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特開2015-189931紫外線照射装置、板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-189931(P2015-189931A)
(43)【公開日】2015年11月2日
(54)【発明の名称】紫外線照射装置、板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法
(51)【国際特許分類】
   C09J 5/00 20060101AFI20151006BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20151006BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20151006BHJP
   B05C 9/12 20060101ALI20151006BHJP
   B32B 27/16 20060101ALI20151006BHJP
   B29C 65/52 20060101ALI20151006BHJP
   B05C 5/02 20060101ALN20151006BHJP
【FI】
   C09J5/00
   G09F9/00 342
   G02F1/1333
   B05C9/12
   B32B27/16
   B29C65/52
   B05C5/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-70155(P2014-70155)
(22)【出願日】2014年3月28日
(71)【出願人】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 稔
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 進
(72)【発明者】
【氏名】畠山 理子
【テーマコード(参考)】
2H189
4F041
4F042
4F100
4F211
4J040
5G435
【Fターム(参考)】
2H189AA16
2H189AA64
2H189LA02
2H189LA07
4F041AA05
4F041AB01
4F041CA02
4F041CA21
4F042AA06
4F042BA22
4F042DB44
4F100AT00A
4F100AT00B
4F100BA03
4F100EC052
4F100EH46C
4F100EJ541
4F100JB14C
4F211AD32
4F211AH33
4F211TA03
4F211TC02
4F211TH24
4F211TN45
4F211TN63
4J040JB07
4J040MB05
4J040PA32
4J040PB06
5G435AA06
5G435BB05
5G435BB12
5G435HH20
5G435KK10
(57)【要約】
【課題】紫外線硬化樹脂を介して密着させた板状体の剥離を防止し、且つ、紫外線硬化樹脂の流動によるはみ出しを抑制する。
【解決手段】
制御部40は、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111に仮硬化用の紫外線を照射するとき、仮硬化用光源34を断続的に駆動する。また、制御部40は、仮硬化用光源34が駆動している期間と駆動していない期間とが等間隔になるように、仮硬化用光源34を制御する。これによって、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111において、仮硬化部Hと流動可能部Sとが交互に、且つ、等間隔に形成される。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貼り合わせる2つの板状体の一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する紫外線照射装置であって、
前記一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂の外周部に紫外線を照射する紫外線照射部と、
前記紫外線照射部を制御して前記一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂の外周部に仮硬化部と前記仮硬化部に比べて硬化していない流動可能部とを形成する制御部と、
を備える紫外線照射装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記紫外線照射部に紫外線を照射させることで前記仮硬化部を形成し、前記紫外線照射部で紫外線を照射させないことで前記流動可能部を形成する
請求項1に記載の紫外線照射装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記紫外線照射部で第1のUV強度の紫外線を照射させることで前記仮硬化部を形成し、前記紫外線照射部で前記第1のUV強度よりも低い第2のUV強度の紫外線を照射させることで前記流動可能部を形成する
請求項1に記載の紫外線照射装置。
【請求項4】
2つの板状体を密着させる貼り合わせ装置と、
貼り合わせる2つの板状体の一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する紫外線照射装置を備える板状体貼り合わせ装置であって、
前記紫外線照射装置は、
前記一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂の外周部に紫外線を照射する紫外線照射部と、
