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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-197615(P2016-197615A)
(43)【公開日】2016年11月24日
(54)【発明の名称】配線基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20161028BHJP
【FI】
   H05K3/46 N
   H05K3/46 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-75717(P2015-75717)
(22)【出願日】2015年4月2日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100188226
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 俊達
(72)【発明者】
【氏名】高橋 通昌
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA02
5E316AA04
5E316AA06
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA26
5E316AA29
5E316AA35
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
5E316DD02
5E316DD12
5E316DD22
5E316DD25
5E316DD32
5E316EE31
5E316EE39
5E316FF04
5E316FF07
5E316FF22
5E316GG17
5E316GG22
5E316GG28
5E316HH25
5E316HH40
(57)【要約】
【課題】配線パターンの精細度を向上することが可能な配線基板及びその製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】本実施形態の配線基板10では、配線パターン12が形成されているコア基板11及びパターン形成絶縁層22の上に、配線パターン12を被覆する被覆絶縁層21が配されている。配線パターン12同士を接続するためのビア導体24は、被覆絶縁層21とその下のコア基板11又はパターン形成絶縁層22とを貫通するビアホール24Hにメッキが充填されてなる。また、配線パターン12は、銅箔をエッチングすることにより構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線パターンが積層されている複数層の支持絶縁層と、
前記支持絶縁層同士の間に挟まれて下側の前記支持絶縁層の前記配線パターンを被覆し、上面に配線パターンが積層されていない被覆絶縁層と、
前記被覆絶縁層とその下の前記支持絶縁層とを貫通する貫通孔にメッキが充填されてなり、前記支持絶縁層の表裏の配線パターン同士を接続する貫通導体と、を備える配線基板。
【請求項2】
請求項1に記載の配線基板であって、
前記配線パターンが金属箔製である。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の配線基板であって、
複数の前記被覆絶縁層が前記支持絶縁層と交互に配置されている。
【請求項4】
請求項3に記載の配線基板であって、
前記貫通導体として、下側の別の前記貫通導体上にスタックしている第1貫通導体を有する。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載の配線基板であって、
前記貫通導体として、前記被覆絶縁層とその下の前記支持絶縁層とに加えてさらにその下の前記被覆絶縁層を貫通して、下側の前記配線パターンに接続している第2貫通導体を有する。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1の請求項に記載の配線基板であって、
複数の前記支持絶縁層のうちの中央の1つが、表裏の両面に金属箔製の配線パターンが積層されているコア基板とされ、そのコア基板の表裏の両面上に前記被覆絶縁層と前記支持絶縁層とが交互に積層され、
前記貫通導体として、前記コア基板の表裏の一方を覆う前記被覆絶縁層と前記コア基板とを貫通して前記コア基板の表裏の他方の配線パターンに接続している第3貫通導体を有する。
【請求項7】
請求項6に記載の配線基板であって、
前記コア基板の表裏の一方の前記被覆絶縁層の上に積層される前記支持絶縁層と、さらにその上に積層される前記被覆絶縁層とを貫通する前記貫通導体を有し、その貫通導体が、前記コア基板及びその表裏の一方の前記被覆絶縁層を貫通している前記貫通導体上にスタックし、
前記コア基板の表裏の他方の前記被覆絶縁層と、その上に積層される支持絶縁層と、さらにその上に積層される被覆絶縁層とを貫通する前記貫通導体を有し、その貫通導体が、前記コア基板の表裏の他方の配線パターンに接続している。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1の請求項に記載の配線基板であって、
