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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-224077(P2015-224077A)
(43)【公開日】2015年12月14日
(54)【発明の名称】スクイズ変形可能なボトル
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/02 20060101AFI20151117BHJP
   B65D 1/32 20060101ALI20151117BHJP
【FI】
   B65D1/02 221
   B65D1/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-112293(P2014-112293)
(22)【出願日】2014年5月30日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】中山 忠和
【テーマコード(参考)】
3E033
【Fターム(参考)】
3E033AA02
3E033BA14
3E033BA17
3E033BA18
3E033BB08
3E033CA16
3E033DA04
3E033DB01
3E033DC10
3E033DD05
3E033FA03
(57)【要約】
【課題】胴部のスクイズ変形量を安定させる。
【解決手段】ボトル10は、筒状の胴部13に、その径方向の内側に向けて窪むパネル部51が周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、周方向で隣り合うパネル部51同士の間が柱部52とされ、パネル部51は、径方向の内側に位置する底壁部と、底壁部の外周縁から径方向の外側に向けて延びる側壁部と、を有し、底壁部には、側壁部のうち、周方向を向く縦側壁部との間に隙間をあけて径方向の外側に向けて突出する突部55が形成され、突部55を画成する壁面のうち、径方向の外側を向く頂壁面には、径方向の内側に向けて窪みかつ周方向の両側に開口する第1凹部と、ボトル軸O方向に延びる押圧部と、が、ボトル軸O方向に沿って口部11側である上側から底部14側である下側に向けてこの順に連設されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の胴部に、その径方向の内側に向けて窪むパネル部が周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、周方向で隣り合う前記パネル部同士の間が柱部とされ、
前記パネル部は、径方向の内側に位置する底壁部と、該底壁部の外周縁から径方向の外側に向けて延びる側壁部と、を有し、
前記底壁部には、前記側壁部のうち、周方向を向く縦側壁部との間に隙間をあけて径方向の外側に向けて突出する突部が形成されたボトルであって、
前記突部を画成する壁面のうち、径方向の外側を向く頂壁面には、径方向の内側に向けて窪みかつ周方向の両側に開口する第1凹部と、ボトル軸方向に延びる押圧部と、が、ボトル軸方向に沿って口部側である上側から底部側である下側に向けてこの順に連設されていることを特徴とするボトル。
【請求項2】
前記柱部において、前記第1凹部または前記押圧部に対して周方向で隣り合う部分には、径方向の内側に向けて窪みかつ周方向の両側に開口する第2凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のボトル。
【請求項3】
前記第1凹部および前記第2凹部は、前記胴部を径方向の外側から見た側面視において、周方向に延びる同一直線上に位置していることを特徴とする請求項2記載のボトル。
【請求項4】
前記頂壁面には、前記押圧部から下側に向けて離れるに従い漸次、径方向の内側に向けて延びる傾斜部が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のボトル。
【請求項5】
前記突部のうち、前記第1凹部より上側に位置する上側部分は、前記第1凹部から上側に向けて延びており、前記側壁部のうちの下側を向く第1横側壁部に連なっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のボトル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクイズ変形可能なボトルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば下記特許文献1に記載されたようなボトルが知られている。このボトルでは、筒状の胴部に、その径方向の内側に向けて窪むパネル部が周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、周方向で隣り合うパネル部同士の間が柱部とされている。パネル部は、径方向の内側に位置する底壁部と、該底壁部の外周縁から径方向の外側に向けて延びる側壁部と、を有している。底壁部には、側壁部のうち、周方向を向く縦側壁部との間に隙間をあけて径方向の外側に向けて突出する突部が形成されている。
