特開2019-64554(P2019-64554A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-64554(P2019-64554A)
(43)【公開日】2019年4月25日
(54)【発明の名称】車両用シフト装置
(51)【国際特許分類】
   B60K 20/02 20060101AFI20190329BHJP
【FI】
   B60K20/02 D
   B60K20/02 E
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-195115(P2017-195115)
(22)【出願日】2017年10月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100176304
【弁理士】
【氏名又は名称】福成 勉
(72)【発明者】
【氏名】徳毛 雅之
【テーマコード(参考)】
3D040
【Fターム(参考)】
3D040AA01
3D040AA03
3D040AA10
3D040AA14
3D040AA23
3D040AB01
3D040AC03
3D040AC05
3D040AC13
3D040AC17
3D040AC36
3D040AC59
3D040AC60
3D040AC66
(57)【要約】
【課題】コンパクト化を図りながらより操作性の良い車両用シフト装置を提供する。
【解決手段】車両用シフト装置1は、前後方向への操作である第1操作によりRレンジ、Nレンジ及びDレンジの間で変速レンジを切り替えるとともに、当該第1操作とは異なる方向への操作である第2操作によりNレンジとPレンジとの間で変速レンジを切り替えるシフトレバー10と、切り替え後の変速レンジに対応するシフトレバー10の位置に、当該シフトレバー10を保持する保持装置(ディテント機構部26及びディテントガイド64)とを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前進方向の走行レンジであるドライブレンジと、後退方向の走行レンジであるリバースレンジと、非走行レンジであるニュートラルレンジおよびパーキングレンジとの間で車両の変速レンジを切り替えるための車両用シフト装置であって、
前後方向への操作である第1操作によりリバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジの間で変速レンジを切り替えるとともに、当該第1操作とは異なる方向への操作である第2操作によりリバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジの何れかの変速レンジとパーキングレンジとの間で変速レンジを切り替えるシフトレバーと、
切り替え後の変速レンジに対応するシフトレバーの位置に、当該シフトレバーを保持する保持装置とを含む、ことを特徴とする車両用シフト装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用シフト装置において、
前記シフトレバーは、前記第2操作により、ニュートラルレンジとパーキングレンジとの間で変速レンジを切り替える、ことを特徴とする車両用シフト装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両用シフト装置において、
前記第2操作は、前記第1操作とは異なる操作である、ことを特徴とする車両用シフト装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車両用シフト装置において、
前記シフトレバーは、傾動可能に支持されるレバー本体と、このレバー本体の上端部分に、当該レバー本体に対して傾動可能に支持されるシフトノブとを備え、
前記第1操作は、レバー本体を含むシフトレバー全体の傾動及びシフトノブのみの傾動の何れか一方の操作であり、
前記第2操作は、前記シフトレバー全体の傾動及び前記シフトノブのみの傾動のうち、前記第1操作とは異なる操作であり、
前記保持装置は、切り替え後の変速レンジに対応するレバー本体及びシフトノブの位置に、当該レバー本体及びシフトノブを保持する、ことを特徴とする車両用シフト装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車両用シフト装置において、
前記第1操作は、シフトレバー全体を前後方向に傾動させる操作であり、
前記第2操作は、シフトノブのみを左右方向に傾動させる操作である、ことを特徴とする車両用シフト装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の車両用シフト装置において、
前記レバー本体が前方向に傾動することを規制するとともに、前記シフトノブの前後方向の傾動操作により当該規制を解除する第1ストッパ機構、及び前記レバー本体が後方向に傾動することを規制するとともに、前記シフトノブの前後方向の傾動操作により当該規制を解除する第2ストッパ機構のうち少なくとも一つを含む、ことを特徴とする車両用シフト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の変速レンジを切り替えるための車両用シフト装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両用シフト装置として、シフトレバーのポジションを電気的に検出し、当該電気信号を制御部に送出することで変速を実行する、いわゆるエレキシフト装置(シフト・バイ・ワイヤ方式のシフト装置)が知られている。エレキシフト装置は、シフトレバーの操作ストロークに制約がなく、装置のコンパクト化を図ることできるため、レイアウト性を高める上で有利である。
