特開2019-198142(P2019-198142A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 矢崎総業株式会社の特許一覧
特開2019-198142筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス
<>
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000003
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000004
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000005
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000006
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000007
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000008
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000009
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000010
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000011
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000012
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000013
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000014
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000015
  • 特開2019198142-筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス 図000016
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-198142(P2019-198142A)
(43)【公開日】2019年11月14日
(54)【発明の名称】筐体、電気接続箱及びワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/14 20060101AFI20191018BHJP
   H02G 3/16 20060101ALI20191018BHJP
   H02G 3/08 20060101ALI20191018BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20191018BHJP
【FI】
   H02G3/14
   H02G3/16
   H02G3/08 080
   B60R16/02 610B
   B60R16/02 610C
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-89715(P2018-89715)
(22)【出願日】2018年5月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100175536
【弁理士】
【氏名又は名称】高井 智之
(74)【代理人】
【識別番号】100075959
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 保
(72)【発明者】
【氏名】池田 達彦
(72)【発明者】
【氏名】垣見 孝明
(72)【発明者】
【氏名】藤本 昂
【テーマコード(参考)】
5G361
【Fターム(参考)】
5G361AA06
5G361AB09
5G361AC02
5G361AC03
5G361BC01
5G361BC02
(57)【要約】
【課題】防水性や気密性の確保が可能な筐体を提供する。また、この筐体を構成に含む電気接続箱やワイヤハーネスも提供する。
【解決手段】自動車に配索されるワイヤハーネス4は、この端末に電気接続箱1を備える。電気接続箱1は、複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロック2と、こ電子部品ブロック2の組み付け先となる筐体3とを備えて構成される。筐体3は、フレーム周壁13の縁19で囲まれた上部開口部6をアッパーカバー7が回転移動して覆う構造を有する。筐体3は、上部開口部6を有するフレーム周壁13と、回転移動により上部開口部6を覆うアッパーカバー7と、アッパーカバー7に組み付けられるパッキン48とを備えて構成される。パッキン48は、アッパーカバー7に形成されるパッキン溝53に組み付けられる。フレーム周壁13は、このフレーム周壁13の縁19に対するパッキン溝53の位置を調整するための位置調整部39を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縁に開口部が形成されるフレーム周壁と、回転移動により前記開口部を覆うカバーと、該カバーに形成されるパッキン溝に組み付けられて前記回転移動の際に前記縁に押し付けられるパッキンとを備え、
