特開2019-55628(P2019-55628A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-55628(P2019-55628A)
(43)【公開日】2019年4月11日
(54)【発明の名称】車両の外装構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 37/02 20060101AFI20190315BHJP
   B62D 35/00 20060101ALI20190315BHJP
   B60Q 1/26 20060101ALI20190315BHJP
   B60Q 1/30 20060101ALI20190315BHJP
   B60Q 1/34 20060101ALI20190315BHJP
【FI】
   B62D37/02 F
   B62D35/00 C
   B60Q1/26 A
   B60Q1/30 Z
   B60Q1/34 Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-179832(P2017-179832)
(22)【出願日】2017年9月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(72)【発明者】
【氏名】岩尾 典史
(72)【発明者】
【氏名】松井 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】槇野 遼馬
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA16
3K339AA25
3K339AA29
3K339AA32
3K339AA34
3K339BA02
3K339BA03
3K339BA04
3K339BA16
3K339BA22
3K339CA12
3K339CA13
3K339CA22
3K339CA24
3K339CA25
3K339DA01
3K339EA05
3K339EA07
3K339EA09
3K339GA02
3K339GB01
3K339GB21
3K339HA02
3K339KA06
3K339MC58
(57)【要約】
【課題】斜め後方からのテールランプやターンシグナルランプの視認性を確保するとともに、車両後方での渦流の発生を抑えて空気抵抗の低減を図ることができる車両の外装構造を提供する。
【解決手段】車両後端部1aのリヤ上凹部1bは、車幅方向の両端部間に連続し、側面視V字状である。車幅方向の各端部には、リヤ上凹部1bの底部から車両後方に突出するテールランプ16が設けられている。また、車両後端部1aには、テールランプ16の内側に隣接して、リヤ上凹部1bの底部から車両後方に突出するとともに、車幅方向に延びる複数のフィン17が設けられている。各フィン17における車両後方側の端面には、当該端面に沿って延びる溝部17aが設けられている。各溝部17aには、ターンシグナルランプ20が設けられている。各ターンシグナルランプ20の一部は、リヤ上凹部1bの底部における何れの箇所よりも車両後方側に突出する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の外装構造において、
側面視でV字状又はU字状に凹入されるとともに、車幅方向の両端部間に亘って延びる凹部を有する車両後端部と、
前記車両後端部における前記車幅方向の両端部において、それぞれが前記凹部の底部から車両後方に向けて突出する複数のテールランプと、
前記車両後端部における前記車幅方向の両端部において、それぞれが前記凹部の底部から前記車両後方に向けて突出するとともに、前記車幅方向に延びる複数のフィンと、
前記複数のフィンにおいて、それぞれが各フィンの前記車両後方側の端面に沿って延びる複数のターンシグナルランプと、
を備え、
前記複数のターンシグナルランプのそれぞれは、前記凹部の底部における最も前記車両後方側に位置する箇所よりも更に前記車両後方側に位置する部分を有する、
車両の外装構造。
【請求項2】
請求項1に記載の車両の外装構造であって、
前記凹部の底部を上面視する場合に、前記複数のテールランプが設けられた前記両端部のそれぞれの部分が最も車両前方側に向けて凹入しており、
前記複数のフィンのそれぞれは、前記複数のテールランプのそれぞれの内側に隣接するとともに、当該隣接部分から車幅方向内側に向けて延びている、
車両の外装構造。
【請求項3】
請求項2に記載の車両の外装構造であって、
前記複数のターンシグナルランプのそれぞれは、車両の右斜め後方に向けて光を発する部分と、車両の後方に向けて光を発する部分と、車両の左斜め後方に向けて光を発する部分と、を有する、
車両の外装構造。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の車両の外装構造であって、
