特開2019-198145(P2019-198145A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2019-198145フレーム、電気接続箱及びワイヤハーネス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-198145(P2019-198145A)
(43)【公開日】2019年11月14日
(54)【発明の名称】フレーム、電気接続箱及びワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/16 20060101AFI20191018BHJP
   H02G 3/08 20060101ALI20191018BHJP
   B60R 16/02 20060101ALI20191018BHJP
【FI】
   H02G3/16
   H02G3/08 080
   B60R16/02 610B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-89718(P2018-89718)
(22)【出願日】2018年5月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100175536
【弁理士】
【氏名又は名称】高井 智之
(74)【代理人】
【識別番号】100075959
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 保
(72)【発明者】
【氏名】池田 達彦
(72)【発明者】
【氏名】垣見 孝明
(72)【発明者】
【氏名】藤本 昂
(72)【発明者】
【氏名】加藤 哲也
【テーマコード(参考)】
5G361
【Fターム(参考)】
5G361AA06
5G361AB09
5G361AC03
5G361AC09
5G361BA06
5G361BC01
5G361BC02
(57)【要約】
【課題】浸入した水分の勢いを弱めて防水に寄与することが可能なフレームを提供する。また、このフレームを構成に含む電気接続箱やワイヤハーネスも提供する。
【解決手段】
自動車に配索されるワイヤハーネス4は、この端末に電気接続箱1を備える。電気接続箱1は、電子部品ブロック2と筐体3とを備えて構成される。筐体3は、二重壁の構造を有するフレーム5を備えて構成される。フレーム5は、内周壁18及び外周壁17を連結する複数の連結リブ21と、内周壁18及び外周壁17の間で複数の連結リブ21により区画形成される複数の隙間22とを有する。複数の隙間22のうち少なくとも水分が通過可能になる1つは、内周壁18及び外周壁17の一端25から他端26に向けて真っ直ぐのびる直線状隙間32と、この直線状隙間32とは別の非直線状隙間33とを有して構成される。非直線状隙間33の中間には、直線状隙間32を横切る部分34が生じる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内壁と、該内壁の外側に設けられる外壁と、前記内壁及び前記外壁を連結する複数の連結リブと、前記内壁及び前記外壁の間で前記複数の連結リブにより区画形成される複数の隙間とを有し、
該複数の隙間のうち少なくとも水分が通過可能になる1つは、前記内壁及び前記外壁の一端から他端に向けてのびる直線状隙間と、該直線状隙間を横切る部分が生じて前記一端から前記他端に向けてのびる非直線状隙間とを有して構成される
ことを特徴とするフレーム。
【請求項2】
請求項1に記載のフレームにおいて、
前記複数の連結リブが並ぶ方向を幅方向とすると、前記一端における前記直線状隙間の幅は前記非直線状隙間の幅よりも狭くなる
ことを特徴とするフレーム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のフレームにおいて、
前記横切る部分は、前記一端及び前記他端間の略中央位置に生じる
ことを特徴とするフレーム。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載のフレームにおいて、
前記外壁の外面は、少なくとも前記他端側が凹凸形状に形成される
ことを特徴とするフレーム。
【請求項5】
複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、該電子部品ブロックの組み付け先になる筐体とを備え、
該筐体は、請求項1、2、3又は4に記載のフレームと、該フレームの一端側の開口部を覆うロアカバーと、前記フレームの他端側の開口部を覆うアッパーカバーとを備えて構成される
ことを特徴とする電気接続箱。
【請求項6】
端末に請求項5に記載の電気接続箱を備えて自動車に配索される
