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特開2015-225078腕時計又は測定機器等の携帯型物品のための複数の発光表示針のセット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-225078(P2015-225078A)
(43)【公開日】2015年12月14日
(54)【発明の名称】腕時計又は測定機器等の携帯型物品のための複数の発光表示針のセット
(51)【国際特許分類】
   G04B 19/30 20060101AFI20151117BHJP
   G01D 11/28 20060101ALI20151117BHJP
【FI】
   G04B19/30 C
   G01D11/28 P
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-101597(P2015-101597)
(22)【出願日】2015年5月19日
(31)【優先権主張番号】14170094.8
(32)【優先日】2014年5月27日
(33)【優先権主張国】EP
(71)【出願人】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ピエルパスクヮーレ・トルトラ
(72)【発明者】
【氏名】セドリック・フォール
(72)【発明者】
【氏名】ジーモン・シュプリンガー
【テーマコード(参考)】
2F074
【Fターム(参考)】
2F074AA04
2F074BB06
2F074DD00
2F074EE00
(57)【要約】      (修正有)
【課題】必要に応じて様々な色で照明でき、寸法及び美的外観の制約を遵守した発光表示針のセットを提供する。
【解決手段】携帯型物品の発光表示針のセットは、第1の発光表示針1と第2の発光表示針2を含み、第2の発光表示針2の駆動アーバ24と第1の発光表示針1の駆動アーバ10との間には絶縁層38が挿入される。第1の発光表示針1及び第2の発光表示針2はそれぞれ、第1の光源32及び第2の光源34を支持し、第1の光源32の第1の極32Aは、第1の発光表示針1の駆動アーバ10を介して、電力供給源36の第1の端子に電気的に接続され、第1の光源32の第2の極32Bは、第1の発光表示針1と第2の発光表示針2との間の電気的連続性を保証する接触部品56を介して、第2の光源34の第1の極34Aに接続され、第2の光源34の第2の極34Bは、第2の発光表示針2の駆動アーバ24を介して、電力供給源36の第2の端子に接続される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気エネルギ供給源(36)を格納する携帯型物品のための、複数の発光表示針のセットであって、
前記発光表示針のセットは、駆動アーバ(10、24)を通すための孔(8、22)をそれぞれ備える、重なり合った少なくとも第1の発光表示針(1)及び第2の発光表示針(2)を含み、
前記第2の発光表示針(2)の前記駆動アーバ(24)は、前記第1の針(1)の前記駆動アーバ(10)の内部に同心に配設され、
2つの前記駆動アーバ(10、24)の間には絶縁層(38)が挿入され、
前記第1の発光表示針(1)及び前記第2の発光表示針(2)はそれぞれ、第1の光源(32)及び第2の光源(34)を支持し、前記第1の光源(32)及び前記第2の光源(34)はそれぞれ第1の極(32A、34A)及び第2の極(32B、34B)を含み、
前記第1の光源(32)の前記第1の極(32A)は、前記第1の発光表示針(1)の前記駆動アーバ(10)を介して、前記電力供給源(36)の第1の端子に電気的に接続され、
前記第1の光源(32)の前記第2の極(32B)は、前記第1の発光表示針(1)と前記第2の発光表示針(2)との間の電気的連続性を保証する接触部品(56)を介して、前記第2の光源(34)の前記第1の極(34A)に接続され、
前記第2の光源(34)の前記第2の極(34B)は、前記第2の発光表示針(2)の前記駆動アーバ(24)を介して、前記電力供給源(36)の第2の端子に接続される、複数の発光表示針のセット。
【請求項2】
