特開2020-173284(P2020-173284A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-173284(P2020-173284A)
(43)【公開日】2020年10月22日
(54)【発明の名称】光学部品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/28 20060101AFI20200925BHJP
   G02B 5/26 20060101ALI20200925BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20200925BHJP
【FI】
   G02B5/28
   G02B5/26
   G02B3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-73202(P2019-73202)
(22)【出願日】2019年4月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000002141
【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091292
【弁理士】
【氏名又は名称】増田 達哉
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】北村 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】大矢 裕
【テーマコード(参考)】
2H148
【Fターム(参考)】
2H148FA07
2H148FA22
2H148FA24
2H148FA25
2H148GA24
2H148GA27
2H148GA32
2H148GA60
(57)【要約】
【課題】製造時および製造後にハーフミラー層を保護することができ、優れた光学特性を有する光学部品を製造する光学部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の光学部品の製造方法は、光透過性を有するレンズ層と、光透過性を有する第1基材および第2基材と、これらの間に位置し、入射する光の一部を透過し、残部を反射させるハーフミラー層と、を有する光学性積層体と、を備える光学部品を製造する光学部品の製造方法であって、前記第1基材に前記ハーフミラー層を積層するハーフミラー層形成工程と、前記ハーフミラー層の前記第1基材とは反対の面側に前記第2基材を接合する第1接合工程と、前記第2基材の前記ハーフミラー層とは反対の面側に前記レンズ層となる樹脂材料を溶融して接合する第2接合工程と、を有する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過性を有するレンズ層と、
光透過性を有する第1基材および第2基材と、これらの間に位置し、入射する光の一部を透過し、残部を反射させるハーフミラー層と、を有する光学性積層体と、を備える光学部品を製造する光学部品の製造方法であって、
前記第1基材に前記ハーフミラー層を積層するハーフミラー層形成工程と、
前記ハーフミラー層の前記第1基材とは反対の面側に前記第2基材を接合する第1接合工程と、
前記第2基材の前記ハーフミラー層とは反対の面側に前記レンズ層となる樹脂材料を溶融して接合する第2接合工程と、を有することを特徴とする光学部品の製造方法。
【請求項2】
前記第1接合工程では、前記ハーフミラー層と前記第2基材とを接着剤層を介して接合する請求項1に記載の光学部品の製造方法。
【請求項3】
前記接着剤層は、シリル化ウレタン接着剤を含む請求項2に記載の光学部品の製造方法。
【請求項4】
前記第2接合工程では、底部に湾曲凹面を有する凹部を有する治具を用い、前記湾曲凹面に前記光学性積層体を配置し、その配置状態で、前記凹部内に溶融状態の前記樹脂材料を供給する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学部品の製造方法。
【請求項5】
前記樹脂材料の融点は、200℃以上280℃以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光学部品の製造方法。
【請求項6】
前記第2基材の融点は、前記樹脂材料の融点よりも高い請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学部品の製造方法。
【請求項7】
前記第2基材の厚さは、100μm以上1000μm以下である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学部品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
