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特開2019-58989ロボット制御装置、ロボット、及びロボットシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-58989(P2019-58989A)
(43)【公開日】2019年4月18日
(54)【発明の名称】ロボット制御装置、ロボット、及びロボットシステム
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/06 20060101AFI20190322BHJP
   H02P 29/02 20160101ALI20190322BHJP
【FI】
   B25J13/06
   H02P29/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-186230(P2017-186230)
(22)【出願日】2017年9月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区新宿四丁目1番6号
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(72)【発明者】
【氏名】山崎 武馬
【テーマコード(参考)】
3C707
5H501
【Fターム(参考)】
3C707BS10
3C707HT40
3C707JS05
3C707MS14
3C707MS15
5H501AA22
5H501BB06
5H501BB08
5H501DD01
5H501HA02
5H501HA08
5H501HA09
5H501HB08
5H501HB16
5H501JJ03
5H501LL22
5H501LL51
5H501MM05
(57)【要約】
【課題】インダクタンス素子によってノイズを抑制することができるとともに、電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができるロボット制御装置を提供すること。
【解決手段】駆動部を有するロボットを制御するロボット制御装置であって、電力線によって前記駆動部に接続され、供給された電力を前記駆動部に供給する電力に変換する電力変換部と、前記電力線間を短絡させて前記駆動部を制動する制動部と、前記電力線に設けられ、前記制動部と前記電力線との接続点よりも前記電力変換部側に位置するインダクタンス素子と、を備えるロボット制御装置。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動部を有するロボットを制御するロボット制御装置であって、
電力線によって前記駆動部に接続され、供給された電力を前記駆動部に供給する電力に変換する電力変換部と、
前記電力線間を短絡させて前記駆動部を制動する制動部と、
前記電力線に設けられ、前記制動部と前記電力線との接続点よりも前記電力変換部側に位置するインダクタンス素子と、
を備えるロボット制御装置。
【請求項2】
異常を検知する検知部を備え、
前記制動部は、前記検知部が異常を検知した場合、前記電力線間を短絡させる、
請求項1に記載のロボット制御装置。
【請求項3】
前記電力変換部は、
複数のスイッチング素子を有し、
前記検知部が異常を検知した場合、前記複数のスイッチング素子のスイッチをオフにする、
請求項2に記載のロボット制御装置。
【請求項4】
前記検知部は、前記電力変換部と一体である、
請求項2又は3に記載のロボット制御装置。
【請求項5】
前記電力変換部と、前記検知部と、前記制動部と、前記インダクタンス素子は、同一基板上に実装されている、
請求項2から4のうちいずれか一項に記載のロボット制御装置。
【請求項6】
前記制動部に供給される電圧が所定の値以下になった場合、前記制動部は、前記電力線間を短絡させる、
請求項1から5のうちいずれか一項に記載のロボット制御装置。
【請求項7】
前記電力線に設けられ、前記電力変換部と前記インダクタンス素子との間に電流検出部を有する、
請求項1から6のうちいずれか一項に記載のロボット制御装置。
【請求項8】
前記駆動部は、多相交流で駆動されるモーターを含む、
請求項1から7のうちいずれか一項に記載のロボット制御装置。
【請求項9】
請求項1から8のうちいずれか一項に記載のロボット制御装置により制御される、
ロボット。
【請求項10】
請求項1から8のうちいずれか一項に記載のロボット制御装置と、
前記ロボットと、
を備えるロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ロボット制御装置、ロボット、及びロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボット制御装置によってロボットを制御する際に発生するノイズを抑制する技術の研究や開発が行われている。
【0003】
