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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-207161(P2019-207161A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】物体検知装置
(51)【国際特許分類】
   G01S 15/87 20060101AFI20191108BHJP
   G01S 15/93 20060101ALI20191108BHJP
【FI】
   G01S15/87
   G01S15/93
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-102638(P2018-102638)
(22)【出願日】2018年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110001128
【氏名又は名称】特許業務法人ゆうあい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 陽平
(72)【発明者】
【氏名】柳川 博彦
【テーマコード(参考)】
5J083
【Fターム(参考)】
5J083AB13
5J083AD04
5J083AF09
5J083AG04
5J083AG05
5J083CA01
(57)【要約】
【課題】自車両の周囲に存在する物体を、ノイズを抑制しつつ、より良好に検知する。
【解決手段】物体検知装置20は、画像情報取得部271と、測距情報取得部273と、注視領域設定部274と、検出条件設定部275と、特徴点検出部276とを備えている。画像情報取得部271は、自車両の周囲の撮影画像に対応する画像情報を取得する。測距情報取得部273は、物体との距離に対応する測距情報を取得する。注視領域設定部274は、測距情報に基づいて、撮影画像の画角内に注視領域を設定する。検出条件設定部275は、注視領域の内外で異なる検出条件を設定する。特徴点検出部276は、画像情報と検出条件とに基づいて、撮影画像中における三次元位置の取得対象となる特徴点を検出する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両(10)に搭載されることで、当該自車両の周囲に存在する物体(B)を検知するように構成された、物体検知装置(20)であって、
前記自車両の周囲の撮影画像に対応する画像情報を取得する、画像情報取得部(271)と、
前記物体との距離に対応する測距情報を取得する、測距情報取得部(273)と、
前記測距情報に基づいて、前記撮影画像の画角(VA)内に注視領域(TR)を設定する、注視領域設定部(274)と、
前記注視領域の内外で異なる検出条件を設定する、検出条件設定部(275)と、
前記画像情報と前記検出条件とに基づいて、前記撮影画像中における三次元位置の取得対象となる特徴点(FP)を検出する、特徴点検出部(276)と、
を備えた物体検知装置。
【請求項2】
前記測距情報取得部は、前記自車両の並進方向における前記物体の前記自車両に対する相対位置に対応する二次元位置情報を取得し、
前記注視領域設定部は、前記画角内における、前記相対位置に対応する画素の周囲に、前記注視領域を設定する、
請求項1に記載の物体検知装置。
【請求項3】
前記注視領域設定部は、前記画角内における、前記相対位置に対応する前記画素の周囲に、当該画素を囲む輪郭線が抽出された場合に、前記輪郭線の内側に前記注視領域を設定する、
請求項2に記載の物体検知装置。
【請求項4】
前記検出条件設定部は、互いに隣接しつつ一部が重複する二個の前記注視領域が設定された場合に、重複部分と非重複部分とで異なる前記検出条件を設定する、
請求項1〜3のいずれか1つに記載の物体検知装置。
【請求項5】
前記特徴点検出部は、前記画像情報としての、前記画角内の画素の特徴量またはその変化が、前記検出条件としての検出閾値を超える場合に、前記画素を含むように前記特徴点を検出し、
前記検出条件設定部は、前記重複部分の方が前記非重複部分よりも前記検出閾値が低く、且つ、前記非重複部分の方が前記注視領域外よりも前記検出閾値が低くなるように、前記画角内の前記検出閾値を設定する、
請求項4に記載の物体検知装置。
【請求項6】
前記特徴点検出部は、前記画像情報としての、前記画角内の画素の特徴量またはその変化が、前記検出条件としての検出閾値を超える場合に、前記画素を含むように前記特徴点を検出し、
前記検出条件設定部は、前記注視領域内の方が前記注視領域外よりも前記検出閾値が低くなるように、前記画角内の前記検出閾値を設定する、
請求項1〜3のいずれか1つに記載の物体検知装置。
【請求項7】
前記測距情報取得部は、前記自車両の外側に向けて発信された探査波の前記物体による反射波を、前記自車両の車体(11)に装着された測距センサ(22)にて受信した結果に基づいて、前記測距情報を取得し、
前記検出条件設定部は、前記測距情報としての、前記測距センサにおける前記反射波の受信強度に応じて、前記注視領域内の前記検出閾値を設定する、
請求項6に記載の物体検知装置。
【請求項8】
前記検出条件設定部は、前記検出閾値が前記注視領域外から前記注視領域内に向かうにつれて徐変するように、前記検出閾値を設定する、
請求項5〜7のいずれか1つに記載の物体検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自車両に搭載されることで、当該自車両の周囲に存在する物体を検知するように構成された、物体検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の装置は、カメラの撮影画像と自車両の挙動とを利用して、周囲の障害物等の物体の三次元位置を検出する。具体的には、この装置は、まず、現在時刻のカメラの撮影画像と、この撮影画像の直前に撮像された撮影画像とを取得する。次に、この装置は、2つの撮影画像中において複数の特徴点をそれぞれ抽出し、各特徴点について複数の撮影画像間での対応付けを行う。その後、この装置は、撮影画像間での特徴点の移動量と、移動体移動量とに基づいて、特徴点の実空間での三次元位置を推定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−142241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、障害物等の物体とその背景(例えば路面)とのコントラストが、両者の色の類似、あるいは、外光条件等のために、小さくなる場合があり得る。このような場合、従来のこの種の装置において、例えば、物体検知を確実にするために特徴点の検出閾値を下げると、路面上の凹凸のようなノイズの検知がかえって増大してしまう懸念がある。
【0005】
