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特開2017-88629二つの異なる粘性増強剤を有する粘性増強システムを備えた眼科用組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-88629(P2017-88629A)
(43)【公開日】2017年5月25日
(54)【発明の名称】二つの異なる粘性増強剤を有する粘性増強システムを備えた眼科用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 9/08 20060101AFI20170421BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20170421BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20170421BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20170421BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20170421BHJP
   A61P 27/04 20060101ALI20170421BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20170421BHJP
   A61P 27/06 20060101ALI20170421BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20170421BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20170421BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20170421BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20170421BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170421BHJP
【FI】
   A61K9/08
   A61K47/36
   A61K47/38
   A61K47/32
   A61P27/02
   A61P27/04
   A61K45/00
   A61P27/06
   A61P31/00
   A61P29/00
   A61P37/06
   A61P37/08
   A61P43/00 111
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-34992(P2017-34992)
(22)【出願日】2017年2月27日
(62)【分割の表示】特願2014-506532(P2014-506532)の分割
【原出願日】2012年4月19日
(31)【優先権主張番号】61/478,081
(32)【優先日】2011年4月22日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】508185074
【氏名又は名称】アルコン リサーチ, リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】マソード エー. チョーワン
(72)【発明者】
【氏名】マレー ゴーシュ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
【Fターム(参考)】
4C076AA12
4C076AA94
4C076BB24
4C076CC10
4C076DD22Z
4C076DD23
4C076DD30Z
4C076DD38
4C076DD50Z
4C076EE06G
4C076EE16G
4C076EE30G
4C076EE32G
4C076EE33G
4C076EE36G
4C076FF17
4C076FF31
4C076FF34
4C084AA17
4C084MA58
4C084NA11
4C084NA12
4C084ZA331
4C084ZA332
4C084ZB081
4C084ZB082
4C084ZB111
4C084ZB112
4C084ZB131
4C084ZB132
4C084ZB311
4C084ZB312
4C084ZC411
4C084ZC412
(57)【要約】
【課題】眼科用組成物を提供すること。
【解決手段】二つの異なる粘性増強剤を含む粘性増強システムを有する眼科用組成物が、開示される。水性組成物は、第一の粘性増強剤および第二の粘性剤を含み、第一の粘性増強剤は、眼への組成物を投薬する際に増強された粘性を提供し、第二の粘性剤は、眼への組成物を投薬した後で粘性を増加させることによって組成物の長期にわたる粘性増強を提供する。本発明は、粘性増強システムおよび水を含む局所的眼科用複数回用量水性組成物に関する。本発明はまた、眼科用組成物を哺乳類の眼へ局所的に投与する方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書中に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連する出願への相互参照)
