特開2015-140244(P2015-140244A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2015-140244シート分離搬送装置及びシート分離搬送システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-140244(P2015-140244A)
(43)【公開日】2015年8月3日
(54)【発明の名称】シート分離搬送装置及びシート分離搬送システム
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/58 20060101AFI20150707BHJP
   B65H 7/02 20060101ALI20150707BHJP
【FI】
   B65H29/58 B
   B65H7/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2014-14313(P2014-14313)
(22)【出願日】2014年1月29日
(71)【出願人】
【識別番号】390002129
【氏名又は名称】デュプロ精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138014
【弁理士】
【氏名又は名称】東山 香織
(72)【発明者】
【氏名】萬 秀紀
【テーマコード(参考)】
3F048
3F053
【Fターム(参考)】
3F048AB04
3F048BA04
3F048BA26
3F048BB02
3F048EA12
3F053BA03
3F053BA18
3F053BA27
3F053EA10
3F053EB04
3F053ED19
3F053ED25
(57)【要約】
【課題】複数のシートから、1枚のシートを分離する作業の効率を向上可能なシート分離搬送装置及びシート分離搬送システムの提供を目的とする。
【解決手段】シート分離搬送装置100は、複数のシートSが積載される積載部2と、積載部2に積載されたシートSを1枚ずつ分離し搬送経路5へ送出する送出部6と、搬送経路5内を搬送されたシートSを、作業者が取り出し可能に載置する載置部3と、搬送経路5内で、シートSをスイッチバック式に搬送し、積載部2におけるシート積載方向と同じ方向で前記載置部3にシートSを載置するようシートSを搬送する搬送部9とを備えた。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシートが積載される積載部と、
積載部に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路へ送出する送出部と、
搬送経路内を搬送されたシートを、作業者が取り出し可能に載置する載置部と、
搬送経路内で、シートをスイッチバック式に搬送し、積載部におけるシート積載方向と同じ方向で前記載置部にシートを載置するようシートを搬送する搬送部とを備えたシート分離搬送装置。
【請求項2】
載置部は、積載部の上方または下方に設けられる請求項1に記載のシート分離搬送装置。
【請求項3】
搬送経路の途中位置に設けられ、搬送されるシートに不具合が生じたことを検出する不具合検出部と、
不具合検出部により不具合が検出されたシートを回収するリジェクト部とを備えた請求項1または請求項2に記載のシート分離搬送装置。
【請求項4】
不具合のあるシートがリジェクト部に回収されたことを検出するリジェクト検出部と、
リジェクト検出部の検出結果に基づき、リジェクト部へのシート回収を報知する報知部とを備えた請求項3に記載のシート分離搬送装置。
【請求項5】
シートを所定のタイミングで搬送するよう搬送部の動作を制御する制御部を備えた請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のシート分離搬送装置。
【請求項6】
載置部にシートが載置されていることを検出する載置シート検出部を備え、
制御部は、載置シート検出部の検出結果に基づいて搬送部によるシートの搬送を制御する請求項5に記載のシート分離搬送装置。
【請求項7】
搬送経路の途中位置に設けられ、搬送されるシートに不具合が生じたことを検出する不具合検出部を備え、
制御部は、不具合検出部の検出結果に基づいて搬送部によるシートの搬送を制御する請求項5または請求項6に記載のシート分離搬送装置。
【請求項8】
制御部は、作業者によるシートの搬送を開始させる操作に基づいて、搬送部によるシートの搬送を制御する請求項5乃至請求項7に記載のシート分離搬送装置。
【請求項9】
複数のシートが積載される積載部と、
積載部に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路へ送出する送出部と、
搬送経路内でシートを搬送する搬送部と、
搬送部により搬送されたシートを、作業者が取り出し可能に載置する載置部とを備えたシート分離搬送装置を複数台備え、
前記複数のシート分離搬送装置は、電気的に接続され、
各シート分離搬送装置の動作を制御する制御装置を備え、
制御装置は、一部のシート分離搬送装置の積載部に積載されたシートが、1組のシート分離搬送動作で不要となるとき、必要なシートが積載されたシート分離搬送装置を動作させ、不要なシートが積載されたシート分離搬送装置を動作させないよう制御するシート分離搬送システム。
【請求項10】
複数のシートが積載される積載部と、
積載部に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路へ送出する送出部と、
搬送経路内でシートを搬送する搬送部と、
搬送部により搬送されたシートを、作業者が取り出し可能に載置する載置部とを備えたシート分離搬送装置を複数台備え、
前記複数のシート分離搬送装置は、電気的に接続され、
各シート分離搬送装置の動作を制御する制御装置を備え、
制御装置は、1組のシート分離搬送動作で、各シート分離搬送装置の載置部に載置されたシートを、作業者が全て取り除いたとき、次の組のシート分離搬送動作を行うよう制御するシート分離搬送システム。
【請求項11】
複数のシートが積載される積載部と、
積載部に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路へ送出する送出部と、
搬送経路内でシートを搬送する搬送部と、
搬送部により搬送されたシートを、作業者が取り出し可能に載置する載置部とを備えたシート分離搬送装置を複数台備え、
前記複数のシート分離搬送装置は、電気的に接続され、
各シート分離搬送装置の動作を制御する制御装置を備え、
制御装置は、1組のシート分離搬送動作に含まれる複数枚のシートについて、前記シートを並べる順序が予め指定されたとき、前記順序に基づいて、各シート分離搬送装置の動作を制御するシート分離搬送システム。
【請求項12】
制御装置は、前記順序に基づいて、各シート分離搬送装置を順次動作させるよう制御する請求項11に記載のシート分離搬送システム。
【請求項13】
各シート分離搬送装置は、作業者が取り出すべきシートが積載されたシート分離搬送装置であることを作業者に対し報知する報知部を備え、
制御装置は、前記順序に基づいて、各シート分離搬送装置の報知部により報知する請求項11または請求項12に記載のシート分離搬送システム。
【請求項14】
制御装置は、パーソナルコンピュータに設けられている請求項9乃至請求項13のいずれか一項に記載のシート分離搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
シート分離搬送装置及びシート分離搬送システム
印刷機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数枚のシートが積載されたシート束から、1枚ずつシートを分離し、搬送する技術について、下記特許文献1、2に記載されるような装置が知られている。特許文献1には、積載されたカードから1枚を取り出し、カード積載台に排出するカード排出装置が記載されている。特許文献2には、帳票を搬送する帳票搬送装置について、帳票の一部がリジェクトスタッカ内に取り込まれ、その後スイッチバック式に搬送されることで、ノーマルスタッカへ排出される技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-298637号公報
