【解決手段】自動組分け装置100は、取得部からゴルフの参加メンバーに関するメンバー情報と、ゴルフにおいて優先すべき目的とを取得する。条件選択部は、取得部により取得された目的と、参加メンバーの組分けを決定する際の複数の条件がそれぞれ目的に与える影響度を示す影響度情報とに基づいて、複数の条件のうち優先すべき優先条件を選択する。決定部は、条件選択部により選択された優先条件を優先的に適用し、取得部により取得された目的に沿った参加メンバーの組分けを決定する。
前記条件選択部は、前記取得部により取得された前記グループの識別情報に対応するグループについて学習された前記影響度情報が存在しない又は十分でない場合、前記メンバー情報が類似する他のグループについて学習された前記影響度情報に基づいて、前記優先条件を決定する、
請求項4記載のゴルフの自動組分け装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明のゴルフの自動組分け装置、ゴルフの自動組分け方法、およびプログラムの実施形態について説明する。ゴルフの自動組分け装置は、例えばゴルフコンペを開催する場合のように複数組に分かれてゴルフをプレイする団体に対し、ゴルフの目的に応じた参加メンバーの組分けを自動的に決定して提供する装置である。ゴルフの自動組分け装置は、例えば、ウェブサーバやアプリサーバ、或いは端末装置の一機能として動作する。以下の説明では、ゴルフの自動組分け装置は、ウェブサーバであるものとする。
【0010】
ゴルフの自動組分け装置は、例えば、ゴルフ場の予約サイトを提供するウェブサーバの一部を構成する装置である。すなわち、ゴルフの自動組分け装置は、ゴルフ場の予約サービスの一部として、ゴルフの参加メンバーの組分けを決定するサービスを提供する。ゴルフの自動組分け装置が提供するサービスは、ゴルフ場の予約サイトにおいて所定の操作がなされることで呼び出され、実行される。
【0011】
図1は、ゴルフの予約システム1の全体構成を示す図である。
図1に示す通り、ゴルフの予約システム1は、ネットワークNWを用いて互いに通信する端末装置10と自動組分け装置100とを含む。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、インターネット、プロバイダ装置、無線基地局、専用回線などのうちの一部または全部を含む。
【0012】
端末装置10は、利用者が操作する端末であって、例えば、デスクトップ型のコンピュータ、ノート型のコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、またはスマートフォンやタブレット端末である。以下の実施形態において、端末装置10は、例えば、スマートフォンであって、タッチパネルTPを備える。端末装置10は、ウェブブラウザを利用して、自動組分け装置100からウェブページをダウンロードしてタッチパネルTPに表示させる。
【0013】
自動組分け装置100は、取得部110と、データ管理部120と、条件選択部130と、決定部140と、学習部150と、入力部160と、表示部170と、記憶部180とを備える。データ管理部120、条件選択部130、決定部140、および学習部150は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、記憶部180に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、データ管理部120、条件選択部130、決定部140、および学習部150の機能のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0014】
取得部110は、例えば、ネットワークNWを用いて端末装置10と通信する。取得部110は、ネットワークNWを介して、端末装置10から各種情報を取得し、データ管理部120に出力する。
【0015】
データ管理部120は、取得部110により取得された各種情報を記憶部180に格納する。また、データ管理部120は、記憶部180から読み出した各種情報等を、取得部110とネットワークNWとを用いて端末装置10に送信する。
【0016】
条件選択部130は、利用者に提示された目的候補の中から、ゴルフにおいて優先すべき目的として、利用者により端末装置10を用いて選択された目的(以下、選択目的と記す)と、後述する影響度情報186とに基づいて、選択目的に対する各組分け条件の影響度を導出し、導出した影響度に基づいて、複数の組分け条件のうち優先すべき優先条件を選択する。組分け条件とは、参加メンバーの組分けを決定するための条件である。組分け条件には、例えば、男女比、スコアの平準化、役職の組み合わせ、プレイ時間の平準化、年齢の組み合わせ化等が含まれる。
【0017】
決定部140は、条件選択部130により選択された優先条件を優先的に適用し、選択目的に沿った参加メンバーの組分けを決定する。
【0018】
