特開2020-11449(P2020-11449A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-11449(P2020-11449A)
(43)【公開日】2020年1月23日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20191220BHJP
   G03G 15/20 20060101ALI20191220BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20191220BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20191220BHJP
   B65H 3/06 20060101ALI20191220BHJP
【FI】
   B41J29/38 Z
   G03G15/20 555
   G03G21/00 370
   G03G21/16 147
   B65H3/06 350A
   B65H3/06 350C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-135213(P2018-135213)
(22)【出願日】2018年7月18日
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100128668
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 正巳
(72)【発明者】
【氏名】井上 清太
【テーマコード(参考)】
2C061
2H033
2H171
2H270
3F343
【Fターム(参考)】
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AS02
2C061HH05
2C061HJ03
2C061HJ10
2C061HK07
2C061HK19
2C061HK23
2C061HN17
2H033AA20
2H033BB03
2H033BB28
2H033BE00
2H033BE03
2H033BE06
2H033CA07
2H171FA04
2H171FA19
2H171FA22
2H171GA02
2H171JA12
2H171JA33
2H171LA03
2H171LA13
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA24
2H171QB15
2H171QC03
2H171QC38
2H171SA11
2H171SA12
2H171SA18
2H171SA19
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
2H171TA10
2H171WA11
2H171WA12
2H270KA04
2H270KA35
2H270KA54
2H270LA25
2H270LA79
2H270LA80
2H270LC04
2H270LC05
2H270LC11
2H270LD08
2H270MC56
2H270MD13
2H270MD14
2H270MD29
2H270ME03
2H270MF14
2H270MF15
2H270MF17
2H270MH06
2H270MH09
2H270MH12
2H270RA18
2H270RA19
2H270ZC03
2H270ZC04
3F343FA02
3F343FB01
3F343FC00
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA36
3F343JA01
3F343KB04
3F343LA04
3F343LC03
3F343LD30
3F343MB03
3F343MB13
3F343MC08
3F343MC23
(57)【要約】
【課題】複数の給送部の切り替えによるスループットの低減を防止する。
【解決手段】画像形成装置10は、第一の給送部40aと、第二の給送部40bと、第一の給送部および第二の給送部を駆動する共通の駆動手段330、331と、第一の給送部から給送された第一のシートを第一の所定の位置に停止させるように第一の給送部を制御する制御手段401と、を備え、制御手段は、第一のシートを第一の所定の位置に停止させた時から給送を再開する時までの第一の時間Trを決定し、第一の給送部から連続して複数のシートを給送している最中に第二の給送部からのシートの給送要求を受けた場合に、第一の時間が、第一のシートが第一の給送部から給送を開始された時から第一の所定の位置に停止された時までの第二の時間Tpより長い場合、第二の給送部から第二のシートの給送を開始させ、第二の所定の位置に停止させるように第二の給送部を制御する。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに画像を形成する画像形成装置であって、
複数のシートを収納し、シートを一枚ずつ給送する第一の給送部と、
複数のシートを収納し、シートを一枚ずつ給送する第二の給送部と、
前記第一の給送部および前記第二の給送部を駆動する共通の駆動手段と、
前記第一の給送部から給送された第一のシートを第一の所定の位置に停止させるように前記第一の給送部を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記第一のシートを前記第一の所定の位置に停止させた時から前記第一のシートの給送を再開する時までの第一の時間を決定し、
前記制御手段は、前記第一の給送部から連続して複数のシートを給送している最中に前記第二の給送部からシートを給送する給送要求を受けた場合、前記第一のシートが前記第一の給送部から給送を開始された時から前記第一の所定の位置に停止された前記時までの第二の時間と前記第一の時間を比較し、
前記制御手段は、前記第一の時間が前記第二の時間より長い場合、前記第一のシートの給送を再開する前に前記第二の給送部から第二のシートの給送を開始させ、前記第二のシートを第二の所定の位置に停止させるように前記第二の給送部を制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
シート上に形成されたトナー像を定着する定着手段を更に備え、