本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。すなわち、例えば、本発明は、自車両の周囲に存在する物体を、ノイズを抑制しつつ、より良好に検知することが可能な構成を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の物体検知装置(20)は、自車両(10)に搭載されることで、当該自車両の周囲に存在する物体(B)を検知するように構成されている。
この物体検知装置は、
前記自車両の周囲の撮影画像に対応する画像情報を取得する、画像情報取得部(271)と、
前記物体との距離に対応する測距情報を取得する、測距情報取得部(273)と、
前記測距情報に基づいて、前記撮影画像の画角(VA)内に注視領域(TR)を設定する、注視領域設定部(274)と、
前記注視領域の内外で異なる検出条件を設定する、検出条件設定部(275)と、
前記画像情報と前記検出条件とに基づいて、前記撮影画像中における三次元位置の取得対象となる特徴点(FP)を検出する、特徴点検出部(276)と、
を備えている。
【0007】
上記構成においては、前記画像情報取得部は、前記自車両の周囲の撮影画像に対応する前記画像情報を取得する。前記測距情報取得部は、前記物体との距離に対応する前記測距情報を取得する。
【0008】
前記測距情報取得部により、前記物体との距離に対応する前記測距情報が取得された場合、当該測距情報に対応する位置には前記物体が存在する可能性が高い。そこで、前記注視領域設定部は、前記測距情報に基づいて、前記撮影画像の画角内に前記注視領域を設定する。前記検出条件設定部は、前記注視領域の内外で異なる前記検出条件を設定する。前記特徴点検出部は、前記画像情報と前記検出条件とに基づいて、前記特徴点を検出する。
【0009】
上記構成においては、前記物体が存在する可能性が高い前記注視領域にて、前記特徴点検出部により前記特徴点が検出されやすくなるように、前記特徴点の前記検出条件(例えば検出閾値)を設定することが可能となる。したがって、上記構成によれば、前記自車両の周囲に存在する前記物体を、ノイズを抑制しつつ、より良好に検知することが可能となる。
【0010】
なお、上記および特許請求の範囲の欄における、各手段に付された括弧付きの参照符号は、同手段と後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。よって、本発明の技術的範囲は、上記の参照符号の記載によって、何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係る物体検知装置を搭載した車両の概略構成を示す平面図である。
図2図1に示された物体検知装置の概略的な機能構成を示すブロック図である。
図3図2に示された物体検知装置における注視領域および検出閾値の設定例を示す概略図である。
図4図2に示された物体検知装置の動作例を示すフローチャートである。
図5図2に示された物体検知装置における注視領域および検出閾値の他の設定例を示す概略図である。
図6図2に示された物体検知装置における注視領域および検出閾値のさらに他の設定例を示す概略図である。
図7図2に示された物体検知装置における注視領域および検出閾値のさらに他の設定例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、一つの実施形態に対して適用可能な各種の変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中に挿入されると、当該実施形態の理解が妨げられるおそれがある。このため、変形例については、当該実施形態に関する一連の説明の途中には挿入せず、その後にまとめて説明する。
【0013】
(車両の全体構成)
図1を参照すると、車両10は、いわゆる四輪自動車であって、平面視にて略矩形状の車体11を備えている。以下、車両10の車幅方向における中心を通り、且つ車両10における車両全長方向と平行な仮想直線を、車両中心軸線Xと称する。図1において、車幅方向は図中左右方向である。車両全長方向は、車幅方向と直交し且つ車高方向と直交する方向である。車高方向は、車両10の車高を規定する方向であって、車両10を水平面に載置した場合の重力作用方向と平行な方向である。さらに、走行により車両10が移動可能な、車高方向と直交する任意の方向を、車両10の「並進方向」と称することがある。
【0014】
説明の便宜上、車両10における「前」「後」「左」「右」を、図1中にて矢印で示された通りに定義する。すなわち、車両全長方向は、前後方向と同義である。また、車幅方向は、左右方向と同義である。なお、車高方向は、車両10の載置条件または走行条件により、重力作用方向と平行とはならない場合があり得る。もっとも、車高方向は多くの場合に重力作用方向に沿った方向となるため、車高方向と直交する「並進方向」は、「水平方向」、「面内方向」、「進入方向」、「進行方向」あるいは「進路方向」とも称され得る。
【0015】
車体11における前側の端部である前面部12には、フロントバンパー13が装着されている。車体11における後側の端部である後面部14には、リアバンパー15が装着されている。車体11における側面部16には、ドアパネル17が装着されている。図1に示す具体例においては、左右にそれぞれ2枚ずつ、合計4枚のドアパネル17が設けられている。前側の左右一対のドアパネル17のそれぞれには、ドアミラー18が装着されている。
【0016】
車両10には、物体検知装置20が搭載されている。物体検知装置20は、車両10に搭載されることで、当該車両10の外側且つその周囲に存在する物体Bを検知するように構成されている。以下、物体検知装置20を搭載した車両10を、「自車両」と略称することがある。すなわち、物体検知装置20は、自車両の並進方向に存在する物体Bを検知するように構成されている。
【0017】
具体的には、物体検知装置20は、撮像部21と、ソナーセンサ22と、レーダーセンサ23と、車速センサ24と、シフトポジションセンサ25と、舵角センサ26と、物体検知ECU27と、表示部28と、音声出力部29とを備えている。ECUはElectronic Control Unitの略である。以下、物体検知装置20を構成する各部の詳細について説明する。なお、図示の簡略化のため、物体検知装置20を構成する各部の間の電気接続関係は、図1においては省略されている。
【0018】
撮像部21は、自車両の周囲の画像を撮影して、当該画像に対応する画像情報を取得するように設けられている。本実施形態においては、撮像部21は、デジタルカメラ装置であって、CCD等のイメージセンサを備えている。CCDはCharge Coupled Deviceの略である。
【0019】
本実施形態においては、車両10には、複数の撮像部21、すなわち、フロントカメラCF、リアカメラCB、左側カメラCL、および右側カメラCRが搭載されている。フロントカメラCF、リアカメラCB、左側カメラCL、および右側カメラCRのうちの、いずれかであることを特定しない場合に、以下、「撮像部21」という単数形の表現、または「複数の撮像部21」という表現が用いられることがある。