このボトルによれば、例えばボトルに密封された内容物の温度が低下してボトル内が減圧した場合等に、パネル部が径方向の内側に向けて優先的に変形することで、ボトルのうちパネル部以外の部分での変形を抑えつつ、ボトル内の減圧を吸収する。
【0003】
ところで、胴部に、減圧吸収機能を発揮するパネル壁が設けられたボトルとして、下記特許文献2に記載されたような構成が知られている。このボトルによれば、パネル壁を径方向の外側から押圧することで、ボトルをスクイズ変形させてボトル内の内容物を吐出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−251711号公報
【特許文献2】特許第5311111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献2記載のボトルでは、ボトルをスクイズ変形させるときに、パネル壁の押圧の程度を調整する必要があり、胴部のスクイズ変形量を安定させることについて改善の余地がある。
【0006】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、胴部のスクイズ変形量を安定させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るボトルは、筒状の胴部に、その径方向の内側に向けて窪むパネル部が周方向に間隔をあけて複数形成されるとともに、周方向で隣り合う前記パネル部同士の間が柱部とされ、前記パネル部は、径方向の内側に位置する底壁部と、該底壁部の外周縁から径方向の外側に向けて延びる側壁部と、を有し、前記底壁部には、前記側壁部のうち、周方向を向く縦側壁部との間に隙間をあけて径方向の外側に向けて突出する突部が形成されたボトルであって、前記突部を画成する壁面のうち、径方向の外側を向く頂壁面には、径方向の内側に向けて窪みかつ周方向の両側に開口する第1凹部と、ボトル軸方向に延びる押圧部と、が、ボトル軸方向に沿って口部側である上側から底部側である下側に向けてこの順に連設されていることを特徴とする。
【0008】
この場合、突部の頂壁面に、第1凹部と押圧部とが上側から下側に向けてこの順に連設されているので、突部の頂壁面のうち、押圧部を径方向の内側に向けて押圧すると、第1凹部を起点として突部を径方向の内側に向けて変形させることができる。このとき、突部において、第1凹部が形成された部分が、周方向の全長にわたって径方向の内側に向けて変形する。そして突部のうち、第1凹部をボトル軸方向に挟む両部分、すなわち押圧部が形成された部分と、第1凹部より上側に位置する上側部分と、がいずれも、それぞれにおける第1凹部側の端部が径方向の内側に向かうように変形する。したがって、押圧部を押圧することで、突部における特定の範囲を変形させ易くすることが可能になり、突部のいびつな変形を抑えて胴部のスクイズ変形量を安定させることができる。
【0009】
前記柱部において、前記第1凹部または前記押圧部に対して周方向で隣り合う部分には、径方向の内側に向けて窪みかつ周方向の両側に開口する第2凹部が形成されていてもよい。
【0010】
この場合、柱部に前記第2凹部が形成されているので、押圧部を押圧したときに、突部のみならず、柱部において第2凹部の周辺に位置する部分をも径方向の内側に向けて変形させ易くすることができる。したがって、押圧部を押圧したときに、ボトルの内容量を効果的に減容させることができる。
【0011】
前記第1凹部および前記第2凹部は、前記胴部を径方向の外側から見た側面視において、周方向に延びる同一直線上に位置していてもよい。
【0012】
この場合、第1凹部および第2凹部が、前記側面視において、周方向に延びる同一直線上に位置しているので、押圧部を押圧したときに、突部および柱部を径方向の内側に向けてより変形させ易くすることができる。例えば、親指で押圧部を押し込むときに、他の指で柱部を掴んだとしても、同じ高さ位置をスクイズ変形させることができるため、安定したスクイズ操作が可能となる。
【0013】
前記頂壁面には、前記押圧部から下側に向けて離れるに従い漸次、径方向の内側に向けて延びる傾斜部が形成されていてもよい。
【0014】
