特開2019-193381(P2019-193381A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中国電力株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000003
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000004
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000005
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000006
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000007
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000008
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000009
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000010
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000011
  • 特開2019193381-ケーブル取替器具 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-193381(P2019-193381A)
(43)【公開日】2019年10月31日
(54)【発明の名称】ケーブル取替器具
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/06 20060101AFI20191004BHJP
【FI】
   H02G1/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-81813(P2018-81813)
(22)【出願日】2018年4月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】矢野 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】岡田 道徳
(72)【発明者】
【氏名】山田 保幸
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 一直
(72)【発明者】
【氏名】伊達 修
(72)【発明者】
【氏名】中田 道明
(72)【発明者】
【氏名】頓宮 恒男
(72)【発明者】
【氏名】床島 広昭
【テーマコード(参考)】
5G352
【Fターム(参考)】
5G352CA04
5G352CA09
5G352CB04
5G352CB12
5G352CL02
(57)【要約】
【課題】布設時におけるケーブルの損傷を防止するとともに、円滑にケーブルピットにケーブルを布設することができるケーブル取替器具を提供すること。
【解決手段】電気機器に接続された複数のケーブルを収納する溝内のケーブルを取り替えるケーブル取替器具1であって、細長い底板10と、前記底板10の長手方向の一辺から立ち上がる側壁11と、複数のローラーが各ローラーの外周面で相互に隣接するように連結され、各ローラーの軸が前記側壁11の長手方向を向いた状態で、一端に位置するローラーが前記側壁11に固定されるローラー群12と、前記側壁11に対向する面を形成するとともに、前記底板10に着脱可能であり、前記ローラー群12のうち他端側に位置するローラーを離間可能に支持する支持部13と、を備えるケーブル取替器具1。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器に接続された複数のケーブルを収納する溝内のケーブルを取り替えるケーブル取替器具であって、
細長い底板と、
前記底板の長手方向の一辺から立ち上がる側壁と、
複数のローラーが各ローラーの外周面で相互に隣接するように連結され、各ローラーの軸が前記側壁の長手方向を向いた状態で、一端に位置するローラーが前記側壁に固定されるローラー群と、
前記側壁に対向する面を形成するとともに、前記底板に着脱可能であり、前記ローラー群のうち他端側に位置するローラーを離間可能に支持する支持部と、を備えるケーブル取替器具。
【請求項2】
前記ローラー群は、前記一端に位置するローラーが前記側壁の上縁部に固定され、前記支持部が前記底板に取り付けられた状態で、ローラーの軸方向で見て、前記側壁の上縁部から前記底板の側縁部にかけて円弧状に保持される請求項1に記載のケーブル取替器具。
【請求項3】
前記支持部は、上面に前記底板の長手方向にケーブルを案内するガイド部を備え、
前記ガイド部は、所定の間隔を置いて並設される請求項1又は2に記載のケーブル取替器具。
【請求項4】
前記支持部は、平板状であり、かつ、下面に所定の間隔をおいて並設される突部を有し、
前記底板は、上面に前記突部が嵌合する嵌合穴を有する請求項1から3のいずれかに記載のケーブル取替器具。
【請求項5】