本出願は、2011年4月22日に出願された米国特許仮出願第61/478,081号に基づく優先権を主張する。
【0002】
(本発明の技術分野)
本発明は、二つの異なる粘性増強剤を含む粘性増強システムを有する眼科用組成物に関連する。より具体的には、本発明は、眼への組成物を投薬(dispensing)する際に増強された粘性を提供する第一の粘性増強剤と、眼への組成物を投薬した後で粘性を増加させる(例えば、ゲル化するか、もしくは部分的にゲル化する)ことによって組成物の延長された粘性増強を提供する第二の粘性剤とを含む眼科用水性組成物に関連する。
【背景技術】
【0003】
眼の眼表面へ局所的に送達される眼科用組成物は、それらの組成物が増強された粘性を有する場合、有意な利益を提供することが可能であることが、公知である。例えば、増強された粘性の水性眼科用組成物は、多くの場合、より低い粘性を有する同様の水性組成物と比べて、治療剤の眼の中への増強された浸透を提供し得ることが、見出されている。別の例として、増強された粘性の水性眼科用組成物は、より低い粘性を有する同様の水性眼科用組成物と比べて、ドライアイ症状のより大きな軽減を提供することが可能である。
【0004】
この知識に基づき、眼科産業は、実質的努力および実質的資源を、増強された粘性を備えた眼科組成物の開発に費やした。結果として、多数の粘性増強剤(ほとんどがポリマー剤)が、眼科溶液の粘性を増強するそれらの能力に関して試験されており、これらの剤のうちのいくつかは、眼科溶液において広く使われている。試験もしくは使用されたポリマーの例は、カルボキシビニルポリマー、セルロースポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、もしくは同様のもの)、ポリサッカリド(例えば、キサンタンガム)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、および他のものを含むがそれらに限定されない。
【0005】
概して、粘性増強剤の使用に加え、涙流体および/もしくは他の化学物質と関連して作用することによって、所望される粘性増強を局所的水性眼科組成物に提供する粘性増強システムの開発もまた開発されている。一つの例として、本明細書において全ての目的のためにその全体が参考として援用される特許文献1が、眼に投与される際にゲル化するか、もしくは部分的にゲル化するホウ酸ガラクトマンナン(galactomannan−borate)システムを開示している。このシステムは、多くの点において特に所望されるが、このシステムは、眼の上でゲル化するのに時間が掛かり、その結果として、粘性増強効果は即座のものではない。
【0006】
眼への投与の際に増強される粘性は、眼科用組成物を改善することが見出された一方で、たいていの場合、その粘性は、水性眼科用組成物の眼の表面への投与後の延長された期間、増強されたままであることもまた、所望される。この延長された期間の粘性の増強は、治療剤の眼の中への浸透を増強するために特に所望される。これらの延長された期間の増強された粘性を達成する努力において、眼科用産業は、粘性増強剤(特にポリマー)の発見および開発に関心を集中させており、それらのポリマーは、より長時間の間、粘性増強剤が眼の表面上に維持されることを支援する粘弾性特性および粘膜付着(mucoadhesive)特性を有する。有意な達成が、この点においてなされているが、これらのポリマーは、それらの増強された特性を備えていても、たいていの場合、あまりに速く眼
の涙流体において分散および溶解してしまう。その上、これらのポリマーのうちのいくつかは、それらが視覚の減弱および他の所望されない効果を起こす可能性があるので、眼の表面上では所望され得ない。
【0007】
以上を考慮して、眼科産業は、局所的水性眼科用組成物の粘性増強におけるブレイクスルーを追及することを、ドライアイ、および治療剤の送達の両方のために継続することが、理解される。このようにして、本発明は、組成物の眼への投薬の際に増強された粘性を提供する第一の粘性増強剤と、組成物の眼への投薬の後で粘性を増加させる(例えば、ゲル化するか、もしくは部分的にゲル化する)ことによって組成物の改善された延長された粘性増強を提供する第二の粘性剤とを含有する眼科用水性組成物を提供する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7,169,767号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、粘性増強システムおよび水を含む局所的眼科用複数回用量(multi−dose)水性組成物に関する。このシステムは、消散粘性増強剤およびイオン感受性粘性剤を含む。消散粘性増強剤は、ヒトの眼の眼表面への組成物の投与の際、増強された粘性を呈するが、次いで消散し、その後に粘性を徐々に失う。イオン感受性粘性増強剤は、ヒトの眼の眼表面への組成物の投与の際、より低い粘性を呈するが、次いで眼の眼表面への投与の後で増強された粘性を呈する。この組成物は、眼への治療剤の送達のために特に所望される。適したイオン感受性剤の例は、ジェランガム(gellan gum)、アルギン酸、カーボポール、もしくはそれらの組み合わせを含む。適した消散粘性増強剤の例は、カルボキシビニルポリマー、HPMC、HEC、CMC、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(PVP)、もしくはそれらの任意の組み合わせを含む。消散粘性増強剤およびイオン感受性粘性増強剤の両方は、ポリマーであり得る。
