特開2017-121030(P2017-121030A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-121030セラミックパッケージ及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-121030(P2017-121030A)
(43)【公開日】2017年7月6日
(54)【発明の名称】セラミックパッケージ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H03H 9/02 20060101AFI20170609BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20170609BHJP
   H01L 23/08 20060101ALI20170609BHJP
【FI】
   H03H9/02 A
   H01L23/02 C
   H01L23/08 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-58943(P2016-58943)
(22)【出願日】2016年3月23日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0189528
(32)【優先日】2015年12月30日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】セオ、ヨン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジョー、ジン キュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドー ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ジェオン オー
【テーマコード(参考)】
5J108
【Fターム(参考)】
5J108BB02
5J108CC04
5J108GG16
5J108GG20
(57)【要約】
【課題】本発明は、セラミックパッケージ及びその製造方法に関する。
【解決手段】本発明の一実施例によるセラミックパッケージは、基板、及び上記基板上に配置され、且つ、キャビティを形成する側壁構造を有する支持部を含むパッケージベースと、支持部上に配置され、キャビティを覆うリッドと、支持部とリッドの間に配置された接合部と、を含み、接合部はニッケル(Ni)を含む導電層及び金(Au)からなるめっき層を含み、気密密封性を向上させることができ、原価競争力を確保することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板、及び前記基板上に配置され、且つ、キャビティを形成する側壁構造を有する支持部を含むパッケージベースと、
前記支持部上に配置され、前記キャビティを覆うリッドと、
前記支持部と前記リッドの間に配置された接合部と、を含み、
前記接合部は、ニッケル(Ni)を含む導電層及び金(Au)からなるめっき層を含む、セラミックパッケージ。
【請求項2】
前記接合部は前記導電層と前記めっき層の間に配置された中間層をさらに含む、請求項1に記載のセラミックパッケージ。
【請求項3】
前記中間層はニッケル(Ni)及び銅(Cu)のうち選択された一つからなるめっき層である、請求項2に記載のセラミックパッケージ。
【請求項4】
前記中間層が銅(Cu)からなると、前記接合部は前記導電層と前記中間層の間にニッケル−銅合金層を含む、請求項3に記載のセラミックパッケージ。
【請求項5】
前記基板の下面に配置された電極部を含み、
前記電極部は、ニッケル(Ni)を含む導電層及び金(Au)からなるめっき層を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のセラミックパッケージ。
【請求項6】
前記基板及び支持部を貫通し、前記接合部と前記電極部を連結するように形成されたビアを含む、請求項5に記載のセラミックパッケージ。
【請求項7】
前記ビアはニッケル(Ni)を含む、請求項6に記載のセラミックパッケージ。
【請求項8】
前記セラミックパッケージはアルミナ(Al)からなる、請求項1から7のいずれか一項に記載のセラミックパッケージ。
【請求項9】
基板、及び前記基板上に配置され、且つ、キャビティを形成する側壁構造を有する支持部を設ける段階と、
前記支持部の上面及び基板の下面にニッケル(Ni)を含む導電性ペーストを印刷する段階と、
前記基板、前記支持部、及び前記導電性ペーストを焼成して導電層を有するセラミックパッケージを形成する段階と、
前記導電層上に金(Au)からなるめっき層を形成する段階と、
前記キャビティを覆うように前記めっき層上にリッドを配置する段階と、を含む、セラミックパッケージの製造方法。
【請求項10】
前記めっき層を形成する段階の前に、前記導電層上に中間層を形成する段階を含む、請求項9に記載のセラミックパッケージの製造方法。