学習部150は、条件選択部130により選択された優先条件と、ゴルフの後に取得部110により取得された情報であって、目的の達成度に関する情報(以下、達成度情報と記す)とに基づいて、影響度情報186を学習する。これに限られず、学習部150は、各メンバーのスコアやプレイ時間に基づいて、影響度情報186を学習してもよい。なお、各メンバーのスコアやプレイ時間を示す情報は、ゴルフ後に、端末装置10から送信され、記憶部180に格納される。学習部150は、例えば、利用者によって定義されたグループごとに影響度情報186を学習する。グループには、登録されている団体や、団体をさらに細かく分けた集合(例えば、A社の営業第1課といった集合)も含まれてよい。これにより、グループごとの特性に応じた影響度を学習することができる。
【0019】
入力部160は、例えば、各種キー、ボタン、ダイヤルスイッチ、マウス、表示部170と一体として形成されるタッチパネルなどのうち一部または全部を含む。
【0020】
表示部170は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)表示装置などである。
【0021】
記憶部180は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)などのフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)などである。記憶部180には、メンバー情報182と、組分け設定情報184と、影響度情報186と、達成度情報188などの情報が格納される。
【0022】
メンバー情報182は、団体に属するメンバーに関する情報である。
図2は、メンバー情報182の内容の一例を示す図である。メンバー情報182は、
図2に示す通り、例えば、団体IDと、メンバーIDと、名前と、性別と、役職と、平均スコアと、ハンディキャップと、平均ラウンド時間とを対応付けたテーブルに格納される。団体IDは、団体を識別するための固有の情報である。メンバーIDは、メンバーを識別するための固有の情報である。平均スコアあるいは平均ラウンド時間は、各メンバーによる自己申告であってもよく、例えば、過去のスコアあるいはラウンド時間に基づいて算出される平均値であってもよい。ハンディキャップは、プレイごとに設定される値であってもよく、平均スコアに基づいて算出されるものであってもよい。
【0023】
組分け設定情報184は、組分けに関する情報であって、少なくとも選択目的を示す情報を含む。
図3は、組分け設定情報184の内容の一例を示す図である。組分け設定情報184は、
図3に示す通り、例えば、団体IDと、団体名と、選択目的と、組分け条件と、プレイ日と、ゴルフ場とを対応付けたテーブルに格納される。選択目的には、例えば、メンバーの平均スコアを上げること(以下、全体スコアの向上と記す)と、メンバーの満足度が高いこと(以下、満足度と記す)と、コースプレイ時間が短いこと(以下、プレイ時間の短縮と記す)等が含まれる。プレイ日およびゴルフ場は、組分けされたメンバーでプレイしたゴルフの日時と場所とを示す情報である。
【0024】
影響度情報184は、組分け条件が目的に対して与える影響度を示す情報である。影響度情報184は、例えば、組分け条件ごとに、各目的との関係を示すグラフで示される。
図4〜6は、一の組分け条件(男女比)と各目的(全体スコアの向上、満足度、プレイ時間の短縮)との関係を示すグラフである。なお、図示は省略するが、他の組分け条件についても各目的との関係を示すグラフが用意されており、影響度情報184に格納されている。また、影響度を示すグラフは、登録されている団体等のグループごとに用意されており、各グループを識別する識別情報と対応付けられて、影響度情報184に格納されている。なお、影響度情報184は、学習部150により学習されることで、グラフの波形が更新される。
【0025】
達成度情報188は、目的の達成度に関する情報である。
図7は、達成度情報188の内容の一例を示す図である。達成度情報188は、
図7に示す通り、例えば、団体IDと、個人IDと、目的と、組分け条件と、達成度とを対応付けたテーブルに格納される。達成度は、例えば、後で説明するアンケート画面を用いて回収した達成度である。団体ID、個人ID、および組分け条件は、達成度の回答の対象となった組分けに関する情報である。
【0026】
ここで、組分け処理の一例について説明する。条件選択部130は、組分け対象である団体IDを用いて、当該団体に関する影響動情報184を参照して、目的に対して組分け条件が与える影響度を組分け条件ごとに導出する。例えば、条件選択部130は、
図4に示すグラフのピーク値を平均値で除算することで、組分け条件「男女比」が目的「全体スコアの向上」に与える影響度を導出する。同様にして、条件選択部130は、
図5に示すグラフに基づいて、組分け条件「スコアの平準化」が目的「全体スコアの向上」に与える影響度を導出し、
図6に示すグラフに基づいて、組分け条件「役職の組み合わせ」が目的「全体スコアの向上」に与える影響度も導出する。そして、条件選択部130は、影響度が最も高い組分け条件を優先条件として選択する。
