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特開2019-191161時計上にバンドを固着する、2つの後退可能枢動部を備える棒材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-191161(P2019-191161A)
(43)【公開日】2019年10月31日
(54)【発明の名称】時計上にバンドを固着する、2つの後退可能枢動部を備える棒材
(51)【国際特許分類】
   G04B 37/14 20060101AFI20191004BHJP
【FI】
   G04B37/14
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-60144(P2019-60144)
(22)【出願日】2019年3月27日
(31)【優先権主張番号】18168777.3
(32)【優先日】2018年4月23日
(33)【優先権主張国】EP
(71)【出願人】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ・メール
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−マルク・フォン アルメン
(72)【発明者】
【氏名】ジョナタン・ヴォンランテン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】時計上にバンドを固着する、2つの後退可能枢動部を備える棒材を提供する。
【解決手段】、時計上にバンドを固着する棒材1に関し、棒材は、中空内側管14を備え、中空内側管は、中空体2内に配置され、第1の枢動部4及び第2の枢動部8と協働するように構成する。第2の枢動部及びばね10は、中空内側管に挿入される。中空体及び中空内側管は、第2の枢動部に向かう長手方向溝16に沿った突起12の変位が、突起に向かう中空内側管内での第2の枢動部の変位を生じさせるように構成されるため、ユーザは、突起に対する手の動作によって、指1本の1度の動作で、器具を用いずに2つの枢動部を容易に後退させることができる。実際には、突起は第1の枢動部と一体であるため、ユーザによるこの動作は、中空体の内側で第1の枢動部及び第2の枢動部を互いの方に向けることになる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計上にバンドを固着する棒材(1;30)であって、前記棒材(1;30)は、長手方向溝(16;46)を備える中空体(2;32);前記中空体(2;32)内に配置した第1の枢動部(4;34);前記中空体(2;32)内に配置し、第2の枢動部(8;38)を備えるシャフト(6;36)であって、前記第1の枢動部(4;34)及び前記第2の枢動部(8;38)のそれぞれは、前記中空体(2;32)のそれぞれの端部(15A、15B)内で摺動させることができ、時計ケースのそれぞれのかんの対応する受けに導入されるように設計する、シャフト(6;36);前記中空体(2;32)内に配設し、前記第1の枢動部(4;34)と前記第2の枢動部(8;38)との間に支持するばね(10;40);並びに前記長手方向溝(16;46)を通って延伸し、前記長手方向溝に沿って摺動することができる突起(12;52)を備え、前記突起(12;52)は、前記第1の枢動部(4;34)と一体であり、操作ユニットを構成し、前記ばね(10;40)の作用に反して前記第1の枢動部を変位させる、棒材(1;30)において、
−前記棒材(1;30)は、前記中空体(2;32)内に配置した中空内側管(14;44)を更に備え、前記第2の枢動部(8;38)及び前記ばね(10;40)は、前記中空内側管(14;44)に挿入し、
−前記中空内側管(14;44)は、前記第1の枢動部(4;34)及び前記第2の枢動部(8;38)と協働するように構成し、
−前記中空体(2;32)及び前記中空内側管(14;44)は、前記長手方向溝(16;16)に沿った前記第2の枢動部(8;38)に向かう前記突起(12;52)の変位が、前記突起(12;52)に向かう前記中空内側管(14;44)内での前記第2の枢動部の変位を生じさせ、前記中空体(2;32)の内側で前記第1の枢動部(4;34)及び前記第2の枢動部(8;38)が互いの方に向かうように構成し、前記突起(12;52)は、操作ユニットを構成し、前記ばね(10;40)の作用に反して前記第1の枢動部(4;34)及び前記第2の枢動部(8;38)を変位させるようにすることを特徴とする、棒材(1;30)。