ことを特徴とするワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重壁の構造を有するフレームに関する。また、このフレームを採用する電気接続箱や、電気接続箱を備えて自動車に配索されるワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車に搭載される電気接続箱は、電子部品ブロックと、この電子部品ブロックを収容するための筐体とを備えて構成される(例えば下記特許文献1参照)。電子部品ブロックは、複数の電子部品が組み付けられるとともに、この電子部品が所定回路に接続されるような状態に形成される。一方、筐体は、電子部品ブロックが組み付け固定されるフレームと、このフレームの一端側(下側)の開口部を覆うロアカバーと、フレームの他端側(上側)の開口部を覆うアッパーカバーとを備えて構成される。フレームは、内壁及び外壁を含む二重壁の構造を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−25802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術にあっては、例えば高圧洗浄が行われて洗浄水が当たると、フレームの一端とロアカバーとの継ぎ目部分から水分が浸入することがあり、この場合、水分が二重壁の構造の部分(内壁と外壁との間)を真っ直ぐ上昇するような状態の所謂「吹き上がり」が生じると、電子部品ブロックの電子部品に水分が掛かってしまうという虞があった。そこで、本願発明者は浸入した水分の勢いを弱めることが防水(水掛かり防止)に有効であるという考えに至った。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、浸入した水分の勢いを弱めて防水に寄与することが可能なフレームの提供を課題とする。また、このフレームを採用する電気接続箱やワイヤハーネスの提供も課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明のフレームは、内壁と、該内壁の外側に設けられる外壁と、前記内壁及び前記外壁を連結する複数の連結リブと、前記内壁及び前記外壁の間で前記複数の連結リブにより区画形成される複数の隙間とを有し、該複数の隙間のうち少なくとも水分が通過可能になる1つは、前記内壁及び前記外壁の一端から他端に向けてのびる直線状隙間と、該直線状隙間を横切る部分が生じて前記一端から前記他端に向けてのびる非直線状隙間とを有して構成されることを特徴とする。
【0007】
このような請求項1の特徴を有する本発明によれば、水分が浸入した場合、直線状隙間を真っ直ぐ吹き上げようとする水分に対し、非直線状隙間を介して吹き上げようとする水分が横切るようになることから、横切る部分で水分の勢いを弱めることができる。従って、防水に寄与することができる。
【0008】
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のフレームにおいて、前記複数の連結リブが並ぶ方向を幅方向とすると、前記一端における前記直線状隙間の幅は前記非直線状隙間の幅よりも狭くなることを特徴とする。
【0009】
このような請求項2の特徴を有する本発明によれば、隙間の幅の違いにより、直線状隙間を真っ直ぐ吹き上げようとする水分の量よりも、非直線状隙間を介して吹き上げようとする水分の量の方が多くなることから、横切る部分での水分の量に差が生じ、結果、より確実に水分の勢いを弱めることができる。従って、防水に寄与することができる。
【0010】
請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のフレームにおいて、前記横切る部分は、前記一端及び前記他端間の略中央位置に生じることを特徴とする。
【0011】
このような請求項3の特徴を有する本発明によれば、内壁及び外壁の一端から距離を持たせることで、吹き上げようとする水分の勢いを重力により若干弱め、その上で水分が横切るようにすることから、より確実に水分の勢いを弱めることができる。従って、防水に寄与することができる。
【0012】
請求項4に記載の本発明は、請求項1、2又は3に記載のフレームにおいて、前記外壁の外面は、少なくとも前記他端側が凹凸形状に形成されることを特徴とする。
【0013】
このような請求項4の特徴を有する本発明によれば、上記は内壁及び外壁の一端からの水分の浸入に対してであり、ここでは内壁及び外壁の他端から浸入しようとする水分の勢いを、他端から浸入する前に弱めることができる。すなわち、外壁の外面における凹凸形状の部分で水分の勢いを弱めることができる。従って、防水に寄与することができる。
【0014】
また、上記課題を解決するためになされた請求項5に記載の本発明の電気接続箱は、複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、該電子部品ブロックの組み付け先になる筐体とを備え、該筐体は、請求項1、2、3又は4に記載のフレームと、該フレームの一端側の開口部を覆うロアカバーと、前記フレームの他端側の開口部を覆うアッパーカバーとを備えて構成されることを特徴とする。
【0015】
このような請求項5の特徴を有する本発明によれば、電子部品ブロックへの水掛かりを防止することができる。従って、防水性のある電気接続箱を提供することができる。
【0016】