【0010】
本発明はまた、眼科用組成物を哺乳類の眼へ局所的に投与する方法に関する。この組成物は、上記または本明細書中の他の部分で説明されているように可能である。この哺乳類は、典型的に、ヒトであり得る。好ましい実施形態において、この組成物は、点眼器から眼へ組成物の点眼物を放つことによって投与される。
本発明の好ましい実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
局所的眼科用複数回用量水性組成物であって、該組成物が:
粘性増強システムおよび水を含み、該粘性増強システムが:
i)消散粘性増強剤であって、該消散粘性増強剤は、ヒトの眼の眼表面への該組成物の投与の際に、増強された粘性を呈するが、次いで、投与の後で、消散し、粘性を徐々に失う、消散粘性増強剤;および
ii)イオン感受性粘性増強剤であって、該イオン感受性粘性増強剤は、該ヒトの眼の該眼表面への該組成物の投与の際に、より低い粘性を呈するが、次いで、該眼の該眼表面への投与の後で、増強された粘性を呈する、イオン感受性粘性増強剤;
を含む、局所的眼科用複数回用量水性組成物。
(項目2)
治療剤をさらに含む、項目1に記載の眼科用組成物。
(項目3)
前記イオン感受性剤は、ジェランガム、カラギーナン、アルギン酸、およびカルボキシビニルポリマーから成る群から選択される、項目1もしくは項目2に記載の眼科用組成物。(項目4)
前記消散粘性増強剤は、カルボキシビニルポリマー、HPMC、HEC、CMC、PVP、ポリビニルアルコール、もしくはこれらの任意の組み合わせから成る群から選択されるポリマーである、項目1、項目2もしくは項目3に記載の眼科用組成物。
(項目5)
前記消散粘性増強剤は、前記組成物にさらなる粘性を提供し、該さらなる粘性は、少なくとも10cpであるが、100cp以下である、前記項目のいずれかに記載の眼科用組成物。
(項目6)
前記組成物中の前記消散粘性増強剤の濃度が、少なくとも約0.10w/v%であるが、約2.5w/v%以下である、前記項目のいずれかに記載の眼科用組成物。
(項目7)
前記組成物中の前記イオン感受性増強剤の濃度が、少なくとも約0.10w/v%であるが、約2.5w/v%以下である、前記項目のいずれかに記載の眼科用組成物。
(項目8)
前記組成物は、少なくとも0.001mol*L−1だが、0.2mol*L−1以下であるであるイオン強度を呈する、前記項目のいずれかに記載の眼科用組成物。
(項目9)
局所的眼科用複数回用量水性組成物であって、該組成物が:
治療的有効量の治療剤;
粘性増強システムおよび水を含み、該粘性増強システムが:
i)消散粘性増強剤であって、該消散粘性増強剤は、ヒトの眼の眼表面への該組成物の投与の際に、増強された粘性を呈するが、次いで、投与の後で、消散し、粘性を徐々に失
い、該消散粘性増強剤はポリマー性である、消散粘性増強剤;および
ii)イオン感受性粘性増強剤であって、該イオン感受性粘性増強剤は、該ヒトの眼の該眼表面への該組成物の投与の際に、より低い粘性を呈するが、次いで、該眼の該眼表面への投与の後で、増強された粘性を呈し、該消散粘性増強剤はポリマー性である、イオン感受性粘性増強剤;
を含む、局所的眼科用複数回用量水性組成物。
(項目10)
前記イオン感受性粘性剤は、ジェラン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、もしくはこれらの組み合わせから成る群から選択される、項目9に記載の眼科用組成物。
(項目11)
前記消散粘性増強剤は、カルボキシビニルポリマー、HPMC、HEC、PVP、CMC、ポリビニルアルコール、もしくはこれらの任意の組み合わせから成る群から選択されるポリマーである、項目9もしくは項目10に記載の眼科用組成物。
(項目12)
前記消散粘性増強剤は、前記組成物にさらなる粘性を提供し、該さらなる粘性は、少なくとも10cpであるが、100cp以下である、項目9から項目11のいずれかに記載の眼科用組成物。
(項目13)
前記組成物中の前記消散粘性増強剤の濃度が、少なくとも約0.10w/v%であるが、約2.5w/v%以下である、項目9から項目12のいずれかに記載の眼科用組成物。
(項目14)
前記組成物中の前記イオン感受性増強剤の濃度が、少なくとも約0.10w/v%であるが、約2.5w/v%以下である、項目9から項目13のいずれかに記載の眼科用組成物。
(項目15)
前記組成物は、少なくとも0.001mol*L−1だが、0.2mol*L−1以下であるイオン強度を呈する、項目9から項目14のいずれかに記載の眼科用組成物。
(項目16)