【特許文献2】特開昭58-31853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ダイレクトメールの発送を行う業者などでは、種類の異なる複数のシートからあて先ごとに必要なシートを選び出し、封筒に封入する作業を主に手作業で行っている。上記特許文献1,2の装置では、積載部に積載した複数のカードやシートから、1枚を分離して排出する際の排出方向が、分離搬送前における積載部のシート積載方向とは異なる向きとなっている。この場合、作業者は、シートの向きを必要な方向に変更しなければならないことがある。しかし、短時間のうちに大量の封入を手作業で行う作業者にとってはこのような作業に非常に手間がかかった。
【0005】
本発明は上記した課題を解決するものであり、複数のシートから、1枚のシートを分離する作業の効率を向上可能なシート分離搬送装置及びシート分離搬送システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明にかかるシート分離搬送装置は、複数のシートが積載される積載部と、積載部に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路へ送出する送出部と、搬送経路内を搬送されたシートを、作業者が取り出し可能に載置する載置部と、搬送経路内で、シートをスイッチバック式に搬送し、積載部におけるシート積載方向と同じ方向で前記載置部にシートを載置するようシートを搬送する搬送部とを備えた。
【0007】
また、前記構成において、載置部は、積載部の上方または下方に設けられる。
【0008】
そして、前記各構成において、搬送経路の途中位置に設けられ、搬送されるシートに不具合が生じたことを検出する不具合検出部と、不具合検出部により不具合が検出されたシートを回収するリジェクト部とを備えた。
【0009】
更に、前記各構成において、不具合のあるシートがリジェクト部に回収されたことを検出するリジェクト検出部と、リジェクト検出部の検出結果に基づき、リジェクト部へのシート回収を報知する報知部とを備えた。
【0010】
更に、前記各構成において、シートを所定のタイミングで搬送するよう搬送部の動作を制御する制御部を備えた。
【0011】
更に、前記構成において、載置部にシートが載置されていることを検出する載置シート検出部を備え、制御部は、載置シート検出部の検出結果に基づいて搬送部によるシートの搬送を制御する
【0012】
更に、前記各構成において、搬送経路の途中位置に設けられ、搬送されるシートに不具合が生じたことを検出する不具合検出部を備え、制御部は、不具合検出部の検出結果に基づいて搬送部によるシートの搬送を制御する。
【0013】
更に、前記各構成において、制御部は、作業者によるシートの搬送を開始させる操作に基づいて、搬送部によるシートの搬送を制御する。
【0014】
本発明にかかるシート分離搬送システムは、複数のシートが積載される積載部と、積載部に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路へ送出する送出部と、搬送経路内でシートを搬送する搬送部と、搬送部により搬送されたシートを、作業者が取り出し可能に載置する載置部とを備えたシート分離搬送装置を複数台備え、前記複数のシート分離搬送装置は、電気的に接続され、各シート分離搬送装置の動作を制御する制御装置を備え、制御装置は、一部のシート分離搬送装置の積載部に積載されたシートが、1組のシート分離搬送動作で不要となるとき、必要なシートが積載されたシート分離搬送装置を動作させ、不要なシートが積載されたシート分離搬送装置を動作させないよう制御する。
【0015】
また、本発明にかかるシート分離搬送システムは、複数のシートが積載される積載部と、積載部に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路へ送出する送出部と、搬送経路内でシートを搬送する搬送部と、搬送部により搬送されたシートを、作業者が取り出し可能に載置する載置部とを備えたシート分離搬送装置を複数台備え、前記複数のシート分離搬送装置は、電気的に接続され、各シート分離搬送装置の動作を制御する制御装置を備え、制御装置は、1組のシート分離搬送動作で、各シート分離搬送装置の載置部に載置されたシートを、作業者が全て取り除いたとき、次の組のシート分離搬送動作を行うよう制御する。
【0016】
そして、本発明にかかるシート分離搬送システムは、複数のシートが積載される積載部と、積載部に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路へ送出する送出部と、搬送経路内でシートを搬送する搬送部と、搬送部により搬送されたシートを、作業者が取り出し可能に載置する載置部とを備えたシート分離搬送装置を複数台備え、前記複数のシート分離搬送装置は、電気的に接続され、各シート分離搬送装置の動作を制御する制御装置を備え、制御装置は、1組のシート分離搬送動作に含まれる複数枚のシートについて、前記シートを並べる順序が予め指定されたとき、前記順序に基づいて、各シート分離搬送装置の動作を制御する。
【0017】
更に、前記各構成において、制御装置は、シートを並べる順序に基づいて、各シート分離搬送装置を順次動作させるよう制御する。
【0018】
更に、前記各構成において、各シート分離搬送装置は、作業者が取り出すべきシートが積載されたシート分離搬送装置であることを作業者に対し報知する報知部を備え、制御装置は、シートを並べる順序に基づいて、各シート分離搬送装置の報知部により報知する。
【0019】
更に、前記各構成において、制御装置は、パーソナルコンピュータに設けられている。
【発明の効果】
【0020】
本発明にかかるシート分離搬送装置によれば、複数のシートが積載される積載部と、積載部に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路へ送出する送出部と、搬送経路内を搬送されたシートを、作業者が取り出し可能に載置する載置部と、搬送経路内で、シートをスイッチバック式に搬送し、積載部におけるシート積載方向と同じ方向で前記載置部にシートを載置するようシートを搬送する搬送部とを備えたので、積載部に積載された複数のシートから、容易に1枚だけ取り出すことができるとともに、該シートは、積載部のシート積載方向と同じ方向で載置部に載置されるので、作業効率が向上する。
【0021】
また、載置部は、積載部の上方または下方に設けられる場合は、装置の占有面積を小さくできる。
【0022】
更に、搬送経路の途中位置に設けられ、搬送されるシートに不具合が生じたことを検出する不具合検出部と、不具合検出部により不具合が検出されたシートを回収するリジェクト部とを備えた場合は、シートを分離搬送時に、何らかの不具合が生じたとき、不具合のあるシートをリジェクト部に回収し、後続のシートの搬送を引き続き行うことができる。
【0023】
更に、不具合のあるシートがリジェクト部に回収されたことを検出するリジェクト検出部と、リジェクト検出部の検出結果に基づき、リジェクト部へのシート回収を報知する報知部とを備えた場合は、リジェクト部に不具合のあるシートが回収されたことを、作業者が容易に把握することができる。
【0024】
また、シートを所定のタイミングで搬送するよう搬送部の動作を制御する制御部を備えた場合は、作業者の所望するタイミングでシートを搬送することで、作業効率が向上する。
【0025】
また、載置部にシートが載置されていることを検出する載置シート検出部を備え、制御部は、載置シート検出部の検出結果に基づいて搬送部によるシートの搬送を制御する場合は、後続のシートをより素早く分離搬送することが可能となる。
【0026】
また、搬送経路の途中位置に設けられ、搬送されるシートに不具合が生じたことを検出する不具合検出部を備え、制御部は、不具合検出部の検出結果に基づいて搬送部によるシートの搬送を制御する場合は、シート搬送の際に何らかの不具合が発生したとき、後続のシートの分離搬送を行うかどうかを作業者の設定により調整することが可能となる。
【0027】
