特開2019-163959(P2019-163959A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2019-163959状態検知センサ及びマスフローコントローラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-163959(P2019-163959A)
(43)【公開日】2019年9月26日
(54)【発明の名称】状態検知センサ及びマスフローコントローラ
(51)【国際特許分類】
   G01F 23/292 20060101AFI20190830BHJP
   A61M 5/165 20060101ALI20190830BHJP
   A61M 5/172 20060101ALI20190830BHJP
   G01F 1/00 20060101ALI20190830BHJP
【FI】
   G01F23/292 A
   A61M5/165 500Z
   A61M5/172
   G01F1/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-50890(P2018-50890)
(22)【出願日】2018年3月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100188880
【弁理士】
【氏名又は名称】坂元 辰哉
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【弁理士】
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】越 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 正
(72)【発明者】
【氏名】小田 康彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 永幸
(72)【発明者】
【氏名】田島 良一
(72)【発明者】
【氏名】伊勢谷 順一
(72)【発明者】
【氏名】小橋 隆
【テーマコード(参考)】
2F014
2F030
4C066
【Fターム(参考)】
2F014AB02
2F014FA02
2F014GA01
2F030CB10
2F030CC01
2F030CE02
2F030CF05
2F030CF08
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD01
4C066QQ47
(57)【要約】
【課題】従来構成に対して緩い条件で、透明管内での液体の状態の検知を可能とする。
【解決手段】透明管11に平行光を投光する投光部13と、透明管11内が透明な液体で満たされている場合に投光部13により投光されて当該透明管11を透過した平行光の焦点位置に相当する位置、又は当該透明管11に対して当該焦点位置に相当する位置より遠方に配置され、当該投光部13により投光されて当該透明管11を透過した平行光を受光する受光デバイスを有する受光部14と、受光部14による受光結果に基づいて、透明管11内に透明な液体が存在するかを判定する液体有無判定部151とを備えた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明管に平行光を投光する投光部と、
前記透明管内が透明な液体で満たされている場合に前記投光部により投光されて当該透明管を透過した平行光の焦点位置に相当する位置、又は当該透明管に対して当該焦点位置に相当する位置より遠方に配置され、当該投光部により投光されて当該透明管を透過した平行光を受光する受光デバイスを有する受光部と、
前記受光部による受光結果に基づいて、前記透明管内に透明な液体が存在するかを判定する液体有無判定部と
を備えた状態検知センサ。
【請求項2】
前記受光デバイスは、前記透明管に対して前記焦点位置に相当する位置より遠方に配置されたイメージセンサであり、
前記液体有無判定部により透明な液体が存在すると判定された場合に、前記受光部による受光結果に基づいて、前記透明管内に気泡が存在するかを判定する気泡有無判定部を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の状態検知センサ。
【請求項3】
前記気泡有無判定部により気泡が存在すると判定された場合に、前記受光部による受光結果に基づいて、当該気泡の位置を検出する位置検出部を備えた
ことを特徴とする請求項2記載の状態検知センサ。
【請求項4】
前記気泡有無判定部により気泡が存在すると判定された場合に、前記受光部による受光結果に基づいて、当該気泡のサイズを検出するサイズ検出部を備えた
ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の状態検知センサ。
【請求項5】
前記受光部を移動可能とする移動機構を備えた
ことを特徴とする請求項2から請求項4のうちの何れか1項記載の状態検知センサ。
【請求項6】