【請求項11】
前記中間層はニッケル(Ni)及び銅(Cu)のうち選択された一つからなるめっき層である、請求項10に記載のセラミックパッケージの製造方法。
【請求項12】
前記セラミックパッケージはアルミナ(Al)からなる、請求項9から11のいずれか一項に記載のセラミックパッケージの製造方法。
【請求項13】
前記支持部を設ける段階は前記基板及び支持部を貫通するようにビア孔を形成する段階を含む、請求項9から12のいずれか一項に記載のセラミックパッケージの製造方法。
【請求項14】
前記中間層を形成する段階の後に、前記セラミックパッケージを熱処理する段階を含む、請求項10に記載のセラミックパッケージの製造方法。
【請求項15】
前記熱処理する段階は800℃以上の温度で行われる、請求項14に記載のセラミックパッケージの製造方法。
【請求項16】
前記焼成は1400℃以下の温度で行われる、請求項9から15のいずれか一項に記載のセラミックパッケージの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックパッケージ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セラミックパッケージは、基板の焼成温度によって低温同時焼成セラミック(LTCC;Low Temperature Co−fired Ceramic)と高温同時焼成セラミック(HTCC;High Temperature Co−fired Ceramic)に分けられることができる。
【0003】
低温同時焼成セラミックの場合は、焼成温度が900℃〜1000℃であるため接合部の強度を具現することが困難である。
【0004】
高温同時焼成セラミックの場合は、1600℃以上で焼成を行うため、接合部として酸化性が極めて強いモリブデン(Mo)、タングステン(W)を用いなければならず、上記モリブデン及びタングステンは極めて強い還元雰囲気で焼成を行わなければならないため、雰囲気の制御が容易ではないという短所を有する。
【0005】
金(Au)−スズ(Sn)を用いたシーリング(sealing)の場合、金(Au)−スズ(Sn)の製造単価が高いため製造原価の側面で効率が低い。
【0006】
したがって、製造原価が低く、シーリング(sealing)特性が向上したセラミックパッケージが必要な実情である。
【0007】
下記先行技術文献に記載された特許文献1は水晶デバイスに関する説明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−046008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一方、セラミックパッケージの場合、高温焼成をするため、製造原価が高い材料を用いるか、酸化性が強い材料を用いるため、焼成時に雰囲気の制御が困難であるという問題がある。
【0010】
本発明の多様な目的のうちの一つは、中温焼成が可能なセラミックパッケージを製作し、セラミックパッケージとリッドを接合する接合部としてニッケルを用いて製造原価競争力を確保するとともに、気密密封性が向上することができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明を通じて提案する多様な解決手段のうちの一つは、基板、及び上記基板上に配置され、且つ、キャビティを形成する側壁構造を有する支持部を含むパッケージベースと、支持部上に配置され、上記キャビティを覆うリッドと、支持部とリッドの間に配置された接合部と、を含み、接合部は、ニッケル(Ni)を含む導電層及び金(Au)からなるめっき層を含むことにより、気密密封性を向上させることができ、原価競争力を確保することができるようにする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一実施例によるセラミックパッケージは、セラミックパッケージとリッドを接合する接合部としてニッケルを用いて製造原価競争力を確保するとともに気密密封性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施例によるセラミックパッケージの断面図を概略的に示すものである。
図2】本発明の一実施例による接合部の実施例の断面図を概略的に示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、添付の図面を参照し、本発明の好ましい実施例について説明する。しかし、本発明の実施例は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施例に限定されない。また、本発明の実施例は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがあり、図面上において同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0015】