眼鏡、カメラなどの光学製品や、ディスプレイ装置の表示画面など、光学的・視覚的な現象を生じる機器には、様々な光学多層膜が利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
光学多層膜は、例えば、反射防止膜や、ハーフミラーとして用いられている。
特許文献1に記載されている光学多層膜は、レンズ等の透明基材の表面に、例えば、真空蒸着法によって金属薄膜を成膜、積層することにより製造されている。そして、各金属薄膜の厚さや材料を適宜設定することにより、光学多層膜は、反射防止膜や、ハーフミラーとして機能する。
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている光学多層膜は、光学部品の表面の部分(最外層)に露出しており、摩耗したり傷ついたりすることがある。この損傷の程度によっては、光学特性が低下することがある。
【0005】
また、光学多層膜が表面に露出しないような構成としては、例えば、透明基材に光学多層膜を積層して、その積層体を、光学多層膜がレンズ側に位置するようにして積層体をレンズに接合する構成が考えられる。この場合、例えば、凹部を有する治具の底面に、光学多層膜が底面と反対側を向くように積層体を配置してその上に溶融したレンズの材料を流し込むという製造方法が考えられる。
【0006】
しかしながら、このような方法では、溶融した材料を流し込んだとき、光学多層膜が剥離してしまったり、光学多層膜が変形してしまったりする。このようなハーフミラーが損傷した部分では、所望の光学特性が得られず、光学多層膜としての光学特性が低下してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−058703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、製造時および製造後にハーフミラー層を保護することができ、優れた光学特性を有する光学部品を製造する光学部品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
(1) 光透過性を有するレンズ層と、
光透過性を有する第1基材および第2基材と、これらの間に位置し、入射する光の一部を透過し、残部を反射させるハーフミラー層と、を有する光学性積層体と、を備える光学部品を製造する光学部品の製造方法であって、
前記第1基材に前記ハーフミラー層を積層するハーフミラー層形成工程と、
前記ハーフミラー層の前記第1基材とは反対の面側に前記第2基材を接合する第1接合工程と、
前記第2基材の前記ハーフミラー層とは反対の面側に前記レンズ層となる樹脂材料を溶融して接合する第2接合工程と、を有することを特徴とする光学部品の製造方法。
【0010】
(2) 前記第1接合工程では、前記ハーフミラー層と前記第2基材とを接着剤層を介して接合する上記(1)に記載の光学部品の製造方法。
【0011】
(3) 前記接着剤層は、シリル化ウレタン接着剤を含む上記(2)に記載の光学部品の製造方法。
【0012】
(4) 前記第2接合工程では、底部に湾曲凹面を有する凹部を有する治具を用い、前記湾曲凹面に前記光学性積層体を配置し、その配置状態で、前記凹部内に溶融状態の前記樹脂材料を供給する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光学部品の製造方法。
【0013】
(5) 前記樹脂材料の融点は、200℃以上280℃以下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の光学部品の製造方法。
【0014】
(6) 前記第2基材の融点は、前記樹脂材料の融点よりも高い上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の光学部品の製造方法。
【0015】
(7) 前記第2基材の厚さは、100μm以上1000μm以下である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の光学部品の製造方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、製造時および製造後にハーフミラー層を保護することができ、優れた光学特性を有する光学部品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本発明の光学部品の製造方法により製造される光学部品を備えるサングラスの斜視図である。
図2図2は、本発明の光学部品の製造方法により製造される光学部品を備えるサンバイザーの斜視図である。
