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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-147278(P2015-147278A)
(43)【公開日】2015年8月20日
(54)【発明の名称】用紙加工装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 5/20 20060101AFI20150724BHJP
   B26D 1/08 20060101ALI20150724BHJP
【FI】
   B26D5/20 C
   B26D1/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2014-22190(P2014-22190)
(22)【出願日】2014年2月7日
(71)【出願人】
【識別番号】390002129
【氏名又は名称】デュプロ精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100118625
【弁理士】
【氏名又は名称】大畠 康
(74)【代理人】
【識別番号】100144200
【弁理士】
【氏名又は名称】奥西 祐之
(72)【発明者】
【氏名】山口 太一
(72)【発明者】
【氏名】瀧谷 和也
(72)【発明者】
【氏名】永山 知之
(72)【発明者】
【氏名】高橋 克典
【テーマコード(参考)】
3C024
3C027
【Fターム(参考)】
3C024CC01
3C027JJ12
(57)【要約】
【課題】ローラ間距離を変えずに最後方成果物寸法を短くすることを可能とするとともに、ユーザにとって使い勝手が優れているという用紙加工装置を提供する。
【解決手段】用紙100を裁断する裁断刃34と、上流側ローラ対5aと、下流側ローラ対5bと、制御部6と、を備えて、用紙に形成された成果物を裁断する用紙加工装置において、最後方成果物102aの寸法をA、最後方余白部104aの寸法をB、下流側隣接部分の寸法をC、ローラ間距離をXとするとき、A≧Xである場合に、最後方成果物の裁断を実行するように制御し、A<Xであり且つA+B≧Xである場合であっても、最後方成果物の裁断を実行するように制御する。また、制御部は、A<Xであり且つA+B<Xである場合であっても、最後方成果物に関係した何らかのジョブを実行するように制御する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙搬送方向と直交する方向に用紙を裁断する裁断刃と、
前記裁断刃に対して用紙搬送方向上流側に配置された上流側ローラ対と、
前記裁断刃に対して用紙搬送方向下流側に配置された下流側ローラ対と、
前記裁断刃と前記上流側ローラ対と前記下流側ローラ対との動作をそれぞれ制御する制御部と、を備えて、前記用紙に形成された成果物を裁断する用紙加工装置において、
前記成果物のうち用紙搬送方向の最も後方に位置する最後方成果物の寸法をA、前記最後方成果物の用紙搬送方向上流側に位置する最後方余白部の寸法をB、前記最後方成果物の用紙搬送方向下流側に位置する下流側隣接部分の寸法をC、用紙搬送方向における上流側ローラ対と下流側ローラ対との間でのローラ間距離をXとするとき、
前記制御部は、
A≧Xである場合に、前記最後方成果物の裁断を実行するように制御し、
A<Xであり且つA+B≧Xである場合であっても、前記最後方成果物の裁断を実行するように制御する、用紙加工装置。
【請求項2】
請求項1に記載の用紙加工装置において、前記制御部は、
A<Xであり且つA+B<Xである場合であっても、前記最後方成果物に関係した何らかのジョブを実行するように制御する、用紙加工装置。
【請求項3】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、A+B+C≧Xとなる前記下流側隣接部分の用紙搬送方向下流側の前端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある前記用紙の部分をそのまま搬送して排出することである、用紙加工装置。
【請求項4】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、A+B+C≧Xとなる前記下流側隣接部分の用紙搬送方向上流側の後端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある前記用紙の部分を細かく裁断して排出することである、用紙加工装置。
【請求項5】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、A+B+C≧Xとなる前記下流側隣接部分の用紙搬送方向下流側の前端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある前記用紙の部分をそのまま搬送して排出するか、前記下流側隣接部分の用紙搬送方向上流側の後端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある前記用紙の部分を細かく裁断して排出するかのいずれかを選択するように促すことである、用紙加工装置。
【請求項6】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、前記最後方成果物の用紙搬送方向下流側の前端の裁断が不可能であるという旨を報知することである、用紙加工装置。
【請求項7】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、A+B≧Xとなるように、前記最後方成果物の用紙搬送方向下流側の前端位置を用紙搬送方向下流側にシフトさせることを必要とする旨を報知することである、用紙加工装置。
【請求項8】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、A+B≧Xとなるように前記成果物の寸法をそのままにした状態で前記成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直して、A+B≧Xとなる場合に前記用紙の加工動作を実行することである、用紙加工装置。
【請求項9】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、A+B≧Xとなるように前記成果物の寸法をそのままにした状態で前記成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直してもA+B≧Xとならない場合、A+B+C≧Xとなる前記下流側隣接部分の用紙搬送方向下流側の前端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある前記用紙の部分をそのまま搬送して排出することである、用紙加工装置。
【請求項10】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、A+B≧Xとなるように前記成果物の寸法をそのままにした状態で前記成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直してもA+B≧Xとならない場合、A+B+C≧Xとなる前記下流側隣接部分の用紙搬送方向上流側の後端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある前記用紙の部分を細かく裁断して排出することである、用紙加工装置。
【請求項11】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、A+B≧Xとなるように前記成果物の寸法をそのままにした状態で前記成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直してもA+B≧Xとならない場合、A+B+C≧Xとなる前記下流側隣接部分の用紙搬送方向下流側の前端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある前記用紙の部分をそのまま搬送して排出するか、前記下流側隣接部分の用紙搬送方向上流側の後端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある前記用紙の部分を細かく裁断して排出するかのいずれかを選択するように促すことである、用紙加工装置。
【請求項12】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記ジョブは、A+B≧Xとなるように前記成果物の寸法をそのままにした状態で前記成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直してもA+B≧Xとならない場合、前記最後方成果物の用紙搬送方向下流側の前端の裁断が不可能であるという旨を報知することである、用紙加工装置。
【請求項13】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記制御部は、前記最後方成果物の裁断又は前記最後方成果物に関係した何らかのジョブを実行するのに先だって、用紙搬送方向における前記用紙の寸法と前記用紙における希望面付け数とに基づいて、用紙搬送方向における加工可能な最大成果物寸法A’を算出し、