【0020】
フロントカメラCFは、自車両の前方の画像に対応する画像情報を取得するように設けられている。具体的には、本実施形態においては、フロントカメラCFは、車両10における車室内に配置された不図示のルームミラーに装着されている。
【0021】
リアカメラCBは、自車両の後方の画像に対応する画像情報を取得するように、車体11の後面部14に装着されている。左側カメラCLは、自車両の左方の画像に対応する画像情報を取得するように、左側のドアミラー18に装着されている。右側カメラCRは、自車両の右方の画像に対応する画像情報を取得するように、右側のドアミラー18に装着されている。
【0022】
複数の撮像部21の各々は、物体検知ECU27に電気接続されている。すなわち、複数の撮像部21の各々は、物体検知ECU27の制御下で画像情報を取得するとともに、取得した画像情報を物体検知ECU27に送信するようになっている。
【0023】
ソナーセンサ22は、測距センサであって、車体11に装着されている。すなわち、ソナーセンサ22は、自車両の外側に向けて発信された探査波の、物体Bによる反射波を含む受信波を受信することで、物体Bとの距離に対応する信号を出力するように設けられている。具体的には、本実施形態においては、ソナーセンサ22は、いわゆる超音波センサであって、超音波である探査波を自車両の外側に向けて発信するとともに、超音波を含む受信波を受信可能に構成されている。
【0024】
物体検知装置20は、少なくとも一個のソナーセンサ22を備えている。具体的には、本実施形態においては、複数のソナーセンサ22が設けられている。複数のソナーセンサ22は、それぞれ、車両中心軸線Xから車幅方向におけるいずれか一方側にシフトして配置されている。また、複数のソナーセンサ22のうちの少なくとも一部は、車両中心軸線Xと交差する方向に沿って探査波を発信するように設けられている。
【0025】
具体的には、フロントバンパー13には、ソナーセンサ22としての、第一フロントソナーSF1、第二フロントソナーSF2、第三フロントソナーSF3、および第四フロントソナーSF4が装着されている。同様に、リアバンパー15には、ソナーセンサ22としての、第一リアソナーSR1、第二リアソナーSR2、第三リアソナーSR3、および第四リアソナーSR4が装着されている。また、車体11の側面部16には、ソナーセンサ22としての、第一サイドソナーSS1、第二サイドソナーSS2、第三サイドソナーSS3、および第四サイドソナーSS4が装着されている。
【0026】
第一フロントソナーSF1、第二フロントソナーSF2、第三フロントソナーSF3、第四フロントソナーSF4、第一リアソナーSR1、第二リアソナーSR2、第三リアソナーSR3、第四リアソナーSR4、第一サイドソナーSS1、第二サイドソナーSS2、第三サイドソナーSS3、および第四サイドソナーSS4のうちの、いずれかであることを特定しない場合に、以下、「ソナーセンサ22」という単数形の表現、または「複数のソナーセンサ22」という表現が用いられることがある。
【0027】
或る一個のソナーセンサ22を「第一ソナーセンサ」と称し、別の一個のソナーセンサ22を「第二ソナーセンサ」と称して、「直接波」および「間接波」を、以下のように定義する。第一ソナーセンサに受信される受信波であって、第一ソナーセンサから発信された探査波の物体Bによる反射波に起因する受信波を、「直接波」と称する。これに対し、第一ソナーセンサに受信される受信波であって、第二ソナーセンサから発信された探査波の物体Bによる反射波に起因する受信波を、「間接波」と称する。
【0028】
第一フロントソナーSF1は、自車両の左前方に探査波を発信するように、フロントバンパー13の前側表面における左端部に設けられている。第二フロントソナーSF2は、自車両の右前方に探査波を発信するように、フロントバンパー13の前側表面における右端部に設けられている。第一フロントソナーSF1と第二フロントソナーSF2とは、車両中心軸線Xを挟んで対称に配置されている。
【0029】
第三フロントソナーSF3と第四フロントソナーSF4とは、フロントバンパー13の前側表面における中央寄りの位置にて、車幅方向に配列されている。第三フロントソナーSF3は、自車両の略前方に探査波を発信するように、車幅方向について第一フロントソナーSF1と車両中心軸線Xとの間に配置されている。第四フロントソナーSF4は、自車両の略前方に探査波を発信するように、車幅方向について第二フロントソナーSF2と車両中心軸線Xとの間に配置されている。第三フロントソナーSF3と第四フロントソナーSF4とは、車両中心軸線Xを挟んで対称に配置されている。
【0030】
上記の通り、車体11の左側に装着された第一フロントソナーSF1および第三フロントソナーSF3は、平面視にて互いに異なる位置に配置されている。また、車幅方向について互いに隣接する第一フロントソナーSF1と第三フロントソナーSF3とは、相互に、一方が発信した探査波の物体Bによる反射波が他方における受信波として受信可能な位置関係に設けられている。
【0031】
すなわち、第一フロントソナーSF1は、自己が発信した探査波に対応する直接波と、第三フロントソナーSF3が発信した探査波に対応する間接波との双方を受信可能に配置されている。同様に、第三フロントソナーSF3は、自己が発信した探査波に対応する直接波と、第一フロントソナーSF1が発信した探査波に対応する間接波との双方を受信可能に配置されている。
【0032】
同様に、車体11の車幅方向における中央寄りに装着された第三フロントソナーSF3および第四フロントソナーSF4は、平面視にて互いに異なる位置に配置されている。また、車幅方向について互いに隣接する第三フロントソナーSF3と第四フロントソナーSF4とは、相互に、一方が発信した探査波の物体Bによる反射波が他方における受信波として受信可能な位置関係に設けられている。
【0033】
同様に、車体11の右側に装着された第二フロントソナーSF2および第四フロントソナーSF4は、平面視にて互いに異なる位置に配置されている。また、車幅方向について互いに隣接する第二フロントソナーSF2と第四フロントソナーSF4とは、相互に、一方が発信した探査波の物体Bによる反射波が他方における受信波として受信可能な位置関係に設けられている。
【0034】
第一リアソナーSR1は、自車両の左後方に探査波を発信するように、リアバンパー15の後側表面における左端部に設けられている。第二リアソナーSR2は、自車両の右後方に探査波を発信するように、リアバンパー15の後側表面における右端部に設けられている。第一リアソナーSR1と第二リアソナーSR2とは、車両中心軸線Xを挟んで対称に配置されている。
【0035】