これに関し、駆動部と、駆動部に電力を伝送する電力線を有するフレキシブル基板と、電力線に接続されたチョークコイルと、を備え、電力線によって形成される寄生容量と、チョークコイルとによって、帯域除去フィルタが形成されている、ロボットが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−78212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、このようなロボットが、電力線間を短絡させることにより駆動部を制動させるダイナミックブレーキを備えている場合、チョークコイルが設けられた位置によって、電力線間のショートによって駆動部から発生する回生電流がチョークコイルを発熱させてしまうことがあった。チョークコイルは、大きさが大きいほど、耐熱性が高くなるとともに値段が増大する場合が多い。このため、当該回生電流によるチョークコイルの発熱量が高い場合、当該ロボットは、チョークコイルの小型化と、製造コストの抑制とが困難である場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の少なくとも一つを解決するために本発明の一態様は、駆動部を有するロボットを制御するロボット制御装置であって、電力線によって前記駆動部に接続され、供給された電力を前記駆動部に供給する電力に変換する電力変換部と、前記電力線間を短絡させて前記駆動部を制動する制動部と、前記電力線に設けられ、前記制動部と前記電力線との接続点よりも前記電力変換部側に位置するインダクタンス素子と、を備えるロボット制御装置である。
これにより、ロボット制御装置は、インダクタンス素子によってノイズを抑制することができるとともに、電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0007】
また、本発明の他の態様は、ロボット制御装置において、異常を検知する検知部を備え、前記制動部は、前記検知部が異常を検知した場合、前記電力線間を短絡させる、構成が用いられてもよい。
これにより、ロボット制御装置は、検知部による異常の検知に応じた電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0008】
また、本発明の他の態様は、ロボット制御装置において、前記電力変換部は、複数のスイッチング素子を有し、前記検知部が異常を検知した場合、前記複数のスイッチング素子のスイッチをオフにする、構成が用いられてもよい。
これにより、ロボット制御装置は、電力線間の短絡によって電流が電力変換部へ流れ込んでしまうことを抑制しつつ、電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0009】
また、本発明の他の態様は、ロボット制御装置において、前記検知部は、前記電力変換部と一体である、構成が用いられてもよい。
これにより、ロボット制御装置は、電力変換部と一体である検知部による異常の検知に応じた電力線間を短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0010】
また、本発明の他の態様は、ロボット制御装置において、前記電力変換部と、前記検知部と、前記制動部と、前記インダクタンス素子は、同一基板上に実装されている、構成が用いられてもよい。
これにより、ロボット制御装置は、電力変換部と検知部と制動部とともに同一基板上に実装されているインダクタンス素子の発熱であって電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0011】
また、本発明の他の態様は、ロボット制御装置において、前記制動部に供給される電圧が所定の値以下になった場合、前記制動部は、前記電力線間を短絡させる、構成が用いられてもよい。
これにより、ロボット制御装置は、制動部に供給される電圧が所定の値以下になったことに応じた電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0012】
また、本発明の他の態様は、ロボット制御装置において、前記電力線に設けられ、前記電力変換部と前記インダクタンス素子との間に電流検出部を有する、構成が用いられてもよい。
これにより、ロボット制御装置は、電力線に流れる電流に基づく制御を行いつつ、電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0013】
また、本発明の他の態様は、ロボット制御装置において、前記駆動部は、多相交流で駆動されるモーターを含む、構成が用いられてもよい。
これにより、ロボット制御装置は、インダクタンス素子によってノイズを抑制することができるとともに、多相交流で駆動されるモーターに接続された電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0014】
また、本発明の他の態様は、上記に記載のロボット制御装置により制御される、ロボットである。
これにより、ロボットは、インダクタンス素子によってノイズを抑制することができるとともに、電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0015】
また、本発明の他の態様は、上記に記載のロボット制御装置と、前記ロボットと、を備えるロボットシステムである。
これにより、ロボットシステムは、インダクタンス素子によってノイズを抑制することができるとともに、電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態に係るロボットシステム1の構成の一例を示す図である。
図2】ロボット制御装置30の構成の一例を示す図である。
図3】電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間が短絡した状態の一例を示す図である。
図4】ロボット制御装置30がインダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3を備えない場合において電力線L1〜電力線L3の3つの電力線から発生する高周波のノイズの一例を示すグラフである。