また、制御部は、作業者によるシートの搬送を開始させる操作に基づいて、搬送部によるシートの搬送を制御する場合は、作業者のペースに応じてシートを搬送させることができる。
【0028】
更に、本発明にかかるシート分離搬送システムによれば制御装置は、一部のシート分離搬送装置の積載部に積載されたシートが、1組のシート分離搬送動作で不要となるとき、必要なシートが積載されたシート分離搬送装置を動作させ、不要なシートが積載されたシート分離搬送装置を動作させないよう制御するので、1組のシート分離搬送動作で不要なシートを搬送しないことによって、容易に必要なシートのみを取り出すことができる。
【0029】
また、本発明にかかるシート分離搬送システムによれば制御装置は、1組のシート分離搬送動作で、各シート分離搬送装置の載置部に載置されたシートを、作業者が全て取り除いたとき、次の組のシート分離搬送動作を行うよう制御するので、その組のシートの取り忘れを防止することができる。
【0030】
そして、制御装置は、1組のシート分離搬送動作に含まれる複数枚のシートについて、前記シートを並べる順序が予め指定されたとき、前記順序に基づいて、各シート分離搬送装置の動作を制御する場合は、指定された順序にシートを効率よく並べることができる。
【0031】
更に、制御装置は、シートを並べる順序に基づいて、各シート分離搬送装置を順次動作させるよう制御する場合は、作業者が装置の動作した順番にシートを取り出すことによって、複数のシートを予め指定された順序に容易に並べることができる。
【0032】
更に、各シート分離搬送装置は、作業者が取り出すべきシートが積載されたシート分離搬送装置であることを作業者に対し報知する報知部を備え、
制御装置は、シートを並べる順序に基づいて、各シート分離搬送装置の報知部により報知する場合は、作業者は、次に取り出すべきシートがどこにあるのかを、瞬時に把握し、素早く作業することができる。
【0033】
更に、制御装置は、パーソナルコンピュータに設けられている場合は、複数台のシート分離搬送装置の動作について、容易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本発明の一実施形態に係るシート分離搬送装置の斜視図である。
図2】前記シート分離搬送装置の正面図である。
図3】前記シート分離搬送装置の縦断面である。
図4】前記シート分離搬送装置の開閉機構及びその周辺の部分拡大図である。
図5】前記シート分離搬送装置の使用態様図である。
図6】前記シート分離搬送装置の使用態様図である。
図7】前記シート分離搬送装置の使用態様図である。
図8】前記シート分離搬送装置の使用態様図である。
図9】本発明の一実施形態にかかるシート分離搬送システムの概略図である。
図10】前記シート分離搬送システムを使用するための一覧表を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1は、本発明の一実施形態にかかるシート分離搬送装置の外観斜視図である。図2は、シート分離供給装置の正面図である。図3は、シート分離搬送装置の縦断面図である。このシート分離搬送装置100は、装置本体1の正面中央に複数のシートが積載される積載部2を備える。積載部2の後方には、積載部2に積載されたシートSを1枚ずつ分離し搬送経路5へ送出す送出部6が設けられる。
【0036】
また、積載部2の下方には搬送経路5内を搬送されたシートSを、作業者が取り出し可能に載置する載置部3が設けられる。そして、積載部2の上方には、搬送経路5を搬送されたシートに不具合が生じた場合、該シートSを回収するリジェクト部4が設けられる。更に、搬送経路5内で、シートSをスイッチバック式に搬送し、積載部2におけるシートS積載方向と同じ方向で前記載置部3にシートSを載置するようシートSを搬送する搬送部9を備える。積載部2、載置部3及びリジェクト部4は、装置本体1の後部において搬送経路5により接続され、搬送部9によってシートSが搬送されることで、行き来できるようになっている。更に、シート分離搬送装置100は装置全体の作動を制御する制御部8を備えている。
【0037】
本実施形態で分離搬送されるシートSは、例えば、封筒に封入されるチラシ、パンフレット、カタログ等の印刷物、または、冊子の各ページを構成する印刷用紙、封筒の送付先の住所、氏名やその他個人情報が記載された書類等、フィルム、カード等があげられる。作業者は、シートSを分離搬送することで、シートSの積載束から1枚だけを取り出し、封筒へ封入したり、1枚だけ取り出したシートSを手作業または自動で折りたたんだり、他の印刷物等の書類や冊子と重ねたりすることができる。
【0038】
積載部2は、積載台21、突き当て部材22、一対の規制板23、昇降手段24を備える。積載台21は、昇降手段24により昇降自在となっており、積載台21上に積載された複数のシートSのうち最上位のシートSが、送出部6の送出ローラ61に接触する位置となるよう積載台21の高さが調整される。図3に示すように、積載台21は、前側が高く後側が低くなるように傾斜配置される。
【0039】
突き当て部材22は、シートSの先端が突き当てられる。突き当て部材22は、積載台21の後方に縦設され、上部が後方に、下部が前方にやや傾いて設置される。これより積載台21と突き当て部材22は略直交するよう配置される。一対の規制板23は、シートSの幅方向両端縁に接触し、その位置を規制する。一対の規制板23は、積載台21上に立設され、左右幅方向に移動可能となっている。
【0040】
送出部6は、送出ローラ61及び捌き部材62を備える。送出ローラ61は、シートSの幅方向に離間して複数設けられる。送出ローラ61は、シートSを効率よく搬送開始できる点で、ゴム製ローラにより構成することが好ましい。送出ローラ61は、図示しない動力伝達機構を介して送出モータ63に連結されている。捌き部材62は、送出ローラ61の下方に対向するとともに、シートSの幅方向に離間して複数設置され、送出ローラ61が積載台21上の複数のシートSのうち最上位のシートSを後方へ送出す際、この最上位のシートSを下方のシートSから分離する。
【0041】
載置部3は、積載部2から送出部6によって送り出され、搬送経路5を経て、下部位置に搬送されたシートSを、装置本体1の前側に載置するための機構である。載置部3は、載置用搬送部31、載置台32及び載置シート検出部33を備える。
【0042】
載置用搬送部31は、ゴム製の無端状のベルト311と、前記ベルト311が掛け渡された前後一対のベルト用ローラ312,313を備える。ベルト311及び一対のベルト用ローラ312,313は、図2に示すように、幅方向に分割され、所定量ずつ離間して複数並設される。ベルト用ローラ312、313は、装置本体1の側板26、27に架設され、該側板26,27に回動自在に軸支された回転軸314、315にそれぞれ固定される。ベルト311は、搬送部9を構成する第5搬送ローラ75の駆動ローラ85に上方から圧接された状態で、設置されている。そして、駆動ローラ75の回転に伴って、該ベルト311が従動して走行するようになっている。
【0043】
載置台32は、載置用搬送部31の前方に設置される。載置台32の上には、載置用搬送部31のベルト311上面を前方へと搬送されてきたシートSが載置される。載置シート検出部33は、載置部3にシートSが載置されていることを検出する。載置シート検出部33は、第1検出部34及び第2検出部35を備える。第1検出部34は、シートSの搬送方向上流側に、第2検出部35は、第1検出部34より下流側に設置される。
【0044】
そして、第1検出部34は、前側に設置されたベルト用ローラ313の後方近傍に設置される。第2検出部35は、ベルト用ローラ313の前方近傍、かつ、載知台32の後部下方に設置される。第1検出部34及び第2検出部35はいずれも載置部3にシートSが搬送されてきた際、シートSの先端部及び後端部を検出するための発光素子及び受光素子からなる反射型の光学センサにより構成される。載置シート検出部33は、制御部8に電気的に接続され、検出結果が、制御部8に送信される。
【0045】