前記接触部品(56)は、前記駆動アーバ(10)上にセンタリングされることを特徴とする、請求項1に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項3】
前記第1の発光表示針(1)は、近位端から遠位端へと延在する部分(6)によって延長されている第1の環状要素(4)で形成され、
前記第2の発光表示針(2)は、近位端から遠位端へと延在する部分(20)によって延長されている第2の環状要素(18)で形成され、
前記第1の環状要素(4)はその中心に、前記第1の発光表示針(1)の前記駆動アーバ(10)を通すための前記孔(8)を有し、
前記第2の環状要素(18)はその中心に、前記第2の発光表示針(2)の前記駆動アーバ(24)を通すための前記孔(22)を有し、
前記第1の環状要素(4)は、観察者に対面する上側表面部分(12)と、前記上側表面部分(12)と反対側の下側表面部分(14)とを備え、
前記第2の環状要素(18)は、観察者に対面する上側表面部分(26)と、前記上側表面部分(26)と反対側の下側表面部分(28)とを備え、
前記第1の環状要素(4)の前記上側表面部分(12)及び前記下側表面部分(14)は、側部表面(16)によって互いに接続され、
前記第2の環状要素(18)の前記上側表面部分(26)及び前記下側表面部分(28)は、側部表面(30)によって互いに接続され、
前記第1の環状要素(4)の前記上側表面部分(12)、前記下側表面部分(14)、前記孔(8)は、導電性材料の層でコーティングされ、
前記第2の環状要素(18)の前記上側表面部分(26)、前記下側表面部分(28)、前記孔(22)は、導電性材料の層でコーティングされる
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項4】
前記第2の環状要素(18)の前記上側表面部分(26)は、前記第2の発光表示針(2)の前記駆動アーバ(24)と同一の電気的ポテンシャルとなり;前記第2の環状要素(18)の前記下側表面部分(28)に配設された電気的絶縁性の連続したトレンチ(40)は、前記駆動アーバ(24)を取り囲み、これにより前記下側表面部分(28)は前記駆動アーバ(24)から電気的に絶縁され;電気的絶縁性の連続したトレンチ(42)は、前記第2の環状要素(18)の前記上側表面部分(26)に配設され、これにより前記上側表面部分(26)の残りの部分から電気的に絶縁された島(44)が生成され;前記第2の環状要素(18)の厚さ内に作製された、金属化された貫通孔(46)により、前記上側表面部分(26)に配設された前記島(44)と前記下側表面部分(28)とを互いに電気的に接続できること、
前記第1の環状要素(4)の前記下側表面部分(14)は、前記第1の発光表示針(1)の前記駆動アーバ(10)と同一の電気的ポテンシャルとなり;前記第1の環状要素(4)の前記上側表面部分(12)に配設された電気的絶縁性の連続したトレンチ(48)は、前記駆動アーバ(10)を取り囲み、これにより前記上側表面部分(12)は前記駆動アーバ(10)から電気的に絶縁され;電気的絶縁性の連続したトレンチ(50)は、前記第1の環状要素(4)の前記下側表面部分(14)に配設され、これにより前記下側表面部分(14)の残りの部分から電気的に絶縁された島(52)が生成され;前記第1の環状要素(4)の厚さ内に穿孔された、金属化された貫通孔(54)により、前記下側表面部分(14)に配設された前記島(52)と前記上側表面部分(12)とを互いに電気的に接続できること、及び
前記第2の環状要素(18)の前記下側表面部分(28)は、前記第1の発光表示針(1)と前記第2の発光表示針(2)との間に配置され、弾性の導電性接触部品(56)を介して、前記第1の環状要素(4)の前記上側表面部分(12)と接触するよう配置されること
を特徴とする、請求項3に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項5】