前記車両後端部における前記車幅方向の両端部において、それぞれが前記凹部の底部から前記車両後方に向けて突出し、前記テールランプの前記車幅方向の外側に隣接するとともに、前記車幅方向の外側に延びる複数の第2フィンと、
前記複数のフィンにおいて、それぞれが各フィンの前記車両後方側の端面に設けられた複数の第2ターンシグナルランプと、を更に備える、
車両の外装構造。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れかに記載の車両の外装構造であって、
前記複数のフィンのそれぞれは、前記車両後方側の端面に沿って連続して延び、前記車両後方側が開口された溝部を有し、
前記複数のターンシグナルランプのそれぞれは、前記複数のフィンのそれぞれにおける前記溝部内に設けられている、
車両の外装構造。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れかに記載の車両の外装構造であって、
前記車両後端部における前記複数のフィンのそれぞれに沿った領域には、車両前方からの走行風を噴出する開口部が設けられている、
車両の外装構造。
【請求項7】
請求項6に記載の車両の外装構造であって、
前記開口部は、前記車両後端部における前記複数のフィンの各車両上方に隣接する領域に設けられている、
車両の外装構造。
【請求項8】
請求項6又は請求項7に記載の車両の外装構造であって、
前記車両後端部における前記複数のテールランプの各車幅方向の外側に隣接する領域には、車両前方からの走行風を噴出する第2開口部が設けられている、
車両の外装構造。
【請求項9】
請求項1から請求項8の何れかに記載の車両の外装構造であって、
前記車両後端部は、前記凹部の下側部分が上側部分よりも前記車両後方側に膨出している、
車両の外装構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の外装構造に関し、特に、斜め後方からの灯火の視認性と、車両後方での空気の流れと、を考慮した外装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の後端部には、テールランプ及びターンシグナルランプが設けられている。これらのランプは、後続車や車両後方の歩行者などに車両の動きを伝えるために設けられている。
【0003】
特許文献1には、車両後端部における左右端部のそれぞれに凹部を設け、当該凹部にテールランプ及びターンシグナルランプを設けた構成が開示されている。特許文献1では、凹部の底部から車両後方側へと延びる円柱状のテールランプを左右に各2灯設けている。
【0004】
特許文献1に開示のターンシグナルランプは、左右の凹部内におけるテールランプの各外側に設けられている。
【0005】
なお、特許文献1の車両では、車両後端部の後方側に突出するリヤスポイラーを設けている。リヤスポイラーは、テールランプが設けられた高さ位置に合わせ設けられており、車両後端部の左右の端部間で連続するよう設けられている。特許文献1の車両では、車両後端部の後方側に突出するスポイラーを設けることにより、車両の上部に沿って流れてきた走行風と、下部に沿って流れてきた走行風と、を渦流となることなくスムーズに合流するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017−81293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、テールランプやターンシグナルランプの視認性に関して更なる改善の余地がある。即ち、特許文献1に開示の車両は、左右端部のそれぞれに設けられた凹部内にテールランプ及びターンシグナルランプが設けられており、凹部同士の間の部分は、車両後方側に向けて突出している。このため、斜め後方から車両後端部を見た場合に、反対側のテールランプやターンシグナルランプを視認し難い。
【0008】
なお、特許文献1の車両では、テールランプの後方側にもリヤスポイラーが配されるようにして車両における空気抵抗の低減を図っているので、テールランプを更に車両後方側へと突出させることは難しい。
【0009】
本発明は、上記のような問題の解決を図ろうとなされたものであって、斜め後方からのテールランプやターンシグナルランプの視認性を確保するとともに、車両後方での渦流の発生を抑えて空気抵抗の低減を図ることができる車両の外装構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る車両の外装構造は、側面視でV字状又はU字状に凹入されるとともに、前記車幅方向の両端部間に亘って延びる凹部を有する車両後端部と、前記車両後端部における前記車幅方向の両端部において、それぞれが前記凹部の底部から車両後方に向けて突出する複数のテールランプと、前記車両後端部における前記車幅方向の両端部において、それぞれが前記凹部の底部から前記車両後方に向けて突出するとともに、前記車幅方向に延びる複数のフィンと、前記複数のフィンにおいて、それぞれが各フィンの前記車両後方側の端面に沿って延びる複数のターンシグナルランプと、を備え、前記複数のターンシグナルランプのそれぞれは、前記凹部の底部における最も前記車両後方側に位置する箇所よりも更に前記車両後方側に位置する部分を有する。