リジェクト部4は、シートSが積載部2から2枚重なった状態で送出される等搬送されるシートSになんらかの不具合が生じ、正常にシートSが搬送されない場合に、このシートSを下方の載置部3へ送らず回収する。リジェクト部4は、リジェクト台41及びリジェクト検出部42を備える。リジェクト台41上には、回収されたシートSが載せられる。リジェクト検出部42は、リジェクト台41上のシートSの有無を検出することにより、不具合のあるシートSがリジェクト部4に回収されたことを検出する。リジェクト検出部42は、発光素子及び受光素子からなる光学センサにより構成される。リジェクト検出部42は、制御部8に電気的に接続され、リジェクト検出部42の検出結果は、制御部8に送信される。
【0046】
搬送部8は、第1〜第5搬送ローラ71〜75、案内部材56、及び第1、第2モータ11、12を備える。第1〜第5搬送ローラ71〜75は、搬送経路5に沿いに所定間隔おきに設置される。第1〜第5搬送ローラ71〜75は、大径に形成された駆動ローラ81〜85と、第1〜第4搬送ローラ71〜74の駆動ローラ81〜84に対向する小径の従動ローラ91〜94とを備える。
【0047】
上部に2組配設された第1搬送ローラ71及び第2搬送ローラ72の駆動ローラ81、82は、装置本体1の後方上部に設けた第1モータ11に図示しないギア、ベルト等の動力伝達機構を介して連結される。一方、下部に3組配設された第3〜第5搬送ローラ73〜75の駆動ローラ83〜85は、装置本体1の後方下部に設けた第2モータ12に図示しないギア、ベルト等の動力伝達機構を介して連結される。
【0048】
案内部材56は、前後や上下に所定量離間し対向して複数配置される。対向する案内部材56の間は、シートSが所定速度で搬送される搬送空間57となっている。この複数の案内部材56によって搬送経路5が形成される。
【0049】
搬送経路5は、主搬送経路51、載置用搬送経路52、リジェクト搬送経路53、送出搬送経路54により構成される。主搬送経路51は、装置本体1の後部に設けられる。主搬送経路51は、上下方向に延在している。載置用搬送経路52は、主搬送経路51の下部より前方に向けて湾曲して形成され、主搬送経路51の下部と載置部3とを接続する。リジェクト搬送経路53は、主搬送経路51の上部より前方へ向けて湾曲して形成され、主搬送経路51の上部とリジェクト部4とを接続する。送出搬送経路54は、積載部2の後部と、主搬送経路51の上から3分の1程度の高さ位置を接続するよう設置される。送出搬送経路54は、前方が低く後方が高く傾斜配置されることでシートSの送出し方向上流側より下流側の方が高く傾斜している。
【0050】
搬送経路5の途中位置には、搬送されるシートに不具合が生じたことを検出する不具合検出部が設けられる。不具合検出部は、重送検出部66及びシート端検出部67を備える。重送検出部66及びシート端検出部67は、主搬送経路51の送出搬送経路54との合流点より上方位置で上下に配設される。重送検出部66は、搬送経路5をシートSが複数枚重なったまま搬送されたことを検出する。重送検出部66の種類は特に限定されないが、例えば超音波センサー、透過型フォトセンサー等を用いることができる。図4は、重送検出部66として、超透過型音波センサーを用いた場合を示し、搬送経路5を介して送信器661と受信器662が対向配置されている。シートSが送信器661と受信器662の間の搬送空間57を通過することで、超音波がシートSに衝突した際の減衰量を計測し、これより、確実に重送を検出することができる。また、シートSの厚さや透光度に関わらず適正に重送を検出することができる。
【0051】
シート端検出部67は、搬送経路5を搬送されるシートSの先端部及び後端部を検出する。シート端検出部の種類は特に限定されないが、例えば、フォトセンサー、機械的機構等を用いることができる。不具合検出部の検出結果は、制御部8に送信される。図4では、シート端検出部67が、フォトセンサーを用いた場合を示し、搬送経路5を介して発光素子671と受光素子672が対向配置されている。発光素子671と受光素子672の間の搬送空間57をシートSが通過することで、通光が遮光に切り替わり、これよりシートSの端部を検出する。
【0052】
また、搬送経路5の途中に、開閉機構7を設けている。開閉機構7は、主搬送経路51と送出搬送経路54との合流地点に設けられる。図4に、開閉機構7及びその周辺の部分拡大図を示す。開閉機構7は、開閉部材76、揺動軸77、開閉部材駆動モータ(図示省略)、角度検出部(図示省略)を備える。開閉部材76は、実線で示す直立姿勢のとき、主搬送経路51の前側に設置された案内部材561と略同一平面内に設置される。開閉部材76は、下部761がシートSの搬送空間57側となる後方へ向けて僅かに屈曲している。また、この屈曲した開閉部材76下部761に対向して開閉部材76の下方に設置された案内部材562の上部562aは、開閉部材76の下部761とは逆に前方へ向けて僅かに屈曲して形成されている。
【0053】
そして、開閉部材76の上下方向略中央部は揺動軸77に固定されている。開閉部材76は、図4において矢印Yで示すように、揺動軸77の回動に伴って、前後に揺動する。揺動軸77は、装置本体1を構成する左右側板26に回動自在に軸支され、右側板27の外方で、図示しない動力伝達機構に連結される。動力伝達機構は、右側板27の外側に設置された開閉部材駆動モータに連結されている。角度検出部は、開閉部材76が実線で示す直立姿勢にあるのか、二点鎖線で示す傾倒姿勢にあるのかを検出する。
【0054】
図1,2に示すように、装置本体1の正面右側に操作部14及び表示部15が設けられる。操作部14は、捌き圧調整レバー16、計数リセットボタン17、手動操作ボタン18を含む。捌き圧調整レバー16は、送出ローラ61に対する捌き部材62の押圧力を調整するためのレバーである。計数リセットボタン17は、シートSの分離搬送動作開始時に作業者により押圧されることで、制御部8が記憶しているシートSの分離搬送した枚数がリセットされる。手動操作ボタン18は、作業者によるシートSの搬送を開始させる操作、及び搬送を停止させる操作を行うためのものであり、また、作業者がシートSのサイズを設定する際にも用いられる。
【0055】
表示部15は、計数表示部20及び報知部43を含む。計数表示部20は、シートSが分離、搬送された枚数を表示する。報知部43は、報知ランプ44及び状態表示ランプ19を備える。報知部43は、シートS搬送の待機中や正常動作中、シートSが載置部3に載置されていることや、リジェクト部4にシートSが回収されたこと、搬送時の不具合、エラー等、装置に関する何らかの情報を作業者の設定に基づいて報知する。
【0056】
報知ランプ44は、装置本体1の上面より上方に突出して設けられる。状態表示ランプ19は、青、橙、赤等の各種色をそれぞれ発光可能な発光素子により構成される。各色は、異なる状態を示し、例えば、青色は、待機中及び正常動作中、橙は不具合によりリジェクト部4にリジェクトされたシートSが存在する状態、赤色は各種エラーの発生を示す等自由に設定可能である。
【0057】
操作部14及び表示部15は、制御部8に電気的に接続されている。そして、図示しないが、装置本体1の後部にシート分離搬送装置100への電源供給の有無を操作する電源ボタンが設けられている。
【0058】
制御部8は、CPU、ROM、RAM等により、実現されている。制御部8には、載置シート検出部33、リジェクト検出部43、不具合検出部、角度検出部から送信された検出結果を受信する。また、制御部8は、操作部14からの情報を受信する。制御部8には、シートSを分離搬送するための各種プログラムが記憶されている。制御部8は各種検出部からの検出結果及び操作部14からの情報に基づき、プログラムに従って、第1モータ11、第2モータ12、開閉部材駆動モータを駆動するとともに、表示部15に必要な表示を行う。
【0059】
そして、制御部8は、積載台21上のシートSを1枚ずつ分離搬送した枚数を計数し、計数表示部20に表示する。また、作業者によって計数リセットボタン17が押下されたとの信号を受信すると、制御部8は、計数の累積値をリセットし、計数表示部20の表示を0にする。
【0060】
