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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-55626(P2019-55626A)
(43)【公開日】2019年4月11日
(54)【発明の名称】車両の前部構造
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/04 20060101AFI20190315BHJP
   B60R 19/50 20060101ALI20190315BHJP
   B60Q 1/34 20060101ALI20190315BHJP
   B60Q 1/28 20060101ALI20190315BHJP
【FI】
   B60Q1/04 A
   B60R19/50 B
   B60Q1/34 B
   B60Q1/28
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-179827(P2017-179827)
(22)【出願日】2017年9月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(72)【発明者】
【氏名】岩尾 典史
(72)【発明者】
【氏名】松井 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】槇野 遼馬
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA02
3K339AA25
3K339AA32
3K339BA03
3K339BA08
3K339BA12
3K339BA16
3K339BA30
3K339CA01
3K339CA06
3K339CA12
3K339CA22
3K339EA05
3K339GB02
3K339HA01
3K339HA02
3K339HA10
3K339HA12
3K339HA19
3K339LA03
(57)【要約】
【課題】ランプ本体の車幅方向内側部分と外側部分との冷却効率の差を縮めてランプ本体の全体をより効果的に冷却することができる車両の前部構造を提供する。
【解決手段】車両1の前部における車幅方向両端部にランプユニット8が設けられている。各ランプユニット8は、車両前方に向かって開口する前側開口部86a及び車両後方に向かって開口する後側開口部86bを有する周側壁86を含むハウジング81と、ハウジング81内に配置されたランプ本体82とを備える。ランプ本体82は、前側開口部86aの車幅方向外側に偏った位置であって前側開口部86aの車幅方向外縁から車幅方向内側に離間した位置において車両長手方向に延びるランプケース350と、ランプケース350から車幅方向内側及び外側に突出する内側及び外側放熱フィン381,383とを備える。外側放熱部381は、内側放熱部383に比べて突出量が大きい。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前部における車幅方向両端部にランプユニットが設けられている車両の前部構造において、
前記各ランプユニットは、車両前方に向かって開口する前側開口部及び車両後方に向かって開口する後側開口部を有する周側壁を含むハウジングと、前記ハウジング内に配置されたランプ本体とを備え、
前記ランプ本体は、前記前側開口部の車幅方向外側に偏った位置であって当該前側開口部の車幅方向外縁から車幅方向内側に離間した位置において車両長手方向に延びる本体ケースと、前記本体ケースから車幅方向内側及び外側に突出する内側及び外側放熱部とを備え、
前記外側放熱部は、前記内側放熱部に比べて突出量が大きい、車両の前部構造。
【請求項2】
前記外側放熱部は、車幅方向外側に突出するとともに車両長手方向に延びる板状の放熱板である、請求項1に記載の車両の前部構造。
【請求項3】
前記放熱板は、前記本体ケースの先端から後端にかけて延びるとともに前記本体ケースに対して一体に設けられている、請求項2記載の車両の前部構造。
【請求項4】
車両前部に配置されたバンパーフェイシア基体と、
前記バンパーフェイシア基体の少なくとも車幅方向両端部に前記バンパーフェイシア基体から前方に突出して稜線が車幅方向に沿って延びた状態で配置され、前記車両の前部を装飾する加飾部材とを備え、
前記放熱板の先端面は、正面視において前記加飾部材の稜線の延長線上に配置される、請求項2または請求項3に記載の車両の前部構造。
【請求項5】
前記放熱板の先端面は、車幅方向外側に向かって後方に傾斜している、請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両の前部構造。
【請求項6】
前記放熱板の先端面には、この先端面に沿って延び車両前方に向かって発光するターンランプ発光部が設けられている、請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両の前部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両前部の車幅方向両端部にヘッドランプなどのランプユニットが設けられている車両の前部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の自動車等の車両の前部構造は、車両前部に配置されるフロントバンパーフェイシアと、このバンパーフェイシアの上端部と前縁部が対峙するボンネットと、このボンネットの車幅方向両側縁から延設されたフロントフェンダーとを備えている。前記フロントバンパーフェイシアは、車両前部に配置され車幅方向中央部にフロントグリル開口部が設けられたフェイシア基体と、このフロントグリル開口部に配置されたフロントグリルと、前記フェイシア基体の左右両端部であって前記フロントグリルに離間して配置されたヘッドランプユニットとを備えている。
【0003】
このような車両の前部構造において、前記ヘッドランプユニットを効率的に冷却させて、当該ヘッドランプユニットの前後長の短縮及び冷却性能の確保を両立させたものが特許文献1に開示されている。
【0004】
具体的には、特許文献1記載のヘッドランプユニットは、上方に開口するユニットケース及びこのユニットケースの上方開口部を閉塞するカバー部材からなるハウジングと、このハウジング内に収納されるランプ本体とを備えている。前記ハウジングは、車両前方に開口する前部開口部と、車両後方に開口する後部開口部とを有し、前記前部開口部と前記後部開口部との間に、前記ランプ本体が配置されている。このように構成することによって、車両の走行に伴って、前部開口部から後部開口部に走行風が流れ、この走行風によってランプ本体を効率的に冷却するものとなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017−81291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、この特許文献1に記載の車両の前部構造では、前記ランプ本体は、前記前側開口部の車幅方向外側に偏った位置であって、当該前側開口部の車幅方向外縁から車幅方向内側に離間した位置に配置されている。このようにランプ本体を配置することによって、車両前方を効率的に照らすことができ、また車両正面視におけるデザインを向上させている。
【0007】
しかしながら、このようにランプ本体が前側開口部において外側に偏った位置に配置されている場合には、ランプ本体の車幅方向内側部分と外側部分との冷却効率に差ができ、ランプ本体の全体を効果的に冷却することができないという問題があった。
【0008】