前記制御手段は、前記定着手段の温度を目標温度にするために必要な温度調整時間を決定し、
前記制御手段は、前記温度調整時間に基づいて前記第一の時間を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記温度調整時間は、前記第一のシートの種類に基づいて決定されることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記温度調整時間は、連続して給送されたシートの枚数に基づいて決定されることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記共通の駆動手段は、
駆動力を発生する駆動源と、
前記駆動源からの駆動力を前記第一の給送部又は前記第二の給送部へ伝達させるクラッチと、
を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第二の所定の位置は、前記第一の給送部からシートが給送される給送路と前記第二の給送部からシートが給送される給送路との合流部よりも前記第二の給送部の側であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第一の所定の位置は、前記合流部よりも前記第一の給送部の側であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の給送部を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シートが収納される複数の給送カセットの駆動部を共通のモータで駆動する画像形成装置がある。複数の給送カセットを切り替えてシートを給送する印刷ジョブを実行する場合、切り替え前の給送カセットから最後のシートが給送された後で、切り替え後の給送カセットからシートの給送が開始される。しかし、複数の給送カセットの配置によっては、各給送カセットから給送されたシートが搬送される搬送路の長さが異なる。このため、搬送路が短い給送カセットから搬送路が長い給送カセットへ切り替えると、切り替え前の給送カセットから給送された最後のシートと切り替え後の給送カセットから給送された最初のシートの間隔が広がることがある。シートの間隔が広がると、画像形成装置のスループット(生産性)が低下するという問題がある。この問題を解決するために、給送カセットの切り替えを行うときにシートの間隔が広がらないように適切なタイミングでシートを給送可能な給送カセットを選択するという技術が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−188947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、複数の給送カセットの駆動部を共通のモータで駆動する画像形成装置においては、特許文献1のようにそれぞれの給送カセットの駆動部を適切なタイミングで駆動させることが困難である。そのため、切り替え前の給送カセットから最後のシートが給送された後で、切り替え後の給送カセットからシートの給送を開始しなければならない。結果として、切り替え前の給送カセットから給送された最後のシートと切り替え後の給送カセットから給送された最初のシートの間隔が広がるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、第一の給送部および第二の給送部を駆動する共通の駆動手段を備えた画像形成装置において、第一の給送部と第二の給送部を切り替えるときのスループットの低減を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の一実施例によるシートに画像を形成する画像形成装置は、
複数のシートを収納し、シートを一枚ずつ給送する第一の給送部と、
複数のシートを収納し、シートを一枚ずつ給送する第二の給送部と、
前記第一の給送部および前記第二の給送部を駆動する共通の駆動手段と、
前記第一の給送部から給送された第一のシートを第一の所定の位置に停止させるように前記第一の給送部を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記第一のシートを前記第一の所定の位置に停止させた時から前記第一のシートの給送を再開する時までの第一の時間を決定し、
前記制御手段は、前記第一の給送部から連続して複数のシートを給送している最中に前記第二の給送部からシートを給送する給送要求を受けた場合、前記第一のシートが前記第一の給送部から給送を開始された時から前記第一の所定の位置に停止された前記時までの第二の時間と前記第一の時間を比較し、
前記制御手段は、前記第一の時間が前記第二の時間より長い場合、前記第一のシートの給送を再開する前に前記第二の給送部から第二のシートの給送を開始させ、前記第二のシートを第二の所定の位置に停止させるように前記第二の給送部を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、第一の給送部および第二の給送部を駆動する共通の駆動手段を備えた画像形成装置において、第一の給送部と第二の給送部を切り替えるときのスループットの低減を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】画像形成装置の断面図。
図2】第一の給送駆動部の斜視図。
図3】定着装置の断面図。
図4】画像形成装置の制御システムのブロック図。
図5】CPUにより実行されるシート給送動作を示す流れ図。
図6】シート搬送動作において連続して搬送されるシートの先端の時間間隔の算出例の説明図。
図7】シートの種類と定着ベルトの印刷時温調温度の関係を示す図。
図8】定着ベルトの検出温度と印刷時温調温度との差と昇温時間との関係を示す図。
図9】連続して供給されるシートの枚数と定着ベルトの温度低下量の関係を示す図。
図10】CPUにより実行されるシート搬送動作を示す流れ図。
図11】CPUにより実行される再回転待ち時間の計算を示す流れ図。
図12】CPUにより実行される複数の給送カセットからのシート給送制御を示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(画像形成装置)
