特開2015-57039(P2015-57039A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2015-57039供給電圧管理用電子回路を備えるスマート電池
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-57039(P2015-57039A)
(43)【公開日】2015年3月23日
(54)【発明の名称】供給電圧管理用電子回路を備えるスマート電池
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20150224BHJP
   H01M 10/42 20060101ALI20150224BHJP
【FI】
   H02J7/00 Q
   H02J7/00 302C
   H01M10/42 P
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-178780(P2014-178780)
(22)【出願日】2014年9月3日
(31)【優先権主張番号】13183802.1
(32)【優先日】2013年9月10日
(33)【優先権主張国】EP
(71)【出願人】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ミシェル・ウィルマン
(72)【発明者】
【氏名】マルク・ドゥグロウ
(72)【発明者】
【氏名】セルジオ・ロタ
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503BB01
5G503DA02
5G503EA09
5G503GB03
5G503GD02
5G503GD04
5H030AA10
5H030AS16
5H030BB21
5H030FF44
5H030FF52
5H030FF68
(57)【要約】
【課題】 電子デバイスと通信し電源電圧を管理する電子回路を備えるスマート電池を提供する。
【解決手段】 スマート電池(1)は、電池(2)に接続され電源電圧を管理する電子回路(10)を有する。この電子回路は、電池寿命検出器(3)、管理ユニット(7)、発振器ステージ(4)、電池(2)の電源電圧が電池寿命しきい値に近いか又は等しい場合にパワーオンされるDC−DCコンバーター(6)、及びデータ又はコマンド用通信用インタフェース(8)を有する。このデータ又はコマンド通信用インタフェース(8)は、スマート電池の正電源電圧端子に接続され、電源電圧端子のうちの1つを通して変調データ又はコマンド信号を送信する1ワイヤーインタフェースである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池(2)に接続される供給電圧管理用電子回路(10)を有するスマート電池(1)であって、
前記電子回路は、電池寿命検出器(3)、管理ユニット(7)、発振器ステージ(4)、及びデータ又はコマンド用通信用インタフェース(8)を有し、
前記データ又はコマンド通信用インタフェース(8)は、前記電源電圧端子のうちの1つを通して変調されたデジタルデータ又はコマンド信号を送受信するために、前記スマート電池の前記電源電圧端子のうちの1つに接続され、
前記データ又はコマンド通信用インタフェース(8)は、前記スマート電池によって電力が供給される電気的装置から変調された信号を受信するように構成し、
前記データ又はコマンド通信用インタフェースが受信した前記変調された信号は、電池寿命しきい値をセットするコマンドを含み、その受信の後で、前記スマート電池の電源電圧を供給するために、前記電子回路(10)のDC−DCコンバーター(6)が、前記管理ユニット(7)によってパワーオンされる
ことを特徴とするスマート電池。
【請求項2】
前記データ又はコマンド通信用インタフェース(8)は、少なくとも電池の寿命の情報を有する変調された信号の伝送のために前記電池寿命検出器(3)に接続される管理ユニット(7)によって制御される
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート電池(1)。
【請求項3】
前記電子回路(10)は、DC−DCコンバーター(6)を有し、このDC−DCコンバーター(6)は、前記電池(2)の電源電圧が電池寿命しきい値に近いか又は等しい場合にパワーオンされて、これによって、当該スマート電池の電源電圧を供給する
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート電池(1)。
【請求項4】
前記管理ユニット(7)は、前記電池寿命検出器(3)、前記発振器段(4)、前記DC−DCコンバーター(6)、及び前記データ又はコマンド通信用インタフェース(8)に接続され、
前記管理ユニット(7)は、前記電池(2)の電源電圧が前記電池寿命しきい値に近いか又は等しい場合に、前記電池寿命検出器(3)が前記管理ユニットに出力信号を供給するとすぐに、前記DC−DCコンバーター(6)を動作させる