前記紫外線照射部を制御して前記一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂の外周部に仮硬化部と前記仮硬化部に比べて硬化していない流動可能部とを形成する制御部と、を有する
板状体貼り合わせ装置。
【請求項5】
貼り合わせる2つの板状体の一方の板状体に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、
前記一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂の外周部に紫外線を照射し、前記紫外線硬化樹脂の外周部に仮硬化部と前記仮硬化部に比べて硬化していない流動可能部とを形成する工程と、
前記2つの板状体を密着させる工程と、を備える
板状体貼り合わせ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状体(例えば、表示基板やカバー基板)に塗布された接着剤としての紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する紫外線照射装置、紫外線照射装置を備えた板状体貼り合わせ装置及び板状体貼り合わせ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示機器の表示部は、例えば、液晶モジュールや有機発光ダイオードモジュールなどの表示基板に設けられた偏光板の上に、タッチセンサ付き基板や保護基板などのカバー基板が設けられている。近年、このような表示部は、表示基板にカバー基板を貼り合わせる工程を経て生産される。また、両基板を貼り合わせるときに用いる接合材料としては、両面テープから光学透明両面テープ(OCAテープ)、そして接着剤の一例としての紫外線硬化樹脂へと移行してきている。
【0003】
表示基板とカバー基板を貼り合わせる際、まず、紫外線硬化樹脂を表示基板又はカバー基板のいずれかに塗布する。次に、表示基板とカバー基板とを紫外線硬化樹脂を介して密着させる。そして、密着させた両基板の間の紫外線硬化樹脂に紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させて両基板を固定する。
【0004】
特許文献1には、表示装置を構成する一対のワーク(基板)の少なくとも一方に紫外線硬化樹脂を塗布する接着剤供給装置が記載されている。この接着剤供給装置は、ワークに塗布した紫外線硬化樹脂の流動によるはみ出しを防止するために、ワークの貼り合わせ前に、塗布した紫外線硬化樹脂の外縁に、紫外線を照射して仮硬化させる照射部を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−73533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、貼り合わせる一方の板状体と他方の板状体との少なくともいずかに反りが生じている場合、両板状体を密着させる際に押圧されることで矯正された反りが、両基板間の紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して両基板を固定する前に、再発することがある。
【0007】
反りが再発すると、両板状体間の距離が、反りの再発前よりも伸びる箇所(以下、伸長部と称する場合がある)が生じる。このときに、特許文献1に記載の接着剤供給装置のように外縁の全周に亘って紫外線硬化樹脂を仮硬化させていると、仮硬化した樹脂が、伸長部への未硬化の紫外線硬化樹脂の侵入を妨げることがある。このため、両板状体が伸長部から剥離し、剥離した部分に空気が侵入することがある。その結果、貼り合わせた両板状体間に気泡が生じることがあった。
【0008】
本発明は、上記の状況を考慮してなされたものであり、紫外線硬化樹脂を介して密着させた板状体の剥離を防止し、且つ、紫外線硬化樹脂の流動によるはみ出しを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の紫外線照射装置は、貼り合わせる2つの板状体の一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂に紫外線を照射する紫外線照射装置であって、紫外線照射部と、制御部と、を備えている。紫外線照射部は、一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂の外周部に紫外線を照射する。制御部は、紫外線照射部を制御して一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂の外周部に仮硬化部と仮硬化部に比べて硬化していない流動可能部とを形成する。
【0010】
また、本発明の板状体貼り合わせ装置は、2つの板状体を密着させる貼り合わせ装置と、上記の紫外線照射装置と、を備える板状体貼り合わせ装置である。
【0011】
また、本発明の板状体貼り合わせ方法は、貼り合わせる2つの板状体の一方の板状体に紫外線硬化樹脂を塗布する工程と、一方の板状体に塗布された紫外線硬化樹脂の外周部に紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂の外周部に仮硬化部と仮硬化部に比べて硬化していない流動可能部とを形成する工程と、2つの板状体を密着させる工程と、を備える板状体貼り合わせ方法である。
【0012】