前記治療剤は、抗緑内障剤、抗血管新生剤;抗感染剤;抗炎症剤;成長因子;免疫抑制剤;および抗アレルギー剤から成る群から選択される、前記項目のいずれかに記載の眼科用組成物。
(項目17)
眼科用組成物を投与する方法であって、該方法は:
前記項目のいずれかに記載の哺乳類の眼へ該眼科用組成物を局所的に投与する工程
を含む、眼科用組成物を投与する方法。
(項目18)
前記哺乳類は、ヒトである、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記投与する工程は、前記組成物の点眼物を点眼器から前記眼へ放つ工程を含む、項目17もしくは項目18に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、二つの異なる粘性増強剤を含む粘性増強システムを備えた水性眼科用組成物の提供に基づいている。粘性増強システムは、眼への組成物の投薬の際に増強された粘性を提供する第一の粘性増強剤(典型的に、本明細書において消散粘性増強剤と呼ばれる)を含む。粘性増強システムはまた、眼への組成物の投薬の後で粘性を増加させる(例えば、ゲル化するか、もしくは部分的にゲル化する)ことによって組成物の延長された粘性増強を提供する第二の粘性剤(典型的に、イオン感受性粘性増強剤と呼ばれる)を含む。眼科用組成物は、好ましくは、複数回用量眼科用水溶液のような眼科用水性組成物である。眼科用組成物は、眼への治療剤の送達のため、およびドライアイ症状の緩和における使用のため、特に所望される。本発明の粘性システムと同様の特徴を呈する二つの粘性剤のシステムは、2010年12月1日に出願され、本明細書においてその全体が全ての目的のために援用される「Carboxyvinyl Polymer−Containing
Nanoparticles Suspensions」と題された米国特許出願第12/957,864号において記載されている。
【0012】
別段述べられない限り、本発明の組成物中の成分の濃度は、重量/体積パーセンテージ
(w/v%)で提供される。
【0013】
別段述べられない限り、本明細書において考察される組成物の粘性は、3〜60rpmにおける円錐および平板の構成ならびに25℃の温度を使用して、ブルックフィールド粘度計で決定される。
【0014】
本発明の第一の粘性増強剤は、組成物を投薬する前、組成物を投薬する際およびその後の時間の間のいずれにおいても、増強された粘性を眼科用組成物に提供する。投薬の後、第一の粘性増強剤が増強された粘性を維持する能力は、消散し、それゆえに、第一の粘性増強剤は、本明細書において消散粘性増強剤とも呼ばれる。第一の粘性増強剤は、眼への組成物の投薬の後、ある程度の粘性増強を呈し得ることが意図される一方で、消散粘性増強剤は、投薬後に眼の涙流体内で消散することと、粘性増強を提供するその能力は、第二の、もしくはイオン感受性の粘性増強剤が組成物の粘性増強を提供する能力を獲得している時間の間に消散することとが理解されるべきである。これは、以下でさらに詳細に説明される。
【0015】
消散粘性増強剤は、別段特定的に述べられない限り必ずしも必須ではないが、典型的に、ポリマーである。適した粘性増強剤の例は、カルボキシビニルポリマー(例えば、Wickliffe,Ohioに本部が置かれたThe Lubrizol Corporationから市販されているCarbopol 934Pもしくは974P)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール、PVP、これらの任意の組み合わせ、または同様のものを含むが、それらに限定されない。
【0016】
眼科用組成物内の消散粘性増強剤の濃度は、使用される特定のタイプの剤(単数もしくは複数)および組成物の所望される粘性に依存して変わり得る。しかしながら、眼科用組成物内の消散粘性増強剤の濃度は、典型的に少なくとも約0.05w/v%、より典型的に少なくとも約0.10w/v%、より典型的に少なくとも約0.80w/v%、おそらくは少なくとも1.4w/v%、そしてさらにおそらくは少なくとも1.9w/v%であり、典型的に約5.0w/v%以下、より典型的に3.0w/v%以下、より典型的に2.5w/v%以下、おそらくは1.9w/v%以下、そしてさらにおそらくは0.8w/v%以下である。
【0017】
消散粘性増強剤は、典型的に、眼への組成物の投薬の前(例えば、組成物が点眼器のような投薬容器の中にある場合)、組成物内における粘性の一次的な提供体である。消散粘性増強剤は、消散粘性増強剤のない組成物の粘性よりも典型的に少なくとも5センチポアズ(cp)、より典型的に少なくとも10cp、さらにより典型的に20cp、おそらくは少なくとも40cp、そしてさらにおそらくは少なくとも60cp大きいさらなる粘性を備えた組成物を提供する。しかしながら、その同じさらなる粘性は、典型的に約500cp以下、より典型的に100cp以下、より典型的に75cp以下、おそらくは30cp以下、そしてさらにおそらくは15cp以下、消散粘性増強剤のない組成物の粘性よりも大きい。本明細書において使用される場合、消散粘性増強剤のない組成物の粘性は、消散粘性増強剤の代わりに水が用いられていること以外は問題になっている組成物と同一の組成物を形成することにより、測定される。