前記第1の光源(32)の前記第1の極(32A)は、前記第1の環状要素(4)の前記下側表面部分(14)及び前記第1の発光表示針(1)の前記駆動アーバ(10)を介して、前記電力供給源(36)の前記第1の端子に電気的に接続され;前記第1の光源(32)の前記第2の極(32B)は、前記第2の光源(34)の前記第1の極(34A)に接続され、そして前記第1の極(34A)は、前記第1の発光表示針(1)と前記第2の発光表示針(2)との間の電気的連続性を保証する前記接触部品(56)を介して、前記第2の環状要素(18)の前記上側表面部分(26)に配設された前記島(44)に電気的に接続されること、並びに
前記第2の光源(34)の前記第2の極(34B)は、前記第2の環状要素(18)の前記上側表面部分(26)及び前記第2の発光表示針(2)の前記駆動アーバ(24)を介して、前記電力供給源(36)の前記第2の端子に電気的に接続されること
を特徴とする、請求項4に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項6】
前記第1の発光表示針(1)は、前記第1の環状要素(4)を形成するために使用されるプリント回路基板と光導体(58)とで形成され、
前記第2の発光表示針(2)は、前記第2の環状要素(18)を形成するために使用されるプリント回路基板と光導体(60)とで形成される
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項7】
前記プリント回路基板は、上面及び底面が金属化されているが、縁部は金属化されていないこと、並びに
前記光導体(58)は、前記第1の環状要素(4)の下側に固定されて前記第1の発光表示針(1)を形成し、前記光導体(60)は、前記第2の環状要素(18)の上に固定されて前記第2の発光表示針(2)を形成し、前記第1の光源(32)、前記第2の光源(34)は、前記光導体(58)の前記入射面(58A)、前記光導体(60)の前記入射面(60A)に固定されること
を特徴とする、請求項6に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項8】
第1の発光表示針(62)及び第2の発光表示針(64)は単一部品として作製され、
前記第1の発光表示針(62)は、下側表面部分(66)と、前記側部表面(70)によって前記下側表面部分(66)に接続される上側表面部分(68)とを含み、
前記第2の発光表示針(64)は、下側表面部分(72)と、前記側部表面(76)によって前記下側表面部分(72)に接続される上側表面部分(74)とを含み、
前記第1の発光表示針(62)及び前記第2の発光表示針(64)は、全ての表面が金属化されている
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項9】
前記第1の発光表示針(62)及び前記第2の発光表示針(64)は、プラスチック、石英、シリカ、サファイア、ルビーで形成される群から選択される、透過性、半透過性又は半透明の材料で作製されることを特徴とする、請求項8に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項10】
前記第1の発光表示針(62)及び前記第2の発光表示針(64)のそれぞれに関して、連続した電気的絶縁性のトレンチ(78;86)は、それぞれ前記第1の発光表示針(62)の前記下側表面部分(66)及び前記第2の発光表示針(64)の前記下側表面部分(72)に配設され、これによって前記下側表面部分(66;72)の残りの部分から電気的に絶縁された島(80;88)が生成され;前記下側表面部分(66;72)は、それぞれ前記第1の発光表示針(62)の前記側部表面(70)又は前記第2の発光表示針(64)の前記側部表面(76)を介して、それぞれ前記上側表面部分(68;74)に電気的に接続されたままであること、並びに
前記島(80:88)に配設された連続した電気的絶縁性のトレンチ(82;86)は、それぞれ前記第1の発光表示針(62)の前記駆動アーバ(10)及び前記第2の発光表示針(64)の前記駆動アーバ(24)を取り囲み、これによって前記島(80;88)は前記駆動アーバ(10;24)から電気的に絶縁されること
を特徴とする、請求項8又は9に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項11】