図5】ロボット制御装置30が図2に示したようにインダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3を備える場合において電力線L1〜電力線L3の3つの電力線から発生する高周波のノイズの一例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0018】
<ロボットシステムの構成>
まず、ロボットシステム1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係るロボットシステム1の構成の一例を示す図である。ロボットシステム1は、ロボット20と、ロボット制御装置30を備える。なお、ロボットシステム1では、ロボット20とロボット制御装置30とが別体に構成されているが、これに代えて、ロボット20とロボット制御装置30とが一体に構成されてもよい。この場合、ロボット制御装置30は、ロボット20に内蔵される。また、当該場合、ロボットシステム1は、ロボット制御装置30と一体に構成されたロボット20を備える。
【0019】
ロボット20は、可動部Aと、可動部Aを支持する支持台Bを備える単腕ロボットである。単腕ロボットは、この一例における可動部Aのような1本の腕(アーム)を備えるロボットである。なお、ロボット20は、単腕ロボットに代えて、複腕ロボットであってもよい。複腕ロボットは、2本以上の腕(例えば、2本以上の可動部A)を備えるロボットである。なお、複腕ロボットのうち、2本の腕(例えば、2本の可動部A)を備えるロボットは、双腕ロボットとも称される。すなわち、ロボット20は、2本の腕を備える双腕ロボットであってもよく、3本以上の腕(例えば、3本以上の可動部A)を備える複腕ロボットであってもよい。また、ロボット20は、スカラロボット、直交座標ロボット、円筒型ロボット等の他のロボットであってもよい。直交座標ロボットは、例えば、ガントリロボットである。
【0020】
可動部Aは、エンドエフェクターEと、マニピュレーターMを備える。
エンドエフェクターEは、物体を保持するエンドエフェクターである。この一例において、エンドエフェクターE1は、指部を備え、当該指部によって物体を挟んで持つことにより当該物体を保持する。なお、エンドエフェクターEは、これに代えて、空気の吸引や磁力、他の治具等によって物体を持ち上げることにより当該物体を保持する構成であってもよい。なお、この一例において、保持するとは、物体を持ち上げることが可能な状態にすることを意味する。
【0021】
エンドエフェクターEは、ケーブルによってロボット制御装置30と通信可能に接続されている。これにより、エンドエフェクターEは、ロボット制御装置30から取得される制御信号に基づく動作を行う。なお、ケーブルを介した有線通信は、例えば、イーサネット(登録商標)やUSB等の規格によって行われる。また、エンドエフェクターEは、Wi−Fi(登録商標)等の通信規格により行われる無線通信によってロボット制御装置30と接続される構成であってもよい。
【0022】
マニピュレーターMは、6つの関節である関節J1〜関節J6を備える。また、当該6つの関節はそれぞれ、駆動部を備える。以下では、説明の便宜上、関節J1が備える駆動部を駆動部M1と称し、関節J2が備える駆動部を駆動部M2と称し、関節J3が備える駆動部を駆動部M3と称し、関節J4が備える駆動部を駆動部M4と称し、関節J5が備える駆動部を駆動部M5と称し、関節J6が備える駆動部を駆動部M6と称して説明する。
【0023】
駆動部M1〜駆動部M6のそれぞれは、多相の交流(多相交流)で駆動されるモーターである。以下では、一例として、駆動部M1〜駆動部M6のそれぞれが、3相の交流(3相交流)で駆動されるモーターである場合について説明する。なお、駆動部M1〜駆動部M6のそれぞれは、2相の交流で駆動されるモーターであってもよく、4相以上の交流で駆動されるモーターであってもよい。
【0024】
すなわち、マニピュレーターMを備える可動部Aは、6軸垂直多関節型のアームである。可動部Aは、支持台Bと、エンドエフェクターEと、マニピュレーターMが備える駆動部M1〜駆動部M6のそれぞれとによる連携した動作によって6軸の自由度の動作を行う。なお、可動部Aは、5軸以下の自由度で動作する構成であってもよく、7軸以上の自由度で動作する構成であってもよい。
【0025】
マニピュレーターMが備える駆動部M1〜駆動部M6はそれぞれ、ケーブルによってロボット制御装置30と通信可能に接続されている。これにより、駆動部M1〜駆動部M6のそれぞれは、ロボット制御装置30から取得される制御信号に基づいて、マニピュレーターMを動作させる。なお、ケーブルを介した有線通信は、例えば、イーサネット(登録商標)やUSB等の規格によって行われる。また、マニピュレーターMが備える6つのアクチュエーターのうちの一部又は全部は、Wi−Fi(登録商標)等の通信規格により行われる無線通信によってロボット制御装置30と接続される構成であってもよい。
【0026】