前記フレーム周壁には、前記縁に対する前記パッキン溝の位置を調整する位置調整部が形成される
ことを特徴とする筐体。
【請求項2】
請求項1に記載の筐体において、
前記フレーム周壁は、前記縁を有する外周壁と、該外周壁の内側に配設される内周壁と、前記外周壁の内面及び前記内周壁の外面を間隔をあけた状態に連結する連結部とを有し、
前記位置調整部は、前記連結部の端部及び前記外周壁の内面に連続するように配置形成される
ことを特徴とする筐体。
【請求項3】
請求項2に記載の筐体において、
前記位置調整部は、前記連結部から前記縁に向けてのびるリブ状に形成され、且つ、先端に案内部分としてのテーパが形成される
ことを特徴とする筐体。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載の筐体において、
前記位置調整部は、前記フレーム周壁及び前記カバーの嵌合部分としてのフレーム側ロック部及びカバー側ロック部の位置に合わせて配置形成される
ことを特徴とする筐体。
【請求項5】
請求項4に記載の筐体において、
前記フレーム側ロック部は、外側に突出する突起形状に形成され、
前記カバー側ロック部は、前記回転移動の際に前記突起形状の前記フレーム側ロック部を乗り越えて係止される略コ字状の枠形状に形成され、
前記フレーム側ロック部の係止面は、前記カバー側ロック部の被係止面に対し、前記フレーム側ロック部の先端から基端に向けて隙間が大きくなるような傾いた形状に形成される
ことを特徴とする筐体。
【請求項6】
複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、
該電子部品ブロックの組み付け先となる請求項1、2、3、4又は5に記載の筐体とを備える
ことを特徴とする電気接続箱。
【請求項7】
端末に請求項6に記載の電気接続箱を備えて自動車に配索される
ことを特徴とするワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開口部を有するフレーム周壁と、回転移動により開口部を覆うカバーと、カバーに組み付けられるパッキンとを備える筐体に関する。また、この筐体と、電子部品ブロックとを備える電気接続箱や、ワイヤハーネスにも関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に搭載される電気接続箱は、電子部品ブロックと、この電子部品ブロックを収容する筐体とを備えて構成される(例えば下記特許文献1参照)。筐体は、フレーム周壁を有するフレームと、カバーとを備えて構成される。カバーは、フレーム周壁の縁に囲まれた開口部を覆うような部材に形成される。筐体は、カバーの回転移動により開口部が覆われるとともに、フレーム及びカバーの各ロック部同士が嵌合して組み付けが完了するように構成される。筐体には、カバーの回転移動のために、カバーに突起が形成される。また、フレーム周壁には、カバーの突起が挿通されると係合状態になるような突起係合部が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−143877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術に対し本願発明者は、防水性や気密性の確保のために、カバーにパッキンを組み付けようと考えているが、回転移動をするカバーにあっては、例えばカバーのズレ等が生じると、パッキンの例えばセンター位置がフレーム周壁の縁に確実に押し付けられるとは限らなくなり、上記ズレが大きい場合には防水性や気密性の確保に影響を来してしまうという問題点を有する。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、防水性や気密性の確保が可能な筐体を提供することを課題とする。また、この筐体を構成に含む電気接続箱やワイヤハーネスを提供することも課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明の筐体は、縁に開口部が形成されるフレーム周壁と、回転移動により前記開口部を覆うカバーと、該カバーに形成されるパッキン溝に組み付けられて前記回転移動の際に前記縁に押し付けられるパッキンとを備え、前記フレーム周壁には、前記縁に対する前記パッキン溝の位置を調整する位置調整部が形成されることを特徴とする。
【0007】