前記第1の光源(32)及び前記第2の光源(34)はそれぞれ、前記第1の発光表示針(62)の自由端部及び前記第2の発光表示針(64)の自由端部に固定されることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の複数の発光表示針のセット。
【請求項12】
前記第1の光源(32)及び前記第2の光源(34)はそれぞれ、前記第1の発光表示針(62)及び前記第2の発光表示針(64)の表面の下側に固定されること、並びに
前記光源(32、34)それぞれが生成した光は、前記第1の発光表示針(62)の前記端部の近傍に作製された孔(84)、又は前記第2の発光表示針(64)の前記端部の近傍に作製された孔(92)により、観察者に向かって上向きに出ること
を特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の複数の発光表示針のセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型物品のための複数の発光表示針のセットに関する。本発明は特に、アナログディスプレイを有する腕時計等の時計又は測定装置のための複数の発光表示針のセットに関する。
【背景技術】
【0002】
腕時計の針は厳密な許容誤差で製造される。パイプを通すための針の孔は一般に、約1マイクロメートルの精度で作製される。この精度は、針をそのアーバ上に確実に正確に打ち込むために必要である。針は一般に、厚さ数百マイクロメートル以下の金属シートから作製される。腕時計の厚さを低減するために、針と腕時計の風防ガラスとの間の距離は通常1ミリメートル以下であり、例えば時針及び分針である2つの同軸の針を隔てる距離は数分の1ミリメートルのレベルである。
【0003】
腕時計の針は、例えば現在時刻を指示するといった機能的役割を有することは明らかであるが、その一方で腕時計の針は、これら針が取り付けられる腕時計の審美的外観に大きく寄与することにより、装飾的役割も有する。この目的のために、針は厳格な基準を満たさなければならない。針を暗所で視認できるようにするための腕時計製作の分野で公知の技術は、ユーザの方向を向いた針の表面を燐光性材料の層でコーティングすることからなる。このような材料の一例は、日本の企業である根本特殊化学株式会社が登録商標「Super−Luminova(登録商標)」の下で販売している非放射性フォトルミネセンス顔料である。この顔料は、腕時計の文字盤上の、時間を表す記号をコーティングするためにも使用できる。昼間は上記燐光性材料の層は光エネルギを吸収する。燐光性材料の層は夜間にこの光エネルギを光放射の形態で放出する。腕時計の針を照明するためのこのような技術は、燐光性材料の層が完全に受動的な様式で動作し、従ってこれを機能させるためにいずれの機械的又は電気的デバイスの起動を必要とせず、また腕時計からいずれのエネルギを取得する必要がないため、極めて便利である。しかしながら、腕時計の針を照明するためのこのような技術はいくつかの欠点も有しており、言及しておく必要がある第1の欠点は、燐光性材料層が光エネルギを伝送できるよりも前に、燐光性材料層を光源によって事前に照明しなければならないことである。同様に、燐光によって光を再伝送する現象は、その時間が限られているため、燐光性層の光度は、これが貯蔵した光エネルギを放出するにつれて徐々に低下する。従って燐光性材料の層でコーティングされた針の外観は一定ではない。最後に、市場で入手可能な燐光性材料の範囲は限られているため、このような材料を使用する腕時計の大半は一般に、暗所において同一の外観を有するものとなる。
【0004】
燐光性層の変形例として、腕時計の針を照明するために別個の光源を使用する、能動的照明技術を使用することも考えられる。例えば腕時計に紫外線光源を組み込むことができ、これにより、放出された放射が、針をコーティングしている蛍光材料を励起する。しかしながらこの種類の実施形態も欠点を有する。まず、ブラックライト光源としても知られる紫外線光源は一定量の可視光を放出するため、光源が配置された箇所においてユーザが光のハロを視認してしまう可能性が高い。また、針が紫外線光源に対して移動できるため、針は常に同一量の紫外線光を受信するわけではなく、従って針の光度が変動し得る。