ロボット制御装置30は、この一例において、ロボット20を制御する(動作させる)コントローラーである。ロボット制御装置30は、ロボット制御装置30が備える図1において図示しないメモリーに予め記憶された動作プログラムに基づいて、1以上の教示点を動作プログラムが示す順に特定する。教示点は、ロボット20の制御点を一致させる目標となる仮想的な点のことである。各教示点には、位置及び姿勢が対応付けられている。ロボット20の制御点は、ロボット20に設定された仮想的な点であってロボット20とともに動く仮想的な点であり、例えば、ロボット20のTCP(Tool Center Point)である。なお、当該制御点は、TCPに代えて、ロボット20に設定された他の仮想的な点であってもよい。ある教示点に当該制御点を一致させた場合、当該制御点の位置及び姿勢と当該教示点の位置及び姿勢とが一致する。ロボット制御装置30は、特定した教示点と、逆運動学とに基づいて、当該教示点に当該制御点が一致した場合における関節J1〜関節J6それぞれの回動角を算出する。ロボット制御装置30は、算出した回動角に基づいて、駆動部M1〜駆動部M6のそれぞれを駆動させる制御信号を生成する。ロボット制御装置30は、生成した制御信号に基づいて駆動部M1〜駆動部M6を駆動させ、当該制御点を当該教示点と一致させる。これにより、ロボット制御装置30は、ロボット20を動作させることができ、その結果、ロボット20に動作プログラムが示す作業を行わせることができる。
【0027】
ここで、図2を参照し、ロボット制御装置30の構成について説明する。図2は、ロボット制御装置30の構成の一例を示す図である。以下では、一例として、ロボット制御装置30が駆動部M1を駆動させる場合を例に挙げて説明する。このため、図2では、図を簡略化するため、ロボット制御装置30の構成のうち駆動部M1を駆動させる構成を示している。すなわち、図2では、ロボット制御装置30の構成のうち駆動部M2〜駆動部M6のそれぞれを駆動させる構成を省略している。なお、ロボット制御装置30の構成のうち駆動部M2〜駆動部M6のそれぞれを駆動させる構成は、ロボット制御装置30の構成のうち駆動部M1を駆動させる構成と同じ構成であってもよく、ロボット制御装置30の構成のうち駆動部M1を駆動させる構成と異なる構成であってもよい。以下では、一例として、ロボット制御装置30の構成のうち駆動部M2〜駆動部M6のそれぞれを駆動させる構成が、ロボット制御装置30の構成のうち駆動部M1を駆動させる構成と同じ構成である場合について説明する。
【0028】
ロボット制御装置30の構成のうち駆動部M1を駆動させる構成には、プロセッサー31と、メモリー32と、ゲートドライバー33と、電力変換部34と、制動部35と、インダクタンス素子C1と、インダクタンス素子C2と、インダクタンス素子C3と、電流検出部I1と、電流検出部I2が含まれている。
【0029】
プロセッサー31は、ロボット制御装置30の全体を制御する。プロセッサー31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。なお、プロセッサー31は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の他のプロセッサーであってもよい。プロセッサー31は、メモリー32に予め記憶された動作プログラムに基づいて、1以上の教示点を動作プログラムが示す順に特定する。プロセッサー31は、特定した教示点と、逆運動学とに基づいて、当該教示点に当該制御点が一致した場合における関節J1〜関節J6それぞれの回動角を算出する。プロセッサー31は、算出した回動角のうち関節J1を回動させる回動角に基づいて、駆動部M1を駆動させる制御信号を生成する。プロセッサー31は、生成した制御信号をゲートドライバー33に出力する。
【0030】
メモリー32は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む。なお、メモリー32は、ロボット制御装置30に内蔵されるものに代えて、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置であってもよい。メモリー32は、ロボット制御装置30が処理する各種情報、前述の動作プログラム等を格納する。
【0031】
ゲートドライバー33は、例えば、増幅部331と、制御部332と、検知部333を備える。ゲートドライバー33が備えるこれらの機能部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部である。なお、当該機能部のうちの一部又は全部は、ソフトウェア機能部であってもよい。また、ゲートドライバー33は、これらの機能部に代えて、他の機能部を備える構成であってもよい。
【0032】
増幅部331は、プロセッサー31から駆動部M1を駆動させる制御信号を取得する。増幅部331は、取得した制御信号を増幅する。
【0033】
制御部332は、増幅部331によって増幅された制御信号に基づいて電力変換部34を制御し、電力変換部34に駆動部M1を駆動させる。ここで、電力変換部34について説明する。
【0034】
電力変換部34は、電力線によって駆動部M1と接続されている。この一例において、電力変換部34は、駆動部M1が3相交流で駆動されるモーターであるため、3本の電力線である電力線L1、電力線L2、電力線L3によって駆動部M1と接続されている。以下では、説明の便宜上、当該3相のそれぞれをU相、V相、W相と称して説明する。電力線L1は、駆動部M1のU相の電磁石に電力を供給する電力線である。電力線L2は、駆動部M1のV相の電磁石に電力を供給する電力線である。電力線L3は、駆動部M1のW相の電磁石に電力を供給する電力線である。
【0035】
電力変換部34は、ロボット制御装置30が備える図示しない電源から予め決められた電圧が印加された配線UVと、グラウンドに接地された配線DVと、複数のスイッチング素子を有する。
【0036】