すなわち、前記ハウジングの前側開口部において、ランプ本体よりも車幅方向外側の開口面積が内側の開口面積よりも狭いことによりランプ本体の車幅方向外側と内側を流通する走行風の流通量が異なるので、この前側開口部を通じて取り込まれた走行風によるランプ本体の冷却が車幅方向内側部分と外側部分とで異なり、ランプ本体を効率的に冷却することができないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑み、前記ランプ本体の車幅方向内側部分と外側部分との冷却効率の差を縮めてランプ本体の全体をより効果的に冷却することができる車両の前部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係る車両の前部構造は、車両前部における車幅方向両端部にランプユニットが設けられている車両の前部構造において、前記各ランプユニットは、車両前方に向かって開口する前側開口部及び車両後方に向かって開口する後側開口部を有する周側壁を含むハウジングと、前記ハウジング内に配置されたランプ本体とを備え、前記ランプ本体は、前記前側開口部の車幅方向外側に偏った位置であって当該前側開口部の車幅方向外縁から車幅方向内側に離間した位置において車両長手方向に延びる本体ケースと、前記本体ケースから車幅方向内側及び外側に突出する内側及び外側放熱部とを備え、前記外側放熱部は、前記内側放熱部に比べて突出量が大きいものである。
【0011】
この発明によれば、前記ランプユニットは、車両前方及び後方に向かってそれぞれ開口する前後側の各開口部を有する周側壁を含むハウジングと、ランプ本体とを備え、前記ランプ本体は、本体ケースと、内側及び外側放熱部とを備えるので、走行に伴い前記前側開口部から前記後側開口部にかけて気流が発生し、この気流によってランプ本体を冷却することができる。また、本体ケースは、前記前側開口部の車幅方向外側に偏った位置であって当該前側開口部の車幅方向外縁から車幅方向内側に離間した位置において車両長手方向に延びるので、前方を効果的に照らすことができるとともに車両前部のデザインを整えることができる。しかも、前記外側放熱部は、前記内側放熱部に比べて突出量が大きいので、前記外側放熱部の表面積が大きくなり、前記本体ケースの車幅方向内側と外側の走行風の流量の差を補うことができる。このため、ランプ本体の車幅方向内側部分と外側部分との冷却能力の差を縮めることにより、ランプ本体の全体を、より効果的に冷却することができる。
【0012】
この発明において、前記外側放熱部は、棒状突出体、ピン状突出体、ブロック状突出体等、突出体であればその形状を特に限定するものではないが、前記外側放熱部は、車幅方向外側に突出するとともに車両長手方向に延びる板状の放熱板であるのが好ましい。
【0013】
このように構成すれば、前記放熱板が車両前後方向に延びるので、内外放熱部の表面積の差をより顕著なものとすることができる。
【0014】
この場合において、前記放熱板は、具体的構成を特に限定するものではなく、前記本体ケースの延出方向の一部分に設けられているものや、前記本体ケースと別体で設けられるものであってもよいが、前記放熱板は、前記本体ケースの先端から後端にかけて延びるとともに前記本体ケースに対して一体に設けられているのが好ましい。
【0015】
このように構成すれば、内外放熱部の表面積の差をより一層顕著なものとすることができるとともに前記本体ケースの熱を前記放熱板により効率的に伝達することができる。
【0016】
前記外側放熱部が前記放熱板である場合において、車両前部に配置されたバンパーフェイシア基体と、前記バンパーフェイシア基体の少なくとも車幅方向両端部に前記バンパーフェイシア基体から前方に突出して稜線が車幅方向に沿って延びた状態で配置され、前記車両の前部を装飾する加飾部材とを備え、前記放熱板の先端面は、正面視において前記加飾部材の稜線の延長線上に配置されるのが好ましい。
【0017】
このように構成すれば、前記放熱板の先端面は、正面視において前記加飾部材の稜線の延長線上に配置されるので、前記ランプ本体の放熱能力を担保しつつ、前記放熱板が加飾部材の一部として溶け込み、車両前部をスッキリと洗練されたデザインとすることができる。
【0018】
前記外側放熱部が前記放熱板である場合において、前記放熱板の先端面は、車幅方向外側に真っ直ぐ延びるものであってもよいが、前記放熱板の先端面は、車幅方向外側に向かって後方に傾斜しているのが好ましい。
【0019】
このように構成すれば、車両前部を立体的に装飾することができ、車両前部の意匠性をより一層向上させることができる。
【0020】
前記外側放熱部が前記放熱板である場合において、前記放熱板は、放熱機能に特化されたものであってもよいが、前記放熱板の先端面には、この先端面に沿って延び車両前方に向かって発光するターンランプ発光部が設けられているのが好ましい。
【0021】
このように構成すれば、この放熱板を利用してターンランプを構成することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、前記外側放熱部によって、車幅方向内側部分と外側部分との冷却能力の差を縮めることができ、ランプ本体の全体を、より効果的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明が適用される車両の前部の一例を示す斜視図である。
図2】前記車両の前部の正面図である。
図3】前記車両の前部の一部拡大平面図である。
図4】前記車両の前部の一部拡大側面図である。
図5】本発明の実施形態に係る車両の外装構造を示す拡大斜視図である。
図6図2のVI−VI線の概略的な断面図である。
図7図6のVII−VII線の概略的な断面図である。
図8図3のVIII−VIII線の概略的な断面図である。
図9図3のIX−IX線の概略的な断面図である。
図10】ランプ本体の概略的な斜視図である。
図11図8におけるウイングフレーム部を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。なお、本実施形態の車両1の外装構造は、車両1の前部の構造に基づいて説明するが、本発明の車両の外装構造は、車両の後部構造についても適用することができる。
【0025】
図1及び図2は、本発明が適用される車両の前部の一例を示す斜視図及び正面図である。図3及び図4は、同車両の前部の一部拡大平面図及び一部拡大側面図である。図5は本発明の実施形態に係る車両の外装構造を示す部分拡大斜視図である。
【0026】
なお、各図における「F」,「R」,「Le」,「Ri」,「U」,「L」の各方向は、車両の前後左右上下の各方向を示すものである。車両の前後方向は、車両長手方向に相当し、車両の左右方向は車幅方向に相当し、車両の上下方向は車高方向に相当するものとする。
【0027】
[車両1の前部の構造]
車両1の前部は、図1に示すように、車両長手方向の前端部に配置されたフロントバンパーフェイシア2(以下、単に「フェイシア2」という)と、フェイシア2の上端部に前端部が対峙するボンネット3と、ボンネット3の車幅方向両端縁から車幅方向及び車高方向に延びて車両1の前部側壁を構成するとともにフロントホイールハウス4a(図3参照)を構成するフロントフェンダー4とを備え、左右対称に形成されている。この車両1の前部は、車両1の外装構造体として、車両1の前部のデザインを司る。
【0028】
フェイシア2は、車両1の前壁を構成し、本実施形態では車幅方向中央部から両端部に掛けて後方に傾斜するように構成されている。フェイシア2の具体的構成については後述する。
【0029】
ボンネット3は、図4に示すように、車両1の前部における上壁を構成するものであり、車両1の前方に向かって下方に傾斜して、空力特性を改善するものとなされている。本実施形態では、この傾斜角度が前方に向かうにしたがって大きくなるように設定されている。ボンネット3の前端部は、フェイシア2の上端部に対して前方に突出した状態でフェイシア2の上端部に対峙する。
【0030】
