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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-207305(P2019-207305A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】光検査回路
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/12 20060101AFI20191108BHJP
   G02B 6/124 20060101ALI20191108BHJP
   G02B 6/122 20060101ALI20191108BHJP
   G02B 6/34 20060101ALI20191108BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20191108BHJP
   H01L 31/0232 20140101ALI20191108BHJP
【FI】
   G02B6/12 301
   G02B6/124
   G02B6/122 311
   G02B6/34
   G02B6/42
   H01L31/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-102097(P2018-102097)
(22)【出願日】2018年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100153006
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 勇三
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】福田 浩
(72)【発明者】
【氏名】三浦 達
(72)【発明者】
【氏名】前田 圭穂
【テーマコード(参考)】
2H137
2H147
5F849
【Fターム(参考)】
2H137AA14
2H137AB08
2H137AB12
2H137AC01
2H137BA01
2H137BA34
2H137BA35
2H137BA52
2H137BA53
2H137BB12
2H137BB25
2H137BC25
2H137CA34
2H137CA73
2H137CA74
2H137EA02
2H147AA02
2H147AB05
2H147AB09
2H147AB24
2H147AB31
2H147BB02
2H147BC05
2H147BG04
2H147CA01
2H147CB01
2H147CD02
2H147EA13A
2H147EA13C
2H147EA14B
2H147FC08
2H147FD12
2H147FD13
2H147GA22
5F849AA01
5F849AB02
5F849BA09
5F849BA18
5F849BB01
5F849JA11
5F849JA14
5F849KA12
5F849KA20
5F849XB05
(57)【要約】
【課題】より広範囲な光波長領域による光回路の検査が、より短い時間で実施できるようにする。
【解決手段】基板101の上に形成された検査対象の光回路102と、光回路102に光学的接続する入力光導波路103と、光回路102に光学的接続する出力光導波路104とを備える。入力光導波路103には、入力用のグレーティングカプラ105が接続している。グレーティングカプラ105は、スポットサイズ変換部106を介して入力光導波路103に接続している。出力光導波路104には、フォトダイオード107が光学的に接続されている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上に形成された半導体からなるコアによる光導波路から構成された光回路と、
前記半導体からなるコアによる光導波路から構成されて前記光回路に光学的接続する入力光導波路と、
前記半導体からなるコアによる光導波路から構成されて前記光回路に光学的接続する出力光導波路と、
前記入力光導波路にスポットサイズ変換部を介して形成されたグレーティングカプラと、
前記出力光導波路に光学的に接続されたフォトダイオードと
を備えることを特徴とする光検査回路。
【請求項2】
請求項1記載の光検査回路において、
前記スポットサイズ変換部は、
前記入力光導波路に連続して配置されて前記入力光導波路のコアと同じ断面寸法の第1光導波路部と、
前記第1光導波路部に連続して配置されてコアの断面寸法が前記第1光導波路部から離れるほど大きくなる第2光導波路部と
から構成され、
前記第1光導波路部は、前記基板より前記光回路をチップに切り出すための断裁領域をまたいで形成されている
ことを特徴とする光検査回路。
【請求項3】
請求項2記載の光検査回路において、
前記断裁領域の幅は、10μm以上とされていることを特徴とする光検査回路。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の光検査回路において、