前記支持部は、柱状であり、
前記底板は、上面に前記柱状の支持部が嵌合する嵌合穴を有する請求項1から3のいずれかに記載のケーブル取替器具。
【請求項6】
前記底板は、下面に前記底板と設置面とを固定する固定具を備える請求項1から5のいずれかに記載のケーブル取替器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル取替器具に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のケーブルが接続された配電盤等の電気機器の取替えに伴って、床や地面等に設けられた溝状のケーブルピットに布設された多数のケーブルを取り替えることがある。この種のケーブル取替器具について記載されているものとして例えば特許文献1がある。特許文献1には、ケーブル延線金具の支持部内でケーブルを延線させた後、駆動モーターによりケーブルトレイへ落下させることでケーブルを布設することができるケーブル取替器具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5−88126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、配電盤ケーブルの取替方法として、新設される配電盤に接続される新設分のケーブルを布設後、不要なケーブルをケーブルピットから撤去する方法、又は不要なケーブルをケーブルピットから撤去後、新設分のケーブルを布設する方法が採られている。先に新設分のケーブルを布設する方法では、ケーブルピット内に新旧ケーブルが混在することになるため、ケーブルの撤去に時間と労力がかかる。一方、先に不要なケーブルをケーブルピットから撤去する方法では、新旧ケーブルが混在することはないが、ケーブルを布設するまで長期間システムを停電させることになるという欠点がある。このため、ケーブルを撤去する前に、予め新設分のケーブルをケーブルピットの近傍の床又は地面に延線する方法が採られている。
【0005】
この点、特許文献1に開示されているケーブル取替器具において、ケーブルトレイへの布設を目的としており、ケーブルピットの上方にケーブル取替器具を取り付けるためのケーブルトレイを支持する支持体、ダクト等の既存設備が必要であり、設置場所は制限されてしまう。
【0006】
上述したケーブルをケーブルピットの近傍の床又は地面に延線する方法では、床又は地面に延線された複数のケーブルをケーブルピットに納める必要があり、ケーブルを納める時間及び労力がかかる。また、布設時に、ケーブルが床若しくは地面に擦れ又はケーブルピットの角等の鋭角部に接触することにより損傷する場合もある。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、布設時におけるケーブルの損傷を防止するとともに、円滑にケーブルピットにケーブルを布設することができるケーブル取替器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、電気機器に接続された複数のケーブルを収納する溝内のケーブルを取り替えるケーブル取替器具であって、細長い底板と、前記底板の長手方向の一辺から立ち上がる側壁と、複数のローラーが各ローラーの外周面で相互に隣接するように連結され、各ローラーの軸が前記側壁の長手方向を向いた状態で、一端に位置するローラーが前記側壁に固定されるローラー群と、前記側壁に対向する面を形成するとともに、前記底板に着脱可能であり、前記ローラー群のうち他端側に位置するローラーを離間可能に支持する支持部と、を備えるケーブル取替器具に関する。
【0009】
前記ローラー群は、前記一端に位置するローラーが前記側壁の上縁部に固定され、前記支持部が前記底板に取り付けられた状態で、ローラーの軸方向で見て、前記側壁の上縁部から前記底板の側縁部にかけて円弧状に保持されることが好ましい。
【0010】
前記支持部は、上面に前記底板の長手方向にケーブルを案内するガイド部を備え、前記ガイド部は、所定の間隔を置いて並設されることが好ましい。
【0011】
前記支持部は、平板状であり、かつ、下面に所定の間隔をおいて並設される突部を有し、前記底板は、上面に前記突部が嵌合する嵌合穴を有してもよい。
【0012】
前記支持部は、柱状であり、前記底板は、上面に前記柱状の支持部が嵌合する嵌合穴を有してもよい。
【0013】
前記底板は、下面に前記底板と設置面とを固定する固定具を備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、布設時におけるケーブルの損傷を防止するとともに、円滑にケーブルピットにケーブルを布設することができるケーブル取替器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具を示す正面図である。
図3】本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具を示す平面図である。
図4】配電盤ケーブルの取替時における本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具の配置を示す配置図である。