【0027】
なお、これに限られず、条件選択部130は、導出した影響度の大小関係に基づいて、組分け条件の優先順位を決定してもよい。例えば、優先順位は、影響度が大きい方が高くなる。
【0028】
さらに、複数の目的が選択目的として選択された場合、条件選択部130は、選択目的ごとに、組分け条件に与える影響度を導出し、組分け条件ごとに影響度を合計した値を比較して、合計値が最も高い組分け条件を優先条件として選択してもよい。
【0029】
例えば、条件選択部130により優先条件として「男女比」が選択された場合、組分け決定部140は、組分け条件「男女比」を適用して、メンバーを組分けする。ここで、組分け決定部140は、例えば、
図4〜6に示すグラフにおいて、ピーク値を示すときの値(以下、条件値と記す)でメンバーを組分けする。つまり、組分け決定部140は、選択目的が「全体スコアの向上」である場合、条件値[男女比55:45]に近い割合(例えば、1グループあたり4人で組分けする場合は、男女比2:2)で組分けをし、選択目的が「満足度」である場合、条件値[男女比80:20]に近い割合(例えば、1グループあたり4人で組分けする場合は、男女比3:1)で組分けをする。
【0030】
また、組分け決定部140は、影響度の大小関係に従って、複数の組分け条件に基づき、メンバーを組分けしてもよい。例えば、組分け条件が3つであった場合、組分け決定部140は、(i)最も影響度の高い条件を適用して、組分けの候補を選択し、その後、(ii)次に影響度の高い条件を適用して、(i)で選択された候補から絞り込み、(iii)最も影響度の低い条件を適用して、(ii)で選択された候補から絞り込んでもよい。例えば、最も影響度の高い組分け条件が「男女比」であった場合、条件値の比率で男女を割り振るようにメンバーの組分けした後、この条件値の比率を変えないようにして、次に影響度の高い条件を適用する。
【0031】
また、組分け決定部140は、複数の目的が選択目的として選択された場合、条件選択部130により組分け条件ごとに合算された影響度の合計値の大小関係に従って、複数の組分け条件に基づき、メンバーを組分けしてもよい。
【0032】
また、組分け対象である団体について学習された影響度情報が存在しない又は十分でない場合、条件選択部130は、メンバー情報182を参照し、メンバー情報の特性が類似する他のグループを検索し、検索により得られた他のグループについて学習された影響度情報に基づいて、優先条件を決定してもよい。
【0033】
次に、
図8〜11を参照して、端末装置10に表示される画面の一例について説明する。
【0034】
図8は、ゴルフ場の予約画面の一例を示す図である。
図8に示す通り、ゴルフ場の予約画面200は、予約内容入力部202と、予約ボタン204と、組分け予定ボタン206と、組分け指示ボタン208とを含む。予約内容入力部202は、例えば、プレイ日、エリア、団体名、人数等の予約内容を入力するための画面の一部である。予約ボタン204は、予約内容入力部202に入力された内容での予約を指示するボタンである。組分け予定ボタン206は、予約とともに、組分けも指示するボタンである。組分け指示ボタン208は、予約とは別に、組分けだけの指示を受け付けるボタンである。
【0035】
図9は、登録画面の一例を示す図である。
図9に示す通り、登録画面220は、団体名入力欄222と、メンバー情報入力欄224と、登録ボタン226とを含む。団体名入力欄222は、団体名の入力を受け付ける入力欄である。メンバー情報入力欄224は、メンバーに関する情報を受け付ける入力欄である。登録ボタン226は、団体名入力欄222およびメンバー情報入力欄224に入力された内容での登録を受け付けるボタンである。
【0036】
図10は、組分け設定画面の一例を示す図である。
図10に示す通り、組分け設定画面240は、ゴルフ情報242と、目的情報244と、決定ボタン246とを含む。ゴルフ場情報242には、例えば、プレイ日、ゴルフ場、団体名、組数または一組あたりの人数等、組分けする団体がプレイするゴルフに関する情報が含まれる。目的情報244には、例えば、全体スコアの向上、満足度、プレイ時間の短縮等が含まれる。また、組分け設定画面240には、目的情報244に含まれる複数の目的のうち少なくとも一つの目的を選択するための選択ボタン244Aが含まれる。選択ボタン244Aは、例えば、ラジオボタンである。決定ボタン246は、選択ボタン246により選択された内容での組分け指示を受け付けるボタンである。
【0037】
図11は、アンケート画面の一例を示す図である。