【0003】
特許文献1には、この種のエレキシフト装置の一例として、所定のホームポジションを起点として、リバース(R)レンジとドライブ(D)レンジの選択をシフトレバーの前後の傾動操作により行い、パーキング(P)レンジ及びニュートラル(N)レンジの選択及び解除を押ボタンスイッチで行うエレキシフト装置が開示されている。
【0004】
このエレキシフト装置では、運転者がシフト操作を行った後にシフトノブから手を放すと、変更後の変速レンジを維持したまま自動的にシフトレバーがホームポジションに復帰する方式が採用されている。このような方式は、エレキシフト装置が登場する以前の機械的に変速レンジを切り替えるシフト装置に見られる方式、すなわちシフトレバーが変更後の変速レンジに対応する位置に保持されるステーショナリー方式に対して、モメンタリ方式と呼ばれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−253912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、モメンタリ方式は、常にホームポジションにシフトレバーが配置されるため、ステーショナリー方式に比べて、その時点における走行レンジを認識し難く、運転者はその度、メーターユニット内のインジケータで変速レンジを確認する必要がある。また、特許文献1のエレキシフト装置では、パーキングレンジ及びニュートラルレンジの選択及び解除については、シフトレバーとは別の押ボタンスイッチで行う必要があり、操作が些か分かり辛い。そのため、操作性が必ずしも良いとは言えない。
【0007】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、装置全体のコンパクト化を図りながら、より操作性の良い車両用シフト装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、前進方向の走行レンジであるドライブレンジと、後退方向の走行レンジであるリバースレンジと、非走行レンジであるニュートラルレンジおよびパーキングレンジとの間で車両の変速レンジを切り替えるための車両用シフト装置であって、前後方向への操作である第1操作によりリバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジの間で変速レンジを切り替えるとともに、当該第1操作とは異なる方向への操作である第2操作によりリバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジの何れかの変速レンジとパーキングレンジとの間で変速レンジを切り替えるシフトレバーと、切り替え後の変速レンジに対応するシフトレバーの位置に、当該シフトレバーを保持する保持装置とを含むものである。
【0009】
この車両用シフト装置によれば、リバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジの何れかの変速レンジとパーキングレンジとの間での変速レンジの切り替えのためのシフトレバーの操作(第2操作)の方向が、リバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジの間での変速レンジの切り替えのためのシフトレバーの操作方向(第1操作の方向)、すなわち前後方向とは異なる。そのため、シフトレバーの前後方向の操作ストロークを小さく抑えること、ひいては車両用シフト装置を前後方向にコンパクトに構成することが可能となる。しかも、上記車両用シフト装置によれば、切り替え後の変速レンジに対応する位置にシフトレバーを保持する保持装置を備えているので、運転者は、シフトレバーの位置によって、その時点の変速レンジを直接的に認識することが可能となる。
【0010】
上記の車両用シフト装置において、前記シフトレバーは、前記第2操作により、ニュートラルレンジとパーキングレンジとの間で変速レンジを切り替えるものであるのが好適である。
【0011】
ニュートラルレンジとパーキングレンジとは共に車両が停止している状態の変速レンジである。そのため、上記構成によれば、ドライバは、より直感的にニュートラルレンジとパーキングレンジとの間で変速レンジを切り替えることが可能となり、より操作性が良いものとなる。
【0012】
上記の車両用シフト装置において、前記第2操作は、前記第1操作とは異なる操作であるのが好適である。
【0013】
パーキングレンジは、他の変速レンジと異なり車輪をロックするため注意を要する。この点、上記構成によれば、パーキングレンジへの切り替えの際には、リバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジの間での変速レンジの切り替えのためのシフトレバーの操作(第1操作)とは異なる操作(第2操作)が求められので、ドライバの注意を喚起することができる。
【0014】