本発明では、板状体に塗布された紫外線硬化樹脂の外周部に仮硬化部と流動可能部とが形成される。このため、密着させた両板状体のいずれか又は両方の反りが再発し、両板状体間に上記伸長部が生じても、未硬化の紫外線硬化樹脂は、流動可能部を介して伸長部へ侵入することができる。したがって、両板状体の剥離を防止し、伸長部に空気が侵入することを防ぐことができる。その結果、貼り合わせた両板状体間に気泡が生じることを防止することができる。また、仮硬化部によって、紫外線硬化樹脂がはみ出しを抑制することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、紫外線硬化樹脂を介して密着させた板状体の剥離を防止し、且つ、紫外線硬化樹脂の流動によるはみ出しを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置により貼り合わせる一方の板状体である、表示基板の概略構成を示す説明図である。
図2】本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置により貼り合わせる他方の板状体である、カバー基板の概略構成を示す説明図である。
図3】本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置の概略構成を示す平面図である。
図4図3に示す板状体貼り合わせ装置の樹脂塗布部の全体構成例を示す斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置の制御系を示すブロック図である。
図6】紫外線硬化樹脂の塗布と紫外線の照射を説明する正面図である。
図7】紫外線硬化樹脂の塗布と紫外線の照射を説明する側面図である。
図8】本発明の実施形態に係るカバー基板に塗布され、仮硬化用の紫外線が照射された紫外線硬化樹脂とカバー基板を上方から見た図である。
図9】従来の方法で仮硬化用の紫外線が照射された紫外線硬化樹脂を介して密着した表示基板とカバー基板の要部断面図である。
図10図8に示すカバー基板と表示基板とが密着した状態における両基板の要部断面図である。
図11】本発明の実施形態の変形例に係るカバー基板に塗布され、仮硬化用の紫外線が照射された紫外線硬化樹脂とカバー基板を上方から見た示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態例に係る紫外線照射装置及び紫外線照射装置を備えた板状体貼り合わせ装置並びに板状体貼り合わせ方法について、図面を用いて説明する。各図において共通の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0016】
[表示基板]
まず、板状体の一例の表示基板101について、図1を参照して説明する。
図1は、板状体貼り合わせ装置1により貼り合わせる一方の基板である表示基板101の構成を示す説明図である。
【0017】
図1に示すように、表示基板101は、例えばLCDモジュール(LCM)であり、液晶が用いられた基板本体102と、基板本体102の一方の面を露出させて収容するフレーム103と、基板本体102の一方の面に取り付けられた偏光板104を備えている。
なお、本発明に係る表示基板101としては、有機発光ダイオード(OLED)モジュールやその他の表示モジュールであってもよい。
【0018】
基板本体102は、長方形の板状に形成されており、一方の面が表示面となる。また、基板本体102は、複数の部材が積層されて、図示しない長方形の枠状に形成された額縁印刷からなる層を含む多層状に形成されている。この額縁印刷の内周の輪郭は、偏光板104の外周の輪郭と略等しい。額縁印刷は、例えば、金属クロムを基板本体102にスパッタリング蒸着させ、エッチングによって不要部分を除去することで形成される。
【0019】
フレーム103は、基板本体102の4辺と、基板本体102の他方の面を覆う。
偏光板104は、長方形に形成されており、基板本体102よりも外周の輪郭が小さい。つまり、偏光板104の外周の輪郭は、基板本体102の表示領域と略等しい大きさに形成されている。
【0020】
[カバー基板]
次に、板状体の他の例のカバー基板121について、図2を参照して説明する。カバー基板は、タッチセンサ付き基板である。
図2は、カバー基板121の構成を示す説明図である。
【0021】
図2に示すように、カバー基板121は、基板本体122を有し、この基板本体122の一方の面には額縁印刷123が施されている。基板本体122は、長方形の板状に形成されている。
額縁印刷123は、例えば、金属クロムを基板本体122の一方の面にスパッタリング蒸着させ、エッチングによって不要部分を除去することで形成される。
【0022】
なお、本実施形態では、カバー基板としてタッチセンサ付き基板であるカバー基板121を例に説明するが、本発明に係るカバー基板としては、タッチセンサ付き基板に限定されず、例えば、ガラス材により形成された保護基板であってもよい。
【0023】
カバー基板121の額縁印刷123が施されている側の面(以下、塗布面と称する場合がある)には、接着剤として紫外線硬化樹脂110(図4参照)が塗布される。板状体貼り合わせ装置1は、紫外線硬化樹脂110が塗布されたカバー基板121と表示基板101とを密着させる。そして、表示基板101とカバー基板121を密着させた後、紫外線硬化樹脂110に紫外線(特定波長の光の一例)を照射することで、紫外線硬化樹脂110硬化させ、表示基板101とカバー基板121を、強固に貼り合わせる。
【0024】
[板状体貼り合わせ装置]
次に、本発明の板状体貼り合わせ装置について、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る板状体貼り合わせ装置の概略構成を示す平面図である。
【0025】
図3に示すように、板状体貼り合わせ装置1は、架台2と、樹脂塗布部3と、基板搬送部4と、供給台5と、上部材6及び下部材7を有する貼り合わせ部8と、位置検出部9と、樹脂硬化部10とを備えている。樹脂塗布部3、基板搬送部4、供給台5、貼り合わせ部8の下部材7、位置検出部9及び樹脂硬化部10は、架台2の上面に配置されている。また、貼り合わせ部8の上部材6は、架台2の上方に配置されている。