【0018】
本発明の第二の粘性増強剤は、組成物の投薬の後およびその後の期間の間、増強された粘性を眼科用組成物に提供する。投薬の後、第二の粘性増強剤の増強された粘性を維持する能力は、増大する。典型的に、第二の粘性剤は、眼の表面への組成物の投与の後、粘性を増加させる(例えば、ゲル化するか、もしくは部分的にゲル化する)。好ましくは、第二の粘性剤は、イオン強度の変化、もしくは涙流体中の特定のイオンへの感受性があり、
その結果として、眼への投薬の後、組成物は、涙流体と混ざることにより、組成物のイオン強度、もしくは特定のイオンへの露出が変化することによって、第二の粘性増強剤がその粘性および組成物の粘性を増加させることをもたらす(例えば、それらのゲル化もしくは部分的ゲル化を通じて)。それゆえ、第二の粘性剤は、本明細書においてイオン感受性粘性増強剤と呼ばれる。イオン粘性増強剤は、イオン強度の減少により、眼への投薬の後で増強された粘性を提供することが、意図されるが、それは、典型的に、組成物が涙流体と混ざる際に引き起こされるイオン強度の増加に起因する。イオン感受性粘性増強剤は、眼への投与の後、組成物の部分の粘性を、組成物のそれらの部分がもはや涙流体により消散してしまわない程度にまで増強することが、理解されるべきである。したがって、イオン感受性粘性剤が眼への投与の後で組成物の粘性を増加させるという言明は、組成物の部分がその粘性を増強させられることのみを必要とする。
【0019】
イオン感受性粘性増強剤により提供される粘性の増強は、消散粘性増強剤が増強された粘性を提供するためのその能力を失っていく期間の少なくとも部分的な間において、発生する。この態様において、本発明の組成物は、組成物の投薬の際に即座に、消散粘性増強剤により開始し、その後(すなわち、消散粘性剤の有意な分散の後)の有意な期間の間、イオン感受性粘性増強剤により継続する期間にわたり、一貫した増強された粘性を提供する。
【0020】
イオン感受性粘性増強剤は、別段特定的に述べられない限り必ずしも必須ではないが、典型的に、ポリマーである。イオン感受性粘性剤は、典型的に、イオン強度の増加に曝される際にゲル化もしくは部分的にゲル化することにより、粘性を増加させる一種もしくはそれよりも多くの荷電剤(例えば、荷電ポリマー)を含む。それゆえ、本発明の組成物は、典型的に、ヒトの眼の典型的な涙流体において見出だされるイオン強度を下回るイオン強度を有し、その結果として、イオン感受性粘性増強剤は、眼への投薬の後、粘性を実質的に増加させ、好ましくは、ゲル化するか、もしくは部分的にゲル化する。代替的に、本発明の組成物は、ヒトの眼の典型的な涙流体において見出だされるイオン強度を上回るイオン強度を有し、その結果として、イオン感受性粘性増強剤は、イオン強度の減少に曝された際に、粘性を実質的に増加させること、および/またはゲル化することもしくは部分
的にゲル化することが、可能である。本明細書において使用される場合、フレーズ「少なくとも部分的なゲル化」およびその派生形は、あらゆる既にゲル化させられた溶液もしくは成分の、あらゆるさらなるゲル化を含む。また、本明細書において使用される場合、用語「ゲル化」およびその派生形は、ゲル化されていない溶液もしくは成分の、あらゆるわずかなゲル化もしくはより完全なゲル化を含む。さらに、本明細書において使用される場合、「粘性を実質的に増加させる」は、イオン感受性粘性剤のみに関して、少なくとも20%(例えば、100cp〜120cp)、より好ましくは少なくとも40%もしくは80%もの粘性の増加を意味する。
【0021】
別段述べられない限り必須ではないが、好ましくは、イオン感受性粘性剤は、負に荷電されている。適したイオン感受性粘性増強剤の例は、ジェランガム、カーボポールアルギン酸、カラギーナン、これらの組み合わせ、もしくは同様のものを含むが、それらに限定されない。
【0022】
本明細書において使用されるように、イオン強度は、組成物のイオン間の平均静電相互作用として表現される薬学的組成物(好ましくは、水性組成物)もしくは他の溶液(例えば、涙流体)の特徴として定義される。イオン強度は、各イオンのモル濃度(溶媒の単位質量当たりの物質の量)に、二乗されたそれらの価数を掛けることにより得られる総計の半分である。組成物のイオン強度、Iは、溶液中に存在する全てのイオンの濃度の関数であり、下記の式により表現される:
【0023】
【数1】
【0024】
ここにおいて、Cは、組成物内のイオンのモル濃度(mol*L−1)であり、zは、そのイオンの電荷数であり、そして合計は、組成物中の全てのイオン(i)にわたり取られる。塩化ナトリウムのような電解質に関して、イオン強度は、塩化ナトリウムの電荷数が1であるので、濃度の半分に等しくなるが、MgSOに関して、イオン強度は、MgSOの電荷数が2であるので、その濃度の4倍の半分である。それゆえに、組成物中のイオン強度への多価イオンの貢献は、一価種に比べてより深い。
【0025】
組成物の原料は、イオン成分および非イオン成分に分けられ得る。イオン成分は、組成物中でイオン型に解離する成分であり、非イオン成分は、解離しない成分である。次いで、イオン強度が、上記で提供された式に従い決定され得る。