【0011】
上記態様に係る車両の外装構造では、車両後端部から車両後方に向けて突出する複数のフィンを有するので、当該複数のフィンが整流効果を奏し、車両後方での渦流の発生を抑え、空気抵抗の低減を図るのに優位である。
【0012】
また、上記態様に係る車両の外装構造では、車両後端部において、車幅方向の両端部間に亘って延びる凹部が設けられているとともに、各ターンシグナルランプが凹部の底部における最も車両後方側に位置する箇所よりも更に車両後方側に位置する部分を有するので、斜め後方からのターンシグナルランプの高い視認性が確保される。
【0013】
また、上記態様に係る車両の外装構造では、車両後端部における凹部が車幅方向の中程で途切れず、連続して構成されているので、斜め後方からのテールランプを見た場合に、当該テールランプから出射される光が車両後端部で遮られ難く、斜め後方からのテールランプの視認性にも優れる。
【0014】
従って、上記態様に係る車両の外装構造では、斜め後方からのテールランプやターンシグナルランプの視認性を確保するとともに、車両後方での渦流の発生を抑えて空気抵抗の低減を図ることができる。
【0015】
本発明の別態様に係る車両の外装構造は、上記態様であって、前記凹部の底部を上面視する場合に、前記複数のテールランプが設けられた前記両端部のそれぞれの部分が最も車両前方側に向けて凹入しており、前記複数のフィンのそれぞれは、前記複数のテールランプのそれぞれの内側に隣接するとともに、当該隣接部分から車幅方向内側に向けて延びている。
【0016】
上記態様に係る車両の外装構造では、各フィンがテールランプの内側に隣接し、当該隣接部分から車幅方向内側に向けて延びているので、整流板としてのフィンの機能が十分に発揮される。即ち、車幅方向におけるより中央側にフィンを配置することで、車両上部及び車両下部を流れてきた走行風を更に効果的に整流することができる。
【0017】
また、ターンシグナルランプが各フィンの端面に沿って設けられているので、各フィンをテールランプよりも車幅方向の内側に配置することにより、斜め後方からターンシグナルランプを視認した場合に、テールランプの影となり難い。即ち、車両の右斜め後方から車両左側のターンシグナルランプを見た場合に、車両左端部に配置されたテールランプがターンシグナルランプからの光を遮ることがなく、同様に、車両の左斜め後方から車両右側のターンシグナルランプを見た場合に、車両右端部に配置されたテールランプがターンシグナルランプからの光を遮ることがない。
【0018】
本発明の別態様に係る車両の外装構造は、上記態様であって、前記複数のターンシグナルランプのそれぞれは、車両の右斜め後方に向けて光を発する部分と、車両の後方に向けて光を発する部分と、車両の左斜め後方に向けて光を発する部分と、を有する。
【0019】
上記態様に係る車両の外装構造では、各ターンシグナルランプが、車両の右斜め後方に向けて光を発する部分と、車両の後方に向けて光を発する部分と、車両の左斜め後方に向けて光を発する部分と、を有するので、左右両斜め後方からのターンシグナルランプの視認性が更に優れる。ここで、上記態様に係る車両の外装構造では、ターンシグナルランプの光源として、例えば、発光ダイオード(LED)や半導体レーザ(LD:Laser Diode)など直進性の高い光を発する装置を用いた場合にも、左右両斜め後方からのターンシグナルランプの光の高い視認性を確保することが可能である。
【0020】
本発明の別態様に係る車両の外装構造は、上記態様であって、前記車両後端部における前記車幅方向の両端部において、それぞれが前記凹部の底部から前記車両後方に向けて突出し、前記テールランプの前記車幅方向の外側に隣接するとともに、前記車幅方向の外側に延びる複数の第2フィンと、前記複数のフィンにおいて、それぞれが各フィンの前記車両後方側の端面に設けられた複数の第2ターンシグナルランプと、を更に備える。
【0021】
上記態様に係る車両の外装構造では、第2ターンシグナルランプを更に備えているので、歩行者や後方車両の運転者が、ターンシグナルランプ及び第2ターンシグナルランプを視認することで、車両の方向指示に係る信号を確認し易い。即ち、上記態様に係る車両の外装構造では、車両の右側斜め後方から右側の第2ターンシグナルランプを見た場合に、右側のテールランプが視線上に入り込まず、同様に、車両の左側斜め後方から左側の第2ターンシグナルランプを見た場合に、左側のテールランプが視線上に入り込まないので、方向指示に係る信号を容易に確認することができる。