図3図3は、本発明の光学部品の製造方法により製造される光学性積層体の拡大断面図である。
図4図4は、本発明の光学部品の製造方法(第1実施形態)を説明するための断面図であって、用意工程を示す図である。
図5図5は、本発明の光学部品の製造方法(第1実施形態)を説明するための断面図であって、ハーフミラー層形成工程を示す図である。
図6図6は、本発明の光学部品の製造方法(第1実施形態)を説明するための断面図であって、第1接合工程を示す図である。
図7図7は、本発明の光学部品の製造方法(第1実施形態)を説明するための断面図であって、第1接合工程を示す図である。
図8図8は、本発明の光学部品の製造方法の第2接合工程に用いる光学部品製造装置(第1実施形態)を示す断面図である。
図9図9は、本発明の光学部品の製造方法の第2接合工程を行っている状態を示す拡大模式断面図である。
図10図10は、従来の製造方法でレンズと光学性積層体とを接合している状態を示す拡大模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の光学部品の製造方法を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0019】
<第1実施形態>
図1は、本発明の光学部品の製造方法により製造される光学部品を備えるサングラスの斜視図である。図2は、本発明の光学部品の製造方法により製造される光学部品を備えるサンバイザーの斜視図である。図3は、本発明の光学部品の製造方法により製造される光学性積層体の拡大断面図である。
【0020】
なお、図1および図2において、サングラスおよびサンバイザーを使用者の頭部に装着した際に、レンズの使用者の目側の面を裏側の面と言い、その反対側の面を表側の面とも言う。すなわち、図3では、左側の面が「表側の面」であり、右側の面が「裏側の面」である。また、図3図10では、光学性積層体の厚さ方向を誇張して図示しているが、実際の寸法とは大きく異なる。
【0021】
光学性積層体100は、図1に示すサングラス1(光学部品)のレンズ4や、図2に示すサンバイザー1’(光学部品)の光透過性部材7に積層されて用いられる。
【0022】
図1に示すように、サングラス1は、使用者の頭部に装着されるフレーム2と、フレーム2に固定された光学性積層体付レンズ3(光学部品)とを備えている。なお、本明細書中においては、「レンズ」とは、集光機能を有するもの、集光機能を有していないものの双方を含む。
【0023】
図1に示すように、フレーム2は、使用者の頭部に装着されるものであり、リム部21と、ブリッジ部22と、使用者の耳に掛けられるテンプル部23と、ノーズパッド部24を有している。各リム部21は、リング状をなしており、内側に光学性積層体付レンズ3が装着される部分である。
【0024】
光学性積層体付レンズ3は、光学性積層体100と、レンズ4とを有し、レンズ4の表側の面上に光学性積層体100されたものである。これにより、後述する光学性積層体100の利点を享受しつつ、サングラスとしての機能を発揮することができる。
【0025】
ブリッジ部22は、各リム部21を連結する部分である。テンプル部23は、つる状をなし、各リム部21の縁部に連結されている。このテンプル部23は、使用者の耳に掛けられる部分である。ノーズパッド部24は、サングラス(光学部品)を使用者の頭部に装着した装着状態において、使用者の鼻と当接する部分である。これにより、装着状態を安定的に維持することができる。
【0026】
なお、フレーム2の形状は、使用者の頭部に装着することができるものであれば、図示のものに限定されない。
【0027】
図2に示すように、サンバイザー1’は、使用者の頭部に装着されるリング状の装着部5と、装着部5の前方に設けられたツバ6とを有している。ツバ6(光学部品)は、光透過性部材7(基材)と、光透過性部材7の上面に設けられた光学性積層体100とを有する。
【0028】
なお、レンズ4および光透過性部材7の構成材料としては、光透過性を有していれば、特に限定されず、例えば、各種熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等の各種硬化性樹脂の各種樹脂材料や、各種ガラス材料や、各種結晶材料等が挙げられるが、ポリカーボネートであるのが好ましい。光学性積層体100の第2基材20は、後述するように、ポリカーボネートで構成されることがあり、この場合、レンズ4または光透過性部材7と、光学性積層体100との密着性を高めることができる。
【0029】
上記樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0030】
また、上記ガラス材料としては、光透過性を有していれば特に限定されず、例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等が挙げられる。