図5A】本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具の固定具を示す拡大図である。
図5B】本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具の固定具を示す拡大図である。
図6】本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具を示す側面図である。
図7】ケーブルピットに沿って本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具を配置する場合のケーブル取替えの態様を示す側面図である。
図8】ケーブルピットの上部に本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具を配置する場合のケーブル取替えの態様を示す側面図である。
図9】本発明の変形例に係るケーブル取替器具を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
まず、本発明の一実施形態に係るケーブル取替器具である仮設用ケーブルピットについて説明する。
図1は本実施形態に係るケーブル取替器具1の斜視図、図2は該ケーブル取替器具1の正面図、図3は該ケーブル取替器具1の平面図である。
【0018】
図1から図3に示すように、ケーブル取替器具1は、全体として、両端及び上面が開放された箱形状である。ケーブル取替器具1は、底板10、側壁11、ローラー群12、支持部13、ガイド部14、及び土台部15を備える仮設用ケーブルピットである。
【0019】
底板10は、細長い形状であり、ケーブル取替器具1の底面を形成する。側壁11は、底板10の長手方向の一辺から立ち上がり、底板10に一体形成されている。
【0020】
ローラー群12は、相互に連結された複数のローラーにより構成される。複数のローラーは、各ローラーの軸が前記側壁の長手方向を向いた状態で、各ローラーの外周面で相互に隣接するように連結される。また、ローラー群12は、固定ローラー群12aと可動ローラー群12bとを含む。固定ローラー群12aは、一端に位置するローラーが側壁11の上縁部に固定され、他端に位置するローラーが底板10の側壁11と反対側の側縁部に固定されることにより、ローラーの軸方向で見て、円弧状に保持される複数のローラーからなる。可動ローラー群12bは、上記他端に位置するローラーから上方に向かって並列される複数のローラーからなる。
【0021】
支持部13は、可動ローラー群12bが前記底板10から上方に向かって並列されるように離間可能に支持する平板状の支持部である。支持部13は、前記底板10の側面に当接され、前記側壁11に対向する面を形成する。また、支持部13は、後述する土台部15に着脱可能である。支持部13が土台部15から取り外されて、支持を失った可動ローラー群12bが支持部13から離間することで垂れ下がる。
【0022】
ガイド部14は、支持部13の上面に所定の間隔をおいて並設されている。ガイド部14により、ケーブルはケーブル取替器具1の長手方向に案内される。本実施形態に係るガイド部14は、軸がケーブル取替器具1の短手方向に平行になるように設置されたローラー14aを有する。ガイド部14としては、ケーブル取替器具1の長手方向にケーブルを案内できれば、特に制限はなく、例えば、ローラーのないリング状のガイド部であっても、ケーブル取替器具1の長手方向に延びるレールであってもよい。
【0023】
土台部15は、ケーブル取替器具1の土台であり、下面が設置面と接触する。土台部15の上面には、底板10が接合されている。
【0024】
図2に示すように、支持部13は、下面に所定の間隔をおいて並設される突部13aを備える。一方、土台部15は、突部13aに嵌合する嵌合穴15aを上面に備える。突部13aが嵌合穴15aに挿入されると、支持部13は土台部15に対して垂直に起立した状態で係止される。また、突部13aが嵌合穴15aから引き抜かれると、支持部13は土台部15から分離される。なお、突部13a及び嵌合穴15aの数は、特に制限されず、例えば、2箇所であっても、3箇所であってもよい。
【0025】
ケーブル取替器具1のサイズは、特に制限されないが、容易に運搬可能であることが好ましく、例えば、長手寸法が80mm〜200mm、短手寸法が30mm〜80mm、高さが50mm〜150mmであってもよい。ケーブル取替器具1の材質についても、特に制限されないが、容易に運搬可能であることが好ましく、例えば、樹脂製であることが好ましい。
【0026】
次に、本実施形態に係るケーブル取替器具1を用いた配電盤ケーブルの取替方法について説明する。
ここで、本明細書において、旧配電盤とは取替対象である既設の配電盤をいい、新配電盤とは旧配電盤に替わって新設される配電盤をいう。また、既設ケーブルとは、旧配電盤に接続されたケーブルをいい、新設ケーブルとは、新配電盤に接続されるケーブルをいう。
【0027】
図4は、配電盤ケーブルの取替作業前のケーブル取替器具1の配置を示す配置図である。図4に示すように、床2に形成された溝状のケーブルピット3に、複数の既設ケーブル4が旧配電盤(図示せず)に接続された状態で布設されている。
