特開2020-147230(P2020-147230A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-147230(P2020-147230A)
(43)【公開日】2020年9月17日
(54)【発明の名称】車両用電装部品被覆構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20200821BHJP
   B62D 25/20 20060101ALI20200821BHJP
【FI】
   B60R16/02 610J
   B62D25/20 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-48324(P2019-48324)
(22)【出願日】2019年3月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(72)【発明者】
【氏名】小原 章裕
(72)【発明者】
【氏名】三島 惇
【テーマコード(参考)】
3D203
【Fターム(参考)】
3D203AA02
3D203BB08
3D203BB12
3D203BB22
3D203CB32
3D203CB34
3D203DA51
3D203DA65
3D203DB05
3D203DB10
(57)【要約】
【課題】座席に着座した乗員の脚部との干渉によるカバーの外れを防ぎつつ、作業時には作業者がカバーを容易に取り外すことが可能な車両用電装部品被覆構造を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかる車両用電装部品被覆構造の構成は、車両用シートと、車両用シートの下に配置される所定の電装部品と、電装部品を被覆するカバーとを含む車両用電装部品被覆構造において、当該車両用電装部品被覆構造は、電装部品を車体に固定する外装板金部材を含み、外装板金部材は、カバーを係止する1つ以上の板金側係止部を有し、カバーは、電装部品を外装板金部材ごと被覆する被覆部と、車幅方向に間隔をあけて配置され被覆部から後方に向かって張り出す一対の張り出し部と、一対の張り出し部の間において被覆部に形成され板金側係止部に係合する1つ以上のカバー側係合部とを有することを特徴とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用シートと、該車両用シートの下に配置される所定の電装部品と、該電装部品を被覆するカバーとを含む車両用電装部品被覆構造において、
当該車両用電装部品被覆構造は、前記電装部品を車体に固定する外装板金部材を含み、
前記外装板金部材は、前記カバーを係止する1つ以上の板金側係止部を有し、
前記カバーは、
前記電装部品を前記外装板金部材ごと被覆する被覆部と、
車幅方向に間隔をあけて配置され前記被覆部から後方に向かって張り出す一対の張り出し部と、
前記一対の張り出し部の間において前記被覆部に形成され前記板金側係止部に係合する1つ以上のカバー側係合部とを有することを特徴とする車両用電装部品被覆構造。
【請求項2】
前記カバー側係合部は、前記被覆部の車両後方側の壁面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用電装部品被覆構造。
【請求項3】
前記カバーは、2つ以上の前記カバー側係合部を有し、
前記一対の張り出し部は、前記カバーの被覆部の車幅方向中央の左右にそれぞれ1つずつ配置されていて、
前記2つ以上の前記カバー側係合部は、前記カバーの被覆部の車幅方向中央の左右にそれぞれ1つずつ以上配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用電装部品被覆構造。
【請求項4】
当該車両用電装部品被覆構造は、前記電装部品の後方で車幅方向に延びる後部クロスメンバを含み、
前記一対の張り出し部は、前記後部クロスメンバ上に位置することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用電装部品被覆構造。
【請求項5】
当該車両用電装部品被覆構造は、
車両床面から上方に膨出していて車両前後方向に延びるセンタートンネルと、
前記電装部品の前方で車幅方向に延びる前部クロスメンバと、
前記前部クロスメンバおよび前記後部クロスメンバの側方で車両前後方向に延びるサイドシルとを含み、
前記電装部品は、前記センタートンネル、前記前部クロスメンバ、前記後部クロスメンバおよび前記サイドシルによって囲まれていて、