第三リアソナーSR3と第四リアソナーSR4とは、リアバンパー15の後側表面における中央寄りの位置にて、車幅方向に配列されている。第三リアソナーSR3は、自車両の略後方に探査波を発信するように、車幅方向について第一リアソナーSR1と車両中心軸線Xとの間に配置されている。第四リアソナーSR4は、自車両の略後方に探査波を発信するように、車幅方向について第二リアソナーSR2と車両中心軸線Xとの間に配置されている。第三リアソナーSR3と第四リアソナーSR4とは、車両中心軸線Xを挟んで対称に配置されている。
【0036】
上記の通り、車体11の左側に装着された第一リアソナーSR1および第三リアソナーSR3は、平面視にて互いに異なる位置に配置されている。また、車幅方向について互いに隣接する第一リアソナーSR1と第三リアソナーSR3とは、相互に、一方が発信した探査波の物体Bによる反射波が他方における受信波として受信可能な位置関係に設けられている。
【0037】
すなわち、第一リアソナーSR1は、自己が発信した探査波に対応する直接波と、第三リアソナーSR3が発信した探査波に対応する間接波との双方を受信可能に配置されている。同様に、第三リアソナーSR3は、自己が発信した探査波に対応する直接波と、第一リアソナーSR1が発信した探査波に対応する間接波との双方を受信可能に配置されている。
【0038】
同様に、車体11の車幅方向における中央寄りに装着された第三リアソナーSR3および第四リアソナーSR4は、平面視にて互いに異なる位置に配置されている。また、車幅方向について互いに隣接する第三リアソナーSR3と第四リアソナーSR4とは、相互に、一方が発信した探査波の物体Bによる反射波が他方における受信波として受信可能な位置関係に設けられている。
【0039】
同様に、車体11の右側に装着された第二リアソナーSR2および第四リアソナーSR4は、平面視にて互いに異なる位置に配置されている。また、車幅方向について互いに隣接する第二リアソナーSR2と第四リアソナーSR4とは、相互に、一方が発信した探査波の物体Bによる反射波が他方における受信波として受信可能な位置関係に設けられている。
【0040】
第一サイドソナーSS1、第二サイドソナーSS2、第三サイドソナーSS3、および第四サイドソナーSS4は、側面部16の外側表面である車両側面から探査波を自車両の側方に発信するように設けられている。第一サイドソナーSS1、第二サイドソナーSS2、第三サイドソナーSS3、および第四サイドソナーSS4は、それぞれ、直接波のみを受信可能に設けられている。
【0041】
第一サイドソナーSS1は、自車両の左方に探査波を発信するように、前後方向について左側のドアミラー18と第一フロントソナーSF1との間に配置されている。第二サイドソナーSS2は、自車両の右方に探査波を発信するように、前後方向について右側のドアミラー18と第二フロントソナーSF2との間に配置されている。第一サイドソナーSS1と第二サイドソナーSS2とは、車両中心軸線Xを挟んで対称に設けられている。
【0042】
第三サイドソナーSS3は、自車両の左方に探査波を発信するように、前後方向について左後側のドアパネル17と第一リアソナーSR1との間に配置されている。第四サイドソナーSS4は、自車両の右方に探査波を発信するように、前後方向について右後側のドアパネル17と第二リアソナーSR2との間に配置されている。第三サイドソナーSS3と第四サイドソナーSS4とは、車両中心軸線Xを挟んで対称に設けられている。
【0043】
複数のソナーセンサ22の各々は、物体検知ECU27に電気接続されている。すなわち、複数のソナーセンサ22の各々は、物体検知ECU27の制御下で探査波を発信するとともに、受信波の受信結果に対応する信号を発生して物体検知ECU27に送信するようになっている。受信波の受信結果に対応する信号に含まれる情報を、以下「測距情報」と称する。測距情報には、受信波の受信強度に関連する情報、および、距離情報が含まれる。「距離情報」は、複数のソナーセンサ22の各々と物体Bとの距離に関連する情報である。具体的には、例えば、距離情報には、探査波の発信から受信波の受信までの時間差に関連する情報が含まれる。
【0044】
レーダーセンサ23は、レーダー波を送受信するレーザーレーダーセンサまたはミリ波レーダーセンサであって、車体11の前面部12に装着されている。レーダーセンサ23は、反射点の位置および相対速度に対応する信号を出力するように構成されている。「反射点」は、物体Bの表面上における、レーダー波を反射したと推定される点である。「相対速度」は、反射点すなわちレーダー波を反射した物体Bの、自車両に対する相対速度である。
【0045】
車速センサ24、シフトポジションセンサ25、および舵角センサ26は、物体検知ECU27に電気接続されている。車速センサ24は、自車両の走行速度に対応する信号を発生して、物体検知ECU27に送信するように設けられている。自車両の走行速度を、以下単に「車速」と称する。シフトポジションセンサ25は、自車両のシフトポジションに対応する信号を発生して、物体検知ECU27に送信するように設けられている。舵角センサ26は、自車両の操舵角に対応する信号を発生して、物体検知ECU27に送信するように設けられている。
【0046】
物体検知ECU27は、車体11の内側に配置されている。物体検知ECU27は、いわゆる車載マイクロコンピュータであって、図示しないCPU、ROM、RAM、不揮発性RAM、等を備えている。不揮発性RAMは、例えば、フラッシュROM等である。物体検知ECU27のCPU、ROM、RAMおよび不揮発性RAMを、以下単に「CPU」、「ROM」、「RAM」および「不揮発性RAM」と略称する。
【0047】
物体検知ECU27は、CPUがROMまたは不揮発性RAMからプログラムを読み出して実行することで、各種の制御動作を実現可能に構成されている。このプログラムには、後述の各ルーチンに対応するものが含まれている。また、RAMおよび不揮発性RAMは、CPUがプログラムを実行する際の処理データを一時的に格納可能に構成されている。さらに、ROMおよび/または不揮発性RAMには、プログラムの実行の際に用いられる各種のデータが、あらかじめ格納されている。各種のデータには、例えば、初期値、ルックアップテーブル、マップ、等が含まれている。
【0048】
物体検知ECU27は、複数のソナーセンサ22の各々、複数の撮像部21の各々、車速センサ24、シフトポジションセンサ25、舵角センサ26、等から受信した信号および情報に基づいて、物体検知動作を実行するように構成されている。また、物体検知ECU27は、表示部28および音声出力部29の動作を制御することで、物体検知状態に伴う報知動作を行うようになっている。
【0049】
表示部28および音声出力部29は、車両10における車室内に配置されている。また、表示部28および音声出力部29は、物体検知ECU27に電気接続されている。表示部28は、物体検知状態に伴う報知動作を、表示画面またはインジケータによる表示により行うように構成されている。音声出力部29は、物体検知状態に伴う報知動作を、音声出力により行うように構成されている。
【0050】