ことを特徴とする請求項3に記載のスマート電池(1)。
【請求項5】
前記データ又はコマンド通信用インタフェース(8)は、変調された信号を伝送するための当該スマート電池の外部正電源電圧端子に接続されている
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート電池。
【請求項6】
前記電池(2)の正端子は、前記電子回路(10)のスイッチ(9)の第1の入力に接続され、
前記スイッチ(9)の第2の入力は、前記電池(2)の電源電圧が電池寿命しきい値に近いか又は等しい場合にパワーオンされるDC−DCコンバーター(6)の出力に接続され、
前記スイッチ(9)の出力は、当該スマート電池の外部の正端子に接続され、
前記スイッチ(9)は、前記管理ユニット(7)からのコマンド信号(17)によって制御され、
前記電池の電圧が前記電池寿命しきい値を超える場合に前記外部の正端子に前記電池(2)の電圧を供給し、
前記電池の電圧が前記電池寿命しきい値以下の場合に前記DC−DCコンバーター(6)の出力電圧を供給する
ことを特徴とする請求項5に記載のスマート電池(1)。
【請求項7】
前記発振器段(4)は、
発振信号を供給するための水晶共振器(5)に接続される発振器と、及び
前記管理ユニット(7)の動作をクロックするためのクロック信号を供給するために発振信号周波数を分割するための一連の分割器とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート電池(1)。
【請求項8】
前記水晶共振器は、クロック水晶共振器であって、
前記発振器は約32,768Hzの周波数の発振信号を供給する
ことを特徴とする請求項7に記載のスマート電池(1)。
【請求項9】
前記分割器は2分割器であって15個あり、
これによって、1Hzのクロック信号を供給するように前記発振信号周波数を分割することによって、前記データ又はコマンド通信用インタフェース(8)が秒毎信号である変調されたデータ信号を毎秒送信することが可能になる
ことを特徴とする請求項8に記載のスマート電池(1)。
【請求項10】
前記管理ユニット(7)は、前記電池寿命検出器(3)を適応させるために、前記電池寿命電圧しきい値を格納するための非揮発性メモリーを有する
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート電池(1)。
【請求項11】
前記電池(2)の電圧レベルを測定するために前記発振器段(4)によってクロックされる前記管理ユニット(7)によって決定される周期的な比率又は負荷サイクルでセットされる時間間隔で前記電池寿命検出器(3)をパワーオン及びパワーオフすることができる
ことを特徴とする請求項1に記載のスマート電池(1)。
【請求項12】
前記電池(2)の電圧レベルが第1の電池寿命しきい値よりも大きい第2の電圧しきい値よりも大きい場合、初回の時間間隔において前記検出器(3)をパワーオン及びパワーオフすることができ、
前記電池(2)の電圧レベルが第2の電圧しきい値よりも小さい場合、前記初回の時間間隔よりも短い第2の時間間隔において前記検出器(3)をパワーオン及びパワーオフすることができる
ことを特徴とする請求項11に記載のスマート電池(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源電圧の管理のための電子回路を備えるスマート電池に関する。この電子回路は、電池寿命(EOL:end-of-life)検出器、発振器ステージ(oscillator stage)、電源管理ユニット及び通信用インタフェースを有する。この電子回路は、さらに、電源電圧が電池EOLしきい値に近いか又は等しいとすぐにパワーオン(出力状態にすること)されるDC−DCコンバーターを有することができる。これによって、最小限度よりも大きい電圧を供給し続け、残余電力を引き出すことによって、電池を使用する製品の寿命を延ばすことが可能になる。また、電池寿命を延ばすため、すなわち製品寿命を延ばすために、電池によって供給される最大電流を管理ユニットによって制限してもよい。この電池は一次電池であってもよいが、充電式電池であってもよい。
【背景技術】
【0002】
セル又は電池は、既知の形態で、管理回路、特に、電源管理回路を有することがある。これは、セル又は電池の構造に内蔵されている。米国特許US6198250B1は、コントローラ回路を有するこの種のスマートセル又は電池を開示しており、この点に関して引用する。このコントローラ回路はセル又は電池の電源端子に接続される。このコントローラ回路は、電池寿命を延ばすことを可能にする。これを達成するために、コントローラ回路は、セル又は電池の電圧を出力電圧に変換するために発振器によってクロックされるDC−DCコンバーターを有し、この出力電圧は、カットオフ電圧又は電池寿命電圧よりも通常高い。このようなコンバーターでは、電池寿命を延ばすために、電池の電圧が電池寿命電圧しきい値に達するとパワーオンされるものがある。