この場合、突部の頂壁面に、第1凹部と押圧部と傾斜部とが上側から下側に向けてこの順に連設されている。したがって、押圧部を押圧したときに、傾斜部を、この傾斜部がボトル軸方向に沿って真っ直ぐ延びるように径方向の内側に向けて変形させ易くすることができる。これにより、第1凹部に応力を集中させ易くして押圧部を押圧する力を低減することが可能になり、操作性を向上させることができる。
【0015】
前記突部のうち、前記第1凹部より上側に位置する上側部分は、前記第1凹部から上側に向けて延びており、前記側壁部のうちの下側を向く第1横側壁部に連なっていてもよい。
【0016】
この場合、突部の上側部分が、第1凹部から上側に向けて延びてパネル部の前記第1横側壁部に連なっていて、突部の上側部分と前記第1横側壁部との間に、パネル部の前記底壁部を壁面の一部とするような隙間が形成されていない。これにより、押圧部を押圧したときに、突部の上側部分における第1横側壁部側の端部が径方向の内側に向けて変形するのを規制して、突部の上側部分における第1凹部側の端部を確実に径方向の内側に向けて変形させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、胴部のスクイズ変形量を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係るボトルの側面図である。
図2図1に示すボトルの側面図におけるパネル部の拡大図である。
図3図1に示すボトルの側面図における柱部の拡大図である。
図4図1に示すA−A断面矢視図である。
図5図1に示すB−B断面矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係るボトルを説明する。本実施形態に係るボトルは、射出成形により有底筒状に形成されたプリフォームがブロー成形されてなり、合成樹脂材料で一体に形成され、スクイズ変形可能とされている。このボトルには、例えば高粘度の内容物など、ボトルから吐出し難い内容物を収容することができる。
図1から図5に示されるように、ボトル10は、口部11、肩部12、胴部13および底部14を備えている。口部11、肩部12、胴部13および底部14は、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置させた状態で、この順に連設されている。
【0020】
以下、上述した共通軸をボトル軸Oといい、ボトル軸O方向に沿って口部11側を上側、底部14側を下側という。ボトル軸O方向に沿う平面視において、ボトル軸Oに直交する方向を径方向といい、ボトル軸O回りに周回する方向を周方向という。
口部11、肩部12、胴部13および底部14はそれぞれ、ボトル軸Oに直交する横断面視形状が円形状となっている。口部11には、図示しないキャップが装着される。
【0021】
胴部13には、径方向の内側に向けて窪むウエスト部15が全周にわたって形成されている。ウエスト部15は、ウエスト底壁15aと、上下一対のウエスト側壁15b、15cと、により画成されている。ウエスト底壁15aには、周方向の全周にわたって延びる突条部19が設けられている。突条部19は、ボトル軸O方向に間隔をあけて複数、図示の例では3つ設けられている。
【0022】
一対のウエスト側壁15b、15cのうち、上側に位置する上ウエスト側壁15bは、下側から上側に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて延びる傾斜面状に形成されている。一対のウエスト側壁15b、15cのうち、下側に位置する下ウエスト側壁15cは、ウエスト部15の縦断面視において、上側から下側に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて延びる曲面状に形成されている。
【0023】
ウエスト部15は、胴部13におけるボトル軸O方向の中央部分に配置され、胴部13を上側胴部13aと下側胴部13bとに二分している。上側胴部13aとウエスト部15との境には、径方向の外方に突出した環状凸部17が形成されている。なお、上側胴部13aと肩部12との連結部分には、上側胴部13aに対して拡径した環状段部18が形成されている。
【0024】
上側胴部13aの外周面には、例えば、図示しないシュリンクラベルやロールラベル等の筒状のラベルを装着することができる。上側胴部13aには、径方向の内側に向けて窪みかつ全周にわたって延びる環状溝16が形成されている。環状溝16は、ボトル軸O方向に間隔をあけて複数、図示の例では3つ形成されている。環状溝16の径方向の内側に向けた窪み量は、ウエスト部15の径方向の内側に向けた窪み量よりも小さい。
【0025】
