特開2015-177145(P2015-177145A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2015177145-プリント配線板の製造方法 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-177145(P2015-177145A)
(43)【公開日】2015年10月5日
(54)【発明の名称】プリント配線板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/42 20060101AFI20150908BHJP
   B23K 26/00 20140101ALI20150908BHJP
   H05K 3/00 20060101ALI20150908BHJP
【FI】
   H05K3/42 610A
   B23K26/00 H
   H05K3/00 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2014-54302(P2014-54302)
(22)【出願日】2014年3月18日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001542
【氏名又は名称】特許業務法人銀座マロニエ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】立花 翔太
【テーマコード(参考)】
4E168
5E317
【Fターム(参考)】
4E168AD12
4E168DA13
4E168DA43
4E168JA27
4E168JB01
5E317AA24
5E317BB01
5E317BB12
5E317CC32
5E317CC33
5E317CD27
5E317GG20
(57)【要約】
【課題】スルーホール導体を介する接続信頼性が低い。
【解決手段】実施形態の製造方法によれば、絶縁基板の第1面に第1レーザを照射することで第1面側に第1開口が形成され、絶縁基板の第2面に第2レーザを照射することで第2面側に第2開口が形成される。その結果、絶縁基板に第1開口と第2開口とからなる貫通孔が形成される。そして、絶縁基板の厚みがXmmであり、第1レーザにより形成される第1開口の深さは0.7×Xmm〜0.95×Xmmであり、第2レーザにより形成される第2開口の先端は絶縁基材の第1面に到達する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有すると共にXmmの厚みを有する絶縁基板とからなる出発基板を準備することと、
前記出発基板の前記第1面に第1レーザを照射することで、前記絶縁基板の前記第1面側に第1開口を形成することと、
前記出発基板の前記第2面に第2レーザを照射することで、前記第1開口に繋がる第2開口を前記絶縁基板の前記第2面側に形成することで前記絶縁基板を貫通する貫通孔を形成することと、
前記絶縁基板の前記第1面と前記第2面上に配線層を形成することと、
前記貫通孔に前記第1面上の前記配線層と前記第2面上の前記配線層を接続するスルーホール導体を形成すること、とを有するプリント配線板の製造方法であって、
前記第1開口を形成することは、前記第1開口の深さが0.7×Xmm〜0.95×Xmmとなるように、前記第1レーザの条件を調整することを含み、
前記第2開口を形成することは、前記第2開口の先端が前記絶縁基板の前記第1面に到達するように、前記第2レーザの条件を調整することを含む。
【請求項2】
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1レーザの前記条件は複数のショット数を含み、前記第2レーザの前記条件は複数のショット数を含む。
【請求項3】
請求項2に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第1レーザの1ショット目のエネルギーは2ショット目のエネルギーより大きい。
【請求項4】
請求項3に記載のプリント配線板の製造方法であって、前記第2レーザの1ショット目のエネルギーと2ショット目のエネルギーは等しい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スルーホール導体用の貫通孔の形成方法を含むプリント配線板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1はレーザで貫通孔を形成することを開示している。特許文献1は、基板の両面から基板の厚みの1/2よりやや深い有底穴を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−347700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示される技術では、基板厚みの1/2よりやや深い有底穴を繋ぐことで貫通孔が形成される。特許文献1では、有底穴の深さが浅いため、基板の表裏に照射されるレーザの位置がずれると、図3に示されるように、表裏の有底穴が繋がらないと考えられる。もしくは、2つの有底穴が重なる部分の面積が小さくなる。そのような貫通孔にスルーホール導体が形成されると、スルーホール導体を介する接続信頼性が低下すると考える。
図3に示される参考例では、貫通孔が形成されていない。
【0005】