前記半導体は、シリコンであり、
前記フォトダイオードは、ゲルマニウムフォトダイオードである
ことを特徴とする光検査回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光回路の検査を行うための光検査回路に関する。
【背景技術】
【0002】
光回路の検査では、光を入力し、入力した光に対する応答を測定する。通信容量の増大に対応するためには、波長多重は必須であり、この場合、広範囲な光波長領域で精緻な検査が必要となる。デバイスの経済化のために、シリコンフォトニクスデバイスが注目されている。シリコンフォトニクスの導入により製造コストは低減できるが、抜本的にコストを下げるためには、検査コストの低減が必要であり、ウエハレベル検査の高度化が求められている。
【0003】
ウエハレベル検査の場合、光の入力にはグレーティングカプラが用いられる。しかしながら、グレーティングカプラは、図9に示すような光の透過強度特性の波長特性(波長依存性)があるため、広範囲な光波長領域での評価(検査)には適用が困難である。
【0004】
ウエハレベル検査でも、エッジカプラからの入出力を模擬するために、エッジカプラとグレーティングカプラを組み合わせた構成が提案されている(特許文献1参照)。この高技術について、図10を参照して説明する。この構成では、まず、半導体からなるコアによる光導波路から構成された検査対象の光回路202と、半導体からなるコアによる光導波路から構成されて光回路202に光学的接続する入力光導波路203と、半導体からなるコアによる光導波路から構成されて光回路202に光学的接続する出力光導波路204とを備える。
【0005】
入力光導波路203には、入力用グレーティングカプラ205が接続している。入力用グレーティングカプラ205は、スポットサイズ変換部206を介して入力光導波路203に接続している。スポットサイズ変換部206は、入力光導波路203に連続して配置されて入力光導波路203のコアとの接続部では入力光導波路203のコアと同じ断面寸法の第1光導波路部211と、第1光導波路部211に連続して配置されてコアの断面寸法が第1光導波路部211から離れるほど大きくなる第2光導波路部212とから構成されている。
【0006】
また、出力光導波路204にも出力用グレーティングカプラ207が接続している。出力用グレーティングカプラ207も、スポットサイズ変換部208を介して出力光導波路204に接続している。スポットサイズ変換部208は、出力光導波路204に連続して配置されて出力光導波路204のコアとの接続部では出力光導波路204のコアと同じ断面寸法の第1光導波路部213と、第1光導波路部213に連続して配置されてコアの断面寸法が第1光導波路部213から離れるほど大きくなる第2光導波路部214とから構成されている。
【0007】
上述した光検査回路において、入力用光ファイバ221からの光は、入力用グレーティングカプラ205に入力され、スポットサイズ変換部206に至る。この後、入力された光は、入力光導波路203を介し、光回路202に入力される。光回路202から出力した光は、出力光導波路204を介し、スポットサイズ変換部208に至る。この後、出力された光は、出力用グレーティングカプラ207により、出力用光ファイバ222に向けて光が出力される。入力用光ファイバ221に入力した光と、出力用光ファイバ222から出力される光とを比較分析することで、光回路202の特性を検査することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0214122号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前述した従来の技術では、入出力の双方にグレーティングカプラを用いるため、グレーティングカプラの波長特性がより強調され、デバイス特性が検査しにくくなるという問題がある。また、上述した技術では、入力と出力との2つの光ファイバを、それぞれ2つのグレーティングカプラに対して位置決めする必要があり、検査に時間を要するという問題もある。
【0010】
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、より広範囲な光波長領域による光回路の検査が、より短い時間で実施できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る光検査回路は、基板の上に形成された半導体からなるコアによる光導波路から構成された光回路と、半導体からなるコアによる光導波路から構成されて光回路に光学的接続する入力光導波路と、半導体からなるコアによる光導波路から構成されて光回路に光学的接続する出力光導波路と、入力光導波路にスポットサイズ変換部を介して形成されたグレーティングカプラと、出力光導波路に光学的に接続されたフォトダイオードとを備える。
【0012】