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。図1は、画像形成装置10の断面図である。画像形成装置10は、4つの画像形成部101(101Y、101M、101C、101K)を有する。画像形成部101Yは、イエロートナーを用いてイエロー画像を形成する。画像形成部101Mは、マゼンタトナーを用いてマゼンタ画像を形成する。画像形成部101Cは、シアントナーを用いてシアン画像を形成する。画像形成部101Kは、ブラックトナーを用いてブラック画像を形成する。図1に示す参照符号の添字Y、M、CおよびKは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックを示す。4つの画像形成部101は、現像剤(トナー)の色を除いて同一の構造を有するので、特に必要な場合を除き、以下の説明では、参照符号から添字Y、M、C、Kを省略する。画像形成装置は、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録媒体に画像を形成する。記録媒体(以下、シートという)とは、画像形成装置により画像が形成される記録材であって、例えば、紙(転写紙)、OHPシート、布等である。画像形成装置としては、例えば、電子写真複写機(例えば、デジタル複写機)、電子写真プリンタ(例えばカラーレーザビームプリンタ、カラーLEDプリンタ等)、MFP(複合機)、ファクシミリ装置及び印刷機がある。画像形成装置は、カラー画像を形成する画像形成装置に限らず、モノクロ画像を形成する画像形成装置も含む。
【0010】
画像形成部101は、感光体としての感光ドラム(像担持体)1を有する。感光ドラム1の周りに、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ5およびクリーニング装置6が設けられている。4つの感光ドラム1Y、1M、1Cおよび1Kは、所定の間隔で一列に並べられている。無端状の中間転写ベルト(以下、中間転写体という。)104は、感光ドラム1の下に配置されている。中間転写体104は、矢印R1で示す方向へ回転される。中間転写体104は、二次転写ローラ9に接触し、二次転写ローラ9との間に二次転写部106を形成する。
【0011】
画像形成装置10の本体10aの下部には、シートを収納する複数の収納部(以下、給送カセットという)120(120a、120b)が設けられている。複数の給送カセット120は、第一の給送カセット120a及び第二の給送カセット120bを含む。第一の給送カセット120a及び第二の給送カセット120bは、画像形成装置10の本体10aから引き出し可能に装着されている。使用者は、第一の給送カセット120a及び第二の給送カセット120bを画像形成装置10の本体10aから引き出して、シートを第一の給送カセット120a及び第二の給送カセット120bに収納することができる。第一の給送カセット120a及び第二の給送カセット120bは、使用者により画像形成装置10の本体10aへ押し込まれて装着される。
【0012】
画像形成装置10の上部には、原稿の画像を読み取る画像読取部(スキャナユニット)100と、画像読取部100へ原稿を給送する自動原稿給送装置30が設けられている。画像読取部100は、自動原稿給送装置30から給送される原稿又はプラテン20上に載置される原稿の画像を読み取り、画像信号を生成する。また、操作表示装置(以下、操作部という)200又はパーソナルコンピュータ(以下、PCという)(不図示)などの外部装置から指示される印刷ジョブに基づいて画像信号が生成される。画像信号は、露光装置3へ入力される。
【0013】
画像形成装置10の本体10aには、縦搬送路(以下、搬送路という)114を開閉する開閉部材(以下、扉という。)113が設けられている。扉113は、画像形成装置10の本体10aの側面に沿って縦方向に延在する搬送路114の近傍に開閉可能に設けられている。扉113を開くことにより、搬送路114を開放することができる。紙詰まりが発生した場合、使用者は、扉113を開くことにより、縦搬送ローラ126を含めた搬送路114を視認しつつ、搬送路114上の用紙を取り除く処理(ジャム処理)をすることができる。
【0014】
(画像形成動作)
以下、画像形成装置10の画像形成動作を説明する。帯電装置2は、感光ドラム1の表面を均一に帯電する。露光装置3は、画像信号に基づき変調されたレーザ光(以下、光ビームという)を出射する。露光装置3の回転多面鏡は、均一に帯電された感光ドラム1の表面上を光ビームが走査するように光ビームを偏向する。偏向された光ビームは、反射鏡7により反射され、感光ドラム1に照射される。これにより、感光ドラム1の表面上に静電潜像が形成される。感光ドラム1の表面上の静電潜像は、現像装置4によりトナーで現像され、トナー像にされる。イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の感光ドラム1Y、1M、1C及び1Kは、所定の間隔で配置され、それぞれの表面上にそれぞれの色成分のトナー像が形成される。4つの感光ドラム1上に形成された4色のトナー像は、それぞれの一次転写ローラ5により所定のタイミングで中間転写体104上に転写され、重ね合わされる。
【0015】
一方、第一の給送カセット120a又は第二の給送カセット120bから給送されたシートは、搬送路114を通ってレジストレーションローラ110へ搬送される。停止したレジストレーションローラ110にシートの先端が当接することにより、シートの斜行が補正される。レジストレーションローラ110は、二次転写部106で中間転写体104上のトナー像の先端とシートの先端が一致するように、シートを二次転写部106へ搬送する。中間転写体104上のトナー像は、二次転写部106においてシート上に転写される。一方、二次転写部106において中間転写体104上のトナー像がシートへ転写された後に中間転写体104上に残ったトナーは、中間転写体クリーニング部108により取り除かれる。トナー像が転写されたシートは、定着装置150へ搬送される。定着装置150は、シート上のトナー像を加熱および加圧してシートに定着させる熱定着器である。これにより、シート上にフルカラー画像が形成される。画像が形成されたシートは、排出部111より画像形成装置10の外へ排出され、排出トレイ112上に積載される。
