特開2018-140076(P2018-140076A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-140076(P2018-140076A)
(43)【公開日】2018年9月13日
(54)【発明の名称】コンパクト容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 33/20 20060101AFI20180817BHJP
   A45D 33/22 20060101ALI20180817BHJP
   A45D 34/04 20060101ALI20180817BHJP
   A45D 33/00 20060101ALI20180817BHJP
【FI】
   A45D33/20 B
   A45D33/22 D
   A45D34/04 560
   A45D33/00 625B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-37428(P2017-37428)
(22)【出願日】2017年2月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】古原 裕嗣
(57)【要約】
【課題】スライド方向に直交する方向に向けた力が作用した場合に、レールの係合が外れたり、レールが破損したりするのを抑止できるコンパクト容器を提供する。
【解決手段】コンパクト容器1は、第1収容容器2と、第1収容容器に対してスライド移動可能に重ね合され、第1収容容器によって開閉される取出口が形成された第2収容容器3と、を備え、スライド方向L1から見た正面視において、第1収容容器および第2収容容器のいずれか一方には、他方に形成された第1レールR1を、スライド方向に直交する直交方向L2で挟む第2レールR2および規制部78が形成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1収容容器と、
前記第1収容容器に対してスライド移動可能に重ね合され、前記第1収容容器によって開閉される取出口が形成された第2収容容器と、を備え、
スライド方向から見た正面視において、前記第1収容容器および前記第2収容容器のいずれか一方には、他方に形成された第1レールを、前記スライド方向に直交する直交方向で挟む第2レールおよび規制部が形成されていることを特徴とする、コンパクト容器。
【請求項2】
前記規制部の少なくとも一部が、前記第2レールに対して、前記直交方向で対向していることを特徴とする、請求項1に記載のコンパクト容器。
【請求項3】
前記取出口が開放される開位置に前記第2収容容器がある状態において、上方から見た平面視で、前記第1レールおよび前記第2レールが前記第1収容容器に覆われていることを特徴とする、請求項1または2に記載のコンパクト容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンパクト容器に関する。
【背景技術】
【0002】
コンパクト容器として、例えば下記特許文献1に示されるように、第1収容容器と、第1収容容器に対してスライド移動可能に重ね合わされ、第1収容容器によって開閉される取出口が形成された第2収容容器と、を備えたものが知られている。
このコンパクト容器では、第1収容容器および第2収容容器にそれぞれ形成されたレールが互いに係合しつつスライドすることで、第2収容容器が第1収容容器に対してスライド移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭60−116911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のコンパクト容器では、使用時や携帯時に、第1収容容器と第2収容容器との間に、スライド方向に直交する方向に向けた力や、第1収容容器と第2収容容器とを異なる方向に回転させる力など、あるいはこれらの力の合力が作用した場合に、レールの係合が外れたり、レールが破損したりする場合があった。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、スライド方向に直交する方向に向けた力が作用した場合に、レールの係合が外れたり、レールが破損したりするのを抑止できるコンパクト容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のコンパクト容器は、第1収容容器と、前記第1収容容器に対してスライド移動可能に重ね合され、前記第1収容容器によって開閉される取出口が形成された第2収容容器と、を備え、スライド方向から見た正面視において、前記第1収容容器および前記第2収容容器のいずれか一方には、他方に形成された第1レールを、前記スライド方向に直交する直交方向で挟む第2レールおよび規制部が形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明のコンパクト容器によれば、第1収容容器および第2収容容器のいずれか一方には、他方に形成された第1レールを、直交方向で挟む第2レールおよび規制部が形成されている。