4−2は、
図4−1の状態より、第1枝部101が第3係止鉤部15で、さらに撓むと同時に、受入部1a端部に、第2枝部1001の根元が近接した状態である。また、
図4−3は、
図4−2がさらに進み、第1枝部101が第3係止鉤部15で、最大に撓むと同時に、一方ソケット1の先端部1bにより、Oリング20が、第2枝部1001の根元に押込まれて、受入部1a端部にOリング20が接触した状態である。
図4−4は、
図4−3がさらに進み、一方ソケット1の受入口100が、他方ソケット10に差込まれることで、第1係止凹部2に、第1係止凸部11が係止されるとともに、第2係止凹部3に、第2係止凸部13が係止始めた状態で、かつOリング20を圧縮するとともに、第1枝部101が、順次、復帰する状態である。尚、
図4−5は、
図4−4が同じようにさらに進み、第2係止凹部3と第2係止凸部13との係止に続いて、Oリング20が、一方ソケット1を戻すことで、第1係止凹部2に、第1係止凸部11が圧着係止されるとともに、第3係止孔6に、第3係止鉤部15が係止され、かつ第2枝部1001が復帰した状態であって、この一方ソケット1が、他方ソケット10に連結一体に取付けられた完成した状態である。連結解除は、第1枝部101を指で押上げ、第3係止鉤部15を、第3係止孔6より外すとともに、第2枝部1001を、さらに引き上げる。この引き上げにより、第2係止凹部3から、第2係止凸部13を外す。そして、第1係止凹部2に、第1係止凸部11が破壊しているときには、そのまま連結解除ができる。また、破壊していない場合には、他方ソケット10の差込部1000を内方に押し、第1係止凸部11より、第1係止凹部2を外すことで終了する。
【0035】
図5〜
図8−5に示した、第2実施例は、前述した、第1実施例を簡略化したものであり、一方ソケット1の受入部1aの第1枝部101の第3係止孔6と、他方ソケット10の差込部1000に設けた第2枝部1001の第3係止鉤部15とを無くした構造である。従って、その構造と嵌め付け状況等は、前述の第1実施例等に準ずる。
【0036】
図9〜
図12−5に示した、第3実施例は、前述した、第2実施例に準ずる。その相違は、一方ソケット1の受入部1aの本体の外面側で、かつ第1枝部101の底部の前方側に(第3係止鉤部15が最初に当たる箇所、例えば、第1枝部101の略真中)、誘導凹部101a(曲り部)を設けた構造(第3係止鉤部15を、一方ソケット1の受入部1aの第1枝部101か、又はその第3係止孔6にスムーズ、かつ容易に差込可能とするためである)であり、第3係止鉤部15の頭部の差込み用の誘導手段である。その他の構造と嵌め付け状況等は、前述の第2実施例等に準ずる。
【0037】
図13〜
図16−5に示した、第4実施例は、前述した、第2実施例に準ずる。その相違は、他方ソケット10の差込部1000の本体の外面側より延設した第2枝部1001の底部のやや前方側(開口側)に設けた凹部にOリング22を付設した構造であり、ラジアル方向の引抜防止を図る。その他の構造と嵌め付け状況等は、前述の第2実施例等に準ずる。
【0038】
図17〜
図20−5に示した、第5実施例は、前述した、第2実施例に準ずる。その相違は、他方ソケット10の差込部1000の本体の外周面で、かつ第2枝部1001の根元の対峙位置に、設けた凹部にOリング22を付設した構造であり、ラジアル方向の引抜防止を図る。その他の構造と嵌め付け状況等は、前述の第2実施例等に準ずる。
【0039】
図22−1〜
図23−7は、第1実施例の他の例における一方ソケット1の受入部1aに他方ソケット10の差込部1000を差込む実施例であり、説明のポイントは、第1係止凹部2と第1係止凸部11と、第2係止凹部3と第2係止凸部13、並びに第3係止孔6と第3係止鉤部15とが、左右方向(実施例では左右方向を想定したが、左右の一方方向も可能は)への回転にある。この回転で、第3係止孔6と第3係止鉤部15との係止関係が外れ、一方ソケット1と、他方ソケット10との連結(第3ストッパ)が外れる構造である。そして、この外れの容易化と、回転の容易化等を図るために、第1係止凸部11の両端部11a、11bに面取り部1100(R)(