【0016】
(給送部)
第一の給送部40aは、第一の給送カセット120a及び第一の給送駆動部300aを有する。第二の給送部40bは、第二の給送カセット120b及び第二の給送駆動部300bを有する。第二の給送部40bの構成は、第一の給送部40aと同様である。以下、第一の給送カセット120a及び第一の給送駆動部300aを有する第一の給送部40aを説明する。第一の給送駆動部300aは、リタードローラ130aと給送ローラ124aを有するリタード方式の駆動部である。リタードローラ130aは、給送ローラ124aにより給送されるシートを戻す方向へ所定のトルクで回転することによりシートを一枚ずつに分離し、シートの重送を防止する。第一の給送駆動部300aは、複数のシートが収納された第一の給送カセット120aからシートを一枚ずつ給送する。使用者は、第一の給送カセット120aを本体10aから手前に引き出して、第一の給送カセット120aにシートを補給する。シート束Saは、昇降板121a上に載置される。この時、第一の給送駆動部300aは、画像形成装置10の本体10a内に残り、第一の給送カセット120aと一緒には引き出されない。第一の給送カセット120aの枠体122aの高さは、給送センサ(シート検出器)127aの位置まであるので、第一の給送カセット120aを引き出す際に給送センサ127a上にシートがないことが必要である。
【0017】
図2は、第一の給送駆動部300aの斜視図である。図2を参照して、第一の給送駆動部300aのリンク機構を説明する。図2(a)は、第一の給送カセット120aが引き出されたときの第一の給送駆動部300aの状態を示す図である。解除部材305は、画像形成装置10の前方向F及び後方向Rにスライド移動自在に設けられている。解除部材305は、付勢部材としてのばね(不図示)により前方向Fへ付勢されている。第一の給送駆動部300aは、給送筐体(不図示)に設けられている。アーム部材306は、給送筐体に回動可能に支持されている。ピックアップローラホルダ304は、給送ローラ軸301を中心に回動可能である。第一の給送カセット120aが引き出されると、解除部材305が前方向Fへ移動してアーム部材306を上方へ回動させる。ピックアップローラホルダ304は、アーム部材306により上方へ持ち上げられる。ピックアップローラホルダ304の回動端部には、ピックアップローラ123aが回転可能に保持されている。アーム部材306は、ピックアップローラホルダ304及びピックアップローラ123aを上方退避位置に保持する。リタードローラ130a及びトルクリミッタ303は、リタードローラ軸302上に設けられている。リタードローラ130a及びトルクリミッタ303は、後述する駆動源としての給送モータ330および給送クラッチ331により駆動力が伝達され、給送ローラ124aの回転方向とは反対の方向へ回転するように支持されている。リタードローラ130aと給送ローラ124aは、給送時に所定圧(本実施例では圧接力300gf)で圧接するように支持されている。給送モータ330および給送クラッチ331は、第一の給送部40a及び第二の給送部40bを駆動する共通の駆動手段を構成する。
【0018】
次に、図2(b)を参照して、第一の給送カセット120aが画像形成装置10の本体10aに装着されたときのリンク動作を説明する。図2(b)は、第一の給送カセット120aが画像形成装置10の本体10aへ奥まで押し込まれたとき(装着状態)の第一の給送駆動部300aの状態を示す図である。第一の給送カセット120aが画像形成装置10の本体10a内へ押し込まれると、第一の給送カセット120aは、解除部材305の当接部305aに当接する。解除部材305は、後方Rへ移動してアーム部材306を下方へ回動させる。これによって、ピックアップローラホルダ304は、下方へ回動し、ピックアップローラ123aも下方へ移動する。このときのピックアップローラ123aが最も下がった位置は、給送動作時のシート束の最上面の位置に対して十分余裕量があるように設定されている。また、ピックアップローラホルダ304は、付勢部材としてのばね(不図示)により下方へ付勢されており、ピックアップローラ123aがシート束の最上面に適正なピックアップ圧(本実施例では125gf)で当接するように設計されている。
【0019】
次に、図2(c)を参照して、給送動作中にピックアップローラ123aを上方へ移動させる移動手段としての移動ユニット310を説明する。図2(c)は、移動ユニット310によりピックアップローラ123aが上方へ移動させられたときの第一の給送駆動部300aの状態を示す図である。移動ユニット310は、ソレノイド309とリンク部材308を有する。ソレノイド309は、往復移動する鉄芯(不図示)を有する。リンク部材308は、軸307により回転可能に支持されている。リンク部材308は、ピックアップローラホルダ304の揺動端部に作用する作用腕308aと、ソレノイド309の鉄芯に連結された腕部308bとを有する。給送動作中の所望のタイミングでソレノイド309に通電すると、鉄芯が引き込まれて腕部308bを介してリンク部材308が矢印Gで示す方向に回転される。これによって、リンク部材308の作用腕308aが上方へ回転し、作用腕308aによりピックアップローラホルダ304及びピックアップローラ123aが上方へ移動させられる。なお、移動ユニット310は、ソレノイド309の代わりにモータ等の他の駆動手段を有していてもよい。
【0020】
(定着装置)
次に、図3を参照して、シート上に形成されたトナー像をシートに定着させる定着手段としての定着装置150を説明する。図3は、定着装置150の断面図である。定着装置150は、金属層を有する無端状の定着ベルト151と、定着ベルト151の外周に接するように配置された加圧回転体としての加圧ローラ152と、圧力付与部材321と、を有する。圧力付与部材321は、定着ベルト151の内側に配置され、金属製のステー322により保持されている。圧力付与部材321は、定着ベルト151と加圧ローラ152との間に押圧力を作用させて定着ニップ部Nを形成する。また、ステー322の後述する励磁コイル312の側には、誘導加熱による温度上昇を防止するための磁気遮蔽部材としての磁気遮蔽コア323が設けられている。