用紙搬送方向における最前方余白部寸法をDとして、A’+D≧Xである場合、用紙搬送方向の最大成果物寸法A’を表示するように制御する、用紙加工装置。
【請求項14】
請求項2に記載の用紙加工装置において、前記制御部は、前記最後方成果物の裁断又は前記最後方成果物に関係した何らかのジョブを実行するのに先だって、用紙搬送方向における用紙寸法をP、用紙搬送方向下流側から見てk番目の希望裁断寸法をLkとするとき、
用紙搬送方向における前記用紙の残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]を順次算出して表示するように制御する、用紙加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、用紙搬送方向と直交する方向に用紙を裁断する裁断加工部を少なくとも有する用紙加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
用紙加工装置では、用紙を搬送する2組のローラ対と、当該2組のローラ対の間に配置された裁断刃とを備える裁断加工部によって、用紙における余白部を用紙搬送方向と直交する方向に裁断することが行われている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
特許文献1は、用紙搬送方向と直交する方向に用紙の余白部を裁断する際に発生する用紙後端側の余白部(いわゆる後端ドブ)や用紙前端側の余白部(いわゆる先端ドブ)を、短い幅で細かく裁断することを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−232700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、用紙搬送方向における用紙上に形成される最後方成果物(印刷部分)の寸法(以下、単に最後方成果物寸法ということがある。)をできる短くしたいという要望がある。用紙搬送方向における用紙後端から最後方成果物の前端までの寸法(以下、単に用紙後端からの最後方成果物寸法ということがある。)は、裁断刃に対して用紙搬送方向の上流側と下流側とのそれぞれに配置された上流側ローラ対と下流側ローラ対との間でのローラ間距離(以下、単にローラ間距離ということがある。)の影響を受けている。そのため、ローラ間距離を短くすることによって、用紙後端からの最後方成果物寸法を短くすることが行われている。
【0006】
ローラ間距離を短くするために、上流側及び下流側のローラ対のローラ径を小さくするか、裁断刃の刃厚を薄くするかのいずれかの方策が行われている。しかしながら、ローラ径を小さくすることは、ローラが撓みやすくなるため用紙搬送の精度を低下させ、裁断刃の刃厚を薄くすることは、裁断刃の強度不足になるため裁断不良を引き起こす恐れがある。また、上流側及び下流側のローラ対と裁断刃との間は、それぞれ、裁断された余白部の裁断屑が落下するための落下スペースを構成しており、各ローラ対と裁断刃とが接近しすぎると、落下スペースが十分に確保されなくなる。そのため、ローラ間距離をさらに短くすることは、装置の構成上、一定の限界がある。
【0007】
また、従来の用紙加工装置では、最後方成果物寸法がローラ間距離よりも長い場合だけ裁断加工を実行し、最後方成果物寸法がローラ間距離よりも短い場合には裁断加工を受け付けないで各種加工が実行されないように構成されている。すなわち、最後方成果物寸法がローラ間距離よりも長くて裁断加工が確実に実行できる場合だけ各種加工を可能としている。裁断加工を含む各種加工の設定条件をユーザが適切に見直すことによって、裁断加工が不可能になっていた原因を解消できる場合であっても、当該原因をユーザが知ることもできない。また、各種加工の設定条件をユーザが適切に見直したとしても裁断加工が不可能になっていた原因を解消できない場合には、ユーザが他の何らかの方策を取ろうとしても、ユーザは用紙加工装置からの何らかのアクションを受け取ることができない。このように、いずれの場合であっても、従来の用紙加工装置は、ユーザにとっては使い勝手の良くない用紙加工装置であるという印象を与えている。以上のように、従来の用紙加工装置は、最後方成果物寸法をさらに短くすることができないことに加えて、ユーザにとって使い勝手が良くないという問題を有する。
【0008】
したがって、この発明の解決すべき技術的課題は、ローラ間距離を変えずに最後方成果物寸法を短くすることを可能とするとともに、ユーザにとって使い勝手が優れているという用紙加工装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記技術的課題を解決するために、この発明によれば、以下の用紙加工装置が提供される。
【0010】
すなわち、この発明に係る用紙加工装置は、
用紙搬送方向と直交する方向に用紙を裁断する裁断刃と、
前記裁断刃に対して用紙搬送方向上流側に配置された上流側ローラ対と、
前記裁断刃に対して用紙搬送方向下流側に配置された下流側ローラ対と、
前記裁断刃と前記上流側ローラ対と前記下流側ローラ対との動作をそれぞれ制御する制御部と、を備えて、前記用紙に形成された成果物を裁断する用紙加工装置において、
前記成果物のうち用紙搬送方向の最も後方に位置する最後方成果物の寸法をA、前記最後方成果物の用紙搬送方向上流側に位置する最後方余白部の寸法をB、前記最後方成果物の用紙搬送方向下流側に位置する下流側隣接部分の寸法をC、用紙搬送方向における上流側ローラ対と下流側ローラ対との間でのローラ間距離をXとするとき、
前記制御部は、
A≧Xである場合に、前記最後方成果物の裁断を実行するように制御し、
A<Xであり且つA+B≧Xである場合であっても、前記最後方成果物の裁断を実行するように制御することを特徴とする。
また、前記制御部は、A<Xであり且つA+B<Xである場合であっても、前記最後方成果物に関係した何らかのジョブを実行するように制御する。
【0011】
上記構成によれば、最後方成果物の寸法がローラ間距離以上である場合、最後方成果物の裁断が実行されて、最後方成果物寸法がローラ間距離よりも長い最後方成果物を得ることができる。また、用紙搬送方向における用紙後端から最後方成果物の前端までの寸法(すなわち、用紙後端からの最後方成果物寸法)がローラ間距離以上である場合、最後方成果物の裁断が実行されて、最後方成果物寸法を短くした最後方成果物を得ることができる。また、用紙後端からの最後方成果物寸法がローラ間距離よりも短い場合であっても、最後方成果物に関係した何らかのジョブが実行されるので、ユーザは当該ジョブに基づいて何らかのアクションを取ることができるので、ユーザにとって使い勝手が良好であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】この発明の一実施形態に係る用紙加工装置の全体構成を模式的に示す縦断面図である。
図2図1に示した用紙加工装置の電気的構成を示すブロック図である。
図3】用紙搬送方向と直交する左右方向に用紙を裁断する裁断加工部を説明する模式図である。
図4】用紙の最後方成果物周辺を模式的に示す説明図である。
図5】加工ジョブの登録動作を説明するフローチャートである。
図6】裁断条件の登録動作を説明するフローチャートである。
図7図6に示したフローチャートにおける裁断条件の決定ジョブを説明するフローチャートである。
図8図7に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第1例を説明するフローチャートである。
図9図7に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第2例を説明するフローチャートである。
図10図7に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第3例を説明するフローチャートである。
図11図7に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第4例を説明するフローチャートである。
図12図7に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第5例を説明するフローチャートである。
図13図7に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第6例を説明するフローチャートである。
図14図7に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第7例を説明するフローチャートである。
図15図14に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第8例を説明するフローチャートである。
図16図14に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第9例を説明するフローチャートである。
図17図14に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第10例を説明するフローチャートである。
図18図14に示したフローチャートに続く裁断条件の決定ジョブの第11例を説明するフローチャートである。