また、上記課題を解決するためになされた請求項6に記載の本発明のワイヤハーネスは、端末に請求項5に記載の電気接続箱を備えて自動車に配索されることを特徴とする。
【0017】
このような請求項6の特徴を有する本発明によれば、上記電気接続箱を備えることから、より良いワイヤハーネスを提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のフレームによれば、浸入した水分の勢いを弱めて防水に寄与することができるという効果を奏する。また、本発明の電気接続箱及びワイヤハーネスによれば、より良いものを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明のフレームを備えた電気接続箱の一実施形態を示す斜視図である。
図2】電気接続箱の平面図である。
図3図2のA−A線断面図である。
図4図3の要部拡大図である。
図5図2のB−B線断面図である。
図6図5の要部拡大図である。
図7図6の斜視図である。
図8】比較例としての連結リブを示す断面図である。
図9】電気接続箱の他の一実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
自動車に配索されるワイヤハーネスは、この端末に電気接続箱を備える。電気接続箱は、複数の電子部品が組み付けられる電子部品ブロックと、この電子部品ブロックの組み付け先になる筐体とを備えて構成される。筐体は、フレームと、このフレームの一端側の開口部を覆うロアカバーと、フレームの他端側の開口部を覆うアッパーカバーとを備えて構成される。フレームは、二重壁の構造を有する。具体的には、内壁と、この外側に設けられる外壁と、内壁及び外壁を連結する複数の連結リブと、内壁及び外壁の間で複数の連結リブにより区画形成される複数の隙間とを有する。複数の隙間のうち少なくとも水分が通過可能になる1つは、内壁及び外壁の一端から他端に向けて真っ直ぐのびる直線状隙間と、この直線状隙間とは別の非直線状隙間とを有して構成される。非直線状隙間は、上記一端から上記他端に向けてのび且つ中間に直線状隙間を横切る部分が生じる。
【実施例】
【0021】
以下、図面を参照しながら実施例を説明する。図1は本発明のフレームを備えた電気接続箱の一実施形態を示す斜視図である。また、図2は電気接続箱の平面図、図3図2のA−A線断面図、図4図3の要部拡大図、図5図2のB−B線断面図、図6図5の要部拡大図、図7図6の斜視図、図8は比較例としての連結リブを示す断面図、図9は電気接続箱の他の一実施形態を示す斜視図である。尚、図中の矢印Pは上下方向、矢印Qは左右方向、矢印Rは前後方向を示すものとする。
【0022】
<電気接続箱1の構成について>
図1ないし図3において、電気接続箱1は、外部に露出した状態でトラックに搭載される(一例であるものとする)。具体的には、トラックにおけるキャビンと荷台との間に搭載される(一例であるものとする)。このような電気接続箱1は、電子部品ブロック2と、この電子部品ブロック2を収容するための筐体3とを備えて構成される。また、電気接続箱1は、筐体3の内部にワイヤハーネス4が引き込まれるように構成される。ワイヤハーネス4は、この端末等の所定位置に電気接続箱1を備えて自動車に配索される。
【0023】
電気接続箱1は、後述するが、例えば高圧洗浄で浸入してきた水分の勢いを弱めて、電子部品ブロック2への水掛かり防止に寄与することができる構造に特徴を有する。
【0024】
<電子部品ブロック2について>
図3において、電子部品ブロック2は、複数の電子部品が組み付けられる部材として備えられる。また、電子部品ブロック2は、上記電子部品が所定回路に接続される部材として備えられる。具体的には、リレーが樹脂製のリレー組み付け部(符号省略)に組み付けられるとともに、ヒューズが樹脂製のヒューズ組み付け部(符号省略)に組み付けられる部材として備えられる(電子部品ブロック2の構成は一例であるものとする)。
【0025】
以上のような電子部品ブロック2は、カセット式のものであり、後述するフレーム5に対して着脱自在に組み付けられる。電子部品ブロック2に関しては、この名称をカセットブロック2と読み替えてもよいものとする。
【0026】
<筐体3の構成について>
図1ないし図3において、筐体3は、絶縁性を有する樹脂製の部材の組み合わせであって、具体的には、電気ブロック2が着脱自在に組み付けられるフレーム5と、このフレーム5の上部開口部6(他端側の開口部)を覆うアッパーカバー7と、フレーム5の下部開口部8(一端側の開口部)を覆うロアカバー9とを備えて構成される。このような筐体3には、一対の固定脚部10と、単独の固定脚部10とが設けられる。また、筐体3には、ワイヤハーネス4が挿通される(引き込まれる)挿通部12が設けられる。
【0027】
<フレーム5について>
図1及び図3において、フレーム5は、樹脂成形品であって、内部に電気ブロック2が組み付けられるフレーム周壁13を有する。このフレーム周壁13の後側には、上記一対の固定脚部10と、アッパーカバー7の回転移動の際の係合部分(符号省略)とが形成される。また、フレーム周壁13の前側には、アッパーカバー7のカバー側ロック部11に対するフレーム側ロック部14が形成される。また、フレーム周壁13の前側及び後側には、ロアカバー9のカバー側ロック部15に対するフレーム側ロック部16が形成される。