【0031】
また、上記結晶材料としては、光透過性を有していれば特に限定されず、例えば、サファイア、水晶等が挙げられる。また、レンズ4または光透過性部材7の厚さは、特に限定されず、例えば、0.5mm以上5.0mm以下であるのが好ましく、1.0mm以上3.0mm以下であるのがより好ましい。これにより、比較的高い強度と、軽量化とを両立することができる。
【0032】
以下、光学性積層体100について詳細に説明する。なお、以下では、レンズ4(基材)上に積層した場合について代表的に説明する。
【0033】
図3に示すように、光学性積層体100は、第1基材10と、第2基材20と、これらの間に設けられたハーフミラー層30(光学多層膜)と、ハーフミラー層30と第2基材20との間に設けられた接着剤層40と、を有する積層体で構成されている。
【0034】
また、光学性積層体100は、第2基材20、接着剤層40、ハーフミラー層30および第1基材10が、この順で積層された積層体である。また、光学性積層体100は、第1基材10がレンズ4と反対側、すなわち、表側に位置する向きで、レンズ4に積層されて用いられる。
【0035】
また、光学性積層体100は、可撓性を有している。これにより、レンズ4が湾曲した形状であっても、その湾曲に追従して光学性積層体100を積層することができる。
【0036】
(第1基材および第2基材)
第1基材10および第2基材20は、ハーフミラー層30を支持するとともに保護する機能を有している。
【0037】
第1基材10および第2基材20は、光透過性(可視光透過性)を有する材料で構成されている。第1基材10および第2基材20の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、PETやPBTのようなポリエステル、ポリエチレンサクシネート、ポリサルフォン、ポリエーテル、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド(混合物)、共重合体等として)用いることができる。
【0038】
これらの中でも、ポリカーボネートを用いることにより、光学性積層体100の耐熱性および耐摩擦性を優れたものとすることができる。また、ポリアミド系樹脂を用いることにより、耐衝撃性および耐薬品性を優れたものとすることができる。
【0039】
なお、第1基材10および第2基材20は、構成材料が同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0040】
第1基材10および第2基材20の厚さは、同じであってもよく、異なっていてもよく、例えば、100μm以上1000μm以下であるのが好ましく、200μm以上900μm以下であるのがより好ましい。特に、第2基材20の厚さをこのような数値とすることにより、後述するように、製造時にハーフミラー層30を保護するという機能をより確実に発揮することができる。
【0041】
また、第1基材10および第2基材20の色は、無色であっても、赤色、青色、黄色等、如何なる色であってもよい。
【0042】
これらの色の選択は、第1基材10および第2基材20の少なくとも一方に染料または顔料を含有させることにより可能になる。この染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、および塩基性染料等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0043】
染料の具体例としては、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクトブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35等が挙げられる。
【0044】
(ハーフミラー層)
ハーフミラー層30は、第1基材10と第2基材20との間に設けられ、入射する光の一部を透過し、残部を反射させる機能を有する、いわゆる、ハーフミラー機能を有する層である。
【0045】
ハーフミラー層30は、高屈折率層31と、高屈折率層31よりも屈折率が低い低屈折率層32と、を有している。図示の構成では、表側(第1基材10側)から、高屈折率層31および低屈折率層32の順で積層されている。
【0046】
高屈折率層31および低屈折率層32は、例えば、抵抗加熱法、電子ビーム加熱法(EB法)等の真空蒸着等により成膜された蒸着膜であり、ハーフミラー層30はこれらの積層体である。
【0047】