前記被覆絶縁層に覆われている前記配線パターンの上面に、その前記被覆絶縁層とその下の前記支持絶縁層とを貫通する前記貫通導体が接続している。
【請求項9】
請求項8に記載の配線基板であって、
前記被覆絶縁層に覆われている前記配線パターンには、リング状をなし、前記貫通導体が内側を貫通すると共に上面に接続しているリング接続部が備えられている。
【請求項10】
請求項8に記載の配線基板であって、
前記被覆絶縁層に覆われている前記配線パターンには、円弧状をなしかつその上面に前記貫通導体が接続している円弧接続部が備えられている。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか1の請求項に記載の配線基板であって、
前記支持絶縁層は、前記被覆絶縁層よりも厚い。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか1の請求項に記載の配線基板であって、
前記貫通導体の上面は、前記被覆絶縁層の上面よりも窪んでいる。
【請求項13】
配線パターンが積層されている複数層の支持絶縁層を準備することと、
上面に配線パターンが積層されていない被覆絶縁層を前記支持絶縁層同士の間に配置して、その被覆絶縁層の下側の前記支持絶縁層の前記配線パターンを被覆することと、
前記被覆絶縁層とその下の前記支持絶縁層とを貫通する貫通孔を形成することと、
前記貫通孔にメッキを充填して貫通導体を形成し、前記支持絶縁層の表裏の配線パターン同士を接続することと、を含む配線基板の製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の配線基板の製造方法であって、
金属箔をエッチングすることにより前記配線パターンを形成する。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の配線基板の製造方法であって、
複数の前記被覆絶縁層を前記支持絶縁層と交互に配置し、
前記貫通導体として、下側の別の前記貫通導体上にスタックしている第1貫通導体を設ける。
【請求項16】
請求項13乃至15の何れか1の請求項に記載の配線基板の製造方法であって、
前記貫通導体として、前記被覆絶縁層とその下の前記支持絶縁層とに加えてさらにその下の前記被覆絶縁層を貫通して、下側の前記配線パターンと接続している第2貫通導体を設ける。
【請求項17】
請求項13乃至16の何れか1の請求項に記載の配線基板の製造方法であって、
複数の前記支持絶縁層のうちの中央の1つを、表裏の両面に金属箔製の配線パターンが積層されているコア基板とし、そのコア基板の表裏の両面上に前記被覆絶縁層と前記支持絶縁層とを交互に積層し、
前記貫通導体として、前記コア基板の表裏の一方を覆う前記被覆絶縁層と前記コア基板とを貫通して前記コア基板の表裏の他方の配線パターンに接続している第3貫通導体を設ける。
【請求項18】
請求項13乃至17のいずれか1の請求項に記載の配線基板の製造方法であって、
前記配線パターンに、リング状をなしているリング接続部を設けることと、
前記貫通孔を形成する際に、前記リング接続部を覆う前記被覆絶縁層側から、前記リング接続部をマスクとしてレーザ照射することと、を行う。
【請求項19】
請求項13乃至17のいずれか1の請求項に記載の配線基板の製造方法であって、
前記配線パターンに、円弧状をなしている円弧接続部を設けることと、
前記貫通孔を形成する際に、前記円弧接続部を覆う前記被覆絶縁層側から、前記円弧接続部をマスクとしてレーザ照射することと、を行う。
【請求項20】
請求項13乃至19のいずれか1の請求項に記載の配線基板の製造方法であって、
前記貫通導体の上面を、エッチングにより前記被覆絶縁層の上面よりも窪ませる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線パターンが積層されている絶縁層を複数層有する配線基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の配線基板では、電解メッキ処理により、配線パターンと、上下の配線パターンを接続するビア導体とが同時に形成される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−211400号(段落[0027]、[0028]、図4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の配線基板においては、配線パターンの形成が、ビア導体の形成の影響を受けてしまうため、配線パターンの厚さを任意に設定することが困難となり、配線パターンの設計の自由度が乏しくなると考えられる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、配線パターンの設計の自由度を向上することが可能な配線基板及びその製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためなされた請求項1に係る発明は、配線パターンが積層されている複数層の支持絶縁層と、前記支持絶縁層同士の間に挟まれて下側の前記支持絶縁層の前記配線パターンを被覆し、上面に配線パターンが積層されていない被覆絶縁層と、前記被覆絶縁層とその下の前記支持絶縁層とを貫通する貫通孔にメッキが充填されてなり、前記支持絶縁層の表裏の配線パターン同士を接続する貫通導体と、を備える配線基板である。