図19】裁断条件の登録動作の他の例を説明するための模式図である。
図20】裁断条件の登録動作の他の例を説明するフローチャートである。
図21】裁断条件の登録動作のさらに他の例を説明するための模式図である。
図22】裁断条件の登録動作のさらに他の例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら用紙加工装置1及び用紙加工方法を説明するが、説明の都合上、図1等に記載しているように、用紙搬送方向Tの下流側を、「前方」又は単に「下流側」と呼んでいる。用紙搬送方向Tの上流側を、「後方」又は単に「上流側」と呼んでいる。また、用紙搬送経路10を挟んだ上下を、「上側」又は「下側」と呼んでいる。また、用紙幅方向(用紙搬送方向Tと直交する水平方向)を「左右方向」と呼び、後方から見た状態で「右方」と「左方」を規定している。
【0014】
(用紙加工装置の全体構成)
図1は、この発明の一実施形態に係る用紙加工装置1の全体構成を模式的に説明する縦断面図である。この用紙加工装置1は、積載された多数枚の用紙100(用紙束Q)から用紙100を1枚ずつ用紙搬送方向Tに送り出す給紙装置7と、給紙装置7から送り出された用紙100を搬送しながら加工する装置本体2と、排紙トレイ18と、を備えている。給紙装置7から排紙トレイ18に至る経路においては、複数個のローラ対4と、上流側ローラ対5a及び下流側ローラ対5bと、からなる搬送手段によって、用紙搬送経路10が形成されている。用紙搬送経路10の途中に設けられた用紙検出センサによって、搬送中の用紙100の位置が適宜に検出される。
【0015】
給紙装置7は、給紙ユニット3と、吸着搬送機構8と、斜行搬送機構9と、を備えている。給紙ユニット3は、多数枚の用紙100が積載されるとともに昇降可能に構成された給紙台30を備えている。給紙台30は、給紙台昇降モータを駆動源とする昇降装置を用いて電動で昇降する。給紙台30の上限位置及び下限位置は、それぞれ上限リミッタスイッチ及び下限リミッタスイッチによって検出されていて、当該リミッタスイッチは万が一のための安全装置として機能する。
【0016】
用紙搬送経路10上には、給紙装置7の側から順に(すなわち、上流側から下流側に向けて)、少なくとも、第1加工ユニット20、第2加工ユニット21、及び用紙搬送方向Tと直交する左右方向に用紙100を裁断する裁断刃34が設けられている。第1加工ユニット20、第2加工ユニット21、及び裁断刃34は、それぞれ、装置本体2に対して着脱自在なユニットとして設けられたり、装置本体2に対して固設されたりすることができる。それらがユニットとして用いる場合には、いずれの設置場所にも着脱自在であるように、外観上同じ寸法や形状を有するように構成される。また、第1加工ユニット20、第2加工ユニット21、及び裁断刃34には、駆動手段(図示せず)が連結されている。なお、第1加工ユニット20及び第2加工ユニット21は、2つの加工ユニットだけを意味するのでなく、2つ以上の加工ユニットを含む広い概念として規定される。加工ユニットとして、縦裁断用ユニット、横裁断用ユニット、縦折り型用ユニット、横折り型用ユニット、丸め加工用ユニット又はミシン目加工用ユニット等を例示することができる。加工用途に応じて、これらの各種加工ユニットの中から必要とされる加工ユニットが選択され、選択された加工ユニットが装置本体2内での適宜の位置に組み込まれる。更に、用紙加工装置1は、用紙100の裁断によって発生する裁断屑を回収するためのゴミ箱11を装置本体2内の底部に有している。
【0017】
(用紙加工装置の電気的構成)
図2は、用紙加工装置1の電気的構成を示すブロック図である。用紙加工装置1は、用紙加工装置1の各種動作を制御する制御部(CPU:中央演算処理装置)6を装置本体2に備えている。ROM(リードオンリーメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、EEPROM(電気的に消去書き込み可能なメモリ)、操作パネルのスイッチ類、メインモータ等のモータ、及び各種センサが、I/Oポートを介して、制御部6に接続されている。制御部6は、用紙加工装置1の全体の動作を制御するとともに、用紙100の搬送位置を制御したり、第1加工ユニット20,第2加工ユニット21や裁断加工部5での各種構成要素を制御したりする。操作パネルを用いて、各種加工ジョブに関する情報が設定登録されたり、エラー情報が報知されたりする。情報の報知というのは、操作パネルにおける表示面での表示やスピーカーによる音声告知を意味している。操作パネルには、一連の用紙加工動作を開始するためのスタートボタンが設けられている。
【0018】
(裁断加工部5の構成)
図3に示すように、裁断加工部5は、用紙搬送方向Tと直交する左右方向に用紙を裁断する裁断刃34と、裁断刃34に対して上流側に配置された上流側ローラ対5aと、裁断刃34に対して下流側に配置された下流側ローラ対5bと、を備える。裁断刃34は、用紙搬送経路10に対して上方に配置された可動刃と、用紙搬送経路10に対して下方に配置された固定刃と、から構成されている。可動刃及び固定刃は、それぞれ、用紙搬送方向Tと直交する左右方向に延びている。可動刃は、動力伝達機構を介して可動刃駆動モータ等の駆動源に連結されている。可動刃は、略水平方向に対して、刃先部から刃元部に行くに従って低くなるように傾斜しており、可動刃駆動モータ等の駆動力により、傾斜状態を保ちながら上下方向に平行移動する。可動刃が下降することによって、用紙搬送方向に隣り合う成果物同士の境界部分や、用紙搬送方向に隣り合う成果物の間にある余白部、あるいは、最前方成果物102zの前方にある最前方余白部104zや最後方成果物102aの後方にある最後方余白部104aのような各種余白部(いわゆるドブ)を裁断する。可動刃が所定の裁断位置に達しているか否かについては、可動刃下限検出センサによって検出される。
【0019】
上流側ローラ対5aは、用紙搬送経路10の下方に配置された上流側の駆動ローラと、用紙搬送経路10の上方に配置されるとともに上流側の駆動ローラに対して従動する上流側の従動ローラと、によって構成される。上流側の従動ローラは、従動ローラ用スプリングによって、上流側の駆動ローラの外周に圧接され、上流側の駆動ローラと上流側の従動ローラとの間で上流側ニップ点5cを形成している。同様に、下流側ローラ対5bは、用紙搬送経路10の下方に配置された下流側の駆動ローラと、用紙搬送経路10の上方に配置されるとともに下流側の駆動ローラに対して従動する下流側の従動ローラと、によって構成される。下流側の従動ローラは、従動ローラ用スプリングによって、下流側の駆動ローラの外周に圧接され、下流側の駆動ローラと下流側の従動ローラとの間で下流側ニップ点5dを形成している。
【0020】
図3において、上流側ローラ対5aの上流側ニップ点5cと下流側ローラ対5bの下流側ニップ点5dとの間の距離、すなわちローラ間距離をXとしている。用紙搬送経路10に沿って搬送される用紙100は、上流側ローラ対5aの上流側ニップ点5cと下流側ローラ対5bの下流側ニップ点5dとの間でニップされる。
【0021】
(用紙の最後方成果物周辺について)
用紙100の最後方成果物102aの周辺について、図4を参照しながら説明する。
【0022】
用紙100の用紙搬送方向Tには、複数の成果物(印刷部分)が形成されている。用紙搬送方向Tの最も上流側には、最後方に位置する最後方成果物(最後方印刷部分)102aが形成されている。最後方成果物102aの下流側には、2番目に後方に位置する第2後方成果物102bが形成されている。以下同様に、用紙搬送方向Tの下流側において、さらなる成果物(図19に図示する102c,102d,102e,・・・,102v,102w,102x,102y等)が形成されており、用紙搬送方向Tの最も下流側には、最前方に位置する最前方成果物102z(図19,21に図示)が形成されている。なお、用紙搬送方向Tと直交する左右方向にも、複数の成果物(印刷部分)が形成されていて、複数の成果物(印刷部分)が、通常、マトリックス状に用紙100に形成されている。用紙搬送方向Tに形成されている各成果物(印刷部分)の寸法は、同じであっても、異なっていてもよい。
【0023】
用紙100は、用紙搬送方向Tにおいて、用紙100の最も上流側に位置する最後端106aと、最後方成果物102aの上流側に位置する最後方成果物後端106bと、最後方成果物102aの下流側に位置する最後方成果物前端106cと、第2後方成果物102bの上流側に位置する第2後方成果物後端106dと、を備えている。最後端106aと最後方成果物後端106bとの間には最後方余白部104aが形成されている。最後方成果物前端106cと第2後方成果物後端106dとの間には第2後方余白部104bが形成されている。なお、最後方成果物前端106cは、第2後方余白部104bの第2後方余白部後端でもあり、第2後方成果物後端106dは、第2後方余白部104bの第2後方余白部前端でもある。なお、この実施形態においては、第2後方余白部104bが最後方成果物102aの用紙搬送方向Tの下流側に隣接して位置しているので、第2後方余白部104bが下流側隣接部分に相当している。
【0024】
図4において、用紙搬送方向Tにおける最後方成果物102aの寸法(最後方成果物寸法)がAであり、最後方成果物102aの上流側に位置する最後方余白部104aの寸法がB(B≧0)であり、最後方成果物102aの下流側に位置する第2後方余白部104bの寸法がCである。成果物(印刷部分)の形成パターンによっては、最後方余白部104aが不要である場合もあるので、B≧0である。