【0026】
眼への投与の前において(例えば、投薬容器の中で)、本発明の組成物のイオン強度は、典型的に少なくとも0.0001mol*L−1、より典型的に少なくとも0.001mol*L−1、そしていっそうおそらくは少なくとも0.01mol*L−1もしくは0.1mol*L−1である。概して、本発明の組成物のイオン強度は、1.0mol*L−1以下、より典型的に0.2mol*L−1以下、そしていっそうより特に0.12mol*L−1以下もしくは0.08mol*L−1以下であることが、好ましい。これらのイオン強度範囲は、(あらゆるイオン性の眼科的に許容可能な治療剤からのあらゆる寄与を除外する、といったように)別段特定的に言語を使用して特定的に除外されない限り、組成物中のあらゆるイオン性の眼科的に許容可能な治療剤からのあらゆる寄与を含む。眼科的に許容可能な治療剤は、下記でさらに定義される。
【0027】
イオン強度に感受性があることに加えて、もしくはイオン強度に感受性があることの代替として、イオン感受性粘性剤は、眼の涙流体中に存在する特定のイオンのうちの一種もしくはセットへの感受性があり得ることが、意図される。それゆえ、イオン感受性粘性剤は、特定のイオンのうちのその一種もしくはセットとの相互作用に起因して、本明細書において説明されるように作用し得る(すなわち、粘性を実質的に増加させる)。イオンのうちのその一種もしくはセットは、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ナトリウム、塩化物、カリウム、アセテート、それらのあらゆる組み合わせ、もしくは同様のものから成る群から選択され得る。
【0028】
眼科用組成物内のイオン感受性粘性増強剤の濃度は、使用される特定のタイプの剤(単数もしくは複数)および組成物の所望される粘性に依存して、変わり得る。しかしながら、眼科用組成物内のイオン感受性粘性増強剤の濃度は、典型的に少なくとも約0.05w/v%、より典型的に少なくとも約0.10w/v%、より典型的に少なくとも約0.80w/v%、おそらくは少なくとも1.4w/v%、そしてさらにおそらくは少なくとも1.9w/v%であり、典型的に約5.0w/v%以下、より典型的に3.0w/v%以下、より典型的に2.5w/v%以下、おそらくは1.9w/v%以下、そしてさらにおそらくは1.2w/v%もしくは0.8w/v%以下である。
【0029】
イオン感受性粘性増強剤は、眼への組成物の投薬の前に(例えば、組成物が点眼器のような投薬容器の中にある場合)、組成物内に粘性を提供し得る。しかしながら、上記で考察されたように、消散粘性増強剤は、典型的に、眼への組成物の投薬もしくは投与の前に
、粘性のほとんどを備えた組成物を提供する。イオン感受性粘性増強剤は、消散粘性増強剤が消散し粘性増強を提供するためのその能力を失う際に、眼内の組成物の粘性を増強する。
【0030】
イオン感受性粘性増強剤および消散粘性増強剤は、本発明の単一の組成物を考慮する場合、常に、互いに異なることが、理解されるべきである。一つの粘性剤が、本発明の一つの組成物における消散粘性剤であり得る一方で、その同じ粘性剤は、本発明の別の組成物におけるイオン感受性粘性剤であり得ることが、可能であり得る。剤が一方であるか、もしくはもう一方であるかに関する決定要素は、投与の後における剤の性質に対する眼への投与の前における剤の性質である。
【0031】
一つの好ましい実施形態において、本発明の組成物は、眼科的に許容可能な治療剤を含む。本発明に関する潜在的眼科用治療剤の限定されない例は:抗緑内障剤、抗血管新生剤;抗感染剤;抗炎症剤;成長因子;免疫抑制剤;および抗アレルギー剤を含む。抗緑内障剤は、ベタキソロールおよびレボベタキソロールのようなベータブロッカー;ブリンゾラミドおよびドルゾラミドのような炭酸脱水酵素阻害剤;トラボプロスト、ビマトプロスト、およびラタノプロストのようなプロスタグランジン;セロトニン作動剤(seretonergics);ムスカリン作用剤(muscarinics);ドーパミン作動性アゴニスト(dopaminergic )を含む。抗血管新生剤は、アネコルタブアセテート(RETAANETM、テキサス州、Fort WorthのAlconTM Laboratories,Inc.)および受容体型チロシンキナーゼ阻害剤(RTKi)を含む。抗炎症剤は、トリアムシノロンアセトニド、デキサメタゾン、酢酸プレドニゾロン、スプロフェン、ジクロフェナク、ケトロラック、ネパフェナク、リメキソロン、およびテトラヒドロコルチゾールのような、非ステロイド性抗炎症剤およびステロイド性抗炎症剤を含む。成長因子および成長因子プロモーターは、EGF、PDGFもしくはVEGFを含む。抗アレルギー剤は、オロパタジン、エメダスチンおよびエピナスチンを含む。抗感染剤は、モキシフロキサシン、シプロフロキサシン、ガチフロキサシンおよびオフロキサシンを含む。眼科用薬物は、薬学的に許容可能な塩の形態で存在し得る。本発明の組成物のイオン強度の計算の目的のために、用語「眼科的に許容可能な治療剤」は、上記で言及された剤のあらゆる組み合わせに限定されるものとして定義され得る。イオン強度の計算の目的のため任意の治療剤を除外する目的のために、上記の剤のあらゆる単一物もしくは組み合わせは、その剤が、塩としてイオン性であるか、もしくは別のものとしてイオン性であるかのいずれの場合も、その計算から除外されるものとして特定的に挙げられ得る。