本発明の目的は、基板の第1面にレーザを照射することで形成される第1開口と基板の第2面にレーザを照射することで形成される第2開口で基板を確実に貫通する貫通孔を形成することである。その他の目的は、スルーホール導体を介する接続信頼性を高くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプリント配線板の製造方法は、第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有すると共にXmmの厚みを有する絶縁基板とからなる出発基板を準備することと、前記出発基板の前記第1面に第1レーザを照射することで、前記絶縁基板の前記第1面側に第1開口を形成することと、前記出発基板の前記第2面に第2レーザを照射することで、前記第1開口に繋がる第2開口を前記絶縁基板の前記第2面側に形成することで前記絶縁基板を貫通する貫通孔を形成することと、前記絶縁基板の前記第1面と前記第2面上に配線層を形成することと、前記貫通孔に前記第1面上の前記配線層と前記第2面上の前記配線層を接続するスルーホール導体を形成すること、とを有する。そして、前記第1開口を形成することは、前記第1開口の深さが0.7×Xmm〜0.95×Xmmとなるように、前記第1レーザの条件を調整することを含み、前記第2開口を形成することは、前記第2開口の先端が前記絶縁基板の前記第1面に到達するように、前記第2レーザの条件を調整することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態のプリント配線板の製造方法を示す断面図。
図2】上記実施形態の製造方法で製造されるプリント配線板を例示する断面図。
図3】参考例の2つの有底穴を例示する断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態が図面に基づいて説明される。実施形態のプリント配線板の製造方法では、図2に示されるように、絶縁基板2と、絶縁基板2の両面上に形成されている配線層9と、絶縁基板2の両面上の配線層9を電気的に接続するスルーホール導体8と、を具えるプリント配線板が製造される。配線層9は銅箔1を含む。
【0009】
実施形態のプリント配線板の製造方法では、第1面Fと前記第1面Fと反対側の第2面Sとを有する絶縁基板2と絶縁基板2の第1面F上に積層されている第1銅箔1Fと絶縁基板の第2面S上に積層されている第2銅箔1Sとからなる出発基板20が準備される。絶縁基板2の厚みXはXmmである。図1に示されるように、先ず、第1銅箔1Fの所定位置に第1レーザL1が照射される。第1レーザL1は、銅箔1Fを貫通して絶縁基板2の第1面Fに照射される。第1レーザL1で第1開口3が形成される。第1開口3は図1に示されるように第1面Fから第2面Sに向かってテーパーしている。
【0010】
第1レーザL1の条件は、第1開口3の深さTが0.7×Xmm〜0.95×Xmmになるように調整される。第1レーザL1の条件は、例えば、ショット数やパルス幅である。ショット数は複数が好ましい。スループットの観点からショット数は2であることが好ましい。テーパー形状を得るため、1ショット目のパルス幅は2ショット目のパルス幅より大きいことが好ましい。1ショット目のパルス幅は2ショット目のパルス幅の2倍であることが好ましい。その場合、1ショット目のレーザのエネルギーは2ショット目のレーザのエネルギーより大きくなる。第1開口3の深さTが絶縁基板2の厚みXの70%未満であると、次工程で形成される第2開口4と第1開口3との接合部(図2参照)10の太さが十分でない可能性がある。第1開口3の深さTが絶縁基板2の厚みXの90%を超えると、接合部(図2参照)10の太さが太くなる。貫通孔5内に形成される電解めっき膜7内にボイドが形成される。
【0011】
次いで、出発基板の第2銅箔1Sに第2レーザL2が照射される。第2レーザL2を照射する位置は第1レーザL1の照射位置と同一の位置である。図1では、第1レーザL1と第2レーザL2で形成される各開口3,4を示すため、各開口3,4は別の位置に示されている。第2レーザL2は第2銅箔1Sを貫通して絶縁基板2の第2面Sに照射される。第2レーザL2で第1開口3に繋がる第2開口4が形成される。第1開口3と第2開口4とからなるスルーホール導体用の貫通孔5が形成される。第2開口4は図1に示されるように第2面Sから第1面Fに向かってテーパーしている。
【0012】
第2レーザL2の条件は、第2開口4の先端が少なくとも第1面Fに到達するように調整される。第2レーザL2の条件は、例えば、ショット数やパルス幅である。ショット数は複数が好ましい。スループットの観点からショット数は2であることが好ましい。深いテーパー形状を得るため、1ショット目のパルス幅と2ショット目のパルス幅は同じであることが好ましい。1ショット目のレーザのエネルギーと2ショット目のレーザのエネルギーは等しい。さらに、第1レーザL1の1ショット目のパルス幅と第2レーザL2の各ショットのレーザのパル幅等しいことが好ましい。
【0013】
その後、例えば、絶縁基板2の両面の銅箔1F,1S上および貫通孔5の内周面上に無電解めっき膜6が形成される。
【0014】
次いで、無電解めっき薄膜6上に電解めっき膜7が形成される。その後、サブトラクティブ法で絶縁基板2の第1面Fと第2面S上に配線層9が形成される。また、貫通孔5に第1面F上の配線層9と第2面S上の配線層9を接続するスルーホール導体8が形成される。
【符号の説明】
【0015】
1F,1S 銅箔
2 絶縁基板
3 第1開口
4 第2開口
5 貫通孔
6 無電解めっき膜
7 電解めっき膜
8 スルーホール導体
9 配線層
10 接合部
20 出発基板
F 第1面
S 第2面
L1 第1レーザ
L2 第2レーザ
T 第1開口の深さ
X 絶縁基板の厚み
図1
図2
図3