【0026】
供給台5、下部材7、位置検出部9及び樹脂硬化部10は、それぞれ適当な間隔をあけて並べて配置されている。ここで、供給台5及び下部材7等が並ぶ方向を第1の方向Xとする。また、架台2の上面に対して水平な方向であって第1の方向Xに直交する方向を第2の方向Yとし、架台2の上面に対して直交する鉛直方向を第3の方向Zとする。
【0027】
樹脂塗布部3は、架台2における第1の方向Xの略中央に配置されている。この樹脂塗布部3には、基板移送部(不図示)によってカバー基板121(図2参照)が供給される。樹脂塗布部3は、例えば、スリットコーターによって供給されたカバー基板121の塗布面に紫外線硬化樹脂110を塗布する。この樹脂塗布部3の構成例については後で詳細に説明する。
【0028】
基板搬送部4は、樹脂塗布部3により紫外線硬化樹脂110が塗布されたカバー基板121を、上部材6の図示しない基板保持部に搬送する。この基板搬送部4は、基板反転部(不図示)によってカバー基板121を反転し、Y軸ガイド11に案内されて第2の方向Yへ移動する。つまり、樹脂塗布部3と上部材6は、互いに第2の方向Yに対向し、さらにX−Y平面において対向している。なお、各構成要素の配置は、適宜設定されるものであり、本実施の形態に限定されない。
【0029】
供給台5は、架台2における第1の方向Xの一方の端部に配置されている。供給台5には、表示基板101が供給される。表示基板101は、偏光板104側の面が上方に向いた状態で供給台5に載置される。
【0030】
供給台5は、供給台移動部13によって移動される。供給台移動部13は、例えば供給台5を支持するスライダ(不図示)と、スライダを第1の方向Xへ案内するX軸ガイド12(図3参照)と、スライダを移動させるための駆動部(不図示)から構成されている。供給台5及び供給台移動部13は、周知の技術を利用して構成できる。
【0031】
貼り合わせ部8は、カバー基板121の紫外線硬化樹脂110が塗布された面と表示基板101の一の面を密着させる。貼り合わせ部8は、本発明に係る貼り合わせ装置の一具体例を構成する。
貼り合わせ部8を構成する上部材6と下部材7は、互いに当接することにより、密閉された内部空間を有する真空容器8Aを形成する。そして、上部材6及び下部材7は、真空容器8A内に表示基板101とカバー基板121を収納した状態で密閉する。
【0032】
上部材6は、例えば下部が開口した中空の直方体状に形成されており、長方形の板状に形成された上蓋部と、この上蓋部の四辺に連続して下方に延びる周壁部を有している。上部材6の周壁部は、長方形の枠状に形成されており、先端部が上部材6の下端となる。この周壁部の先端部には、ゴム部材を利用したシール部材が取り付けられている。シール部材は、下部材7に当接して密着し、周壁部の先端部と下部材7との間を密閉する。この上部材6は、上部材移動機構(不図示)により、第3の方向Z及び第1の方向Xへ移動される。なお、上部材6に供給されたカバー基板121は、基板保持部(不図示)により上部材6内部での位置が保持される。
【0033】
下部材7は、略長方形の板状に形成されている。この下部材7の外周の輪郭は、上部材6における周壁部の外周の輪郭よりも大きく形成されている。この下部材7には、真空容器内を脱気するための排気口(図示略)が形成され、この排気口は排気管を通じて真空ポンプ15(図5参照)と接続している。真空ポンプが駆動すると、真空容器内の気体が排気口及び排気管を通って排気される。この下部材7は、下部材移動機構(不図示)により、第1の方向X、第2の方向Y及び第3の方向Z、さらに第3の方向Zに延びる軸を中心とした回転方向θ(図3参照)へ移動される。下部材7に供給された表示基板101は、下部材7の上面に配置された基板支持台(図示略)によって支持される。基板支持台は、後述する制御部40に駆動を制御される支持台移動部(不図示)によって上昇し、支持している表示基板101と基板保持部が保持しているカバー基板121とを密着させる。
【0034】
位置検出部9は、密着前の表示基板101及びカバー基板121の所定の領域を撮像して、両者の相対的な位置を検出する。この位置検出部9は、例えば、イメージセンサと信号処理部を備えて構成される。信号処理部は、光学レンズを介してイメージセンサに取り込まれた表示基板101及びカバー基板121の所定の領域の像光を電気信号に変換し、その電気信号(画像信号)を後述する制御部40(図5参照)に送信する。
【0035】
樹脂硬化部10は、架台2における第1の方向Xの一方の端部に配置されている。この樹脂硬化部10には、密着した表示基板101とカバー基板121が図示しない搬送部によって貼り合わせ部8から供給される。樹脂硬化部10は、密着した表示基板101,カバー基板121の間にある紫外線硬化樹脂110に紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂110の全体を硬化させる。
【0036】
以上、板状体貼り合わせ装置1について簡単に説明したが、図3に示した基板搬送部4と、供給台5と、貼り合わせ部8と、位置検出部9と、樹脂硬化部10は、上記構成以外に周知の技術を用いて構成してもよい。
【0037】
[樹脂塗布部の構造]
次に、板状体貼り合わせ装置1の樹脂塗布部3について、図4を参照して詳細に説明する。
図4は、図3に示す板状体貼り合わせ装置1の樹脂塗布部3の全体構成例を示す斜視図である。なお、樹脂塗布部3は、本発明に係る紫外線照射装置の一具体例を構成する。
【0038】