この構成により、第1収容容器と第2収容容器との間に直交方向の力が作用した場合に、規制部が第1レールに当接してこの力を受けることができる。これにより、第1レールと第2レールとの間に直交方向の大きな力が作用して、これらのレール同士の係合が外れたり、これらのレールが破損したりするのを抑えることができる。
【0008】
ここで、前記規制部の少なくとも一部が、前記第2レールに対して、前記直交方向で対向していてもよい。
【0009】
この場合、規制部が第2レールに対して直交方向で対向していることにより、規制部と第2レールとの間で第1レールを確実に挟んで、上述した作用効果をより確実に奏功させることができる。
【0010】
また、前記取出口が開放される開位置に前記第2収容容器がある状態において、上方から見た平面視で、前記第1レールおよび前記第2レールが前記第1収容容器に覆われていてもよい。
【0011】
この場合、第2収容容器を開位置までスライド移動させ、取出口を開放した状態であっても、第1レールおよび第2レールが第1収容容器に覆われる。これにより、例えば第2収容容器を開くと使用者から目立つ位置にレールが現れる場合と比較して洗練された外観となり、美感に優れたコンパクト容器とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、スライド方向に直交する方向に向けた力が作用した場合に、レールの係合が外れたり、レールが破損したりするのを抑止したコンパクト容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態のコンパクト容器の平面図である。
図2図1のコンパクト容器のA−A断面矢視図である。
図3図2のコンパクト容器のB−B断面矢視図である。
図4】第1容器本体の底面図である。
図5】第2収容容器の平面図である。
図6】第2収容容器が開位置にある状態のコンパクト容器の平面図である。
図7図6のコンパクト容器のC−C断面矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施形態に係るコンパクト容器の構成を、図1図7を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため縮尺を適宜変更している。また、各部材の形状の理解を容易にするため、部分的に図示を簡略化若しくは省略している場合がある。
【0015】
図1図3に示すように、本実施形態のコンパクト容器1は、持ち運び可能な携帯用容器であり、内容物が収容される第1収容容器2と、第1収容容器2に対して重ね合された第2収容容器3と、第2収容容器3内に収容された刷毛(塗布具)4と、を備えている。なお、コンパクト容器1は刷毛4を備えていなくてもよく、刷毛以外の塗布具(パフなど)を備えていてもよい。
内容物としては、特に限定されるものではないが、例えばファンデーション等の化粧料等が挙げられる。刷毛4は、ブラシ5および柄部6を備えており、この刷毛4を用いて内容物を被塗布部に塗布することができる。
【0016】
コンパクト容器1は、互いに同じ方向に向けて延びる第1レールR1および第2レールR2を備えている。第2収容容器3は、これらのレールR1、R2が延びる方向に沿って、第1収容容器2に対してスライド移動する。
ここで本実施形態では、これらのレールR1、R2が延びる方向をスライド方向L1といい、コンパクト容器1の厚さ方向を上下方向という。また、スライド方向L1および上下方向の双方向に直交する方向を直交方向L2という。また、上下方向に沿う第1収容容器2側を上方といい、第2収容容器3側を下方という。また、スライド方向L1に沿う、後述するロック片40側を前方といい、ヒンジブロック37側を後方という(図2参照)。
【0017】
第1収容容器2および第2収容容器3は、互いに同形および同サイズの薄型容器とされ、図示の例では直交方向L2よりもスライド方向L1に僅かに長い平面視長方形状に形成されている。ただし、この場合に限定されるものではなく、第1収容容器2および第2収容容器3は、スライド方向L1よりも直交方向L2に長い平面視長方形状に形成されても構わないし、直交方向L2の長さとスライド方向L1の長さとが同等の平面視正方形状に形成されていても構わない。さらには、第1収容容器2および第2収容容器3の形状は、平面視で長方形状や正方形状以外の形状であっても良い。