より具体的には、前記シフトレバーは、傾動可能に支持されるレバー本体と、このレバー本体の上端部分に、当該レバー本体に対して傾動可能に支持されるシフトノブとを備え、前記第1操作は、レバー本体を含むシフトレバー全体の傾動及びシフトノブのみの傾動の何れか一方の操作であり、前記第2操作は、前記シフトレバー全体の傾動及び前記シフトノブのみの傾動のうち、前記第1操作とは異なる操作であり、前記保持装置は、切り替え後の変速レンジに対応するレバー本体及びシフトノブの位置に、当該レバー本体及びシフトノブを保持するものである。この場合、前記第1操作は、シフトレバー全体を前後方向に傾動させる操作であり、前記第2操作は、シフトノブのみを左右方向に傾動させる操作であるのが好適である。
【0015】
この構成によれば、ドライバは、シフトノブを把持してシフトレバー全体を前後方向に傾動させることにより、リバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジの間で変速レンジを切り替えることが可能となり、レバー本体に対してシフトノブのみを左右方向に傾動させることにより、リバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジの何れかの変速レンジとパーキングレンジとの間で変速レンジを切り替えることが可能となる。そして、変速レンジの切り替え後は、当該変速レンジに対応する位置にレバー本体及びシフトノブが保持される。
【0016】
上記の車両用シフト装置においては、前記レバー本体が前方向に傾動することを規制するとともに、前記シフトノブの前後方向の傾動操作により当該規制を解除する第1ストッパ機構、及び前記レバー本体が後方向に傾動することを規制するとともに、前記シフトノブの前後方向の傾動操作により当該規制を解除する第2ストッパ機構のうち少なくとも一つを含むものであってもよい。
【0017】
この構成によれば、例えばニュートラルレンジを基準として当該ニュートラルレンジとリバースレンジ及びドライブレンジとの間で変速レンジを切り替えるような場合には、シフトノブを前後方向に傾動操作し、ストッパ機構によるレバー本体の傾動規制を解除することが求められる。そのため、意図せずニュートラルレンジからリバースレンジやドライブレンジに変速レンジが切り替わることを防止することが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
以上のような本発明によれば、装置全体のコンパクト化を確保しながら、より操作性の良い車両用シフト装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る車両用シフト装置を備えた車両の車内空間を示す模式図である。
図2】車両用シフト装置を示す図1の要部拡大図である。
図3】車両用シフト装置を示す平面図である。
図4】車両用シフト装置を示す斜視図である。
図5】車両用シフト装置を示す側面図である。
図6】シフトレバーの主にレバー本体を示す斜視図である。
図7】シフトレバーの動き(ニュートラルレンジにある状態)を示す側面図である。
図8】シフトレバーの動き(リバースレンジにある状態)を示す側面図である。
図9】シフトレバーの動き(ドライブレンジにある状態)を示す側面図である。
図10】シフトレバーの動き(ニュートラルレンジにある状態)を示す背面図である。
図11】シフトレバーの動き(パーキングレンジにある状態)を示す背面図である。
図12】シフトレバーの動き(ニュートラルレンジにある状態)を示す正面図である。
図13】シフトレバーの動き(パーキングレンジにある状態)を示す正面図である。
図14】ディテント機構部を示す断面図であり、(a)は、図2のa−a線断面図であり、(b)は、図2のb−b線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
【0021】
図1は、本発明に係る車両用シフト装置を備えた車両の車内空間を示す模式図であり、当該車両は、左ハンドルを備えた例えば自動車である。なお、以下の説明中で用いる方向は、特に言及する場合を除き車両(自動車)を基準とする。つまり、前、後、左、右は車両の前、後、左、右に対応している。
【0022】
図1に示すように、運転席の前方には、メーターユニット3が組み込まれたインストルメントパネル2やステアリングハンドル4が配置されている。メーターユニット3には、速度やエンジン回転数、さらにはギヤレンジなどの表示機器が備えられている。
【0023】
運転席と助手席との間には、センターコンソール5が設けられている。センターコンソール5は、前後方向に延びるように設けられており、運転者の腕を載せることができるように上面が略平面に形成されている。
【0024】
センターコンソール5には、車両用シフト装置1及びパーキングスイッチ6が設けられている。車両用シフト装置1は、運転者により操作される後記シフトレバー10の位置を電気的に検出し、当該電気信号を図外の制御部(例えばECU)に送信するものであり、制御部は、この電気信号の入力に応じて、変速レンジを切り替えるための指令信号を自動変速機(図示を省略。)へ出力する。この車両用シフト装置1では、シフトレバー10の操作により、パーキングレンジ(Pレンジ)、リバースレンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、及びドライブレンジ(Dレンジ)の間で変速レンジを切り替えることが可能となっている。