図11に示す通り、アンケート画面260は、アンケート対象情報262と、達成度回答欄264と、回答ボタン266とが含む。アンケート対象情報262は、例えば、団体名、プレイ日、ゴルフ場等を含み、アンケートの対象となっているプレイに関する情報である。達成度回答欄264は、目的ごとに、達成度を選択するバー264Aと、バー264Aの上を移動するつまみ264Bとを含む。図示の例では、バー264Aに、達成度を5段階で評価するためのメモリが設けられている。なお、達成度回答欄264は、これに限られず、ラジオボタンにより達成度を選択するものであってもよく、達成度を入力する欄を含むものであってもよい。また、達成度回答欄264では、アンケートの対象となっている組分け時に選択された選択目的だけが回答可能であってもよく、全ての目的について回答可能であってもよい。回答ボタン266は、達成度回答欄264に入力された内容での回答を受け付けるボタンである。
【0038】
次に、
図12を参照して、予約システム1において実行される処理について説明する。
図12は、予約システム1において実行される処理を示すシーケンス図である。
【0039】
まず、端末装置10は、タッチパネルTPを用いて、組分け指示を受け付ける(S1)。例えば、端末装置10は、ゴルフ場の予約画面200に含まれる組分け予約ボタン206または組分け指示ボタン208がタッチされることにより、組分け指示を受け付ける。ここで、端末装置10は、組分け指示を示す情報とともに、組分けの対象である団体名の入力も利用者から受け付けてもよい。そして、端末装置10は、組分け指示を示す情報と、団体名とを、ネットワークNWを介して、自動組分け装置100に送信する(S2)。
【0040】
自動組分け装置100は、受信した団体名に基づいて、記憶部180を参照し、メンバー情報182に登録されている団体であるか否を判定する(S3)。自動組分け装置100は、登録されている場合、対応づけられているメンバーに関する情報を、ネットワークNWを介して端末装置10に送信し、登録されていない場合、その旨を送信する(S4)。
【0041】
次いで、端末装置10は、登録画面220をタッチパネルTPに表示させる(S5)。ここで、端末装置10は、自動組分け装置100からメンバーに関する情報を受信している場合、登録画面220にメンバーに関する情報を表示し、メンバーに関する情報に対する編集(削除や追加)が可能な欄を登録画面220に表示してもよい。そして、登録画面220において、各種情報が入力された後、登録ボタン226がタッチされた場合、端末装置10は、メンバーに関する情報を、ネットワークNWを介して自動組分け装置100に送信する(S6)。なお、メンバーに関する情報が編集された場合、端末装置10は、編集された情報だけを送信する。そして、自動組分け装置100は、受信したメンバーに関する情報を、記憶部180のメンバー情報182に格納する(S7)。
【0042】
次いで、端末装置10は、組分け設定画面240をタッチパネルTPに表示させる(S8)。組分け設定画面240において、目的が選択された後、決定ボタン246がタッチされた場合、端末装置10は、選択目的を示す情報を、ネットワークNWを介して自動組分け装置100に送信する(S9)。そして、自動組分け装置100は、受信した選択目的を用いて、記憶部180を参照し、組分け処理を行い(S10)、組分け処理の結果を、端末装置10に送信する(S11)。端末装置10は、受信した情報をタッチパネルTPに表示させる(S12)。
【0043】
ゴルフが終了した後、所定のタイミングで、自動組分け装置100は、アンケート画面260を、ネットワークNWを介して端末装置10に送信する(S13)。そして、端末装置10は、アンケート画面260をタッチパネルTPに表示させる(S14)。アンケート画面260において、達成度が入力された後、回答ボタン266がタッチされた場合、端末装置10は、アンケート画面260において入力された達成度を示す情報を、ネットワークNWを介して自動組分け装置100に送信する(S15)。そして、自動組分け装置100は、受信した達成度を用いて、記憶部180を参照し、影響動情報186を学習させる(S16)。
【0044】
次に、
図13,14を参照して、自動組分け装置100において実行される処理について説明する。
図13は、自動組分け装置100において実行される組分け処理の一部を示すフローチャートである。
図14は、
図13に示す処理の続きの処理を示すフローチャートである。
【0045】
まず、データ管理部120は、登録画面220を用いて入力された団体名とメンバーに関する情報が、取得部110から入力されたか否かを判定する(S101)。団体名とメンバーに関する情報が入力された場合、データ管理部120は、団体IDとメンバーIDとを割り当てて、受信した情報をメンバー情報182に登録する(S102)。
【0046】
次いで、条件選択部130は、組分け設定画面240を用いて入力された選択目的を示す情報が、取得部110により取得されたか否かを判定する(S103)。選択目的を示す情報が取得された場合、データ管理部120は、入力された選択目的が一つであるか否かを判定する(S104)。選択目的が一つである場合、条件選択部130は、選択目的と影響動情報186とに基づいて、組分け条件の優先条件を選択する(S105)。一方、選択目的が2つ以上である場合、条件選択部130は、選択目的ごとに、各組分け条件に与える影響度を導出し、組分け条件ごとに影響度を合算した合計値を比較して、影響度が最も高い組分け条件を優先条件に選択する(S106)。そして、決定部140は、条件選択部130により選択された優先条件を優先的に適用し、選択目的に沿った組分けを決定し(S107)、組分け結果を端末装置10に送信する(S108)。