なお、レールR1、R2が延びる方向を適宜変更することで、コンパクト容器1のスライド方向L1は任意に設計することができる。
【0018】
(第1収容容器)
第1収容容器2は、上方に向けて開口する薄型の有底筒状に形成された第1容器本体10と、第1容器本体10に対して開閉可能に連結された蓋体30と、を備えている。
第1容器本体10は、第1底壁部11と、第1底壁部11の外周縁部に連結され、上下方向に沿って延びた第1周壁部12と、を備えている。
第1周壁部12は、前方に位置する前壁部13と、後方に位置する後壁部14と、直交方向L2の両側に位置すると共に、前壁部13と後壁部14とをスライド方向L1に接続する一対の側壁部15と、を有している。なお、第1周壁部12は第1底壁部11よりも下方に向けて突出している。
【0019】
前壁部13には、直交方向L2に沿って延びると共に下方に開口する横溝13aが形成されている。これにより、前壁部13は横溝13aを挟んで壁部がスライド方向L1に並んだ二重壁状に形成されている。
前壁部13の下端部には、前方に向けて突出したフランジ壁16が形成されている。前壁部13の上端部には、前方に向けて突出した第1係合突起17が形成されている。第1係合突起17は、前壁部13における直交方向L2の中央部分に形成され、直交方向L2に沿って僅かに延びるように形成されている。
【0020】
後壁部14には、その下端から上方に向けて窪む連結凹部18が形成されている。図4に示すように、連結凹部18は、後壁部14における直交方向L2の中央部分に形成され、後方に向けてさらに開口している。後壁部14の底面には、下方に向けて突出する一対の後方突部14aが形成されている。一対の後方突部14aは、直交方向L2に間隔を空けて配置されており、スライド方向L1において互いに同等の位置に配置されている。また、第1底壁部11の底面には、下方に向けて突出する一対の前方突部11aが形成されている。一対の前方突部11aは、直交方向L2に間隔を空けて配置されており、スライド方向L1において互いに同等の位置に配置されている。一対の後方突部14aは、一対の前方突部11aよりも後方に配置されている。一対の後方突部14aは、一対の前方突部11aよりも直交方向L2の外側に配置されている。なお、一対の後方突部14aは、一対の前方突部11aよりも直交方向L2の内側に配置されていてもよいし、一対の前方突部11aと直交方向L2において同等の位置に配置されていてもよい。各突部11a、14aは、下方に向けて突の曲面を有している。各突部11a、14aは、第2収容容器3が第1収容容器2に対してスライド移動する際に、後述する係止突起62aをスライド方向L1に乗り越え可能に形成されている。
【0021】
図3に示すように、一対の側壁部15の上端部は、直交方向L2の外側部分が内側部分よりも下方に凹んでいる。これにより、一対の側壁部15の上端部には、全長に亘って段差部19がそれぞれ形成されている。
第1底壁部11と第1周壁部12とで画成される第1容器本体10の内部には、上方に開口した金属製の中皿20が嵌合等によって取り付けられている。この中皿20の内部に内容物が収容される。
なお、図示の例では中皿20の内部を1つの収容空間としているが、例えば複数の仕切り壁によって中皿20の内部を複数の収容空間に仕切る構成としても構わない。この場合には、例えば各収容空間内に異なる内容物を別個に収容することが可能となる。なお、コンパクト容器1は中皿20を備えていなくてもよい。また、中皿20は、樹脂によって形成された樹脂皿であってもよい。
【0022】
第1底壁部11には、第1底壁部11を上下に貫通する貫通孔21が形成されている。
貫通孔21は、第1底壁部11における直交方向L2の中央部分に形成され、直交方向L2よりもスライド方向L1に長い平面視矩形状に形成されている(図4参照)。
第1底壁部11の底面における貫通孔21の開口周縁部には、下方に向けて突出するガイドリブ22が形成されるとともに、ガイドリブ22の下端部に、直交方向L2の内側に向けて突出するガイド突起23が形成されている。これらガイドリブ22およびガイド突起23により、先述の第1レールR1が構成されている。第1レールR1は、直交方向L2に間隔を空けて一対配置されている。各第1レールR1は、第1底壁部11の底面における貫通孔21の開口周縁部のうち、スライド方向L1に延びる部分の全長に亘って形成されている。
【0023】
図1図3に示すように、蓋体30は、平面視矩形状に形成され、第1容器本体10の第1底壁部11に対して上下方向に対向する天板部31と、天板部31の外周縁部から下方に向けて延びた枠壁部32と、を備えている。蓋体30は、第1容器本体10に対して、直交方向L2に延びる回転軸線M回りに回転可能に連結されている。