【0025】
次に、図1を参照しながら、用紙加工装置1の基本動作について説明する。
【0026】
図1の用紙加工装置1において、操作パネルを用いて、各種加工ジョブに関する情報(用紙100の大きさや種類、成果物(印刷部分)の配置や数量や寸法等)が、設定登録される。なお、この手動による設定登録の代わり、あるいは、手動による設定登録と協働して、CCDセンサによるバーコード等の読み取りにより、各種加工ジョブに関する情報を自動的に設定登録されてもよい。
【0027】
図1の給紙ユニット3の給紙台30上に積載された複数の用紙100が、給紙装置7によって、上から一枚ずつ用紙搬送経路10に供給される。
【0028】
第1加工ユニット20や第2加工ユニット21では、用紙搬送方向Tと平行な複数のスリット線やミシン目や折り目が用紙100に形成されたり、用紙搬送方向Tと直交する左右方向に延びるミシン目や折り目が用紙100に形成されたりする。
【0029】
裁断加工部5では、上流側ローラ対5aにより、用紙100が裁断刃34に向けて搬送されて、上流側ローラ対5a及び下流側ローラ対5bの少なくとも一方で用紙100がニップされた状態で、用紙100が下流側から順に所定の裁断位置で用紙搬送方向Tと直交する左右方向に裁断される。裁断加工部5では、裁断によって得られた成果物(印刷部分)が、下流側ローラ対5bによって下流側に搬送されて排紙トレイ18で回収される一方、裁断された余白部や細断片が、下方のゴミ箱11に排出される。
【0030】
次に、図5及び6を参照しながら、用紙加工装置1における加工ジョブに関する登録手順について説明する。
【0031】
図5において、制御部6は、用紙搬送方向Tにおける用紙100の寸法Pを、RAMに一時的に登録する(ステップS10)。制御部6は、裁断条件やクリース条件やスリット条件やオプション(面取りの形成やミシン目の形成)の加工条件等を、RAMに一時的に登録する(ステップS12)。図6に示すように、裁断条件の登録ジョブでは、裁断条件が入力され(ステップS20)、制御部6は、裁断条件を決定し(ステップS22)、裁断条件の設定が完了したか否かを判断する(ステップS24)。ステップS24において、裁断条件の設定が未完であるならば、ステップS20に戻って、裁断条件の入力が行われると、制御部6は、裁断条件の決定を実行し、裁断条件の設定が完了しているならば、裁断条件の登録ジョブを終了する。
【0032】
なお、入力される裁断条件としては、用紙搬送方向Tにおける、最後方成果物102aの寸法A、最後方余白部104aの寸法B(B≧0)、第2後方余白部104bの寸法C等である。
【0033】
図7乃至18を参照しながら、ステップS22における裁断条件の決定ジョブについて詳細に説明する。
【0034】
まず、制御部6は、最後方成果物102aの寸法Aがローラ間距離X以上であるか否かを判断する(ステップS30)。最後方成果物102aの寸法Aがローラ間距離X以上であるならば、制御部6は、最後方成果物102aの裁断条件を決定する(ステップS36)。ここで、最後方成果物102aの寸法Aがローラ間距離X以上であるならば、用紙搬送方向Tにおいて最後方成果物102aを上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bとによって挟持することができるため、少なくとも最後方成果物102aを含む態様で最後方成果物前端106cから上流側部分を裁断することができる。
【0035】
ステップS30において最後方成果物102aの寸法Aがローラ間距離Xよりも小さいならば、制御部6は、最後方成果物102aの寸法Aがある寸法Z以上であるか否かを判断する(ステップS32)。ここで、ある寸法Zは、ローラ間距離Xよりも小さい数値であり、用紙加工装置1が成果物として識別する最小の寸法である。ステップS32において最後方成果物102aの寸法Aがある寸法Zよりも小さいならば、制御部6は、最後方成果物前端106cから上流側部分を細かく裁断する最後方成果物102aの細断条件を決定する(ステップS38)。すなわち、最後方成果物102aの寸法Aがある寸法Zよりも小さいならば、最後方成果物102aが単なる余白部として設定されていることを意味している。したがって、ステップS38では、制御部6は、最後方成果物前端106cから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるAの部分;最後方成果物寸法)を細断するための細断条件を決定する。
【0036】
なお、この明細書及び特許請求の範囲において、「細かく裁断する」及び「細断する」とあるのは、裁断刃34によって裁断された裁断屑の用紙搬送方向Tの寸法が、裁断刃34と下流側ローラ対5bとの間に形成される落下スペースの用紙搬送方向Tの寸法以下となるように、細かく裁断することを意味している。
【0037】
ステップS32において最後方成果物102aの寸法Aがある寸法Z以上であるならば、制御部6は、最後方成果物102aの寸法A+最後方余白部104aの寸法Bの値(A+B;用紙後端からの最後方成果物寸法)がローラ間距離X以上であるか否かを判断する(ステップS34)。A+Bの値がローラ間距離X以上であるならば、制御部6は、最後方成果物102aの裁断条件を決定する(ステップS36)。ここで、A+Bの値がローラ間距離X以上であるならば、最後方成果物前端106cから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+Bの部分)を上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bとによって挟持することができるため、最後方成果物前端106cから上流側部分について最後方成果物前端106cや最後方成果物後端106bの位置で裁断することができる。
【0038】
ステップS34においてA+Bの値がローラ間距離Xよりも小さいならば、図8乃至14に示した裁断条件の決定ジョブのいずれかに進む。ここで、A+Bの値がローラ間距離Xよりも小さいならば、最後方成果物102aに最後方余白部104aを付け加えたとしても、当該部分(A+Bの部分)の用紙搬送方向Tの寸法が短くて上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bとによって挟持することができないことを意味している。
【0039】
図8に示した裁断条件の決定ジョブ(第1例)では、制御部6は、最後方成果物102aの寸法A+最後方余白部104aの寸法B+第2後方余白部104bの寸法Cの値(A+B+C)がローラ間距離X以上となるような第2後方余白部104bの前端位置すなわち第2後方成果物後端106dの位置を求める。制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となる第2後方成果物後端106dの位置を、最後方裁断位置とするような裁断条件を決定する(ステップS40)。そして、制御部6は、最後方裁断位置としての第2後方成果物後端106dから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+Cの部分)における最後方成果物前端106cや最後方成果物後端106bの位置で裁断しないでそのまま排出するような条件を決定する(ステップS42)。
【0040】
したがって、図8に示した裁断条件の決定ジョブでは、第2後方成果物102bが用紙加工装置1による最終成果物となり、最後方裁断位置(第2後方成果物後端106dの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+Cの部分)の後加工をユーザに委ねる態様となっている。
【0041】
図9に示した裁断条件の決定ジョブ(第2例)では、制御部6は、最後方成果物102aの寸法A+最後方余白部104aの寸法B+第2後方余白部104bの寸法Cの値(A+B+C)がローラ間距離X以上となるような第2後方余白部104bの前端位置すなわち第2後方成果物後端106dの位置を求める。制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となる第2後方余白部後端106cの位置を、最後方裁断位置とするような裁断条件を決定する(ステップS46)。そして、制御部6は、最後方裁断位置としての第2後方余白部後端106cから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+Bの部分)を細かく裁断する細断条件を決定する(ステップS48)。したがって、図9に示した裁断条件の決定ジョブでは、第2後方成果物102bが用紙加工装置1による最終成果物となり、最後方裁断位置(第2後方余白部後端106cの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+Bの部分)を不要な部分として用紙加工装置1が処理する態様となっている。
【0042】