(物体検知ECUの機能構成)
図2を参照すると、物体検知ECU27は、マイクロコンピュータ上に実現される機能上の構成として、画像情報取得部271と、移動情報取得部272と、測距情報取得部273と、注視領域設定部274と、検出条件設定部275と、特徴点検出部276と、三次元座標情報取得部277とを有している。以下、本実施形態における、物体検知ECU27の機能構成の詳細について、図2および図3を用いて説明する。
【0051】
画像情報取得部271は、自車両の周囲の撮影画像に対応する画像情報を取得するように設けられている。具体的には、画像情報取得部271は、撮像部21により取得された画像情報を撮像部21から受信するとともに、受信した画像情報を時系列で格納するようになっている。
【0052】
移動情報取得部272は、物体検知動作中の、自車両の移動方向および移動量を取得するように設けられている。具体的には、移動情報取得部272は、車速センサ24、シフトポジションセンサ25、および舵角センサ26の出力に基づいて、自車両の移動方向および移動量を算出するとともに、算出結果を時系列で格納するようになっている。
【0053】
測距情報取得部273は、自車両と物体Bとの距離に対応する測距情報を取得するように設けられている。すなわち、測距情報取得部273は、自車両の並進方向における物体Bの自車両に対する相対位置に対応する二次元位置情報、すなわち、後述する測距点DPに対応する測距情報を取得するとともに、取得結果を時系列で格納するようになっている。
【0054】
本実施形態においては、測距情報取得部273は、探査波の物体Bによる反射波をソナーセンサ22にて受信した結果に基づいて、測距情報を取得および格納するように設けられている。具体的には、測距情報取得部273は、測距点DPに対応する測距情報を取得しつつ時系列で格納するようになっている。「測距点DP」は、物体Bの表面上における、ソナーセンサ22から発信された探査波を反射したと推定される点であって、レーダーセンサ23における「反射点」に対応する点である。なお、測距点DPの取得手法については、本願の出願時点にて周知である。したがって、かかる手法の詳細については、本明細書においては、説明を省略する。
【0055】
注視領域設定部274は、測距情報取得部273にて取得した測距情報に基づいて、撮影画像の画角VA内に注視領域TRを設定するように設けられている。画角VAとは、撮像部21の視野に対応する、撮影画像の最大範囲である。注視領域TRは、画角VA内の一部を占める領域である。
【0056】
図3は、撮影画像と、注視領域TRと、後述する検出閾値THとの対応関係を示す。図3において、下側に示された検出閾値THのグラフは、上側に示された撮影画像における、水平に延びる中心線L上の、検出閾値THの分布を示す。
【0057】
図3に示されているように、注視領域設定部274は、画角VA内における、測距点DPに対応する画素の周囲に、注視領域TRを設定するようになっている。「画素」とは、撮像部21の解像度に対応する、撮影画像中の最小単位領域である。本実施形態においては、注視領域TRは、測距点DPを中心とした正方形状に形成されている。正方形状の注視領域TRにおける一辺の長さは、三角測量による測距点DPの測距誤差を考慮して、あらかじめ所定値に設定されている。
【0058】
検出条件設定部275は、特徴点検出部276による特徴点FPの検出条件を設定するように設けられている。特徴点FPは、撮影画像中における、三次元座標情報取得部277による三次元位置の取得対象となる点である。特徴点検出部276は、取得した画像情報と、検出条件設定部275により設定された検出条件とに基づいて、特徴点FPを検出するように設けられている。
【0059】
すなわち、検出条件設定部275は、画像情報に含まれる、画角VA内の各画素の特徴量またはその変化に対応する、検出閾値THを設定するようになっている。特徴点検出部276は、画像情報としての、画角VA内の画素の特徴量またはその変化が、検出条件としての検出閾値THを超える場合に、当該画素を含むように特徴点FPを検出するようになっている。
【0060】
特徴点FPは、撮影画像中における、特徴的な点すなわち画素である。具体的には、本実施形態においては、特徴点FPは、隣接する画素との間での輝度変化が大きな画素である。そこで、検出条件設定部275は、輝度情報に対応する検出閾値THを設定するようになっている。また、特徴点検出部276は、輝度変化が検出閾値THを超える画素の中から特徴点FPを検出するようになっている。
【0061】
なお、特徴点FPは、注視領域TRの外においても検出され得る。しかしながら、図3においては、図示の煩雑化を回避するため、注視領域TRの外にて検出された特徴点FPは図示を省略している。変形例に対応する図5以下についても同様である。
【0062】
また、特徴点FPの検出手法は、本願の出願時点にて周知である。具体的には、特徴点FPの検出手法として、周知の手法(例えば、Sobelフィルタ、Laplacianフィルタ、Canny法、等。)を用いることが可能である。したがって、本明細書においては、特徴点FPの検出手法の詳細については、説明を省略する。
【0063】
検出条件設定部275は、注視領域TRの内外で、異なる検出条件すなわち検出閾値THを設定するように設けられている。具体的には、検出条件設定部275により、注視領域TR内の方が、注視領域TR外よりも検出閾値THが低く設定されるようになっている。
【0064】
また、本実施形態においては、検出条件設定部275は、測距情報としての、ソナーセンサ22における反射波の受信強度に応じて、注視領域TR内の検出閾値THを設定するように設けられている。具体的には、注視領域TR内の検出閾値THは、測距点DPに対応する受信強度が高いほど低く設定されるようになっている。
【0065】
三次元座標情報取得部277は、画像情報取得部271に格納された画像情報と、移動情報取得部272によって取得された移動方向および移動量とに基づいて、物体B上の特徴点FPにおける三次元座標情報を取得するように設けられている。
【0066】
本実施形態においては、三次元座標情報取得部277は、移動ステレオの手法、具体的には、いわゆる単眼移動ステレオの手法を用いて、自車両の周囲に存在する物体Bを認識するように構成されている。すなわち、三次元座標情報取得部277は、特定の方向に向けられた一個の撮像部21における画像情報の履歴と、自車両の移動量とに基づいて、当該撮像部21の向けられた方向に存在する物体Bを認識するようになっている。移動ステレオは、SFMとも称される。SFMはStructure from Motionの略である。
【0067】
なお、移動ステレオあるいはSFMについては、本願の出願時点において、すでに周知技術となっている。例えば、米国特許第7,433,494号明細書、同第8,027,514号明細書、等参照。必要に応じ、これらの記載は、技術的に矛盾しない限り、国内法令の許容する範囲において、記載内容が適宜参照により組み入れられる。したがって、本明細書においては、移動ステレオについての詳細については、説明を省略する。