【0025】
なお、前記パーキングスイッチ6は、パーキングブレーキを操作するためのソレノイドに接続されたスイッチである。運転者がパーキングスイッチ6の前方部分を引き上げる操作をすると、パーキングブレーキが利くようになっている。
【0026】
[車両用シフト装置1の概略構成]
図2は、車両用シフト装置1を示す図1の要部拡大図である。
【0027】
車両用シフト装置1は、運転者が変速レンジの切り替えの際に操作するシフトレバー10とこれを支持する箱型の装置本体部12とを備えている。車両用シフト装置1は、センターコンソール5の上面に形成された開口部70を通じてシフトレバー10が車室内に突出する状態で、当該センターコンソール5の内部に配置されている。
【0028】
シフトレバー10は、後述する通り、前後方向に傾動可能なレバー本体20と、その上端部に傾動可能に支持されたシフトノブ22とを有している。センターコンソール5の開口部70は、前後方向に細長い長方形状をなしており、シフトレバー10は、レバー本体20の部分が前記開口部70に挿通されている。開口部70は、レバー本体20が挿通される部分を除きカバー72で隠されている。
【0029】
センターコンソール5の開口部70の左側にはインジケータ14が配置されている。インジケータ14は、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジ及びPレンジのシフトポジションを各々示す表示部15r、15n、15d及び15pを備えており、前記制御部の制御により、表示部15r、15n、15d及び15pのうち選択されている変速レンジに対応する表示部が発光するようになっている。これにより、選択されている変速レンジを視覚的に確認し易いようになっている。
【0030】
車両用シフト装置1では、図2に示すように、リバース(R)ポジション10r、ニュートラル(N)ポジション10n及びドライブ(D)ポジション10dがこの順番で前後方向に並ぶように設定されており、シフトレバー10全体の前後方向への直線的な傾動操作(以下、適宜、第1操作という)により、Rレンジ、Nレンジ及びDレンジの間で変速レンジが切り替えられるようになっている。
【0031】
一方、パーキング(P)ポジション10dは、前記第1操作とは異なる方向であってかつ当該第1操作とは異なる操作によって、Nレンジとの間でのみ変速レンジの切り替えが可能となるように設定されている。詳しくは、Nポジション10nにシフトレバー10を配置した状態で、当該シフトレバー10のうちシフトノブ22のみをレバー本体20に対して助手席側、すなわち右側に傾動操作した位置がPポジション10dとされている。つまり、NレンジとPレンジとの間での変速レンジの切り替えは、レバー本体20に対するシフトノブ22の左右方向への傾動操作(以下、適宜、第2操作という)のみによって可能となる。
【0032】
なお、上記の通り車両用シフト装置1では、PレンジはNレンジとの間でのみ切り替えが可能であり、しかもNレンジからPレンジへの変速レンジの切り替えは、シフトノブ22の右方向への傾動操作により可能となる。そのため、インジケータ14においては、Nポジションを示す表示部15nの右側にPポジションの表示部15pが配置されている。
【0033】
[車両用シフト装置1の詳細構成]
図3図6は、車両用シフト装置1を示しており、図3は平面図で、図4は斜視図で、図5は側面図で各々車両用シフト装置1を示しており、図6はシフトレバー10を斜視図で示している。
【0034】
上記の通り、車両用シフト装置1は、シフトレバー10とこれを支持する箱型の装置本体部12とを有し、シフトレバー10は、装置本体部12の上壁部121に形成された開口部121aを通じて上方に延びている。
【0035】
シフトレバー10は、軸状のレバー本体20とその上端部に支持されたシフトノブ22とを有している。
【0036】
シフトレバー10のレバー本体20は、上下方向に延びる主部材24と、その上端部に支持されるヘッド部材28と、主部材24に組み込まれたディテント機構部26とを有している。
【0037】
主部材24は、矩形断面を有する中空の縦軸部30と、この縦軸部30の下端部から左右両側に延びる横軸部32と、前記縦軸部30の上端面から上方に延びる左右一対のプレート部34と、縦軸部30の前方に設けられる駆動軸支持部36と、この駆動軸支持部36から上方に延びる軸状のヘッド支持部37と、前記縦軸部30の後方に設けられるガイド部38とを備えており、これら縦軸部30、横軸部32、左右一対のプレート部34、駆動軸支持部36、ヘッド支持部37及びガイド部38が同一の樹脂材料により一体に成型された構成を有している。
【0038】
横軸部32は、円柱状の形状を有しており、その両端(左右両端面)には各々支持軸部32aが突設されている。各支持軸部32aは、装置本体部12の側壁122に形成された図外の支持部に回転自在に支持されている。これによりレバー本体20(すなわちシフトレバー10全体)が横軸部32を支点として前後方向に傾動(揺動)自在となっている。
【0039】
前記一対のプレート部34は、所定間隔を隔てて左右方向に対面するように設けられており、これらプレート部34の上端部同士の間に前記ヘッド部材28が配置されている。ヘッド部材28は、これら一対のプレート部34及び前記ヘッド支持部37によって前後方向に傾動可能に支持されている。