図10に示した裁断条件の決定ジョブ(第3例)では、制御部6は、最後方裁断位置(第2後方成果物後端106d又は第2後方余白部後端106cの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+C又はA+Bの部分)の処理方法についてユーザに選択させるための問い合わせを実行する(ステップS50)。制御部6は、ユーザによる選択が最後方裁断位置から上流側部分をそのまま排出することであるか否かを判断する(ステップS52)。ステップS52においてユーザによる選択が最後方裁断位置から上流側部分をそのまま排出することであるならば、制御部6は、最後方成果物102aの寸法A+最後方余白部104aの寸法B+第2後方余白部104bの寸法Cの値(A+B+C)がローラ間距離X以上となるような第2後方余白部104bの前端位置すなわち第2後方成果物後端106dの位置を求める。制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となる第2後方成果物後端106dの位置を、最後方裁断位置とするような裁断条件を決定する(ステップS54)。そして、制御部6は、最後方裁断位置としての第2後方成果物後端106dから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+Cの部分)における最後方成果物前端106cや最後方成果物後端106bの位置で裁断しないでそのまま排出するような条件を決定する(ステップS56)。
【0043】
ステップS52においてユーザによる選択が最後方裁断位置から上流側部分をそのまま排出することではないならば、制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となるような第2後方成果物後端106dの位置を求める。制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となる第2後方余白部後端106cの位置を、最後方裁断位置とするような裁断条件を決定する(ステップS57)。そして、制御部6は、最後方裁断位置としての第2後方余白部後端106cから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+Bの部分)を細かく裁断する細断条件を決定する(ステップS58)。このように、最後方裁断位置(第2後方成果物後端106d又は第2後方余白部後端106cの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+C又はA+Bの部分)に関して、ステップS56のような排出条件か、ステップS58のような細断条件のいずれかが決定される。
【0044】
したがって、図10に示した裁断条件の決定ジョブでは、最後方裁断位置(第2後方成果物後端106d又は第2後方余白部後端106cの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+C又はA+Bの部分)を、裁断しないでそのまま排出するか又は細断して排出するかについてユーザによる選択が可能であるように構成されている。
【0045】
図11に示した裁断条件の決定ジョブ(第4例)では、制御部6は、最後方成果物102aの前端位置すなわち最後方成果物前端106cの位置で裁断することができない旨の報知を実行する(ステップS60)。当該報知は、最後方成果物102aに最後方余白部104aを付け加えたとしても、当該部分(A+Bの部分)の用紙搬送方向Tの寸法が短くて上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bとによって挟持することができないために、最後方成果物前端106cの位置で裁断することができないことに起因したジョブである。
【0046】
図12に示した裁断条件の決定ジョブ(第5例)では、制御部6は、A+B≧Xの関係(すなわち、用紙後端からの最後方成果物寸法がローラ間距離以上)となるように、最後方成果物102aの前端位置すなわち最後方成果物前端106cの位置を下流側にシフトさせることを必要とする旨の報知を実行する(ステップS62)。当該報知は、最後方成果物102aに最後方余白部104aを付け加えたとしても、当該部分(A+Bの部分)の用紙搬送方向Tの寸法が短くて上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bとによって挟持することができないために、最後方成果物前端106cの位置を下流側にシフトさせるものであって、成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部の寸法を見直す成果物のレイアウト見直しをユーザに求めるジョブである。すなわち、当該レイアウト見直しは、用紙100への成果物の形成プロセスまでユーザが遡ることを意味している。レイアウト見直しは、例えば、第2後方成果物後端106dの位置をそのままにして最後方成果物前端106cを下流側にシフトさせることで、用紙搬送方向Tにおける第2後方余白部104bの寸法を短くすること、用紙搬送方向Tにおける最前方余白部104z(図19及び21に図示)の寸法を短くすることで最前方成果物102zの下流側に位置する最前方成果物前端106y(図19及び21に図示)から上流側部分を全体に下流側にシフトさせること、第2後方余白部104bから下流側にある複数の余白部での用紙搬送方向Tの寸法を短くすること等である。
【0047】
したがって、図12に示した裁断条件の決定ジョブでは、A+B≧Xとなるように、最後方成果物102a等の成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部(最後方余白部104aや第2後方余白部104b等)の寸法の見直しをユーザに求める態様となっている。
【0048】
図13に示した裁断条件の決定ジョブ(第6例)では、制御部6は、A+B≧Xの関係(すなわち、用紙後端からの最後方成果物寸法がローラ間距離以上)となるような、最後方成果物102aの前端位置すなわち最後方成果物前端106cの位置を算出する(ステップS64)。当該算出は、最後方成果物102aに最後方余白部104aを付け加えたとしても、当該部分(A+Bの部分)の用紙搬送方向Tの寸法が短くて上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bとによって挟持することができないために、最後方成果物前端106cの位置を下流側にシフトさせるものであって、成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部の寸法を見直す成果物のレイアウト見直しを制御部6が自動的に実行するジョブである。すなわち、当該レイアウト見直しは、用紙100への成果物(印刷部分)の形成プロセスまで遡って制御部6が自動的に実行することを意味している。当該レイアウト見直しは、例えば、第2後方成果物後端106dの位置をそのままにして最後方成果物前端106cを下流側にシフトさせることで、用紙搬送方向Tにおける第2後方余白部104bの寸法を短くすること、用紙搬送方向Tにおける最前方余白部104zの寸法を短くすることで最前方成果物102zの下流側に位置する最前方成果物前端106yから上流側部分を全体に下流側にシフトさせること、第2後方余白部104bから下流側にある複数の余白部での用紙搬送方向Tの寸法を短くすること等である。そして、制御部6は、算出された最後方成果物102aの前端位置すなわち最後方成果物前端106cの位置を含む裁断条件を決定する(ステップS66)。
【0049】
したがって、図13に示した裁断条件の決定ジョブでは、A+B≧Xとなるように、最後方成果物102a等の成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部(最後方余白部104aや第2後方余白部104b等)の寸法の見直しを制御部6が自動的に実行する態様となっている。
【0050】
図14に示した裁断条件の決定ジョブ(第7例)では、制御部6は、A+B≧Xの関係(すなわち、用紙後端からの最後方成果物寸法がローラ間距離以上)となるような、最後方成果物102aの前端位置すなわち最後方成果物前端106cの位置を算出する(ステップS70)。当該算出は、最後方成果物102aに最後方余白部104aを付け加えたとしても、当該部分(A+Bの部分)の用紙搬送方向Tの寸法が短くて上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bとによって挟持することができないために、最後方成果物前端106cの位置を下流側にシフトさせるものであって、成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部の寸法を見直す成果物のレイアウト見直しを制御部6が自動的に実行するジョブである。すなわち、当該レイアウト見直しは、用紙100への成果物(印刷部分)の形成プロセスまで遡って制御部6が自動的に実行することを意味している。当該レイアウト見直しは、例えば、第2後方成果物後端106dの位置をそのままにして最後方成果物前端106cを下流側にシフトさせることで、用紙搬送方向Tにおける第2後方余白部104bの寸法を短くすること、用紙搬送方向Tにおける最前方余白部104zの寸法を短くすることで最前方成果物102zの下流側に位置する最前方成果物前端106yから上流側部分を全体に下流側にシフトさせること、第2後方余白部104bから下流側にある複数の余白部での用紙搬送方向Tの寸法を短くすること等である。