図27−3参照)を形成する。また、第2係止凸部13を、一方ソケット1の全周面に形成した場合には、取外し位置に取外し孔(
図28−2参照)を形成する(左右方向(実施例では左右方向を想定したが、左右の一方方向も可能は))。尚、一方ソケット1と他方ソケット10とか、第1枝部101、第2枝部1001等の形状等は異なるが、その他は、前述の第1実施例の構造、作用等に基づく。また、回転停止を意図して、一方ソケット1の外面側に停止駒112(ストッパ)を設ける(他の実施例も同じ)。さらに、
図23−1と
図23−2は、連結の前段階であるが、その他の
図23−3〜
図23−7に示した、一方ソケット1と他方ソケット10との連結、取外しは、前述の
図4−1〜
図4−5に準ずる。
【0040】
図24は、
図4−5と、
図8−5等に示した状態の拡大図であり、かつ
図4−7の原理を説明する図であって、Oリング20は、空間12の底部・突起、及び内面と、一方ソケット1の受入部1aの先端部1b(先端・突起、及び内面)との間に設けられる。そして、この先端部1bで押圧されると、「1」と「2」の想定面積分が押圧、かつ撓むことで、同図「1−1」と「2−2」の撓み代となる。この撓み代が、他方ソケット10の第2枝部1001の二方向内面、及びその外面側の一面でなる三方向面と、受入部1aの端面とのシール効果を発揮できる。従って、前記
図4−7の撓み動作が可能となる。即ち、一方ソケット1と他方ソケット10とのシール効果が発揮できる(漏液防止ができる)。
【0041】
図25と
図26は、一方ソケット1と、他方ソケット10との連結を解除する構造の一例であり、一方ソケット1と他方ソケット10に設けたA工具40と、ドライバー孔41に差入れるドライバー(図示しない)を利用して、一方ソケット1を回転することで、自動的に、第3係止孔6より第3係止鉤部15を、離脱する構造である。従って、第1枝部101を指で押上げる方法より、簡便である。尚、このA冶具60は、販売店、ディーラー等に装備する(他の例も同じ)。
【0042】
図27−1〜
図28−3は、第1実施例の別の例であり、第1枝部101に設けた第3係止孔6に、取外し用の外し孔101bを形成した構造であり、その他の構造と嵌め付け状況等は、前述の第1実施例等に準ずる。
【0043】
図29は、各第1実施例の一方ソケット1と、他方ソケット10との連結を解除する構造の他の一例であり、他方ソケット10に設けたB工具50を利用して、一方ソケット1を回転することで、自動的に、第3係止孔6より第3係止鉤部15を離脱する構造である。この例は、他方ソケット10の外面側に設けた取外し用の係止孔51に、B工具の突杆52を差込み支持することで、一方ソケット1、又は他方ソケット10を回転することで、B工具50の凸面50aで、第3係止鉤部15を、想像線で示したように押上げ、前記の如く、第3係止孔6より第3係止鉤部15を自動的に離脱する。その他は前述の例に準ずる。
【0044】
図30−1〜
図30−3は、各第1実施例の一方ソケット1と、他方ソケット10との連結(解除)構造のその他の各例であり、前記外し孔101bと同じ機能を備えた、外しリング101b1を設けた構造である。使用する道具は、前記A工具40、B工具50、又は後述の各冶具が利用できる。第3係止鉤部15の先端部は、環状の初期の状態より、同図、矢印方向に第3係止孔6の内環状面で押圧され、この先端部を強制的に滑り落ちて、係止する。この先端部は、垂直端部15aに塑性変形して係止される(即ち、係止状態を示している)。また、第2係止凹部3にガイド切欠面3aを形成し、第2係止凸部13の誘導を図る(他の各実施例も採用可能)。また、第1係止凸部11にガイド切欠面11cを形成し、第1係止凹部2の誘導を図る(他の各実施例も採用可能)。以下、当該実施例を説明すると、
図30−1は、対の第1ストッパは、クリアランスB係止であり、この第1ストッパの係止面間(第1係止凸部11の係止面と、第1係止凹部2の係止面との間)には、クリアランスαを有し、また、第2ストッパは、係止であり、この第2ストッパの係止面間(第2係止凸部13の係止面と、第2係止凹部3の係止面との間)には、クリアランス無し(係止関係)を有するとともに、第3ストッパは、係止であり、この第3ストッパの係止面と係止バネ面間(第3係止鉤部15の係止面と、第3係止孔6の係止面との間)には、クリアランス無し(係止関係)を有する。この