【0022】
さらに、上記態様に係る車両の外装構造では、複数の第2フィンも備えているので、更なる整流効果を得ることができ、車両後方における渦流の形成を抑制するのに有効である。
【0023】
本発明の別態様に係る車両の外装構造は、上記態様であって、前記複数のフィンのそれぞれは、前記車両後方側の端面に沿って連続して延び、前記車両後方側が開口された溝部を有し、前記複数のターンシグナルランプのそれぞれは、前記複数のフィンのそれぞれにおける前記溝部内に設けられている。
【0024】
上記態様に係る車両の外装構造では、各フィンの溝部内にターンシグナルランプが設けられているので、ターンシグナルランプが点滅していない状態では、外観上でターンシグナルランプが目立たず、フィンが整流板としての機能に加えて、加飾部材としての機能も兼ね備え、高い意匠性を奏する。
【0025】
本発明の別態様に係る車両の外装構造は、上記態様であって、前記車両後端部における前記複数のフィンのそれぞれに沿った領域には、車両前方からの走行風を噴出する開口部が設けられている。
【0026】
上記態様に係る車両の外装構造では、各フィンに沿った領域に開口部が設けられており、当該開口部から走行風を噴出することができるようになっているので、フィンの周囲に車両後方に向けって流れる風の層を形成することができ、より高い整流効果を奏することができる。
【0027】
本発明の別態様に係る車両の外装構造は、上記態様であって、前記開口部は、前記車両後端部における前記複数のフィンの各車両上方に隣接する領域に設けられている。
【0028】
上記態様に係る車両の外装構造では、各フィンの上方に隣接する領域に開口部を設けることとしているので、車両上部に沿って流れてきた走行風と、車両下部に沿って流れてきた走行風と、が車両後方で渦流を形成することを抑制でき、更なる空気抵抗の低減を図ることができる。
【0029】
本発明の別態様に係る車両の外装構造は、上記態様であって、前記車両後端部における前記複数のテールランプの各車幅方向の外側に隣接する領域には、車両前方からの走行風を噴出する第2開口部が設けられている。
【0030】
上記態様に係る車両の外装構造では、各テールランプの車幅方向外側に隣接して第2開口部を設けることとしているので、車両側部に沿って流れてきた走行風が車両後端部の直後の部分に巻き込まれるのを抑制することができる。よって、上記態様に係る車両の外装構造では、車両後方での渦流の形成を更に確実に抑制することができる。
【0031】
本発明の別態様に係る車両の外装構造は、上記態様であって、前記車両後端部は、前記凹部の下側部分が上側部分よりも前記車両後方側に膨出している。
【0032】
上記態様に係る車両の外装構造では、車両後端部における凹部の下側部分を上側部分よりも車両後方側に膨出させているので、車両上部に沿って流れてきた走行風と、車両下部に沿って流れてきた走行風と、をバランスよく合流させることができる。即ち、凹部の下側部分を車両後方側に膨出させることで、上部からの走行風に対して、より車両後方側の領域で下部からの走行風を合流させることができ、スムーズな風の流れを形成するのに有効である。
【発明の効果】
【0033】
上記の各態様に係る車両の外装構造では、斜め後方からのテールランプやターンシグナルランプの視認性を確保するとともに、車両後方での渦流の発生を抑えて空気抵抗の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】実施形態に係る車両の後部構成を示す模式部分斜視図である。
図2】車両の後部構成を示す模式背面図である。
図3】車両におけるテールランプ及びその周辺構成を示す模式部分斜視図である。
図4図3の一部を拡大して示す模式拡大図である。
図5】車両の後部構成を示す模式側面図である。
図6】車両の後部構成を示す模式上面図である。
図7図5のVII−VII断面を示す模式断面図である。
図8】ターンシグナルランプの構成を示す模式上面図である。
図9】車両の後部及び後方での空気の流れを示す模式斜視図である。
図10】車両の後部での空気の流れを示す模式背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下では、本発明の実施形態について、図面を参酌しながら説明する。なお、以下で説明の形態は、本発明の一態様であって、本発明は、その本質的な構成を除き何ら以下の形態に限定を受けるものではない。
【0036】
以下で用いる図面における、「UP」、「LO」、「FR」、「RE」、「LE」、及び「RI」との記載は、運転席に搭乗した運転者が認識する「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「左方」、及び「右方」をそれぞれ示す。
【0037】
[実施形態]
1.車両1の後部構成
本実施形態に係る車両1の後部構成について、図1及び図2を用い説明する。