【0047】
次いで、
図14を参照して、処理の続きを説明する。学習部150は、所定のタイミングに到達したか否かを判定する(S109)。所定のタイミングとは、組分けの対象となったゴルフが終了したときであって、ゴルフ終了直後であってもよく、プレイ日の夜であってもよい。所定のタイミングに到達した場合、学習部150は、アンケート画面260を端末装置10に送信する(S110)。そして、端末装置10から達成度情報を受信した場合、受信した情報を達成度情報188に格納する(S111)。次いで、学習部150は、アンケートの締切時刻に到達したか否かを判定し(S112)、締切時刻に到達した場合、達成度情報188から読み出した達成度情報に基づいて、団体ごとに、影響度情報186を学習する(S113)。
【0048】
次に、
図15を参照して、自動組分け装置100の処理の概念について説明する。
図15は、自動組分け装置100の処理の一例について説明する概念図である。
【0049】
例えば、12人のメンバーA〜Lを、1組当たり4人に組分けする例について説明する。各メンバーA〜Lについては、平均スコア、役職、性別等を示すメンバー情報が登録される。ついで、利用者により優先すべき選択目的が選択され、条件選択部130によって影響度が導出され、優先条件が選択される。ここでは、メンバー情報の特性が類似する他のグループの影響度情報が参照される。
【0050】
例えば、条件選択部130は、優先条件として、スコアの平準化を選択したとする。この場合、決定部140は、メンバーA〜Lを、図示のようなI〜III組に組分けする。つまり、決定部140は、平均スコアの合計値が各組で同じになるように、且つ、役職の組み合わせや男女比が異なる組ができるように、組分けする。I〜III組は、それぞれ、平均スコアの合計値が400である。I組は、男女比2:2で、異なる役職が含まれる組み合わせである。II組は、男女比3:1で、異なる同じ役職(社員)だけの組み合わせである。III組は、男女比1:3で、異なる役職が含まれる組み合わせである。
【0051】
I〜III組の組み合わせでゴルフが行われ、アンケート結果が達成度情報188に格納されたとする。学習部150は、I〜III組のメンバーの達成度に基づいて影響度情報186を学習する。例えば、I組の達成度において「満足度」が閾値よりも高かった場合、学習部150は、男女比が「2:2」である場合に「満足度」の目的が達成されることを影響度情報188に学習させる。II組の達成度において「全体スコアの向上」が閾値よりも高かった場合、学習部150は、スコアの標準偏差が大きいほどの「全体スコアの向上」の目的が達成されることを影響度情報188に学習させる。なお、各メンバーのスコアやプレイ時間を示す情報が記憶部180に格納されている場合、学習部150はこれらの情報を用いて学習してもよい。例えば、III組のプレイ時間が閾値以下であった場合、学習部150は、スコアの標準偏差が小さいほど「プレイ時間の短縮」の目的が達成されることを影響度情報188に学習させる。そして、条件選択部130は、学習部150により学習された影響度情報188を参照して、優先条件を選択する。
【0052】
以上説明した実施形態の自動組分け装置100によれば、選択目的に与える影響度に基づいて優先条件を選択し、優先条件を優先的に適用してメンバーの組分けをすることにより、ゴルフの目的に応じた組分けを実現することができる。これにより、利用者は、ゴルフがなされるシーン、例えば、会社の親睦行事や、他社との接待等に応じて、幹事等が選択した目的に沿った組分け結果の提供を受けることができる。
【0053】
また、実施形態の自動組分け装置100によれば、ゴルフの後に取得した目的の達成度に基づいて影響度情報を学習することにより、組分けでプレイした利用者の実感をフィードバックすることができる。
【0054】
さらに、実施形態の自動組分け装置100によれば、グループごとに影響度情報を学習し、グループごとに学習された影響度情報に基づいて優先条件を選択することにより、グループごとの特性を考慮して優先条件を選択することができる。
【0055】
また、ゴルフ場の予約サービスの一部として前記参加メンバーの組分けを決定するサービスを提供することにより、予約サービスの利用の促進に貢献することができる。
【0056】
なお、端末装置10は、画像のフレームなどを保持しておいて、埋め込み画像やパラメータなどの情報を自動組分け装置100から取得するアプリケーションプログラムに従って動作してもよい。
【0057】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。