このような請求項1の特徴を有する本発明によれば、フレーム周壁の縁に対するカバーのパッキン溝の位置を調整することから、パッキン溝に組み付けられるパッキンの例えばセンター位置をフレーム周壁の縁に確実に押し付けることができる。そのため本発明によれば、防水性や気密性を確保することができる。
【0008】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の筐体において、前記フレーム周壁は、前記縁を有する外周壁と、該外周壁の内側に配設される内周壁と、前記外周壁の内面及び前記内周壁の外面を間隔をあけた状態に連結する連結部とを有し、前記位置調整部は、前記連結部の端部及び前記外周壁の内面に連続するように配置形成されることを特徴とする。
【0009】
このような請求項2の特徴を有する本発明によれば、上記配置の位置調整部であることから、成形金型の構造を複雑にせずに位置調整部を形成することができる。
【0010】
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の筐体において、前記位置調整部は、前記連結部から前記縁に向けてのびるリブ状に形成され、且つ、先端に案内部分としてのテーパが形成されることを特徴とする。
【0011】
このような請求項3の特徴を有する本発明によれば、リブ状の位置調整部であることから、少ない樹脂材料の追加で防水性や気密性を確保することができる。また、先端のテーパにてカバー側をスムーズに案内できることから、作業性を良好にすることもできる。
【0012】
請求項4に記載の本発明は、請求項1、2又は3に記載の筐体において、前記位置調整部は、前記フレーム周壁及び前記カバーの嵌合部分としてのフレーム側ロック部及びカバー側ロック部の位置に合わせて配置形成されることを特徴とする。
【0013】
このような請求項4の特徴を有する本発明によれば、上記配置の位置調整部であることから、嵌合時の影響(例えば一方のロック部に対し他方のロック部が乗り越えようとした時、弾性変形による力がカバーのズレ方向に作用するような場合の影響)を受けたとしても、フレーム周壁の縁に対するカバーのパッキン溝の位置を調整することができる。そのため、パッキン溝に組み付けられるパッキンの例えばセンター位置をフレーム周壁の縁に確実に押し付けることができ、以て防水性や気密性を確保することができる。
【0014】
請求項5に記載の本発明は、請求項4に記載の筐体において、前記フレーム側ロック部は、外側に突出する突起形状に形成され、前記カバー側ロック部は、前記回転移動の際に前記突起形状の前記フレーム側ロック部を乗り越えて係止される略コ字状の枠形状に形成され、前記フレーム側ロック部の係止面は、前記カバー側ロック部の被係止面に対し、前記フレーム側ロック部の先端から基端に向けて隙間が大きくなるような傾いた形状に形成されることを特徴とする。
【0015】
このような請求項5の特徴を有する本発明によれば、フレーム側ロック部の係止面とカバー側ロック部の被係止面とを面で摺接させないことから、カバー側ロック部の弾性復帰の際の摩擦抵抗を低減することができる。これにより、カバー側ロック部を勢いよく一気に弾性復帰させることができ、結果、大きな嵌合音を生じさせて作業者に確実に嵌合したことを認識させることができる。確実に嵌合したことを認識させれば、作業性の向上を図ることができるのは勿論のこと、半嵌合を防止して信頼性を高めることもできる。尚、請求項5での位置調整部の作用については、実施例の欄で詳細に説明するものとする。
【0016】
また、上記課題を解決するためになされた請求項6に記載の本発明の電気接続箱は、複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、該電子部品ブロックの組み付け先となる請求項1、2、3、4又は5に記載の筐体とを備えることを特徴とする。
【0017】
このような請求項6の特徴を有する本発明によれば、上記筐体の効果が得られ、結果、より良い電気接続箱を提供することができる。
【0018】
また、上記課題を解決するためになされた請求項7に記載の本発明のワイヤハーネスは、端末に請求項6に記載の電気接続箱を備えて自動車に配索されることを特徴とする。
【0019】
このような請求項7の特徴を有する本発明によれば、電気接続箱の防水性や気密性を確保した、より良いワイヤハーネスを提供することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の筐体によれば、防水性や気密性を確保することができるという効果を奏する。また、本発明の電気接続箱及びワイヤハーネスによれば、より良いものを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の筐体を含む電気接続箱の一実施形態を示す斜視図である。
図2】電気接続箱の平面図である。
図3図2のA−A線断面図である。
図4図3の一点鎖線Bの拡大図である。