配線UVと配線DVは、配線SL1によって接続されている。配線SL1は、配線UVと配線DVとの間に接続点P11を有する。接続点P11は、電力線L1と接続されている。また、配線SL1には、接続点P11と配線UVとの間にスイッチング素子SU1が設けられている。また、配線SL1には、接続点P11と配線DVとの間にスイッチング素子SU2が設けられている。ここで、スイッチング素子SU1とスイッチング素子SU2のそれぞれは、電力変換部34が有する複数のスイッチング素子の1つである。
【0037】
配線UVと配線DVは、配線SL2によって接続されている。配線SL2は、配線UVと配線DVとの間に接続点P12を有する。接続点P12は、電力線L2と接続されている。また、配線SL2には、接続点P12と配線UVとの間にスイッチング素子SU3が設けられている。また、配線SL2には、接続点P12と配線DVとの間にスイッチング素子SU4が設けられている。ここで、スイッチング素子SU3とスイッチング素子SD4のそれぞれは、電力変換部34が有する複数のスイッチング素子の1つである。
【0038】
配線UVと配線DVは、配線SL3によって接続されている。配線SL3は、配線UVと配線DVとの間に接続点P13を有する。接続点P13は、電力線L3と接続されている。また、配線SL3には、接続点P13と配線UVとの間にスイッチング素子SU5が設けられている。また、配線SL3には、接続点P13と配線DVとの間にスイッチング素子SU6が設けられている。ここで、スイッチング素子SU5とスイッチング素子SU6のそれぞれは、電力変換部34が有する複数のスイッチング素子の1つである。
【0039】
スイッチング素子SU1は、スイッチング素子SU1が有するスイッチのオン/オフ(すなわち、スイッチング)を切り替える半導体素子であり、例えば、FET(Field Effect Transistor)である。なお、スイッチング素子SU1は、FETに代えて、GTO(Gate Turn Off Thyristor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の当該スイッチのオン/オフを切り替える他の半導体素子であってもよく、半導体素子に代えて、当該スイッチのオン/オフを切り替える他の素子であってもよい。
【0040】
なお、スイッチング素子SU2〜スイッチング素子SU6のそれぞれの構成は、スイッチング素子SU6の構成と同じ構成であるため、説明を省略する。
【0041】
ここで、制御部332は、増幅部321が増幅した制御信号であって駆動部M1を駆動させる制御信号に基づいて、電力変換部34が備えるスイッチング素子SU1〜スイッチング素子SU6それぞれのオン/オフを切り替える。これにより、制御部332は、ロボット制御装置30が備える図示しない電源から電力変換部34に供給された電力(すなわち、配線UVに印加された電圧)を、駆動部M1に供給する電力へ電力変換部34に変換させる。電力変換部34によって変換された電力は、駆動部M1に供給される。より具体的には、制御部332は、当該制御信号に基づいて、電力変換部34が備えるスイッチング素子SU1〜スイッチング素子SU6のそれぞれのオン/オフを切り替えることによって、電力変換部34に駆動部M1のスイッチング制御(例えば、PWM(Pulse Width Modulation)制御)を行わせる。
【0042】
ゲートドライバー33が備える機能部の説明に戻る。検知部333は、ロボット制御装置30の異常を検知する。当該異常には、例えば、ロボット制御装置30における過電流の発生、ロボット制御装置30に供給されている電圧の低下、ロボット制御装置30における過熱の発生等が含まれる。検知部333は、異常を検知した場合、検知した異常を示す情報をプロセッサー31に出力する。当該場合、プロセッサー31は、制動部35を制御し、駆動部M1を制動させる。ここで、制動部35について説明する。
【0043】
制動部35は、ロボット制御装置30と駆動部M1とを繋ぐ電力線間(すなわち、電力線L1、電力線L2、電力線L3それぞれの間)を短絡させて駆動部M1を制動する。制動部35は、スイッチRS1と、スイッチRS2と、スイッチRS3を有するリレースイッチであってノーマリーオンのリレースイッチによって構成されたダイナミックブレーキである。
【0044】
スイッチRS1は、接続点P31と、接続点P32との間を繋ぐスイッチである。接続点P31は、電力線L1が有する接続点であって駆動部M1と電力変換部34との間に位置する接続点P21と配線によって接続されている。接続点P32は、電力線L2が有する接続点であって駆動部M1と電力変換部34との間に位置する接続点P22と配線によって接続されている。
スイッチRS2は、前述の接続点P32と、接続点P33との間を繋ぐスイッチである。接続点P33は、電力線L3が有する接続点であって駆動部M1と電力変換部34との間に位置する接続点P23と配線によって接続されている。
【0045】
スイッチRS3は、プロセッサー31と接続されており、プロセッサー31から電圧が供給されることによってオンになり、プロセッサー31から供給される電圧が所定の値以下になった場合、オフになる。
【0046】
ここで、スイッチRS1及びスイッチRS2は、スイッチRS3のオン/オフに連動してオン/オフが切り替わる。前述した通り、制動部35は、ノーマリーオンのリレースイッチである。このため、スイッチRS1及びスイッチRS2はそれぞれ、スイッチRS3がオンになった場合にオフになる。また、スイッチRS1及びスイッチRS2はそれぞれ、スイッチRS3がオフになった場合にオンになる。これにより、制動部35は、図3に示したように、電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させることができる。図3は、電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間が短絡した状態の一例を示す図である。