【0051】
制御部6は、算出された最後方成果物102aの前端位置すなわち最後方成果物前端106cの位置がA+B≧Xの関係を満たすか否かを判断する(ステップS72)。ステップS72において算出された最後方成果物前端106cの位置がA+B≧Xの関係を満たすならば、制御部6は、算出された最後方成果物前端106cの位置を含む裁断条件を決定する(ステップS74)。また、ステップS72において算出された最後方成果物前端106cの位置がA+B≧Xの関係を満たさないならば、図15乃至18に示した裁断条件の決定ジョブのいずれかに進む。ここで、算出された最後方成果物前端106cの位置がA+B≧Xの関係を満たさなかったことは、最後方成果物102a等の成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部(最後方余白部104aや第2後方余白部104b等)の寸法の見直しが不可能であったことを意味している。
【0052】
したがって、図14に示した裁断条件の決定ジョブでは、A+B≧Xとなるように、最後方成果物102a等の成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部(最後方余白部104aや第2後方余白部104b等)の寸法の見直しの可否を制御部6が判断し、当該見直しが可能である場合に当該見直しを自動的に実行する態様となっている。
【0053】
図15に示した裁断条件の決定ジョブ(第8例)では、制御部6は、最後方成果物102aの寸法A+最後方余白部104aの寸法B+第2後方余白部104bの寸法Cの値(A+B+C)がローラ間距離X以上となるような第2後方余白部104bの位置を求める。制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となる第2後方余白部104bの前端位置すなわち第2後方成果物後端106dの位置を、最後方裁断位置とするような裁断条件を決定する(ステップS76)。そして、制御部6は、最後方裁断位置としての第2後方成果物後端106dから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+Cの部分)における最後方成果物前端106cや最後方成果物後端106bの位置で裁断しないでそのまま排出するような条件を決定する(ステップS78)。
【0054】
したがって、図15に示した裁断条件の決定ジョブでは、成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部の寸法の見直しが不可能であった場合に、第2後方成果物102bが用紙加工装置1による最終成果物となり、最後方裁断位置(第2後方成果物後端106dの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+Cの部分)の後加工をユーザに委ねる態様となっている。
【0055】
図16に示した裁断条件の決定ジョブ(第9例)では、制御部6は、最後方成果物102aの寸法A+最後方余白部104aの寸法B+第2後方余白部104bの寸法Cの値(A+B+C)がローラ間距離X以上となるような第2後方余白部104bの位置を求める。制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となる第2後方余白部104bの後端位置すなわち最後方成果物前端106cの位置を、最後方裁断位置とするような裁断条件を決定する(ステップS80)。そして、制御部6は、最後方裁断位置としての第2後方余白部後端106c第2後方成果物後端106dから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+Bの部分)を細かく裁断する細断条件を決定する(ステップS82)。
【0056】
したがって、図16に示した裁断条件の決定ジョブでは、成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部の寸法の見直しが不可能であった場合に、第2後方成果物102bが用紙加工装置1による最終成果物となり、最後方裁断位置(第2後方余白部後端106cの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+Bの部分)を不要な部分として処理する態様となっている。
【0057】
図17に示した裁断条件の決定ジョブ(第10例)では、制御部6は、最後方裁断位置(第2後方成果物後端106d又は第2後方余白部後端106cの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+C又はA+Bの部分)の処理方法についてユーザに選択させるための問い合わせを実行する(ステップS86)。制御部6は、ユーザによる選択が最後方裁断位置から上流側部分をそのまま排出することであるか否かを判断する(ステップS88)。ステップS88においてユーザによる選択が最後方裁断位置から上流側部分をそのまま排出することであるならば、制御部6は、最後方成果物102aの寸法A+最後方余白部104aの寸法B+第2後方余白部104bの寸法Cの値(A+B+C)がローラ間距離X以上となるような第2後方余白部104bの前端位置すなわち第2後方成果物後端106dの位置を求める。制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となる第2後方成果物後端106dの位置を、最後方裁断位置とするような裁断条件を決定する(ステップS90)。そして、制御部6は、最後方裁断位置としての第2後方成果物後端106dから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+Cの部分)における最後方成果物前端106cや最後方成果物後端106bの位置で裁断しないでそのまま排出するような条件を決定する(ステップS92)。
【0058】
ステップS88においてユーザによる選択が最後方裁断位置から上流側部分をそのまま排出することではないならば、制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となるような第2後方成果物後端106dの位置を求める。制御部6は、A+B+Cの値がローラ間距離X以上となる第2後方余白部後端106cの位置を、最後方裁断位置とするような裁断条件を決定する(ステップS93)。そして、制御部6は、最後方裁断位置としての第2後方余白部後端106cから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+Bの部分)を細かく裁断する細断条件を決定する(ステップS94)。このように、最後方裁断位置(第2後方成果物後端106d又は第2後方余白部後端106cの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+C又はA+Bの部分)に関して、ステップS92のような排出条件か、ステップS94のような細断条件のいずれかが決定される。したがって、図17に示した裁断条件の決定ジョブでは、最後方成果物102a等の成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部(最後方余白部104aや第2後方余白部104b等)の寸法の見直しが不可能であった場合に、最後方裁断位置(第2後方成果物後端106d又は第2後方余白部後端106cの位置)から上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+B+C又はA+Bの部分)を、裁断しないでそのまま排出するか又は細断して排出するかについてユーザによる選択が可能であるように構成されている。
【0059】
したがって、図18に示した裁断条件の決定ジョブ(第11例)では、制御部6は、最後方成果物102aの前端位置すなわち最後方成果物前端106cの位置で裁断することができない旨の報知を実行する(ステップS96)。当該報知は、成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部の寸法の見直しが不可能であった場合に、最後方成果物102aに最後方余白部104aを付け加えたとしても、当該部分(A+Bの部分)の用紙搬送方向Tの寸法が短くて上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bとによって挟持することができないために、最後方成果物前端106cの位置で裁断することができないことに起因したジョブである。
【0060】
(裁断条件の登録動作の他の例)
図19及び20を参照しながら、用紙加工装置1における裁断条件の登録動作の他の例について詳細に説明する。
【0061】
図19は、用紙搬送方向Tにおいて、M個の成果物(印刷部分)を用紙100に面付けすることをユーザが望んでいる場合を示している。図19において、用紙搬送方向Tの最も上流側には、最後方に位置する最後方成果物(最後方印刷部分)102aが形成され、用紙搬送方向Tの最も下流側には、最前方に位置する最前方成果物(最前方印刷部分)102zが形成され、用紙搬送方向Tに合計M個の成果物が形成されている。用紙100は、用紙搬送方向Tにおいて、最も上流側に位置する用紙100の最後端106aと、最前方成果物102zの下流側に位置する最前方成果物前端106yと、最も下流側に位置する用紙100の最前端106zと、を備えている。最前端106zと最前方成果物前端106yとの間には、最前方余白部104zが形成されている。