【請求項2】
前記中空内側管(14;44)は、前記第2の枢動部(8;38)の側に第1のらせん溝(22;58)を備えること、前記中空体(2;32)は、前記第2の枢動部(8;38)の側に更なる溝(18;48)を備えること、前記シャフト(6;36)は、前記第2の枢動部(8;38)と一体であるほぞ(20;54)を更に備え、前記ほぞ(20;54)は、前記中空体(2;32)内で前記第1のらせん溝(22;58)及び前記更なる溝(18;48)を通って延伸し、前記第1のらせん溝(22;58)及び前記更なる溝(18;48)に沿って摺動することができ、前記中空体(2;32)及び前記中空内側管(14;44)は、前記長手方向溝(16;46)に沿った前記ほぞ(20;54)に向かう前記突起(12;52)の変位により、前記更なる溝(18;48)に沿った前記突起に向かう前記ほぞの変位を生じさせ、前記第1の枢動部(4;34)及び前記第2の枢動部(8;38)が、前記中空体(2;32)の内側で互いの方に向かうように構成することを特徴とする、請求項1に記載の棒材(1;30)。
【請求項3】
前記中空体(2)内の前記更なる溝(18)は、第2のらせん溝であり、前記第2のらせん溝(18)の長さは、前記第1のらせん溝(22)の長さよりも短く、前記第2のらせん溝(18)によって画定するらせん面は、前記中空内側管(14)が延在する長手方向に直交する平面(P1)に対する傾斜角を有し、前記傾斜角は、前記第1のらせん溝(22)によって前記平面(P1)に対して画定するらせん面によって形成する傾斜角よりも小さいことを特徴とする、請求項2に記載の棒材(1)。
【請求項4】
前記第1の枢動部(4)、前記突起(12)及び前記中空内側管(14)は、一体の材料で形成し、前記第1の枢動部(4)は、前記中空内側管(14)の端部(24A)を形成し、前記端部(24A)は、前記ばね(10)に対して前記第2の枢動部(8)の反対側に位置することを特徴とする、請求項3に記載の棒材(1)。
【請求項5】
前記第1のらせん溝(22)によって画定する前記らせん面は、前記中空体(2)上の前記第2のらせん溝(18)によって画定する前記らせん面と同じ方向で前記中空内側管(14)上に巻回することを特徴とする、請求項3又は4に記載の棒材(1)。
【請求項6】
前記中空体(32)の前記更なる溝(48)は、第2の長手方向溝であること、及び前記中空内側管(44)は、前記第2の枢動部(38)とは反対の側に第2のらせん溝(56)を備え、また、前記突起(52)は、前記第2のらせん溝(56)に延伸し、前記第2のらせん溝(56)に沿って摺動することができ、前記第2のらせん溝(56)の長さは、前記第1のらせん溝(58)の長さよりも長く、前記第2のらせん溝(56)によって画定するらせん面は、前記第1のらせん溝(58)によって画定するらせん面の方向とは反対の方向で前記中空内側管(44)上に巻回することを特徴とする、請求項2に記載の棒材(30)。
【請求項7】
前記棒材(30)は、前記中空体(32)内に配置した更なるシャフト(33)を備え、前記更なるシャフト(33)は、第1の枢動部(34)及び前記突起(52)を備え、前記第1の枢動部(34)は、前記第2の枢動部(38)とは反対に、前記ばね(40)に対して前記中空内側管(44)内で延伸することを特徴とする、請求項6に記載の棒材(30)。
【請求項8】
前記第2の長手方向溝(48)の長さは、前記第1の長手方向溝(46)の長さよりも短いことを特徴とする、請求項6又は7に記載の棒材(30)。
【請求項9】
前記中空内側管(44)は、前記中空体(32)の内側で前記中空内側管(44)の長手方向周りで回転することができることを特徴とする、請求項6から8のいずれか一項に記載の棒材(30)。
【請求項10】
前記ばね(10;40)はコイルばねであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の棒材(1;30)。
【請求項11】
時計上にバンドを固着する少なくとも1つの棒材(1;30)を備える腕時計において、前記棒材(1;30)は、請求項1から10のいずれか一項に記載の棒材であることを特徴とする、腕時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、時計上にバンドを固着する棒材に関する。
【0002】
本発明は、少なくとも1つのそのような棒材を備える腕時計にも関する。
【背景技術】
【0003】