【0047】
制動部35が電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させた場合、当該3つの電力線のそれぞれには、駆動部M1の駆動によって発生した回生電流が流れる。この回生電流によって、制動部35は、駆動部M1を制動させる。
【0048】
検知部333の説明に戻る。検知部333は、前述した通り、異常を検知した場合、検知した異常を示す情報をプロセッサー31に出力する。当該場合、プロセッサー31は、制動部35のスイッチRS3をオフにすることにより、電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させて駆動部M1を制動させる。
【0049】
なお、スイッチRS3は、前述した通り、プロセッサー31から供給される電圧が所定の値以下になった場合にオフになる。このため、ロボット制御装置30への電力の供給が何らかの理由によって遮断されてしまった場合にプロセッサー31が動作しなくなったとしても、制動部35は、電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させて駆動部M1を制動させる。
【0050】
以上のように、ロボット制御装置30は、ゲートドライバー33と、電力変換部34と、制動部35を備える。ここで、ゲートドライバー33の制御部332が電力変換部34に駆動部M1のスイッチング制御を行わせた場合、3つの電力線である電力線L1〜電力線L3のそれぞれには、高周波のノイズが発生する。当該ノイズを抑制しない場合、ロボット制御装置30は、精度の高い作業をロボット20に行わせることが困難になる。そこで、この一例におけるロボット制御装置30は、ゲートドライバー33と、電力変換部34と、制動部35に加えて、インダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3を備える。
【0051】
インダクタンス素子C1は、インダクタンスを有する素子であり、例えば、チョークコイルである。なお、インダクタンス素子Cは、チョークコイルに代えて、フラックスゲートセンサー等のインダクタンスを有する他の素子であってもよい。
【0052】
また、インダクタンス素子C1は、電力線L1に設けられる。より具体的には、インダクタンス素子C1は、電力線L1が有する接続点P21よりも電力変換部34側に設けられる。図2に示した例では、インダクタンス素子C1は、接続点P21と接続点P11との間に位置している。これにより、インダクタンス素子C1には、制動部35が電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させた場合であっても、駆動部M1からの回生電流が流れない。その結果、ロボット制御装置30は、電力線L1において発生する高周波のノイズを抑制することができるとともに、当該回生電流によってインダクタンス素子C1が発熱してしまうことを抑制することができる。
【0053】
インダクタンス素子C2の構成は、インダクタンス素子C1の構成と同様の構成であるため、説明を省略する。インダクタンス素子C2は、電力線L2に設けられる。より具体的には、インダクタンス素子C2は、電力線L2が有する接続点P22よりも電力変換部34側に設けられる。図2に示した例では、インダクタンス素子C2は、接続点P22と接続点P12との間に位置している。これにより、インダクタンス素子C2には、制動部35が電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させた場合であっても、駆動部M1からの回生電流が流れない。その結果、ロボット制御装置30は、電力線L2において発生する高周波のノイズを抑制することができるとともに、当該回生電流によってインダクタンス素子C2が発熱してしまうことを抑制することができる。
【0054】
インダクタンス素子C3の構成は、インダクタンス素子C1の構成と同様の構成であるため、説明を省略する。インダクタンス素子C3は、電力線L3に設けられる。より具体的には、インダクタンス素子C3は、電力線L3が有する接続点P23よりも電力変換部34側に設けられる。図2に示した例では、インダクタンス素子C3は、接続点P23と接続点P13との間に位置している。これにより、インダクタンス素子C3には、制動部35が電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させた場合であっても、駆動部M1からの回生電流が流れない。その結果、ロボット制御装置30は、電力線L3において発生する高周波のノイズを抑制することができるとともに、当該回生電流によってインダクタンス素子C3が発熱してしまうことを抑制することができる。
【0055】
ここで、この一例においてチョークコイルであるインダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3は、大きさが大きいほど、耐熱性が高くなるとともに値段が増大する場合が多い。このため、当該回生電流によるインダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3それぞれの発熱が抑制されている場合、ロボット制御装置30は、インダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3の小型化(そして、当該小型化に伴うロボット制御装置30の小型化)と、製造コストの抑制とを図ることができる。