【0040】
詳しく説明すると、ヘッド部材28は、前後方向に細長い半円柱状の形状を有している。ヘッド部材28は、その前後両端部に互いに反対向きに延びる前後一対の支持軸部29aを備えるとともに、後端部近傍の左右両側部から互いに反対向きに延びる左右一対の支持軸部29bを備えている。これら左右一対の支持軸部29aは、各プレート部34に形成されたガイド孔34aに挿入されている。
【0041】
一方、ヘッド部材28の前端部近傍の下方には前記ヘッド支持部37が設けられている。ヘッド支持部37は、その上端に球頭部37aを備えている。この球頭部37aは、ヘッド部材28の下面に形成された断面半円形をなすカップ型のソケット部28aに摺動可能に嵌っている。これにより、左右のプレート部34の間で、ヘッド部材28が球頭部37aを支点として前後方向に傾動自在に支持されている。
【0042】
ヘッド部材28、すなわちレバー本体20の上端部には前記シフトノブ22が支持されている。シフトノブ22は、運転者が軽く包み込んだ状態で操作し得るように形成されており、当実施形態では、例えば前後方向にやや細長く上面が湾曲しかつ底面が平坦なマウス型の形状を有している。図5に示すように、シフトノブ22の下面には上向きに凹む凹部22aが形成されており、ヘッド部材28は、この凹部22aに挿入されている。当該凹部22aの天井面には、前後一対の支持部23aが設けられており、ヘッド部材28の各支持軸部29aが当該支持部23aに回動可能に支持されている。これにより、シフトノブ22が支持軸部29aを支点として左右方向に傾動(揺動)自在に、かつ球頭部37aを支点てして前後方向に傾動(揺動)自在な状態でレバー本体20の上端部に支持されている。
【0043】
なお、各プレート部34のガイド孔34aは、ヘッド部材28の傾動に伴う支持軸部29bの軌跡に沿った形状を有しており、シフトノブ22は、このガイド孔34aの範囲内で前後方向に傾動可能となっている。具体的には、図5に示すように、ヘッド部材28の支持軸部29aと縦軸部30の中心軸とが直交する位置と、この姿勢から球頭部37aを支点として後傾した位置(図7参照)との間で、シフトノブ22の傾動が可能となっている。
【0044】
前記縦軸部30には、プッシュロッド40が同軸上に入れ子状態で支持されている。このプッシュロッド40は、その長手方向(上下方向)に変位自在な状態で縦軸部30に支持されており、縦軸部30の内部に配置された図外のコイルばね等の付勢部材により弾性的に上向きに付勢されてヘッド部材28の後端部近傍の位置でその下面に当接している。詳しくは、図10に示すように、プッシュロッド40は、その上端に球頭部42を備えており、この球頭部42が、ヘッド部材28の前記下面に形成された断面半円形をなすカップ型の図外のソケット部28bに摺動可能に嵌っている。つまり、ヘッド部材28は、前記ヘッド支持部37の後方の位置でプッシュロッド40により下方から突き上げられており、シフトノブ22に外力が与えられない状態では、当該プッシュロッド40の付勢力によりシフトノブ22が図5に示す位置に保持され、シフトノブ22に上方からの押圧力が与えられると、プッシュロッド40の下降を伴いながらシフトノブ22が図7に示す位置へと傾動するようになっている。
【0045】
図4及び図5に示すように、前記プッシュロッド40の下端部には、左右方向に延びる規制シャフト44が設けられている。規制シャフト44は、縦軸部30の側壁に形成された上下方向に延びるガイド孔31を通じて当該縦軸部30の左右両側に延在しており、プッシュロッド40と共にガイド孔31に沿って上下方向に変位する。
【0046】
規制シャフト44の両端部は、装置本体部12の側壁122に形成された規制窓46に挿入されている。この規制窓46は、規制シャフト44を介してレバー本体20の傾動範囲を規制するものであり、図5に示すように、上側窓部47aと、その下側に連続した、上側窓部47aよりも前後に広幅の下側窓部47bとを含む。
【0047】
上側窓部47aは、シフトノブ22が図5に示す位置に配置されている状態、すなわちプッシュロッド40がその可動域の上端部に配置されている状態において、規制シャフト44が挿入される窓部である。この上側窓部47aは、図5に示すようにレバー本体20が垂直になる位置と、この位置からレバー本体20が後方に所定角度だけ傾動した位置との間でのみレバー本体20が傾動することを許容するように形成されている。
【0048】
この車両用シフト装置1では、レバー本体20が垂直になる位置がNポジション10nであり、この位置からレバー本体20が後方に所定角度だけ傾動した位置がDポジション10dである。よって、上側窓部47aは、これらNポジション10nとDポジション10dとの間でのみレバー本体20が傾動することを許容するように形成されている。
【0049】
一方、下側窓部47bは、シフトノブ22の傾動によりプッシュロッド40が押し下げられた状態(図7の状態)において規制シャフト44が挿入される窓部である。この下側窓部47bは、上側窓部47aによって許容される範囲に加えて、さらにNポジション10nから前方に所定角度だけレバー本体20が傾動することを許容するように形成されている。レバー本体20がNポジション10nから前方に所定角度だけ傾動した位置はRポジション10rである。よって、下側窓部47bは、上述したRポジション10rからDポジション10dに亘ってレバー本体20が傾動することを許容するように形成されている。