【0062】
図19において、用紙搬送方向Tにおける各成果物102a乃至102zの寸法がA’であり、最前方成果物102zの下流側に位置する最前方余白部寸法がD(D≧0)であり、用紙搬送方向Tにおける用紙100の寸法がPである。なお、A’は、M個の成果物を用紙100に面付けする場合での、用紙搬送方向Tにおける加工可能な最大成果物寸法である。
【0063】
図20において、ユーザが希望する希望面付け数Mと、用紙搬送方向Tにおける最前方余白部寸法Dとが、操作パネルを通じて入力されると、制御部6は、希望面付け数M及び最前方余白部寸法DをRAMに一時的に登録する(ステップS100)。制御部6は、用紙搬送方向Tにおける加工可能な最大成果物寸法A’=(P−D)/Mを算出する(ステップS102)。制御部6は、A’+B≧Xの関係を満たすか否かを判断する(ステップS104)。ステップS104においてA’+B≧Xの関係を満たさないならば、制御部6は、エラーの報知を実行するように制御する(ステップS105)。ここで、A’+B≧Xの関係を満たさなかったことは、入力された希望面付け数M及び最前方余白部寸法Dの少なくとも1つが適切ではなかったことを意味している。
【0064】
ステップS104においてA’+B≧Xの関係を満たすならば、制御部6は、A’の値を操作パネルの表示面に表示する(ステップS106)。ここで、用紙搬送方向Tにおける加工可能な最大成果物寸法A’+最後方余白部104aの寸法B(B≧0)の値がローラ間距離X以上であるならば、最後方成果物前端106cから上流側部分(図4での、用紙搬送方向TにおけるA+Bの部分に対応)を上流側ローラ対5aと下流側ローラ対5bとによって挟持することができる。
【0065】
用紙搬送方向Tにおける最後方成果物102aの寸法Aや第2後方余白部104bの寸法C(C≧0)や、第1加工ユニット20,第2加工ユニット21での用紙搬送方向Tと平行に用紙100を裁断する縦裁断位置のような裁断条件が操作パネルを通じて入力される(ステップS108)。ここで、用紙搬送方向Tにおいて、加工可能な最大成果物寸法A’よりも小さな値が、最後方成果物102a乃至最前方成果物102zのそれぞれの寸法Aとして入力設定されるならば、最後方成果物102aの最後方成果物前端106cから上流側部分について最後方成果物前端106cや最後方成果物後端106bの位置で裁断することができることになる。そして、制御部6は、図7乃至18を用いて説明した裁断条件の決定ジョブ(第1例乃至11例)に従って、裁断条件を決定する(ステップS110)。制御部6は、裁断条件の設定が完了したか否かを判断する(ステップS112)。ステップS112において、裁断条件の設定が未完であるならば、ステップS108に戻って、裁断条件の入力が行われると、制御部6は、裁断条件の決定を実行し、裁断条件の設定が完了しているならば、裁断条件の登録を終了する。
【0066】
したがって、図19及び20に示した裁断条件の登録ジョブでは、最後方成果物102aの裁断又は最後方成果物102aに関係した何らかのジョブを実行するのに先だって、ユーザは、加工可能な最大成果物寸法A’を知ることにより、最後方成果物102aについての裁断可能な適切な寸法をおおよそ把握することができる。
【0067】
(裁断条件の登録動作のさらに他の例)
図21及び22を参照しながら、用紙加工装置1における裁断条件の登録動作のさらに他の例について詳細に説明する。
【0068】
図21は、用紙搬送方向Tの下流側から見てk番目の希望裁断寸法をLkとするとき、用紙搬送方向における用紙100の残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]を順次算出して表示する場合を示している。図21において、用紙搬送方向Tの最も上流側には、最後方に位置する最後方成果物(最後方印刷部分)102aが形成され、用紙搬送方向Tの最も下流側には、最前方に位置する最前方成果物(最前方印刷部分)102zが形成されている。用紙100は、用紙搬送方向Tにおいて、最も上流側に位置する用紙100の最後端106aと、最後方成果物後端106bと、最後方成果物前端106cと、最前方成果物後端106xと、最前方成果物前端106yと、最も下流側に位置する用紙100の最前端106zと、を備えている。最前端106zと最前方成果物前端106yとの間には最前方余白部104zが形成されている。
【0069】
図21及び22において、k番目の希望裁断寸法Lkが入力されると、制御部6は、残りの裁断可能寸法Rkを順次算出して表示するように制御する。すなわち、用紙100の前端側から順に希望裁断寸法L1,L2,・・・,Lnが入力されると、残りの裁断可能寸法R1,R2,・・・,Rnを順次算出して表示する。なお、kは1〜nの数字であり、希望裁断寸法L1,L2,Lnは、それぞれ、最前方余白部104z,最前方成果物(最前方印刷部分)102z,最後方成果物(最後方印刷部分)102aについての用紙搬送方向Tの寸法に対応している。そして、用紙100の最も後端側に位置する希望裁断寸法Lnは、図4に示した、最後方成果物(最後方印刷部分)102aの寸法Aに対応している。
【0070】
図22において、制御部6は、(P−X)の値を操作パネルの表示面に表示する(ステップS120)。k番目の希望裁断寸法Lkが、操作パネルを通じて入力されると、制御部6は、希望裁断寸法LkをRAMに一時的に登録する(ステップS122)。制御部6は、用紙搬送方向Tにおける用紙100の残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]を算出する(ステップS124)。制御部6は、算出された残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]を操作パネルの表示面に表示する(ステップS126)。制御部6は、算出された残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]>0の関係を満たすか否かを判断する(ステップS128)。ステップS128において算出された残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]>0の関係を満たさないならば、制御部6は、算出された残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]=0の関係を満たすか否かを判断する(ステップS130)。ステップS130において算出された残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]=0の関係を満たさないならば、制御部6は、エラーを報知するように制御する(ステップS131)。
【0071】
ステップS128において算出された残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]>0の関係を満たすならば、制御部6は、設定が完了しているか、すなわちk=nになっているか否かを判断する(ステップS129)。ステップS129において設定が未完であるならば、ステップS122に戻る。
【0072】
ステップS129において設定が完了しているならば、又は、ステップS130において算出された残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]=0の関係を満たすならば、用紙搬送方向Tにおける、最後方余白部104aの寸法Bや、第1加工ユニット20,第2加工ユニット21での用紙搬送方向Tと平行に用紙100を裁断する縦裁断位置のような他の裁断条件が操作パネルを通じて入力される(ステップS132)。また、用紙搬送方向Tにおける、最後方成果物102aの寸法Aや第2後方余白部104bの寸法C(C≧0)のような他の裁断条件が操作パネルを通じて入力される(ステップS132)。なお、希望裁断寸法L1,L2,Lnは、それぞれ、最前方余白部104z,最前方成果物(最前方印刷部分)102z,最後方成果物(最後方印刷部分)102aについての用紙搬送方向Tの寸法として用いられる。
【0073】
ステップS132において他の裁断条件が入力されると、制御部6は、図7乃至18を用いて説明した裁断条件の決定ジョブ(第1例乃至11例)に従って、裁断条件を決定する(ステップS134)。制御部6は、裁断条件の設定が完了したか否かを判断する(ステップS136)。ステップS136において、裁断条件の設定が未完であるならば、ステップS132に戻って、裁断条件の入力が行われると、制御部6は、裁断条件の決定を実行し、裁断条件の設定が完了しているならば、裁断条件の登録を終了する。
【0074】
したがって、図21及び22に示した裁断条件の登録ジョブでは、最後方成果物102aの裁断又は最後方成果物102aに関係した何らかのジョブを実行するのに先だって、ユーザは、k番目の残りの裁断可能寸法Rkを確認したあと、k+1番目の希望裁断寸法Lk+1を入力設定することができるので、成果物や余白部の寸法に関する入力設定操作が容易になる。
【0075】
以上のように、この発明に係る用紙加工装置1は、次のような優れた効果を有する。