下側胴部13bには、径方向の内側に向けて窪む減圧吸収用のパネル部51が周方向に間隔をあけて複数、図示の例では等間隔に6つ形成されている。胴部13において、周方向で隣り合うパネル部51同士の間に位置する部分は、ボトル軸O方向に沿って延びる柱部52を構成している。すなわち、胴部13には、パネル部51と柱部52とが周方向に交互に配設されている。
【0026】
図2に示されるように、パネル部51は、胴部13の外周面に対して径方向の内側に位置する底壁部53と、底壁部53の外周縁から径方向の外側に向けて延びる側壁部54と、により画成されている。
【0027】
図4に示されるように、側壁部54のうち、底壁部53における周方向の両端に連なりボトル軸O方向に延びる一対の縦側壁部54aは、径方向の内側から外側に向かうに従い周方向の外側(各縦側壁部54aが離間する方向)に向けて傾斜している。なお、縦側壁部54aは、傾斜せずに、径方向に沿って延在する構成にしても構わない。そして、周方向で隣り合うパネル部51の縦側壁部54a同士の間に位置する柱部52は、ボトル軸Oに直交する横断面視形状が矩形状または台形状となるように形成されている。
【0028】
図2に示されるように、側壁部54のうち、ボトル軸O方向の両端に位置して周方向に延びる一対の横側壁部54b、54cは、径方向の内側から外側に向かうに従いボトル軸O方向の外側(各横側壁部54b、54cが離間する方向)に向けて傾斜している。胴部13を径方向の外側から見た側面視において、一対の横側壁部54b、54cの形状は、互いに異なっている。一対の横側壁部54b、54cのうち、上方に位置し下側を向く第1横側壁部54bは、前記側面視において、上側に向けて突となるように湾曲している。一対の横側壁部54b、54cのうち、下方に位置し上側を向く第2横側壁部54cは、前記側面視において、周方向に直線状に延びている。
【0029】
図3に示されるように、底壁部53における周方向の中央部には、径方向の外側に向けて突出する突部55が形成されている。突部55は、同一のパネル部51を構成する縦側壁部54a同士の間に、縦側壁部54aに対して周方向に隙間56をあけて配設されるとともに、底壁部53におけるボトル軸O方向の全長に亘って形成されている。隙間56は、パネル部51における周方向の外端と、突部55における周方向の外端と、の間に位置している。隙間56は、各パネル部51にそれぞれ2本配設され、本実施形態では合計12本の隙間56が周方向に間隔をあけて配設されている。
【0030】
突部55は、底壁部53に対して径方向の外側に位置する頂壁面55aと、頂壁面55aにおける周方向の外端と底壁部53とを連結する周端壁面55bと、により画成されている。頂壁面55aには、上凹部(第1凹部)61と、第1上押圧部(押圧部)62と、上傾斜部(傾斜部)63と、中央凹部64と、下傾斜部65と、第1下押圧部66と、下凹部67と、が上側から下側に向けてこの順に連設されている。
【0031】
上凹部61および下凹部67は、径方向の内側に向けて窪みかつ周方向の両側に開口している。上凹部61および下凹部67は、互いに同等の形状でかつ同等の大きさに形成されている。突部55のうち、上凹部61より上側に位置する上側部分68は、上凹部61から上側に向けて延びて第1横側壁部54bに連なっている。下凹部67は、突部55の下端部に配置されている。
【0032】
第1上押圧部62、上傾斜部63、中央凹部64、下傾斜部65および第1下押圧部66は、頂壁面55aのうち、上凹部61と下凹部67との間に位置する中間部分に配置されている。中央凹部64は、前記中間部分におけるボトル軸O方向の中央部に配置されている。中央凹部64は、径方向の内側に向けて窪みかつ周方向の両側に開口している。中央凹部64のボトル軸O方向の大きさは、上凹部61および下凹部67それぞれのボトル軸O方向の大きさよりも大きい。中央凹部64の周方向の大きさは、上凹部61および下凹部67それぞれの周方向の大きさよりも大きい。頂壁面55aの前記中間部分は、前記側面視において、中央凹部64を基準としてボトル軸O方向に線対称に形成されている。
【0033】
第1上押圧部62の周方向の大きさおよび第1下押圧部66の周方向の大きさは、いずれもボトル軸O方向の全長にわたって同等とされている。上傾斜部63の周方向の大きさは、下側に向かうに従い漸次、大きくなっている。下傾斜部65の周方向の大きさは、上側に向かうに従い漸次、大きくなっている。
【0034】
図5に示されるように、第1上押圧部62および第1下押圧部66は、ボトル軸O方向に延びている。突部55の縦断面視において、第1上押圧部62および第1下押圧部66は、平坦に形成されていて、ボトル軸O方向に沿って真っ直ぐ(平行)に延びている。上傾斜部63は、第1上押圧部62から下側に向けて離れるに従い漸次、径方向の内側に向けて延びている。下傾斜部65は、第1下押圧部66から上側に向けて離れるに従い漸次、径方向の内側に向けて延びている。突部55の縦断面視において、上傾斜部63および下傾斜部65は、ボトル軸O方向に対して傾斜して延びている。