【0050】
つまり、この車両用シフト装置1では、シフトノブ22を前後方向に傾動操作していな状態(後傾させていない状態)では、図5及び図9に示すように、シフトレバー10は、Nポジション10nとDポジション10dとの間でのみ前後方向の傾動操作が許容され、シフトノブ22を後傾させた場合にのみ、図7及び図8に示すように、シフトレバー10をRポジション10rまで傾動させることが可能となる。なお、図6図11中に示す四角付きのアルファベット(R,N,D,P)は、Rポジション10r、Nポジション10n、Dポジション10d及びPポジション10pをそれぞれ示している。
【0051】
前記ディテント機構部26は、図4図6及び図10図13に示すように、横軸部32の直上方の位置で縦軸部30を前後方向に貫通し、当該縦軸部30に回動自在に支持された支持軸52と、縦軸部30の後方で前記支持軸52に固定されたディテントケース54と、縦軸部30の前方で前記支持軸52に固定されたカム部材56と、シフトノブ22に連動してカム部材56を回動させる左右一対の駆動軸60a、60bとを有している。
【0052】
ディテントケース54は、後方かつ斜め上方に延びた軸状をなしており、その基端部(根本部分)で支持軸52に固定されている。ディテントケース54の先端には、バネ等により弾性的に上向きに付勢された状態でディテントプランジャー55が出没可能に設けられている。
【0053】
ディテントケース54は、図6に示すように、主部材24の前記ガイド部38に形成された左右方向に延びるガイド溝38a内に介装されており、支持軸52の回動に伴い当該ガイド溝38aに沿って左右方向に移動する。つまり、ディテントケース54は、このガイド部38によって前後両側から支持されている。
【0054】
カム部材56は、図12に示すように、前方から視たときに略扇型の形状を有しており、支持軸52を中心としてその左右両側に一対のカム部57a、57b(右側カム部57a、左側カム部57b)を備えている。
【0055】
カム部材56は、主部材24の駆動軸支持部36の下方に位置している。駆動軸支持部36には、上下方向に延びる前記左右一対の駆動軸60a、60b(右側駆動軸部60a、左側駆動軸部60b)がそれらの長手方向(上下方向)に移動自在となるように支持されている。これら駆動軸60a、60bは、ヘッド支持部37を中心としてその左右両側に各々配置されており、右側駆動軸部60aの下端部がカム部材56の右側カム部57aに、左側駆動軸部60bの下端部がカム部材56の左側カム部57bに各々当接している。
【0056】
各駆動軸60a、60bの上端部は、シフトノブ22の前記凹部22aに挿入されている。当該凹部22aの内部には、左右一対の押圧部23bが設けられており、これら押圧部23bが各々駆動軸60a、60bの上端部に当接している。
【0057】
つまり、シフトノブ22を左右方向に傾動させると、これに伴い駆動軸60a、60bのうち一方が押し下げられ、この押し下げによりカム部材56、支持軸52及びディテントケース54が一体的に回動するようになっている。具体的には、シフトノブ22を左側に傾動させると、押圧部23bにより左側駆動軸部60bが押し下げられ、当該左側駆動軸部60bが左側カム部57bを介してカム部材56を時計回り(前方から視て時計回り)に回動させる。これにより、図10及び図12に示すように、ディテントプランジャー55がレバー本体20の中央よりも左側の位置(第1プランジャ位置と称す)に配置される。一方、この状態からシフトノブ22を右側に傾動させると、押圧部23bにより右側駆動軸部60aが押し下げられ、当該右側駆動軸部60aが右側カム部57aを介してカム部材56を反時計回り(前方から視て反時計回り)に回動させる。これにより、図11及び図13に示すように、ディテントプランジャー55がレバー本体20の左右方向のほぼ中央の位置(第2プランジャ位置と称す)に配置されるようになっている。
【0058】
この車両用シフト装置1では、図5に示すようにシフトノブ22をレバー本体20に対して後傾させることなく、かつ、図10及び図12に示すように、ディテントプランジャー55を第1プランジャ位置に配置するようにシフトノブ22が配置されるときの当該シフトノブ22の位置が、シフトノブ22のホームポジションHPとされる。そして、シフトノブ22は、このホームポジションHPから図7に示すようにシフトノブ22の後部が押し下げられた後傾位置RePと、ホームポジションHPから図11に示すようにシフトノブ22の右部が押し下げられた右傾位置RiPとに変位可能とされ、シフトノブ22をホームポジションHPから後傾位置RePに変位させると、これに伴い、図7に示すようにプッシュロッド40(規制シャフト44)が下方に押し下げられ、シフトノブ22をホームポジションHPから右傾位置RiPに変位させると、これに伴い、図11に示すようにディテントプランジャー55が第2プランジャ位置に移動するようになっている。
【0059】
そして、この車両用シフト装置1では、レバー本体20がNポジション10nに配置され、かつシフトノブ22がホームポジションHPに配置された状態がシフトレバー10のNポジション10nとされ、この状態からシフトノブ22が右傾位置RiPに配置された状態がシフトレバー10のPポジション10pとされている。