【0003】
前記米国特許US6198250B1のスマートセル又は電池においては、スマート電池によって電力が供給される電子デバイスへとデジタルデータを送信する手段がコントローラ回路に設けられていない。電池を交換する前に電子デバイスが適切に動作することを確実にするために電池の寿命又は使用される電池の種類に関する情報をスマートセル又は電池の外部へ伝えるということは行われていないという欠点がある。
【0004】
国際特許出願WO2005/081787A1は、電子回路が設けられた電池を開示しており、これも引用する。この電池の電子回路は、非揮発性メモリー、サーミスター、電圧識別ユニット、前記サーミスターと直列に接続されるFETトランジスタの形態のスイッチ、及び良好な電池データインタフェースを有する。データインタフェース端子が非揮発性メモリーに接続され、これは、充電式電池の端子に接続される。スイッチは電圧識別ユニットによって制御される。電池レベルが低い場合、スイッチが開く。これは、サーミスターを介して測定を行うことができないが、メモリーと連係してクロック端子を介してチャージャーと電池回路の間で通信を確立することができることを意味する。しかし、電圧レベルが十分高い場合、電池回路の温度を判断するために、チャージャーによってサーミスター測定が行われる。
【0005】
前記国際特許出願WO2005/081787A1に記載されている電子回路を有する電池に対しては、電圧供給及びデータ通信用のいくつかの端子を設ける必要がある。このことは、電池の製造を複雑にし、電源供給及び電池の外部へのデータの提供を適切に最適化しないという欠点がある。
【0006】
欧州特許出願EP1892791A1では、供給電圧管理用電子回路に接続される電池を有する電池パックについて記載している。この電子回路は、電流、電圧及び温度を検出するための動作状態検出手段を有する。これらの検出手段は、制御ユニットに接続される。また、変調された信号によって電子機器と通信するために、制御ユニットに接続された通信用インタフェースが設けられている。しかし、この電子回路は、特定の動作パラメーターに適応するように構成していないという欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、電源電圧を管理するための電子回路を備えるスマート電池であって、この電子回路は当該スマート電池によって電力が供給される電子デバイスとデータ通信することができ、前記最先端技術の欠点を克服することができるようなものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このために、本発明は、電源電圧を管理する電子回路が設けられたスマート電池に関し、これは、独立請求項1に記載した特徴を有する。
【0009】
このスマート電池の特定の実施形態は、従属請求項2〜12において定義されている。
【0010】
このスマート電池の1つの長所は、スマート電池の電源端子のうちの1つに接続されたものと同じ接続ワイヤー上でデータが通信されるということにある。好ましくは、スマート電池の高電位の端子の接続ワイヤー上でデータが通信される。送信される各ビットの状態に依存して異なる持続時間の時系列的な窓によって、又は可能性としては、位相又は周波数変調によって、デジタルデータを電源供給線上で送信することができる。送信される変調データは、デジタルの電池寿命信号であることができる。
【0011】
有利なことに、1ワイヤーインタフェース(1-wire interface)は、供給電圧管理用電子回路の管理ユニットによって制御され、これは、スマート電池の正端子を介して、変調されたデジタルデータ又はコマンド信号を供給する。管理ユニットがクロック発振器ステージからのクロック信号によってクロックされるので、1ワイヤーインタフェースは、このスマート電池を備える電気的装置に対して、秒毎信号(top second signal)に関連する変調データ信号を供給することができる。
【0012】
このような供給電圧管理用電子回路が設けられたスマート電池の目的、利点及び特徴が、図示された単純化された実施形態(これに限定されない)に基づく以下の説明によって明確に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明に係る供給電圧管理用電子回路が設けられたスマート電池の部品についての単純化された図を示す。
図2図2は、従来の電池によって供給される電源電圧の進展と比較した、本発明に係るスマート電池によって供給される電源電圧の進展のグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の説明では、当業者にとって周知な電子的電池回路の電子部品はすべて簡潔にのみ記載している。