前記受光部は、前記焦点位置に相当する位置に配置され、前記投光部により投光されて当該透明管を透過した平行光を受光するフォトダイオードを有する
ことを特徴とする請求項2から請求項4のうちの何れか1項記載の状態検知センサ。
【請求項7】
前記透明管を挟むように当該透明管の径方向の両側面にそれぞれ接して配置され、光を遮断する遮光板を備えた
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちの何れか1項記載の状態検知センサ。
【請求項8】
透明な液体が流入する液体流入部と、
一端が前記液体流入部に連通された透明管に平行光を投光する投光部と、
前記透明管に対し、当該透明管内が透明な液体で満たされている場合に前記投光部により投光されて当該透明管を透過した平行光の焦点位置に相当する位置より遠方に配置され、当該投光部により投光されて当該透明管を透過した平行光を受光するイメージセンサを有する受光部と、
一端が前記透明管の他端に連通された管内での透明な液体の流量を計測する流量計測部と、
前記管の他端に連通されて透明な液体が流出される液体流出部と、
前記液体流出部における透明な液体の流出量を制御するバルブと、
前記流量計測部による計測結果に基づいて、前記バルブを制御する制御部と、
前記受光部による受光結果に基づいて、前記透明管内に透明な液体が存在するかを判定する液体有無判定部と、
前記液体有無判定部により透明な液体が存在すると判定された場合に、前記受光部による受光結果に基づいて、前記透明管内に気泡が存在するかを判定する気泡有無判定部と、
前記気泡有無判定部により気泡が存在すると判定された場合に、前記受光部による受光結果に基づいて、当該気泡の位置を検出する位置検出部と、
前記気泡有無判定部により気泡が存在すると判定された場合に、前記受光部による受光結果に基づいて、当該気泡のサイズを検出するサイズ検出部と、
前記気泡有無判定部により気泡が存在すると判定された場合に、前記位置検出部及び前記サイズ検出部による検出結果に基づいて、前記流量計測部に対し、当該流量計測部の計測領域に当該気泡が流れる期間において、当該流量計測部による計測出力を一時的にホールドすることを指示する出力ホールド信号を出力する信号出力部とを備え、
前記流量計測部は、前記出力ホールド信号に従い、計測出力を一時的にホールドする
ことを特徴とするマスフローコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、透明管内での液体の状態を検知する状態検知センサ、及びこの状態検知センサを有するマスフローコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、透明管内に気泡が存在するかを検知する気泡検知センサが知られている(例えば特許文献1,2参照)。この気泡検知センサとしては、例えば、超音波タイプ、赤外LEDタイプ又はマイクロ波タイプ等のセンサが存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−214793号公報
【特許文献2】特開平9−99062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の気泡検知センサでは、気泡の有無を検知できない条件が存在するという課題がある。例えば、従来の超音波タイプの状態検知センサでは、伝導率の変化を利用して気泡の有無を検知しているため、常に気泡が有る状態では気泡の有無を検知できない。また、従来の赤外LEDタイプの状態検知センサでは、安価ではあるが、透過光量の変動を利用して気泡の有無を検知しているため、微小な気泡を検知できない。また、従来のマイクロ波タイプの状態検知センサでは、一般にドップラ効果を利用して気泡の有無を検知しているため、透明管内に存在する液体の流れが止まった状態では気泡の有無を検知できない。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、従来構成に対して緩い条件で、透明管内での液体の状態の検知が可能な状態検知センサを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る状態検知センサは、透明管に平行光を投光する投光部と、透明管内が透明な液体で満たされている場合に投光部により投光されて当該透明管を透過した平行光の焦点位置に相当する位置、又は当該透明管に対して当該焦点位置に相当する位置より遠方に配置され、当該投光部により投光されて当該透明管を透過した平行光を受光する受光デバイスを有する受光部と、受光部による受光結果に基づいて、透明管内に透明な液体が存在するかを判定する液体有無判定部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、上記のように構成したので、従来構成に対して緩い条件で、透明管内での液体の状態の検知が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1A図1Bは、この発明の実施の形態1に係る状態検知センサの構成例を示す図であり、図1Aは上面図であり、図1Bは側面図である。