図30−1は、第2ストッパと第3ストッパとが係止された(掛った)状態であり、かつOリング20が(クリアランスα分)押圧係止されることで、ストッパ、及び/又は、一方・他方ソケット1、10のシールが図れる。また、この第2ストッパ、及び/又は、第3ストッパの係止が無くなった場合には、第1ストッパが係止、及び/又は、Oリング20が働くことで、安全性が確保される。次に、
図30−2は、第1ストッパを、図面上でZ方向に変位した構造であり、新第1ストッパとする。この新第1ストッパは、第1ストッパと同じ構造とする。従って、この例では、前記クリアランスαが二重構造であり、例えば、クリアランスα+クリアランスαの関係である。その他の第1ストッパ〜第2ストッパと第3ストッパとは、同じ構造とする。この
図30−2は、第2ストッパと第3ストッパとが係止された状態であり、かつOリング20が(クリアランスα+クリアランスα分)押圧係止されることで、ストッパ、及び/又は、一方・他方ソケット1、10のシールが図れる。尚、
図30−3は、前述した、クリアランスαを考えない構造の一例である。
【0045】
図31−1〜
図31−3は、各第1実施例の一方ソケット1と、他方ソケット10との連結を解除する構造の別の一例であり、前記外し孔101bに差込まれるピン61、61(ピン61の本数と、後述する本体に設ける箇所は限定されない)と、このピン61を備えたカム面62aを備えた本体62とでなるA冶具60を利用し、前述と同様に、第3係止孔6より第3係止鉤部15を離脱する。即ち、各外し孔101bにピン61を、それぞれ差込んだ状態で、前述と同様に回転することで、目的を達成できる。その他は前述の例に準ずる。
【0046】
図32−1〜
図33−4は、各第1実施例の一方ソケット1と、他方ソケット10との連結を解除する構造のさらに別の一例であり、前記外し孔101bに差込まれる一方/(他方)ピン71、(71)(ピン71の本数と、後述するスライド本体に設ける箇所は限定されない)と、このピン71を備えた対のカム面72a、72a・72b、72bを備えた半月状の一方スライド本体72−1、及びこの一方スライド本体72−1と対峙する構造が反対となる半月状の他方スライド本体72−2と、この一方・他方スライド本体72−1、72−2の差込み方向の一方・他方側を、それぞれ誘導する誘導突条73a、73bと、前記ピン71が差込まれる孔74a、(74a)とでなるB冶具70を利用し、この一方・他方スライド本体72−1、72−2を、上下に重なるようにして、他方ソケット10の外面側に添接するとともに、対峙して設ける。かつ孔74aに、ピン71を差込み、順次、奥に差込むことで、この一方・他方スライド本体72−1、72−2が整然と前進する。そして、カム面72a、72bの重なった、上下面で形成される谷部Xには、第2枝部1001に設けた突杆1001aを架承する。この一方・他方スライド本体72−1、72−2を、誘導突条73a、73bを利用して、
図32−3〜
図32−4(
図33−2〜
図33−3)の如く、軸芯方向(Y方向)に進める。これにより、同じ図の通り、谷Xが順次上昇し、最上位置にある谷X(頂面)となり、所謂、頂面X1となる。換言すると、
図32−5(
図33−4)の如く、突杆1001aが、一番、高い上部に押上げられる。これにより、前記の如く、第3係止孔6より第3係止鉤部15を自動的に離脱する。その他は前述の例に準ずる。
【0047】
図34−1a〜
図34−4に示したOリング20の他の例では、一方ソケット1の先端部1bに環状溝105を形成し、環状溝105にOリング20を嵌込む構造であり、他方ソケット10の底部との間でシールする。
図34−1bは、環状溝105、及び/又は、空間12の嵌合側面に、凸面105a(凸方式)を単独、又は複数設けるとともに、底部にも同様に設ける構造もできる。
図34−2の如く、一方ソケット1の先端部1bの端面に、環状溝105を形成し、この環状溝105にOリング20を設けた構造で、この端面と空間12の端面で、Oリング20を押圧する構造である。また、