【0021】
定着装置150は、定着ベルト151を誘導加熱する加熱源(誘導加熱手段)としての誘導加熱装置311を有する。誘導加熱装置311は、電線として例えばリッツ線を定着ベルト151の周面と側面の一部に対向するように巻回してなる励磁コイル312を有する。誘導加熱装置311は、また、励磁コイル312により発生される磁界が定着ベルト151の金属層(導電層)以外に実質的に漏れないように励磁コイル312を覆う外側磁性体コア313及び314を有する。誘導加熱装置311は、更に、外側磁性体コア313及び314を電気絶縁性の樹脂により支持するコイル保持部材315を有する。誘導加熱装置311は、定着ベルト151の外周面の上面側において、定着ベルト151との間に所定のギャップ(隙間)を設けて定着ベルト151に対面して配置されている。
【0022】
定着ベルト151が回転している状態において、誘導加熱装置311の励磁コイル312には20〜60kHzの高周波電流が印加され、励磁コイル312は、磁界を発生する。定着ベルト151の金属層(導電層)は、励磁コイル312により発生された磁界により誘導発熱される。サーミスタ等の温度センサ(温度検出素子)TH1は、定着ベルト151の幅方向における中央位置で定着ベルト151の内面に当接して配置されている。温度検出手段としての温度センサTH1は、通紙域における定着ベルト151の中央部分の温度を検出する。温度センサTH1により検出された温度の情報は、定着制御部423(図4)へフィードバックされる。定着制御部423は、温度センサTH1から入力される検出温度が所定の目標温度(温調温度)に維持されるように、励磁コイル312へ入力される電力を制御する。すなわち、定着ベルト151の検出温度が目標温度まで昇温すると、励磁コイル312への通電が遮断される。定着ベルト151の温度調整は、温度センサTH1の検出温度(検出値)に基づいて励磁コイル312へ印加される高周波電流の周波数を変化させ励磁コイル312へ入力される電力を制御して行われる。本実施例では、印刷ジョブ投入前の定着ベルト151の温度が待機時温調温度としての170℃で一定になるように、温度センサTH1の検出温度に基づいて励磁コイル312へ入力される電力が制御される。
【0023】
(制御システム)
次に、図4を参照して、画像形成装置10の制御システム450を説明する。図4は、画像形成装置10の制御システム450のブロック図である。制御システム450は、システムコントローラ400、画像処理部410、画像読取部411、負荷駆動部412、操作部200及びタイマ制御部413を有する。システムコントローラ400は、CPU401、ROM402及びRAM403を有する。制御手段としてのCPU401は、ROM402、RAM403、画像処理部410、画像読取部411及び負荷駆動部412とバスで接続されている。また、CPU401は、操作部200及びタイマ制御部413と電気的に接続されている。負荷駆動部412は、ローラ制御部420、I/O制御部421、ソレノイド制御部422及び定着制御部423を有する。ローラ制御部420は、給送モータ330及び給送クラッチ331と電気的に接続されている。I/O制御部421は、センサ信号読取部424と電気的に接続されている。センサ信号読取部424は、給送センサ127a、127b、引抜センサ128a、128b及び縦搬送センサ129などのシート検出器及び温度センサTH1に電気的に接続されている。
【0024】
画像形成装置10は、システムコントローラ400によって統括的に制御される。システムコントローラ400は、主に本装置内の各負荷の駆動、センサ類の情報収集解析及び画像処理部410に加えて操作部200即ちユーザーインターフェースとのデータ交換の役割を担っている。
【0025】
CPU401は、ROM402に保存されたプログラムに従って画像形成シーケンスに纏わる様々なシーケンスを実行する。RAM403は、シーケンスの実行中に一次的又は恒久的に書換え可能なデータを保存する。RAM403には、例えば、操作部200からの画像形成指令情報などが保存される。システムコントローラ400は、画像処理部410に必要な各部の仕様設定値データを送出することに加えて、各部からの信号、例えば原稿画像濃度信号などを受信して、画像処理部410を制御して最適な画像形成を行うための設定を行う。システムコントローラ400は、使用者により設定された複写倍率、濃度設定値などの情報を操作部200から得る。システムコントローラ400は、画像形成装置10の状態、例えば画像形成枚数や画像形成中か否かの情報、シート詰まり(ジャム)の発生やその箇所等を使用者に示すためのデータを操作部200へ送出する。システムコントローラ400は、タイマ制御部413に対して、CPU401が各種制御を行う上で必要な時間計測制御(経過時間の監視及び、所定時間が経過したことの通知)を行う。
【0026】
次に、画像形成動作中のシステムコントローラ400の基本動作を説明する。CPU401は、データ処理装置としての操作部200又はPC(不図示)を介して印刷指示が入力されると、実行する印刷ジョブを決定するとともに、印刷ジョブ情報を記憶して、更に、対応する情報を操作部200の表示部21に表示させる。また、CPU401は、負荷駆動部412に指示して、画像形成装置10のローラ制御部420、ソレノイド制御部422、I/O制御部421及び定着制御部423を総括的に制御する。ローラ制御部420は、給送モータ330及び給送クラッチ331を制御することにより、給送ローラ124a、124b及び引抜ローラ125a、125bを回転させる。本実施例では、一つの共通の給送モータ330により、第一の給送カセット120a及び第二の給送カセット120bのそれぞれの給送ローラ124a、124b及び引抜ローラ125a、125bが回転される。一つの共通の給送モータ330により発生された駆動力は、二つの給送クラッチ331によって、第一の給送カセット120a及び第二の給送カセット120bのそれぞれの給送ローラ124a、124b及び引抜ローラ125a、125bへ独立して伝達される。ソレノイド制御部422は、ソレノイド309の制御を行う。センサ信号読取部424は、給送センサ127a、127b、引抜センサ128a、128b、縦搬送センサ129及び温度センサTH1からの信号値(データ)を読み取る。I/O制御部421は、センサ信号読取部424と信号のやり取りを制御する。定着制御部423は、励磁コイル312を含む誘導加熱装置311を制御する。