腕時計の分野において、少なくとも1つのばね棒材により時計上にバンドを固着することが公知である。ばね棒材は、例えば、その端部に2つの枢動部を備え、枢動部の一方は、バンドと時計とを分離可能にするように後退可能である。ばね棒材は、バンドの案内部に挿入され、各枢動部は、時計ケースのそれぞれのかんに対応する受けに導入されるように設計し、こうして、時計上にバンドを固着することを可能にする。この種類の棒材は、例えば、特許文献1に記載されている。棒材は、長手方向溝を備える中空体;中空体内に配置した2つの枢動部;中空体内に配設し、枢動部の間に支持されるばね;及び突起を備える。2つの枢動部は、中空体のそれぞれの端部内で摺動することができる。ばねは、枢動部の外側端部が時計ケースのかんの対応する受けに貫入するように、枢動部を押し戻す。突起は、枢動部の一方と一体であり、長手方向溝を通って延伸する。突起は、長手方向溝に沿って摺動することができ、突起と一体にした枢動部を中空体内で摺動可能にする。突起は、特殊な器具により作動させることができ、ユーザは、バンドの端部にこの器具を導入し、ばねの作用に反して突起を変位させ、枢動部が、時計ケースのかんの対応する受けから出るようにする。
【0004】
しかし、この種類のばね棒材の欠点は、ユーザが、1度の動作で、器具を用いずに2つの枢動部を容易に後退させることができないことである。したがって、この種類の棒材の使用は、ユーザにとって制限的であり、ユーザがバンドと時計とを容易に分離することを可能にするものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】CH327838A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、時計上にバンドを固着する棒材を提供することであり、これにより、ユーザは、単純な動作で、好ましくは指1本で、器具を用いずに、2つの枢動部を容易に後退させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的で、本発明は、時計上にバンドを固着する棒材に関し、棒材は、独立請求項1に記載の特徴を含む。
【0008】
棒材の特定の形態は、従属請求項2から10で定義される。
【0009】
本発明による棒材の利点は、棒材が中空内側管を備え、中空内側管が中空体内に配置され、第1の枢動部及び第2の枢動部と協働するように構成されることにある。第2の枢動部及びばねは、中空内側管に挿入される。中空体及び中空内側管は、第2の枢動部に向かう長手方向溝に沿った突起の変位が、突起に向かう中空内側管内での第2の枢動部の変位を生じさせるように構成されるため、ユーザは、突起に対する手の動作によって、指1本の1度の動作で、器具を用いずに2つの枢動部を容易に後退させることができる。実際には、突起は第1の枢動部と一体であるため、ユーザによるこの動作は、中空体の内側で第1の枢動部及び第2の枢動部を互いの方に向けることになる。
【0010】
本発明によるこの種類の棒材は、製造及び組立てが容易でもある。
【0011】
有利には、中空内側管は、第2の枢動部の側に第1のらせん溝を備え、中空体は、第2の枢動部の側に更なる溝を備え、シャフトは、第2の枢動部と一体であるほぞを更に備え、ほぞは、中空体内で第1のらせん溝及び更なる溝を通って延伸し、前記第1のらせん溝及び前記更なる溝に沿って摺動することができ、中空体及び中空内側管は、長手方向溝に沿ったほぞに向かう突起の変位により、更なる溝に沿った突起に向かうほぞの変位を生じさせ、第1の枢動部及び第2の枢動部が、中空体の内側で互いの方に向かうように構成する。
【0012】
本発明の第1の実施形態によれば、中空体の更なる溝は、第2のらせん溝であり、第2のらせん溝の長さは、第1のらせん溝の長さよりも短く、第2のらせん溝によって画定するらせん面は、中空内側管が延在する長手方向に直交する平面に対する傾斜角を有し、この傾斜角は、第1のらせん溝によって平面に対して画定するらせん面によって形成される傾斜角よりも小さい。
【0013】
本発明の第2の実施形態によれば、中空体の更なる溝は、第2の長手方向溝であり、中空内側管は、第2の枢動部とは反対の側に第2のらせん溝を備え、また、突起は、第2のらせん溝に延伸し、第2のらせん溝に沿って摺動することができ、第2のらせん溝の長さは、第1のらせん溝の長さよりも長く、第2のらせん溝によって画定するらせん面は、第1のらせん溝によって画定するらせん面の方向とは反対の方向で中空内側管上に巻回する。
【0014】
この目的で、本発明は、上記した少なくとも1つの固着棒材を備え、従属請求項11に記載の特徴を含む腕時計にも関する。
【0015】