図5】嵌合部分の図であり、(a)は斜視図、(b)はフレーム側ロック部の斜視図、(c)はカバー側ロック部の斜視図である。
図6】フレームの要部を拡大した断面図である。
図7】位置調整部の図であり、(a)は図6の矢印Cから見た図、(b)は図6の矢印Dから見た図である。
図8】アッパーカバーの要部を拡大した断面図である。
図9】嵌合開始時の要部を拡大した断面図である。
図10】嵌合途中時の要部を拡大した断面図である。
図11】嵌合途中時の要部を拡大した断面図である。
図12図11の一点鎖線円Eの拡大図である。
図13図11の一点鎖線円Fの拡大図である。
図14】嵌合終了時の要部を拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
自動車に配索されるワイヤハーネスは、この端末に電気接続箱を備える。電気接続箱は、複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、この電子部品ブロックの組み付け先となる筐体とを備えて構成される。筐体は、フレーム周壁の縁で囲まれた開口部をカバーが回転移動して覆う構造を有する。筐体は、開口部を有するフレーム周壁と、回転移動により開口部を覆うカバーと、カバーに組み付けられるパッキンとを備えて構成される。パッキンは、カバーに形成されるパッキン溝に組み付けられる。フレーム周壁は、このフレーム周壁の縁に対するパッキン溝の位置を調整するための位置調整部を有する。
【実施例】
【0023】
以下、図面を参照しながら実施例を説明する。図1は本発明の筐体を含む電気接続箱の一実施形態を示す斜視図である。また、図2は電気接続箱の平面図、図3図2のA−A線断面図、図4図3の一点鎖線Bの拡大図、図5は嵌合部分の図、図6はフレームの要部拡大断面図、図7は位置調整部の図、図8はアッパーカバーの要部拡大断面図、図9は嵌合開始時の要部拡大断面図、図10図11は嵌合途中時の要部拡大断面図、図12図11の一点鎖線円Eの拡大図、図13図11の一点鎖線円Fの拡大図、図14は嵌合終了時の要部拡大断面図である。尚、図中の矢印Pは上下方向、矢印Qは左右方向、矢印Rは前後方向を示すものとする。
【0024】
<電気接続箱1の構成について>
図1ないし図3において、電気接続箱1は、外部に露出した状態でトラックに搭載される(一例であるものとする)。具体的には、トラックにおけるキャビンと荷台との間に搭載される(一例であるものとする)。このような電気接続箱1は、電子部品ブロック2と、この電子部品ブロック2を収容するための筐体3と、筐体3に組み付けられる後述のパッキン48(図4参照)とを備えて構成される。また、電気接続箱1は、筐体3の内部にワイヤハーネス4が引き込まれるように構成される(ワイヤハーネス4は、この端末等の所定位置に電気接続箱1を備えて自動車に配索される)。
【0025】
電気接続箱1は、以下の説明で分かるようになるが、防水性や気密性を確保するための構造を有し、この構造に特徴を有する。
【0026】
<電子部品ブロック2について>
図3において、電子部品ブロック2は、複数の電子部品が組み付けられる部材として備えられる。また、電子部品ブロック2は、上記電子部品が所定回路に接続される部材として備えられる。具体的には、リレーが樹脂製のリレー組み付け部(符号省略)に組み付けられるとともに、ヒューズが樹脂製のヒューズ組み付け部(符号省略)に組み付けられるような部材として備えられる(電子部品ブロック2の構成は一例であるものとする)。
【0027】
以上のような電子部品ブロック2は、カセット式のものであり、後述するフレーム5に対して着脱自在に組み付けられる。電子部品ブロック2に関しては、この名称をカセットブロック2と読み替えてもよいものとする。
【0028】
<筐体3の構成について>
図1ないし図3において、筐体3は、絶縁性を有する樹脂製の部材の組み合わせであって、具体的には、電気ブロック2が着脱自在に組み付けられるフレーム5と、このフレーム5の上部開口部6(開口部)を覆うアッパーカバー7(カバー)と、フレーム5の下部開口部8を覆うロアカバー9とを備えて構成される。このような筐体3には、一対の固定脚部10と、単独の固定脚部10とが設けられる。また、筐体3には、ワイヤハーネス4が挿通される(引き込まれる)挿通部12が設けられる。
【0029】
尚、上部開口部6(開口部)は、後述するフレーム周壁13を構成する外周壁16の縁19によって囲まれる開口部分であるものとする。また、上部開口部6は、図中の上側となる位置の開口部分であるとともに、アッパーカバー7(カバー)側の開口部分でもあるものとする。
【0030】
<フレーム5の構成について>
図1及び図3において、フレーム5は、樹脂成形品であって、フレーム周壁13と、このフレーム周壁13の一側部14に設けられる固定ベース15と、固定ベース15に設けられる上記一対の固定脚部10とを有して図示形状に形成される。
【0031】
<フレーム周壁13について>