フロントフェンダー4は、車両1の前部における主に側壁を構成するものである。フロントフェンダー4は、図4に示すように、車両1の側壁を構成するフロントフェンダーパネル41と、フロントフェンダーパネル41の車幅方向の内側面に接合され、フロントホイールハウス4a(図3参照)を構成するフロントフェンダーライナ42とを備える。フロントフェンダーライナ42は、フロントホイールハウス4a内に走行風を導入可能に構成されており、本実施形態では、フロントフェンダーライナ42の前部に、上部フェンダ開口部42aと、この上部フェンダ開口部42aの下方に設けられた下部フェンダ開口部42bとが設けられている。これらの開口部42a、42bには、後述するランプダクト88とロアダクト55とが接続されており、これらの各ダクト88,55を通じて走行風が導入される。またこれらの開口部42a、42bは、導入された走行風によってフロントホイールハウス4a内のブレーキ(不図示)を冷却できるように当該ブレーキに対して指向している。一方、フロントフェンダーライナ42の後部には、導入された走行風を排出するために、これらの開口部42a、42bの間の高さ位置に後部フェンダ開口部42cが設けられている。この後部フェンダ開口部42cは、サイドダクト43に接続され、フロントフェンダーパネル41に設けられたサイドロア開口部41aを通じて車両1の側方に連通している。
【0031】
次に、フェイシア2について詳細に説明する。フェイシア2は、図1及び図2に示すように、フロントグリル開口部5a及びロアグリル開口部5bを含み、車両1の前端部分を覆うフェイシア基体5(バンパーフェイシア基体に対応)と、フロントグリル開口部5a及びロアグリル開口部5bにそれぞれ配置されたフロントグリル6及びバンパーグリル7と、フェイシア基体5の車幅方向両端部に設けられた左右一対のランプユニット8と、これらのランプユニット8の間を跨るような態様でフェイシア基体5に沿って配置された加飾部材9と、フェイシア基体5の下端に配置されフェイシア基体5に対して前方に突出するフロントスポイラー10とを備えている。本実施形態では、フロントスポイラー10は、平面視において前方に突出する湾曲形状に構成され、フェイシア基体5と一体に設けることにより、繋ぎ目を削減するものとなされているが、このフロントスポイラー10は、フェイシア基体5と別体に設けられるものであっても良い。
【0032】
〈フェイシア基体5〉
フェイシア基体5は、フェイシア2の主要構成部材であって、車両1の前部外殻を構成している。本実施形態では、フェイシア基体5は、フロントスポイラー10と一体成形されているため、このフロントスポイラー10との間に車幅方向に沿って前記ロアグリル開口部5bが設けられている。
【0033】
具体的には、フェイシア基体5は、図1及び図2に示すように、フロントグリル開口部5aが設けられたセンタフェイス部51と、センタフェイス部51の左右側縁に連続して設けられ車幅方向外側に向かって後方に傾斜する左右の傾斜サイド部52と、各傾斜サイド部52の下端に連続して設けられたダクトルーバー53とを備え、センタフェイス部51及び傾斜サイド部52の下方であって左右のダクトルーバー53の間に跨ってロアグリル開口部5bが設けられている。
【0034】
センタフェイス部51は、車幅方向中央部に配置されるとともに略垂直に立設された壁部であり、その上部が偏平なU字状に切り欠かれることによりフロントグリル開口部5aが形成されている。フロントグリル開口部5aの上方には、ボンネット3の前端部及びフロントフェンダー4の前端部が対峙している。本実施形態では、センタフェイス部51の前面は、僅かに前方に突出して車幅方向に沿って湾曲する曲面として構成されている。
【0035】
傾斜サイド部52は、センタフェイス部51の左側縁または右側縁にセンタフェイス部51と一体に設けられた壁部である。具体的には、傾斜サイド部52は、車幅方向外側に向かって後方に傾斜するサイド壁本体521が設けられ、このサイド壁本体521の上端縁にフロントフェンダー4の前端縁まで連続して滑らかに延びるサイド上部壁522が設けられている。
【0036】
サイド壁本体521は、平板状に構成されており、図3に示すように、その傾斜角度は、特に限定するものではないが、センタフェイス部51(又は車幅方向を含む垂直面)に対して約20°から約60°の範囲内に設定されるのが好ましく、本実施形態では約40°に設定されている。このサイド壁本体521の車幅方向外側端部は後方に屈曲されてフロントホイールハウス4aに臨んでいる。
【0037】
サイド上部壁522は、図5に明示するように、滑らかな曲面によって構成され、車幅方向外側端部は、後方に屈曲してフロントホイールハウス4aに臨んでいる。またサイド上部壁522は、その上端部における車幅方向内側部分、詳細には車幅方向外側端部を残した上端部が大きく車幅方向に沿って切り欠かれてフロントサイド開口部522aが形成されている。このフロントサイド開口部522aに臨むサイド上部壁522の上縁部は、車両後方に屈曲している(図8及び図9参照)。フロントサイド開口部522aは、車幅方向内側部分がフロントグリル開口部5aに連通し、車幅方向外側に向かって上方に傾斜しつつ細長く延び、正面視において精悍な印象を与えるものとされている。このフロントサイド開口部522aの上方にはフロントフェンダー4の前端部が対峙している。
【0038】
ダクトルーバー53は、傾斜サイド部52の下端縁に前方に突出した状態で設けられている。このダクトルーバー53は、図2に示すように、車幅方向に延びるとともに前下がりに配置された天壁53aと、天壁53aの車幅方向外側端縁から下方に延びる側壁53bとを備え、ロアグリル開口部5bに導入される走行風を整流するものである。このロアグリル開口部5bは、前記ロアダクト55を通じてフロントホイールハウス4aに連通する。
【0039】
〈フロントグリル6〉
フロントグリル6は、図1及び図2に示すように、フロントグリル開口部5a及びフロントサイド開口部522aに配置された網状体である。具体的には、フロントグリル6は、フロントグリル開口部5aに嵌め込まれた状態でフェイシア基体5に取り付けられているセンタグリル61と、センタグリル61の車幅方向外側の上端部から車幅方向に沿って延び、フロントサイド開口部522aに嵌め込まれた状態でフェイシア基体5に取り付けられる延出グリル62とを備え、本実施形態ではセンタグリル61と延出グリル62とが一体に設けられている。センタグリル61は、正面視において偏平な略五角形状に構成され、中央にエンブレム63が取り付けられている。延出グリル62は、図5に明示するように、センタグリル61の上端部からフロントサイド開口部522aに沿って正面視斜め上方に向かって延び、ランプユニット8の後述するシリンダヘッドランプ35の車幅方向内側縁部にまで延びている。延出グリル62は、図3に示すように、サイド上部壁522におけるフロントサイド開口部522aの前端縁から後方に退入した位置に、車幅方向外側に向かって後方に傾斜して配置されている。この延出グリル62は、ランプユニット8の前方に配置され、この延出グリル62を通じてランプユニット8に走行風を導入する。
【0040】
〈バンパーグリル7〉
バンパーグリル7は、ロアグリル開口部5bに配置された網状体である。このバンパーグリル7は、車幅方向一端部から他端部まで左右方向に細長く延び、ロアグリル開口部5bに沿って前方に突出する湾曲形状に構成されている。図2に示すように、このバンパーグリル7の左右両端部の前面であって、ダクトルーバー53の下方には、後方に向かって上方に傾斜する上面を有するロア整流板71が取り付けられている。
【0041】
〈ランプユニット8〉
一方、ランプユニット8は、図4及び図5に示すように、フェイシア基体5のフロントサイド開口部522aの後方に配置されている。このランプユニット8は、少なくともヘッドランプ機能とターンランプ機能とを併せ持ち、アウターレンズが省略されたアウターレンズレスのランプユニットとして構成されている。このランプユニット8は左右一対設けられているものの、それぞれ対称形状を有するという点を除いて略同一に構成されているので、ここでは車幅方向左側に配置されたランプユニット8について説明する。
【0042】