本発明による時計上にバンドを固着する棒材、及び棒材を備える腕時計の目的、利点及び特徴は、図示の少なくとも1つの非限定的実施形態に基づく以下の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1の実施形態による、時計上にバンドを固着する棒材の分解斜視図である。
図2】棒材が載置位置にある、組立て後の図1の棒材の斜視図である。
図3】棒材が作動位置にある、図2と同様の図である。
図4】本発明の第2の実施形態による、時計上にバンドを固着する棒材の分解斜視図である。
図5】棒材が載置位置にある、組立て後の図4の棒材の斜視図である。
図6】棒材が作動位置にある、図5と同様の図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1から図3は、本発明の第1の実施形態による、時計上にバンドを固着する棒材1を表す。バンド及び時計は、明確にするために図示しない。バンドは、例えば、革、金属、セラミック材料又は別の材料により構成されるが、このことは、本発明の状況における限定ではない。
【0018】
棒材1は、中空体2、中空体2内に配置した第1の枢動部4、及び中空体2内に配置され、第2の枢動部8を備えるシャフト6を備える。棒材1は、バンドの案内部に挿入されるように設計し、第1の枢動部4及び第2の枢動部8のそれぞれは、時計ケースのそれぞれのかんに対応する受けに導入され、こうして、バンドを時計上に固着することを可能にする。棒材1は、ばね10、突起12、及びらせん溝22を備える中空内側管14も備える。ばね10及び中空内側管14は、中空体2内に配置される。
【0019】
第1の枢動部4及び第2の枢動部8のそれぞれは、中空体2のそれぞれの端部15A、15B内で摺動することができる。第1の枢動部4の側では、中空体2は、長手方向溝16を備え、この長手方向は、中空体2が延在する最長方向として取る。長手方向溝16は、中空体2の表面に開口を形成する。第2の枢動部8の側では、中空体2は、更なる溝18も備える。図1から図3に示す特定の実施形態では、更なる溝18は、らせん溝である。らせん溝18は、中空体2の表面に開口を形成する。中空体2のらせん溝18の長さは、中空内側管14のらせん溝22の長さよりも短い。更に、中空体2のらせん溝18によって画定するらせん面は、中空内側管14が延在する長手方向に直交する平面P1に対して傾斜角を有し、この傾斜角は、中空内側管14のらせん溝22によって平面P1に対して画定するらせん面によって形成される傾斜角よりも小さい。好ましくは、図1に示すように、らせん溝22によって画定するらせん面は、中空体2のらせん溝18によって画定するらせん面と同じ方向で中空内側管14上に巻回する。
【0020】
シャフト6は、第2の枢動部8と一体であるほぞ20を備える。ほぞ20は、第2の枢動部8が延在する長手方向に実質的に直交して、第2の枢動部8の外側表面から延在する。第2の枢動部8及びばね10は、中空内側管14に挿入される。ばね10は、第1の枢動部4と第2の枢動部8との間に支持した状態で保持される。図1に示すように、ばね10は、例えばコイルばねである。
【0021】
突起12は、中空内側管14が延在する長手方向に実質的に直交して、中空内側管14の外側表面から延在する。突起12は、長手方向溝16を通って延伸し、この長手方向溝16に沿って摺動することができる。突起12は、時計ユーザが操作するように設計され、したがって、棒材1の作動ユニットを構成し、以下で詳細に説明するように、第1の枢動部4及び第2の枢動部8の後退を可能にする。
【0022】
中空内側管14は、第1の枢動部4及び第2の枢動部8と協働するように構成される。より詳細には、中空内側管14は、第2の枢動部8の側にらせん溝22を備える。らせん溝22は、中空内側管14の表面に開口を形成する。第2の枢動部8と一体であるほぞ20は、中空内側管14のらせん溝22及び中空体2のらせん溝18の両方を通って延伸し、これら2つの溝18、22に沿って摺動することができる。更に、図1に示すように、第1の枢動部4、突起12及び中空内側管14は、好ましくは、一体の材料で形成される。第1の枢動部4は、中空内側管14の端部24Aを形成し、端部24Aは、ばね10に対して第2の枢動部8の反対側に位置する。
【0023】