前記センタートンネル、前記前部クロスメンバ、前記後部クロスメンバおよび前記サイドシルのうち、前記後部クロスメンバが最も高さが低いことを特徴とする請求項4に記載の車両用電装部品被覆構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用電装部品被覆構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド自動車では、バッテリーやDC/DCコンバータなどの電装部品が車両に搭載される。普通車や大型車であれば、車内に十分なスペースが確保できるため、車室外、エンジンルームや室内リヤスペースに電装部品を配置することができる。例えば特許文献1では、車両の後部座席の下側に電池パックを配置している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−91658号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
小型車、特に軽自動車やスモールカーなどでは、車両の後部座席の下方にスペースを確保できない場合に、車両の前部座席の下方に電装部品を配置することがある。かかる場合、後部座席に着座した乗員の足先に電装部品が配置されることとなる。したがって、乗員の脚部の電装部品への干渉を防ぎ、且つ見栄えの向上を図るために電装部品をカバーによって覆う必要がある。
【0005】
電装部品のカバーは、意図しない外れが生じることを防ぐために、一般にクリップ止めやボルト止めによって電装部品に固定される。しかしながら、座席、特に前部座席の下方に電装部品が配置される場合、座席の下方の空間に工具を挿入しづらかったり、作業スペースを確保しづらかったりするという課題があった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み、座席に着座した乗員の脚部との干渉によるカバーの外れを防ぎつつ、作業時には作業者がカバーを容易に取り外すことが可能な車両用電装部品被覆構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明にかかる車両用電装部品被覆構造の代表的な構成は、車両用シートと、車両用シートの下に配置される所定の電装部品と、電装部品を被覆するカバーとを含む車両用電装部品被覆構造において、当該車両用電装部品被覆構造は、電装部品を車体に固定する外装板金部材を含み、外装板金部材は、カバーを係止する1つ以上の板金側係止部を有し、カバーは、電装部品を外装板金部材ごと被覆する被覆部と、車幅方向に間隔をあけて配置され被覆部から後方に向かって張り出す一対の張り出し部と、一対の張り出し部の間において被覆部に形成され板金側係止部に係合する1つ以上のカバー側係合部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、座席に着座した乗員の脚部との干渉によるカバーの外れを防ぎつつ、作業時には作業者がカバーを容易に取り外すことが可能な車両用電装部品被覆構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施例の車両用電装部品被覆構造を説明する斜視図である。
図2図1の車両用電装部品被覆構造を説明する他の斜視図である。
図3図1の後部座席を側方から観察した状態を示す図である。
図4図3のカバーおよび電装部品を上方から観察した図である。
図5図4(a)のカバーの詳細図である。
図6図4(b)の電装部品および外装板金部材の詳細図である。
図7図2の車両用電装部品被覆構造のA−A断面の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施の形態にかかる車両用電装部品被覆構造は、車両用シートと、車両用シートの下に配置される所定の電装部品と、電装部品を被覆するカバーとを含む車両用電装部品被覆構造において、当該車両構造は、電装部品を車体に固定する外装板金部材を含み、外装板金部材は、カバーを係止する1つ以上の板金側係止部を有し、カバーは、電装部品を外装板金部材ごと被覆する被覆部と、車幅方向に間隔をあけて配置され被覆部から後方に向かって張り出す一対の張り出し部と、一対の張り出し部の間において被覆部に形成され板金側係止部に係合する1つ以上のカバー側係合部とを有することを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、後方に向かって張り出す一対の張り出し部によって、乗員の脚部、特に足先の干渉の方向を変化させたり、被覆部への足先の干渉を防いだりすることができる。これにより、乗員の脚部(足先)との干渉によるカバーの外れが防止され、電装部品を確実に保護することが可能となる。
【0012】