また、制御部8は、シート端検出部67からのシートSの先端部及び後端部の検出結果を基に、シートSが複数枚連なった状態で搬送されているかどうかを判断するよう制御する。その際、制御部8は、シート端検出部67からシートSの先端部を検出したという信号が送られた時点で、第1モータ11のステップ数の計測を開始する。その後、シート端検出部67からシートSの後端部を検出したという信号が送られるまでの間、制御部8は、第1モータ11のステップ数の累積値を記憶する。そして、記憶した累積値が、作業者により設定されたシートSの大きさに応じた所定の値以下であるかどうかを制御部8が比較を行う。累積値が所定値以下である場合、制御部8は、シートSが1枚だけ正常に搬送されていると判断する。
【0061】
もし、制御部8において記憶した第1モータ11のステップ数の累積値が、設定値より大きい場合には、シートSが適正に分離されず、殆ど間隔を空けずに連なった状態で搬送されている可能性がある。この場合、シートSが連なっているためにシート端検出部67の検出結果から得たシートSの搬送方向長さは、シートSの実際の大きさより長くなる。このようなときには制御部8は、状態表示ランプ19に赤色の発光素子を点灯し、エラー表示を行うよう制御する。そして、リジェクトすべきシートSが発生したときの動作を行うよう制御する。
【0062】
また、制御部8は、積載台21上のシートSを所定のタイミングで分離し、搬送するよう送出部6及び搬送部9の動作を制御する。所定のタイミングは、作業者の選択により複数種類のパターンの中から選択、設定可能とされる。例えば、制御部8は、載置シート検出部33の検出結果に基づいて搬送部9によるシートSの搬送を制御する。また、制御部8は、作業者によるシートSの搬送を開始させる操作、例えば、手動操作ボタン18を押下する操作に基づいて、搬送部9によるシートSの搬送を制御する。
【0063】
そして、制御部8は、リジェクトすべき不具合のあるシートSが発生した場合に、作業者の選択、設定された動作を行うよう制御する。例えば、制御部8は、作業者の設定により、リジェクト検出部42からの不具合のあるシートSがリジェクト部4に回収されたとの検出結果を受信すると、報知部43によりリジェクト部4へのシート回収を報知し、状態表示ランプ19を橙色に点灯させる。その後、制御部8は、手動操作ボタン18を操作できなくするなどしてシートSの分離搬送動作を一時中断するよう制御してもよい。あるいは、制御部8は、リジェクト検出部42からの不具合のあるシートSがリジェクト部4に回収されたとの検出結果を受信すると、積載部2上の後続のシートSを分離搬送するため、送出モータ63を駆動し、送出ローラ61を回転してシートSを搬送経路5へ送出すよう制御してもよい。また、作業者の設定により、制御部8は、リジェクト検出部42からの検出結果を受信した後、作業者によるシートSの搬送を開始させる操作があったときに、後続のシートSの分離搬送を開始するよう制御することも可能である。
【0064】
不具合検出によるリジェクト動作が既に行われ、リジェクト台41上にシートSが存在することを、リジェクト検出部42からの検出結果により制御部8が把握している状態で、シートSの分離搬送動作が引き続き行われ、別途新たに後続のシートSが不具合によるリジェクト動作を行う必要が生じた場合、制御部8は、このリジェクトすべき後続のシートSを、リジェクト台41上に搬送するために必要となる予め設定した所定時間だけ、送出モータ63及び第1モータ11を駆動するよう制御する。そして、制御部8は、リジェクト搬送経路53をリジェクトすべきシートSが搬送され、リジェクト台41上にリジェクトすべきシートSが載置されたであろう時点から予め設定した所定時間経過後に、送出モータ63を駆動し積載台21上の更に後続のシートSを分離搬送するよう制御することができる。
【0065】
このとき、制御部8は、リジェクト台41上にリジェクトすべき後続のシートSが載置されたであろう時点において、送出部6を待機状態とし、作業者による手動操作ボタン18の押下に応じて積載台21上の後続のシートSの分離搬送を再開するよう制御してもよい。
【0066】
シートSの分離搬送の不具合が、3回といった予め設定した所定回数連続して発生した場合には、搬送経路5や送出部6等シート分離搬送装置100のいずれかで何らかの問題が発生している可能性がある。この場合、作業者による問題の排除や調整が必要となる場合がある。そこで、重送検出部66またはシート端検出部67のいずれかまたは双方から、予め設定した所定回数連続して異常を示す検出結果が送信され、これを制御部8が受信した場合、制御部8は、状態表示ランプ19をリジェクトすべきシートSが発生したことを示す橙色からエラーの発生を示す赤色へ変更する。更に制御部8は、第1、第2搬送ローラ71,72によるリジェクトすべきシートSのリジェクト台41への搬送完了後に、第1モータ11の駆動を停止することとしてもよい。
【0067】
次に、本実施形態にかかるシート分離搬送装置100の動作を以下に説明する。作業者がシートSを積載部2に積載し、電源ボタンを押下し、シート分離搬送装置100への給電が開始されると、制御部8は、昇降手段24を作動し、積載台21上のシートSのうち最上位のシートSが送出ローラ61に当接する位置まで積載台21を上昇させる。また、状態表示ランプ19を青色に点灯する。そして、制御部8は、開閉部材駆動モータを制御し、開閉部材76が図4において二点鎖線で示す傾倒姿勢となるよう制御する。
【0068】
その後、作業者が、操作部14を操作し、シートSの大きさを設定する。尚、シートSの大きさの設定は、作業者による手動設定に替えて、積載部2にシートサイズ検出用のセンサーを設置することで自動により行うこととしてもよい。
【0069】
更に、作業者は、積載台21上のシートSを分離搬送するタイミング、搬送されるシートSに不具合が生じたことが検出された場合のその後の対処方法、エラー表示等につき設定を行う。この作業者の手動による設定が行われない場合には、初期設定された汎用的なシートSの大きさ、動作状況が設定されたものとしてその後の動作を実行してもよい。
【0070】
このようにして、シートS分離搬送動作の準備が完了すると、作業者は、シートSの分離搬送動作を開始するため、手動操作ボタン18を押下する。すると、制御部8は、送出モータ63を駆動する。送出モータ63の回転により動力伝達機構を介して送出ローラ61が回転する。またこれと同時に、制御部8は、第1モータ11を駆動する。これより、動力伝達機構を介して第1、第2搬送ローラ71,72の駆動ローラ81、82が回転され、従動ローラ91,92が従動回転する。
【0071】
積載台21上のシートSは、送出ローラ61及び捌き部材62によって、該積載台21上の複数のシートSのうち最上位のシートSが下方のシートSから分離され、後方の送出搬送経路54へ送り出される。図5は、シートSが送出搬送経路54から主搬送経路51に送られる途中の状態を示す。
【0072】
図5では、開閉部材76の上部762が、鉛直方向から20〜40度程度といった所定角度傾倒しているので、シートSは、送出搬送経路54を構成する案内部材563、564及び開閉部材76により案内され、送出搬送経路54から後方の主搬送経路51へと進入する。そして、シートSは、前後の案内部材56に案内されつつ送出ローラ61及び第2搬送ローラ72によって主搬送経路51を上方へと搬送される。
【0073】
その後、シートSの先端部が重送検出部66設置位置を通過し、更にシート端検出部67設置位置を通過する。すると、シート端検出部67は、シートSの先端部Saが通過したことを制御部8に送信する。制御部8は、シート端検出部67からのこの信号を受信し、シートSの搬送方向の長さが適正かどうか判断するため第1モータ11のステップ数の計測を開始する。また、重送検出部66は、シートSが複数枚重なった状態で搬送されていないかどうかチェックし、制御部8に検出結果を送信する。
【0074】
その後、シートSの先端部Saは、第1、第2搬送ローラ71,72によって主搬送経路51からリジェクト搬送経路53へ送られる。制御部8は、シートSの後端部が送出ローラ61によって1枚のシートSがすべて送出搬送経路54に送出されたところで送出モータ63の駆動を停止する。その後シートSの後端部は、送出搬送経路54から抜け出して、主搬送経路51に送り込まれる。その後、主搬送経路51をシートSが更に上方へ搬送され、シートSの後端部Sbが重送検出部66設置位置を通過し、更に、シート端検出部67設置位置を通過する。このシートSの後端部Sbがシート端検出部67設置位置を通過した後の状態を図6に示す。シート端検出部67は、シートSの後端部Sbを検出したことを制御部8に送信する。