図4に示すように、樹脂塗布部3は、Xステージ22a及びYステージ22bから構成されるステージ22、塗布ヘッド23、を有する。また、樹脂塗布部3は、照射部33a,33b、仮硬化用光源34、光ファイバ35、照射部移動機構36を備える。また、樹脂塗布部3は、樹脂供給系として、紫外線硬化樹脂110を貯蔵及び供給する供給タンク27と、塗布ヘッド23へ紫外線硬化樹脂110を送り出す塗布ポンプ28を有する。
【0039】
ステージ22は、Xステージ22a及びYステージ22bから構成され、Yステージ22bの上面にはカバー基板121が載置される。Xステージ22aは、後述するステージ移動機構24(図5参照)により第1の方向Xに移動可能に構成されている。また、Yステージ22bは、ステージ移動機構24により第2の方向Yに移動可能に構成されている。このステージ移動機構24は、カバー基板121と塗布ヘッド23及び照射部33a,33bを相対的に移動させるものである。本実施形態において樹脂塗布部3に供給されたカバー基板121(図2参照)は、互いに対向する長辺部が第1の方向Xに沿って延在し、互いに対向する短辺部が第2の方向Yに沿って延在するように、ステージ22のYステージ22bに載置される。
【0040】
塗布ヘッド23は、従来のスリットコーターとしての機能を有しており、カバー基板121の相対的な移動方向に対して垂直な方向かつ直線状に紫外線硬化樹脂110を吐出する。
【0041】
塗布ヘッド23は、塗布ポンプ28から圧力をかけて送り出された紫外線硬化樹脂110を吐出する。これによって、塗布ヘッド23は、ステージ22に載置され、且つ、塗布ヘッド23の下方を移動するカバー基板121に、紫外線硬化樹脂110を塗布する。
【0042】
照射部33a,33bは、光ファイバ35を介して仮硬化用光源34に接続されている。この照射部33a,33bは、塗布ヘッド23の一側面に該塗布ヘッド23と一体に設けられ、仮硬化用光源34が発生した紫外線を出射する。照射部33a,33b、仮硬化用光源34及び光ファイバ35は、本発明に係る紫外線照射部の一具体例を構成する。
本実施形態では、第2の方向Yに所定の間隔を空けて2個の照射部33a,33bが配置されている。照射部33a,33bは、光ファイバ35内を誘導した仮硬化用の紫外線を、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110へ集光する光学レンズ33L(図6を参照)を備えている。照射部33a,33bから出射される光は、本実施形態では、略円形の領域に紫外線を照射するスポット光とする。なお、ここで仮硬化とは、半硬化等の未硬化部分が残留した状態を広く含む。また、仮硬化用の紫外線のUV強度は、樹脂硬化部10が紫外線硬化樹脂110に照射する紫外線のUV強度よりも弱く設定されている。
【0043】
また、塗布ヘッド23の一側面には、照射部33a,33bを第2の方向Yへ移動させる照射部移動機構36を備えている。照射部移動機構36は、制御部40によって駆動を制御される。照射部移動機構36は、照射部33a,33bを、第2の方向Yにおいて互いに近づく方向及び離れる方向に移動させる。
【0044】
[板状体貼り合わせ装置の制御系]
次に、板状体貼り合わせ装置1の制御系について、図5を参照して説明する。
図5は、貼り合わせ装置1の制御系を示すブロック図である。
【0045】
図5に示すように、板状体貼り合わせ装置1は、制御部40を備えている。制御部40は、例えば、CPU(中央演算処理装置)と、CPUが実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)とを有する。
【0046】
制御部40は、樹脂塗布部3と、基板搬送部4と、供給台移動部13と、貼り合わせ部8と、位置検出部9と、樹脂硬化部10と、真空ポンプ15に電気的に接続されている。
【0047】
基板搬送部4は、制御部40に駆動制御され、紫外線硬化樹脂110が塗布されたカバー基板121を、上部材6の基板保持部(不図示)に搬送する。
【0048】
供給台移動部13は、制御部40によって駆動制御され、表示基板101が載置された供給台5を、貼り合わせ部8の下部材7の基板支持台(不図示)の位置まで移動させる。
【0049】
位置検出部9は、上部材6の基板保持部に保持されたカバー基板121と、下部材7の基板支持台に支持された表示基板101を撮像して、両者の相対的な位置を検出する。そして、検出結果を制御部40に送信する。
【0050】
貼り合わせ部8は、制御部40によって駆動制御され、上部材6及び下部材7の移動を制御する。上部材6は、カバー基板121を受け取る位置から下部材7と真空容器8Aを形成する位置まで移動する。貼り合わせ部8は、位置検出部9の検出結果に基づいて、下部材移動部(不図示)を駆動制御して下部材7を移動させ、表示基板101をカバー基板121に対して位置合せする。また貼り合わせ部8は、支持台移動部(不図示)を駆動制御して表示基板101を支持した基板支持台を上昇させて、表示基板101とカバー基板121とを密着させる。
【0051】
樹脂硬化部10は、制御部40によって駆動制御され、密着した表示基板101とカバー基板121との間に介在する紫外線硬化樹脂110の全面に対して紫外線を照射する。
【0052】
真空ポンプ15は、制御部40に駆動を制御され、はり合わせ部8による両基板101,121を密着させる工程において、排気口を介して真空容器8Aの内部の空気を吸引する。これによって、真空容器8Aの内部が脱気され、真空容器8Aの内圧を所定の圧力(例えば大気圧よりも低い値である10〜100Pa)にすること、すなわち真空容器8A内を真空状態に設定することができる。
【0053】
塗布ポンプ28は、制御部40によって駆動を制御され、塗布ヘッド23から吐出される紫外線硬化樹脂110の量が一定となるように、紫外線硬化樹脂110を吐き出す。