なお、ここでいう「支持絶縁層の表裏の配線パターン」とは、必ずしも支持絶縁層の表裏面に接している配線パターンのみを指すのではなく、支持絶縁層の表側に位置している配線パターンや支持絶縁層の裏側に位置している配線パターンを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態に係る配線基板の側断面図
図2】第1ビア導体周辺の拡大側断面図
図3】(A)図1のA−A切断面における配線基板の平断面図、(B)図1のB−B切断面における配線基板の平断面図
図4】第2ビア導体周辺の拡大側断面図
図5】第3ビア導体周辺の拡大側断面図
図6】配線基板の製造工程を示す側断面図
図7】配線基板の製造工程を示す側断面図
図8】配線基板の製造工程を示す側断面図
図9】配線基板の製造工程を示す側断面図
図10】配線基板の製造工程を示す側断面図
図11】配線基板の製造工程を示す側断面図
図12】変形例に係る配線基板のスルーホール導体の拡大側断面図
図13】変形例に係る配線基板の平断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態を図1図11に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の配線基板10は、絶縁性部材からなるコア基板11の表裏の両面上にビルドアップ層20,20を積層してなる。なお、この明細書中において、単に「上」側というときは、コア基板11を基準としてビルドアップ層20,20が積層されていく側を指す。つまり、コア基板11の表側の面であるF面11Fでは「上」側が図1における上方となり、コア基板11の裏側の面であるS面11Sでは「上」側が図1における下方となる。
【0009】
コア基板11には、F面11FとS面11Sとに、銅箔がエッチングされてなる配線パターン12が積層されている。また、各ビルドアップ層20には、上面に配線パターン12が積層されているパターン形成絶縁層22が2層ずつ含まれている。パターン形成絶縁層22は例えばプリプレグ(心材を樹脂含浸してなるBステージの樹脂シート)であって、その片面に積層されている銅箔をエッチングすることによりパターン形成絶縁層22上の配線パターン12が形成される。なお、配線パターン12は銅箔のみからなり、メッキは施されていない。また、パターン形成絶縁層22とコア基板11とが本発明の「支持絶縁層」に相当する。
【0010】
各ビルドアップ層20には、コア基板11又はパターン形成絶縁層22に重ねて被覆絶縁層21が設けられている。被覆絶縁層21は、被覆絶縁層21の上面に配線パターンが積層されていない絶縁層であって、例えばボンディングシート(心材に樹脂を塗布してなるBステージの樹脂シート)からなり、その厚さがパターン形成絶縁層22の厚さの約1/3〜1/4になっている。そして、被覆絶縁層21は、コア基板11とパターン形成絶縁層22との間、パターン形成絶縁層22同士の間及び、最も上方のパターン形成絶縁層22の上に配置され、パターン形成絶縁層22及びコア基板11上の各配線パターン12を被覆している。
【0011】
ビルドアップ層20の最上層の被覆絶縁層21上には、ソルダーレジスト層25が積層されている。ソルダーレジスト層25には、複数のパッド用孔が形成され、パッド用孔から露出した導体がパッド26になっている。
【0012】
また、上下の配線パターン12同士の間は、複数のビア導体24(本発明の「貫通導体」に相当する)によって接続されている。これらビア導体24には、下側のビア導体24上にスタックしている第1ビア導体24A(本発明の「第1貫通導体」に相当する)と、下側の配線パターン12の上面に接続する第2ビア導体24B(本発明の「第2貫通導体」に相当する)と、コア基板11のF面11F上の配線パターン12とS面11S上の配線パターン12とを接続する第3ビア導体24C(本発明の「第3貫通導体」に相当する)との3種類がある。以下、配線パターン12におけるビア導体24との接続部分の形状と共に、これら第1、第2及び第3のビア導体24A,24B,24Cについて詳細を説明する。
【0013】
図3(A)には、図1におけるA−A断面図、即ち、配線基板10のうち配線パターン12を含む面での断面図が示されている。同図に示すように、ビア導体24により接続される上下の配線パターン12,12のうち上側の配線パターン12では、ビア導体24との接続部分が円環状のリング接続部12Rとなっている。また、このリング接続部12Rとリング接続部12Rから延びる配線部分との接続部分には、外縁が鋭角にならないようにティアドロップ12Dが形成されている。なお、図3においては、配線パターン12及びビア導体24の外方の被覆絶縁層21は省略されている。