また、高屈折率層31および低屈折率層32の構成材料としては、例えば、SiO2、SiO、TiO、TiO、Ti23、Ti25、Al23、TaO2、Ta25、NdO2、NbO、Nb23、NbO2、Nb25、CeO2、MgO、Y23、SnO2、WO3、HfO2、ZrO2、Sc3、CrO、Cr、In、La、CaF、MgF2、NaAlF、AlF、BaF、CeF、CaF、LaF、LiF、NaAl14、NdF、YF等の酸化物またはフッ化物や、In、Cr、Ti、Ni、Au、Cu、Sn、Zr、Al等の金属材料が挙げられる。
【0048】
高屈折率層31の構成材料は、上記金属材料の中では、Cr、Zrであるのが好ましい。一方、低屈折率層32の構成材料は、上記金属材料の中では、Inであるのが好ましい。これにより、高屈折率層31の屈折率を、低屈折率層32よりも高くすることができる。よって、後述するように、ハーフミラー層30は、ハーフミラー機能を有するものとなる。さらに、ハーフミラー層30の曲げ性を高める、すなわち、クラックを生じにくくすることができる。
【0049】
高屈折率層31の構成材料は、上記酸化物の中では、Ta、HfO、Y、Scであるのが好ましく、ZrO、CeOであるのがさらに好ましい。一方、低屈折率層32の構成材料は、上記酸化物の中では、例えば、SiO、SiO、MgF、CaF、NaAlF、NaAl14であるのが好ましい。これにより、高屈折率層31の屈折率を、低屈折率層32よりも高くすることができる。よって、後述するように、ハーフミラー層30は、ハーフミラー機能を有するものとなる。
【0050】
なお、ハーフミラー層30の構成材料として、例えば、Au、Cu、In等単層の金属膜で構成することもできる。単層の場合、ハーフミラー層30の厚さを可及的に薄くすることができ、後述する打ち抜き工程や、曲げ加工時等にハーフミラー層30にクラックが生じたりするのを抑制することができる。また、上述したようにハーフミラー層30を複数層(多層膜)とすることで様々な反射色を再現することができ、デザイン性に優れる。
【0051】
また、高屈折率層31および低屈折率層32の厚さ(物理厚さ)は、それぞれ、同じであってもよく、異なっていてもよいが、1nm以上200nm以下であるのが好ましく、1.5nm以上150nm以下であるのがより好ましい。
【0052】
高屈折率層31および低屈折率層32の厚さ(光学厚さ:500nmの波長に対して)は、0.002/4λnm以上0.4/4λnm以下であるのが好ましく、0.003/4λnm以上0.3/4λnm以下であるのがより好ましい。
【0053】
高屈折率層31および低屈折率層32をこのような厚さとす得ることにより、ハーフミラー層30は、ハーフミラーとしての効果を十分に発揮することができる。
【0054】
また、ハーフミラー層30の総厚(高屈折率層31および低屈折率層32の厚さの和)5nm以上500nm以下であるのが好ましく、7.5nm以上450nm以下であるのがより好ましく、10nm以上400nm以下であるのがさらに好ましく、12nm以上380nm以下であるのが特に好ましい。これにより、ハーフミラー層30は、ハーフミラーとしての効果を十分に発揮することができるとともに、曲げ変形した際にハーフミラー層30にクラックが生じてしまうのを防止することができる。
【0055】
ハーフミラー層30の総厚が薄すぎた場合、ハーフミラー層30は、ハーフミラーとしての効果を十分に発揮することができず、意匠性が低下する可能性が有る。一方、ハーフミラー層30の総厚が厚すぎた場合、曲率半径が130.8mm以上の曲面に光学性積層体100を追従させた場合、ハーフミラー層30にクラックが生じてしまう可能性が有る。
【0056】
なお、ハーフミラー層30の総厚とは、ハーフミラー層30の平均厚さのことを言う。この平均厚さは、例えば、基材の断面を露出させSEMまたはTEMを用いて求めた値とすることができる。
【0057】
ハーフミラー層30の総厚が5nmよりも薄かった場合、ハーフミラー層30は、ハーフミラーとしての効果を十分に発揮することができず、意匠性が低下する可能性が有る。一方、ハーフミラー層30の総厚が500nmよりも厚かった場合、曲率半径が130.8mm以上の曲面に光学性積層体100を追従させた場合、ハーフミラー層30にクラックが生じてしまう可能性が有る。
【0058】
また、高屈折率層31と低屈折率層32との屈折率差(光屈折率差)は、0.3以上2以下であるのが好ましく、0.4以上1.5以下であるのがより好ましい。これにより、本発明の効果をより顕著に得られる。
【0059】
このような屈折率の差は、例えば、高屈折率層31および低屈折率層32の構成材料を異ならせることにより発現することができる。これにより、上記のような屈折率の関係を比較的容易に得ることができる。
【0060】
また、高屈折率層31は、主としてCrで構成され、低屈折率層32は、主としてSiOで構成されているのが好ましい。これにより、上記のような屈折率の関係をより確実に得ることができる。