【0075】
シート端検出部67からのシートSの後端部Sbの検出結果を受信すると、制御部8は、シート端検出部67によるシートSの先端部Sa検出時点から後端部Sb検出時点までの第1モータ11のステップ数の累積値が、作業者により設定されたシートSの大きさに対応した所定の値以下であるかどうか確認する。累積値が、設定されたシートSの大きさに対応する所定値以下である場合、制御部8は、シートSが正常に分離され、搬送されたと判断する。
【0076】
このようにシートSの搬送方向の長さが適正であり、且つ、重送検出部66でシートSの重送が検出されていないときには、制御部8は、開閉部材駆動モータを駆動し、動力伝達機構を介して揺動軸77を図4において反時計回りに回動し、開閉部材76を実線で示す直立姿勢となるよう揺動させる。
【0077】
そして、制御部8は、第1モータ11を逆回転するとともに、第2モータ12の駆動を開始する。第1モータ11の逆回転により第1、第2搬送ローラ71,72の回転方向は逆方向となり、主搬送経路51を上方へ搬送されていたシートSは、スイッチバック式に下方へと搬送開始される。先頭となったシートSの下端部は、シート端検出部67設置位置、重送検出部66設置位置を順次通過し、開閉部材76設置位置に至る。
【0078】
このとき、図7に示すように、開閉部材76は既に略直立姿勢となっており、該開閉部材76が主搬送経路51の前側に設置された案内部材561と略同一平面となっている。よって、シートSの先頭となった下端部Sbが開閉部材76設置位置に搬送されてきても、開閉部材76の上部762に接触するなどして進行を阻害され邪魔されることなく、円滑に下方へと搬送される。
【0079】
また、開閉部材76は下部761がシートSの搬送空間57側となる後方へ向けて僅かに屈曲するとともに、この屈曲した開閉部材76の下部761の下方に設置された案内部材562の上部562aが、逆に前方へ向けて僅かに屈曲しているので、シートSの下端部が開閉部材76設置位置を通過する際に、開閉部材76の下方に設置された案内部材562の上部562aに接触してジャムを発生させるといったことなく、シートSを適正に下方へ向けて搬送可能である。
【0080】
第2モータ12の駆動により、第3〜第5搬送ローラ73〜75の駆動ローラ83〜85が回転し、また、ベルト311が回転する。シートSは、第3〜第5搬送ローラ73〜75によって下方へ搬送され、シートSの先頭である下端部が主搬送経路51の下部から湾曲した載置用搬送経路52へ進入する。シートSは、搬送方向を前方へと変更され、載置部3へ送り出される。
【0081】
シートSが載置部3に至ると、走行するベルト311により前方へとシートSが搬送される。搬送経路5では、シートSは対向する一対の第1〜第4搬送ローラ71〜74にニップされつつ搬送されたが、載置用搬送部31においては、一対の搬送ローラによるニップから開放され、第5搬送ローラ75とベルト311のニップによって前方へ送出された勢いと、ゴム製のベルト311の摩擦力とによってシートSが搬送され、前方の載置台32へ送られる。
【0082】
このように、載置用搬送部31では、第5搬送ローラ75とベルト311のニップによって搬送された勢いと、ベルト311の摩擦力とによってシートSが搬送されるので、載置台32に置かれたシートSを作業者が素早く取出すことができる。また、作業者が取出す際、一対の搬送ローラや他の押さえ部材等によってシートSが両側からニップされていないので、シートSを抜き取るのに余分な力を必要とせず、作業者の負担を軽減可能である。
【0083】
第1検出部34は、シートSの先端部を検出し、その後シートSの後端部が検出され、制御部8に検出結果を送信する。制御部8は、第1検出部34からのシートSの後端部の検出結果を受信すると、後端部受信時点からその後予め設定した所定時間経過するまでの間、第1、第2モータ11、12の駆動を継続する。そして、制御部8は、この所定時間が経過した後に第1、第2モータ11、12の駆動を停止する。
【0084】
このように、制御部8が、第1検出部34からのシートSの後端部の検出結果を受信した時点より所定時間経過するまでの間第1、第2モータ11、12の駆動を継続することで、載置台32上に送られたシートSは、図8に示すように、シートSの後端部Saがベルト311の前側のベルト用ローラ313より前方に位置し、この結果、該シートSの先頭部分Scが載置台32の前端部321より更に前方へはみ出した状態で載置されている。これより、作業者はシートSの前端部を容易に掴みとり、載置台32から取り除くことができる。
【0085】
また、載置部3は、積載部2の下方に設けられているので、作業者は、高いところに手を伸ばすことなく容易にシートを取り出すことができる。
【0086】
シートSが作業者によって載置台32から取り除かれると、第2検出部35は積載台32上のシートSが取り去られ、載置台32上にシートSがない状態となったことを、制御部8に対し送信する。作業者が、積載台21上の後続のシートSを分離搬送するタイミングについて、シートSが作業者によって載置台32から取り除かれた直後に後続のシートSを送出すよう設定していた場合、制御部8は、第2検出部35からのこの検出結果を受信すると、送出モータ63及び第1モータ11を駆動し、後続のシートSの搬送を開始する。
【0087】
このように、載置シート検出部33からの検出結果に応じて送出モータ63及び第1モータ11を駆動することで、作業者の手動操作がなくても自動で後続のシートSの搬送を開始することができ、シートSより素早く分離搬送することができる。
【0088】
また、シートSが作業者によって載置台32から取り除かれても後続のシートSの搬送を直ぐには開始せず、送出部6による送出しを待機させておき、作業者が手動操作ボタン18を押下したときに、後続のシートSの分離搬送を開始するよう作業者が設定していた場合には、制御部8は、作業者の手動操作ボタン18の押下に応じて送出モータ63及び第1モータ11を駆動し、送出部6によるシートSの分離搬送を開始する。これより、作業者のペースに応じてシートSを搬送させることができる。
【0089】
シートSの搬送の際、重送検出部66によって、シートSの重送が検出されたとき、または、シート端検出部67の検出結果を基に、制御部8が計測した第1モータ11のステップ数の累積値が、作業者により設定されたシートSの大きさに対応した所定の値より大きいため、シートSが正常に1枚だけ搬送されておらず、複数枚連なった状態で搬送されていると判断されるときには、制御部8は、以下に説明するリジェクト動作を実行する。
【0090】
すなわち、リジェクト動作において、制御部8は、まず、状態表示ランプ19を、正常動作を示す青色から、リジェクトされたシートSが発生したことを意味する橙色に変更するよう制御する。そして、制御部8は、第1モータ11の回転を逆方向とすることなく、そのまま同じ回転方向での回転を継続する。シート端検出部67がシートSの後端部を検出した時点から予め設定した所定時間経過後に、制御部8は、第1モータ11の駆動を停止する。
【0091】
これより、シートSは、主搬送経路51を上方へ搬送され、リジェクト搬送経路53に至り、湾曲した案内部材56により前方へ搬送方向が変更される。該シートSの後端部がシート端検出部67設置位置を通過した後、第1、第2搬送ローラ71,72によって所定時間シートSが搬送されることで、シートSは、リジェクト部4へ送られる。リジェクト部4では、リジェクト台41上に置かれたシートSがリジェクト検出部42により検出され、制御部8に送信される。
【0092】
このように、不具合検出部により不具合が検出されたシートSを回収するリジェクト部4を備えたので、シートSを分離し、載置部3へ搬送する際、シートSの重送や、複数枚連なって搬送される等の不具合が生じたとき、不具合のあったシートSをリジェクト部4に回収し、後続のシートSの搬送を引き続き行うことも可能となる。よって、不具合のある毎に装置を停止させないで作業を維持すればよい。これより、作業時間を短縮可能である。