したがって、中空体2及び中空内側管14は、長手方向溝16に沿った第2の枢動部8に向かう突起12の変位が、突起12に向かう中空内側管14内での第2の枢動部8の変位を生じさせるように構成される。このことにより、図2及び図3に示すように、中空体2の内側で第1の枢動部4及び第2の枢動部8が互いの方に向かうことが可能になる。より詳細には、中空体2及び中空内側管14は、長手方向溝16に沿ったほぞ20に向かう突起12の変位が、らせん溝18に沿った突起12に向かうほぞ20の変位を生じさせるように構成される。突起12は、第1の枢動部4と一体であり、ほぞ20は、第2の枢動部8と一体であるため、このことにより、中空体2の内側で第1の枢動部4及び第2の枢動部8が互いの方に向かうことになる。したがって、突起12は、時計ユーザの操作ユニットを構成し、ばね10の作用に反して第1の枢動部4及び第2の枢動部8を後退させるようにする。
【0024】
次に、本発明の第1の実施形態による棒材1の動作を図2及び図3を参照して説明する。
【0025】
図2は、載置位置での棒材1を表す。即ち、第1の枢動部4及び第2の枢動部8は、中空体2の外側に展開されている。実際には、ばね10は、一方の中空内側管14及びもう一方のシャフト6を介して、第1の枢動部4及び第2の枢動部8を反対方向に押している。このことにより、第1の枢動部4及び第2の枢動部8が、時計ケースのかんの対応する受けに導入され、したがって、時計上にバンドを固着することを可能にする。
【0026】
時計ユーザが指で棒材1の中心方向に突起12を押すと、第1の枢動部4の後退に加えて、図1に示す中空内側管14内のらせん溝22の内側らせん表面26が、ほぞ20、したがって第2の枢動部8を、中空体2の外側に向けて押す。すると、ほぞ20は、図1に示す中空体2のらせん溝18の外側らせん表面28と合致し、これにより、らせん溝18の傾斜のために、シャフト6を枢動させることになり、したがって、第2の枢動部8自体が周囲を枢動し、この手段により、棒材1の中心に向かって第2の枢動部8を長手方向に変位させる。したがって、図3に示すように、この動きにより第2の枢動部8を後退させ、次に、時計ケースのかんの間の位置から棒材1を解放する。
【0027】
時計ユーザが突起12を解放すると、ばね10は、中空内側管14及びシャフト6を押し戻す性質がある力を及ぼし、したがって、第1の枢動部4及び第2の枢動部8を反対方向に押し戻す。次に、棒材1の載置位置に戻る。
【0028】
次に、本発明の第2の実施形態による、時計上にバンドを固着する棒材30を図4から図6を参照して説明する。バンド及び時計は、明確にするために図示しない。バンドは、例えば、革、金属、セラミック材料又は別の材料により構成されるが、このことは、本発明の状況における限定ではない。
【0029】
棒材30は、中空体32、中空体32内に配置され、第1の枢動部34を備える第1のシャフト33、及び中空体32内に配置され、第2の枢動部38を備える第2のシャフト36を備える。棒材30は、バンドの案内部に挿入されるように設計し、第1の枢動部34及び第2の枢動部38のそれぞれは、時計ケースのそれぞれのかんに対応する受けに導入され、こうして、バンドを時計上に固着することを可能にする。棒材30は、ばね40及び中空内側管44を更に備える。ばね40及び中空内側管44は、中空体32内に配置される。
【0030】
第1の枢動部34及び第2の枢動部38のそれぞれは、中空体2のそれぞれの端部15A、15B内で摺動することができる。中空体32は、第1の枢動部34の側に第1の長手方向溝46を備え、この長手方向は、中空体32が延在する最長方向として取る。第1の長手方向溝46は、中空体32の表面に開口を形成する。第2の枢動部38の側では、中空体32は、更なる溝48も備える。図4から図6に示す特定の実施形態では、更なる溝48は、長手方向溝であり、したがって、中空体32のための第2の長手方向溝48を形成する。第2の長手方向溝48は、中空体32の表面に開口を形成する。好ましくは、図4から図6に示すように、中空体32の第2の長手方向溝48の長さは、第1の長手方向溝46の長さよりも短い。
【0031】
第1のシャフト33は、第1の枢動部34と一体である突起52も備える。突起52は、第1の枢動部34が延在する長手方向に実質的に直交して、第1の枢動部34の外側表面から延在する。突起52は、時計ユーザが操作するように設計され、したがって、棒材30の作動ユニットを構成し、以下で詳細に説明するように、第1の枢動部34及び第2の枢動部38の後退を可能にする。
【0032】
第2のシャフト36は、第2の枢動部38と一体であるほぞ54も備える。ほぞ54は、第2の枢動部38が延在する長手方向に実質的に直交して、第2の枢動部38の外側表面から延在する。第1の枢動部34、第2の枢動部38及びばね40は、中空内側管44に挿入される。ばね40は、第1の枢動部34と第2の枢動部38との間に支持した状態で保持される。図4に示すように、ばね10は、例えばコイルばねである。