【0032】
本発明の別の実施形態において、組成物は、ドライアイ症状の緩和を提供するように構成される。このような実施形態において、組成物は、ドライアイ以外の眼疾患を治療するようにデザインされたあらゆる治療剤なしであり得る。高度に好ましい実施形態において、ドライアイ以外の眼疾患は、緑内障もしくは高眼圧症、血管新生、感染症、免疫システムの抑制、ドライアイと無関係の炎症、およびアレルギーを含む。
【0033】
本発明の組成物は、ボレートを含み得る。本明細書において使用される場合、用語「ボレート」は、ホウ酸、ホウ酸の塩、ボレート誘導体および他の薬学的に受容可能なボレート、もしくはそれらの組み合わせを指し示すべきである。最も適しているのは:ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガン、および他のこのようなホウ酸塩である。使用される場合、ボレートは、眼科用組成物の、典型的に少なくとも約0.05w/v%、より典型的に少なくとも約0.18w/v%、そしてさらにおそらくは少なくとも約0.27w/v%であり、眼科用組成物の、典型的に約1.0w/v%未満、より典型的に約0.75w/v%未満、さらにより典型的に約0.4w/v%未満、そしてさらにおそらくは約0.35w/v%未満である。
【0034】
本発明の組成物はまた、ポリオールを含み得る。本明細書において使用される場合、用語「ポリオール」は、互いに対しトランス配置にない二つの隣接する炭素原子の各々に少なくとも一つのヒドロキシル基を有するあらゆる化合物を含む。ポリオールは、結果として得られる錯体が、水溶性であり、薬学的に受容可能である限り、直鎖状でも環状でもよく、置換されていても非置換でもよく、もしくはそれらの混合物でもよい。このような化合物の例は:糖、糖アルコール、糖酸およびウロン酸を含む。好ましいポリオールは、糖、糖アルコールおよび糖酸であり、それらは:マンニトール、グリセリン、キシリトール、ソルビトールおよびプロピレングリコールを含むが、それらに限定されない。ポリオールは、二種もしくはそれよりも多くの異なるポリオールを含み得ることが、意図される。
【0035】
ボレートおよびポリオールの両方が組成物中に存在する場合、ボレートは、典型的に、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールおよびマンニトール、もしくはそれらのあらゆる組み合わせのような、ポリオールと相互作用することによって、ボレートポリオール錯体を形成する。このような錯体のタイプおよび比率は、互いに対しトランス配置にない隣接する炭素原子上のポリオールのOH基の数に依存する。ポリオール成分およびボレート成分の重量/体積パーセンテージは、錯体の部分であったとしても、そうでなかったとしても、それらの量を含むことが、理解されるべきである。有利なことに、ボレートおよびポリオールは、緩衝剤および/もしくは等張化剤として作用し得、また組成物の保存効力を増強することを支援し得る。
【0036】
本発明の組成物はまた、追加的もしくは代替的な適した緩衝系もしくは成分を含み得、それらは、緩衝剤がイオン感受性ポリマーに干渉しないという条件で、トリス、アセテートもしくは同様のものを含むが、それらに限定されない。
【0037】
本発明の組成物は、典型的に保存剤を含む。潜在的な保存剤は、過酸化水素、塩化ベンザルコニウム(BAK)、ポリマー性第四級アンモニウム化合物(PQAM)、ビグアニド、クロルヘキシジン(chlorohexidine)、ソルビン酸もしくは他のものを含むが、それらに限定されない。これらのうち、塩化ベンザルコニウムおよびポリクオタニウム−1のようなポリマー性第四級アンモニウム化合物が、非常に望ましいことが示されている。
【0038】
本発明の組成物において有用であるポリマー性第四級アンモニウム化合物は、抗菌効果を有し、眼科的に許容可能な保存剤である。このタイプの好ましい化合物は、米国特許第3,931,319号;第4,027,020号;第4,407,791号;第4,525,346号;第4,836,986号;第5,037,647号および第5,300,287号;ならびにPCT出願WO 91/09523号(Dziaboら)において記載されている。最も好ましいポリマー性アンモニウム化合物は、数平均分子量2,000〜30,000を有するPOLYQUAD(登録商標)もしくはONAMER M(登録商標)としても別に知られるポリクオタニウム−1である。好ましくは、数平均分子量は、3,000〜14,000である。
【0039】
使用される場合、ポリマー性第四級アンモニウム化合物は、一般的に、本発明の組成物中で、眼科用組成物のうちの約0.00001w/v%よりも多い、より典型的に約0.0003w/v%よりも多い、そしてさらにより典型的に約0.0007w/v%よりも多い量で使用される。その上、ポリマー性第四級アンモニウム化合物は、一般的に、本発明の組成物中で、眼科用組成物のうちの約0.01w/v%よりも少ない、より典型的に約0.003w/v%よりも少ない、そしてさらにより典型的に約0.0015w/v%よりも少ない量で使用される。