上記光検査回路において、スポットサイズ変換部は、入力光導波路に連続して配置されて入力光導波路のコアと同じ断面寸法の第1光導波路部と、第1光導波路部に連続して配置されてコアの断面寸法が第1光導波路部から離れるほど大きくなる第2光導波路部とから構成され、第1光導波路部は、基板より光回路をチップに切り出すための断裁領域をまたいで形成されている。例えば、断裁領域の幅は、10μm以上とされている。
【0013】
上記光検査回路において、半導体は、シリコンであり、フォトダイオードは、ゲルマニウムフォトダイオードである。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、光回路の出力光導波路にフォトダイオードを接続したので、より広範囲な光波長領域による光回路の検査が、より短い時間で実施できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施の形態1における光検査回路の構成を示す斜視図である。
図2図2は、ゲルマニウムフォトダイオードの感度の波長特性を示す特性図である。
図3図3は、直列に接続した2つのグレーティングカプラを光が通過するときの透過スペクトルを示す特性図である。
図4図4は、1つのグレーティングカプラと1つのゲルマニウムフォトダイオードを直列に接続した構成において、光が通過したときの光電流スペクトルを示す特性図である。
図5図5は、本発明の実施の形態2における光検査回路の構成を示す斜視図である。
図6図6は、本発明の実施の形態3における光検査回路の構成を示す斜視図である。
図7図7は、本発明の実施の形態4における光検査回路の構成を示す斜視図である。
図8図8は、本発明の実施の形態5における光検査回路の構成を示す斜視図である。
図9図9は、グレーティングカプラにおける光の透過強度特性の波長特性を示す特性図である。
図10図10は、従来の光検査回路の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態おける光検査回路について説明する。
【0017】
[実施の形態1]
はじめに、本発明の実施の形態1における光検査回路について図1を参照して説明する。この光検査回路は、まず、基板101の上に形成された検査対象の光回路102と、光回路102に光学的接続する入力光導波路103と、光回路102に光学的接続する出力光導波路104とを備える。
【0018】
基板101は、例えば、よく知られたSOI(Silicon on Insulator)基板である。また、光回路102、入力光導波路103、出力光導波路104は、SOI基板の表面シリコン層(半導体)をパターニングすることで形成したコアと、埋め込み絶縁層をクラッドとした光導波路から構成されている。このように、シリコンからなるコアによる光導波路から構成された光回路102は、よく知られたシリコンフォトニクス技術により作製できる。
【0019】
入力光導波路103には、入力用のグレーティングカプラ105が接続している。グレーティングカプラ105は、スポットサイズ変換部106を介して入力光導波路103に接続している。スポットサイズ変換部106は、入力光導波路103に連続して配置されて入力光導波路103のコアと同じ断面寸法の第1光導波路部108と、第1光導波路部108に連続して配置されてコアの断面寸法が第1光導波路部108から離れるほど大きくなる第2光導波路部109とから構成されている。この例では、第1光導波路部108のコアは、入力光導波路103との接続部では入力光導波路103のコアと同じ断面寸法とされている。また、この例では、第1光導波路部108のコアは、第2光導波路部109により近い領域において、入力光導波路103のコアより細くなる領域を備えている。
【0020】
一方、出力光導波路104には、フォトダイオード107が光学的に接続されている。実施の形態1において、フォトダイオード107は、スポットサイズ変換部110を介して出力光導波路104に接続している。フォトダイオード107は、例えば、よく知られたゲルマニウムフォトダイオードである。
【0021】
スポットサイズ変換部110は、出力光導波路104に連続して配置されて出力光導波路104のコアと同じ断面寸法の第1光導波路部111と、第1光導波路部111に連続して配置されてコアの断面寸法が第1光導波路部111から離れるほど大きくなる第2光導波路部112とから構成されている。この例では、第1光導波路部111のコアは、出力光導波路104との接続部では出力光導波路104のコアと同じ断面寸法とされている。また、この例では、第1光導波路部111のコアは、第2光導波路部112により近い領域において、出力光導波路104のコアより細くなる領域を備えている。
【0022】
実施の形態1における光検査回路では、入力用光ファイバ121からの光がグレーティングカプラ105に入力され、スポットサイズ変換部106に至る。この後、入力された光は、入力光導波路103を介し、光回路102に入力される。光回路102から出力した光は、出力光導波路104を導波し、実施の形態1では、スポットサイズ変換部110を経由してフォトダイオード107に入力される。