図6図2のVI−VI線の概略的な断面図であり、図7図6のVII−VII線の概略的な断面図である。また、図8及び図9は、図3のVIII−VIII線、IX−IX線のそれぞれ概略的な断面図である。
【0043】
具体的には、車幅方向左側に配置されたランプユニット8は、ハウジング81と、ハウジング81内に収容されたランプ本体82とを備え、図1及び図2に示すように、ランプ本体82の前面が、フェイシア基体5のフロントサイド開口部522aから正面視において露出する状態で配置されている。
【0044】
《ハウジング81》
ハウジング81は、前方に開口するとともに、後方に開口する箱状体であり、各開口を通じて内部に収容されたランプ本体82を走行風によって冷却可能に構成されている。ハウジング81の全体形状は、平面視において前端縁が車幅方向外側に向かって後方に傾斜するとともに、上面が後方に向かって上方に傾斜する異形直方体状に構成されている。
【0045】
具体的には、ハウジング81は、図6から図9に示すように、底壁部85と、底壁部85の外周縁から立設され、車両前後各方向に開口する前側及び後側開口部86a、86bを有する周側壁86と、この周側壁86の上端に配置され前方に向かって下方に傾斜する上壁部87と、後側開口部86bに連通するランプダクト88とを備え、前側開口部86aがフェイシア基体5のフロントサイド開口部522aの後方に対向した状態でフェイシア基体5を含む車体に取り付けられている。このハウジング81は、フロントサイド開口部522aを通じて前側開口部86aから走行風を取り入れ、後側開口部86bを通じてランプダクト88に走行風が流通するものとなされ、これによりランプ本体82を冷却する。本実施形態では、ハウジング81は、周側壁86のうち車両1の前方に配置される前壁部が省略され、前方に大きく開口するものとなされ、前側開口部86aの開口面積が後側開口部86bの開口面積よりも大きく設定され、より多くの走行風を取り込み可能に構成されている。
【0046】
底壁部85は、平面視異形方形状に構成されている。この底壁部85は、図7に示すように、正面視において車幅方向外側に向かって僅かに上方に傾斜する傾斜壁として構成されている。
【0047】
周側壁86は、底壁部85の外周縁に沿って立設されている。具体的には、周側壁86は、車幅方向内側に配置される内側壁861(図6で右側に配置される右側壁)と、車幅方向外側に配置される外側壁862(図6で左側に配置される左側壁)と、車両長手方向後側に配置される後側壁863とを備えている。この周側壁86は、上述のように前記前側壁が省略されて車両前方が大きく開口している。
【0048】
内側壁861は、図6及び図7に示すように、車両1の上下方向について、略垂直に延び、車両1の前後方向について、前方に向かって車幅方向内側に傾斜するとともに内側に僅かに湾曲するように延びている。このように内側壁861を前方に向かって車幅方向内側に傾斜させることによって、この内側壁861の内面に突き当たる走行風を車幅方向外側に案内させることができる。これにより、後述するように、ハウジング81内の車幅方向外側の偏った位置に配置されるランプ本体82に、走行風が導かれ易くなるという効果を奏する。
【0049】
また、この内側壁861の前端縁は、フロントグリル6のセンタグリル61の後方に配置され、これにより前側開口部86aがフロントグリル開口部5aに対して車幅方向に隣接している。このように内側壁861が構成されることにより、前側開口部86aの車幅方向の寸法が後側壁863(又は後側開口部86b)の幅寸法よりも大きく設定され、走行風を可及的に多く取り込みできるようになされている。この内側壁861は車両1の前後方向について外側壁862よりも長く設定され、これにより前側開口部86aの開口面が車幅方向外方に向かって後方に傾斜するものとなされている。
【0050】
外側壁862は、図6及び図7に示すように、車両1の上下方向について、略垂直に延び、車両1の前後方向について、前後方向に沿って略真っ直ぐと延び、内側壁861に対して車幅方向に略対向するように配置されている。この外側壁862の前後方向の長さ寸法は、ランプ本体82の長さ寸法に応じて設定され、具体的にはランプ本体82の長さ寸法よりも短くなるように設定されている。
【0051】
後側壁863は、車両1の幅方向について、図6に示すように、内側壁861の後端縁から外側壁862の後端縁まで延び、本実施形態では車幅方向に略沿うように配置されている。この後側壁863は、車両1の上下方向について、図8及び図9に示すように、略垂直に延び、その高さ寸法は、前側開口部86aの高さ寸法よりも大きく設定され、比較的嵩高なランプ本体82の後端部をハウジング81内に収容できるものとなされている。
【0052】
この後側壁863は、前後方向に貫通する後側開口部86bを有する。後側開口部86bは、図7に示すように、正面視において、略矩形状に構成され、本実施形態では後側開口部86bの車幅方向内側縁が外側壁862に近接して配置されている。この後側開口部86bは、正面視において、前側開口部86aと重複するように設けられ、後述するように、この重複範囲にランプ本体82の少なくとも一部が配置されている。
【0053】
上壁部87は、内側、外側、後側の各側壁861〜863の上端に接続され、これらの各側壁861〜863によって囲まれた空間の上方を閉塞している。この上壁部87は、上述のように前方に向かって下方に傾斜して設けられている。詳細には、上壁部87は、図8及び図9に示すように、ボンネット3の傾斜に応じて、前方に向かって下方に湾曲するとともに前下がり状に配置され、全体として前方に向かって下方に傾斜している。このように上壁部87が前下がり状に配置されることによって、ハウジング81内の内部空間が後方に向けて上下方向に拡大し、ランプ本体82が収容し易くなっている。この上部壁87は、図8及び図9に示すように、車幅方向における位置に応じて前下がりの傾斜態様が異なるものとなされ、ランプ本体82に近接するに従って傾斜角度が大きくなるように設定されている。
【0054】
ランプダクト88は、前後端部に接続フランジ88aを有する略筒状に構成されている。このランプダクト88の前端部は、図8及び図9に明示するように、接続フランジ88aにおいてランプユニット8の後側壁863に、後側開口部86bを覆う状態で接合されている。一方、ランプダクト88の後端部は、図8に明示するように、接続フランジ88aにおいてフロントフェンダー4の前記フロントフェンダーライナ42に、その前記上部フェンダ開口部42aを覆う状態で接合されている。
【0055】
《ランプ本体82》
次にランプ本体82について説明する。図10は、ランプ本体82の概略的な斜視図である。本実施形態のランプ本体82は、上述のように、ヘッドランプ機能、ターンランプ機能の両機能を有する。このランプ本体82は、ハウジング81の内部空間における車幅方向外側に偏った位置に配置されている。
【0056】
具体的には、ランプ本体82は、ヘッドランプ、ターンランプなどの各種発光源を有する発光部30と、発光部30の後部における上方に配置された発光補機31と、発光部30と発光補機31との間に介在し発光部30及び発光補機31をハウジング81に取り付けるためのステイ32とを備えている。ランプ本体82は、ステイ32の上下各面に各々発光部30又は発光補機31が固定され、このステイ32がハウジング81の外側壁862の内面に固定されることによってハウジング81内に収容された状態で取り付けられている。このランプ本体82の最大高さ寸法は、図8に明示するように、前側開口部86aの高さ寸法よりも高く、このため、ランプ本体82の上端部、詳しくは少なくとも発光補機31は、上壁部87の直下に配置され、前側開口部86aの上端よりも高い位置に配置されている。
【0057】