【0060】
図2に示すように、装置本体部12の内側の天井面にはディテントガイド64が固定されている。このディテントガイド64には、Rポジション10r、Nポジション10n、Dポジション10d及びPポジションに各々対応する上向きに凹む凹部65r、65n、65d、65pが設けられている。
【0061】
これらの凹部のうちRポジション10r、Nポジション10n、Dポジション10dに対応する凹部65r、65n、65dは、図2及び図14(a)に示すように、ディテントプランジャー55が第1プランジャ位置に配置された状態(図10及び図12)でシフトレバー10全体が前後方向に傾動操作されたときに、当該ディテントプランジャー55が移動する経路に沿って前後方向に並んだ状態で形成されている。すなわち、シフトレバー10がRポジション10rに配置されたときにディテントプランジャー55が嵌り込むように凹部65rが形成され、シフトレバー10がNポジション10nに配置されたときにディテントプランジャー55が嵌り込むように凹部65nが形成され、シフトレバー10がDポジション10dに配置されたときにディテントプランジャー55が嵌り込むように凹部65dが形成されている。また、シフトレバー10がPポジションに配置されたとき、すなわちレバー本体20がNポジション10nに配置され、かつシフトノブ22が右傾位置RiPに配置されたときにディテントプランジャー55が嵌り込むように凹部65pが形成されている。
【0062】
この車両用シフト装置1では、このようにシフトレバー10に設けられたディテントプランジャー55がディテントガイド64の凹部65r、65n、65d、65pに嵌り込むことにより、シフトレバー10がRポジション10r、Nポジション10n、Dポジション10d及びPポジションに保持されるようになっている。なお、シフト操作の途中において、ディテントプランジャー55の先端部分がディテントガイド64の下面部64aに当接している状態では、ディテントケース54内に収納されたバネ等が圧縮され、ディテントプランジャー55の先端部分が下面部64aに隙間なく押付けられた状態となる。
【0063】
ディテントガイド64には、レバー本体20がNポジション10n以外の位置にあるときにディテントプランジャー55が右方向に移動することを規制する規制部66が設けられている。これによりPレンジについては、Nレンジとの間でのみ切り替えが許容され、それ以外のレンジ(Rレンジ、Dレンジ)との間での切り替えが規制されている。
【0064】
なお、装置本体部12には、図2に示すように、シフトレバー10の位置を電気的に検出するセンサ16が設けられている。このセンサ16は、具体的には、レバー本体20の横軸部32の回転角度位置とディテントケース54の回転角度位置を検出して前記制御部に送信するものであり、制御部は、この電気信号の入力に応じて、選択された変速レンジを検知し、当該変速レンジに切り替えるための指令信号を自動変速機へ出力するようになっている。
【0065】
以上のような車両用シフト装置1において、NレンジからDレンジに変速レンジを切り替える場合には、シフトレバー10をNポジション10nからDポジション10dに切り替える。Nポジション10nは、上記の通り、レバー本体20がNポジション10nに配置され、シフトノブ22がホームポジションHPに配置された状態である。よって、図5及び図9に示すように、シフトレバー10をそのまま後方に傾動させることで、NレンジからDレンジへ変速レンジが切り替えられる。なお、DレンジからNレンジへの変速レンジの切り替えは、シフトレバー10をそのまま前方に傾動させればよい。
【0066】
NレンジからRレンジに変速レンジを切り替える場合には、まず、図7に示すようにシフトノブ22の後端部を下方へ押し込むことにより当該シフトノブ22をホームポジションHPから後傾位置RePに変位させる。これにより、プッシュロッド40を押し下げ、規制シャフト44を上側窓部47aから下側窓部47bに移動させる。そしてこの状態のまま、図8に示すように、シフトレバー10の全体を前方に傾動させる。これによりNレンジからRレンジへ変速レンジが切り替えられる。なお、RレンジからNレンジへの変速レンジの切り替えは、シフトレバー10をそのまま後方に傾動させればよい。この場合、シフトレバー10の後方への傾動に伴い規制シャフト44が上側窓部47aの下方に達すると、プッシュロッド40が上昇端に位置に弾性復帰し、これによりシフトノブ22が後傾位置RePからホームポジションHPに自動的に復帰する。
【0067】
一方、NレンジからPレンジに変速レンジを切り替える場合には、シフトノブ22をホームポジションHPから右傾位置RiPに傾動させる。これによりNレンジからPレンジへ変速レンジが切り替えられる。PレンジからNレンジへの変速レンジの切り替えは、シフトノブ22を右傾位置RiPからホームポジションHPに傾動させればよい。
【0068】
[効果]
上記の車両用シフト装置1は、エレキシフト装置であるので、シフトレバー10の操作ストロークに制約が少なく、装置全体のコンパクト化を図ることができる。
【0069】