以下、本発明によるセラミックパッケージについて説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施例によるセラミックパッケージの断面図を概略的に示すものであり、図2は本発明の一実施例による接合部の実施例の断面図を概略的に示すものである。
【0017】
図1及び図2を参照すると、本発明の一実施例によるセラミックパッケージ100は、基板20、及び上記基板上に配置され、且つ、キャビティを形成する側壁構造を有する支持部21を含むパッケージベースと、支持部21上に配置され、キャビティを覆うリッド60と、支持部21と上記リッド60の間に配置された接合部50と、を含み、接合部は、ニッケル(Ni)を含む導電層及び金(Au)からなるめっき層を含む。
【0018】
上記パッケージベースは、絶縁セラミック材質であることができ、アルミナ(Al)を含むことができる。上記絶縁セラミック材質は、1250〜1400℃で焼成が可能な中温同時焼成セラミック(MLCC;Middle Temperature Co−fired Ceramic)であることができる。
【0019】
上記パッケージベースの製造時に、アルミナ粉末の粒径は0.3〜0.5μmであることができ、好ましくは0.3μmであることができる。従来の高温焼成(HTCC)に用いられたアルミナ粉末の粒径は1.5μmと比較的粗大な粒径を有する。
【0020】
上記アルミナ粉末の粒径が0.3〜0.5μmであると、添加剤の割合を増加させることができ、これにより、上記パッケージベースの焼成温度を低くすることができるため製造工程の費用及び時間が減少することができる。
【0021】
上記基板20は上下方向(厚さ方向)に互いに対向する一面及び他面を有することができ、上記基板の一面上には回路パターンが形成されることができる。
【0022】
上記基板20は単層の平らな(flat)セラミックグリーンシートの焼結体であることができる。
【0023】
上記支持部21は、側壁構造を有し、上記基板の上面に配置されてキャビティを形成することができる。
【0024】
上記支持部21は、互いに異なる側壁の幅を有する側壁構造のセラミックグリーンシートを積層して形成されることができるか、単一のセラミックグリーンシートにレーザー(laser)、金型などの方法で溝を作って開口部を形成することにより得ることができる。
【0025】
上記パッケージベースは、上記基板に上記支持部を配置して接合した後、高温における焼成工程を行って形成されることができる。
【0026】
上記基板20と上記支持部21は、同一の物質であり、焼成工程後のその境界は肉眼で確認できないほど一体化されていることができる。
【0027】
本発明のセラミックパッケージ100は、キャビティ内に電子部品を実装することができ、これに限定されないが、上記基板上に水晶振動子を配置することができる。上記水晶振動子10、12は、基板の一面から間隔をおいて配置される。
【0028】
上記水晶振動子10、12は、第1及び第2電極パッド30と水晶振動子の下面の先端が電気的に連結されることができるように導電性接着剤40によって接合されることができる。即ち、上記水晶振動子10、12は、電極パッド30及び導電性接着剤40の高さだけ上記基板20の一面から間隔をおいて配置されることができる。
【0029】
上記水晶振動子10、12は、水晶片10と、上記水晶片10の両面に形成された第1電極12a及び第2電極12bと、を含むことができる。
【0030】
上記第1電極12a及び第2電極12bは、水晶片10の両面に形成され、導電性接着剤により、第1電極12aは第1電極パッドと、また、第2電極12bは第2電極パッドと電気的に連結されるように形成されることができる。
【0031】
基板20の下面には外部から電気信号の入力を受けるための複数の電極部22が備えられることができ、複数の電極部22のうちの一方は第1電極パッドと電気的に連結されることができ、複数の電極部22のうちの他方は第2電極パッドと電気的に連結されることができる。
【0032】
第1及び第2電極パッド30と電極部22の電気的連結は、基板20に形成された導電性ビア(図示せず)などによって行われることができる。
【0033】
また、複数の電極部22のうちの一部は接地される接地電極として用いられることができる。
【0034】
第1及び第2電極パッド30は、導電性金属物質からなることができ、例えば、金(Au)、銀(Ag)、タングステン(W)、銅(Cu)及びモリブデン(Mo)で構成された群より選択された少なくとも一つの金属物質を用いて形成されることができる。
【0035】
上記導電性接着剤40は導電性フィラー及び樹脂を含むことができる。
【0036】
上記導電性フィラーは銀(Ag)フィラー及び銀(Ag)をめっきした銅(Cu)フィラーのうち選択された一つであることができ、上記樹脂はエポキシ系樹脂及びシリコン系樹脂のうち選択された一つであることができるが、これに限定されない。