【0035】
なお、突部55の上側部分68は、突部55の縦断面視において、上側から下側に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて延びる突曲面状に形成されている。突部55の上側部分68は、第1横側壁部54bを介して下ウエスト側壁15cに連結されている。なお、突部55の上側部分68が、第1横側壁部54bにおける径方向の中央部に連結されることで、突部55の上側部分68と下ウエスト側壁15c(胴部13の表面)とが、段差を有して連結されていてもよい。また、突部55の上側部分68が、第1横側壁部54bにおける径方向の外側の端縁に連結されることで、突部55の上側部分68と下ウエスト側壁15cとが、段差なく連結されていてもよい。
【0036】
図4に示されるように、周端壁面55bは、突部55の周方向の両端に位置してボトル軸O方向に延び、径方向の外側から内側に向かうに従い周方向の外側に向けて傾斜している。突部55は、前記横断面視において、径方向の外側から内側に向かうに従い周方向の幅が漸次拡大する台形状に形成されている。
【0037】
図3に示されるように、柱部52における径方向の外側に位置する頂部52aには、上隣接凹部(第2凹部)71と、第2上押圧部(第2押圧部)72と、湾曲部73と、第2下押圧部74と、下隣接凹部75と、が上側から下側に向けてこの順に連設されている。
【0038】
上隣接凹部71および下隣接凹部75は、径方向の内側に向けて窪みかつ周方向の両側に開口している。上隣接凹部71および下隣接凹部75は、互いに同等の形状でかつ同等の大きさに形成されている。
上隣接凹部71は、柱部52において、上凹部61に対して周方向で隣り合う部分に形成されている。上凹部61および上隣接凹部71は、周方向に延びる同一直線上に位置している。本実施形態では、全ての突部55および柱部52についての上凹部61および上隣接凹部71が、前記側面視において周方向に延びる同一直線上に位置している。
【0039】
下隣接凹部75は、柱部52において、下凹部67に対して周方向で隣り合う部分に形成されている。下凹部67および下隣接凹部75は、周方向に延びる同一直線上に位置している。本実施形態では、全ての突部55および柱部52についての下凹部67および下隣接凹部75が、前記側面視において周方向に延びる同一直線下に位置している。
なお、上凹部61、下凹部67、上隣接凹部71および下隣接凹部75それぞれについてのボトル軸O方向の大きさおよび径方向の内側に向けた窪み量は、互いに同等となっている。
【0040】
第2上押圧部72は、第1上押圧部62に対して隙間56を挟んで周方向に隣り合い、第2下押圧部74は、第1下押圧部66に対して隙間56を挟んで周方向に隣り合っている。第2上押圧部72の周方向の大きさ、および第2下押圧部74の周方向の大きさは、いずれもボトル軸O方向の全長にわたって同等になっている。第2上押圧部72は、第1上押圧部62に対してボトル軸O方向および周方向のいずれにも小さく、第2下押圧部74は、第1下押圧部66に対してボトル軸O方向および周方向のいずれにも小さい。柱部52の縦断面視において、第2上押圧部72および第2下押圧部74はいずれも、ボトル軸O方向に沿って真っ直ぐ(平行)に延びている。
湾曲部73の周方向の大きさは、ボトル軸O方向の外側から内側に向かうに従い漸次、大きくなっている。柱部52の縦断面視において、湾曲部73は、ボトル軸O方向の外側から内側に向かうに従い漸次、径方向の内側に向けて延びる曲面状に形成されている。
【0041】
ところで図4に示すように、突部55における第1上押圧部62および第1下押圧部66は、前記横断面視において、径方向の外側に向けて突の曲面状に形成されている。各突部55における全ての第1上押圧部62は、周方向に延びる第1仮想円L1上に共通して位置している。各突部55における全ての第1下押圧部66は、周方向に延びる図示しない第2仮想円上に共通して位置している。
【0042】
ここで、前記第1仮想円L1は、複数の柱部52における各第2上押圧部72よりも径方向の内側または外側を通過してもよく、前記第2仮想円は、複数の柱部52における各第2下押圧部74よりも径方向の内側または外側を通過してもよい。
また、柱部52における第2上押圧部72および第2下押圧部74が、前記横断面視において、径方向の外側に向けて突の曲面状に形成されている場合には、前記第1仮想円L1が、複数の柱部52における各第2上押圧部72の表面形状に実質的に倣っていてもよく、前記第2仮想円が、複数の柱部52における各第2下押圧部74の表面形状に実質的に倣っていてもよい。