【0076】
(1) 制御部が、A≧Xである場合に、最後方成果物の裁断を実行するように制御し、A<Xであり且つA+B≧Xである場合であっても、最後方成果物の裁断を実行するように制御することにより、最後方成果物の寸法がローラ間距離以上である場合、最後方成果物の裁断が実行されて、最後方成果物寸法がローラ間距離よりも長い最後方成果物を得ることができる。また、用紙搬送方向における用紙後端から最後方成果物の前端までの寸法(すなわち、用紙後端からの最後方成果物寸法)がローラ間距離以上である場合、最後方成果物の裁断が実行されて、最後方成果物寸法を短くした最後方成果物を得ることができる。
【0077】
(2)制御部は、A<Xであり且つA+B<Xである場合であっても、最後方成果物に関係した何らかのジョブを実行するように制御することにより、用紙後端からの最後方成果物寸法がローラ間距離よりも短い場合であっても、最後方成果物に関係した何らかのジョブが実行されるので、ユーザは当該ジョブに基づいて何らかのアクションを取ることができるので、ユーザにとって使い勝手が良好である。
【0078】
(3)ジョブが、A+B+C≧Xとなる下流側隣接部分の用紙搬送方向下流側の前端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある用紙の部分をそのまま搬送して排出することであることにより、最後方裁断位置(下流側隣接部分前端の位置)から上流側部分の後加工が、ユーザに委ねられて、ユーザの意図が用紙加工動作に反映される。
【0079】
(4)ジョブが、A+B+C≧Xとなる下流側隣接部分の用紙搬送方向上流側の後端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある用紙の部分を細かく裁断して排出することであることにより、最後方裁断位置(下流側隣接部分後端の位置)から上流側部分が、不要な部分として用紙加工装置によって処理されて、ユーザの意図が用紙加工動作に反映される。
【0080】
(5)ジョブが、A+B+C≧Xとなる下流側隣接部分の用紙搬送方向下流側の前端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある用紙の部分をそのまま搬送して排出するか、下流側隣接部分の用紙搬送方向上流側の後端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある用紙の部分を細かく裁断して排出するかのいずれかを選択するように促すことであることにより、非裁断での排出又は細断の選択が、ユーザに委ねられて、ユーザの意図が用紙加工動作に反映される。
【0081】
(6)ジョブが、最後方成果物の用紙搬送方向下流側の前端の裁断が不可能であるという旨を報知することであることにより、ユーザはいずれの加工動作に不具合があるのかを知ることができる。
【0082】
(7)ジョブが、A+B≧Xとなるように、最後方成果物の用紙搬送方向下流側の前端位置を用紙搬送方向下流側にシフトさせることを必要とする旨を報知することであることにより、ユーザはどのような対処をすればよいのかを知ることができる。
【0083】
(8)ジョブが、A+B≧Xとなるように成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直して、A+B≧Xとなる場合に用紙の加工動作を実行することであることにより、ユーザ側の作業負担を軽減することができる。
【0084】
(9)ジョブが、A+B≧Xとなるように成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直してもA+B≧Xとならない場合、A+B+C≧Xとなる下流側隣接部分の用紙搬送方向下流側の前端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある用紙の部分をそのまま搬送して排出することであることにより、後加工がユーザに委ねられて、ユーザの意図が用紙加工動作に反映される。
【0085】
(10)ジョブが、A+B≧Xとなるように成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直してもA+B≧Xとならない場合、A+B+C≧Xとなる下流側隣接部分の用紙搬送方向上流側の後端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある用紙の部分を細かく裁断して排出することであることにより、不要な部分が用紙加工装置によって処理されて、ユーザの意図が用紙加工動作に反映される。
【0086】
(11)ジョブが、A+B≧Xとなるように成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直してもA+B≧Xとならない場合、A+B+C≧Xとなる下流側隣接部分の用紙搬送方向下流側の前端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある用紙の部分をそのまま搬送して排出するか、下流側隣接部分の用紙搬送方向上流側の後端位置を最後方裁断位置として裁断し、最後方裁断位置よりも用紙搬送方向上流側にある用紙の部分を細かく裁断して排出するかのいずれかを選択するように促すことであることにより、非裁断での排出又は細断の選択が、ユーザに委ねられて、ユーザの意図が用紙加工動作に反映される。
【0087】
(12)ジョブが、A+B≧Xとなるように成果物の寸法をそのままにした状態で成果物を除いた余白部寸法を自動的に見直してもA+B≧Xとならない場合、最後方成果物の用紙搬送方向下流側の前端の裁断が不可能であるという旨を報知することであることにより、ユーザはいずれの加工動作に不具合があるのかを知ることができる。
【0088】
(13)制御部が、最後方成果物の裁断又は最後方成果物に関係した何らかのジョブを実行するのに先だって、用紙搬送方向における前記用紙の寸法と前記用紙における希望面付け数とに基づいて、用紙搬送方向における加工可能な最大成果物寸法A’を算出し、用紙搬送方向における最前方余白部寸法をDとして、A’+D≧Xである場合、用紙搬送方向の最大成果物寸法A’を表示するように制御することにより、ユーザは最後方成果物についての裁断可能な適切な寸法をおおよそ把握することができる。
【0089】
(14)制御部が、最後方成果物の裁断又は最後方成果物に関係した何らかのジョブを実行するのに先だって、用紙搬送方向における用紙寸法をP、用紙搬送方向下流側から見てk番目の希望裁断寸法をLkとするとき、用紙搬送方向における用紙の残りの裁断可能寸法Rk=[(P−X)−ΣLk]を順次算出して表示するように制御することにより、ユーザは、算出された残りの裁断可能寸法Rkを確認したあと、次の希望裁断寸法Lk+1を入力設定することができるので、成果物や余白部の寸法に関する入力設定操作が容易になる。
【0090】
なお、用紙加工装置1は、給紙装置7と第1加工ユニット20との間に、成果物となる印刷部分を適宜の方法で形成するプリント部を備える構成とすることもできる。また、用紙加工装置1は、成果物となる印刷部分を適宜の方法で形成するプリント装置が連結されて、プリント装置から印刷出力された用紙に対して裁断等の各種の加工処理を施すことができるような構成とすることもできる。
【0091】
上述した実施形態では、第2後方余白部104bが下流側隣接部分に相当する態様を説明したが、第2後方成果物102bが下流側隣接部分に相当する態様とすることもできる。すなわち、下流側隣接部分は、最後方成果物102aの用紙搬送方向Tの下流側に隣接して位置する、余白部又は成果物のいずれであってもよい。
【0092】
用紙加工装置1において、用紙100に対して裁断等の各種の加工処理を施すことによって作成された成果物は、排紙トレイ18に排出され、余白部や不要な部分として細かく裁断された裁断屑は、ゴミ箱11に排出される。
【符号の説明】
【0093】
1 用紙加工装置
2 装置本体
3 給紙ユニット
4 ローラ
5 裁断加工部
5a 上流側ローラ対
5b 下流側ローラ対
5c 上流側ニップ点
5d 下流側ニップ点
6 制御部(CPU)
7 給紙装置
8 吸着搬送機構
9 斜行搬送機構
10 用紙搬送経路
11 ゴミ箱
18 排紙トレイ
20 第1加工ユニット
21 第2加工ユニット
34 裁断刃
100 用紙
102a 最後方成果物
102b 第2後方成果物(下流側隣接部分)
104a 最後方余白部
104b 第2後方余白部(下流側隣接部分)
106a 最後端
106b 最後方成果物後端
106c 最後方成果物前端(第2後方余白部後端)
106d 第2後方成果物後端(第2後方余白部前端)
106y 最前方成果物前端
106z 最前端
A 用紙搬送方向における最後方成果物寸法
A’ 用紙搬送方向における加工可能な最大成果物寸法
B 用紙搬送方向における最後方余白部寸法
C 用紙搬送方向における第2後方余白部寸法
D 用紙搬送方向における最前方余白部寸法
L1,L2,Ln 用紙搬送方向下流側から見たときの希望裁断寸法
M 希望面付け数
P 用紙搬送方向における用紙寸法
T 用紙搬送方向
X 用紙搬送方向における上流側ローラ対と下流側ローラ対とのローラ間距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22