第3の欠点は、可視光と紫外線光との間の変換効率が良好でないという事実にある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ユーザの必要に応じて様々な色で照明でき、寸法及び美的外観に関して課せられた制約を遵守した複数の発光表示針のセットを提供することによって、上述の欠点及びその他の欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的のために本発明は、電気エネルギ供給源を格納する携帯型物品のための、複数の発光表示針のセットに関し、上記発光表示針のセットは、駆動アーバを通すための孔をそれぞれ備える、少なくとも第1及び第2の重なった発光表示針を含み、第2の発光表示針の駆動アーバは、第1の針の駆動アーバの内部に同心に配設され、2つの駆動アーバの間には絶縁層が挿入され、第1及び第2の発光表示針はそれぞれ、第1及び第2の光源を支持し、第1及び第2の光源はそれぞれ第1及び第2の極を含み、第1の光源の第1の極は、第1の発光表示針の駆動アーバを介して、電力供給源の第1の端子に電気的に接続され、第1の光源の第2の極は、第1の発光表示針と第2の発光表示針との間の電気的連続性を保証する接触部品を介して、第2の光源の第1の極に接続され、第2の光源の第2の極は、第2の発光表示針の駆動アーバを介して、電力供給源の第2の端子に接続される。
【0007】
これらの特徴の結果として、本発明は、それぞれが照明用の光源を有する、同心に設置された複数の針のセットを提供する。このような注目すべき結果は、光源のうちの1つの極のうちの1つが、他の光源の極のうちの1つに、2つの針の間の電気的接続によって接続され、これにより2つの針の駆動アーバを用いて、光源を電力供給源の端子に電気的に接続できるという事実の結果として達成される。更に、針を用いて電気的信号をルーティングできるため、極めて簡素な、従ってより安価でより信頼性の高い組立体が得られる。
【0008】
本発明の他の特徴及び利点は、本発明の一実施形態に関する以下の詳細な説明を読むことで、より明らかになるであろう。上記例は、添付の図面を参照して単なる非限定的な例示として提供されているものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明による発光表示針のセットの、組み立て済み状態における上面図である。
図2図2は、本発明による発光表示針のセットの、組み立て済み状態における底面図である。
図3図3は、本発明による発光表示針のセットの、分解状態における上面図である。
図4図4は、本発明による発光表示針のセットの、分解状態における底面図である。
図5図5は、本発明による発光表示針のセットの中央ハブの拡大断面図である。
図6図6は、本発明による発光表示針のセットの変形実施形態の上面図である。
図7図7は、本発明による発光表示針のセットの変形実施形態の底面図である。
図8図8は、図6、7の発光表示針のセットの、分解状態における底面図である。
図9図9Aは、本発明による1つの発光表示針の上面図である。図9Bは、本発明による1つの発光表示針の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、好ましくは発光ダイオードである点光源を用いて、腕時計又は測定機器等の携帯型物品のための表示針を照明することからなる一般発明概念に由来するものである。この発光表示針は、いくつかの利点を有する:その外観は時間の経過と共に劣化することがなく、また幅広い既存の発光ダイオードが存在するため、針の外観、及びこれに伴って上記針が取り付けられる携帯型物品の外観を独自のものとすることができ、競合製品の中で目立たせることができる。更に、本発明の別の利点によると、光源は例えば針の駆動アーバではなく、当該光源を使用する針上に配設されるため、このような針の設計、及び携帯型物品のフレーム内に格納された電気エネルギ源への針の電気的接続が大幅に簡略化される。
【0011】