【0024】
枠壁部32は、前方に位置する前枠部33と、後方に位置する後枠部34と、直交方向L2の両側に位置すると共に前枠部33と後枠部34とをスライド方向L1に接続する一対の側枠部35と、を有している。
【0025】
前枠部33は、第1容器本体10のフランジ壁16に上方から対向している。一対の側枠部35は、第1容器本体10における一対の側壁部15の段差部19に対して上方から対向している。これらのことから、蓋体30は上下方向に位置決めされた状態で第1容器本体10に対して重なっている。
なお、前枠部33における直交方向L2の中央部分には、前枠部33をスライド方向L1に貫通すると共に下方に開口した窓孔36が形成されている。
【0026】
後枠部34には、直交方向L2の中央部分において、下方に向けて突設されると共に第1容器本体10側の連結凹部18内に収容されたヒンジブロック37が形成されている。
ヒンジブロック37は、直交方向L2に沿って延びると共に下端部が半円状に突出している。ヒンジブロック37と連結凹部18とは、直交方向L2に沿って延びた回転軸部38を介して互いに連結されている。
【0027】
回転軸部38は、連結凹部18における直交方向L2の内側端部と、ヒンジブロック37における直交方向L2の外側端部とをそれぞれ連結している。なお、回転軸部38の中心軸線が上記回転軸線Mとされている。
これにより、蓋体30の全体は、第1容器本体10に対して回転軸線M回りに回転可能に連結され、回転軸線M回りに蓋体30を開閉操作することが可能とされている。
【0028】
前枠部33には、第1容器本体10に対する蓋体30の閉状態を維持するロック片40が設けられている。ロック片40は、窓孔36内に位置している。
ロック片40は、直交方向L2に延びた板状に形成されると共に、窓孔36を画成する上壁面から下方に向けて突設されている。なお、ロック片40の下端部とフランジ壁16との間には、例えば指先を進入させることができる程度の上下方向の隙間が確保されている。
【0029】
ロック片40には、後方に向けて突出すると共に、第1容器本体10に形成された第1係合突起17に対して離脱可能にアンダーカット嵌合される第2係合突起41が形成されている。第1係合突起17に対して、第2係合突起41が第1係合突起17の下方から係合することによって、蓋体30は閉状態でロックされる。
そして、例えば指先等によって、ロック片40の下端部を前方に向けて僅かに撓ませるように移動させて、第1係合突起17と第2係合突起41との係合を解除することで、蓋体30の閉状態のロックを解除することが可能となる。
【0030】
蓋体30における天板部31の内面には、平面視矩形状の鏡42が取り付けられている。なお、鏡42の取付方法としては、例えば接着剤や両面テープ等による接着、その他の方法による固着等が挙げられるが、特に限定されるものではない。図示の例では、鏡42は薄い板状に形成されているが、この場合に限定されるものではなく、例えばシート状或いはフィルム状の鏡であっても構わないし、天板部31の内面に金属反射膜を蒸着する方法等により鏡を設けても構わない。
【0031】
(第2収容容器)
第2収容容器3は、第1収容容器2に対してスライド方向L1にスライド移動可能に、第1収容容器2の下方に組み合わされている。第2収容容器3は、スライド移動に伴って第1収容容器2により開閉される取出口50を有している。
そして、第2収容容器3は、図1図3に示すように取出口50が閉塞される閉位置P1と、図6および図7に示すように取出口50が開放される開位置P2と、の間をスライド移動可能に設けられている。
【0032】
なお、図1図3に示すように、第1収容容器2と第2収容容器3とが上下方向に完全に重なり合っているときの第2収容容器3の位置が閉位置P1となる。そして、図6および図7に示すように、閉位置P1から第2収容容器3が第1収容容器2に対して、第2収容容器3におけるスライド方向L1の長さの略半分の長さ分、前方に向けてスライド移動したときの第2収容容器3の位置が開位置P2となる。
【0033】
図1図3に示すように、第2収容容器3は、上方に向けて開口すると共に、第1収容容器2全体の厚みと同等の厚みの有底筒状に形成された第2容器本体60と、第2容器本体60内に配設された枠部70と、を備えている。
第2容器本体60は、第2底壁部61と、第2底壁部61の外周縁部から上方に向けて延びた第2周壁部62と、を備えている。第2周壁部62の上端部は、第1収容容器2のフランジ壁16、一対の側壁部15、および後壁部14に対して下方から対向している。第2周壁部62の後端部には、上方に向けて突出する係止突起62aが形成されている。
【0034】