【0014】
図2に示すように、第1ビア導体24Aは、被覆絶縁層21とその下のパターン形成絶縁層22とを貫通するビアホール24H(本発明の「貫通孔」に相当する)内にメッキが充填されてなる。第1ビア導体24Aは、配線パターン12のリング接続部12R(図3(A)参照)の内側を貫通して、リング接続部12Rの円形の内縁エッジ12Hからパターン形成絶縁層22の下端までコア基板11側に向かって徐々に縮径する円錐台部24Eと、円錐台部24Eの基端部に配され、リング接続部12Rの内縁エッジ12Hより外方に張り出したフランジ部24Fとからなる(図3(B)(図1におけるB−B断面図)参照)。フランジ部24Fの上面は、被覆絶縁層21の上面から露出し、かつ被覆絶縁層21の上面よりも僅かに窪んでいる(図示せず)。
【0015】
そして、フランジ部24Fの外縁部下面がリング接続部12Rの上面に接続し、円錐台部24Eの先端部がその下の被覆絶縁層21から露出しているビア導体24の上面に接続することで、第1ビア導体24Aが貫通しているパターン形成絶縁層22の表裏の配線パターン12,12が接続される。なお、第1ビア導体24Aの円錐台部24Eの外側面とリング接続部12Rの内側面との間には被覆絶縁層21が僅かに配されている。
【0016】
図4に示すように、第2ビア導体24Bは、被覆絶縁層21とその下のパターン形成絶縁層22とに加えてさらにその下の被覆絶縁層21を貫通していて、その先端部が下側の配線パターン12の上面に接続している。第2ビア導体24Bのそれ以外の構造は第1ビア導体24Aの構造と同一である。
【0017】
また、図3に示すように、配線パターン12のうち第2ビア導体24Bの先端部との接続部分は円板状の円板接続部12Eとなっている。この円板接続部12Eと円板接続部12Eから延びる配線部分との接続部分にも、リング接続部12Rの場合と同様にティアドロップ12Dが形成されている。
【0018】
図5に示すように、第3ビア導体24Cは、コア基板11とそのF面11F側の被覆絶縁層21とを貫通していて、コア基板11の表裏の配線パターン12,12と接続している。第3ビア導体24Cのそれ以外の構造は第1ビア導体24Aの構造と同一である。なお、コア基板11のF面11F側の配線パターン12のうちの第3ビア導体24Cとの接続部分はリング接続部12Rとなっていて、コア基板11のS面11S側の配線パターン12のうちの第3ビア導体24Cとの接続部分は円板接続部12Eとなっている。
【0019】
また、図1に示すように、本実施形態では、第3ビア導体24C上に第1ビア導体24Aがスタックすると共に、第3ビア導体24Cが接続しているS面11S側の配線パターン12の上面に第2ビア導体24Bが接続していて、コア基板11を貫通して表裏の両方にビア導体24が直線状に並んでいる。
【0020】
本実施形態の配線基板10は、以下のようにして製造される。
(1)図6(A)に示すように、コア基板11としてエポキシ樹脂又はBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂とガラスクロスなどの補強材からなる絶縁性基材11Kの表裏の両面に、銅箔11Cがラミネートされているものが用意される。
【0021】
(2)図6(B)に示すように、銅箔11C上に、所定パターンのエッチングレジスト33が形成される。なお、コア基板11上のうちビアホール24Hが形成される予定の部分には、リング接続部12Rや円板接続部12Eが形成されるようにエッチングレジスト33が形成される。
【0022】
(3)図6(C)に示すように、エッチング処理により銅箔11Cのエッチングレジスト33から露出している部分がエッチングされる。
【0023】
(4)エッチングレジスト33が剥離され、図6(D)に示すように、残された銅箔11Cにより配線パターン12が形成される。このとき、配線パターン12のうちビアホール24Hが形成される予定の部分には、リング接続部12Rや円板接続部12Eが形成される。
【0024】
(5)図6(E)に示すように、コア基板11の表裏の面上の配線パターン12,12上に、被覆絶縁層21,21としてのボンディングシートと銅箔37,37とが積層されてから、加熱プレスされる。その際、コア基板11のF面11F上の配線パターン12,12同士の間及びS面11S上の配線パターン12,12同士の間がボンディングシートにて埋められる。
【0025】
(6)コア基板11のF面11F側の銅箔37の上方から例えばCO2レーザが照射されて、図7(A)に示すように、コア基板11のF面11F側の被覆絶縁層21とコア基板11とを貫通するビアホール24Hが形成される。レーザー照射は配線パターン12のリング接続部12Rをマスクとして行われ、ビアホール24Hが、コア基板11のF面11F上の配線パターン12のリング接続部12R内に配置される。このとき、ビアホール24Hがテーパー状に形成されるため、リング接続部12Rの内側面に、被覆絶縁層21が僅かに残っている。なお、リング接続部12Rの内側面に、被覆絶縁層21が残らないようにしてもよい。