【0068】
(作用・効果)
以下、本実施形態の物体検知装置20すなわち物体検知ECU27における動作の概要について、本実施形態の構成により奏される効果とともに説明する。
【0069】
画像情報取得部271は、自車両の周囲の撮影画像に対応する画像情報を、撮像部21から取得するとともに、時系列で格納する。移動情報取得部272は、車速センサ24、シフトポジションセンサ25、および舵角センサ26の出力に基づいて、自車両の移動方向および移動量を算出するとともに、算出結果を時系列で格納する。測距情報取得部273は、物体Bとの距離に対応する測距情報を、ソナーセンサ22から取得するとともに、時系列で格納する。
【0070】
例えば、物体Bとその背景(例えば路面)とのコントラストが、両者の色の類似、あるいは、外光条件等のために、小さくなる場合があり得る。代表例として、図3は、自車両の前方に存在する物体Bが網状柵体である状況を示す。図3の例において、網状部の色が黒色あるいはグレー色であって、背後のアスファルト路面が網状部の背後に透けて見える場合、網状部とその背後のアスファルト路面とのコントラストが小さくなる。
【0071】
画像認識による特徴点FPの検出すなわち抽出に関する、従来の手法においては、物体Bの存否が不明である前提で画像認識が行われるため、画角VAの全体について検出閾値THを一律に設定せざるを得なかった。したがって、上記のように、物体Bとその背景とのコントラストが小さい場合に、画角VAの全体について検出閾値THを下げると、路面上の凹凸のようなノイズの検知がかえって増大してしまう懸念がある。
【0072】
この点、測距情報取得部273により、物体Bとの距離に対応する測距情報すなわち測距点DPが取得された場合、当該測距情報に対応する二次元位置およびその周辺には物体Bが存在する可能性が高い。そこで、注視領域設定部274は、測距情報に基づいて、撮影画像の画角VA内に注視領域TRを設定する。また、検出条件設定部275は、注視領域TRの内外で異なる検出条件を設定する。
【0073】
すなわち、検出条件設定部275は、物体Bが存在する可能性が高い注視領域TRにて、特徴点検出部276により特徴点FPが検出されやすくなるように、特徴点FPの検出条件すなわち検出閾値THを設定する。具体的には、検出条件設定部275は、注視領域TR内の方が注視領域TR外よりも検出閾値THが低くなるように、検出閾値THを設定する。換言すれば、検出条件設定部275は、物体Bの存在可能性が高い注視領域TR内の検出閾値THを、選択的に低下させる。
【0074】
特徴点検出部276は、画像情報取得部271にて取得した画像情報と、検出条件設定部275にて設定した検出条件すなわち検出閾値THとに基づいて、特徴点FPを検出する。三次元座標情報取得部277は、画像情報における特徴点FPの検出結果と、移動情報取得部272によって取得された移動方向および移動量とに基づいて、物体B上の特徴点FPにおける三次元座標情報を取得する。
【0075】
以下、本実施形態の構成による、上記の動作概要に対応する具体的な動作例について、図4に示したフローチャートを用いて説明する。なお、図4において、「ステップ」を単に「S」と略記する。物体検知ECU27のCPUは、所定の起動条件成立中に、図4に示されたルーチンを、所定時間間隔で繰り返し起動する。
【0076】
かかるルーチンが起動されると、まず、ステップ401にて、CPUは、第1画像情報を取得する。第1画像情報は、例えば、フロントカメラCFによって取得された最新の画像情報である。すなわち、CPUは、不揮発性RAMに時系列で格納されたフロントカメラCFによる画像情報のうちの最新のものを、不揮発性RAMから読み出してRAMに一時的に記憶する。
【0077】
次に、ステップ402にて、CPUは、第1画像情報の取得時刻における測距情報を取得する。すなわち、CPUは、不揮発性RAMに時系列で格納された測距情報のうちの、第1画像情報の撮影時刻に対応する測距情報を、不揮発性RAMから読み出してRAMに一時的に記憶する。続いて、ステップ403にて、CPUは、第1画像情報に対応する撮影画像の画角VA内に測距点DPが存在するか否かを、ステップ402にて読み出した測距情報に基づいて判定する。
【0078】
測距点DPが存在する場合(すなわちステップ403=YES)、CPUは、ステップ404およびステップ405の処理を実行した後、処理をステップ406に進行させる。一方、測距点DPが存在しない場合(すなわちステップ403=NO)、CPUは、ステップ404およびステップ405の処理をスキップして、処理をステップ406に進行させる。
【0079】
ステップ404にて、CPUは、第1画像情報の撮影時刻に対応する測距情報に基づいて、注視領域TRを設定する。具体的には、CPUは、測距点DPの周囲に、所定の大きさの正方形状の注視領域TRを、測距点DPが正方形における中心となるように設定する。
【0080】
ステップ405にて、CPUは、第1画像情報の撮影時刻に対応する測距情報に基づいて、注視領域TRにおける検出閾値THを、注視領域TR外の値から変更する。具体的には、CPUは、測距点DPに対応するソナーセンサ22の受信強度と、ROMにあらかじめ格納されたルックアップテーブルとに基づいて、注視領域TRにおける検出閾値THを設定する。
【0081】
ステップ406にて、CPUは、第2画像情報を取得する。第2画像情報は、例えば、フロントカメラCFによって取得された画像情報のうちの、第1画像情報の直前に取得されたものである。その後、CPUは、ステップ407〜ステップ409の処理を実行し、本ルーチンを一旦終了する。
【0082】
ステップ407〜ステップ409の処理は、単眼移動ステレオにおける通常の処理である。具体的には、ステップ407にて、CPUは、第1画像情報および第2画像情報における特徴点FPを検出する。ステップ408にて、CPUは、第1画像情報の撮影時刻と第2画像情報の撮影時刻との間の、自車両の移動方向および移動量を取得する。ステップ409にて、CPUは、特徴点FPにおける三次元座標情報を取得する。
【0083】
上記の通り、本実施形態の構成においては、物体Bが存在する可能性が高い注視領域TRにて、特徴点検出部276により特徴点FPが検出されやすくなるように、特徴点FPの検出条件すなわち検出閾値THを設定することが可能となる。したがって、上記構成によれば、自車両の周囲に存在する物体Bを、ノイズを抑制しつつ、より良好に検知することが可能となる。
【0084】
測距点DPに対応するソナーセンサ22の受信強度が高い場合、注視領域TRにて物体Bが存在する可能性がより高まる。また、この場合、物体Bは壁等の低コントラスト物である可能性が高まる。そこで、本実施形態の構成においては、検出条件設定部275は、測距点DPに対応するソナーセンサ22の受信強度が高いほど、注視領域TR内の検出閾値THを低く設定する。これにより、低コントラスト物における特徴点FPの検出が、よりいっそう良好に行われ得る。