【0061】
また、高屈折率層31と第1基材10との屈折率差は、0.2以上1.5以下であるのが好ましく、0.3以上1.4以下であるのがより好ましい。これにより、ハーフミラー層30は、ハーフミラー層としての機能を十分に発揮することができる。
【0062】
また、低屈折率層32と接着剤層40との屈折率差は、0.05以上0.3以下であるのが好ましく、0.1以上0.28以下であるのがより好ましい。これにより、ハーフミラー層30は、ハーフミラー層としての機能を十分に発揮することができる。
【0063】
なお、第1基材10とハーフミラー層30との間には、これらの密着性を高める下地層が設けられていてもよい。この下地層の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ウレタンアクリレート等のアクリレート、シリコーン、シランカップリング剤等が挙げられる。これらの中でも、アクリレートであるのが好ましい。これにより、第1基材10とハーフミラー層30との密着性をより効果的に高めることができる。
【0064】
下地層の厚さは、0.1μm以上100μm以下であるのが好ましく、1μm以上20μm以下であるのがより好ましい。
【0065】
(接着剤層)
接着剤層40(接合層)は、第2基材20と、ハーフミラー層30との間に設けられ、第2基材20とハーフミラー層30とを接合する機能を有する。
【0066】
接着剤層40は、光透過性を有する接着剤により構成されている。この接着剤としては、例えば、シリコーン系、ウレタン樹脂系、エポキシ系、ポリオレフィン系、塩素化ポリオレフィン系、アクリル系、シアノアクリレート系、ゴム系、ポリエステル系、ポリイミド系、フェノール系等の接着剤が挙げられる。これにより、接合強度を十分に確保することができる。
【0067】
また接着剤の性状としては液状接着剤を熱、UV、湿気などにより硬化させる方式、溶剤添加により液状となっている接着剤を溶剤乾燥した後に熱、UV、湿気などにより硬化させる方式、接着シートをホットメルト、感圧、UVなどにより貼り合わせる方式などが挙げられる。
【0068】
これらの中でも、接着剤層40は、シリコーン系接着剤またはウレタン系接着剤により構成されているのが好ましい。これにより、光学性積層体100を所望の形状に打抜き後、熱曲げを行い、インジェクション成形によりレンズ4と接合する際に、高温のインジェクション樹脂の熱による接着剤層40の劣化を防止することが出来る。
【0069】
更には、接着剤層40は、特に、シリル化ウレタン樹脂系のシリル化ウレタン接着剤により構成されているのが好ましい。これにより、硬化時にガスが発生するのを防止することができる。特に、ハーフミラー層30は、ガスバリア性が比較的高いため、接着剤層40に気泡の残存が発生しやすいが、シリル化ウレタン樹脂系の接着剤を用いた場合、この気泡の残存を防止することができる。
【0070】
接着剤層40の厚さは、特に限定されず、例えば、1μm以上300μm以下であるのが好ましく、5μm以上200μm以下であるのがより好ましい。
【0071】
このような接着剤層40により、第2基材20とハーフミラー層30とを良好に接合することができるとともに、後述する本発明の効果を十分に発揮することができる。
【0072】
以上説明したような光学性積層体100では、ハーフミラー層30が表面(光学性積層体100の上面または下面)に露出していないため、ハーフミラー層30が摩耗したり、傷付いたりするのを防止することができる。よって、優れた光学特性を長期にわたって発揮することができる。
【0073】
なお、光学性積層体100の総厚は、特に限定されないが、0.1mm以上2.0mm以下であるのが好ましく、0.12mm以上1.8mm以下であるのがより好ましい。これにより、レンズ4の湾曲面に確実に追従して貼着することができる。
【0074】
また、接着剤層40を第1接着剤層としたとき、第1接着剤層と第2基材20との間に偏光層および第2接着剤層を設けてもよい。この場合、光学性積層体100は、第2基材20、第2接着剤層、偏光層、接着剤層40、ハーフミラー層30および第1基材10の順で積層される。偏向膜を設けることにより、光学性積層体100に偏光機能を付与することができる。
【0075】
上記偏光層は、入射光(偏光していない自然光)から、所定の一方向に偏光面をもつ直線偏光を取出す機能を有している。これにより、光学性積層体100を介して目に入射する入射光は、偏光されたものとなる。
【0076】
偏光層の偏光度は、特に限定されないが、例えば、50%以上、100%以下であるのが好ましく、80%以上、100%以下であるのがより好ましい。また、偏光層の可視光線透過率は、特に限定されないが、例えば、5%以上60%以下であるのが好ましく10%以上50%以下であるのがより好ましい。