【0037】
上記リッド(lid)60は、上記キャビティを覆うように上記支持部上に配置される。
【0038】
上記リッド60は、電子部品が実装される内部空間を仕切る形態で配置されることができ、接合部50を通じて支持部21に固定接合されることができる。
【0039】
電子部品は、外部の環境的変化や汚染などによって動作効率及び品質に大きな影響を受けるようになるため、セラミックパッケージ100の外部の環境及び汚染物質から電子部品を保護するためにセラミックパッケージ100の漏れ率(leak rate)が極めて低くなるように密封されなければならない。
【0040】
このため、上記支持部21と上記リッド60の間に接合部50を配置して上記キャビティを覆うように接合することができる。
【0041】
パッケージ100の内部は、上記接合部50によって上記支持部21と上記リッド60が接合されることにより気密密封され、真空状態であるか、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが封入されることができる。
【0042】
上記リッド60は、金属、セラミック材料及びガラス材料のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0043】
上記リッド60は、導電性金属材質であることができ、金(Au)、銀(Ag)、タングステン(W)、銅(Cu)及びモリブデン(Mo)で構成された群より選択された少なくとも一つまたは二つ以上の金属の合金物質を用いて形成されることができるが、これに制限されない。
【0044】
上記リッドと支持部の間の間隙が形成された場合、内部空間の真空が維持されることができない。このようにリッドと基板の間に間隙が形成される原因としては、電子部品と基板の間の接着がきちんと行われない場合があげられる。上記内部空間の真空が維持されない場合、電子部品に振動が加えられることがあり、これにより、ESR(Equivalent Serial Resistance、等価直列抵抗)が増加する可能性がある。
【0045】
従来のセラミックパッケージは、モリブデン(Mo)、タングステン(W)からなる導電層上にニッケル(Ni)めっき層及び金(Au)めっき層が形成された構造を有する接合部及び電極部を含んでいた。高温同時焼成セラミックであるセラミックパッケージの場合、高温で焼成を行わなければならないため接合部として酸化性が極めて強いモリブデン(Mo)、タングステン(W)を用いなければならなかった。しかし、モリブデン及びタングステンは極めて強い還元雰囲気で焼成が行われる必要があるため雰囲気の制御が容易ではないという短所を有する。
【0046】
本発明の一実施形態による接合部50は、ニッケル(Ni)を含む導電層51及び金(Au)からなるめっき層55を含む。
【0047】
上記接合部50及び電極部22は製造時に同時に形成されることができ、これにより、上記電極部22は上記接合部50と同一の構造を有することができる。
【0048】
上記接合部50は、多層で積層された形態であることができ、2層以上であってよい。
【0049】
上記接合部50の場合、上記支持部の表面上に形成された導電層51と、上記導電層上に形成されためっき層55と、を含み、上記電極部の場合、上記基板の下面に形成された導電層と、上記導電層上に形成されためっき層と、を含む。
【0050】
上記導電層51は、ニッケルを含む導電性ペーストを印刷して形成されることができる。これにより、めっき工程を単純化することができ、製造単価を減らすことができる。
【0051】
上記導電層51の厚さは、これに限定されないが、10〜15μmであることができる。
【0052】
上記めっき層51は、上記接合部及び上記電極部の電気伝導度を向上させることができるとともに、上記リッドと上記セラミックパッケージの間の気密性(hermeticity)及び接合力を向上させる役割をすることができる。
【0053】
上記接合部50及び電極部22は、上記導電層51と上記めっき層55の間に配置された中間層53をさらに含むことができる。
【0054】
上記中間層53は、上記リッドと上記セラミックパッケージの気密性及び接合力を向上させる役割をすることができる。
【0055】
上記中間層53は、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)のうち選択された一つからなるめっき層であることができる。
【0056】
上記中間層がニッケル(Ni)からなるめっき層である場合、導電層と同一の材料を含むため、気密性及び接合力が向上することができる。
【0057】
上記中間層が銅(Cu)からなるめっき層である場合、上記接合部及び電極部は上記導電層と上記中間層の間にニッケル−銅合金層が形成されることができる。これにより、導電層と中間層の間の接合力が向上することができ、上記リッドとセラミックパッケージの接合力も向上することができる。
【0058】