【0054】
ステージ移動機構24は、制御部40によって駆動を制御される。このステージ移動機構24は、Xステージ22aと、このXステージ22aを第1の方向Xへ移動させる移動機構(図示略)と、Yステージ22bと、このYステージ22bを第2の方向Yへ移動させる移動機構(図示略)とから構成される。すなわちステージ移動機構24は、カバー基板121に対し、塗布ヘッド23及び照射部33a,33bを相対的に移動させる。
【0055】
また、塗布ヘッド23及びステージ移動機構24は、制御部40によって駆動が制御され、カバー基板121に紫外線硬化樹脂110を塗布する制御が行われる。この制御において、制御部40は、カバー基板121の所定領域に紫外線硬化樹脂110が塗布されるように、塗布ヘッド23及びステージ移動機構24を制御する。本実施形態において、カバー基板121の所定領域とは、カバー基板121の塗布面の形状及び大きさと略等しく設定されている。
【0056】
仮硬化用光源34は、制御部40によって駆動を制御され、所定のUV強度の紫外線を所定のタイミングで生成する。これにより、光ファイバ35を通じて所定のUV強度の紫外線が所定のタイミングで照射部33a,33bから出射される。これにより、カバー基板121に塗布した紫外線硬化樹脂110の所望の箇所を仮硬化することができる。
【0057】
照射部移動機構36は、制御部40によって駆動を制御され、照射部33a,33bを互いに近づく方向及び離れる方向に移動させる。
【0058】
[板状体貼り合わせ装置の動作]
次に、図6図8を参照して、板状体貼り合わせ装置1の動作について説明する。
図6は、紫外線硬化樹脂110の塗布と仮硬化用の紫外線の照射を説明する正面図である。
図7は、紫外線硬化樹脂110の塗布と仮硬化用の紫外線の照射を説明する側面図である。
図8は、カバー基板121に塗布され、仮硬化用の紫外線が照射された紫外線硬化樹脂110とカバー基板121を上方から見た図である。
【0059】
まず、基板移送部(不図示)によってカバー基板121が樹脂塗布部3に供給され、樹脂塗布部3はカバー基板121の塗布面に紫外線硬化樹脂110を塗布し、仮硬化を行う。
紫外線硬化樹脂110を塗布する際、制御部40は、ステージ移動機構24を駆動してXステージ22aを第1の方向Xの図7において矢印で示す方向に移動させてステージ22に載置されたカバー基板121を同方向に移動させる。また、制御部40は、カバー基板121の移動に伴い塗布ポンプ28を駆動して塗布ヘッド23(図4参照)から紫外線硬化樹脂110を吐出させ、紫外線硬化樹脂110をカバー基板121の所定領域に塗布する。
【0060】
また、制御部40は、仮硬化用光源34を駆動して、照射部33a,33bからカバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の所定の位置に仮硬化用の紫外線を照射する。この例では、照射部33a,33bの先端に設けた光学レンズ33Lによって、カバー基板121の塗布面に塗布された紫外線硬化樹脂110の表面に紫外線を集光している。
【0061】
本実施形態において、仮硬化用の紫外線を照射する所定の位置は、カバー基板121の塗布面に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111(図8の2点鎖線で囲まれた領域)に設定されている。図8に示す点線は、紫外線硬化樹脂110に覆われた額縁印刷123の内縁を示している。すなわち、本実施形態においては、仮硬化用の紫外線は、額縁印刷123の内縁付近を覆う紫外線硬化樹脂110の外周部111に照射される。なお、仮硬化用の紫外線を照射する位置は適宜変更可能である。例えば、額縁印刷123の内縁の外側に仮硬化用の紫外線を照射してもよい。
【0062】
制御部40は、紫外線硬化樹脂110の塗布時において、カバー基板121が図7の矢印で示す方向に移動する際に、照射部33a,33bからカバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110に仮硬化用の紫外線を照射する。
【0063】
本実施形態では、カバー基板121は互いに対向する長辺部が第1の方向Xに沿って延在し、互いに対向する短辺部が第2の方向Yに沿って延在するように、ステージ22のYステージ22bに載置されている。また、紫外線硬化樹脂110は、カバー基板121の塗布面の形状及び大きさと略等しく設定されている所定領域に塗布されている。すなわち図8に示すように、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周の輪郭は、略長方形になっている。したがって、このときに、仮硬化用の紫外線が照射される紫外線硬化樹脂110の外周部111は、この外周部111において互いに対向する長辺部分112(図8参照)となる。
【0064】
また、制御部40は、紫外線硬化樹脂110の塗布後、すなわちカバー基板121が図7の矢印で示す方向の移動を終えたときに、照射部移動機構36を駆動して照射部33a,33bを第2の方向Yにおける互いに近づく方向に移動させる。また、制御部40は、この移動に伴い、仮硬化用光源34を駆動して照射部33a,33bからカバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110に仮硬化用の紫外線を照射する。このときに、仮硬化用の紫外線が照射される紫外線硬化樹脂110の外周部111は、この外周部111において互いに対向する短辺部分113(図8参照)における一方の短辺部分113となる。
【0065】