【0028】
図4のように、ケーブル取替器具1は、ケーブルピット3に沿って配置される。ケーブルピット3の長さに合わせた台数のケーブル取替器具1が並置される。このとき、ケーブル取替器具1は、支持部13がケーブルピット3からみて、手前になり、かつ、各ケーブル取替器具1の開放された両端が相互に当接するように並置される。上述したように、ケーブル取替器具1は軽量かつ持ち運び可能なサイズであるため、ケーブルピット3に沿って、容易に配置することができる。
【0029】
図5A及び図5Bに示すように、土台部15は、支持部13側の下面に、ケーブル取替器具1が動かないように設置面に固定するための固定具16を備える。固定具16の種類については、ケーブル取替器具1を固定できれば特に限定されないが、設置場所によって適したものを選択することが好ましい。例えば、図4のようにケーブル取替器具1を床2の上に配置する場合、固定具16は図5Aのような吸盤16aであってもよい。ケーブル取替器具1を地面の上に配置する場合、固定具16は図5Bのような杭16bであってもよい。
【0030】
ケーブル取替器具1を配置した後、新配電盤(図示せず)用の新設ケーブル5を延線する。延線の手順として、まず、一端に配置されたケーブル取替器具1のガイド部14の上に新設ケーブル5を引き込む。次に、支持部13上に並設されたガイド部14を辿りながら、新設ケーブル5を他端に配置されたケーブル取替器具1のガイド部14まで引っ張る。このとき、ガイド部14のローラー14aが新設ケーブル5をケーブル取替器具1の長手方向に案内するように転がるため、新設ケーブル5をスムーズに引っ張ることができ、延線作業が容易になる。そして、図6に示すように、延線されたガイド部14上の新設ケーブル5を、ケーブル取替器具1のローラー群12上に投入する。図6は、ケーブル取替器具1の長手方向から見たケーブル取替器具1の側面図である。上記の手順を繰り返すことにより、布設に必要な本数の延線された新設ケーブル5が、ケーブル取替器具1に収納される。
【0031】
上記の手順で布設に必要な本数の新設ケーブル5をケーブル取替器具1に収納した後、旧配電盤から既設ケーブル4が抜き取られ、旧配電盤が撤去され、新配電盤が設置される。
【0032】
ケーブル取替器具1のローラー群12上に仮置きされている新設ケーブル5が、新配電盤に接続される。このとき、新配電盤とケーブル取替器具1との間の新設ケーブル5の長さに適当な遊びを持たせる必要がある。後述するケーブルピット3への布設時に、ケーブルの長さが足りず布設できなくなる事態を避けるためである。
【0033】
既設ケーブル4がケーブルピット3から撤去される。新設ケーブル5がケーブルピット3に布設される前に、既設ケーブル4が撤去されるため、ケーブルピット3に新旧ケーブルが混在することなく、容易にケーブルを撤去することができる。
【0034】
図7は、ケーブルピット3に沿って配置されたケーブル取替器具1内の新設ケーブル5が、ケーブルピット3に布設される態様を示している。布設前の新設ケーブル5は破線で記載されている。
【0035】
図7に示すように、土台部15から支持部13が取り外されると、支持部13によって底板10から上方に向かって並列されていた可動ローラー群12bが、支持を失うことにより、ケーブルピット3に向かって送り出される。このとき、ケーブルピット3の側壁の上部が、可動ローラー群12bに覆われる。続いて、固定ローラー群12a上の新設ケーブル5が、ローラー群12上を滑りながら、ケーブルピット3へ送り出されケーブルの布設が完了する。なお、土台部15から支持部13が取り外されても、ケーブル取替器具1の長手方向からの側面視における固定ローラー群12aの円弧状の配列は保持される。
【0036】
固定ローラー群12aは、ケーブルピット3に向かって円弧状に下り傾斜を形成するように保持されているため、新設ケーブル5をケーブル取替器具1から円滑に送り出すことができる。また、可動ローラー群12bが、ケーブルピット3の角等の鋭角部を覆うことにより、ケーブルを保護しながら布設できる。
【0037】
図8は、ケーブルピット3の上部に配置されたケーブル取替器具1内の新設ケーブル5が、ケーブルピット3に布設される態様を示す側面図である。布設作業開始前のケーブル取替器具1は破線で記載されている。ケーブルピット3の周辺のスペースが限られている狭隘な場所においては、図8のようにケーブルピット3の上部に溝板17を敷き、その上にケーブル取替器具1を配置することによって設置場所を確保することもできる。
【0038】
ケーブル布設作業時には、ケーブル取替器具1はケーブルピット3の横に移動される。そして、上述したケーブルピット3に沿ってケーブル取替器具1を配置する場合と同様の工程により新設ケーブル5が布設される。
【0039】
ここで、本実施形態の変形例について図9を参照して説明する。図9は、本実施形態の変形例に係るケーブル取替器具1を示す斜視図である。図9に示すように、本変形例では、ケーブル取替器具1の支持部の形状のみが上記実施形態と異なっている。上記実施形態の支持部13が平板状であるのに対して、本変形例の支持部18は柱状である。支持部13の場合と同様に、支持部18により、可動ローラー群12bは底板10から上方に向かって並列されるように支持されている。支持部18の本数は、特に制限されず、例えば、2本であっても、3本であってもよい。