枠部70は、第2容器本体60の開口部を部分的に塞ぐ閉塞板71と、閉塞板71から下方に向けて延びると共に前方に位置する前方枠部72と、閉塞板71から下方に向けて延びると共に後方に位置する後方枠部73と、閉塞板71から下方に向けて延びると共に直交方向L2の両側に位置し、且つ前方枠部72と後方枠部73とをスライド方向L1に接続する一対の側方枠部74と、を備えている。
そして、枠部70と第2底壁部61とで画成された空間が、刷毛4を収容する収容空間となる。
【0035】
閉塞板71には、閉塞板71を上下方向に貫通する上記取出口50が形成されている。
取出口50は、閉塞板71のうち主に前方側からスライド方向L1の中央部分に亘って形成され、スライド方向L1よりも直交方向L2に長い平面視矩形状に形成されている。閉塞板71の上面は、係止突起62aの上端縁より下方に位置している。
【0036】
なお、枠部70には、取出口50の開口周縁部における前端部から、下方に向かうに従って後方に向けて延びるガイド部51が形成されている。ガイド部51は、下方に向けて突の曲面状に形成されている。ガイド部51は、刷毛4を取出口50から第2収容容器3内に挿入する際、あるいは刷毛4を取出口50から取り出す際に、この刷毛4を案内する役割を果たしている。
【0037】
後方枠部73は、直交方向L2に沿って延びる板状に形成されると共に閉塞板71から下方に向けて延び、第2底壁部61に対して上方から接触している。図示の例では、後方枠部73は第2周壁部62との間にスライド方向L1の隙間をあけた状態で第2周壁部62の内側(前方)に配設されている。
一対の側方枠部74は、スライド方向L1に沿って延びる板状に形成されると共に閉塞板71から下方に向けて延び、第2底壁部61に対して上方から接触している。図示の例では、一対の側方枠部74は、第2周壁部62との間に直交方向L2の隙間をあけた状態で第2周壁部62の直交方向L2の内側に配設され、且つ前方枠部72と後方枠部73とをスライド方向L1に一体に連結している。
【0038】
枠部70には、閉塞板71から上方に向けて延びる板状のスライドリブ75と、スライドリブ75の上端部から直交方向L2の外側に向けて突出するスライド突起76と、が形成されている。これらスライドリブ75およびスライド突起76により、先述の第2レールR2が構成されている。スライド突起76は、スライドリブ75のスライド方向L1の全長に亘って形成されている。なお、閉塞板71には、スライド突起76を射出成形で形成する場合の抜き孔71aが閉塞板71を上下方向に貫通するように形成されている。
【0039】
第2レールR2は、直交方向L2に間隔を空けて一対配置されている。第2レールR2は、第2収容容器3におけるスライド方向L1の中央部より後方に配置されている。第2レールR2は、第1レールR1よりも、スライド方向L1に短い。第2レールR2は、第1レールR1に対して、直交方向L2の内側から対向している。
【0040】
スライド突起76は、ガイド突起23に対して上下方向で対向している。スライド突起76は、ガイド突起23に対してスライド方向L1に移動可能に接触している。
このように、スライド突起76がガイド突起23に対してスライド方向L1に移動可能に上方から接触することで、第1レールR1と第2レールR2とが係合している。この構成により、第2収容容器3は第1収容容器2に対して上下方向に組み合わされていると共に第1収容容器2に対してスライド方向L1にスライド可能とされている。
【0041】
図2に示すように、第2収容容器3が閉位置P1にある場合、第2レールR2の後端部が第1収容容器2の貫通孔21における後方の内面に当接する。これにより、第2収容容器3の第1収容容器2に対する後方移動が規制される。このとき、後方突部14aは、係止突起62aよりも前方に位置しており、係止突起62aにスライド方向L1で隣接している。
図7示すように、第2収容容器3が開位置P2ある場合、第2レールR2の前端部が第1収容容器2の貫通孔21における前方の内面に当接する。これにより、第2収容容器3の第1収容容器2に対する前方移動が規制される。このとき、前方突部11aは、係止突起62aよりも後方に位置しており、係止突起62aにスライド方向L1で隣接している。
このように、第2レールR2は、第1レールR1と係合しながら、貫通孔21におけるスライド方向L1の長さの範囲内においてスライドする。
【0042】
ここで本実施形態では、図5に示すように、枠部70に一対の規制部78が形成されている。一対の規制部78は、閉塞板71から上方に向けて突出しており、スライド方向L1に延びている。各規制部78は、直交方向L2における第1レールR2の外側に位置している。図3に示すように、スライド方向L1から見た正面視において、第1レールR2および規制部78は、第1レールR1を直交方向L2で挟んでいる。