図2】この発明の実施の形態1における状態検知部の構成例を示す図である。
図3】この発明の実施の形態1に係る状態検知センサの動作例を示すフローチャートである。
図4図4Aは透明管を透過した光の一例を示す図(透明管内に液体が存在しない場合)であり、図4Bは受光部(イメージセンサが焦点位置に相当する位置に配置された場合)での受光分布の一例を示す図であり、図4Cは受光部(イメージセンサが焦点位置より遠方に配置された場合)での受光分布の一例を示す図である。
図5図5Aは透明管を透過した光の一例を示す図(透明管内が液体で満たされている場合)であり、図5Bは受光部(イメージセンサが焦点位置に相当する位置に配置された場合)での受光分布の一例を示す図であり、図5Cは受光部(イメージセンサが焦点位置より遠方に配置された場合)での受光分布の一例を示す図である。
図6図6Aは透明管を透過した光の一例を示す図(透明管内に気泡が存在する場合)であり、図6Bは受光部(イメージセンサが焦点位置に相当する位置に配置された場合)での受光分布の一例を示す図であり、図6Cは受光部(イメージセンサが焦点位置より遠方に配置された場合)での受光分布の一例を示す図である。
図7図7A図7Bは、この発明の実施の形態1に係るマスフローコントローラの構成例を示す図であり、図7Aは外観の一例を示す図であり、図7Bは内部構成の一例を示す図である。
図8図8A図8Bは、実施の形態1に係るマスフローコントローラの動作例(気泡が小さく流量計測に影響を与えない場合)を示す図であり、図8Aは気泡検知部の動作例を示す図であり、図8Bは流量計測部の動作例を示す図である。
図9図9A図9Bは、実施の形態1に係るマスフローコントローラの動作例(気泡が大きく流量計測に影響を与える状態であり、流量計測値をホールドしない場合)を示す図であり、図9Aは気泡検知部の動作例を示す図であり、図9Bは流量計測部の動作例を示す図である。
図10図10A図10Bは、実施の形態1に係るマスフローコントローラの動作例(気泡が大きく流量計測に影響を与える状態であるが、流量計測値をホールドした場合)を示す図であり、図10Aは気泡検知部の動作例を示す図であり、図10Bは流量計測部の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る状態検知センサ1の構成例を示す図である。なお図1では、後述する状態検知部15の図示を省略している。
状態検知センサ1は、透明管11内での透明な液体の状態を検知する。なお、この透明な液体としては、例えば水が挙げられる。この状態検知センサ1は、図1に示すように、透明管11、遮光板12、投光部13、受光部14及び状態検知部15を備えている。
【0010】
透明管11は、透明な液体が流れる管である。
遮光板12は、透明管11を挟むように透明管11の径方向の両側面にそれぞれ接して配置され、光を遮断する。
図1では、状態検知センサ1に、透明管11を保持する保持機構16が設けられており、この保持機構16が遮光板12としても機能する。
【0011】
投光部13は、透明管11に対して平行光(例えばレーザ平行光)を投光する。図1では、投光部13は、メイン基板17上に設けられた投光基板131と、投光基板131に設けられて光を発光するレーザダイオード等の発光素子132と、発光素子132により発光された光を平行光とするコリメートレンズ133とから構成されている。
【0012】
なお、投光部13により投光された平行光は、透明管11より受光部14側では、透明管11を透過した平行光のみが照射される。図1の例では、投光部13により投光された平行光のうち、透明管11以外の部分に照射された平行光は遮光板12により遮断され、透明管11に照射された平行光のみが透明管11を透過して受光部14側へ照射される。またこれに限らず、例えば、遮光板12を用いず、投光部13で、平行光の幅を透明管11の外径と同一(略同一の意味を含む)の幅に設定し、透明管11にのみ平行光を投光してもよい。
【0013】
受光部14は、透明管11に対して間隙を設けて配置され、投光部13により投光されて透明管11を透過した平行光を受光するイメージセンサ(受光デバイス)144を有する。図1では、受光部14は、入射された光を反射するミラー141と、ミラー141の前後の光路上に配置された絞りである光学スリット142と、メイン基板17上に設けられた受光基板143と、受光基板143に設けられ、ミラー141により反射されて光学スリット142を介して入射された光を受光するイメージセンサ144とから構成されている。また、図1の例では、イメージセンサ144は、透明管11に対して平行光の焦点位置に相当する位置よりも遠方に配置されている。平行光の焦点位置とは、透明管11内が透明な液体で満たされている場合に投光部13により投光されて当該透明管11を透過した平行光の焦点位置である。この受光部14による受光結果を示す情報は、状態検知部15に出力される。