【0023】
フォトダイオード107では、入力した光を電流に変換する。フォトダイオード107に、電圧源・電流計を接続し、例えば−2Vといった適切な逆電圧を印加すれば、光電流を測定できる。入力した光の波長と同期して光電流を測定すれば、フォトダイオード107を用いることで、光電流スペクトルを得ることができる。グレーティングカプラ105を介して入力した光と、フォトダイオード107から出力される光電流を比較分析することで、光回路102の特性を検査することができる。
【0024】
上述したように、本発明では、光回路102より出力される光を、同一の基板101の上に形成されているフォトダイオード107で検出す構成としたところに特長がある。シリコンフォトニクスで用いられる代表的なフォトダイオードであるゲルマニウムフォトダイオードの感度の波長特性(依存性)を図2に示す。図9を用い説明したグレーティングカプラの特性に比較して波長依存性が小さく、光回路102の特性把握に好適であることがわかる。また、本発明では、入力側にのみグレーティングカプラ105を用いており、出力側においては、光ファイバとの位置合わせが必要ない。
【0025】
図3に、直列に接続した2つのグレーティングカプラを光が通過するときの透過スペクトルを示す。この場合、ピーク強度と比して光強度が1/10になる波長域は、おおよそ50nmである。次に、図4に、1つのグレーティングカプラと1つのゲルマニウムフォトダイオードを直列に接続した構成において、光が通過したときの光電流スペクトルを示す。この場合、ピーク電流と比して電流値が1/10になる波長域は、およそ75nmである。
【0026】
上述した、2つの比較から明らかなように、本発明によれば、シリコンフォトニクスのような光回路のウエハレベル検査において、光回路の波長特性を1.5倍程度、広範囲に検査できるという優れた効果を得ることができる。また、本発明によれば、出力側においては、光ファイバとの位置決めが省略できるため、光ファイバの位置合わせに要する時間を、おおよそ1/2にすることができ、より短い時間で光回路の検査が実施できるという優れた効果が得られる。
【0027】
ところで、上述したようにウエハレベルで検査した後、基板101より光回路102をチップに切り出すための断裁線131で切断(ダイシング)することで、光回路102の領域のチップを切り出すことになる。スポットサイズ変換部106の第1光導波路部111を、断裁線131をまたいで形成しておけば、スポットサイズ変換部106は、切り出したチップの端面からの光入力機能を備える状態となる。実施の形態1では、スポットサイズ変換部110においても同様である。
【0028】
このようなチップの切り出しには、一般に、ブレードダイシングが用いられるが、この場合、切断端面のピッチングなどが問題になる場合がある。このピッチングは、切断した端面を光学研磨することで解消することができる。光学研磨することで、切断端面において、安定した光入力機能が得られるようになる。従って、第1光導波路部111は、断裁線131をまたぐとともに、上述した研磨の領域を含めた断裁領域をまたぐ長さに形成されているとよい。光学研磨は、10μm程度とすればよく、断裁領域の幅は、10μm以上となる。なお、チップの切り出しをステルスダイシングにより実施すれば、光学研磨を用いることなく安定した光入力機能が得られる。
【0029】
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2における光検査回路について図5を参照して説明する。この光検査回路は、まず、基板(不図示)の上に形成された検査対象の光回路102と、光回路102に光学的接続する入力光導波路103と、光回路102に光学的接続する出力光導波路104とを備える。
【0030】
基板は、例えば、よく知られたSOI基板である。また、光回路102、入力光導波路103、出力光導波路104は、SOI基板の表面シリコン層をパターニングすることで形成したコアと、埋め込み絶縁層をクラッドとした光導波路から構成されている。
【0031】
入力光導波路103には、入力用のグレーティングカプラ105が接続している。グレーティングカプラ105は、スポットサイズ変換部106を介して入力光導波路103に接続している。スポットサイズ変換部106の第1光導波路部111は、断裁線131をまたいで形成されている。これらの構成は、前述した実施の形態1と同様である。
【0032】
また、実施の形態2においても、出力光導波路104には、フォトダイオード107が光学的に接続されている。また、フォトダイオード107は、チップとなるチップ領域115に形成されている。なお、フォトダイオード107は、例えば、よく知られたゲルマニウムフォトダイオードである。実施の形態2では、断裁線131でダイシングすることで、チップ領域115を切り出すと、チップ領域115には、フォトダイオード107も備えた状態となる。