図34−3は、空間12の嵌合側面を曲面とした構造であり、Oリング20の圧縮に役立てる。尚、
図34−4は、Oリング20の圧縮の好ましい一例を示しており、確実なシールが可能となる(
図4−7、
図24参照)。また、
図34−5aは、第1ストッパが係止状態で、第2ストッパがクリアランスB係止状態となっている通常の係止関係であるが、右に示した如く、第1ストッパと、第2ストッパとが、他の変形例が可能とした考えを示している。
図34−5bは、第1ストッパと第2ストッパとが、共にフリーとした場合において、右に示した如く、第1ストッパと、第2ストッパとが、共に係止状態の変形例が可能とした考えを示している。また、
図34−5cは、第1ストッパがフリー状態で、第2ストッパが係止状態とした場合において、右に示した如く、第1ストッパと、第2ストッパとが、他の変形例が可能とした考えを示している。さらに、
図34−5dは、第1ストッパと第2ストッパとが、共に係止とした場合において、右に示した如く、第1ストッパと、第2ストッパとが、共にフリー状態の変形例が可能とした考えを示している。
【0048】
図35−1〜
図35−8に示した第1実施例のさらに別の例で、第7実施例を示しており、(ハ)第1係止凹凸部2、11[第1ストッパ]と、(ヘ)第2係止凹凸部3、13/第3係止孔6、と第3係止鉤部15[第2ストッパとして説明する]とを設ける個数と、位相関係等を示しており、
図35−1〜
図35−4は、円周方向において、4個の第1ストッパと第2ストッパとを設けた一例である。尚、第2枝部1001の幅Hは、第3係止孔6に挿入可能な寸法である。尚、
図35−5と
図35−6は、四個の第1ストッパと第2ストッパを、近接した位置(位相を変えて、以下同じ)に設けた例であり、さらに、
図35−7と
図35−8は、対の第1ストッパと対の第2ストッパを、十文字位置関係に設けた例であり、それぞれの使用と、ロック機構の強弱を考慮した考えである。尚、第1ストッパと第2ストッパの数は限定されない。
【0049】
図36−1〜
図36−10dの第8実施例を説明すると、一方ソケット1の受入口100の外周面には、基端部が受入口100の内方にあって、かつ自由端部が、受入口100の先端部1bより突出した一個、又は複数の第3枝部1002を設け、この第3枝部1002の自由端部には、複数の第4係止爪部16を下向きに設ける。第3枝部1002は、略中心部が外周面に支点繋ぎ部1002bを介して連繋されるとともに、基端部はシーソー形式の押え片1002aとなっている。17、17aは、第3枝部1002の両側に設け、かつ受入口100の外周面に立設した一方、又は双方のガード片である。また、他方ソケット10には、その差込部1000の外周面には、複数の第4係止片部18を備えた環状壁19が立設されている。また、この環状壁19には、第4係止片部18より低くなった多数のリブ片19aと、例えば、複数で、左右対のストッパ片19bとを有する。
【0050】
また、一方ソケット1に設けた第1係止凹部2と、他方ソケット10の第1係止凸部11の構造は、前述の各例に準ずる。尚、この例では、第3枝部1002を誤って操作しないように、安全手段を設けることが望ましく、例えば、
図36−10aに示すように、第4係止爪部16、及び/又は、ガード片17/17aに、ピンを抜差しできる例、また、
図36−10bに示すように、第4係止爪部16、及び/又は、ガード片17/17aと、外周面の隙間に、ブッシュ球19−2を抜差しできる例とか、
図36−10cに示すように、前記隙間に、ハンドル付きブッシュ球19−3を、抜差しできる例とかが望ましい。尚、
図36−10dにおいて、前記
図36−10a〜cのロックOFF状態と、ロックON状態を示している。また、図示しないが、第3枝部1002をガード片17に固定するために、クリップ、サック等の挾持具も可能である。そして、この第3枝部1002を使用する際には、安全手段を外すことで、押え片1002aと第4係止爪部16の動きを可能とする。
【0051】
この例において、一方ソケット1(他方ソケット10)より、他方ソケット10(一方ソケット1)を取外すには、この例では、第1ストッパと第2ストッパとが設けられた位置関係が異なるので(