【0038】
図1に示すように、本実施形態に係る車両1では、ルーフパネル10からリヤウインドシールド11を経て、トランクパネル12に至る上部構造と、リヤフェンダ14とリヤバンパ13の一部とで構成される後側部構造と、を備える。そして、車両1においては、トランクパネル12の一部と、リヤバンパ13の一部と、で車両後端部1aが構成されている。
【0039】
車両1の後側部には、リヤホイール15が収容されるリヤホイールハウス1dが構成されている。
【0040】
車両後端部1aには、上部にリヤ上凹部1bが設けられ、下部にリヤ下凹部1cが設けられている。リヤ上凹部1b及びリヤ下凹部1cは、それぞれ車両前方側に向けて凹入された部分である。各凹部1b,1cは、車両側方からの側面視で、V字状又はU字状に凹入されている。そして、リヤ上凹部1b及びリヤ下凹部1cは、それぞれ車両後端部1aにおける車幅方向の両端部間に亘って(端から端まで連続して)延びている。
【0041】
図2に示すように、リヤ上凹部1bには、車幅方向両端部のそれぞれにテールランプ16が設けられている。図1に示すように、テールランプ16は、リヤ上凹部1bにおける底部から車両後方に向けて突出する状態で設けられ、円柱状の外観形状を有する。なお、図1では、車両左側のテールランプ16だけを図示しているが、車両右側のテールランプ16についても、同一の外観形状を有する。
【0042】
また、図1及び図2に示すように、リヤ上凹部1bには、各テールランプ16の内側に隣接し、車幅方向内側に向けて延びるフィン17が設けられている。各フィン17についても、リヤ上凹部1bの底部から車両後方に向けて突出するように設けられている。そして、各フィン17の上方には、後方開口部1eが設けられている。これについては、後述する。
【0043】
さらに、図2に示すように、リヤ上凹部1bには、各テールランプ16の外側部分に後方開口部1fが設けられている。これについても、後述する。
【0044】
図1に示すように、リヤ下凹部1cでは、車幅方向両端部のそれぞれから各2本のマフラー18が配置されている。各マフラー18は、略円筒状の外観形状を有する。
【0045】
2.テールランプ16及びその周辺の構成
車両1におけるテールランプ16及びその周辺の構成について、図3及び図4を用い説明する。図3は、車両1におけるテールランプ16及びその周辺構成を示す模式部分斜視図であり、図4は、図3の一部を拡大して示す模式拡大図である。
【0046】
図3に示すように、リヤ上凹部1bには、テールランプ16の車幅方向外側の部分に隣接する状態でフィン(第2フィンに相当。)19が設けられている。図3及び図4では、車幅方向左側のフィン19だけを図示しているが、車幅方向右側にも同じ構成のフィン19が設けられている。
【0047】
トランクパネル12の車幅方向両側には、排水溝1gが設けられている。排水溝1gは、リヤウインドシールド11の後端部とトランクパネル12の前端部との間の隙間に連続しており、雨水を車両後端部1aに導くための溝部である。
【0048】
排水溝1gは、フィン17の上方の後方開口部1eに連通している。このため、排水溝1gを通って後方に流れてきた雨水は、後方開口部1eから車両後方へと排出される。
【0049】
また、排水溝1gは、走行風を導くダクトとしても機能する。このため、排水溝1gを通って後方に流れてきた走行風は、フィン17の上方の後方開口部1eから車両後方へと噴出される。
【0050】
なお、テールランプ16の車幅方向外側に設けられたフィン19は、後方開口部1fから噴出された走行風に対して、整流板としての機能を有する。
【0051】
次に、図4に示すように、フィン17及びフィン19には、それぞれの車両後方側の端面に開口部を有する溝部17a,19aが設けられている。フィン17の溝部17aには、ターンシグナルランプ20が収容されている。同様に、フィン19の凹部19aには、ターンシグナルランプ21が収容されている。
【0052】
ターンシグナルランプ20,21は、ポジションランプとしても機能するものであって、周囲が暗い時において、ターンシグナルとして機能する場合を除き、ポジションランプとして赤色光を発するように構成されている。
【0053】
図4に示すように、テールランプ16は、2つのランプ本体部160と、周縁に設けられた外縁ランプ部161と、を有する。ランプ本体部160は、中央部分に発光部を有する。外縁ランプ部161は、外縁に沿う部分に円周状に発光部が設けられている。
【0054】
本実施形態に係る車両1では、テールランプ16は、ブレーキランプとしての機能を兼ね備えている。よって、運転者がブレーキペダルを踏んでいない場合に比べて、ブレーキペダルを踏んだ場合に、ランプ本体部160及び外縁ランプ部161の輝度が5倍以上となる。
【0055】
3.後方開口部1fに繋がるリヤダクト22の構成