また、制御部40は、照射部33a,33bが仮硬化用の紫外線を一方の短辺部分113に照射した後、Xステージ22aを図7の矢印で示す方向の逆方向に所定距離移動させる。そして、制御部40は、照射部移動機構36を駆動し、接近している照射部33a,33bを、第2の方向Yにおける互いに離れる方向に移動させる。また、制御部40は、この移動に伴い、仮硬化用光源34を駆動して照射部33a,33bからカバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110に仮硬化用の紫外線を照射する。このときに、仮硬化用の紫外線が照射される紫外線硬化樹脂110の外周部111は、この外周部111における他方の短辺部分113(図8参照)となる。
【0066】
また、制御部40は、照射部33a,33bから仮硬化用の紫外線を照射する際に、仮硬化用光源34を断続的に駆動する。すなわち仮硬化用光源34に、断続的に仮硬化用の紫外線を発生させる。これによって、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110には、照射部33a,33bから断続的に仮硬化用の紫外線が照射される。
【0067】
このため、図8に示すように、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111において、仮硬化用の紫外線が照射されて仮硬化した仮硬化部Hが形成される。また、外周部111において、仮硬化用の紫外線が照射されず、仮硬化部Hに比べて硬化していない流動可能部Sが形成される。
【0068】
本実施形態では、制御部40は、仮硬化用光源34を駆動させる期間と駆動させない期間とが等間隔になるように、仮硬化用光源34を制御する。このため、図8に示すように、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111において、仮硬化部Hと流動可能部Sとが交互に、且つ、略等しい大きさで形成される。
【0069】
以上の樹脂塗布部3による紫外線硬化樹脂110の塗布及び仮硬化後、制御部40は、基板搬送部を駆動して、カバー基板121を上部材6の基板保持部に搬送する。また、これに並行して、制御部40は、供給台移動部13を駆動して、供給台5から下部材7に表示基板101を供給する。
次に、制御部40は、位置検出部9によって検出された両基板101,121の相対的な位置に基づき、下部材移動部(不図示)を駆動制御して下部材7を移動させ、表示基板101をカバー基板121に対して位置合せする。次に、制御部40は、上部材6を移動させ、上部材6と下部材7によって真空容器8Aを形成し、また、真空ポンプ15を駆動して真空容器8A内を脱気して真空容器8A内を真空状態にする。次に、制御部40は、貼り合わせ部8を制御し、表示基板101を支持した基板支持台を上昇させ、両基板101,121を密着させる。そして、制御部40は、密着させた両基板101,121を樹脂硬化部10に供給し、樹脂硬化部10を制御して、両基板101,121間に介在する紫外線硬化樹脂110の全面に対して紫外線を照射する。
【0070】
ここで、板状体の一例としてのカバー基板221に紫外線硬化樹脂210を塗布し、この紫外線硬化樹脂210の外縁の全周を仮硬化させ、板状体の他の例としての表示基板201に密着させた場合の問題について図9を参照して説明する。なお、図9は、樹脂硬化部10で紫外線硬化樹脂210の全面に対して紫外線を照射する前の状態を示している。
図9に示すように、両基板201,221の反りが再発して両基板201,221間の距離が反りの再発前よりも伸びる箇所である伸長部が生じると、仮硬化した樹脂Wの外側の樹脂が伸長部へ侵入することを、仮硬化した樹脂Wが妨げる。このため、両基板201,221が伸長部から剥離し、剥離した部分に空気が侵入する。
【0071】
一方、本実施形態において、樹脂硬化部10で紫外線硬化樹脂110の全面に対して紫外線を照射する前の密着させた両基板101,121の状態を図10に示す。本実施形態では、制御部40は、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111に仮硬化用の紫外線を照射するとき、仮硬化用光源34を断続的に駆動する。また、制御部40は、仮硬化用光源34を駆動させる期間と駆動させない期間とが等間隔になるように、仮硬化用光源34を制御する。これによって、図8に示すように、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111において、仮硬化部Hと流動可能部Sとが交互に、且つ、略等しい大きさで形成される。
【0072】
このため、図10に示すように、両基板101,121の反りが再発し、両基板101,121間の距離が反りの再発前よりも伸びる箇所である伸長部が生じても、この伸長部に、流動可能部Sを介して、外周部111の外側の紫外線硬化樹脂110が侵入する。このため、両基板101,121の剥離を防止し、伸長部に空気が侵入することを防ぐことができる。その結果、貼り合わせた両基板間101,121に気泡が生じることを防止することができる。
【0073】
また、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111には、仮硬化部Hが形成されているので、紫外線硬化樹脂110のはみ出しを抑制することができる。
【0074】
なお、樹脂硬化部10で紫外線が照射された紫外線硬化樹脂210のうち、仮硬化していた紫外線硬化樹脂は、他の紫外線硬化樹脂に比べて、硬化の度合いが高い。このように、両基板間201,221に介在する紫外線硬化樹脂210に硬化のムラが発生していると、それが原因で両基板201,221が剥離してしまうことがある。しかし、本実施形態では、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111において、仮硬化部Hと流動可能部Sとが交互に、且つ、略等しい大きさで形成されている。このため、カバー基板221に塗布された紫外線硬化樹脂210の外周部全体を仮硬化させる場合に比べて、硬化のムラを原因とする両基板101,121の剥離を抑制することができる。