【0014】
状態検知部15は、受光部14による受光結果に基づいて、透明管11内での透明な液体の状態を検知する。この状態検知部15は、図2に示すように、液体有無判定部151、気泡有無判定部152、位置検出部153及びサイズ検出部154を有している。なお、状態検知部15は、システムLSI(Large Scale Integration)等の処理回路、又はメモリ等に記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等により実現される。
【0015】
液体有無判定部151は、受光部14による受光結果に基づいて、透明管11内に透明な液体が存在するかを判定する。この液体有無判定部151による判定結果を示す情報は、気泡有無判定部152に出力される。
【0016】
気泡有無判定部152は、液体有無判定部151により透明な液体が存在すると判定された場合に、受光部14による受光結果に基づいて、透明管11内に気泡が存在するかを判定する。この気泡有無判定部152による判定結果を示す情報は、位置検出部153及びサイズ検出部154に出力される。
【0017】
位置検出部153は、気泡有無判定部152により気泡が存在すると判定された場合に、受光部14による受光結果に基づいて、当該気泡の位置を検出する。
サイズ検出部154は、気泡有無判定部152により気泡が存在すると判定された場合に、受光部14による受光結果に基づいて、当該気泡のサイズを検出する。
【0018】
なお図1の例では、状態検知部15が、液体有無判定部151、気泡有無判定部152、位置検出部153及びサイズ検出部154を有する場合を示した。しかしながら、これに限らず、気泡有無判定部152、位置検出部153及びサイズ検出部154は必須の構成ではなく、状態検知部15から取除いてもよい。
【0019】
次に、実施の形態1に係る状態検知センサ1の動作例について、図3〜6を参照しながら説明する。なお以下では、図1に示す状態検知センサ1を用い、イメージセンサ144が図4〜6に示す位置144aに配置された場合を示す。
ここで、透明な液体で満たされた透明管11は球面の凸レンズと見做すことができ、この透明管11に平行光を照射すると、凸レンズの特性により、平行光が焦点位置で集光してその後均一に拡散する(図5A)。また、この透明管11内に気泡が存在する場合には、凸レンズの中に凹レンズが有る状態と同様の状態となり、上記拡散される光に乱れが生じる(図6A)。
そこで、実施の形態1では、上記の現象を利用し、透明管11に対して上記焦点位置よりも遠方に配置されたイメージセンサ144が、透明管11を透過した平行光の分布を取得することで、透明管11内での透明な液体の状態を検知する。
【0020】
状態検知センサ1の動作例では、図3に示すように、まず、投光部13は、透明管11に対して平行光を投光する(ステップST1)。この投光部13により投光された平行光のうち、透明管11以外の部分に照射された平行光は遮光板12により遮断され、透明管11に照射された平行光のみが透明管11を透過して受光部14側へ照射される。
【0021】
次いで、受光部14は、投光部13により投光されて透明管11を透過した平行光を受光する(ステップST2)。
【0022】
次いで、液体有無判定部151は、受光部14による受光結果に基づいて、透明管11内に透明な液体が存在するかを判定する(ステップST3)。
ここで、図4C及び図5Cに示すように、透明管11内に透明な液体が存在する場合と透明な液体が存在しない場合とでは、受光部14での受光分布の形状が異なる。よって、液体有無判定部151は、この受光分布の形状の違いから、透明な液体の有無を判定可能である。
【0023】
このステップST3において、液体有無判定部151が透明な液体は存在しないと判定した場合には、シーケンスは終了する。
【0024】
一方、ステップST3において、液体有無判定部151が透明な液体が存在すると判定した場合には、気泡有無判定部152は、受光部14による受光結果に基づいて、透明管11内に気泡が存在するかを判定する(ステップST4)。
ここで、図5C及び図6Cに示すように、透明管11内に気泡が存在する場合には、気泡が存在しない場合に対して、受光分布上の気泡が存在する箇所の光量がほぼ0となる。よって、気泡有無判定部152は、閾値を用いて、受光分布上の透明管11に対応する範囲内に、光量がほぼ0となる点が無いかを確認することで、気泡の有無を判定可能である。なお、透明管11内にスラリー等の異物が存在する場合にも、受光分布は、上記気泡が存在する場合と同様の結果となる。よって、気泡有無判定部152は、異物の有無も判定可能である。
【0025】
このステップST4において、気泡有無判定部152が気泡が存在すると判定した場合には、位置検出部153は、受光部14による受光結果に基づいて、当該気泡の位置を検出する(ステップST5)。また、サイズ検出部154は、受光部14による受光結果に基づいて、上記気泡のサイズを検出する(ステップST6)。