車両後端部1aに設けられた後方開口部1fに繋がるリヤダクト22の構成について、図5を用い説明する。図5は、車両1の後部構成を示す模式側面図である。
【0056】
図5に示すように、車両1の後部においては、ダクト22が設けられている。なお、図5では、車両1の左側部分だけを図示し、右側部分については図示を省略しているが、車両1の右側部分にもダクト22と同様のダクトが設けられている。
【0057】
ダクト22は、車両前方側の開口部としての前方開口部22aがリヤホイールハウス1dに開けられている。車両後方側の開口部としての後方開口部22bは、テールランプ16の車幅方向外側の部分に開けられている。ダクト22の後方開口部22bは、上述の後方開口部1fと合致する。
【0058】
4.車両後端部1aの構成及びフィン17の構成
車両後端部1aの構成及びフィン17の構成について、図6及び図7を用い説明する。図6は、車両1の後部構成を示す模式上面図であり、図7は、図5のVII−VII断面を示す模式断面図である。
【0059】
図6に示すように、車両後端部1aを上方より見た場合、トランクパネル12及びリヤバンパ13は、車幅方向の右端部から左端部にかけて、滑らかな弧を描く状態に構成されている。そして、トランクパネル12及びリヤバンパ13のそれぞれは、車幅方向の中央部分で最も車両後方側に張出した形状を有する。
【0060】
また、図6に示すように、リヤバンパ13は、車幅方向の全域でトランクパネル12よりも車両後方側に張出している。
【0061】
車両後端部1aを上方より見た場合に、テールランプ16の車両後方側の部分は、リヤフェンダ14の車両後方端よりも車両後方側へと突出した構成となっている。
【0062】
図7に示すように、車両後端部1aにおけるリヤ上凹部1bの底部についても、トランクパネル12及びリヤバンパ13と同様に、車幅方向の中央部分Pが最も車両後方側に突出した形状を有する。
【0063】
車幅方向両側に設けられたフィン17は、それぞれリヤランプ16の車幅方向内側部分に当接あるいは連続しており、当該部分から車両後方側に向けて突出している。そして、フィン17は、テールランプ16から所定距離だけ離間した部分で、最も車両後方側に位置している(後方配置部17b)。
【0064】
なお、テールランプ16の車幅方向両外側に設けられたフィン19は、車両後方側への突出量がテールランプ16と同程度となっている。
【0065】
今、中央部分Pを通り、車幅方向に沿う仮想線Lを引く場合に、フィン17の後方配置部17bは、仮想線Lよりも車両後方側に位置している。
【0066】
5.ターンシグナルランプ20の構成
ターンシグナルランプ20の構成について、図8を用い説明する。図8は、フィン17の一部を省略し、ターンシグナルランプ20の構成を示す模式上面図である。なお、図8では、車両1における左側のターンシグナルランプ20だけを図示しているが、右側のターンシグナルランプ20についても同様の構成を有する。
【0067】
図8に示すように、ターンシグナルランプ20は、光源200と導光部201とを備える。本実施形態では、光源200としてLED(Light Emitting Diode)を採用している。また、ターンシグナルランプ20において、幅方向両端部分のそれぞれに光源200を配している。
【0068】
図8の二点鎖線で囲んだ部分に示すように、導光部201は、導光部材202と反射部材203と、拡散部材204とを有している。導光部材202は、例えば、アクリルから形成されており、光源200から出射された光を導光する経路である。
【0069】
反射部材203は、導光部材202中を伝播される光がフィン17の側へと漏れるのを抑制するための部材である。拡散部材204は、導光部材202から車両後方側へと出射される光を所定の角度に拡散する部材である。
【0070】
なお、上述のように、ターンシグナルランプ20は、ポジションランプとしての機能も兼ね備えるため、光源200は赤色光と橙色光とを指示信号に従って選択的に出射できるようになっている。例えば、2つの光源200の一方が、赤色光を出射するLEDであり、他方が橙色光を出射するLEDである。あるいは、2つの光源200のそれぞれとして、赤色光と橙色光とを出射することができるLEDを採用することで実現可能となっている。
【0071】
図8に示すように、導光部201は、フィン17の溝部17aの底部に沿って設けられている。これより、ターンシグナルランプ20は、車両1の右斜め後方に向けて光を発する部分20aと、車両1の後方に向けて光を発する部分20bと、車両1の左斜め後方に向けて光を発する部分20cと、を有する。
【0072】
6.車両1の後部及び後方での空気(走行風)の流れ
車両1の後部及び後方での空気(走行風)の流れについて、図9及び図10を用い説明する。図9は、車両1の後部及び後方での空気の流れを示す模式斜視図であり、図10は、車両1の後部での空気の流れを示す模式背面図である。