【0027】
(シート給送動作)
次に、第一の給送カセット120a及び第二の給送カセット120bからシートを給送するシート給送動作を説明する。第二の給送カセット120bからのシート給送動作は、第一の給送カセット120aからのシート給送動作と同様であるので、第一の給送カセット120aについてシート給送動作を説明する。
【0028】
図5は、CPU401により実行されるシート給送動作を示す流れ図である。CPU401は、操作部200又はPCなどの外部機器から印刷ジョブの実行指示が入力されると、印刷処理の一つとしてシート給送動作を開始する。CPU401は、給送モータ330の駆動を開始する(S501)。CPU401は、給送ローラ124a及び引抜ローラ125aがシートを1000mm/secの移動速度で移動させる回転速度になるように、給送モータ330の回転速度を制御する。CPU401は、給送クラッチ331をつないで、シートを1000mm/secの移動速度で移動させる回転速度で給送ローラ124a及び引抜ローラ125aの回転を開始させる(S502)。CPU401は、引抜センサ128aがONしたか否かを判断する(S503)。引抜センサ128aは、給送路上で引抜ローラ125aの位置に配置され、シートの先端が引抜ローラ125aに到達するとシートの先端を検出してONする。引抜センサ128aがONすると(S503でYES)、CPU401は、給送クラッチ331を切って、給送ローラ124a及び引抜ローラ125aの回転を停止させる(S504)。給送ローラ124a及び引抜ローラ125aの回転が停止されることにより、シートの先端は、所定の位置に停止される。所定の位置は、引抜ローラ125a又は引抜センサ128aの位置あるいはその近傍であり、給送カセット120aからの給送路と給送カセット120bからの給送路との合流部よりも給送カセット120a側の給送路上である。CPU401は、シートが停止されたタイミングの停止時刻TsをRAM403に保存し(S505)、シート給送動作を終了する。なお、本実施例では、給送カセット120aに収納されているシートの先端から引抜センサ128aまでの距離は、300mmに設定されている。図5に示すシート給送動作によってシートの先端が給送カセット120aから引抜センサ128aまで給送されるのに要する給送動作時間(第二の時間)Tpは、300msec(=300/1000×1000)である。
【0029】
同様に、給送カセット120bから給送されるシートも所定の位置に停止される。その停止位置は、引抜ローラ125b又は引抜センサ128bの位置あるいはその近傍であり、給送カセット120aからの給送路と給送カセット120bからの給送路との合流部よりも給送カセット120b側の給送路上である。
【0030】
シート給送動作において、CPU401は、給送カセット120aからシートの給送が開始されてから引抜センサ128aにシートの先端が到達するまでの給送動作を制御する。複数の給送カセット120a及び120bからシートを給送する場合、CPU401は、給送モータ330の駆動を停止させずに給送クラッチ331をつないだり切ったりすることにより給送カセット120aと120bを切り替える。第一の給送カセット120aからシートを給送する場合、給送クラッチ331の接続を切り替えて給送モータ330の駆動力を第一の給送カセット120aの給送ローラ124aと引抜ローラ125aへ伝達する。第二の給送カセット120bからシートを給送する場合、給送モータ330の駆動を停止させずに給送クラッチ331の接続を切り替えて給送モータの駆動力を第二の給送カセット120bの給送ローラ124bと引抜ローラ125bへ伝達する。このように、給送クラッチ331の接続を切り替えることにより、複数の給送カセットのうちシートを給送する給送カセットを切り替えることができる。
【0031】
(連続して搬送されるシートの先端の時間間隔)
次に、図6を参照して、シート給送動作後のシート搬送動作において連続して搬送されるシートP1、P2、P3、・・・、P100の先端の時間間隔Taを説明する。図6は、シート搬送動作において連続して搬送されるシートP1、P2、P3、・・・、P100の先端の時間間隔Taの算出例の説明図である。連続して搬送される複数のシートの先端の時間間隔Taは、画像形成装置10のスループット(単位時間当たりの画像形成枚数)から算出される。本実施例の画像形成装置10は、A4サイズ(210mm×297mm)のシートを1分間に100枚印刷可能である。1分間の時間を100枚で除算すると60/100×1000=600になるので、シートの先端の時間間隔Taは、600msecである。
【0032】
A4サイズのシートの搬送方向における長さは、210mmであるので、シートの後端から次のシートの先端までの時間間隔Tiは、600−(210/1000×1000)=390msecである。シート給送動作において停止時刻Tsで一時的に停止されたシートの給送を再開する給送開始時刻Tcは、シートの後端から次のシートの先端までの時間間隔Tiに基づいて決定される。
【0033】
(定着装置の温度制御)
次に、図7図8及び図9を参照して、定着装置150の温度制御を説明する。定着ベルト151の温度が温度センサTH1の検出温度に基づいて目標温度になるように、定着装置150の温度制御が行われる。上述したとおり、印刷ジョブ投入前の定着ベルト151の温度が待機時温調温度としての170℃になるように、温度センサTH1の検出温度に基づいて励磁コイル312へ入力される電力が制御される。ただし、印刷ジョブに使用されるシートが厚紙である場合、厚紙にトナー像を定着させるために必要な熱容量を十分に確保するために定着ベルト151の印刷時温調温度を待機時温調温度より高くする。図7は、シートの種類と定着ベルト151の印刷時温調温度の関係を示す図である。本実施例では、定着ベルト151の目標温度は、図7に示すように、印刷ジョブに使用されるシートの種類に対応する印刷時温調温度(設定温度)に設定される。
【0034】