図1及び図3において、フレーム周壁13は、矢印Pの上下方向にのびて、この高さがある外周壁16と、外周壁16の内側に配設される内周壁17と、外周壁16の内面18及び内周壁17の外面11を間隔をあけた状態に連結する複数の連結部20とを有する。外周壁16及び内周壁17は、上下が開口する枠形状の部分に形成される。複数の連結部20は、上下方向にのびるリブ状に形成される。フレーム周壁13は、以上から分かるように、二重壁となる構造に形成される。尚、複数あるうちの一部の連結部20には、この上端(端部)に後述する位置調整部39が連成される(位置調整部39は本発明の特徴部分である)。
【0032】
フレーム周壁13の一側部14には、上記の如く固定ベース15が設けられる。また、一側部14の反対側となる他側部21には、アッパーカバー7に対する嵌合部分としてのフレーム側ロック部22が3つ形成される(数は一例であるものとする)。この他、内周壁17の内面には、電子部品ブロック2に対する取り付け部(符号省略)が形成される。また、外周壁16の上端には、継ぎ目部23が形成される。
【0033】
<固定ベース15及び固定脚部10について>
図1ないし図3において、固定ベース15は、一側部14の上側に設けられ、左右方向にのびる形状に形成される。固定ベース15は、アッパーカバー7の回転中心の位置に合わせて配置される。このような固定ベース15には、一対の固定脚部10の他に、3つの突起係合部24が形成される(数は一例であるものとする)。
【0034】
<突起係合部24について>
図2ないし図4において、突起係合部24は、アッパーカバー7の後述する突起44が挿通される部分に形成される。また、突起係合部24は、挿通された突起44が係合状態になるような部分にも形成される。尚、突起44との係合状態とは、アッパーカバー7の回転移動が可能になるような係合状態であるものとする。
【0035】
<フレーム側ロック部22について>
図3ないし図6において、フレーム側ロック部22は、フレーム周壁13に対しアッパーカバー7を嵌合状態にするための部分であって、フレーム周壁13の他側部21から外側(前方に)に突出する突起形状に形成される。このようなフレーム側ロック部22には、上面25と、第一案内面26と、先端面27と、第二案内面28と、下面29(係止面)と、一対の側面30とが形成される。
【0036】
上面25は、外周壁16の外面(フレーム周壁13の他側部21)に対し直交するような面に形成される。また、上面25は、前後方向に沿ってのびるような面に形成される。第一案内面26は、上面25よりも外側に配置され且つ斜め下に傾斜するような面に形成される。また、第一案内面26は、後述するカバー側ロック部47を案内しつつ、このカバー側ロック部47を外側に開かせるような面に形成される。先端面27は、フレーム側ロック部22の突出先端に位置する面に形成される。先端面27は、この上端に第一案内面26が連続し、下端には第二案内面28が連続するような面に形成される。先端面27は、外周壁16の外面に対し平行な面に形成される。
【0037】
第二案内面28は、カバー側ロック部47が元の位置に弾性復帰する際に、このカバー側ロック部47を案内するような面に形成される。第二案内面28は、第一案内面26に比べて短い面に形成される。下面29は、上面25の反対側に位置するような面に形成される。また、下面29は、上面25に対して非平行な面に形成される。すなわち下面29は、第二案内面28から外周壁16の外面に向けて斜め上に傾斜するような面に形成される。尚、下面29は、別な言い方をすれば、後述するカバー側ロック部47の被係止面61に対し、第二案内面28から外周壁16の外面に向けて次第に隙間が大きくなるような傾いた面に形成される。下面29は、上記被係止面61に対し摩擦抵抗が少なくなるような(面同士の接触にならないような)面に形成される。
【0038】
一対の側面30は、左右両側に位置するような面に形成される。尚一対の側面30の左右両側には、適宜間隔をあけて保護壁31がそれぞれ配置形成される。この一対の保護壁31は、フレーム側ロック部22と後述するカバー側ロック部47との嵌合状態を外因から保護することができるように形成される。一対の保護壁31は、本実施例において、外周壁16の外面から突出する壁状の部分に形成される。
【0039】
以上のようなフレーム側ロック部22は、後述する継ぎ目部23の下部近傍に配置形成される。
【0040】
<継ぎ目部23について>
図4及び図6において、継ぎ目部23は、アッパーカバー7が係合する部分に形成される。具体的には、継ぎ目となる部分に形成される。継ぎ目部23は、上記の如く、外周壁16の上端に位置するように配置形成される。このような継ぎ目部23には、外面32と、内面33と、上面34と、縁部35とが形成される。
【0041】