【0033】
実施の形態2における光検査回路でも、入力用光ファイバ121からの光がグレーティングカプラ105に入力され、スポットサイズ変換部106に至る。この後、入力された光は、入力光導波路103を介し、光回路102に入力される。実施の形態2では、光回路102から出力した光は、出力光導波路104を導波してフォトダイオード107に入力される。
【0034】
フォトダイオード107では、入力した光を電流に変換する。フォトダイオード107に、電圧源・電流計を接続し、例えば−2Vといった適切な逆電圧を印加すれば、光電流を測定できる。入力した光の波長と同期して光電流を測定すれば、フォトダイオード107を用いることで、光電流スペクトルを得ることができる。グレーティングカプラ105を介して入力した光と、フォトダイオード107から出力される光電流を比較分析することで、光回路102の特性を検査することができる。
【0035】
また、実施の形態2においても、上述したようにウエハレベルで検査した後、断裁線131で切断(ダイシング)することで、基板より光回路102が配置されているチップ領域115を切り出すことになる。スポットサイズ変換部106の第1光導波路部111を、断裁線131をまたいで形成しておけば、スポットサイズ変換部106は、切り出したチップの端面からの光入力機能を備える状態となる。光回路102が、例えば、光受信回路である場合、上述した切り出しにより、光受信回路のチップとして用いることができる。
【0036】
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3における光検査回路について図6を参照して説明する。この光検査回路は、まず、基板(不図示)の上に形成された検査対象の光回路102と、光回路102に光学的接続する入力光導波路103と、光回路102に光学的接続する出力光導波路104とを備える。
【0037】
基板は、例えば、よく知られたSOI基板である。また、光回路102、入力光導波路103、出力光導波路104は、SOI基板の表面シリコン層をパターニングすることで形成したコアと、埋め込み絶縁層をクラッドとした光導波路から構成されている。
【0038】
入力光導波路103には、入力用のグレーティングカプラ105が接続している。実施の形態3において、グレーティングカプラ105は、スポットサイズ変換部106および合分波部116を介して入力光導波路103に接続している。合分波部116には、グレーティングカプラ105が接続するスポットサイズ変換部106と、これとは別のスポットサイズ変換部117とが接続している。実施の形態3では、スポットサイズ変換部117が、断裁線132をまたいで形成されている。
【0039】
また、実施の形態3では、出力光導波路104には、フォトダイオード107がスポットサイズ変換部110を介して光学的に接続されている。また、スポットサイズ変換部110は、断裁線131をまたいで形成され、チップ領域115の外にフォトダイオード107が形成されている。
【0040】
実施の形態3では、断裁線131,断裁線132でダイシングすることで、スポットサイズ変換部110,スポットサイズ変換部117の、ダイシングにより形成される端面が、光入出力部となる。
【0041】
実施の形態3における光検査回路でも、入力用光ファイバ121からの光がグレーティングカプラ105に入力され、スポットサイズ変換部106に至る。この後、入力された光は、合分波部116,入力光導波路103を介し、光回路102に入力される。実施の形態3では、光回路102から出力した光は、出力光導波路104,スポットサイズ変換部110を導波してフォトダイオード107に入力される。
【0042】
フォトダイオード107では、入力した光を電流に変換する。フォトダイオード107に、電圧源・電流計を接続し、例えば−2Vといった適切な逆電圧を印加すれば、光電流を測定できる。入力した光の波長と同期して光電流を測定すれば、フォトダイオード107を用いることで、光電流スペクトルを得ることができる。グレーティングカプラ105を介して入力した光と、フォトダイオード107から出力される光電流を比較分析することで、光回路102の特性を検査することができる。
【0043】
また、実施の形態3においても、上述したようにウエハレベルで検査した後、断裁線131,断裁線132でダイシングすることで、基板より光回路102が配置されているチップ領域115を切り出すことになる。スポットサイズ変換部110を、断裁線131をまたいで形成しておけば、スポットサイズ変換部110は、切り出したチップの端面からの光入力機能を備える状態となる。同様に、スポットサイズ変換部117を、断裁線132をまたいで形成しておけば、スポットサイズ変換部117は、切り出したチップの端面からの光入力機能を備える状態となる。光回路102が、例えば、光受信回路である場合、上述した切り出しにより、光受信回路のチップとして用いることができる。
【0044】