【0085】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。故に、上記実施形態に対しては、適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態との相違点を主として説明する。また、上記実施形態と変形例とにおいて、相互に同一または均等である部分には、同一符号が付されている。したがって、以下の変形例の説明において、上記実施形態と同一の符号を有する構成要素に関しては、技術的矛盾または特段の追加説明なき限り、上記実施形態における説明が適宜援用され得る。
【0086】
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な装置構成に限定されない。すなわち、例えば、物体検知装置20を搭載する車両10は、四輪自動車に限定されない。具体的には、車両10は、三輪自動車であってもよいし、貨物トラック等の六輪または八輪自動車でもよい。
【0087】
車両10の種類は、内燃機関のみを備えた自動車であってもよいし、内燃機関を備えない電気自動車または燃料電池車であってもよいし、いわゆるハイブリッド自動車であってもよい。車体11の形状および構造も、箱状すなわち平面視における略矩形状に限定されない。ドアパネル17の数も、特段の限定はない。
【0088】
物体検知装置20の適用対象についても、特段の限定はない。すなわち、例えば、物体検知装置20は、駐車支援に適用され得る。あるいは、物体検知装置20は、自動運転の定義におけるレベル2〜レベル5に相当する、半自動運転あるいは自動運転に対しても、好適に適用可能である。
【0089】
撮像部21を構成するイメージセンサは、CCDセンサに限定されない。すなわち、例えば、CCDセンサに代えて、CMOSセンサが用いられ得る。CMOSはComplementary MOSの略である。
【0090】
撮像部21の配置および個数は、上記の例に限定されない。すなわち、例えば、フロントカメラCFは、車室外に配置され得る。具体的には、例えば、フロントカメラCFは、車体11の前面部12に装着され得る。フロントカメラCFは、一個であってもよいし、二個であってもよい。すなわち、物体検知装置20は、複眼ステレオカメラ構成を有していてもよい。例えば、左側カメラCLおよび右側カメラCRは、ドアミラー18とは異なる位置に配置され得る。あるいは、左側カメラCLおよび右側カメラCRは、省略され得る。
【0091】
ソナーセンサ22の配置および個数は、上記の具体例に限定されない。すなわち、例えば、図1を参照すると、第三フロントソナーSF3が車幅方向における中央位置に配置される場合、第四フロントソナーSF4は省略される。同様に、第三リアソナーSR3が車幅方向における中央位置に配置される場合、第四リアソナーSR4は省略される。第三サイドソナーSS3および第四サイドソナーSS4は、省略され得る。
【0092】
物体検知ECU27は、上記実施形態における物体検知装置20の主要部を構成する。このため、撮像部21、ソナーセンサ22、レーダーセンサ23、車速センサ24、シフトポジションセンサ25、舵角センサ26、表示部28、および音声出力部29は、物体検知装置20の構成要素ではなく、物体検知装置20の付随的要素であるものと把握され得る。あるいは、撮像部21およびソナーセンサ22は、それぞれ、画像情報取得部271および測距情報取得部273を構成するものとして、物体検知装置20の構成要素としても把握され得る。
【0093】
上記実施形態においては、物体検知ECU27は、CPUがROM等からプログラムを読み出して起動する構成であった。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。すなわち、例えば、物体検知ECU27は、上記のような動作を可能に構成されたデジタル回路、例えばゲートアレイ等のASICであってもよい。ASICはAPPLICATION SPECIFIC INTEGRATED CIRCUITの略である。
【0094】
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な機能構成および動作例に限定されない。すなわち、例えば、移動情報取得部272による、自車両の移動量の取得には、不図示の加速度センサの出力が用いられ得る。また、測距情報取得部273は、ソナーセンサ22の出力に代えて、レーダーセンサ23の出力に基づいて、測距情報を取得してもよい。すなわち、探査波として、超音波または電磁波が用いられ得る。
【0095】
注視領域設定部274による注視領域TRの設定態様も、上記の具体例に限定されない。すなわち、例えば、注視領域TRは、測距点DPを中心とする楕円形状あるいは所定半径の円形状であってもよい。その他、注視領域TRの形状および大きさについても、特段の限定はない。
【0096】
注視領域設定部274による注視領域TRの設定に際し、エッジ検出等の画像処理結果が用いられてもよい。具体的には、例えば、図5に示されているように、画角VA内に、測距点DPに対応する壁状の物体Bが存在する場合、かかる物体Bの輪郭線PLが抽出され得る。
【0097】
そこで、注視領域設定部274は、画角VA内における、測距点DPに対応する画素の周囲に、当該画素を囲む輪郭線PLが抽出された場合に、当該輪郭線PLの内側に注視領域TRを設定してもよい。具体的には、注視領域設定部274は、抽出された輪郭線PLを、注視領域TRの内外の境界線として設定してもよい。
【0098】
これにより、実際に物体Bが存在する領域と注視領域TRとの一致性を、よりいっそう向上させることが可能となる。また、注視領域TRを可能な限り大きく設定することが可能となる。したがって、ノイズを抑制しつつ、特徴点TPの検出量を増大させることが可能となる。
【0099】
自車両と物体Bとの相対位置によっては、三角測量により測距点DPの二次元位置情報を取得することが不可能な場合があり得る。あるいは、測距情報取得部273は、一個のソナーセンサ22の直接波受信による出力に基づいて、物体Bとの距離のみを取得可能である場合があり得る。これらのように、物体Bとの距離のみが取得可能である一方で方位が不明である場合においても、注視領域設定部274は、測距情報に基づいて、撮影画像の画角VA内に注視領域TRを設定することが可能である。
【0100】
具体的には、例えば、注視領域設定部274は、一個のソナーセンサ22における指向中心から所定範囲内に注視領域TRを設定してもよい。あるいは、例えば、注視領域設定部274は、取得された距離情報に対応する路面上の点から所定範囲内に注視領域TRを設定してもよい。
【0101】