外面32は、外周壁16の外面と同じ位置になるような面に形成される。また、フレーム側ロック部22がある部分の外面32は、後述するカバー側ロック部47が弾性復帰する際に、このカバー側ロック部47が突き当たり、その衝撃で大きな嵌合音が生じるような面に形成される。内面33は、外周壁16の内面18よりも内側に位置するような面に形成される。内面33は、外面32や外周壁16の内面18、内周壁17の外面11に対し平行になるような面に形成される。尚、このような内面33に対しては、縁部35の後述する縁部内面37が連続するように形成される。
【0042】
上面34は、本実施例において、連結部20の上端(端部)の位置に合わせて配置される。このような上面34には、上方に突出する形状の縁部35が連成される。縁部35は、アッパーカバー7の後述する継ぎ目部45に組み付けられるパッキン48(後述する)に対し、これが押し付けられると弾性変形をさせることができる部分に形成される。このような縁部35には、上述の縁19と、縁部外面36と、縁部内面37と、傾斜面38と、位置調整部39とが形成される。
【0043】
縁19は、アッパーカバー7の後述する継ぎ目部45の内壁51が当接した時に、これを内側に案内することができるような部分に形成される。また、縁19は、アッパーカバー7の上記パッキン48(後述する)が押し付けられる部分に形成される。縁部外面36は、継ぎ目部23の外面32に対し上面34の分だけ内側に配置されるような面に形成される。尚、縁部外面36は、本実施例において、外周壁16の内面18よりも若干外側に配置される。傾斜面38は、縁部外面36と縁19とを繋ぐ傾斜する面に形成される。縁部内面37は、継ぎ目部23の内面33に対し同一平面で連続する面に形成される。
【0044】
<位置調整部39について>
図4図6、及び図7において、位置調整部39は、本発明の特徴部分であって、縁部内面37に連成される。また、位置調整部39は、連結部20の上端(端部)に連成される。位置調整部39は、連結部20の幅で上方に突出する(縁19に向けてのびる)断面半円形のリブ状に形成される(一例であるものとする)。このような位置調整部39は、アッパーカバー7の後述する継ぎ目部45の内壁51を内側に戻そうとすることができるように形成される(後述する)。また、位置調整部39は、上記継ぎ目部45の内壁51を内側に戻そうとすることで、後述する継ぎ目部45のパッキン溝53の位置を縁19に対し調整することができるように形成される(別な言い方をすれば、上記パッキン48の例えばセンター位置が縁19に確実に押し付けられるように形成される)。位置調整部39の先端には、継ぎ目部45の内壁51を案内する部分としてテーパ40が形成される。
【0045】
位置調整部39は、少なくともフレーム側ロック部22の位置に合わせて配置される。尚、この配置に関しては、アッパーカバー7の後述する継ぎ目部45が後述するカバー側ロック部47の弾性変形により外側へ移動しようとしても、これを規制して位置ズレを防止することができる配置であれば特に限定されないものとする。本実施例の位置調整部39は、フレーム側ロック部22に嵌合する上記カバー側ロック部47の後述する一対のアーム部56の基端位置に合わせて配置される。
【0046】
本実施例の位置調整部39は、連結部20の幅で上方に突出する形状であることから、成形金型の構造を複雑にするようなことがないのは勿論である。また、本実施例の位置調整部39は、リブ状で実質的に小さく、フレーム側ロック部22の位置に合わせて配置されることから、使用する樹脂材料が僅かで、コスト面の影響が小さいのも勿論である。尚、縁部内面37を全体的に厚くして、これを位置調整部39にすることも可能であるが、この場合、使用する樹脂材料が多くなってしまうことから、本実施例のような形状・配置の位置調整部39が好ましいということが分かる。
【0047】
<アッパーカバー7(カバー)の構成について>
図1ないし図3において、アッパーカバー7は、上記の如くフレーム5の上部開口部6(開口部)を覆うための樹脂成形品であって、天井壁41と、この天井壁41の周縁に連続するカバー周壁42と、カバー周壁42の一側部43に設けられる3つの突起44と(数は一例であるものとする)、カバー周壁42の下端に設けられる継ぎ目部45と、一側部43の反対側の他側部46に設けられる3つのカバー側ロック部47と(数は一例であるものとする)、を有して図示形状に形成される。アッパーカバー7は、図からも分かるように、フレーム5に対して別体の部材になるものである。
【0048】
<パッキン48について>
図4において、アッパーカバー7には、防水性(気密性)を確保するためのパッキン48が組み付けられる。具体的には、後述する継ぎ目部45にパッキン48が組み付けられる。パッキン48は、ゴム又はエラストマー製のシール部材であって、環状のものに形成される。また、断面が矩形状のものに形成される。
【0049】
<突起44について>