また作業時には、一対の張り出し部を、それらが離れる方向に操作することにより、一対の張り出し部の間の壁が変形して後方に盛り上がり、電装部品に取り付けられている外装板金部材の板金側係止部と、カバーのカバー側係合部との係合が解除される。したがって、外装板金部材ひいては電装部品からカバーを容易に取り外すことができ、作業効率の向上を図ることができる。なお、単に足先が一対の張り出し部に干渉した程度の力では、一対の張り出し部の間の壁には変形が生じない。したがって、単に足先が一対の張り出し部に干渉しただけではカバーの外れが生じることはない。
【0013】
上記カバー側係合部は、被覆部の車両後方側の壁面に形成されているとよい。かかる構成によれば、被覆部の車両後方側の面すなわち、一対の張り出し部の間の面は、平坦な壁面となる。これにより、一対の張り出し部を操作した際の張り出し部の間の領域の変形を促進することができる。そして、カバー側係合部もその平坦な壁面に配置されることにより、カバー取り外し時の板金側係止部とカバー側係合部との係合をより容易に解除することが可能となる。
【0014】
上記カバーは、2つ以上のカバー側係合部を有し、一対の張り出し部は、カバーの被覆部の車幅方向中央の左右にそれぞれ1つずつ配置されていて、2つ以上のカバー側係合部は、カバーの被覆部の車幅方向中央の左右にそれぞれ1つずつ以上配置されているとよい。
【0015】
このように一対の張り出し部を、カバーの被覆部の車幅方向中央の左右にそれぞれ1つずつ配置することにより、一対の張り出し部をより離間することとなる。したがって、カバーの取り外し作業時に、一対の張り出し部の間の壁をより効率的に変形させることができ、板金側係止部とカバー側係合部との係合をより容易に解除することが可能となる。
【0016】
またカバー側係合部がカバーの被覆部の車幅方向中央の左右にそれぞれ1つずつ以上配置されていることにより、カバーを外装板金部材ひいては電装部品に左右方向でバランスよく取り付けることができる。
【0017】
当該車両用電装部品被覆構造は、電装部品の後方で車幅方向に延びる後部クロスメンバを含み、一対の張り出し部は、後部クロスメンバ上に位置するとよい。かかる構成のように一対の張り出し部が後部クロスメンバ上に位置することにより、車両床面に配置した場合に比して、一対の張り出し部を上方に持ち上げる操作を容易に行うことができる。したがって、作業者がカバーを取り外す作業をより容易に行うことができる。
【0018】
また一対の張り出し部が後部クロスメンバ上に位置するということは、一対の張り出し部は、上下方向で被覆部の間の壁の中間近傍に位置することとなる。これにより、一対の張り出し部を操作した際の張り出し部の間の領域の変形を促進することができる。更に、一対の張り出し部の下方に配置される後部クロスメンバは、乗員の脚部の前方への干渉を抑制し、且つ張り出し部が上斜めから足先で押された場合でも、その剛性により張り出し部の変形を低減することができる。
【0019】
当該車両用電装部品被覆構造は、車両床面から上方に膨出していて車両前後方向に延びるセンタートンネルと、電装部品の前方で車幅方向に延びる前部クロスメンバと、前部クロスメンバおよび後部クロスメンバの側方で車両前後方向に延びるサイドシルとを含み、電装部品は、センタートンネル、前部クロスメンバ、後部クロスメンバおよびサイドシルによって囲まれていて、センタートンネル、前部クロスメンバ、後部クロスメンバおよびサイドシルのうち、後部クロスメンバが最も高さが低いとよい。
【0020】
かかる構成によれば、センタートンネル、前部クロスメンバ、後部クロスメンバおよびサイドシルのうち、後部クロスメンバが最も高さが低いため、後部クロスメンバ側からカバーに対してアクセスすることができる。したがって、カバーを取り外す際の作業性を好適に確保することが可能となる。
【実施例】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。かかる実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0022】
図1および図2は、本実施例の車両用電装部品被覆構造(以下、被覆構造100と称する)を説明する斜視図である。図3は、図1の後部座席104を側方から観察した状態を示す図である。図1は、図2に示すカーペット102を取り外した状態の車室内を車両後方右側から観察した状態を示していて、理解を容易にするために後部座席104を図示している。図2は、カーペット102が設置された状態の車室内を車両後方右側から観察した状態示していて、後部座席104は不図示としている。
【0023】
図1に示すように、本実施例の被覆構造100は、車両用シートである後部座席104、所定の電装部品110およびカバー120を含んで構成される。図1および図3に示すように、電装部品110はカバー120によって被覆された状態で後部座席104の下に配置される。