発光部30は、ヘッドランプ及びターンランプの光源を有し、ターンランプについてはヘッドランプの車幅方向内側及び外側にそれぞれ配置され、それぞれの光源が設けられている。具体的には、発光部30は、前後方向に延びる円柱状の前記シリンダヘッドランプ35と、シリンダヘッドランプ35の車幅方向外側部に取り付けられた外側ターンランプ光源部36と、シリンダヘッドランプ35の内側部に取り付けられた内側ターンランプ光源部37とを備え、内外ターンランプ光源部36、37から照射された光がそれぞれシリンダヘッドランプ35の車幅方向内外各方向に沿って線状に延びる後述の内外ターンランプ導光体96、39に導かれて前方に向けて線状に発光するものとなされている。
【0058】
シリンダヘッドランプ35は、軸線が前後方向に沿うように配置され前方に開口する円筒状のランプケース350内に、ヘッドランプ光源352が前方に照射可能な状態で収納され、このランプケース350の前方開口がランプレンズ353によって閉塞されて構成されている。このシリンダヘッドランプ35は、後述するAFSアクチュエータ311によって、図7に示すように、垂直方向に軸線を有する回転軸354を中心に左右方向に所定角度範囲内で回動可能に構成されている。ランプケース350は、金属素材によって一体成形されている。このランプケース350は、前部355に対して後部356が拡径しこの前部355と後部356との間を勾配をもって接続する中間スロープ部357が設けられている。このランプケース350に収納されたヘッドランプ光源352は、本実施形態では、LEDによって構成され、具体的には複数の点状光源352aと、複数の環状光源(不図示)とを有する。ランプレンズ353は、ランプケース350の前端に取り付けられ、ヘッドランプ光源352から照射された光を上下左右方向に拡散させる。
【0059】
シリンダヘッドランプ35は、放熱部351を更に有する。この放熱部351は、ランプケース350から突出した状態で一体に設けられ、シリンダヘッドランプ35や、各ターンランプ光源部36,37から発生した熱を空気中に放出するものとなされている。特に、この放熱部351は、ランプケース350の車幅方向内側部分よりも車幅方向外側部分の放熱効率が良好となるように構成されている。
【0060】
具体的には、放熱部351は、ランプケース350の全長に亘って設けられ車幅方向外側に突出する第1外側放熱フィン381と、ランプケース350の中間スロープ部357から後部356に亘って延びるとともに車幅方向外側に放射状に突出する複数枚の第2外側放熱フィン382と、ランプケース350の中間スロープ部357から後部356に亘って延びるとともに車幅方向内側に放射状に突出する複数枚の内側放熱フィン383とを含み、アルミなどの金属素材によってランプケース350と一体に設けられている。
【0061】
第1外側放熱フィン381は、ランプケース350の車幅方向外側における高さ方向略中央位置から車幅方向外側に向かって僅かに上方に傾斜するように突出する。この突出方向については、本実施形態では後述する着色加飾ウイング95の稜線95a(図5参照)の延長線上になるように設定されている。このランプケース350からの突出量は、内側放熱フィン383の突出量よりも大きく設定され、例えば内側放熱フィン383の突出量に対して1.5倍から3倍に設定されている。また、第1外側放熱フィン381は、内側放熱フィン383よりも前後方向に長く延びる板状体として構成され、詳しくは、ランプケース350の先端から後端に亘って設けられている。このため、第1外側放熱フィン381の表面積は、各内側放熱フィン383の表面積に対して大きいものとなされている。
【0062】
この第1外側放熱フィン381の先端面は、図6に示すように、車幅方向外側に向かって後方に傾斜して設けられている。この先端面には、前方に開口する凹部(不図示)がこの先端面に沿って略全長に亘って設けられ、この凹部に外側ターンランプ導光体39が配設されている。
【0063】
この外側ターンランプ導光体39は、微小楕円拡散レンズなどの光拡散構造が後方側に設けられた光ファイバやアクリル棒などの線状導光体として構成され、一端部から入光され、この光を他端部に伝搬させながら前方に発光可能に構成されている。この外側ターンランプ導光体39は、一端部が発光部30の外側ターンランプ光源部36の照射光を受光可能に当該外側ターンランプ光源部36に接続され、第1外側放熱フィン381の外側面に沿って配索されるとともに、先端面に設けられた前記凹部に沿って配索され、他端部がシリンダヘッドランプ35の車幅方向外側に近接した位置に配置されている。
【0064】
放熱部351に戻って、第2外側放熱フィン382は、内側放熱フィン383と突出方向が異なるのみで略同等に構成されている。この第2外側放熱フィン382の枚数は、内側放熱フィン383の枚数と等しく設定されている。このため、第2外側放熱フィン382と内側放熱フィン383との全表面積は略同等であり、本実施形態では、放熱部351は、第1外側放熱フィン381が設けられている分、ランプケース350の外側部分の放熱効率が高くなっている。
【0065】
外側ターンランプ光源部36は、第1外側放熱フィン381の上面における後部に取り付けられ、外側ターンランプ導光体39の一端部に対して光照射可能に接続されている。一方、内側ターンランプ光源部37は、ランプケース350の前部355における車幅方向外側面に取り付けられている。なお、各ターンランプ光源部36,37は、オレンジ色に発光するだけでなく、白色にも発光できるように構成され、ターンランプ機能が発揮されない状態において、ポジションランプ機能として発揮し得るものとなされている。
【0066】
一方、発光補機31は、発光部30に付属する機器であり、本実施形態では、AFSアクチュエータ311と、このAFSアクチュエータ311の上方に設けられたランプ制御部312とを備える。これらのAFSアクチュエータ311及びランプ制御部312は、それぞれ前後方向に延びる放熱フィン311a、312aを有し、放熱性能を担保している。この発光補機31は、ステイ32を介してハウジング81内に取り付けられ、シリンダヘッドランプ35の上方に設けられるために、このハウジング81内に収容された状態では、図9に明示するように、ハウジング81の前側開口部86aの上縁よりも高い位置に配置されている。
【0067】
AFSアクチュエータ311(Adaptive Front−Lighting System actuator)は、シリンダヘッドランプ35の光軸をハンドルの舵角に応じて回動させるものである。具体的には、図7に示すように、AFSアクチュエータ311は、ハンドルの舵角に応じて所定角度の範囲で回動する出力軸311bを有し、この出力軸311bがシリンダヘッドランプ35の上面にその回転軸354と軸線を一致させた状態で取り付けられている。これにより、シリンダヘッドランプ35を回転軸354(又は出力軸311b)周りに回動させるものとなされている。
【0068】
ランプ制御部312は、メインコンピュータに電気的に接続され、ランプユニット8を制御するものであり、具体的には、シリンダヘッドランプ35、内外の各ターンランプ光源部36,37の発光をコントロールするとともに、AFSアクチュエータ311をコントロールする。このランプ制御部312は、内外の各ターンランプ光源部36,37をターンランプとしてオレンジ色に発光させるだけでなく、ポジショニングランプとして白色に発光させることもできるように設定されている。
【0069】
《ハウジング81とランプ本体82の組付》
以上のように構成されたハウジング81にランプ本体82が次のように組み込まれ、ランプユニット8が構成される。
【0070】
すなわち、ランプ本体82は、ハウジング81内の車幅方向外側端部に取り付けられる。具体的には、ランプ本体82は、そのステイ32を介してハウジング81の外側壁862の内面に取り付けられる。
【0071】
この状態では、ランプ本体82のシリンダヘッドランプ35、より詳しくはそのランプケース350は、ハウジング81の前側開口部86aの車幅方向外側に偏った位置であって、前側開口部86aの車幅方向外縁から車幅方向に内側に離間した位置に、前側開口部86aから前端部が一部露出する態様で配置されている。また、このランプケース350に突設された放熱部351は、正面視において、ハウジング81の前側開口部86aと後側開口部86bとの重複範囲に略位置するように配置され、第1外側放熱フィン381の突出方向先端部は前側開口部86aの車幅方向外側縁にまで延びている。