【0040】
一方、本変形例の支持部18は、土台部15の嵌合穴15aに嵌合する。支持部18が嵌合穴15aに挿入されると、支持部18は土台部15に対して垂直に起立した状態で係止される。また、支持部18が嵌合穴15aから引き抜かれると、支持部18は土台部15から分離される。
【0041】
土台部15の嵌合穴15aは、支持部13の突部13aと支持部18との両方に嵌合するため、配電盤の取替えに必要な新設ケーブル5の本数に応じて、支持部の切替えが可能となる。例えば、新設ケーブル5の本数が少ない場合は、ケーブル取替器具1を軽量化するために柱状の支持部18を選択することができ、本数が多い場合は、耐荷重性を高めるために平板状の支持部13を選択することができる。
【0042】
その他の変形例として、本実施形態及び本変形例に係るケーブル取替器具1は、土台部15を備えるが、土台部15を備えず、底板10が直接、設置面と接触する構造であってもよい。土台部15が備わっていないケーブル取替器具1において、支持部13又は支持部18は、底板10の側面に当接されるのではなく、上面に当接される。底板10の上面の側縁部には、突部13a及び支持部18に嵌合する嵌合穴が設けられる。このため、上述した土台部15に対する場合と同様に、突部13a又は支持部18が嵌合穴に挿入されると、支持部13又は支持部18は底板10に対して垂直に起立した状態で係止される。また、支持部13又は支持部18が嵌合穴から引き抜かれると、支持部13又は支持部18は底板10から分離される。
【0043】
また、土台部15を備えず、底板10が直接、設置面と接触する上記変形例に係るケーブル取替器具1は、底板10の支持部13又は支持部18側の下面に固定具16を備えてもよい。
【0044】
以上説明した実施形態又は変形例に係るケーブル取替器具1によれば、以下のような効果を奏する。
【0045】
ケーブル取替器具1は、底板10と、側壁11と、複数のローラーが各ローラーの外周面で相互に隣接するように連結され、各ローラーの軸が側壁11の長手方向を向いた状態で、一端に位置するローラーが前記側壁に固定されるローラー群12と、底板10に着脱可能であり、ローラー群12のうち他端側に位置するローラーを離間可能に支持する支持部13又は支持部18と、を備える。
【0046】
上記構造を有するケーブル取替器具1が、ケーブルピット3に近接して配置され、延線した複数の新設ケーブル5が、ローラー群12上に収納される。そして、底板10から支持部13又は支持部18が取り外されることで、ローラー群12の一部がケーブルピット3に送り出され、複数の新設ケーブル5がローラー群12上を滑りながら、ケーブルピット3へ送り出される。したがって、延線した状態の複数の新設ケーブル5が、一度にケーブルピット3に向かって送り出されるため、ケーブルの布設が容易になる。
【0047】
また、支持部13又は支持部18が外されることで、ケーブルピット3に向かって送り出されたローラー群12の一部が、ケーブルピット3の角等の鋭角部を覆う。その上を新設ケーブル5が滑り出ることになるので、ケーブルを損傷させずにケーブルピット3へ布設することができる。
【0048】
固定ローラー群12aは、側壁11の上縁部から支持部13側の底板10にかけて円弧状に下り傾斜を形成するように保持されている。
【0049】
これにより、支持部13を取り外すとケーブルピット3に向かって、固定ローラー群12a上に収納された新設ケーブル5が自重により滑り落ちるため、円滑にケーブルピット3へケーブルを布設することができる。
【0050】
支持部13及び支持部18には、底板10の長手方向にケーブルを案内するガイド部14が上面に所定の間隔を置いて並設されている。
【0051】
これにより、新設ケーブル5をスムーズに引っ張ることができ、ケーブルの延線作業が容易になる。
【0052】
平板状である支持部13は、耐荷重性を有するため、より多くのケーブルをケーブル取替器具1に収納することができる。
【0053】
支持部18は、柱状であるため、ケーブル取替器具1を軽量化することができる。
【0054】
底板10又は土台部15は、下面に設置面とケーブル取替器具1を固定する固定具16を備える。
これにより、ケーブル延線作業時、布設作業時等にケーブル取替器具1が動かないよう固定することができる。
【0055】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態や変形例に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 ケーブル取替器具
2 床
3 ケーブルピット
4 既設ケーブル
5 新設ケーブル
10 底板
11 側壁
12 ローラー群
12a 固定ローラー群
12b 可動ローラー群
13 支持部
13a 突部
14 ガイド部
14a ローラー
15 土台部
15a 嵌合穴
16 固定具
16a 吸盤
16b 杭
17 溝板
18 支持部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9