【0026】
なお、ボンディングシート上に積層される銅箔37は、コア基板の銅箔11Cや後述するプリプレグ上に積層される銅箔34よりも薄く、CO2レーザは、ボンディングシート上の銅箔37は通過するが、コア基板の銅箔11Cやプリプレグ上に積層される銅箔34は通過しない。また、ボンディングシート上の銅箔37には、必要に応じて、黒化処理を行ってもよい。
【0027】
(7)無電解メッキ処理が行われ、銅箔37上とビアホール24Hの内面とに無電解メッキ膜(図示せず)が形成される。
【0028】
(8)電解メッキ処理が行われ、図7(B)に示すように、電解メッキがビアホール24H内に充填されてビア導体24(第3ビア導体24C)が形成されると共に、銅箔37上の無電解メッキ膜(図示せず)に電解メッキ膜38が形成される。そして、F面11F上の配線パターン12とS面11S上の配線パターン12とがビア導体24によって接続された状態になる。
【0029】
(9)ハーフエッチング処理により被覆絶縁層21上の電解メッキ膜38、無電解メッキ膜(図示せず)及び銅箔37が除去され、図7(C)に示すように、ビア導体24が被覆絶縁層21から露出する。なお、このハーフエッチング処理により、ビア導体24の上面がオーバーエッチングされ、被覆絶縁層21の上面より僅かに窪んだ形状となる。
【0030】
(10)図7(D)に示すように、コア基板11の表裏の被覆絶縁層21,21上にパターン形成絶縁層22,22としてのプリプレグと銅箔34,34が積層されてから、加熱プレスされる。
【0031】
(11)上記した(2)〜(4)と同様の処理により、図8(A)に示すように、コア基板11の表裏のパターン形成絶縁層22,22上に配線パターン12,12が形成される。
【0032】
(12)上記した(5)と同様の処理により、図8(B)に示すように、コア基板11の表裏のパターン形成絶縁層22,22上に、被覆絶縁層21,21としてのボンディングシートと銅箔39,39とが積層される
【0033】
(13)コア基板11の表裏の銅箔39,39の上方から例えばCO2レーザが照射されて、図8(C)に示すように、複数のビアホール24Hが形成される。複数のビアホール24Hの一部は、被覆絶縁層21とその下のパターン形成絶縁層22とを貫通してビア導体24上に配置され、残りは被覆絶縁層21とその下のパターン形成絶縁層22とに加えてさらにその下の被覆絶縁層21まで貫通して配線パターン12の円板接続部12E上に配置される。
【0034】
(14)上記した(7)〜(9)と同様の処理により、図9(A)に示すように、複数のビア導体24が形成される。複数のビア導体24の一部は下側のビア導体24上にスタックする第1ビア導体24Aとなり、残りは下側の配線パターン12に接続する第2ビア導体24Bとなる。
【0035】
(15)上記した(10)〜(14)と同様の処理により、図9(B)に示すように、さらに、パターン形成絶縁層22,配線パターン12,被覆絶縁層21,ビア導体24が形成される。
【0036】
(16)図10(A)に示すように、コア基板11の表裏の最上層の被覆絶縁層21上にソルダーレジスト層25,25が積層される。
【0037】
(17)図11に示すように、コア基板11の表裏のソルダーレジスト層25,25の所定箇所にテーパー状のパッド用孔が形成され、コア基板11の表裏の最上層の配線パターン12及びビア導体24の上面のうちパッド用孔から露出した部分がパッド26になる。なお、配線パターン12にパッド26が形成される場合、パッド用孔が最上層の被覆絶縁層21も貫通するように形成される。
【0038】
(18)パッド26上に、ニッケル層、金層の順に積層されて図1に示される金属膜41が形成される。以上で配線基板10が完成する。なお、金属膜41の代わりに、OSP(プリフラックス)による表面処理を行ってもよい。
【0039】
本実施形態の配線基板10の構造及び製造方法に関する説明は以上である。次に配線基板10の使用例と作用効果とを説明する。本実施形態の配線基板10は、パッド26上に、半田バンプ(図示せず)が形成されて、その上にCPU80等が搭載されて半田付けされることで使用される。
【0040】
ここで、上述したように、本実施形態の配線基板10では、配線パターン12が形成されているパターン形成絶縁層22上に被覆絶縁層21が重ねられ、その後、形成されたビアホール24Hにメッキが充填されてビア導体24となるため、配線パターン12を任意に設定された厚さで予め形成しておくことができる。つまり、配線パターン12の形成とビア導体24の形成とが別工程になっているので、配線パターン12とビア導体24とが同時にメッキされる従来の構成よりも、配線パターン12の形成がビア導体24の形成による影響を受けにくくなり、配線パターン12の設計の自由度を向上することができる。また、配線パターン12が銅箔のエッチングにより形成されるため、配線パターン12の厚さのばらつきが抑えられ、配線基板10の平坦性が向上される。