図2及び図3において、3つの突起44は、フレーム周壁13の3つの突起係合部24の位置に合わせて配置形成される。また、3つの突起44は、アッパーカバー7の後述する回転移動の際の回転中心の位置に合わせて配置形成される。3つの突起44は、フレーム周壁13の3つの突起係合部24に対しこれを挿通すると、自身が(突起44が)上述の係合状態になるような部分に形成される。突起44には、凸部49が形成される。この凸部49は、仮に突起44が突起係合部24から抜けようとしても、突起係合部24に対し引っ掛かるような抜け止め部分に形成される。
【0050】
<継ぎ目部45について>
図3図4、及び図8において、継ぎ目部45は、フレーム周壁13の継ぎ目部23に係合する部分に形成される。継ぎ目部45は、上記の如く、カバー周壁42の下端に位置するように配置形成される。このような継ぎ目部45には、外壁50と、内壁51と、天井壁52と、パッキン溝53とが形成される。継ぎ目部45は、図示のような断面コ字状の部分に形成される。パッキン溝53は、外壁50、内壁51、及び天井壁52に囲まれて形成される。このようなパッキン溝53は、パッキン48の組み付け先になる部分に形成される。パッキン溝53は、内壁51の端部54からパッキン48が突出しないような深底の溝に形成される。また、パッキン溝53は、アッパーカバー7を回転移動させた際に、フレーム周壁13の縁部35に差し込まれ、この後に縁部35の縁19に対してパッキン48が押し付けられるような溝に形成される。外壁50の先端側には、段部55が形成される。この段部55は、フレーム周壁13の継ぎ目部23の外面32及び上面34に対応する部分に形成される。外壁50の外面には、カバー側ロック部47が連成される。
【0051】
<カバー側ロック部47について>
図3図5、及び図8において、カバー側ロック部47は、フレーム周壁13のフレーム側ロック部22に対し嵌合する部分であって、一対のアーム部56と、被係止部57とを有してコ字状に形成される。一対のアーム部56は、この各基端部分がアッパーカバー7の継ぎ目部45における外壁50の外面に連成される。一対のアーム部56は、この先端部分が下側にのびるようなアーム状の部分(リブ状の部分)に形成される。
【0052】
被係止部57は、一対のアーム部56の先端部分を繋ぐような左右方向にのびる部分に形成される。このような被係止部57には、第一摺接面58と、第二摺接面59と、第三摺接面60と、被係止面61とが形成される。第一摺接面58は、フレーム側ロック部22の第一案内面26を摺接する面に形成される。第二摺接面59は、フレーム側ロック部22の先端面27を摺接する面に形成される。第三摺接面60は、フレーム側ロック部22の先端面27及び第二案内面28の連続部分を摺接する面に形成される。被係止面61は、フレーム側ロック部22に係止される面に形成される。尚、被係止面61は、上述の如く、フレーム側ロック部22の下面29(係止面)に対し面同士の接触にならないような面に形成される。
【0053】
<アッパーカバー7の組み付けについて>
図9ないし図14を参照しながらアッパーカバー7の組み付けについて以下に説明をする。
【0054】
図9において、アッパーカバー7の組み付けは、先ずアッパーカバー7を斜めの状態にし、そして、アッパーカバー7の突起44(図3参照)をフレーム周壁13の突起係合部24(図3参照)に挿通することで開始される。突起44は、突起係合部24に挿通されることで係合状態になり、この係合状態の部分近傍にアッパーカバー7の回転中心が生じるようになる。
【0055】
次に、アッパーカバー7を回転移動させると(図9の場合、右回りに回転移動させると)、フレーム周壁13の他側部21及びアッパーカバー7の他側部46がある側では、フレーム周壁13の継ぎ目部23に対するアッパーカバー7の継ぎ目部45の係合が開始される。また、フレーム周壁13のフレーム側ロック部22に対するアッパーカバー7のカバー側ロック部47の嵌合も開始される。具体的には、継ぎ目部23の縁部35の縁19に対し継ぎ目部45の内壁51の端部54が当接して係合が開始される。また、フレーム側ロック部22の第一案内面26に対しカバー側ロック部47の第一摺接面58が摺接して嵌合も開始される。係合開始時は、縁19に対してパッキン48がまだ押し付けられない状態にある。尚、図9の状態では、パッキン溝53の溝内面はほぼ並行で弾性変形は極僅かである(この時の角度をθ1とするものとする)。
【0056】
図10において、アッパーカバー7を更に回転移動させると、継ぎ目部45の内壁51が継ぎ目部23の縁部35の縁部内面37を摺接するような状態で係合が進行する。また、カバー側ロック部47の第二摺接面59(図8参照)がフレーム側ロック部22の第一案内面26及び先端面27(図6参照)の連続部分を摺接するような状態で嵌合も進行する。図10の状態では、パッキン48が縁19に対してまだ押し付けられない状態にある(若しくは丁度当接した状態にある)。尚、図10の状態では、カバー側ロック部47が外側に引っ張られるような力が作用することから、パッキン溝53の溝内面の間隔が若干広がるような弾性変形が生じ始める(この時の角度をθ2とするものとする。θ2>θ1)。
【0057】