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4における光検査回路について図7を参照して説明する。この光検査回路は、まず、基板(不図示)の上に形成された検査対象の光回路102a,102bと、光回路102a,102bに光学的接続する入力光導波路103a,103bと、光回路102a,102bに光学的接続する出力光導波路104a,104bとを備える。実施の形態4では、基板の上に、2組の光検査回路が形成されている。
【0045】
入力光導波路103a,103bには、入力用のグレーティングカプラ105a,105bが接続している。グレーティングカプラ105a,105bは、スポットサイズ変換部106a,106bを介して入力光導波路103a,103bに接続している。
【0046】
一方、出力光導波路104a,104bには、1つのフォトダイオード107が光学的に接続されている。実施の形態4において、フォトダイオード107は、スポットサイズ変換部110a,110bを介して出力光導波路104a,104bに接続している。実施の形態4では、基板の上に形成された2組の光検査回路に、1つのフォトダイオード107が共通して用いられている。
【0047】
実施の形態4における光検査回路では、入力用光ファイバ121aからの光がグレーティングカプラ105aに入力され、スポットサイズ変換部106aに至る。この後、入力された光は、入力光導波路103aを介し、光回路102aに入力される。光回路102aから出力した光は、出力光導波路104aを導波し、スポットサイズ変換部110aを経由してフォトダイオード107に入力される。
【0048】
また、入力用光ファイバ121bからの光は、グレーティングカプラ105bに入力され、スポットサイズ変換部106bに至る。この後、入力された光は、入力光導波路103bを介し、光回路102bに入力される。光回路102bから出力した光は、出力光導波路104bを導波し、スポットサイズ変換部110bを経由してフォトダイオード107に入力される。
【0049】
フォトダイオード107では、入力した光を電流に変換する。フォトダイオード107に、電圧源・電流計を接続し、例えば−2Vといった適切な逆電圧を印加すれば、光電流を測定できる。入力した光の波長と同期して光電流を測定すれば、フォトダイオード107を用いることで、光電流スペクトルを得ることができる。グレーティングカプラ105aを介して入力した光と、フォトダイオード107から出力される光電流を比較分析することで、光回路102aの特性を検査することができる。また、グレーティングカプラ105bを介して入力した光と、フォトダイオード107から出力される光電流を比較分析することで、光回路102bの特性を検査することができる。
【0050】
上述したように、実施の形態4によれば、2つの光回路102a,102bを1つのフォトダイオード107で検査する。このことにより、フォトダイオードの数を減らすことができる。なお、ウエハレベルで検査した後、断裁線131、132、133、134でダイシングすれば、スポットサイズ変換部106a、106b、110a、110bは、それぞれ端面からの光入力機能を持つことができる。ブレードダイシングによるチッピング(欠け)が問題になる場合は、断裁線131、132、133、134でダイシングされたことにより形成された各断面を光学研磨すれば、安定した光入力機能を得ることができる。また、ステルスダイシングによれば、光学研磨によらなくても安定した光入力機能を得ることができる。
【0051】
[実施の形態5]
次に、本発明の実施の形態5における光検査回路について図7を参照して説明する。この光検査回路は、まず、基板(不図示)の上に形成された検査対象の光回路102a,102b,102c,102dと、光回路102a,102b,102c,102dに光学的接続する入力光導波路103a,103b,103c,103dと、光回路102a,102b,102c,102dに光学的接続する出力光導波路104a,104b,104c,104dとを備える。実施の形態5では、基板の上に、4組の光検査回路が形成されている。
【0052】
入力光導波路103a,103b,103c,103dには、入力用のグレーティングカプラ105a,105b,105c,105dが接続している。グレーティングカプラ105a,105b,105c,105dは、スポットサイズ変換部106a,106bを介して入力光導波路103a,103b,103c,103dに接続している。
【0053】
一方、出力光導波路104a,104b,104c,104dには、1つのフォトダイオード107が光学的に接続されている。実施の形態5において、フォトダイオード107は、スポットサイズ変換部110a,110b,110c,110dを介して出力光導波路104a,104b,104c,104dに接続している。スポットサイズ変換部110aおよびスポットサイズ変換部110cは、合分波部141を介してフォトダイオード107に接続し、スポットサイズ変換部110bおよびスポットサイズ変換部110dは、合分波部142を介してフォトダイオード107に接続している、実施の形態5では、基板の上に形成された4組の光検査回路に、1つのフォトダイオード107が共通して用いられている。