図1〜5に示す例では、本発明による複数の針のセットは、第1の発光表示針1、第2の発光表示針2を含む。第1の発光表示針1は、略直線状に延在する部分6によって延長されている第1の環状要素4で形成される。第1の環状要素4はその中心に、第1の発光表示針1の駆動アーバ10を通すための孔8を有する。第1の環状要素4は観察者に対面する上側表面部分12と、上側表面部分12と反対側の下側表面部分14とを備える。第1の環状要素4の上側表面部分12及び下側表面部分14は、これらの周の全長に亘って、側部表面16によって互いに接続される。以下により詳細に説明する本発明の特徴によると、第1の環状要素4は、その上側表面部分12及び下側表面部分14上、並びに駆動アーバ10が係合する孔8内において、導電性材料の層でコーティングされている。
【0012】
第1の発光表示針1と同様に、第2の発光表示針2は、略直線状に延在する部分20によって延長されている第2の環状要素18で形成される。第2の発光表示針2の第2の環状要素18はその中心に、第1の発光表示針1の駆動アーバ10の内側に同心に配設された駆動アーバ24を通すための孔22を有する。第2の環状要素18は観察者に対面する上側表面部分26と、上側表面部分26と反対側の下側表面部分28とを備える。第2の環状要素18の上側表面部分26及び下側表面部分28は、これらの周の全長に亘って、側部表面30によって互いに接続される。以下により詳細に説明する本発明の特徴によると、第2の環状要素18もまた、その上側表面部分26及び下側表面部分28上、並びに駆動アーバ24が係合する孔22内において、導電性材料の層でコーティングされている。
【0013】
第1の発光表示針1は第1の光源32を支持し、第2の発光表示針2は第2の光源34を支持する。第1の光源32及び第2の光源34は、発光ダイオード等の点光源である。例えば本発明による発光表示針1、2のセットが取り付けられる腕時計のフレームの内部に格納された電気エネルギ供給源36への電気的接続のために、第1の光源32は第1の極32A及び第2の極32Bを含み、第2の光源34は第1の極34A及び第2の極34Bを含む。電気エネルギ供給源36は、セル又は充電式バッテリであってよい。ここで問題となっている光源32、34は典型的には、数十〜数百マイクロアンペアレベルの電力消費を有するため、携帯型物品が備える腕時計の香箱、又はユーザが例えば押しボタンを用いて起動する発電機若しくはダイナモを用いて、上記光源に給電することさえ考えられる。このような解決法の利点は、上記解決法により、物理化学的現象に依存したいずれのエネルギ貯蔵を用いた解決法を回避できるという事実にある。また電力消費が数十マイクロアンペア程度と低い光源1、2を使用する場合でさえ、得られる照明効果は、発光表示針をコーティングするために通常使用される燐光性材料の照明効果と同等となることが理解できるだろう。
【0014】
第1の光源32の第1の極32Aは、第1の針1の駆動アーバ10を介して電力供給源36に接続され、第1の光源32の第2の極32Bは、以下に詳細に説明する様式で第2の光源34の第1の極34Aに接続される。第2の光源34の第2の極34Bは、第2の発光表示針2の駆動アーバ24を介して電力供給源36に接続される。この目的のために、第1の発光表示針1の駆動アーバ10及び第2の発光表示針2の駆動アーバ24は導電性でなければならず、また絶縁層38の挿入によって互いから電気的に絶縁されていなければならない。
【0015】
上述のように、第1の環状要素4及び第2の環状要素18は、その上側及び下側表面部分を導電性材料の層でコーティングされている。より具体的には、駆動アーバ24は、第2の環状要素18に配設された、金属化された孔22に打ち込まれる。その結果第2の環状要素18の上側表面部分26は、駆動アーバ24と同一の電気的ポテンシャルとなる。反対に(図4参照)、第2の環状要素18の下側表面部分28に配設された、導電性材料を局所的に除去することにより電気的絶縁性となった連続したトレンチ40が、駆動アーバ24を取り囲み、これにより下側表面部分28は駆動アーバ24から電気的に絶縁される。同様に(図1、3参照)、それ自体で閉じており、連続したトレンチ40と同様の様式で絶縁性となった連続したトレンチ42が、第2の環状要素18の上側表面部分26に配設され、これにより上側表面部分26の残りの部分から電気的に絶縁された島44が生成される。第2の環状要素18の厚さ内に作製された、金属化された貫通孔又はビア46により、上側表面部分26に配設された島44と下側表面部分28とを互いに電気的に接続できる。なお、トレンチ40、42は典型的にはフォトリソグラフィエッチングによって得られる。しかしながら、材料の機械的除去又はレーザ除去といったその他の材料除去技術も考えられる。