【0072】
一方、ランプ本体82の発光補機31は、前側開口部86aの上縁よりも高い位置に配置され、上記重複範囲から上方に外れた状態になっている。
【0073】
そして、このランプユニット8を次のようにしてフェイシア基体5を含む車体に取り付ける。
【0074】
すなわち、ランプユニット8は、そのハウジング81の前側開口部86aがフェイシア基体5のフロントサイド開口部522aの後方に配置され、ハウジング81がフェイシア基体5を含む車体に取り付けられる。そして、フロントグリル6のセンタグリル61がフロントグリル開口部5aに取り付けられるとともに、延出グリル62がフロントサイド開口部522aに取り付けられ、この延出グリル62の車幅方向外端部がシリンダヘッドランプ35の車幅方向内側縁近傍に配置されている。
【0075】
この状態では、ハウジング81の内側壁861の前端縁は、図6に示すように、フロントグリル開口部5aに隣接して配置され、このためハウジング81の前側開口部86aの車幅方向内側縁もフロントグリル開口部5aに隣接した状態となっている。また、このハウジング81内の偏心位置に配置されたランプ本体82は、フェイシア基体5のフロントグリル開口部5aに対して車幅方向に離間した位置に配置されている。
【0076】
《加飾部材9》
次に、加飾部材9について説明する。
【0077】
加飾部材9は、フェイシア基体5から前方に突出することにより車両1の前部を立体的に装飾するものである。加飾部材9は、図2に示すように、全体として、偏平な逆オメガ状に形成され、左右のランプユニット8のシリンダヘッドランプ35の間に跨った状態でフロントグリル6に取り付けられている。すなわち、この加飾部材9は、シリンダヘッドランプ35と同じ高さ位置において、このシリンダヘッドランプ35とフロントグリル開口b5aとの間を立体的に装飾する。この加飾部材9は、装飾機能に加え、車幅方向両端部がターンランプとしても機能するとともに、ランプユニット8に導入される走行風を整流する気流ガイド部(整流板)としても機能する。
【0078】
具体的には、加飾部材9は、フェイシア基体5のフロントグリル開口部5aの外周縁に沿ってU字状に配置されるグリルフレーム部91と、グリルフレーム部91の上端部であって車幅方向両端部からフェイシア基体5のフロントサイド開口部522a(又は傾斜サイド部52に沿って延びる左右一対のウイングフレーム部92とを備えている。グリルフレーム部91とウイングフレーム部92とは、本実施形態では、同系色に塗装され、全体として統一感があるように仕上げられている。
【0079】
グリルフレーム部91は、図4に示すように、フェイシア基体5から前方に突出した状態で設けられ、具体的には延設方向に直交する断面が前方に突出する略三角形状を呈している。このグリルフレーム部91は、図2に示すように、フロントグリル開口部5aの車幅方向両側縁に沿って延びる一対の縦フレーム部911と、これらの縦フレーム部911の下端部同士を繋ぐ横フレーム部912とを備え、各フレーム部911,912がセンタグリル61とフロントグリル開口部5aの縁部との境界部分を隠蔽するように配置されている。縦フレーム部911は、下方に向かって車幅方向内側に傾倒した状態で配置され、これらの下端同士を繋ぐ横フレーム部912は車幅方向中央位置に向かって下方に傾斜した状態で配置され、グリルフレーム部91の全体として上記したように偏平なU字状を呈している。なお、図4に示すように、横フレーム部912の前端頂部は、縦フレーム部911の前端頂部に対して前方に位置するように構成されている。
【0080】
ウイングフレーム部92は、図8に示すように、縦断面において前方に突出する略三角形状を呈し、ランプユニット8におけるハウジング81の前側開口部86aの前方に配置され、詳しくは、後端部がフロントサイド開口部522a内に位置し、前端頂部がフェイシア基体5から前方に突出した状態で配置されている。
【0081】
具体的には、ウイングフレーム部92は、図3に示すように、フロントグリル6の延出グリル62(又はフロントサイド開口部522a)に沿って設けられ、平面視において、略翼状の形状を呈する。すなわち、ウイングフレーム部92の平面視形状は、図6に明示するように、延出グリル62に沿って斜めに延びる後端縁92aと、この後端縁92aの先端から車幅方向外側に向かって左右方向に延びる前端縁92bと、前端縁92bの車幅方向外端から車幅方向外側に向かって後方に傾斜して短く延びる第1傾斜前端縁92cと、この第1傾斜前端縁92cの車幅方向外端から更に傾斜して第1傾斜前端縁92cよりも長い第2傾斜前端縁92dと、この第2傾斜前端縁92dの車幅方向外端から更に傾斜して第2傾斜前端縁92dよりも短い第3傾斜前端縁92eとを有する異形五角形状に構成されている。これらのウイングフレーム部92の外周縁のうち、前端縁92bはフェイシア基体5のセンタフェイス部51よりも前方に配置され、第1傾斜前端縁92cはフェイシア基体5のサイド壁本体521よりも前方に配置され、第2傾斜前端縁92dはフェイシア基体5のサイド上部壁522よりも前方に配置されている。なお、このウイングフレーム部92の前端縁92bは、同一の高さ位置において、エンブレム63を除き、車両1の最も前方に配置されている。
【0082】
このウイングフレーム部92は、図2に示すように、車幅方向について、フロントグリル開口部5a(詳しくはフロントグリル開口部5aの車幅方向外側における上端部)からランプ本体82のシリンダヘッドランプ35(詳しくはシリンダヘッドランプ35の車幅方向内側縁)にまで延び、フロントグリル開口部5aからランプ本体82まで立体的に装飾する装飾機能に加え、ターンランプとしての機能、及びランプユニット8に導入される走行風を整流する機能をも有する。
【0083】
すなわち、ウイングフレーム部92は、図11に明示するように、金属色などに着色され、前方に突出する略三角形状の外殻を有する着色加飾ウイング95と、この着色加飾ウイング95の前端頂部を結ぶ前記稜線95a(図5参照)に沿って当該着色加飾ウイング95内に設けられた内側ターンランプ導光体96とを備え、着色加飾ウイング95によって走行風を整流可能に構成されるとともに、内側ターンランプ導光体96によってターンランプ光を含めた光を前方に照射可能に構成されている。
【0084】
着色加飾ウイング95は、ウイングフレーム部92の全体形状を主に司る外殻部材であり、本実施形態では合成樹脂素材や金属素材などの硬質素材から構成され、表面が金属色に塗装されることにより着色された非透明体(非透光体)として構成されている。この着色加飾ウイング95は、正面視において車幅方向外方に延びる稜線95aを境に発光隙間95bを介して上下に分割して構成されている。また、着色加飾ウイング95は、図2に示すように、正面視において、車幅方向外側に向かって上方に傾斜するように設けられている。これにより、車幅方向外側部における前記稜線95aは、車幅方向外側に向かって上方に直線状に延び、この稜線95a(図5参照)の延長線上にランプ本体82の第1外側放熱フィン381の先端面が配置されている。言い換えると、この稜線95aの延長線上にランプ本体82の外側ターンランプ導光体39が延びている。これにより、内側ターンランプ導光体96と外側ターンランプ導光体39とは、シリンダヘッドランプ35を挟んでこのシリンダヘッドランプ35の車幅方向内側及び外側に直線状に配置され、統一感のあるデザインに仕上げられている。なお、稜線95aは、着色加飾ウイング95の前端頂部を結ぶ線である。
【0085】