【0028】
<フレーム周壁13について>
図1図3、及び図4において、フレーム周壁13は、矢印Pの上下方向及びフレーム周壁13の周方向にのびる外周壁17(外壁)と、外周壁17の内側に配設される内周壁18(内壁)と、外周壁17の内面19及び内周壁18の外面20を間隔をあけた状態に連結する複数の連結リブ21と、この複数の連結リブ21により区画形成される複数の隙間22と、外周壁17の外面23に形成される凹凸部24とを有する。外周壁17及び内周壁18は、上下が開口する枠形状の部分に形成される。フレーム周壁13は、二重壁の構造になるように形成される。
【0029】
尚、フレーム周壁13における引用符号25は外周壁17及び内周壁18の上下方向の一端を示すものとする。また、引用符号26は他端を示すものとする。この他、引用符号27はフレーム周壁13及びロアカバー9の一端側継ぎ目部、引用符号28は他端側継ぎ目部を示すもとする。
【0030】
<連結リブ21について>
図3ないし図7において、連結リブ21は、複数形成される。この複数の連結リブ21は、矢印Qの左右方向(特許請求の範囲に記載された幅方向と同じ方向)に並ぶように形成される。別な言い方をすれば、フレーム周壁13の周方向に並ぶように形成される。複数の連結リブ21は、本実施例において、全て同じ形状に形成される。全て同じ形状に形成されることから、以下、複数のうちの1つについて説明をする。連結リブ21は、矢印Pの上下方向にのびる一端側縦リブ29及び他端側縦リブ30を有するとともに、斜めリブ31を有する。
【0031】
<一端側縦リブ29及び他端側縦リブ30について>
図6及び図7において、一端側縦リブ29は、外周壁17及び内周壁18の一端25側に配置される縦リブ状の部分に形成される。また、他端側縦リブ30は、外周壁17及び内周壁18の他端26側に配置される縦リブ状の部分に形成される。一端側縦リブ29及び他端側縦リブ30は、これらが左右方向(幅方向)に寸法W1の間隔が開くように配置形成される。また、一端側縦リブ29及び他端側縦リブ30は、これらが上下方向(高さ方向)にそれぞれ寸法H1の長さでのびるように形成される。また、一端側縦リブ29及び他端側縦リブ30は、これらが上下方向にそれぞれ寸法H2の間隔が開くように配置形成される。図6及び図7においては、一端側縦リブ29が左下に配置形成されるとともに、他端側縦リブ30が右上に配置形成される。
【0032】
<斜めリブ31について>
図6及び図7において、斜めリブ31は、一端側縦リブ29と他端側縦リブ30とを繋ぐような斜めの(右上がりの)リブ状部分に形成される。斜めリブ31は、上記一端25及び他端26間の略中央位置に配置形成される(配置は一例であるものとする)。斜めリブ31は、隙間22の後述する非直線状隙間33や第二吹き上がり36の形成に有効な部分である。
【0033】
<隙間22について>
図3ないし図7において、隙間22は、複数形成される。この複数の隙間22は、外周壁17、内周壁18、及び複数の連結リブ21に囲まれて生じる隙間部分に形成される。別な言い方をすれば、空間として形成される。複数の隙間22は、左右方向(幅方向)に並ぶように形成される。複数の隙間22は、本実施例において、全て同じ形状に形成される。全て同じ形状に形成されることから、以下、複数のうちの1つについて説明をする。隙間22は、直線状隙間32と、非直線状隙間33とを有するように構成される。
【0034】
<直線状隙間32について>
図6及び図7において、直線状隙間32は、外周壁17及び内周壁18の一端25から他端26に向けて真っ直ぐのびる隙間部分に形成される。別な言い方をすれば、上下方向(高さ方向)に真っ直ぐのびる隙間部分に形成される。直線状隙間32は、連結リブ21の一端側縦リブ29と、左隣の連結リブ21の他端側縦リブ30との間に配置される隙間部分に形成される。直線状隙間32は、上記一端側縦リブ29及び他端側縦リブ30間の配置であることから、寸法W2の幅にて形成される。
【0035】
尚、直線状隙間32は隙間部分であることから、後述する非直線状隙間33との間に明確な境界が生じるものではなく、そのため上記幅の寸法W2は便宜上の寸法になるものとする。
【0036】
<非直線状隙間33について>
図6及び図7において、非直線状隙間33は、直線状隙間32を横切るような部分(横切る部分34)が生じて外周壁17及び内周壁18の一端25から他端26に向けてのびる隙間部分に形成される。別な言い方をすれば、略クランク状にのびる隙間部分に形成される。非直線状隙間33は、直線状隙間32よりも幅広の寸法W1の幅にて形成される(W1>W2)。
【0037】
<補足:金型構造について>
以上のような、一端側縦リブ29と他端側縦リブ30と斜めリブ31とを有する連結リブ21、及び、直線状隙間32と非直線状隙間33とで構成される隙間22、が形成されるフレーム5の金型構造は複雑になるものではない。すなわち、図6及び図7に示す形状から分かるように、上下方向に型割りすることに何ら支障のない形状である。本発明は、金型構造を複雑にせずに実現することができるものである。