図11ないし図13において、アッパーカバー7を更に回転移動させると、継ぎ目部45の内壁51が継ぎ目部23の位置調整部39のテーパ40に案内されるような状態で係合が進行する。また、カバー側ロック部47の第二摺接面59及び第三摺接面60の連続部分がフレーム側ロック部22の先端面27及び第二案内面28の連続部分の位置まで来るような状態で嵌合も進行する。図11ないし図13の状態では、パッキン48が縁19に対し押し付けられて弾性変形した状態にある。尚、図11ないし図13の状態では、カバー側ロック部47が外側に引っ張られるような力が作用することから、また、継ぎ目部45の内壁51が継ぎ目部23の位置調整部39のテーパ40に案内されて内側に引っ張られるような力も作用することから、パッキン溝53の溝内面の間隔が略ハ字状に広がるような状態になる(この時の角度をθ3とするものとする。θ3>θ2>θ1)。
【0058】
図14において、アッパーカバー7を更に回転移動させると、カバー側ロック部47が弾性復帰して一気に元の状態に戻り、カバー側ロック部47がフレーム側ロック部22に嵌って嵌合が完了する。この時、カバー側ロック部47の動きにより、カバー側ロック部47がフレーム周壁13の側に打ち付けられて「パチン」という比較的大きな嵌合音が発生する。また、カバー側ロック部47の動きにより、継ぎ目部45の内壁51が継ぎ目部23の位置調整部39に案内され、これにより継ぎ目部45が内側に移動することから、パッキン48はこのセンター位置で縁19に押し付けられる。以上により、継ぎ目部45及び継ぎ目部23同士も係合してアッパーカバー7の組み付けが完了する。
【0059】
<筐体3の効果について>
以上、図1ないし図14を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態である電気接続箱1の筐体3によれば、フレーム周壁13の縁19に対するアッパーカバー7のパッキン溝53の位置を位置調整部39が調整することから、パッキン溝53に組み付けられるパッキン48のセンター位置をフレーム周壁13の縁19に確実に押し付けることができる。そのため筐体3は、防水性や気密性を確保することができる。
【0060】
また、筐体3によれば、位置調整部39がフレーム側ロック部22及びカバー側ロック部47の位置に合わせて配置形成されることから、嵌合時の影響(弾性変形による力がアッパーカバー7のズレ方向に作用するような場合の影響)を受けたとしても、フレーム周壁13の縁19に対するアッパーカバー7のパッキン溝53の位置を調整することができる。そのため、パッキン溝53に組み付けられるパッキン48のセンター位置をフレーム周壁13の縁19に確実に押し付けることができ、以て防水性や気密性を確保することができる。
【0061】
また、筐体3によれば、フレーム側ロック部22の係止面(下面29)とカバー側ロック部47の被係止面61とを面で摺接させないことから、カバー側ロック部47の弾性復帰の際の摩擦抵抗を低減することができる。これにより、カバー側ロック部47を勢いよく一気に弾性復帰させることができ、結果、大きな嵌合音を生じさせて作業者に確実に嵌合したことを認識させることができる。確実に嵌合したことを認識させれば、作業性の向上を図ることができるのは勿論のこと、半嵌合を防止して信頼性を高めることもできる。
【0062】
この他、筐体3の上記効果が得られることから、より良い電気接続箱1やワイヤハーネス4を提供することができる。
【0063】
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0064】
1…電気接続箱、 2…電子部品ブロック、 3…筐体、 4…ワイヤハーネス、 5…フレーム、 6…上部開口部(開口部)、 7…アッパーカバー(カバー)、 8…下部開口部、 9…ロアカバー、 10…固定脚部、 11…外面、 12…挿通部、 13…フレーム周壁、 14…一側部、 15…固定ベース、 16…外周壁、 17…内周壁、 18…内面、 19…縁、 20…連結部、 21…他側部、 22…フレーム側ロック部、 23…継ぎ目部、 24…突起係合部、 25…上面、 26…第一案内面、 27…先端面、 28…第二案内面、 29…下面(係止面)、 30…側面、 31…保護壁、 32…外面、 33…内面、 34…上面、 35…縁部、 36…縁部外面、 37…縁部内面、 38…傾斜面、 39…位置調整部、 40…テーパ、 41…天井壁、 42…カバー周壁、 43…一側部、 44…突起、 45…継ぎ目部、 46…他側部、 47…カバー側ロック部、 48…パッキン、 49…凸部、 50…外壁、 51…内壁、 52…天井壁、 53…パッキン溝、 54…端部、 55…段部、 56…アーム部、 57…被係止部、 58…第一摺接面、 59…第二摺接面、 60…第三摺接面、 61…被係止面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14