【0016】
同様に、駆動アーバ10は第1の環状要素4の金属化された孔8に打ち込まれる。その結果第1の環状要素4の下側表面部分14は、駆動アーバ10と同一の電気的ポテンシャルとなる。反対に(図3参照)、第1の環状要素4の上側表面部分12に配設された、導電性材料を局所的に除去することにより電気的絶縁性となった連続したトレンチ48が、駆動アーバ10を取り囲み、これにより上側表面部分12は駆動アーバ10から電気的に絶縁される。同様に(図2、4参照)、それ自体で閉じており、連続したトレンチ48と同様の様式で絶縁性となった連続したトレンチ50が、第1の環状要素4の下側表面部分14に配設され、これにより下側表面部分14の残りの部分から電気的に絶縁された島52が形成される。第1の環状要素4の厚さ内に作製された、金属化された貫通孔54又はビアにより、下側表面部分14に配設された島52と上側表面部分12とを互いに電気的に接続できる。
【0017】
最後に、第2の環状要素18の下側表面部分28は、第1の発光表示針1と第2の発光表示針2との間に配置され駆動アーバ10上にセンタリングされた、導電性かつ機械的弾性を有する接触部品56を介して、第1の環状要素4の上側表面部分12と接触するよう配置される。従って、上側表面部分26に配設された島44は、第1の環状要素4の上側表面部分12と電気的に接続され、またこの上側表面部分12は、第1の環状要素4の下側表面部分14に配設された島52に電気的に接続される。
【0018】
本発明によると、第1の光源32の第1の極32Aは、第1の発光表示針1の駆動アーバ10を介して、電力供給源36の第1の端子に電気的に接続される。この目的のために、第1の極32Aは、例えばワイヤボンディング技術によって、第1の環状要素4の下側表面部分14に接続される。第1の光源32の第2の極32Bは、第1の発光表示針1と第2の発光表示針2との間の電気的連続性を保証する接触部品56を介して、第2の光源34の第1の極34Aに接続される。これを達成するために、第1の光源32の第2の極32Bは、第1の環状要素4の下側表面部分14に配設された島52に接続される。第1の環状要素4の厚さ内に穿孔された金属化されたビア54を用いて、島52は第1の環状要素4の上側表面部分12に電気的に接続され、またこの上側表面部分12は、接触部品56を用いて第2の環状要素18の下側表面部分28に電気的に接続される。第2の環状要素18の下側表面部分28は、金属化されたビア46を用いて、第2の環状要素18の上側表面部分26に配設された島44に接続される。最後に第2の光源34の第1の極34Aは、第2の環状要素18の上側表面部分26に配設された島44に電気的に接続される。第2の光源34の第2の極34Bは、駆動アーバ24を介して電力供給源36の第2の端子に接続される。これを達成するために、第2の極34Bは第2の環状要素18の上側表面部分26に電気的に接続される。
【0019】
図1〜5に示す実施形態では、第1の発光表示針1は、第1の環状要素4を形成するために使用されるプリント回路基板と光導体58とで形成され、第2の発光表示針2は、第2の環状要素18を形成するために使用されるプリント回路基板と光導体60とで形成される。上記プリント回路基板はその上面及び底面が金属化されているが、その縁部は金属化されていない。光導体58は第1の環状要素4の下側に固定されて第1の発光表示針1を形成し、光導体60は第2の環状要素18の上に固定されて第2の発光表示針2を形成する。この実施形態は、発光表示針1、2の回転中に光導体58、60が互いを妨害するのを防止するにあたって好ましい。第1の光源32、第2の光源34は、例えば接着剤接合によって、光導体58の入射面58A、光導体60の入射面60Aに固定される。光源32、34が生成する光は、光結合によって光導体58、60の内部で伝播する。
【0020】