【0041】
さらに、メッキを施す箇所が従来よりも少なくなるため、メッキ時間を短縮することができる。また、配線パターン12がメッキにより構成される場合には、メッキ液中の異物が配線パターン12とパターン形成絶縁層22との間又は配線パターン12中に混入することが考えられるが、本実施形態の構成によれば、配線パターン12に対する異物の混入が防がれる。
【0042】
また、本実施形態では、電解メッキ処理後にハーフエッチング処理のみを行えばよいので、電解メッキ処理後の除去工程を少なくすることができる。ここで、従来の構成の場合、エッチング処理によって配線パターン12まで一部エッチングされてしまう虞があるが、本実施形態によれば、配線パターン12が被覆絶縁層21により被覆されているのでそのような虞がなくなる。この点においても、配線パターン12の形成がビア導体24の形成により受ける影響を小さくすることができる。
【0043】
また、本実施形態の配線基板10では、ビア導体24の上面が配線パターン12の上面よりも上方に位置しているので、その上にビア導体24が配される場合、ビア導体24同士の接続の信頼性を向上することができる。
【0044】
さらに、本実施形態では、ボンディングシートからなる被覆絶縁層21により配線パターン12が被覆されたのちにプリプレグからなるパターン形成絶縁層22が積層されるので、ビルドアップ層20の厚さのばらつきを抑えることができ、配線基板10の平坦性が向上される。
[他の実施形態]
【0045】
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0046】
(1)上記実施形態では、コア基板11を貫通する本発明の「貫通導体」が、F面11F側のリング接続部12RとS面11S側の円板接続部12Eとを接続するビア導体24となっていたが、図12に示すように、F面11F側のリング接続部12RとS面11S側のリング接続部12Rとを接続するスルーホール導体15であってもよい。スルーホール導体15は、コア基板11のF面11F及びS面11Sの両面からそれぞれ穿孔しかつ奥側に向かって徐々に縮径したテーパー孔14A,14Aの小径側端部を互いに連通させた中間括れ形状の貫通孔14にメッキが充填されてなる。
【0047】
(2)上記実施形態では、配線パターン12におけるビア導体24の上端部との接続部分がリング接続部12Rとなっていたが、図13に示すように、円弧状の円弧接続部12Sであってもよい。この場合であっても、円弧接続部12Sの上面にビア導体24が接続しているので、接続の信頼性が保たれる。この構成によれば、配線パターン12の精細度をより向上することができる。
【0048】
(3)上記実施形態では、本発明の「金属箔」が銅製であったが、これに限られるものではなく、例えば、ニッケル製、チタン製等であってもよい。
【0049】
(4)上記実施形態では、配線基板10の全体で、本発明の「支持絶縁層」(コア基板11及びパターン形成絶縁層22)と被覆絶縁層21とが交互に積層される構成であったが、「支持絶縁層」の間に挟まれる被覆絶縁層21が1層でもあればよい。
【0050】
(5)上記実施形態では、パターン形成絶縁層22がプリプレグからなり、被覆絶縁層21がボンディングシートからなる構成であったが、逆であってもよいし、パターン形成絶縁層22と被覆絶縁層21の両方がプリプレグ又はボンディングシートの一方からなる構成であってもよい。
【0051】
(6)上記実施形態では、パターン形成絶縁層22が被覆絶縁層21よりも厚い構成であったが、被覆絶縁層21の方が厚くてもよいし、パターン形成絶縁層22と被覆絶縁層21とが同じ厚さであってもよい。
【0052】
(7)上記実施形態の配線基板10には、第1ビア導体24Aと第2ビア導体24Bと第3ビア導体24Cとの3種類のビア導体24が備えられていたが、備えられるビア導体24の種類が1種類のみであってもよいし、2種類であってもよい。
【0053】
(8)上記実施形態では、配線基板10がコア基板11を有していたが、配線基板10はコアレス構造であってもよい。
【0054】
(9)上記実施形態では、配線パターン12が金属箔(銅箔)により構成されていたが、メッキにより構成されていてもよい。この場合、メッキにより形成された配線パターン12の上に、被覆絶縁層21が積層され、その後、ビア導体24がメッキにより形成されることとなる。
【符号の説明】
【0055】
10 配線基板
11 コア基板(支持絶縁層)
11C 銅箔(金属箔)
12 配線パターン
12R リング接続部
12S 円弧接続部
21 被覆絶縁層
22 パターン形成絶縁層(支持絶縁層)
24 ビア導体(貫通導体)
24H ビアホール(貫通孔)
34 銅箔(金属箔)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13