ここで、上記のように、透明管11内に気泡が存在する場合には、受光分布上の気泡が存在する箇所の光量がほぼ0となる。よって、位置検出部153は、この受光分布上の透明管11に対応する範囲内において光量がほぼ0となる点から気泡の位置を検出可能である。また、サイズ検出部154は、この受光分布上の透明管11に対応する範囲内において光量がほぼ0となる範囲から気泡のサイズを検出可能である。
【0026】
なお、ステップST4において、気泡有無判定部152が気泡は存在しないと判定した場合には、ステップST5,ST6の処理はスキップされ、シーケンスは終了する。
【0027】
ここで、実施の形態1に係る状態検知センサ1では、受光部14での受光分布により状態検知を行っているため、透明管11内に常に気泡が存在する場合でも気泡の有無を検知可能である。また、実施の形態1に係る状態検知センサ1では、受光部14での受光分布により状態検知を行っているため、透明管11内に微小な気泡が存在する場合でも気泡の有無を検知可能である。また、実施の形態1に係る状態検知センサ1では、受光部14での受光分布により状態検知を行っているため、透明管11に存在する透明な液体の流れが止まった状態でも気泡の有無を検知可能である。更に、実施の形態1に係る状態検知センサ1では、気泡の有無だけではなく、気泡の位置及びサイズも検出可能である。
【0028】
また、実施の形態1に係る状態検知センサ1では、透明管11にセンサ(投光部13及び受光部14)を固定する必要はないため、安価に様々な形状に構成可能である。
【0029】
なお、イメージセンサ144は、透明管11に対して上記焦点位置より遠いほど、結像される像が拡大する。よって、状態検知センサ1は、イメージセンサ144が透明管11に対して上記焦点位置に相当する位置より十分遠方に配置されることで、受光部14の精度が低い場合でも状態検知が容易に可能となる。例えば、イメージセンサ144は、上記焦点位置に対して3倍から4倍の距離離して配置される。なお、このイメージセンサ144の配置箇所は、例えば、所望の分解能、イメージセンサ144の受光面の大きさ及び透明管11の外径等に基づいて適宜設定される。
【0030】
また上記では、イメージセンサ144が、透明管11に対して、上記焦点位置に相当する位置よりも遠方(図4〜6に示す位置144a)に配置された場合を示した。
しかしながら、これに限らず、状態検知部15において透明管11内での透明な液体の有無を判定する場合には、イメージセンサ144が、上記焦点位置に相当する位置(図4〜6に示す位置144b)に配置されてもよい。この場合、図4B及び図5Bに示すように、透明管11内に透明な液体が存在する場合と透明な液体が存在しない場合とで、受光分布上での焦点位置に対応する位置での光量が異なる。よって、液体有無判定部151は、閾値を用いて、受光分布上の焦点位置に対応する位置における光量の大小を確認することで、透明な液体の有無を判定可能である。なおこの場合、受光デバイスとしては、イメージセンサ144に限らず、フォトダイオードが用いられてもよい。
【0031】
また上記では、イメージセンサ144の位置が固定である場合を示した。しかしながら、これに限らず、状態検知センサ1に、イメージセンサ144を移動可能とする移動機構が設けられてもよい。これにより、移動機構は、イメージセンサ144を、上記焦点位置に相当する位置及び透明管11に対して当該位置より遠方に配置可能となる。
【0032】
また上記では、受光デバイスとして単一のイメージセンサ144が用いられた場合を示した。しかしながら、これに限らず、受光デバイスとして、このイメージセンサ144に加え、フォトダイオードが用いられてもよい。この場合、イメージセンサ144は透明管11に対して上記焦点位置に相当する位置よりも遠方に配置され、フォトダイオードは当該焦点位置に相当する位置に配置される。このように、受光デバイスとしてイメージセンサ144及びフォトダイオードが用いられることで、焦点位置より遠方での受光分布と当該焦点位置での受光分布とを同時に取得可能である。
【0033】
なお、この状態検知センサ1は、例えばマスフローコントローラに適用可能である。液体の流量を計測して制御するマスフローコントローラでは、当該液体中に気泡が存在すると、計測値に誤差が生じ、その計測値により行っている制御が不正となり、正しい流量制御ができなくなる。そこで、このマスフローコントローラに状態検知センサ1を外付け又は内蔵することで、気泡が存在する場合にマスフローコントローラによる計測出力を一時的に停止可能である。
【0034】
ここで、実施の形態1に係る状態検知センサ1が内蔵されたマスフローコントローラ2の構成例を図7に示す。図7に示すマスフローコントローラ2は、液体流入部21、気泡検知部22、流量計測部23、バルブ24、液体流出部25、主制御部(制御部)26及びインタフェース部(I/F部)27を備えている。
【0035】
液体流入部21は、透明な液体がマスフローコントローラ2に流入する部位である。
【0036】