具体的には、図11に示すように、着色加飾ウイング95は、前記分割上部体を構成する上部ウイング部951と、この上部ウイング部951に車幅方向に延びる発光隙間95bを介して下方に配置された下部ウイング部952と、これらの上部ウイング部951及び下部ウイング部952を延出グリル62に取り付けるためのブラケット953とを備え、このブラケット953を介して延出グリル62の前面に取り付けられている。
【0086】
上部ウイング部951は、後方に向かって上方に傾斜して走行風を斜め上方に案内する上部傾斜壁955と、上部傾斜壁955の前端縁から折り返されて後方に向かって延びる上部折返し片956と、上部傾斜壁955の後端部下面に突設されたブラケット取付部957とを備え、上部傾斜壁955の上面で走行風を整流してランプユニット8の内部上方空間に案内するものとなされている。
【0087】
この上部傾斜壁955は、平板上に構成され、後方に向けて上方に傾斜する上面を有する。上部傾斜壁955の前後方向に対する傾斜角度は、走行風がランプユニット8のハウジング81における内部空間の上部に導かれるように設定されている。具体的には、前記傾斜角度は、上部傾斜壁955の上面の延長線がフェイシア基体5のフロントサイド開口部522aの上縁またはこの上縁よりも低い位置を通るように設定されるとともに、ランプユニット8の前側開口部86aの上縁またはこの上縁よりも低い位置を通るように設定されている。好ましくは、前記傾斜角度は、前記延長線がハウジング81の上壁部87と交差するように設定されるのが良い。この傾斜角度は、本実施形態では、上部ウイング部951の全長(延設方向の長さ)に亘って一定に設定されているが、この上部傾斜壁955が延設方向を軸に捩られることなどによって、車幅方向の位置に応じて変更するものであっても良い。このように上部傾斜壁955の傾斜角度を変更する場合でも、上部傾斜壁955の傾斜角度は、延設方向のいずれの箇所においても、走行風をハウジング81内の上部に導けるものであるのが好ましいが、少なくともランプ本体82の近傍においては上部傾斜壁955の延長線が上部壁87と交差するように設定されるのが良い。
【0088】
下部ウイング部952は、後方に向かって下方に傾斜する下部傾斜壁960と、下部傾斜壁960の前端縁から折り返されて後方に向かって延びる下部折返し片961と、下部傾斜壁960の後端部上面に突設されたブラケット取付部962とを備えている。この下部傾斜壁960の前後方向に対する傾斜角度は、車幅方向について変更するものとなされており、車幅方向外側に向かうに従って傾斜角度が小さくなるように設定されている。このため、下部傾斜壁960の車幅方向における外側端部においては、走行風を下方に導く整流板としても機能する。なお、本実施形態では、下部ウイング部952は、グリルフレーム部91と一体に成形されている。
【0089】
この上部ウイング部951及び下部ウイング部952は、それぞれのブラケット取付部957、962の突出ボス957a、962aがブラケット953の各取付孔に強制的に押し込まれることによってブラケット953に取り付けられている。この状態では、上部ウイング部951の上部折返し片956と、下部ウイング部952の下部折返し片961とが発光隙間95bを介して離間配置された状態となっている。この発光隙間95bは、図5に明示するように稜線95aに沿って延び、ウイングフレーム部92の高さ寸法に対して小さい寸法に設定されるのが好ましい。すなわち、発光隙間95bの幅寸法は、1mmから10mmの範囲内に設定されるのが好ましい。この幅寸法が1mmよりも小さいとこの発光隙間95bを通じて十分な光量を発光することができず、一方、前記幅寸法が10mmよりも大きくなると、この発光隙間95bの存在感が増して意匠性が低下する虞がある。この観点から、発光隙間95bの幅寸法は、1mmから5mmの範囲内に設定されるのが更に好ましい。
【0090】
このウイングフレーム部92の内部空間には、内側ターンランプ導光体96が配索されている。具体的には、内側ターンランプ導光体96は、図8に示すように、上部ウイング部951の上部傾斜壁955と、下部ウイング部952の下部傾斜壁960との間であって、各折返し片956,961の後端縁における後方側に配置されている。内側ターンランプ導光体96は、長尺に構成され、可撓性を有し、平面視において、図6に示すように、ウイングフレーム部92の前端頂部(稜線95a)に沿って配索可能に構成されている。
【0091】
この内側ターンランプ導光体96は、図11に示すように、一端部において内側ターンランプ光源部37から受光した光を前方に照射しながら他端部まで伝送する長尺の導光本体96aと、この導光本体96aを収容する発光ハウジング96bと、この発光ハウジング96bの前面に取り付けられたカバーレンズ部96cとを備え、可撓性を有し、着色加飾ウイング95の稜線95aに沿って配設され、長手方向の適所をこの着色加飾ウイング95に取り付けられている。
【0092】
この導光本体96aは、導光性を有するとともに可撓性を有し、屈曲配置させることができるものである。この導光本体96aは、稜線95aに沿って配設された部分が、長手方向に伝達された光を稜線95aに直交する方向であって車両1の前方側に照射可能に構成されており、例えば導光本体96aの後面側が平面状に削られて楕円レンズなどの発光パターンが形成される等、公知の手法によって前方側に照射可能に構成されている。発光ハウジング96bは、図11に示すように、長手方向に直交する断面において、後方側に凹陥し、この凹陥部分に導光本体96aが配置されている。カバーレンズ部96cは、発光ハウジング96bの凹陥部分を前方から覆うように取り付けられ、導光本体96aからの発光を上下及び左右に拡散させるものとなされている。
【0093】
具体的には、この内側ターンランプ導光体96は、図6に示すように、ウイングフレーム部92の各前端縁92b〜92eに沿って配置され、後端部がランプ本体82の内側ターンランプ光源部37の照射位置に配置され、この内側ターンランプ光源部37から照射された光を受光可能に接続されている。すなわち、ウイングフレーム部92は、この内側ターンランプ導光体96によって、着色加飾ウイング95の稜線95aの発光隙間95bから線状に発光するものとなされている。
【0094】
《加飾部材9とフロントグリル6との組付》
以上のように構成された加飾部材9は、フロントグリル6に取り付けられる。具体的には、加飾部材9のグリルフレーム部91は、フロントグリル6のセンタグリル61に取り付けられる。この取付け状態では、グリルフレーム部91は、正面視において、略全長に亘って、センタグリル61とフェイシア基体5のグリル開口部5aの周縁部に跨り、その境界を隠すように配置されている。
【0095】
一方、加飾部材9のウイングフレーム部92は、図8に示すように、ブラケット953の取付ボス部953aがフロントグリル6の延出グリル62の適所に嵌め込まれることにより、延出グリル62に取り付けられている。この取付け状態では、ウイングフレーム部92は、図6に示すように、各前端縁92b〜92eがその高さ位置においてフェイシア基体5に対して前方に略配置され、これらの前端縁92b〜92eにおける発光隙間95bを通じて内側ターンランプ導光体96が発光する。また、このウイングフレーム部92は、ランプユニット8のハウジング81の前側開口部86aの前方に配置され、車両1の走行に伴い走行風がハウジング81の内部空間上方に導かれるようになされている。
【0096】
[作用効果]
以上に説明した本実施形態に係る車両1の前部構造によれば、ランプユニット8は、車両前方及び後方に向かってそれぞれ開口する前後側の各開口部86a、86bを有する周側壁86を含むハウジング81と、このハウジング81内に収納されたランプ本体82とを備えるので、車両1が走行すると、この走行に伴って前側開口部86aから後側開口部86bにかけて走行風による気流が発生し、気流によってランプ本体82を冷却することができる。このランプ本体82、具体的にはシリンダヘッドランプ35は、前側開口部86aの車幅方向外側に偏った位置であって当該前側開口部86aの車幅方向外縁から車幅方向内側に離間した位置において前後方向に延びるので、前方を効果的に照らすことができる。しかも、シリンダヘッドランプ35がこのように配置されることによって、このシリンダヘッドランプ35はセンタグリル61から車幅方向に離間した位置に設けられ、その間の部分が加飾部材9によって装飾されているので、車両1の前部におけるデザインを整えることができる。