【0056】
図4は、ロボット制御装置30がインダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3を備えない場合において電力線L1〜電力線L3の3つの電力線から発生する高周波のノイズの一例を示すグラフである。図5は、ロボット制御装置30が図2に示したようにインダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3を備える場合において電力線L1〜電力線L3の3つの電力線から発生する高周波のノイズの一例を示すグラフである。図4及び図5に示したグラフの横軸は、ノイズの周波数を示す。当該グラフの縦軸は、当該グラフの横軸によって示される周波数のノイズの大きさを示す。また、図4及び図5に示したグラフにおいて、値THは、ロボット制御装置30によるロボット20の制御において許容可能なノイズの上限値を示す。図4に示したグラフでは、当該3つの電力線から発生する高周波のノイズは、7MHz以上の周波数帯の一部において、値THを超えている。一方、図5に示したグラフでは、当該ノイズは、いずれの周波数帯であっても値THを超えていない。すなわち、ロボット制御装置30がインダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3のそれぞれを備えている場合、当該ノイズが抑制されていることが分かる。すなわち、ロボット制御装置30が図2に示したようにインダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3を備える場合、ロボット制御装置30は、インダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3によって当該ノイズを抑制することができるとともに、電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間の短絡によるインダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3それぞれの発熱を抑制することができる。
【0057】
また、図2に示した例では、ロボット制御装置30は、ゲートドライバー33と、電力変換部34と、制動部35と、インダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3に加えて、電流検出部I1及び電流検出部I2を備える。
【0058】
電流検出部I1は、シャント抵抗を有し、シャント抵抗の両端の電位差に応じた電流を検出する。電流検出部I1は、前述の接続点P21と接続点P11との間(より具体的には、インダクタンス素子C1と接続点P11との間)に設けられる。すなわち、電流検出部I1は、電力線L1に流れる電流を検出する。電流検出部I1が接続点P21と接続点P11との間に位置するため、電流検出部I1には、制動部35が電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させた場合であっても、回生電流が流れない。このため、電流検出部I1には、耐熱性の低い安価なセンサーを利用することができる。その結果、ロボット制御装置30は、製造コストを抑制することができる。なお、電流検出部I1は、当該電流を検出可能であれば、如何なるセンサーであってもよい。また、電流検出部I1は、シャント抵抗に代えて、ホール素子やフラックスゲートセンサー等を備える構成であってもよい。
【0059】
電流検出部I2の構成は、電流検出部I1の構成と同じ構成であるため、説明を省略する。電流検出部I2は、接続点P22と接続点P12との間(より具体的には、インダクタンス素子C2と接続点P12との間)に設けられる。すなわち、電流検出部I2は、電力線L2に流れる電流を検出する。電流検出部I2が接続点P22と接続点P12との間に位置するため、電流検出部I2には、制動部35が電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させた場合であっても、回生電流が流れない。このため、電流検出部I2には、耐熱性の低い安価なセンサーを利用することができる。その結果、ロボット制御装置30は、製造コストを抑制することができる。なお、電流検出部I2は、当該電流を検出可能であれば、如何なるセンサーであってもよい。
【0060】
ここで、電力線L1及び電力線L2のそれぞれに流れた電流が検出された場合、電力線L3に流れた電流は、キルヒホッフの法則によって算出可能である。このため、図2に示した例では、ロボット制御装置30は、電力線L3に設ける電流検出部を備えていない。
【0061】
電流検出部I1及び電流検出部I2を備えるため、ゲートドライバー33の制御部332は、電力変換部34を介して駆動部M1を制御する際、ベクトル制御を行うことができる。制御部332は、予め決められた時間が経過する毎に、電流検出部I1が検出した電流を示す情報と、電流検出部I2が検出した電流を示す情報とを取得する。制御部332は、取得したこれらの情報に基づいて、電力線L1〜電力線L3のそれぞれに流れた電流を特定する。そして、制御部332は、特定した電流に基づいて、電力変換部34を介した駆動部M1のベクトル制御を行う。当該ベクトル制御については、既知の制御方法によって実現されてもよく、これから開発される制御方法によって実現されてもよい。
【0062】