図35−6参照)、一方ソケット1か他方ソケット10の何れか一方を、右方向(
図36−7b)か、左方向(
図36−7c)か、に回転し、第4係止爪部16が、ストッパ片19bに衝止すると、第1ストッパが外れるので、続いて、押え片1002aを押圧し、支点繋ぎ部1002bを支点として、第4係止爪部16を押し上げる。この動作で、第4係止爪部16が、第4係止片部18より離脱する(第2ストッパが外れる)。この第1ストッパと第2ストッパの係脱で、一方ソケット1(他方ソケット10)より、他方ソケット10(一方ソケット1)を取外しできる。尚、
図36−8aと同図bは、第4係止爪部16と第4係止片部18の動きを示している。また、この第4係止爪部16の第4係止片部18への、スムーズな係脱を図るために、爪部と山部には、それぞれ滑り傾斜と係止壁面等を設ける(他の係止関係も同じ)。また、一方ソケット1(他方ソケット10)への、他方ソケット10(一方ソケット1)の差込み(連結)は、取外しの逆の操作である。
【0052】
図37−1〜
図37−9bの第9実施例を説明するが、基本的には前記
図36−1〜
図36−9bの第8実施例に準ずる。その相違点を説明する。一方ソケット1の先端部1bの内方に、第1係止凸部11を、1個、又は複数形成し、また、他方ソケット10の差込部1000の外周面に、第1係止凹部2を、1個、又は複数形成する。この例は、前述の第1実施例並びに第7実施例の逆配置構造である。但し、第1係止凸部11と第1係止凹部2を形成する構造は同じである。そして、この例では、Oリング20を、一方ソケット1の受入口100で、かつ第1係止凸部11内方の内面と、他方ソケット10の差込部1000で、かつ第1係止凹部2外方の外周面と、の間に設けて、この第1係止凸部11と第1係止凹部2から油の漏れを防止する。この第1係止凸部11と第1係止凹部2との係脱は、前述の例と同様であり、かつ一方ソケット1(他方ソケット10)より、他方ソケット10(一方ソケット1)を取外す等は、前述の第8実施例に準ずる。
【0053】
図38−1〜
図38−6は、一方ソケット1の受入部1a/受入口100からの塵の侵入・汚れ、及び塵の外周面付着・汚れ防止と、他方ソケット10の開口10aからの塵の侵入・汚れ、及び外周面付着防止とを意図した樹脂製の保護カバーを示しており、
図38−1と
図38−2の如く、一方ソケット1の受入部1aの外周面を覆うように設けた一方防塵カバー80の開放側80aには、一方ソケット1の受入口100の外周面を覆う一方防塵カバー82の基端82aを連設する。そして、この一方防塵カバー82の自由端82bには、必要により、一方ソケット1の受入部1aを覆う着脱自在で、かつ第2枝部1001の内側に一方防塵カバー80を設ける。また、他方ソケット10の差込部1000の外周面を覆うように設けた、基端83aを備える他方防塵カバー83の自由端83bには、他方ソケット10の開口10aの外周面を覆う他方防塵カバー81の自由端81bを連設する。そして、この他方防塵カバー81は、着脱自在である。そして、この一方ソケット1と他方ソケット10とを接続する場合には、一方ソケット1の一定鎖線で示した一方防塵カバー80を取外すとともに、他方ソケット10の他方防塵カバー81を取外す。その後、
図38−6の如く、一方ソケット1と他方ソケット10が連結した状態では、
図38−3〜
図38−5の如く、一方防塵カバー82の自由端82bに、他方防塵カバー83の自由端83bが連結する。この操作で、一方ソケット1と他方ソケット10が、一方防塵カバー80、82と、他方防塵カバー83で隠蔽される構造である。
【0054】
図39−1〜
図39−3は、従来例と、本発明の各実施例等を含めたガソリンタンク30と、一方ソケット1の受入部1a、及び/又は、他方ソケットの差込部1000との関係を示した模式図である。
【0055】
前述した各実施例は、本発明の好ましい各例の説明である。従って、本発明は上述した各実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨の範囲において構成の一部を変更する構造とか、同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。