【0054】
実施の形態5における光検査回路では、入力用光ファイバ121aからの光がグレーティングカプラ105aに入力され、スポットサイズ変換部106aに至る。この後、入力された光は、入力光導波路103aを介し、光回路102aに入力される。光回路102aから出力した光は、出力光導波路104aを導波し、スポットサイズ変換部110aを経由してフォトダイオード107に入力される。
【0055】
また、入力用光ファイバ121bからの光は、グレーティングカプラ105bに入力され、スポットサイズ変換部106bに至る。この後、入力された光は、入力光導波路103bを介し、光回路102bに入力される。光回路102bから出力した光は、出力光導波路104bを導波し、スポットサイズ変換部110bを経由してフォトダイオード107に入力される。
【0056】
また、入力用光ファイバ121cからの光は、グレーティングカプラ105cに入力され、スポットサイズ変換部106cに至る。この後、入力された光は、入力光導波路103cを介し、光回路102cに入力される。光回路102cから出力した光は、出力光導波路104cを導波し、スポットサイズ変換部110cを経由してフォトダイオード107に入力される。
【0057】
また、入力用光ファイバ121dからの光は、グレーティングカプラ105dに入力され、スポットサイズ変換部106dに至る。この後、入力された光は、入力光導波路103dを介し、光回路102dに入力される。光回路102dから出力した光は、出力光導波路104dを導波し、スポットサイズ変換部110dを経由してフォトダイオード107に入力される。
【0058】
フォトダイオード107では、入力した光を電流に変換する。フォトダイオード107に、電圧源・電流計を接続し、例えば−2Vといった適切な逆電圧を印加すれば、光電流を測定できる。入力した光の波長と同期して光電流を測定すれば、フォトダイオード107を用いることで、光電流スペクトルを得ることができる。
【0059】
グレーティングカプラ105aを介して入力した光と、フォトダイオード107から出力される光電流を比較分析することで、光回路102aの特性を検査することができる。また、グレーティングカプラ105bを介して入力した光と、フォトダイオード107から出力される光電流を比較分析することで、光回路102bの特性を検査することができる。
【0060】
また、グレーティングカプラ105cを介して入力した光と、フォトダイオード107から出力される光電流を比較分析することで、光回路102cの特性を検査することができる。また、グレーティングカプラ105dを介して入力した光と、フォトダイオード107から出力される光電流を比較分析することで、光回路102dの特性を検査することができる。
【0061】
上述したように、実施の形態5によれば、4つの光回路102a,102b,102c,102dを1つのフォトダイオード107で検査する。このことにより、フォトダイオードの数を減らすことができる。なお、ウエハレベルで検査した後、断裁線131、132、133、134でダイシングすれば、スポットサイズ変換部106a、106b、106c、106d、110a、110b、110c、110dは、それぞれ端面からの光入力機能を持つことができる。
【0062】
ブレードダイシングによるチッピングが問題になる場合は、断裁線131、132、133、134でダイシングされたことにより形成された各断面を光学研磨すれば、安定した光入力機能を得ることができる。また、ステルスダイシングによれば、光学研磨によらなくても安定した光入力機能を得ることができる。
【0063】
以上に説明したように、本発明によれば、光回路の出力光導波路にフォトダイオードを接続したので、より広範囲な光波長領域による光回路の検査が、より短い時間で実施できるようになる。
【0064】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述では、コアをシリコンから構成した光導波路を例に説明したが、これに限るものではない、例えば、III−V族化合物半導体などの他の半導体から構成したコアによる光導波路からなる光回路であっても同様である。この場合、コアを構成する化合物半導体と同系の化合物半導体により、フォトダイオードを構成すればよい。
【符号の説明】
【0065】
101…基板、102…光回路、103…入力光導波路、104…出力光導波路、105…グレーティングカプラ、106…スポットサイズ変換部、107…フォトダイオード、108…第1光導波路部、109…第2光導波路部、110…スポットサイズ変換部、111…第1光導波路部、112…第2光導波路部、121…入力用光ファイバ。
図1
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