【0093】
制御部8は、リジェクト検出部42からのリジェクト台41上のシートSの検出結果を受信した後、作業者の設定に応じた動作を実行する。例えば、制御部8は、報知部43によるリジェクト部4へのシートSの回収を報知し、状態表示ランプ19を不具合検出時に橙色に点灯させた状態を継続することができる。このように、報知部43は、リジェクト検出部42の検出結果に基づき、リジェクト部4へのシート回収を報知するので、リジェクト部4に不具合のあるシートSが回収されたことを作業者が容易に把握することができる。また、シートSがリジェクト部4に回収されたまま放置されるのを防止することができる。
【0094】
その後、作業者の設定により、制御部8は、手動操作ボタン18を操作できなくするなどしてシートSの分離搬送動作を一時中断するよう制御する。そして、リジェクト台41上のシートSが作業者によって除去された時点で、シートSの分離搬送動作を再開することができる。
【0095】
また、作業者の設定により、このようにリジェクトされたシートSがたった1枚発生した時点では直ぐに動作を停止せず、制御部8が送出モータ62を駆動して、積載台21上に残存する後続のシートSの分離搬送動作を継続することとしてもよい。
【0096】
積載台21上の全てのシートSが送出部6によって搬送経路5へ送出され、載置台32またはリジェクト台41のいずれかに載置された時点で制御部8は、シートSの分離搬送動作を停止する。
【0097】
以上より、シート分離搬送装置100は、複数のシートが積載される積載部2と、積載部2に積載されたシートを1枚ずつ分離し搬送経路5へ送出する送出部6と、搬送経路5内を搬送されたシートSを、作業者が取り出し可能に載置する載置部3と、搬送経路5内で、シートSをスイッチバック式に搬送し、積載部2におけるシート積載方向と同じ方向で前記載置部3にシートSを載置するようシートSを搬送する搬送部9とを備えたので、作業者が、複数のシートSが積載されたシート束からシートSを1枚だけ取り出したいとき、容易に1枚だけ取り出すことができるとともに、該シートSは、積載部のシート積載方向と同じ方向で載置部に載置されるので、作業効率が向上する。
【0098】
次に、上記シート分離搬送装置100を複数台備えたシート分離搬送システム110について以下に説明する。図9は、シート分離搬送システム110の概略図である。シート分離搬送システム110は、複数台のシート分離搬送装置101〜108が上下左右に並設され、各々のシート分離搬送装置101〜108とパーソナルコンピュータ99とが電気的に接続されている。シート分離搬送装置101〜108とパーソナルコンピュータ99との接続方法は、USBケーブルや専用ケーブルを用いた有線による接続としてもよく、通信アンテナまたは通信ネットワークを用いて無線により社内または社外のパーソナルコンピュータ99とシート分離搬送装置101〜108とを接続することとしてもよい。
【0099】
パーソナルコンピュータ99では、複数のシート分離搬送装置101〜108のうち、いずれの装置に積載されたシートSをどのようなタイミングで分離搬送するのかを作業者が設定できるようになっている。そして、この作業者によって設定された情報に基づいて、パーソナルコンピュータ99の制御装置98は、各シート分離搬送装置101〜108の動作を制御する。
【0100】
更に、制御装置98は、作業者の設定により、一部のシート分離搬送装置101〜108の積載部201〜208に積載されたシートSが、1組のシート分離搬送動作で不要となるとき、必要なシートSが積載されたシート分離搬送装置101〜108を動作させ、不要なシートSが積載されたシート分離搬送装置101〜108を動作させないよう制御することができる。この場合、1組のシート分離搬送動作で不要なシートSを搬送しないことによって、容易に必要なシートSのみを取り出すことができる。
【0101】
また、制御装置98は、作業者の設定により、1組のシート分離搬送動作で、各シート分離搬送装置101〜108の載置部321〜328に載置されたシートSを、作業者が全て取り除いたとき、次の組のシート分離搬送動作を行うよう制御することができる。この場合、次の組のシートSをより素早く分離搬送することが可能となる。
【0102】
また、制御装置98は、作業者の設定により、1組のシート分離搬送動作に含まれる複数枚のシートSについて、前記シートSを並べる順序が予め指定されたとき、前記順序に基づいて、各シート分離搬送装置101〜108の動作を制御することができる。より詳しくは、制御装置98は、作業者の設定により、シートSを並べる順序に基づいて、各シート分離搬送装置101〜108を順次動作させるよう制御することができる。更に、各シート分離搬送装置101〜108は、作業者が取り出すべきシートSが積載されたシート分離搬送装置101〜108であることを作業者に対し報知する報知部431〜438を備え、制御装置98は、作業者の設定により、シートSを並べる順序に基づいて、各シート分離搬送装置の報知部431〜438により報知することができる。
【0103】
図10に複数組のシート分離搬送動作の設定方法の一例を示す。図10では、シート分離搬送装置101〜108にそれぞれ装置1〜装置8の番号が付されている。そして、例えば1通の封筒に封入すべき1組のシートSの種類を、ダイレクトメールの宛先に応じて割り当てている。各種シートSは、番号が付されたシート分離搬送装置101〜108の積載台211〜218に作業者によってそれぞれ積載される。
【0104】
そして、例えば、図10に示す一覧表の第1番目の宛先については、シート分離搬送装置101〜108のうち、装置番号が装置3、装置5のシート分離搬送装置103、105のシートSが不要であり、他の1,2,4,6〜8のシート分離搬送装置101、102、104、106〜108に積載されたシートSは必要である。この場合、制御装置98は、シート分離搬送装置103、105を動作させず、シート分離搬送装置103、105の積載台213、215上のシートSを分離搬送しないこととする。そして、制御装置98は、他のシート分離搬送装置101,102,104、106〜108を動作させ、積載台211,212,214、216〜218からシートSを分離搬送し、載置台321、322、324、326〜328上に、搬送したシートSを載置することとする。
【0105】
また、図10に示す一覧表では、シートSを並べる順序が指定されている。制御装置98は、この一覧表で指定された順序どおりに、シート分離搬送装置101、102、104、106〜108を順次動作させる。例えば、第1番目の宛先について、まず、順序が1番目となっている装置1のシート分離搬送装置101を動作させ、積載台211上のシートSを載置台321に搬送する。装置1の載置シート検出部が載置台321から作業者の手によってシートSが取り除かれたことを検出し、制御装置98が検出結果を受信した後、2番目の順序となっている装置2のシート分離搬送装置102を動作させるなどといった具合に、予め設定されたシートSの順序に基づき動作の必要なシート分離搬送装置101〜108を順次動作させる。
【0106】
装置2の次は、順序が3番目の装置を動作させる。ここで、装置2の隣の装置3については、シートSが不要なので、装置3を動作させず、装置2に続いて順序が3番目の装置4を動作させる。装置4の次は、順序が4番目の装置6のシート分離搬送装置106を動作させる。装置6の次は、一覧表では、順序が5番目となっているのが装置8である。よって、装置6のシート分離搬送装置106の載置台326からシートSが取り除かれると、装置6の隣の装置7ではなく、1つ飛ばした装置8のシート分離搬送装置108を動作させ、装置8に続き、順序が6番目の装置7のシート分離搬送装置107を動作させる。
【0107】
このように、制御装置98は、1組のシート分離搬送動作に含まれる複数枚のシートSについて、前記シートSを並べる順序が予め指定されたとき、前記順序に基づいて、各シート分離搬送装置101〜108の動作を制御するので、シートSを取り出す順序を容易に理解することができるとともに、シートSの取り忘れを防止可能である。
【0108】