【0073】
図9及び図10に示すように、ルーフパネル10及びリヤウインドシールド11の各表面に沿って流れてきた走行風FLは、一部が排水溝1gへと導かれる。そして、排水溝1gを通り車両後方に送られてきた走行風FLは、フィン17の上方に設けられた後方開口部1eから車両1の後方へと噴出される(走行風FL)。
【0074】
ここで、後方開口部1eから噴出された走行風FLは、後方開口部1eの直下に設けられたフィン17による整流効果により、渦流となり難い。
【0075】
図9に示すように、車両側部に沿って流れてきた走行風の一部は、リヤホイールハウス1d内に取り込まれる(走行風FL)。そして、走行風FLの一部は、リヤダクト22へと導かれる(走行風FL)。そして、走行風FLは、後方開口部1fから車両1の後方へと噴出される(走行風FL)。
【0076】
ここで、後方開口部1fから噴出された走行風FLについても、テールランプ16の車幅方向両外側に設けられたフィン19の整流効果により、渦流となり難い。
【0077】
7.効果
本実施形態に係る車両1では、車両後端部1aから車両後方に向けて突出する2つのフィン17を有するので、当該2つのフィン17が車両後方の走行風FLに対する整流効果を奏し、車両後方での渦流の発生を抑え、空気抵抗の低減を図るのに優位である。
【0078】
また、図7を用い説明したように、本実施形態に係る車両1では、車両後端部1aにおいて、車幅方向の両端部間に亘ってリヤ上凹部1bが設けられているとともに、車幅方向両側に設けられたターンシグナルランプ20がリヤ上凹部1bの底部における最も車両後方側に位置する部分(中央部分)Pよりも更に車両後方側に位置する部分(フィン17の後方配置部17bに沿う部分20b)を有するので、斜め後方からのターンシグナルランプ20の高い視認性が確保される。
【0079】
また、上本実施形態に係る車両1では、リヤ上凹部1bが車幅方向の中程で途切れず、車幅方向の一方の端部から他方の端部に亘り連続して構成されているので、斜め後方からのテールランプ16を見た場合に、テールランプ16から出射される光が車両後端部1aで遮られ難く、斜め後方からのテールランプ16の視認性にも優れる。
【0080】
従って、本実施形態に係る車両1では、斜め後方からのテールランプ16やターンシグナルランプ20の視認性を確保するとともに、車両後方での渦流の発生を抑えて空気抵抗の低減を図ることができる。
【0081】
本実施形態に係る車両1では、2つのフィン17のそれぞれがテールランプ16の内側に隣接し(当接し)、当該隣接部分から車幅方向内側に向けて延びているので、整流板としてのフィン17の機能が十分に発揮される。即ち、車幅方向におけるより中央側にフィン17を配置することで、車両上部及び車両下部を流れてきた走行風を更に効果的に整流することができる。
【0082】
また、ターンシグナルランプ20が各フィン17の端面に沿った溝部17aに設けられているので、各フィン17をテールランプ16よりも車幅方向の内側に配置することにより、斜め後方からターンシグナルランプ20を視認した場合に、テールランプ16の影となり難い。即ち、車両の右斜め後方から車両左側のターンシグナルランプ20を見た場合に、車両左端部に配置されたテールランプ16がターンシグナルランプ20からの光を遮ることがなく、同様に、車両の左斜め後方から車両右側のターンシグナルランプ20を見た場合に、車両右端部に配置されたテールランプが16ターンシグナルランプ20からの光を遮ることがない。
【0083】
さらに、本実施形態に係る車両1では、テールランプ16の車幅方向外側にもターンシグナルランプ21を設けているので、斜め後方からのターンシグナルランプ21の光を視認し易い。
【0084】
本実施形態に係る車両1では、各ターンシグナルランプ20が、車両1の右斜め後方に向けて光を発する部分(20a又は20c)と、車両の後方に向けて光を発する部分20bと、車両の左斜め後方に向けて光を発する部分(20a又は20c)と、を有するので、左右両斜め後方からのターンシグナルランプ20の視認性が更に優れる。ここで、本実施形態に係る車両1では、ターンシグナルランプ20の光源200の一例として、LEDを採用することとした。このように直進性の高い光を発するLEDを光源200として採用した場合にも、左右両斜め後方からのターンシグナルランプ20の光の高い視認性を確保することが可能である。
【0085】
本実施形態に係る車両1では、第2ターンシグナルランプとしてのターンシグナルランプ21を備えているので、歩行者や後方車両の運転者が、ターンシグナルランプ20及びターンシグナルランプ21を視認することで、車両の方向指示に係る信号を確認し易い。即ち、本実施形態に係る車両1では、車両1の右側斜め後方から右側のターンシグナルランプ21を見た場合に、右側のテールランプ16が視線上に入り込まず、同様に、車両1の左側斜め後方から左側のターンシグナルランプ21を見た場合に、左側のテールランプ16が視線上に入り込まないので、方向指示に係る信号を容易に確認することができる。