検出条件設定部275による検出閾値THの設定態様も、上記の具体例に限定されない。すなわち、例えば、図6に示されているように、検出条件設定部275は、検出閾値THが注視領域TR外から注視領域TR内に向かうにつれて徐変するように、検出閾値THを設定してもよい。これにより、検出閾値THが、注視領域TRの内外で連続的に変化する。したがって、注視領域TRの内外で特徴点FPの検出数に大きな差が生じることが、可及的に回避され得る。
【0102】
なお、検出閾値THが徐変する領域は、注視領域TRの内外の境界線近傍のみであってもよい。すなわち、注視領域TR内における検出閾値THは、外縁部以外は一定値であってもよい。
【0103】
画角VA内に複数の注視領域TRが設定される場合があり得る。この場合、上記実施形態によれば、複数の注視領域TRの各々における検出閾値THは、対応する測距点DPについてのソナーセンサ22の受信強度に応じた値に設定される。すなわち、複数の注視領域TRの各々における検出閾値THは、受信強度に応じた互いに異なる値に設定され得る。
【0104】
しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。すなわち、例えば、複数の注視領域TRの各々における検出閾値THは、すべて同一値であってもよい。
【0105】
図7に示されているように、互いに隣接しつつ一部が重複する第一注視領域TR1および第二注視領域TR2が設定される場合があり得る。第一注視領域TR1と第二注視領域TR2とが重複する領域においては、物体Bが存在する確率が高い。そこで、この場合、検出条件設定部275は、重複部分と非重複部分とで、異なる検出条件すなわち検出閾値THを設定してもよい。
【0106】
具体的には、図7に示されている具体例においては、第一注視領域TR1は、第一測距点DP1の周囲に設定される。第二注視領域TR2は、第二測距点DP2の周囲に設定される。検出条件設定部275は、重複部分の方が非重複部分よりも検出閾値THが低く、且つ、非重複部分の方が第一注視領域TR1および第二注視領域TR2の外よりも検出閾値THが低くなるように、第一注視領域TR1および第二注視領域TR2内の検出閾値THを設定する。
【0107】
これにより、物体Bが存在する確率の高さに応じて、検出閾値THを設定することが可能となる。したがって、ノイズを抑制しつつ、特徴点TPの検出量を良好に確保することが可能となる。なお、この例においても、各領域の境界部分にて、検出閾値THが徐変する領域を設けてもよい。
【0108】
上記の各例においては、検出閾値THは、隣接する画素間の輝度変化量に対応して設定された。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。すなわち、例えば、画角VA内における全画素の輝度情報に対して、Sobelフィルタ等による微分処理を実行することで、隣接する画素間の輝度情報の変化量が、微分処理後の全画素の輝度情報に変換される。したがって、特徴点検出部276は、微分処理後の画素の特徴量すなわち輝度情報が検出閾値THを超える場合に、特徴点FPを検出するようになっていてもよい。
【0109】
検出条件設定部275により設定される「検出条件」は、検出閾値THに限定されない。具体的には、例えば、検出条件設定部275は、注視領域TRの内外で、使用するフィルタ等の抽出手法を変えるようになっていてもよい。あるいは、例えば、検出条件設定部275は、注視領域TRの内外で、使用するフィルタ等の抽出手法におけるパラメータ(例えばマトリックスの数値等)を変えるようになっていてもよい。
【0110】
特徴点FPは、単一画素によって構成されていてもよいし、複数画素の集合体によって構成されていてもよい。特徴点FPの検出の際に、輝度情報に代えて、あるいはこれとともに、彩度情報が用いられ得る。もっとも、RGB各色の光学フィルタを介して画像情報を取得する場合、彩度情報はRGB各色の画像情報における輝度情報と同義となり得る。
【0111】
三次元座標情報取得部277における処理内容は、単眼移動ステレオに限定されない。具体的には、例えば、複眼ステレオ処理、またはSFMと複眼ステレオとの統合処理が用いられ得る。複眼ステレオ処理、またはSFMと複眼ステレオとの統合処理については、本願の出願時において、すでに公知または周知である。
【0112】
上記の具体例においては、フロントカメラCFによる撮影画像を用いた物体Bの検知動作について説明した。しかしながら、本発明は、かかる態様に限定されない。すなわち、例えば、本発明は、リアカメラCBによる撮影画像を用いた物体Bの検知動作に対しても、好適に適用され得る。この場合、第一リアソナーSR1、第二リアソナーSR2、第三リアソナーSR3、および第四リアソナーSR4が、測距用に用いられ得る。
【0113】
同様に、本発明は、左側カメラCLおよび右側カメラCRによる撮影画像を用いた物体Bの検知動作に対しても、好適に適用され得る。この場合、第一サイドソナーSS1、第二サイドソナーSS2、第三サイドソナーSS3、および第四サイドソナーSS4が、測距用に用いられ得る。なお、この場合、物体Bとの距離のみが取得可能である一方で、方位は不明となる。よって、この場合、例えば、注視領域設定部274は、一個のソナーセンサ22における指向中心から所定範囲内に注視領域TRを設定してもよい。
【0114】
「取得」という表現と、「推定」「検出」「検知」「算出」等の類似の表現とは、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜置換可能である。「検出」と「抽出」とも、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜置換可能である。各判定処理における不等号は、等号付きであってもよいし、等号無しであってもよい。すなわち、例えば、「所定値未満」と「所定値以下」とは、技術的に矛盾しない範囲内において、互いに置換され得る。
【0115】
上記実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に本発明が限定されることはない。同様に、構成要素等の形状、方向、位置関係等が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に特定の形状、方向、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、方向、位置関係等に本発明が限定されることはない。
【0116】
変形例も、上記の例示に限定されない。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。さらに、上記実施形態の全部または一部と、変形例の全部または一部とが、互いに組み合わされ得る。
【符号の説明】
【0117】
10 車両
20 物体検知装置
21 撮像部
702 移動量取得部
703 座標取得部
704 距離取得部
705 路面状態判定部
706 路面反射判定部
707 座標補正部
B 物体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7