印刷ジョブにおいて、定着ベルト151の検出温度がシートの種類に対応する印刷時温調温度より低い場合、定着ベルト151の検出温度がシートの種類に対応する印刷時温調温度になるまで、昇温待ちが行われる。図8は、定着ベルト151の検出温度と印刷時温調温度との差と昇温時間との関係を示す図である。例えば、定着ベルト151の検出温度と印刷時温調温度との差が20℃である場合、定着ベルト151の温度が印刷時温調温度まで上昇するのに要する時間は、10secである。例えば、普通紙に画像を形成した後に厚紙に画像を形成する場合、定着ベルト151の温度を170℃から190℃へ上昇させる必要がある。普通紙の後端から厚紙の先端までの間に10secの昇温時間が必要になる。
【0035】
図9は、連続して供給されるシートの枚数と定着ベルト151の温度低下量の関係を示す図である。本実施例のように1分間に100枚の印刷を連続で行う場合、600msecごとにシートが定着装置150に到達する。このため、シートの枚数が多い印刷ジョブを行う場合、連続してシートが定着装置150を通過するので、定着ベルト151の温度を制御しているにもかかわらず、定着ベルト151の温度が低下する。本実施例では、図9に示すように1000枚のシートを連続して供給すると定着ベルト151の温度が10℃低下する。また、定着ベルト151の温度が印刷時温調温度から10℃以上低下するとトナーの定着性に問題が発生する。そこで、本実施例では、1000枚ごとに定着ベルト151の温度を10℃上昇させるために温度調整時間としての昇温待ち時間Td(本実施例では5sec)を設定する必要がある。
【0036】
(シート搬送動作)
次に、引抜ローラ125aで一時的に停止されたシートの給送を再開して、二次転写部106へ搬送するシート搬送動作を説明する。図10は、CPU401により実行されるシート搬送動作を示す流れ図である。CPU401は、ROM402に保存されたプログラムに従ってシート搬送動作を実行する。シート搬送動作が開始されると、CPU401は、再回転待ち時間(第一の時間)Trを計算する(S1001)。S1001における再回転待ち時間Trの計算については、図11を参照して後述する。CPU401は、タイマ制御部413を用いて停止時刻Tsから再開転待ち時間Trが経過したか否かを判断する(S1002)。停止時刻Tsから再開転待ち時間Trが経過していない場合(S1002でNO)、CPU401は、処理をS1002へ戻す。停止時刻Tsから再回転待ち時間Trが経過した場合(S1002でYES)、CPU401は、給送クラッチ331をつないで、給送ローラ124a及び引抜ローラ125aの回転を1000mm/secの速度で再開する(S1003)。その後、CPU401は、引抜センサ128aがOFFしたか否かを判断する(S1004)。引抜センサ128aがOFFでない場合(S1004でNO)、CPU401は、処理をS1004へ戻す。引抜センサ128aがOFFした場合(S1004でYES)、次のシートを給送することが可能になるので、CPU401は、給送すべき次のシートがあるか否かを判断する(S1005)。給送すべき次のシート(給送要求)がある場合(S1005でYES)、CPU401は、次のシートを給送するシート給送動作を開始する(S1006)。シート給送動作については、図5を参照して既に述べた。給送すべき次のシートがない場合(S1005でNO)、つまり、直前に給送されたシートが最終シートである場合、CPU401は、給送モータ330の駆動を停止させ(S1007)、シート搬送動作を終了する。図5に示すシート給送動作及び図10に示すシート搬送動作を組み合わせることにより、複数のシートを連続して供給することができる。
【0037】
次に、図11を用いて、S1001における再回転待ち時間Trの計算方法を説明する。図11は、CPU401により実行される再回転待ち時間Trの計算を示す流れ図である。CPU401は、ROM402に保存されたプログラムに従って再回転待ち時間Trの計算を実行する。再回転待ち時間Trの計算が開始されると、CPU401は、シート給送動作により給送され、一時停止され、再回転待ちをしているシートが印刷ジョブの一枚目か否かを判断する(S1101)。再回転待ちをしているシートが印刷ジョブの一枚目である場合(S1101でYES)、先行シートがないので、再回転待ち時間Trに0を設定する(S1102)。CPU401は、印刷ジョブ投入後の定着ベルト151の目標温度であるプレ温調温度Fpに待機時温調温度を設定する(S1103)。本実施例では、待機時温調温度が170℃に設定されているので、プレ温調温度Fpは、170℃に設定される。CPU401は、再回転待ちをしているシートの印刷時温調温度Fnをプレ温調温度Fpと比較するために、シートの種類に従って印刷時温調温度Fnを設定する(S1104)。本実施例では、シートの種類が普通紙であれば印刷時温調温度Fnを170℃に設定し、シートの種類が厚紙であれば印刷時温調温度Fnを190℃に設定する。CPU401は、給送したシートの印刷時温調温度Fnがプレ温調温度Fpより高いか否かを判断する(S1105)。印刷時温調温度Fnがプレ温調温度Fpより高い場合(S1105でYES)、CPU401は、印刷時温調温度Fnとプレ温調温度Fpの差分から昇温に必要な昇温待ち時間Tdを求める(S1106)。例えば、印刷時温調温度Fnが190℃であり、プレ温調温度Fpが170℃である場合、昇温待ち時間Tdは、図8に示す関係に基づいて10secに設定される。
【0038】
再回転待ちをしているシートが印刷ジョブの一枚目でない場合(S1101でNO)、CPU401は、再回転待ち時間Trに給送時間Tfを設定する(S1107)。給送時間Tfは、画像形成装置10のスループット(生産性)から算出されるシートの後端から次のシートの先端までの時間間隔Tiから給送動作時間Tpを引くことにより求められる。本実施例において、A4サイズのシートの場合、給送時間Tfは、90msec(=390−300)である。CPU401は、印刷ジョブにおいて連続して供給されたシートの枚数Cpを設定する(S1108)。CPU401は、連続して供給されたシートの枚数Cpが1000枚より多いか否かを判断する(S1109)。これは、1000枚のシートが供給された直後に、定着ベルト151の温度低下を考慮して昇温待ち時間Tdを設定する必要があるからである。連続して供給されたシートの枚数Cpが1000枚より多い場合(S1109でYES)、CPU401は、連続して供給されたシートの枚数Cpに基づいて昇温待ち時間Tdを設定する(S1110)。本実施例において、連続して供給されたシートの枚数Cpが1000枚である場合、図9から定着ベルト151の温度の低下量は、10℃である。定着ベルト151の温度を10℃だけ上昇させるためには、図8から5秒かかる。従って、昇温待ち時間Tdは5secに設定される。