【0040】
BAKは、一般的に、本発明の組成物中で、眼科用組成物のうちの約0.001w/v%よりも多い、より典型的に約0.003w/v%よりも多い、そしてさらにより典型的に約0.007w/v%よりも多い量で使用される。その上、BAKは、一般的に、本発明の組成物中で、眼科用組成物のうちの約0.1w/v%よりも少ない、より典型的に約0.03w/v%よりも少ない、そしてさらにより典型的に約0.015w/v%よりも少ない量で使用される。
【0041】
本発明の組成物は、二つの異なるポリオール、ボレートおよび保存剤(例えば、BAKもしくはポリマー性第四級アンモニウム化合物)の使用から利益を得ることによって、増強された保存効力を提供し得ることもまた、意図される。このようなシステムの例は、本明細書においてその全体がすべての目的のために明示的に援用される米国特許公開第2009/0232763号および第2010/0324031号のおいて開示されている。
【0042】
本発明の組成物は、様々な追加的成分を含み得ることが、意図される。このような成分は、追加的治療剤、追加的もしくは代替的な抗菌剤、懸濁剤、界面活性剤、追加的もしくは代替的な等張化剤、追加的もしくは代替的な緩衝剤、抗酸化剤、追加的もしくは代替的な粘度調整剤、キレート剤、これらのあらゆる組み合わせ、または同様のものを含むが、それらに制限されない。
【0043】
本発明の組成物は、一般的に、無菌性水溶液として配合される。本発明の組成物はまた、組成物で治療される眼および/もしくは他の組織と適合性があるように配合される。眼への直接的投与を意図される眼科用組成物は、眼と適合性があるpHおよび等張性を有するように配合される。組成物は、懸濁液もしくは他のタイプの溶液であり得ることも、意図される。
【0044】
本発明の組成物は、典型的に4〜9、好ましくは5.5〜8.5、そして最も好ましくは5.5〜8.0の範囲にあるpHを有する。特に所望されるpHの範囲は、6.0〜7.8、より特定的には6.4〜7.2である。組成物は、200〜400もしくは450ミリオスモル毎キログラム(mOsm/kg)、より好ましくは240〜360mOsm/kgのオスモル濃度を有する。
【0045】
好ましい実施形態において、本発明の組成物は、組成物が水性薬学的組成物に関するUSPの保存効力の要件および他の保存効力の基準を満たすことを可能にするのに十分な抗菌活性を有する複数回用量眼科用組成物である。
【0046】
米国および他の国/地域における複数回用量眼科用溶液に関する保存効力の基準が、下記の表において述べられる。
【0047】
【表1】
【0048】
USP 27に関して上記で確認された基準は、USPの以前の版(特に、USP 24、USP 25およびUSP 26)において述べられた要件と実質的に同一である。
【0049】
出願人らは、この開示において引用された全ての参照の全内容を特定的に援用する。さらに、量、濃度、または他の値もしくはパラメータが、範囲、好ましい範囲、もしくは上方好適値および下方好適値のリストのいずれかで与えられた場合、これは、範囲が離れて開示されているかに関わらず、あらゆる上方範囲限界もしくは好ましい値、およびあらゆる下方範囲限界もしくは好ましい値のうちのあらゆるペアから形成される全ての範囲を特定的に開示することとして理解されるべきである。本明細書において数値の範囲が挙げられるところでは、別段述べられない限り、その範囲は、それらの端点、ならびにその範囲内のすべての整数および分数を含むように意図される。本発明の範囲(scope)は、範囲(range)を定める場合、挙げられる特定の値に限定されることは、意図されない。
【0050】
本発明の他の実施形態は、本明細書および本明細書において開示される本発明の実践の考慮により、当業者にとって明らかである。本明細書および実施例は、例示的なものとしてのみ考慮され、本発明の真の範囲および趣旨は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物により指し示されることが、意図される。
【実施例】
【0051】
下記の表Aは、本発明の眼科用組成物の例示的な好ましい配合のために適した例示的成分のリストと、それらの成分に関する所望される重量/体積パーセンテージとを提供する。本発明の範囲内にあるままで、特定の成分が、表Aにおける成分に追加もしくは除去され得ることと、濃度は、成分に関して変えられ得ることと、pH値は、変えられ得ることとが、理解されるべきである。
【0052】
【表2】
【0053】
表Aにおける重量/体積パーセントは、それらの重量/体積パーセントの±10%、±20%、±30%、±90%もしくはそれよりも大きく変えられ得ることと、それらの変異は、本発明の成分に関する範囲を生じさせるように特定的に使用され得ることとが、理解される。例えば、±20%の変異を有する10%の成分重量/体積パーセントは、成分が8〜12w/v%の重量/体積パーセンテージ範囲を有し得ることを意味する。
【外国語明細書】
2017088629000001.pdf