本発明のセラミックパッケージ100は、上記基板20と上記支持部21を貫通し、上記接合部50と上記電極部22を連結するように形成されたビア(図示せず)を含むことができる。
【0059】
上記ビアはニッケル(Ni)を含むことができる。上記ビアはビア孔の内部にニッケル(Ni)を含むペーストで満たされることにより形成されることができる。
【0060】
上記ビアにより、めっき工程の進行時に、上記接合部及び電極部のめっき層が同時に形成されることができるため、製造工程及び時間を減少させることができる。
【0061】
以下、本発明によるセラミックパッケージの製造方法について説明する。
【0062】
本発明の一実施例によるセラミックパッケージの製造方法は、基板、及び上記基板上に配置され、且つ、キャビティを形成する側壁構造を有する支持部を設ける段階と、上記支持部の上面及び上記基板の下面にニッケル(Ni)を含む導電性ペーストを印刷する段階と、上記基板、上記支持部、及び上記導電性ペーストを焼成して導電層を有するセラミックパッケージを形成する段階と、上記導電層上に金(Au)からなるめっき層を形成する段階と、上記キャビティを覆うように上記めっき層上にリッドを配置する段階と、を含む。
【0063】
上記基板に上記支持部を配置して接合した後、上記支持部の上面及び上記基板の下面にニッケル(Ni)を含む導電性ペーストを印刷する。
【0064】
上記導電性ペーストが印刷された基板及び支持部を焼成して導電層を有するセラミックパッケージを形成する。
【0065】
本発明の上記セラミックパッケージは、接合部及び電極部として1350℃以下の中温焼成で耐えることができる電極材料を使用し、ニッケル(Ni)を含む導電層上にめっき層を形成することにより、リッドとセラミックパッケージの気密性及び接合力を向上させることができ、製造原価及び時間を減少させることができる。
【0066】
上記焼成は、還元雰囲気(H濃度3%以下)の1400℃以下の温度で行われることができる。
【0067】
上記焼成工程で上記基板及び上記支持部は、同一の物質であり、焼成工程後のその境界は肉眼で確認できないほど一体化されていることができる。
【0068】
上記導電性ペーストを印刷する工程の前に、上記基板及び上記支持部を貫通するようにビア孔を形成する段階を含むことができる。
【0069】
上記ビア孔に上記導電性ペーストを満たしてから焼成することにより、ビアが形成されたセラミックパッケージを得ることができる。
【0070】
上記ビアは、その後のめっき工程で上記基板の下面に形成された導電層、及び上記支持部の上面に形成された導電層に同時めっきを行うことができるようにする役割をすることができる。
【0071】
上記導電層上にはめっき工程を行って金(Au)からなるめっき層を形成する。
【0072】
上記めっき層は、上記ビアを通じて、上記基板の下面に形成された導電層、及び上記支持部の上面に形成された導電層に同時めっきを行うことにより形成されることができる。
【0073】
上記めっき層を形成する段階の前に、上記導電層上に中間層を形成する段階を含むことができる。
【0074】
上記中間層はニッケル(Ni)及び銅(Cu)のうち選択された一つからなるめっき層であることができる。
【0075】
上記中間層を形成する段階の後に、上記セラミックパッケージを熱処理する段階を含むことができる。
【0076】
上記熱処理は、上記中間層が銅めっき層である場合に行われる。
【0077】
上記熱処理は、中間層が銅めっき層であれば、ニッケル(Ni)と銅(Cu)の結合力を増加させることができる。上記熱処理する段階が800℃以上で行われると、ニッケル−銅合金層を形成してニッケルと銅の結合力を向上させることができ、酸化性が高い銅の表面酸化を防止することができる。
【0078】
上記中間層が銅(Cu)からなるめっき層である場合、800℃未満で熱処理を行うと、ニッケル(Ni)を含む導電層と銅(Cu)からなる中間層の界面を区分することができ、800℃以上で熱処理を行うと、ニッケル(Ni)を含む導電層と銅(Cu)からなる中間層の間にニッケル−銅合金層が形成されてニッケルと銅の界面を区分することができない。
【0079】
上記ニッケル−銅合金層は、銅めっき層内にニッケルが拡散されて形成されることができ、製品の熱処理による銅めっき層の酸化を防止する役割をすることができる。
【0080】
その後、上記リッドと上記セラミックパッケージは、上記導電層及びめっき層によって接合されることができる。これにより、上記リッドとセラミックパッケージの接合力が向上することができ、気密密封によって内部空間の真空が維持されることができる。
【0081】
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有するものには明らかである。
【符号の説明】
【0082】
20 基板
21 支持部
22 電極部
30 電極パッド
40 導電性接着剤
50 接合部
51 導電層
53 中間層
55 めっき層
60 リッド
図1
図2