【0097】
また、シリンダヘッドランプ35(より詳しくはランプケース350)には、放熱部351が設けられている。この放熱部351のうち、第1外側放熱フィン381は、内側放熱フィン383に比べて、ランプケース350から大きく突出するとともに、前後方向に長く形成されているので、この内側放熱フィン383に比べて表面積が大きくなり、シリンダヘッドランプ35の車幅方向内側と外側における走行風の流量の差を補うことができる。このため、ランプ本体82の車幅方向内側部分と外側部分との冷却能力の差を縮めることにより、ランプ本体82を効率的に冷却することができる。しかも、この第1外側放熱フィン381は、熱伝導率が比較的高いアルミなどの金属素材によってランプケース350と一体成形されているため、より効率的にランプケース350から伝達させることができる。
【0098】
さらに、本実施形態では、正面視において、加飾部材9のウイングフレーム部92は、フロントグリル開口部5aからランプ本体82のシリンダヘッドランプ35にまで延び、シリンダヘッドランプ35を挟んで、着色加飾ウイング95の稜線95aの延長線上に第1外側放熱フィン381の前端面が延びているので(図5参照)、第1外側放熱フィン381がデザイン的に加飾部材9と一体に看取され、車両1の前部をスッキリと洗練されたデザインとすることができる。しかも、外側放熱フィン381は車幅方向外側に向かって車両後方側に傾斜して設けられているので、フェイシア基体5の傾斜サイド部52やフェイシア基体5から前方に突出している加飾部材9の存在と相俟って、車両1の前部を立体的に装飾することができる。
【0099】
加えて、この稜線95aに沿って内側ターンランプ導光体96が設けられるとともに、第1外側放熱フィン381の先端面に沿って外側ターンランプ導光体39が設けられているので、正面視において円形状のシリンダヘッドランプ35を挟んで一直線状のターンランプ(又はポジションランプ)を発光させることができ、車両1の前部に統一感を持たせつつ、より機能的に洗練されたデザインとすることができる。
【0100】
[変形例]
なお、以上に説明した車両1の前部構造は、本発明の前部構造の一実施形態であり、その具体的構成等については本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、その変形例を説明する。
【0101】
(1)前記実施形態では、シリンダヘッドランプ35に単一の第1外側放熱フィン381が設けられたものについて説明しているが、この突出量が大きい第1外側放熱フィンは複数枚設けられるものであってもよい。また、この第1外側放熱フィン381の上下両面に前後方向に延びる溝部を突出方向に多数並設するものであっても良い。このように構成すれば、第1外側放熱フィン381の表面積を更に拡大することができる。
【0102】
(2)前記実施形態では、第1外側放熱フィン381は、正面視において、車幅方向外側に向かって僅かに上方に傾斜してランプケース350から突出するものとなされているが、突出方向については車幅方向外側に指向するものであれば特に限定するものではなく、例えば車幅方向に沿って突出するものであっても良い。
【0103】
ただし、ウイングフレーム部92(着色加飾ウイング95)の稜線95aの延長線上に設けられるなど、加飾部材9とのデザイン的な統一感を持たせることが好ましく、前記のように、車幅方向に沿って突出させる場合には、ウイングフレーム部92の稜線95aにおける車幅方向の外端部を所定範囲に亘って、車幅方向に沿って延びるように構成されるのが好ましい。
【0104】
(3)前記実施形態では、内側及び外側ターンランプ発光体として導光体96,39が用いられているが、これらの導光体に代えて自ら発光する光源体を用いても良い。すなわち、内側ターンランプ発光体として、LEDの点光源を線上に並設したものや、有機ELなどの面光源を帯状に配置したものを用いても良い。このような光源部を設ける場合には、直接発光だけでなく、間接発光としても良い。
【0105】
また、内側及び外側ターンランプ発光体として点光源を用いる場合には、内外のターンランプ発光体を順次点灯させて、連鎖式点灯とすることもでき、より一体感を増すことができる。
【符号の説明】
【0106】
1 車両
2 フロントバンパーフェイシア
5 フェイシア基体
5a フロントグリル開口部
8 ランプユニット
81 ハウジング
86 周側壁
86a 前側開口部
86b 後側開口部
82 ランプ本体
35 シリンダヘッドランプ
350 ランプケース(本体ケースに対応)
381 第1外側放熱フィン(外側放熱部に対応)
383 内側放熱フィン(内側放熱部に対応)
39 外側ターンランプ導光体(ターンランプ発光部に対応)
9 加飾部材
95a 稜線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2018年12月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前部に配置されたバンパーフェイシア基体と、
前記バンパーフェイシア基体の少なくとも車幅方向両端部に前記バンパーフェイシア基体から前方に突出して稜線が車幅方向に沿って延びた状態で配置され、前記車両の前部を装飾する加飾部材と、
前記車両前部における車幅方向両端部に設けられたランプユニットとを具備し、
前記各ランプユニットは、車両前方に向かって開口する前側開口部及び車両後方に向かって開口する後側開口部を有する周側壁を含むハウジングと、前記ハウジング内に配置されたランプ本体とを備え、
前記ランプ本体は、前記前側開口部の車幅方向外側に偏った位置であって当該前側開口部の車幅方向外縁から車幅方向内側に離間した位置において車両長手方向に延びる本体ケースと、前記本体ケースから車幅方向内側及び外側に突出する内側及び外側放熱部とを備え、
前記外側放熱部は、車幅方向外側に突出するとともに車両長手方向に延びる板状の放熱板であるとともに、前記内側放熱部に比べて突出量が大きく、
前記放熱板の先端面は、正面視において前記加飾部材の稜線の延長線上に配置される、車両の前部構造。
【請求項2】
車両前部における車幅方向両端部にランプユニットが設けられている車両の前部構造において、
前記各ランプユニットは、車両前方に向かって開口する前側開口部及び車両後方に向かって開口する後側開口部を有する周側壁を含むハウジングと、前記ハウジング内に配置されたランプ本体とを備え、
前記ランプ本体は、前記前側開口部の車幅方向外側に偏った位置であって当該前側開口部の車幅方向外縁から車幅方向内側に離間した位置において車両長手方向に延びる本体ケースと、前記本体ケースから車幅方向内側及び外側に突出する内側及び外側放熱部とを備え、
前記外側放熱部は、車幅方向外側に突出するとともに車両長手方向に延びる板状の放熱板であるとともに、前記内側放熱部に比べて突出量が大きく、
前記放熱板の先端面には、この先端面に沿って延び車両前方に向かって発光するターンランプ発光部が設けられている、車両の前部構造。
【請求項3】
前記放熱板は、前記本体ケースの先端から後端にかけて延びるとともに前記本体ケースに対して一体に設けられている、請求項1または請求項2に記載の車両の前部構造。
【請求項4】
前記放熱板の先端面は、車幅方向外側に向かって後方に傾斜している、請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の車両の前部構造。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
記外側放熱部は、車幅方向外側に突出するとともに車両長手方向に延びる板状の放熱板である。