気泡検知部22は、一端が液体流入部21に連通された透明管11内での透明な液体の状態(透明な液体の有無、気泡の有無、気泡の位置及びサイズ)を検知する。この気泡検知部22として、実施の形態1に係る状態検知センサ1を用いる。なお、状態検知センサ1は、気泡の位置検出において、流量計測部23のセンシング部分に対して気泡が近いか否かを検出する。また、この気泡検知部22は、上記状態検知センサ1が備える構成に加え、信号出力部を備えている。この信号出力部は、気泡有無判定部152により気泡が存在すると判定された場合に、位置検出部153及びサイズ検出部154による検出結果に基づいて流量計測部23のセンシング部分に気泡がかかると判定した場合に、流量計測部23に対して出力ホールド信号を出力する。出力ホールド信号は、流量計測部23の計測領域に上記検出した気泡が流れる期間において、当該流量計測部23による計測出力を一時的にホールドすることを指示する信号である。
【0037】
流量計測部23は、一端が透明管11の他端に連通された管内での透明な液体の流量を計測する。また、流量計測部23は、気泡検知部22から出力ホールド信号を受けた場合には、当該出力ホールド信号に従い、上記期間については計測出力を一時的にホールドする。
【0038】
液体流出部25は、管の他端に連通されて透明な液体が流出される部位である。
バルブ24は、弁を開閉することで、液体流出部25における透明な液体の流出量を制御する。
主制御部26は、流量計測部23による流量の計測結果に基づいて、バルブ24を制御する。
【0039】
ここで、従来のマスフローコントローラでは、図8に示す正常状態(気泡が小さく流量計測に影響を与えない場合)に対し、図9に示す異常状態(気泡が大きく流量計測に影響を与える場合)では、流量計測部において気泡による流量の誤計測が生じ、主制御部によるバルブの制御も大きく変動してしまい、流量を大幅に乱してしまう。なお図8,9では、説明を容易にするため、実施の形態1に係るマスフローコントローラ2において気泡検知部22が流量計測値をホールドしない場合を示しているが、これは、気泡検知部22を有しない従来のマスフローコントローラの動作に相当する。また、図9に示す破線は正常状態の場合を示している。また、図9に示す矢印は気泡の移動時間を示している。
これに対し、図10に示すように、実施の形態1に係るマスフローコントローラ2では、気泡検知部22において、検出した気泡の位置及びサイズから流量計測部23における流量計測に影響が有ると判定した場合に、流量計測部23に対して出力ホールド信号を出力する。そして、流量計測部23は、この出力ホールド信号に従い、該当する期間については計測出力(出力値の出力)を一時的にホールドすることで、流量の計測値の乱れを抑制できる。その結果、主制御部26によるバルブ24に対する異常な制御の発生を抑制でき、流量の乱れを抑制できる。なお、図10に示す矢印は、気泡検知部22における計測領域から流量計測部23における計測領域への気泡の移動時間を示している。
【0040】
なお上記では、状態検知センサ1が内蔵されたマスフローコントローラ2の構成例及び動作例について示したが、マスフローコントローラに状態検知センサ1が外付けされる場合についても同様である。
また、状態検知センサ1は、例えば液体塗布装置に適用可能である。液体を垂らして塗布を行う液体塗布装置では、当該液体中に気泡が存在すると、塗布ムラが生じる。そこで、この液体塗布装置に状態検知センサ1を内蔵又は外付けすることで、気泡が存在する場合に液体塗布装置による液体の塗布を一時的に停止可能である。
【0041】
以上のように、この実施の形態1によれば、透明管11に平行光を投光する投光部13と、透明管11内が透明な液体で満たされている場合に投光部13により投光されて当該透明管11を透過した平行光の焦点位置に相当する位置、又は当該透明管11に対して当該焦点位置に相当する位置より遠方に配置され、当該投光部13により投光されて当該透明管11を透過した平行光を受光する受光デバイスを有する受光部14と、受光部14による受光結果に基づいて、透明管11内に透明な液体が存在するかを判定する液体有無判定部151とを備えたので、従来構成に対して緩い条件で、透明管内での液体の状態の検知が可能となる。
【0042】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 状態検知センサ
2 マスフローコントローラ
11 透明管
12 遮光板
13 投光部
14 受光部
15 状態検知部
16 保持機構
17 メイン基板
21 液体流入部
22 気泡検知部
23 流量計測部
24 バルブ
25 液体流出部
26 主制御部(制御部)
27 インタフェース部
131 投光基板
132 発光素子
133 コリメートレンズ
141 ミラー
142 光学スリット
143 受光基板
144 イメージセンサ(受光デバイス)
151 液体有無判定部
152 気泡有無判定部
153 位置検出部
154 サイズ検出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10