【0038】
<連結リブ21や隙間22による作用・効果について>
図3において、フレーム周壁13の一端側継ぎ目部27及びこの周辺に例えば高圧洗浄による洗浄水が当たると、場合によっては一端側継ぎ目部27から水分が浸入し、そして、この浸入した水分が二重壁の構造の部分を上昇しようとすると、次のような状態の吹き上がりが生じる。すなわち、図6及び図7に示す如く、直線状隙間32の位置で第一吹き上がり35が生じ、非直線状隙間33では第二吹き上がり36が生じる。尚、第一吹き上がり35及び第二吹き上がり36となる水分の上昇は、便宜上太い矢印で模式的に示すものとする。
【0039】
第一吹き上がり35のような吹き上がりが生じた場合、従来の構造(図8参照。後述する)では、電子部品ブロック2(図4参照)の電子部品に水分が掛かってしまうという虞があった。しかしながら、第二吹き上がり36の矢印が示す向きからも分かるように、ここでは第二吹き上がり36が第一吹き上がり35を横切る状態になって、結果、第一吹き上がり35となる水分が電子部品ブロック2まで上昇するようなことにはならない。別な言い方をすれば、直線状隙間32を真っ直ぐ吹き上げようとする水分に対し、非直線状隙間33を介して吹き上げようとする水分が横切る部分34で横切ることから、この横切る部分34での水分の勢いを弱めることができる。従って、電子部品ブロック2の電子部品に水分が掛からないようにするという防水に寄与することができる。
【0040】
この他の作用・効果として、直線状隙間32の幅W2及び非直線状隙間33の幅W1の違いにより、直線状隙間32を真っ直ぐ吹き上げようとする水分の量よりも、非直線状隙間33を介して吹き上げようとする水分の量の方が多くなることから、横切る部分34での水分の量に差が生じ、結果、より確実に水分の勢いを弱めることができる。従って、電子部品ブロック2の電子部品に水分が掛からないようにするという防水に寄与することができる。
【0041】
尚、図8の比較例に示すような単なる真っ直ぐな連結リブ39の場合は、連結リブ39同士の間が直線状隙間40のみになってしまうことから、真っ直ぐ吹き上げようとする水分の勢いを上記の如く弱めることはできない。
【0042】
<凹凸部24について>
図3及び図4において、凹凸部24は、外周壁17の外面23に形成される。また、凹凸部24は、外面23の中間から外周壁17及び内周壁18の他端26にかけて形成される。凹凸部24は、フレーム周壁13の一端側継ぎ目部27及びこの周辺に例えば高圧洗浄による水分が掛かり、その際に外面23を伝って上昇しようとする水分を阻止するための部分として形成される。別な言い方をすれば、上昇しようとして当たった水分を跳ね返すような部分として形成される。凹凸部24は、本実施例において、左右方向にのびる横リブ37を外面23から外方に突出させるとともに、この横リブ37を上下方向に複数並べるようにして形成される。このような横リブ37には、水分を跳ね返すための斜面38が形成される。凹凸部24はこの部分で、外周壁17及び内周壁18の他端26から(他端側継ぎ目部28から)浸入しようとする水分の勢いを低減することができる。
【0043】
尚、凹凸部24を形成せずに図9に示す如くの状態、すなわち外周壁17の外面23が平坦で、外周壁17の内側に連結リブ21や隙間22がある状態であってもよいものとする。
【0044】
<全体的な効果について>
以上、図1ないし図9を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態であるフレーム5によれば、浸入した水分の勢いを弱めて防水に寄与することができるという効果を奏する。また、電気接続箱1及びワイヤハーネス4によれば、より良いものを提供することができるという効果を奏する。
【0045】
本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0046】
1…電気接続箱、 2…電子部品ブロック、 3…筐体、 4…ワイヤハーネス、 5…フレーム、 6…上部開口部(他端側の開口部)、 7…アッパーカバー、 8…下部開口部(一端側の開口部)、 9…ロアカバー、 10…固定脚部、 11…カバー側ロック部、 12…挿通部、 13…フレーム周壁、 14…フレーム側ロック部、 15…カバー側ロック部、 16…フレーム側ロック部、 17…外周壁(外壁)、 18…内周壁(内壁)、 19…内面、 20…外面、 21…連結リブ、 22…隙間、 23…外面、 24…凹凸部(凹凸形状)、 25…一端、 26…他端、 27…一端側継ぎ目部、 28…他端側継ぎ目部、 29…一端側縦リブ、 30…他端側縦リブ、 31…斜めリブ、 32…直線状隙間、 33…非直線状隙間、 34…横切る部分、 35…第一吹き上がり、 36…第二吹き上がり、 37…横リブ、 38…斜面、 39…連結リブ、 40…直線状隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9