図6〜8にも図示されている別の実施形態では、第1の発光表示針62及び第2の発光表示針64は、プラスチック、石英、シリカ、サファイア、ルビー又はその他の材料といった、透過性、半透過性又は半透明の材料で作製される。第1の発光表示針62は、下側表面部分66と、側部表面70によって下側表面部分66に接続される上側表面部分68とを含む。同様に第2の発光表示針64は、下側表面部分72と、側部表面76によって下側表面部分72に接続される上側表面部分74とを含む。第1の発光表示針62及び第2の発光表示針64は、その全ての表面が金属化されている。
【0021】
第1の発光表示針62の下側表面部分66に配設された、導電性材料を局所的に除去することにより電気的絶縁性となった連続したトレンチ78により、下側表面部分66の残りの部分から電気的に絶縁された島80を生成できる。残りの下側表面部分66は、第1の発光表示針62の側部表面70を介して、上側表面部分68に電気的に接続される。島80に配設された、導電性材料を局所的に除去することにより電気的絶縁性となった連続したトレンチ82が、駆動アーバ10を取り囲み、これにより島80は駆動アーバ10から電気的に絶縁される。光源32は、発光表示針62の表面の下側に、針の自由端部に向けて固定される。針62の端部の近傍に作製された孔84により、光源32が生成した光は観察者に向かって上向きに出ることができる。
【0022】
同様に、第2の発光表示針64の下側表面部分72に配設された、導電性材料を局所的に除去することにより電気的絶縁性となった連続したトレンチ86により、下側表面部分72の残りの部分から電気的に絶縁された島88を生成できる。残りの下側表面部分72は、第2の発光表示針64の側部表面76を介して、上側表面部分74に電気的に接続される。島88に配設された、導電性材料を局所的に除去することにより電気的絶縁性となった連続したトレンチ90が、駆動アーバ24を取り囲み、これにより島88は駆動アーバ24から電気的に絶縁される。光源34は、発光表示針64の表面の下側に、針の自由端部に向けて固定される。針64の端部の近傍に作製された孔92により、光源34が生成した光は観察者に向かって上向きに出ることができる。
【0023】
有利なことに、上述の配置によりビアが必要なくなる。
【0024】
本発明は上述の実施形態に限定されないこと、並びに当業者は、添付の請求項によって定義されているような本発明の範囲から逸脱することなく、様々な単純な代替例及び変形例を考案できることは言うまでもない。従って、それぞれ本発明による発光表示針の上面図及び底面図である図9A、9Bに示すように、カラー96を備える導電性管状部分94を介して、針をその駆動アーバ上に打ち込むことも考えられ、上記管状部分94を用いて針を支持する。管状部分94は針の孔に打ち込まれ、駆動アーバは管状部分94に打ち込まれる。本発明の別の有利な変形例によると、光源32、34は発光表示針62、64の上側表面上に固定される。2つの発光表示針の長さは同一ではないため、光源32、34が互いに衝突するリスクはない。
【符号の説明】
【0025】
1 第1の発光表示針
2 第2の発光表示針
4 環状要素
6 略直線状に延在する部分
8 孔
10 駆動アーバ
12 上側表面部分
14 下側表面部分
16 側部表面
18 環状要素
20 略直線状に延在する部分
22 孔
24 駆動アーバ
26 上側表面部分
28 下側表面部分
30 側部表面
32 第1の光源
32A 第1の極
32B 第2の極
34 第2の光源
34A 第1の極
34B 第2の極
36 電気エネルギ供給源
38 絶縁層
40 連続したトレンチ
42 連続したトレンチ
44 島
46 金属化されたビア
48 連続したトレンチ
50 連続したトレンチ
52 島
54 金属化されたビア
62 第1の発光表示針
64 第2の発光表示針
66 下側表面部分
68 上側表面部分
70 側部表面
72 下側表面部分
74 上側表面部分
76 側部表面
78 連続したトレンチ
80 島
82 連続したトレンチ
84 孔
86 連続したトレンチ
88 島
90 連続したトレンチ
92 孔
94 管状部分
96 カラー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9