【0015】
図1は、スマート電池1のすべての部品の概略全体図を示す。この電池は、電気的装置の電子素子に電力供給するための、腕時計のような電気的装置の電池ハウジングに内蔵することができるボタン電池の形態であることができる。
【0016】
スマート電池1は、供給電圧管理用電子回路10を有し、これは、電池2の正及び負の2つの電源端子に接続されている。まず、電子回路10は、電池2の電圧が電池寿命しきい値に近い場合に、電池の寿命を示しつつ、最適な形態で電池放電を制御することを可能にする。電子回路10は、電池2の構造に内蔵されていてもよく、電池の構造の外表面上に配置されていてもよい。
【0017】
この電子回路10は、電池寿命検出器3、指定のEOL、発振器ステージ4(その発振器が従来の水晶共振器5に接続していてもよい)、DC−DCコンバーター6、管理ユニット7、データ又はコマンド信号の送信又は受信のための1ワイヤーインタフェース8、及び前記管理ユニットによって制御されるスイッチ9を有する。また、管理ユニット7は、電池寿命検出器3、発振器ステージ4、DC−DCコンバーター6、及び1ワイヤーインタフェース8に接続されている。このようにして、管理ユニット7は、電池寿命検出器3によって検出される電池2の電圧レベルに応じて、DC−DCコンバーター6、1ワイヤーインタフェース8、及びスイッチ9の動作を制御することができる。
【0018】
電池寿命検出器3は電池2の正端子に接続されている。これによって、電池2によって供給される電圧の値が所定の電池寿命しきい値に達した時を判断する。ボタン電池の場合には、電池寿命しきい値は、例えば、1.2ボルトにセットすることができるが、より低い値にセットすることもできる。電池寿命検出を行うことを可能にするために、検出器3は、比較器であって、その第1の入力が、所定の電池寿命しきい値に従ってセットされた基準電圧に接続され、その第2の入力が、電池2の正及び負の端子の間に接続された容量分圧器のノードに接続されるものを有することができる。電池の電圧レベルが電池寿命しきい値になると、比較器は出力信号を管理ユニット7に供給し、これは、DC−DCコンバーター6のパワーオンを制御する。
【0019】
電子回路のスイッチ9は、電源セレクターの形態である。好ましくは、このスイッチ9の第1の入力は電池2の正端子に接続され、第2の入力はDC−DCコンバーター6の出力に接続され、これによって、このスイッチ9の動作中にコンバーターから出力電圧16を受ける。好ましくは、スイッチ9の出力は、電子的電池1の外部の正端子に接続され、電池2の電圧レベルが検出器3によって検出される電池寿命しきい値よりも高い場合に、電池2の電圧を供給する。しかし、電池2の電圧レベルが電池の寿命電圧以下である場合、スイッチ9は、DC−DCコンバーター6からの出力電圧16を出力する。この場合、管理ユニット7は、スマート電池1の外部の正端子にDC−DCコンバーターの出力を接続するためにスイッチ9にコマンド信号17を供給する。このようにして、電池寿命の持続時間を、好ましくは昇圧型コンバーターである、DC−DCコンバーター6をパワーオンすることによって延ばすことができる。この昇圧型コンバーターは、電池2が電池寿命しきい値に達した場合に、スマート電池1の外部端子における電圧を昇圧することができる。
【0020】
発振器段4は、DC−DCコンバーター6、管理ユニット7、及び1ワイヤーインタフェース8における動作をクロックするために使用される。この発振器段4は、好ましくは、約32,768Hzの周波数の発振信号を供給するクロック水晶共振器5、及び発振信号の周波数を分割する直列周波数分割器によって構成することができる。2分割器の数は、電子回路10の要素をクロックするために1Hzのクロック信号を提供するために発振信号周波数が分割されることを可能にするために、例えば、15とすることができる。
【0021】
また、発振器ステージ4は、上記のようにRC発振器及び周波数分割器によって構成してもよい。この種のRC発振器は、電子集積回路に完全に内蔵することができる。水晶共振器の場合では、このようにはならない。しかし、RC発振器は、水晶共振器発振器によって生成される発振信号よりも低い精度の発振信号を供給する。
【0022】
1ワイヤーインタフェース8は、管理ユニットに直接接続され、スマート電池1の外部端子のうちの1つを介する情報伝送に使用される。好ましくは、1ワイヤーインタフェースは、1ワイヤーバスによる変調データ又はコマンド信号18のスマート電池を有する電気的装置への伝送を可能にするために、スマート電池1の外部の正端子に接続されている。この1ワイヤーインタフェースは、ダラス型(Dallas type)であることができ、Atmel社によるAVR318回路に関連して記載されているように作ることができる。このような1ワイヤーダラスインタフェースプロトコルは、非同期相互通信を可能にする。1ワイヤーインタフェース8のバスによって所定の時間窓ごとに、変調データ又はデジタルであるコマンド信号における1データビットが送信される。「1」状態のデータビットを送信するためには、インタフェースは、第1の持続時間の間、電流を下げるか又は電圧を低下させる。「0」状態のデータビットを送信するためには、インタフェースは第2の持続時間の間、電流を下げるか又は電源の電圧を低下させる。第2の持続時間は、AVR318において説明されているように、第1の持続時間より長い。