【0043】
図1に示すように、規制部78の前方の端部は、スライド方向L1において、第2レールR2の後端部と同じ位置に位置している。すなわち、規制部78の少なくとも一部は、第2レールR2に対して直交方向L2で対向している。
規制部78の前端部には、後方に向かうに従って漸次直交方向L2の内側に向かって延びる傾斜面78aが形成されている。第2収容容器3が閉位置P1に位置するときに、傾斜面78aは、第2レールR2の後端部に対して直交方向L2で対向している。
【0044】
以上説明したように、本実施形態のコンパクト容器1によれば、スライド方向L1から見た正面視において、第2収容容器3には、第1収容容器2に形成された第1レールR1を、直交方向L2で挟む第2レールR2および規制部78が形成されている。この構成により、第1収容容器2と第2収容容器3との間に直交方向L2の力が作用した場合に、規制部78が第1レールR1に当接してこの力を受けることができる。これにより、第1レールR1と第2レールR2との間に直交方向L2の大きな力が作用して、これらのレールR1、R2の係合が外れたり、これらのレールR1、R2が破損したりするのを抑えることができる。
【0045】
また、規制部78の少なくとも一部が、第2レールR2に対して、直交方向L2で対向していることにより、規制部78と第2レールR2との間で第1レールR1を確実に挟んで、上述した作用効果をより確実に奏功させることができる。
【0046】
また、規制部78の前方の端部に傾斜面78aが形成されているため、第1収容容器2と第2収容容器3とを組み付ける際や、第2収容容器3を閉位置P1から開位置P2へとスライド移動させる際に、規制部78と第1レールR1とがスライド方向L1で当接して、このスライド移動が妨げられてしまうのを抑止することができる。
【0047】
また、第1収容容器2に、第2収容容器3がスライド移動する際に係止突起62aを乗り越える前方突部11aおよび後方突部14aが形成されている。これにより、第2収容容器3が閉位置P1若しくは開位置P2までスライド移動したことを、これら突部11a、14aが係止突起62aを乗り越えた感触によって、使用者に認識させることが可能となる。さらに、第2収容容器3が閉位置P1若しくは開位置P2にある場合、これら突部11a、14aが、係止突起62aにスライド方向L1から当接することで、閉位置P1から開位置P2へと、若しくは開位置P2から閉位置P1へと、第2収容容器3が不意にスライド移動するのを抑止することができる。以上により、操作性に優れたコンパクト容器1とすることができる。
【0048】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0049】
例えば、前記実施形態では、規制部78および第2レールR2が第2収容容器3に形成され、第1レールR1が第1収容容器2に形成されていたが、この関係は逆であってもよい。すなわち、第1レールが第2収容容器3に形成され、正面視においてこの第1レールを直交方向L2で挟む第2レールおよび規制部が第1収容容器2に形成されていてもよい。この場合であっても、前述と同様の作用効果を得ることができる。
【0050】
また、前記実施形態では係止突起62aが第2収容容器3に形成され、前方突部11aおよび後方突部14aが第1収容容器2に形成されていたが、この関係は逆であってもよい。すなわち、下方に向けて突出する係止突起が第1収容容器2に形成され、この係止突起をスライド方向L1に乗り越え可能な前方突部および後方突部が第2収容容器3に形成されていてもよい。
なお、前記実施形態のコンパクト容器1は、例えば図6に示すように、第2収容容器3を開位置P2とした状態であっても、レールR1、R2が平面視で第1収容容器2に覆われる構造となっている。この構造により、例えば第2収容容器を開くと使用者から目立つ位置にレールが現れるコンパクト容器と比較して洗練された外観となり、美感に優れたコンパクト容器1とすることができる。特に、本実施形態のコンパクト容器1は、外観の良さが求められる化粧用品として好適に用いることができる。
【0051】
また、前記実施形態で示した第1レールR1および第2レールR2の形状は一例であり、第2収容容器3を第1収容容器2に対してスライド移動可能とする他の構成を適宜採用してもよい。
【0052】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1…コンパクト容器 2…第1収容容器 3…第2収容容器 50…取出口 78…規制部 R1…第1レール R2…第2レール L1…スライド方向 L2…直交方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7