【0033】
中空内側管44は、第1の枢動部34及び第2の枢動部38と協働するように構成される。より詳細には、第1の枢動部34の側では、中空内側管44は、第1のらせん溝56を備え、第2の枢動部38の側では、中空内側管44は、第2のらせん溝58を備える。第1のらせん溝56及び第2のらせん溝58は、中空内側管44の表面にそれぞれの開口を形成する。第1のらせん溝56の長さは、第2のらせん溝58の長さよりも長い。第1のらせん溝56によって画定するらせん面は、第2のらせん溝58によって画定するらせん面とは反対の方向で中空内側管44上に巻回する。好ましくは、第1のらせん溝56によって画定するらせん面は、中空内側管44が延在する長手方向に直交する平面P1に対する傾斜角を有し、傾斜角の絶対値は、平面P1に対する第2のらせん溝58によって画定するらせん面によって形成される傾斜角の絶対値とは異なる、例えば、より大きい。第1の枢動部34と一体である突起52は、中空内側管44の第1のらせん溝56及び中空体32の第1の長手方向溝46の両方を通って延伸し、これら2つの溝46、56に沿って摺動することができる。第2の枢動部38と一体であるほぞ54は、中空内側管44の第2のらせん溝58及び中空体32の第2の長手方向溝48の両方を通って延伸し、これら2つの溝48、58に沿って摺動することができる。
【0034】
中空内側管44は、中空体32の内側で、中空内側管44の長手方向周りで回転することができる。
【0035】
したがって、中空体32及び中空内側管44は、第1の長手方向溝56に沿った第2の枢動部38に向かう突起52の変位が、突起52に向かう中空内側管44内での第2の枢動部38の変位を生じさせるように構成される。このことにより、図5及び図6に示すように、中空体32の内側で第1の枢動部34及び第2の枢動部38が互いの方に向かうことを可能にする。より詳細には、中空体32及び中空内側管44は、第1の長手方向溝46に沿ったほぞ54に向かう突起52の変位が、第2の長手方向溝48に沿った突起52に向かうほぞ54の変位を生じさせるように構成される。突起52は、第1の枢動部34と一体であり、ほぞ54は、第2の枢動部38と一体であるため、中空体2の内側で第1の枢動部34及び第2の枢動部38が互いの方に向かうことになる。したがって、突起52は、時計ユーザの操作ユニットを構成し、ばね40の作用に反して第1の枢動部34及び第2の枢動部38を後退させるようにする。
【0036】
次に、本発明の第2の実施形態による棒材30の動作を図5及び図6を参照して説明する。
【0037】
図5は、載置位置での棒材30を表す。即ち、第1の枢動部34及び第2の枢動部38は、中空体2の外側に展開されている。実際には、ばね40は、第1のシャフト33及び第2のシャフト36を介して、第1の枢動部34及び第2の枢動部38を反対方向に押している。このことにより、第1の枢動部34及び第2の枢動部38が、時計ケースのかんの対応する受けに導入され、したがって、時計上にバンドを固着することを可能にする。
【0038】
時計ユーザが指で棒材30の中心方向に突起52を押すと、第1の枢動部34の後退に加えて、図4に示す第1のらせん溝56の内側らせん表面60に対して突起52の基部が擦られ、中空体32の内側で、中空内側管44を中空内側管44の長手方向周りに強制的に回転させる。実際には、第1のシャフト33は、中空体32内の第1の長手方向溝46のため、回転することはない。次に、中空体32内側の中空内側管44の回転により、図4に示す第2のらせん溝58の外側らせん表面62とほぞ54との間に擦れが生じる。この擦れにより、中空体32の第2の長手方向溝48に沿って、棒材30の中心に向かってほぞ54が長手方向に変位する。したがって、図6からわかるように、この動きにより、第2の枢動部38を後退させ、次に、時計ケースのかんの間の位置から棒材30を解放する。
【0039】
時計ユーザが突起52を解放すると、ばね40は、第1のシャフト33及び第2のシャフト36を押し戻す性質がある力を及ぼし、したがって、第1の枢動部34及び第2の枢動部38を反対方向に押し戻す。次に、棒材30の載置位置に戻る。
【符号の説明】
【0040】
1 棒材
2 中空体
4 第1の枢動部
6 シャフト
8 第2の枢動部
10 ばね
12 突起
14 中空内側管
15A 端部
15B 端部
16 長手方向溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】
2019191161000001.pdf