【0024】
また図1に示すように、被覆構造100では、後部座席104の下方の電装部品110の後方で後部クロスメンバ152が車幅方向に延びていて、後部座席104の下方の電装部品110の前方で前部クロスメンバ154が車幅方向に延びている。前部クロスメンバ154および後部クロスメンバ152の側方では、一対のサイドシル156が車両前後方向に延びている。図2に示すように、車両床面であるカーペット102からは、上方に膨出したセンタートンネル158が車両前後方向に延びている。
【0025】
図4は、図3のカバー120および電装部品110を上方から観察した図である。図4(b)は、カバー120に被覆された状態の電装部品110を上方から観察した状態を示す図であり、図4(a)は、カバー120を取り外した状態の電装部品110を上方から観察した状態を示す図である。図5は、カバー120の詳細図であり、図5(a)はカバー120の上面図であり、図5(b)はカバー120の斜め下方から観察した図である。図6は、電装部品110および外装板金部材130の詳細図であり、電装部品110および外装板金部材130を正面から観察した状態を示している。
【0026】
本実施形態の被覆構造100は、図4(b)に示す外装板金部材130を含む。外装板金部材130は、図3(b)に示す電装部品110を車体(本実施形態ではカーペット102)に固定する部材である。図6に示すように、外装板金部材130は、カバー120を係止する板金側係止部132を有する。なお、本実施形態は、外装板金部材130が2つの板金側係止部132を有する構成を例示したが、これに限定するものではなく、1つまたは3つ以上の板金側係止部132を有する構成としてもよい。
【0027】
カバー120は、被覆部122、一対の張り出し部124およびカバー側係合部126を有する。図4(a)および図5(a)に示すように、被覆部122は、電装部品110を外装板金部材130ごと被覆する部位である。被覆部122からは、車幅方向に間隔をあけて配置された一対の張り出し部124が後方に向かって張り出している。
【0028】
また図5(b)に示すように、カバー120は、板金側係止部132に係合するカバー側係合部126を有する。カバー側係合部126は、被覆部122のうち、一対の張り出し部124の間の領域に形成されている。なお、本実施形態では、カバー120が2つのカバー側係合部126を有する構成を例示したが、これに限定するものではなく、1つまたは3つ以上のカバー側係合部126を有する構成としてもよい。
【0029】
上記構成によれば、カバー120のカバー側係合部126を外装板金部材130の板金側係止部132に係合することにより、外装板金部材130を介してカバー120を電装部品110に取り付けることができる。このとき、後方に向かって張り出す一対の張り出し部124によって、乗員の脚部、特に足先の干渉の方向を変化させたり、被覆部122への足先の干渉を防いだりすることができる。したがって、乗員の脚部(足先)との干渉によるカバーの外れが防止され、電装部品110を確実に保護することが可能となる。
【0030】
また上記構成によれば、一対の張り出し部124を、それらが離れる方向に操作することにより、一対の張り出し部124の間の壁が変形して後方に盛り上がる。これにより、電装部品110に取り付けられている外装板金部材130の板金側係止部132と、カバー120のカバー側係合部126との係合が解除される。したがって、外装板金部材130ひいては電装部品110からカバー120を容易に取り外すことができ、作業効率の向上を図ることができる。
【0031】
特に本実施形態では、図5(b)に示すように、カバー側係合部126は、被覆部122の車両後方側の壁面122aに形成される。被覆部122の車両後方側の壁面122aは平坦な壁面であるため、一対の張り出し部124を操作した際の張り出し部の間の領域の変形を促進することができる。したがって、この壁面122aにカバー側係合部126を形成することにより、カバー120の取り外し時の板金側係止部132とカバー側係合部126との係合をより容易に解除することが可能となる。
【0032】
また図5(a)に示すように、本実施形態の被覆構造100では、一対の張り出し部124は、カバー120の被覆部122の車幅方向中央Cの左右にそれぞれ1つずつ配置されている。これにより、一対の張り出し部124を確実に離間させることができる。したがって、カバー120の取り外し作業時に、一対の張り出し部124の間の壁面122aの変形が促進されるため、板金側係止部132とカバー側係合部126との係合を更に容易に解除することが可能となる。