【0086】
また、本実施形態に係る車両1では、第2フィンとしてのフィン19も備えているので、更なる整流効果を得ることができ、車両後方における渦流の形成を抑制するのに有効である。
【0087】
本実施形態に係る車両1では、各フィン17の溝部17a内にターンシグナルランプ20が設けられているので、ターンシグナルランプ20が点灯/点滅していない状態では、外観上でターンシグナルランプ20が目立たず、フィン17が整流板としての機能に加えて、加飾部材としての機能も兼ね備え、高い意匠性を奏する。
【0088】
図9を用い説明したように、本実施形態に係る車両1では、各フィン17に沿う上方領域に後方開口部1eが設けられており、当該後方開口部1eから走行風FLを噴出することができるようになっているので、フィン17の周囲に車両後方に向けって流れる風の層を形成することができ、より高い整流効果を奏することができる。
【0089】
本実施形態に係る車両1では、各テールランプ16の車幅方向外側に隣接して第2開口部としての後方開口部1f(ダクト22の後方開口部22b)を設けることとしているので、車両側部に沿って流れてきた走行風が車両後端部1aの直後の部分に巻き込まれるのを抑制することができる。よって、本実施形態に係る車両1では、車両後方での渦流の形成を更に確実に抑制することができる。
【0090】
本実施形態に係る車両1では、車両後端部1aにおけるリヤ上凹部1bの下側部分(リヤバンパ13)を上側部分(トランクパネル12)よりも車両後方側に膨出させているので、車両上部に沿って流れてきた走行風と、車両下部に沿って流れてきた走行風と、をバランスよく合流させることができる。即ち、リヤ上凹部1bの下側部分(リヤバンパ13)を車両後方側に膨出させることで、上部からの走行風に対して、より車両後方側の領域で下部からの走行風を合流させることができ、スムーズな風の流れを形成するのに有効である。
【0091】
[変形例]
上記実施形態に係る車両1では、車幅方向において、フィン17とフィン17との間には、別途のフィンを設けていないが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、車幅方向の両端部間の中央部分に別のフィンを設けることとしてもよい。そして、このフィンの端面にポジションランプやストップランプを設けることとしてもよい。
【0092】
上記実施形態では、フィン17の溝部17aにターンシグナルランプ20を設け、溝部17aの車両後方側が開口した構成を採用したが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、溝部に設けたターンシグナルランプの車両後方側をハーフミラー機能を有する部材で覆うこととしてもよい。これにより、ターンシグナルランプが点灯/点滅していない時のフィンの一体感を実現することができる。
【0093】
上記実施形態に係る車両1では、車幅方向の各端部に1つずつテールランプ16を設けることとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、2つ以上のテールランプを各端部に設けることとしてもよい。
【0094】
上記実施形態に係る車両1では、リヤ下凹部1cについても車幅方向の両端部間で連続するようにしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。各マフラー18が延出される部分だけにリヤ下凹部を設けることとしてもよい。但し、リヤ下凹部1cをリヤ上凹部1bと同様に、車幅方向の両端部間で連続するようにすることで、車両後端部1aにおける意匠の一体感を表わすことができ、高い意匠性を奏することができる。
【0095】
上記実施形態に係る車両1では、後方開口部1eに繋がるダクトとして、排水溝1gを適用することとしたが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、リヤホイールハウス1dから取り込んだ走行風の一部を後方開口部1eから噴出させる構成とすることや、車両1の底部から取り込んだ走行風を後方開口部1eから噴出させる構成とすることなどもできる。
【符号の説明】
【0096】
1 車両
1a 車両後端部
1b リヤ上凹部(凹部)
1d リヤホイールハウス
1e 後方開口部(開口部)
1f 後方開口部(第2開口部)
1g 排水溝(ダクト)
16 テールランプ
17 フィン
17a 溝部
19 フィン(第2フィン)
20 ターンシグナルランプ
21 ターンシグナルランプ(第2ターンシグナルランプ)
22 リヤダクト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10