また、ロボット制御装置30は、電流検出部I1及び電流検出部I2を備えない構成であってもよい。この場合、制御部332は、電力変換部34を介した駆動部M1のベクトル制御を行わない。
【0063】
なお、上記において説明したゲートドライバー33が備える機能部(増幅部331、制御部332、検知部333)のうちの一部又は全部と電力変換部34とは、一体に構成されてもよく、別体に構成されてもよい。
【0064】
また、上記において説明したゲートドライバー33が備える機能部(増幅部331、制御部332、検知部333)のうちの一部又は全部と、電力変換部34と、制動部35と、インダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3とは、同一基板(ある1つの基板)上に実装される構成であってもよく、それぞれが複数の基板上に実装される構成であってもよい。
【0065】
また、上記において説明したゲートドライバー33が備える制御部332は、制動部35が電力線L1〜電力線L3の3つの電力線間を短絡させた場合、スイッチング素子SU1〜スイッチング素子SU6のそれぞれをオフにする構成であってもよい。これにより、ロボット制御装置30は、駆動部M1において発生した回生電流が電力変換部34を介してゲートドライバー33及びプロセッサー31に流れてしまうことを抑制することができる。
【0066】
以上のように、ロボット制御装置30は、電力線(上記において説明した例では、電力線L1〜電力線L3)によって駆動部(上記において説明した例では、駆動部M1)に接続され、供給された電力を駆動部に供給する電力に変換する電力変換部(上記において説明した例では、電力変換部34)と、電力線間を短絡させて駆動部を制動する制動部(上記において説明した例では、制動部35)と、電力線に設けられ、制動部と電力線との接続点(上記において説明した例では、接続点P21〜接続点P23)よりも電力変換部側に位置するインダクタンス素子(上記において説明した例では、インダクタンス素子C1〜インダクタンス素子C3)と、を備える。これにより、ロボット制御装置30は、インダクタンス素子によってノイズを抑制することができるとともに、電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0067】
また、ロボット制御装置30は、異常を検知する検知部(上記において説明した例では、検知部333)を備え、検知部が異常を検知した場合、電力線間を短絡させる。これにより、ロボット制御装置30は、検知部による異常の検知に応じた電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0068】
また、ロボット制御装置30では、電力変換部は、複数のスイッチング素子(上記において説明した例では、スイッチング素子SU1〜スイッチング素子SU6)を有し、検知部が異常を検知した場合、複数のスイッチング素子のスイッチをオフにする。これにより、ロボット制御装置30は、電力線間の短絡によって電流が電力変換部へ流れ込んでしまうことを抑制しつつ、電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0069】
また、ロボット制御装置30では、検知部は、電力変換部と一体である。これにより、ロボット制御装置30は、電力変換部と一体である検知部による異常の検知に応じた電力線間を短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0070】
また、ロボット制御装置30では、電力変換部と、検知部と、制動部と、インダクタンス素子は、同一基板上に実装されている。これにより、ロボット制御装置30は、電力変換部と検知部と制動部とともに同一基板上に実装されているインダクタンス素子の発熱であって電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0071】
また、ロボット制御装置30では、制動部に供給される電圧が所定の値以下になった場合、制動部は、電力線間を短絡させる。これにより、ロボット制御装置30は、制動部に供給される電圧が所定の値以下になったことに応じた電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0072】
また、ロボット制御装置30では、電力線に設けられ、電力変換部とインダクタンス素子との間に電流検出部を有する。これにより、ロボット制御装置30は、電力線に流れる電流に基づく制御(上記において説明した例では、ベクトル制御)を行いつつ、電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0073】
また、ロボット制御装置30では、駆動部は、多相交流で駆動されるモーターを含む。これにより、ロボット制御装置30は、インダクタンス素子によってノイズを抑制することができるとともに、多相交流で駆動されるモーターに接続された電力線間の短絡によるインダクタンス素子の発熱を抑制することができる。
【0074】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
【符号の説明】
【0075】
1…ロボットシステム、20…ロボット、30…ロボット制御装置、31…プロセッサー、32…メモリー、33…ゲートドライバー、34…電力変換部、35…制動部、331…増幅部、332…制御部、333…検知部、C1〜C3…インダクタンス素子、I1、I2…電流検出部、L1〜L3…電力線、M1〜M6…駆動部
図1
図2
図3
図4
図5