【0033】
なお、単に足先が一対の張り出し部124に干渉した程度の力では、一対の張り出し部124の間の壁面122aには変形が生じない。したがって、単に足先が一対の張り出し部124に干渉しただけではカバー120の外れが生じることはなく、意図しないカバー120の外れを確実に防止することが可能である。
【0034】
再度、図5(a)を参照する。上述したように本実施形態の被覆構造100では、カバー120は2つのカバー側係合部126を有する。そして、2つのカバー側係合部126は、カバー120の被覆部122の車幅方向中央Cの左右にそれぞれ1つずつ配置される。これにより、カバー120を外装板金部材130ひいては電装部品110に左右方向でバランスよく取り付けることができる。
【0035】
またかかる構成によれば、カバー120による保持力且つカバー120の取り外し易さを十分に確保することが可能となる。なお、本実施形態では2つのカバー側係合部126の配置について説明したが、仮にカバー側係合部126を1つのみとする場合には、カバー側係合部126をカバー120の被覆部122の車幅方向中央Cに配置する構成とすることが好ましい。
【0036】
図7は、図2の車両用電装部品被覆構造100のA−A断面の斜視図である。図3および図7に示すように、本実施形態では、一対の張り出し部124は後部クロスメンバ152上に位置する。これにより、車両床面に配置した場合に比して、一対の張り出し部124を上方に持ち上げる操作を容易に行うことができる。したがって、作業者がカバー120を取り外す作業をより容易に行うことができる。
【0037】
また一対の張り出し部124が後部クロスメンバ152上に配置する場合、一対の張り出し部124は、上下方向で被覆部122の間の壁面122aの中間近傍に位置することとなる。これにより、一対の張り出し部124を操作した際の張り出し部124の間の領域の変形を促進することができる。更に、一対の張り出し部124の下方に配置される後部クロスメンバ152は、乗員の脚部の前方への干渉を抑制し、且つ張り出し部124が上斜めから足先で押された場合でも、その剛性により張り出し部124の変形を低減することができる。
【0038】
なお、一対の張り出し部124が後部クロスメンバ152上に配置する場合すなわち、一対の張り出し部124が上下方向で被覆部122の間の壁面122aの中間近傍に位置する場合には、カバー側係合部126の高さも一対の張り出し部124と同じ高さにするとよい。これにより、上述した効果を高めることが可能となる。また本実施形態では、一対の張り出し部124が後部クロスメンバ152上に配置する構成を例示したが、これに限定するものではなく、一対の張り出し部124を床面上に配置する構成を除外するものではない。
【0039】
再度図1を参照する。図1に示すように、電装部品110は、センタートンネル158、前部クロスメンバ154、後部クロスメンバ152およびサイドシル156によって四方が囲まれている。これは、設計上のスペースの都合、振動騒音低減、衝突対応等に対応する必要があるためである。しかしながら、四方が囲まれている場合、当然にしてカバー120や電装部品110へのアクセスが困難となる。
【0040】
そこで本実施形態では、図3に示すように、センタートンネル158、前部クロスメンバ154、後部クロスメンバ152およびサイドシル156のうち、後部クロスメンバ152の高さHを最も低く設定している。これによりカバー120(電装部品110)の四方が囲まれている場合であっても、後部クロスメンバ152側からカバー120に対してアクセスすることができる。したがって、カバー120を取り外す際の作業性を好適に確保することが可能となる。
【0041】
また図5(b)に示すように、本実施形態では、一対の張り出し部124の側方に切欠128を形成している。これにより、一対の張り出し部124を左右に操作しやすくなる。したがって、カバー120を外す作業をより効率的に行うことが可能となる。
【0042】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は、車両用電装部品被覆構造に利用することができる。
【符号の説明】
【0044】
100…被覆構造、102…カーペット、104…後部座席、110…電装部品、120…カバー、122…被覆部、122a…壁面、124…張り出し部、126…カバー側係合部、128…切欠、130…外装板金部材、132…板金側係止部、152…後部クロスメンバ、154…前部クロスメンバ、156…サイドシル、158…センタートンネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7