【0023】
1ワイヤーインタフェース8は、発振器段4のクロック信号によってクロックされる管理ユニット7によって制御され、これは、好ましくは、スマート電池1の外部の正端子を通して、変調データ信号を送信することを可能にする。変調データ信号は、電池の寿命、電池の種類、電池の残余自律性についての情報又は電気的装置に伝達される他のいずれの種類の情報を含む。1ワイヤーインタフェースはさらに、秒毎信号である変調データ信号を送信することができる。秒毎信号は、毎秒送られる所定のコードを表す。
【0024】
もちろん、1ワイヤーインタフェース8は、さらに、電気的装置から変調データ又はコマンド信号18を受けることができる。1ワイヤーインタフェース8が受信した変調信号は、例えば、電池寿命電圧しきい値の設定に関連することができる。この後に、DC−DCコンバーター6がパワーオンされなければならない。あるいは、別のコマンド又はデータに関連することができる。1ワイヤーインタフェース8が受信したこの電池寿命しきい値は、例えば、管理ユニット7の非揮発性メモリーに格納されなければならない。管理ユニット7は、基準電圧又は容量分圧器を変更することによって検出器3の電池寿命しきい値を適応させることができる。スマート電池が腕時計に内蔵される場合に、1ワイヤーインタフェース8は、さらに、特に、プロセッサーを備える管理ユニット7を介して発振器段4を補正するために、変調信号を受信することができる。
【0025】
なお、充電式電池2に供給電圧管理用電子回路10を接続して、スマート電池1を構成することができる。その場合、電池から取り出されるエネルギー及び電池へ供給されるエネルギーを計測するために電流計を設けてもよい。
【0026】
図2は、従来の電池によって供給される電源電圧の進展と比較して、本発明に係るスマート電池によって供給される電源電圧の進展を表すグラフを示す。電池の電圧VBATが電池寿命電圧しきい値VEOLに近づくとすぐに、電子的管理ユニットがDC−DCコンバーターをパワーオンする。このようにして、スマート電池から得られたエネルギーがコンバーターを介して提供される。これは、電池を有する電気的装置のスマート電池を交換する前に、電子回路に接続される内蔵電池の寿命を延ばすことを可能にする。スマート電池の放電に依存して、さらに電池の寿命を延ばすために供給される最大電流を制限することも想起することができる。
【0027】
また、特に電池寿命に対する供給電圧管理用電子回路10のエネルギーの影響を制限することもできる。周期的な比率又は負荷サイクルを定めるようなパワーオンとパワーオフのサイクルを導入することを想起することができる。これによって、特に検出器3によって、電池2の電圧の測定が可能になる。このサイクルは、電池の状態に従って、周期が長くなったり短くなったりする。通常は、所定の周期的な比率でスイッチ検出器3をオン及びオフに切り替えるために、少なくとも管理ユニット7及び発振器段4を継続的にパワーオンにすることができる。
【0028】
電池使用開始時に最初の長い測定インターバルが設けられ、電圧VBATは、電池の寿命の限界値よりも十分に上にある。第2の電圧しきい値は、電子回路で電圧VBATがこの第2の電圧しきい値よりも十分上であるかどうかを判断するために、電子回路においてセットされることができる。電圧VBATが第2のしきい値よりも下の臨界的電池寿命しきい値に近づくと、第2の短い測定周期が設けられる。
【0029】
この種のサイクルは、電子回路の小部分だけが上記のように動作するようにして内部で制御されていてもよく、必要な時に回路の他の部品をウェーク(wake:活性化)することができる。これには、数十ナノアンペアの電力消費しか要さない。また、この種のサイクルは、電気的装置又はスマート電池を有する製品の電子的装置によって制御されていてもよい。
【0030】
上記の説明から、当業者であれば、特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱せずに、供給電圧管理用電子回路が設けられたスマート電池のいくつかの変形例を考案することができるであろう。電池寿命検出器は、比較器入力において容量分圧器の代わりに抵抗分割器を有していてもよい。DC−DCコンバーターは昇降圧型コンバーターであることができる。発振器段によって提供されるクロック信号周波数の変化を、各2分割器の出力のうちの1つを選択することによって管理ユニットによって制御することができる。
図1
図2