【0039】
次に、昇温待ち時間Tdの値と再回転待ち時間Trの値を比較する。CPU401は、再回転待ち時間Trが昇温待ち時間Tdより短いか否かを判断する(S1111)。再回転待ち時間Trが昇温待ち時間Tdより短い場合(S1111でYES)、CPU401は、再回転待ち時間Trの値を昇温待ち時間Tdの値で書き換え(S1112)、再回転待ち時間Trの計算を終了する。再回転待ち時間Trが昇温待ち時間Td以上に長い場合(S1111でNO)、CPU401は、再回転待ち時間Trの値を書き換えずに再回転待ち時間Trの計算を終了する。
【0040】
S1105において、印刷時温調温度Fnがプレ温調温度Fp以下である場合(S1105でNO)、CPU401は、再回転待ち時間Trを0に設定したまま再回転待ち時間Trの計算を終了する。S1109において、連続して供給されたシートの枚数Cpが1000枚以下である場合(S1109でNO)、再回転待ち時間Trの値を給送時間Tfに設定したまま再回転待ち時間Trの計算を終了する。本実施例によれば、再回転待ちをしているシートが印刷ジョブの一枚目である場合(S1101でYES)、印刷時温調温度Fnとプレ温調温度Fpの差分から昇温待ち時間Tdが得られる。再回転待ちをしているシートが印刷ジョブの二枚目以降である場合(S1101でNO)、連続して給送されるシートの枚数に従って変化する定着ベルト151の温度の低下量から昇温待ち時間Tdが得られる。昇温待ち時間Tdが再回転待ち時間Trより長い場合(S1111でYES)、昇温待ち時間Tdが再回転待ち時間Trに設定される。このように、再回転待ち時間Trは、定着ベルト151の昇温待ち時間Td、シート搬送間隔に基づく給送時間Tf又は0に設定される。
【0041】
(複数の給送カセットからのシート給送制御)
次に、図12を参照して、第一の給送カセット120a及び第二の給送カセット120bを用いた印刷ジョブを実行する印刷動作におけるシート給送制御を説明する。図12は、CPU401により実行される複数の給送カセット120a、120bからのシート給送制御を示す流れ図である。CPU401は、ROM402に保存されたプログラムに従ってシート給送制御を実行する。印刷動作が開始されると、CPU401は、第一の給送カセット120aからの第一のシート(以下、シートPという)のシート給送動作(図5)を行う(S1201)。シートPの先端は、第一の所定の位置に停止される。CPU401は、S1201でシートPを給送した第一の給送カセット120aと異なる別の給送カセットとしての第二の給送カセット120bからの第二のシート(以下、シートQという)の給送要求があるか否かを判断する(S1202)。シートQの給送要求がある場合(S1202でYES)、CPU401は、シートPの再回転待ち時間Trの計算(図11)を行う(S1203)。CPU401は、再回転待ち時間Trが給送動作時間Tpより長いか否かを判断する(S1204)。再回転待ち時間Trが給送動作時間Tpより長い場合(S1203でYES)、停止時刻TsからシートPの給送が再開されるまでの再回転待ち時間Tr内に、第二の給送カセット120bからシートQを給送するシート給送動作を完了させることができる。そこで、CPU401は、第二の給送カセット120bからのシートQのシート給送動作(図5)を行う(S1205)。シートQの先端は、第二の所定の位置に停止される。その後、CPU401は、シートPのシート搬送動作(図10)を行い(S1206)、印刷動作を終了する。
【0042】
S1202において、第二の給送カセット120bからのシートQの給送要求がない場合(S1202でNO)、CPU401は、シートQのシート給送動作を行わずにシートPのシート搬送動作を行い(S1206)、印刷動作を終了する。また、S1204において、再回転待ち時間Trが給送動作時間Tp以下である場合(S1204でNO)、CPU401は、シートQのシート給送動作を行わずにシートPのシート搬送動作を行い(S1206)、印刷動作を終了する。この場合はシートPの給送が再開されるまでの時間が短いので、別の給送カセットとしての第二の給送カセット120bからシートQを給送するための時間を確保できないからである。本実施例によれば、第一の給送カセット120aから複数のシートPを連続して供給している最中に定着ベルト151の昇温待ち等の要因でシートPの給送停止時間が長くなる場合、シートPの給送停止時間内にシートQのシート給送動作を行うことができる。シートを給送する給送カセットを第一の給送カセット120aから第二の給送カセット120bへ切り替える前に、第二の給送カセット120bからシートQを事前に所定の位置まで給送しておくことができる。これによって、給送元の給送カセットを切り替えてシートを給送する印刷動作において、給送カセットの切り替え時にシート間隔が広がることなくシートを搬送することができる。
【0043】
本実施例によれば、複数のシートを連続して給送している最中に給送カセットを切り替えるときの画像形成装置10のスループットの低減を防止することができる。本実施例によれば、第一の給送部40aおよび第二の給送部40bを駆動する共通の駆動手段を備えた画像形成装置10において、第一の給送部40aと第二の給送部40bを切り替えるときのスループットの低減を防止することができる。
【符号の説明】
【0044】
10・・・画像形成装置
40a・・・第一の給送部
40b・・・第二の給送部
330・・・給送モータ
331・・・給送クラッチ
401・・・CPU
Tr・・・再回転待ち時間(第一の時間)
Tp・・・給送動作時間(第二の時間)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12