【0075】
以上、本発明の実施形態に係る樹脂塗布部3及び板状体貼り合わせ装置1並びに板状体貼り合わせ方法について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
【0076】
本実施形態では、制御部40は、仮硬化用光源34を駆動させる期間と駆動させない期間とが等間隔になるように、仮硬化用光源34を制御する態様を説明した。しかし、仮硬化用光源34を駆動させる期間と駆動させない期間は適宜設定可能である。例えば、図11に示すように、カバー基板121に塗布された紫外線硬化樹脂110の外周部111における四隅に仮硬化部Hが密集するように、制御部40が仮硬化用光源34の駆動を制御してもよい。この場合、制御部40は、仮硬化用光源34を駆動させる期間を一定にし、且つ、外周部111の四隅(四隅の近傍を含む)においては、仮硬化用光源34を駆動させない期間を比較的短く設定し、その他の箇所においては、仮硬化用光源34を駆動させない期間を比較的長く設定する。
【0077】
また、本実施形態では、制御部40が仮硬化用光源34を断続的に駆動することで、仮硬化部Hと流動可能部Sを形成する態様を説明した。しかし、これに代えて、制御部40が、UV強度の異なる仮硬化用の紫外線を仮硬化用光源34に発生させることで、仮硬化部Hと流動可能部Sを形成してもよい。この場合、制御部40は、第1のUV強度の仮硬化用の紫外線と、第1のUV強度よりもUV強度が低い第2のUV強度の仮硬化用の紫外線を仮硬化用光源34に発生させる。これによって、制御部40は、紫外線硬化樹脂110の外周部111における第1のUV強度の仮硬化用の紫外線を照射した箇所に仮硬化部Hを形成し、第2のUV強度の仮硬化用の紫外線を照射した箇所に流動可能部Sを形成する。
【0078】
また、照射部33a,33bの下方に、照射部33a,33bから照射される仮硬化用の紫外線を遮る可動式のマスク部材を設けてもよい。この場合、制御部40は、ステージ22の駆動によってカバー基板121が照射部33a,33bの下方を移動するとき、及び、照射部33a,33bが移動するとき、仮硬化用光源34を駆動して常に仮硬化用の紫外線を発生させる。また、制御部40は、マスク部材を可動させることで、照射部33a,33bから照射される仮硬化用の紫外線が遮られる状態と、遮られない状態とを発生させる。これによって、紫外線硬化樹脂110の外周部111に仮硬化部Hと流動可能部Sとを形成する
【0079】
また、本実施形態では、照射部33a,33bからスポット光を照射し、照射部33a,33bとカバー基板121とを相対的に移動させることで、紫外線硬化樹脂110に仮硬化用の紫外線をライン照射する態様を説明した。しかし、これに代えて、紫外線硬化樹脂110の外周部111に亘って仮硬化用の紫外線を照射可能な照射部と、この照射部の下方を覆うマスク部材を設けてもよい。このマスク部材は、照射部に対し上下方向に対向する。また、このマスク部材には、上下方向に貫通する孔が複数設けられている。制御部40は、ステージ22を駆動することなく、一括で紫外線硬化樹脂110の外周部111に仮硬化用の紫外線を照射する。このとき、マスク部材の孔を通って、照射部から紫外線硬化樹脂110の外周部111に照射された仮硬化用の紫外線によって仮硬化部Hが形成される。また、マスク部材によって照射部からの仮硬化用の紫外線が遮られ、仮硬化用の紫外線が照射されない外周部111には、流動可能部Sが形成される。
また、このマスク部材における照射部からの仮硬化用の紫外線を遮る箇所に、仮硬化用の紫外線のUV強度を低下させるフィルターを設けてもよい。この場合、外周部111において、マスク部材の孔を介して仮硬化用の紫外線が照射される箇所に仮硬化部Hが形成され、フィルターを介して仮硬化用の紫外線が照射される箇所に流動可能部Sが形成される。
【0080】
また、本実施形態では、紫外線硬化樹脂110をカバー基板121に塗布する態様を説明した。しかし、これに代えて表示基板101に紫外線硬化樹脂110を塗布し、塗布した紫外線硬化樹脂を仮硬化させてもよい。
【0081】
また、本実施形態では、樹脂塗布部3で仮硬化用の紫外線を照射する態様を説明した。しかし、これに代えて、板状体に紫外線硬化樹脂110を塗布する装置と、仮硬化用の紫外線を照射する装置とを、別のユニットとして構成してもよい。
また、貼り合わせ部8に仮固定用光源を設けてもよい。仮固定用光源は、密着した表示基板101とカバー基板121との間に介在する紫外線硬化樹脂110に紫外線を照射する。これにより、表示基板101とカバー基板121を仮固定することができ、樹脂硬化部10により紫外線硬化樹脂110を硬化させる前に、両基板が相対的にずれることを防止できる。
【符号の説明】
【0082】
1…板状体貼り合わせ装置、 3…樹脂塗布部、 8…貼り合わせ部、 22…ステージ、 22a…Xステージ、 22b…Yステージ、 23…塗布ヘッド、 24…ステージ移動機構、 33a,33b…照射部、 33L…光学レンズ、 34…仮硬化用光源、 35…光ファイバ、 36…照射部移動機構、 40…制御部、 101…表示基板、 110…紫外線硬化樹脂、 111…外周部、 112…長辺部分、 113…短辺部分、 121…カバー基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11