また、制御装置98は、この一覧表で指定されたシートSを並べる順序通りに、シート分離搬送装置101〜108の報知部431〜438により報知を行う。よって、例えば、一覧表の1番目の宛先について、装置1,2,4,6,8,7の順序で、シート分離搬送装置101,102,104,106,108,107が動作され、この各装置の動作中、及び載置台321,323,324,326,328,327上にシートSが載置されてる間、各装置の報知ランプ441〜448を点灯させる。これより、作業者は、次に取り出すべきシートSがどこにあるのかを、瞬時に把握し、素早く作業することができる。そして、作業者は、取り出した複数枚のシートSを、そのままの順番で一纏めにして封筒に封入することができる。よって、封入すべきシートSの順序が、宛先毎に異なる場合であっても、作業者は、シートSを取り出した順番のまま封筒へ入れることができ、改めてシートSを並べ替える必要がないので、効率よく作業できる。
【0109】
作業者が、1番目の宛先について、シート分離搬送装置101,102,104、106〜108の載置台321、322、324、326〜328に載置されたシートSを全て取り除き、各シート分離搬送装置101〜108の載置シート検出部から各載置台321、322、324、326〜328上からシートSが取り除かれた状態であるとの検出結果が、パーソナルコンピュータ99の制御装置98に送信されると、制御装置98は、次の宛先の封筒に封入すべき1組のシートSについて、同様に、必要となっている装置1,3,4,5,7,8のシート分離搬送装置100、103〜105、107、108を順次動作させる。
【0110】
仮に、いずれかのシート分離搬送装置101〜108でシート搬送の不具合が発生したときには、作業者の設定により全ての動作を一時的に停止し、その組のシート分離動作を改めてやり直すなど適切な処理を行う。即ち、例えば、いずれかのシート分離搬送装置101〜108の不具合検出部から制御装置98に不具合の検出が送信された場合、制御装置98は、全てのシート分離搬送装置101〜108の動作を一時的に停止する。そして、載置台321〜328上に載置されているシートS及び載置台321〜328から作業者が取り出した同じ組のシートSを、作業者が元の積載台211〜218へ戻す。パーソナルコンピュータ99より、不具合のあった組のシート分離搬送動作をやり直すための操作を、作業者が行うと、制御装置98は、その組のシート分離搬送動作を再度順序1から順次行う。
【0111】
このように、シート分離搬送システム110は、各シート分離搬送装置101〜108の動作を制御するパーソナルコンピュータ99に備えた制御装置98により制御するので、複数枚を1組とするシートSの分離搬送動作を一括管理することができる。
【0112】
尚、上記実施形態では、シート分離搬送装置100の載置部3は、積載部2の下方に設けられたが、これに限定されず、積載部の上方に設けてもよく、左右いずれかに並設してもよい。載置部を積載部の上方または下方に設けたほうが、左右いずれかに設けるより装置を小さくできる点で好ましい。
【0113】
また、作業者の設定により、搬送経路におけるシートの搬送経路を、載置用搬送経路とリジェクト搬送経路とを切り替え可能としもよい。この場合、不具合検出部によって不具合が検出されたシートをスイッチバック式に搬送して載置用搬送経路を通過させ、載置部に載置するとともに、不具合の検出されなかったシートを搬送ローラの回転方向を反転させることなくそのままリジェクト搬送経路を通過させ、リジェクト部で回収し、作業者が取り出せるようにしてもよい。
【0114】
また、搬送経路の途中位置に設けられ、搬送されるシートに不具合が生じたことを検出する不具合検出部と、不具合検出部により不具合が検出されたシートを回収するリジェクト部4とを備えたが、これらを備えない構成とし、単にシートを分離搬送し、載置部に載置する動作のみを行うこととしてもよい。また、不具合のあるシートがリジェクト部に回収されたことを検出するリジェクト検出部42と、リジェクト検出部42の検出結果に基づき、リジェクト部4へのシートSの回収を報知する報知部43を備えたが、これらを備えなくてもよい。
【0115】
また、シートSを所定のタイミングで搬送するよう搬送部9の動作を制御する制御部8を備えたが、機械的機構により搬送部の動作を開始及び停止させてもよい。搬送部の動作を制御部により制御し、作業者の所望するタイミングでシートを搬送すれば作業効率を向上可能となる。
【0116】
載置部3にシートSが載置されていることを検出する載置シート検出部33を備え、制御部8は、載置シート検出部33の検出結果に基づいて搬送部9によるシートSの搬送を制御したが、載置シート検出部33を備えなくてもよい。また、第2検出部35は積載台32上のシートSが取り去られ、載置台32上にシートSがない状態となったことを、制御部8に対し送信すると、作業者の設定により、制御部は、すぐに、または作業者による手動操作ボタン18を押下後に、積載台上の後続のシートSを送出部によって送り出したが、これに限定されず、作業者がシートを載置部から取り除く前の段階で、積載部から送出部によって搬送経路へ搬送開始しておき、搬送経路内で待機させておいてもよい。そして、制御部が、第2検出部から載置台上のシートが取り除かれたとの検出結果を受信すると、第2モータの駆動を再開し、後続のシートを載置台上に載置してもよい。これより、より短時間で後続のシートを載置台に載置可能である。
【0117】
また、上記実施形態のシート分離搬送システムでは、パーソナルコンピュータ99に制御装置98を備えたが、これに替えて、サーバーを用い、該サーバーと各シート分離搬送装置とを無線または有線の通信回線により接続し、サーバーの制御装置が各シート分離搬送装置101〜108の動作を制御するようにしてもよい。この場合、通信回線に接続されたパーソナルコンピュータ等の端末からシート分離搬送動作の設定を行うことも可能である。
【0118】
更に、制御装置98が、パーソナルコンピュータ99またはサーバーに替えて複数のシート分離搬送装置101〜108のうちの1台または複数台に内蔵されていてもよい。制御装置98がシート分離搬送装置100に内蔵されている場合、該シート分離搬送装置はテンキーや液晶パネル等の操作部及び表示部を備えることが好ましく、シート分離搬送動作に関する各種設定は、この操作部により行い、表示部に設定内容を表示する。
また、シート分離搬送システム110は、搬送経路内で、シートをスイッチバック式に搬送し、積載部におけるシート積載方向と同じ方向で前記載置部にシートを載置する上記実施形態に示したシート分離搬送装置を複数備えたが、搬送経路において、シートをスイッチバック式でなく搬送するシート分離搬送装置を用いてもよく、また、積載部と載置部のシートの積載方向が異なる方向となるシート分離搬送装置を用いてもよい。更に、積載部と載置部とで、シートの表裏が反転してもよい。
【0119】
また、制御装置98は、1組のシート分離搬送動作に含まれる複数枚のシートについて、シートを並べる順序が予め指定されたとき、順序に基づいて、各シート分離搬送装置の動作を制御することとし、制御装置98は、シートを並べる順序に基づいて、各シート分離搬送装置を順次動作させるよう制御したが、複数台のシート分離搬送装置を同時に動作させてもよい。この場合、シートの分離搬送に要する時間を短縮可能である。
【0120】
また、各シート分離搬送装置101〜108は、作業者が取り出すべきシートが積載されたシート分離搬送装置101〜108であることを作業者に対し報知する報知部431〜438を備え、制御装置98は、シートSを並べる順序に基づいて、各シート分離搬送装置の報知部431〜438により報知したが、報知部を備えなくてもよい。
【符号の説明】
【0121】
S シート
2、201〜208 積載部
3、321〜328 載置部
4 リジェクト部
6 送出部
8 制御部
9 搬送部
33 載置シート検出部
42 リジェクト検出部
43、431〜438 報知部
98 制御装置
99 パーソナルコンピュータ
100〜108 シート分離搬送装置
110 シート分離搬送システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10