さらに、第1仮想円L1と前記第2仮想円とが互いに同径となっていて、各突部55における第1上押圧部62および第1下押圧部66が、胴部13の下側胴部13bにおける最大外径部を構成していてもよい。
【0043】
前記柱部52および前記突部55は、前記横断面視において、それぞれ周方向の中心を通り径方向に延びる中心線に対して線対称になっている。
底壁部53には、接続部分53aが設けられている。接続部分53aは、縦側壁部54aにおける径方向の内端と、周端壁面55bにおける径方向の内端と、を接続している。接続部分53aは、前記横断面視において、径方向の外側に向けて突となるように屈曲している。なお、上述した隙間56は、縦側壁部54a、接続部分53a、および周端壁面55bによって画成されている。
【0044】
次に、図1に示すような前記ボトル10の作用について説明する。
【0045】
前記ボトル10の内部が減圧状態になると、パネル部51の底壁部53が径方向の内側に向かって変位する。すなわち、減圧時にパネル部51を優先的に変形させることで、他の部位(例えば、柱部52や肩部12)での変形を抑えつつ、ボトル10の内圧変化(減圧)を吸収できる。
なお、パネル部51を覆うように胴部13にラベルを巻き付けることもできる。この場合、ラベルを径方向の内側から突部55により支持し、ラベルが径方向の内側へ移動するのを規制することができる。これにより、ラベルがパネル部51の内側に引き込まれるのを抑制し、ラベルに外観不良が発生するのを抑制することができる。また、減圧時にパネル部51が径方向の内側に向けて変形した場合であっても、ラベルの変位は抑制される。その結果、所望の減圧吸収性能を維持した上で、胴部13に巻き付けられるラベルに外観不良が発生するのを抑制することができる。
【0046】
以上説明したように、本実施形態に係るボトル10によれば、突部55の頂壁面55aに、上凹部61と第1上押圧部62とが上側から下側に向けてこの順に連設されているので、突部55の頂壁面55aのうち、第1上押圧部62を径方向の内側に向けて押圧すると、上凹部61を起点として突部55を径方向の内側に向けて変形させることができる。このとき、突部55において、上凹部61が形成された部分が、周方向の全長にわたって径方向の内側に向けて変形する。そして突部55のうち、上凹部61をボトル軸O方向に挟む両部分、すなわち第1上押圧部62が形成された部分と、上凹部61より上側に位置する上側部分68と、がいずれも、それぞれにおける上凹部61側の端部が径方向の内側に向かうように変形する。したがって、第1上押圧部62を押圧することで、突部55における特定の範囲を変形させ易くすることが可能になり、突部55のいびつな変形を抑えて胴部13のスクイズ変形量を安定させることができる。
【0047】
また、柱部52に前記上隣接凹部71が形成されているので、第1上押圧部62を押圧したときに、突部55のみならず、柱部52において上隣接凹部71の周辺に位置する部分をも径方向の内側に向けて変形させ易くすることができる。したがって、第1上押圧部62を押圧したときに、ボトル10の内容量を効果的に減容させることができる。
また、上凹部61および上隣接凹部71が、前記側面視において、周方向に延びる同一直線上に位置しているので、第1上押圧部62を押圧したときに、突部55および柱部52を径方向の内側に向けてより変形させ易くすることができる。例えば、親指で第1上押圧部62を押し込むときに、他の指で柱部52を掴んだとしても、同じ高さ位置をスクイズ変形させることができるため、安定したスクイズ操作が可能となる。
【0048】
また突部55の頂壁面55aに、上凹部61と第1上押圧部62と上傾斜部63とが上側から下側に向けてこの順に連設されている。したがって、第1上押圧部62を押圧したときに、上傾斜部63を、この上傾斜部63がボトル軸O方向に沿って真っ直ぐ延びるように径方向の内側に向けて変形させ易くすることができる。これにより、上凹部61に応力を集中させ易くして第1上押圧部62を押圧する力を低減することが可能になり、操作性を向上させることができる。
【0049】
また突部55の上側部分68が、上凹部61から上側に向けて延びてパネル部51の前記第1横側壁部54bに連なっていて、突部55の上側部分68と前記第1横側壁部54bとの間に、パネル部51の前記底壁部53を壁面の一部とするような隙間が形成されていない。これにより、第1上押圧部62を押圧したときに、突部55の上側部分68における第1横側壁部54b側の端部が径方向の内側に向けて変形するのを規制して、突部55の上側部分68における上凹部61側の端部を確実に径方向の内側に向けて変形させることができる。