特に、上記車両用シフト装置1は、NレンジとPレンジとの間での変速レンジの切り替えのためのシフトレバー10の操作(第2操作)が、Rレンジ、Nレンジ及びDレンジの間での変速レンジの切り替えのためのシフトレバー10の操作(第1操作)とは異なる方向への操作である。具体的には、第1操作がシフトレバー10全体を前後方向に傾動させる操作であるのに対して、第2操作はシフトノブ22のみをレバー本体20に対して左右方向に傾動させる操作である。そのため、前後方向の操作ストローク(第1操作のストローク)をより小さく抑えることができる。よって、装置全体を前後方向によりコンパクト化することができる。
【0070】
また、上記車両用シフト装置1は、各変速レンジに対応する位置にシフトレバー10を保持する手段(本発明の保持装置に相当する)を備えている。具体的には、上記ディテント機構部26及びディテントガイド64を備えているので、運転者は、シフトレバー10の位置、すなわちレバー本体20の位置及びシフトノブ22の位置によってその時点の変速レンジを直接的に認識することができる。しかも、上記車両用シフト装置1によれば、Pレンジ及びNレンジの選択及び解除についてもシフトレバー10によって行うことができるので、当該選択及び解除をシフトレバーとは別の押ボタンスイッチで行う必要がある従来装置(背景技術の特許文献1)に比べて操作性も良い。
【0071】
従って、上記車両用シフト装置1によれば、装置全体のコンパクト化を図りながら、より操作性の良い車両用シフト装置を提供することができる。
【0072】
また、上記車両用シフト装置1によれば、上記の通り、第1操作がシフトレバー10全体を傾動させる操作であるのに対して、第2操作はシフトノブ22のみをレバー本体20に対して傾動させる操作である。よって、Pレンジへの切り替えに際して運転者の注意を喚起することができるという利点もある。すなわち、Pレンジは、他の変速レンジと異なり車輪をロックするため注意を要するが、上記のように第2操作が第1操作と異なる操作である上記構成によれば、Pレンジへの切り替えに際して効果的に運転者の注意を喚起することが可能となる。そのため、安全性を高める上で有利である。
【0073】
また、上記車両用シフト装置1によれば、Nポジション10nからレバー本体20が前方向に傾動することを規制するとともに、シフトノブ22の前後方向の傾動操作により当該規制を解除するストッパ機構(本発明の第1ストッパ機構に相当する)を備えている。すなわち、規制シャフト44(プッシュロッド40)及び規制窓46を備えている。そのため、意図せずNレンジからRレンジに変速レンジが切り替わることが防止され、これにより高い安全性を確保することができる。
【0074】
[変形例等]
以上説明した車両用シフト装置1は、本発明の好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0075】
上記実施形態では、Pポジション10pは、Nポジション10nに配置されたシフトレバー10においてシフトノブ22をレバー本体20に対して右方向に傾動させた位置とされているが、これに限定されるものではない。例えば、シフトノブ22をレバー本体20に対して左方向に傾動させた位置としてもよい。また、Pポジション10pは、例えばRポジション10nに配置されたシフトレバー10においてシフトノブ22をレバー本体20に対して右方向又は左方向に傾動させた位置であってもよい。要するに、Pポジション10pの位置は、Rレンジ、Nレンジ及びDレンジの間での変速レンジの切り替えのためのシフトレバー10の操作方向とは異なる方向への操作によりPレンジが選択されるように設定されていればよい。但し、NレンジとPレンジとは共に車両が停止している状態の変速レンジであるため、Nポジション10nに配置されたシフトレバー10においてシフトノブ22をレバー本体20に対して左右方向に傾動させた位置がPポジション10pとされる上記実施形態のような構成によれば、運転者がより直感的にNレンジとPレンジとの間で変速レンジを切り替えることが可能となり、より操作性が良いものになるという利点がある。
【0076】
また、上記実施形態では、車両用シフト装置1がPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの間で変速レンジを切り替えるエレキシフト装置であるが、本発明は、これに限定を受けるものではない。例えば、上記の各レンジに加え、マニュアル(M)レンジを含むこととしてもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、Nポジション10nからレバー本体20が前方向に傾動することを規制するとともに、シフトノブ22の前後方向の傾動操作により当該規制を解除するストッパ機構(規制シャフト44(プッシュロッド40)及び規制窓46)を備えているが、Nポジション10nからレバー本体20が後方向に傾動することを規制するとともに、シフトノブ22の前後方向の傾動操作により当該規制を解除するストッパ機構(本発明の第2ストッパ機構に相当する)を備えてもよい。この構成によれば、意図せずNレンジからDレンジに変速レンジが切り替わることを防止することが可能となる。
【符号の説明】
【0078】
1 車両用シフト装置
10 シフトレバー
20 レバー本体
22 シフトノブ
26 ディテント機構部
55 ディテントプランジャー
64 ディテントガイド
95p,65r,65n,65d 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14