【0050】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0051】
例えば、パネル部51および柱部52の数や配置等は、ボトル10に要求される強度や減圧吸収容量等を考慮して適宜設計変更が可能である。
また、上述した実施形態では、肩部12、胴部13および底部14のそれぞれの横断面視形状を円形状としたが、本発明はこれに限られない。例えば、前記横断面視形状を多角形状や偏平状にする等適宜変更してもよい。
【0052】
さらに、上述した実施形態では、突部55が縦側壁部54aとの間にのみ隙間56をあけて配設されているが、本発明はこれに限られない。例えば、突部55と側壁部54との間に全周に亘って隙間をあけてもよい。つまり、上述した実施形態では、突部55が、底壁部53におけるボトル軸O方向の全長に亘って形成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、突部55が、パネル部51内に独立して設けられ、側壁部54から全周にわたって離間していてもよく、突部55の一部、例えばボトル軸O方向の一方の端部のみが、側壁部54に連結されていても良い。
【0053】
また、柱部52は上述した実施形態に示した構成に限られない。例えば、上隣接凹部71や下隣接凹部75がなくてもよい。
また、突部55は上述した実施形態に示した構成に限られず、突部55の頂壁面55aに、上凹部61と第1上押圧部62とが上側から下側に向けてこの順に連設された他の構成に適宜変更することができる。例えば、上傾斜部63、中央凹部64、下傾斜部65、第1下押圧部66および下凹部67がなく、第1上押圧部62の下端部が、直接、第2横側壁部54cに連なる構成を採用してもよい。
【0054】
また、上述した実施形態では、第1上押圧部62における周方向の大きさが第2上押圧部72における周方向の大きさ以上になっている場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、第2上押圧部72における周方向の大きさが第1上押圧部62における周方向の大きさより大きくなっていても構わない。
【0055】
また、上述した実施形態では、第1上押圧部62および第1下押圧部66が、前記横断面視において、径方向の外側に向けて突の曲面状に形成されているが、本発明はこれに限られない。例えば、第1上押圧部62および第1下押圧部66が、前記横断面視において、径方向の内側に向けて突の曲面状に形成されていてもよく、平坦に形成されてもよい。また、柱部52における第2上押圧部72および第2下押圧部74も、前記横断面視において、径方向の内側に向けて突の曲面状に形成されていてもよく、平坦に形成されてもよい。
【0056】
また、上述した実施形態では、第1上押圧部62および第1下押圧部66が、突部55の縦断面視において、平坦に形成されていて、ボトル軸O方向に沿って真っ直ぐ(平行)に延びているが、本発明はこれに限られない。例えば、第1上押圧部62および第1下押圧部66が、突部55の縦断面視において、ボトル軸Oに対して傾斜していてもよく、径方向の外側または内側に向けて突となる曲面状に形成されていてもよい。なお、第1上押圧部62および第1下押圧部66を、突部55の縦断面視において、径方向の内側に向けて突となる曲面状に形成した場合、指が収まり易くなる。また、柱部52における第2上押圧部72および第2下押圧部74も、柱部52の縦断面視において、ボトル軸Oに対して傾斜していてもよく、径方向の外側または内側に向けて突となる曲面状に形成されていてもよい。
【0057】
また、ボトル10を形成する合成樹脂材料は、例えばポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレンナフタレート、非晶性ポリエステル、ポリオレフィン等、またはこれらのブレンド材料等、適宜変更してもよい。
さらに、ボトル10は単層構造体に限らず中間層を有する積層構造体としてもよい。この中間層としては、例えばガスバリア性を有する樹脂材料からなる層、再生材からなる層、若しくは酸素吸収性を有する樹脂材料からなる層等が挙げられる。
【0058】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0059】
10 ボトル
11 口部
13 胴部
14 底部
51 パネル部
52 柱部
53 底壁部
54 側壁部
54a 縦側壁部
54b 第1横側壁部
55 突部
55a 頂壁面
56 隙間
61 上凹部(第1凹部)
62 第1上押圧部(押圧部)
63 上傾斜部(傾斜部)
68 上側部分
71 上隣接凹部(第2凹部)
O ボトル軸
図1
図2
図3
図4
図5