【0077】
このような偏光層の構成材料としては、上記機能を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、部分ホルマール化ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分ケン価物等で構成された高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着、染色させ、一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。
【0078】
これらの中でも、偏光層は、ポリビニルアルコール(PVA)を主材料とした高分子フィルムに、ヨウ素または二色性染料を吸着、染色させ、一軸延伸したものが好ましい。ポリビニルアルコール(PVA)は透明性、耐熱性、染色剤であるヨウ素または二色性染料との親和性、延伸時の配向性のいずれもが優れた材料である。したがって、PVAを主材料とする偏光層は、耐熱性に優れたものとなるとともに、偏光能に優れたものとなる。
【0079】
なお、上記二色性染料としては、例えばクロラチンファストレッド、コンゴーレッド、ブリリアントブルー6B、ベンゾパープリン、クロラゾールブラックBH、ダイレクトブルー2B、ジアミングリーン、クリソフェノン、シリウスイエロー、ダイレクトファーストレッド、アシドブラックなどが挙げられる。
【0080】
この偏光層の厚さは、特に限定されず、例えば、5μm以上60μm以下であるのが好ましく、10μm以上40μm以下であるのがより好ましい。
【0081】
次に、光学性積層体100を備える光学部品の製造方法(本発明の光学部品の製造方法)について説明する。
【0082】
図4は、本発明の光学部品の製造方法(第1実施形態)を説明するための断面図であって、用意工程を示す図である。図5は、本発明の光学部品の製造方法(第1実施形態)を説明するための断面図であって、ハーフミラー層形成工程を示す図である。図6は、本発明の光学部品の製造方法(第1実施形態)を説明するための断面図であって、第1接合工程を示す図である。図7は、本発明の光学部品の製造方法(第1実施形態)を説明するための断面図であって、第1接合工程を示す図である。図8は、本発明の光学部品の製造方法の第2接合工程に用いる光学部品製造装置(第1実施形態)を示す断面図である。図9は、本発明の光学部品の製造方法の第2接合工程を行っている状態を示す拡大模式断面図である。図10は、従来の製造方法でレンズと光学性積層体とを接合している状態を示す拡大模式断面図である。
【0083】
まず、光学部品の製造方法に用いる光学部品製造装置について説明する。
図8に示す光学部品製造装置400は、樹脂供給部500と、金型600とを有している。樹脂供給部500には、前述したポリカーボネートが充填されている。金型600は、底面611を有するキャビティー610と、キャビティー610の内外を連通する供給口620と、を有する。また、金型600は、上部材630と下部材640とで構成され、これらを組立てた組立状態において、光学部品製造装置400を画成する金型600が構成される。
【0084】
本発明の光学部品の製造方法は、用意工程と、ハーフミラー層形成工程と、第1接合工程と、第2接合工程と、を有している。
【0085】
(1)用意工程
まず、図4に示すように、第1基材10を用意する。第1基材10は、例えば押出成形により製造することができる。また、図示はしていないが、本工程では、第2基材20や硬化後に接着剤層40となる液状の接着剤40A等も用意してもよく、後の工程を行う際に適宜用意してもよい。
【0086】
また、液状の接着剤40Aとしては、前述したようなもの挙げられる。また、液状の接着剤40Aの粘度は、0.01Pa・s以上1000Pa・s以下であるのが好ましく、0.1Pa・s以上500Pa・s以下であるのがより好ましい。これにより、厚さの制御が容易となる。
【0087】
(2)ハーフミラー層形成工程
まず、図5に示すように、第1基材10の一方の面上に高屈折率層31および低屈折率層32を順次積層する。これにより、第1基材10とハーフミラー層30とが積層された第1積層体100Aを得ることができる。
【0088】
この積層方法としては、蒸着法やスパッタリング法等の任意の方法を用いることができる。
【0089】
また、図示の構成では、ハーフミラー層30は、高屈折率層31および低屈折率層32が1層ずつ積層された2層構成であるが、3層以上積層してもよい。
【0090】
また、第1基材10の一方の面(ハーフミラー層30を形成する面)上に、前述したような下地層を形成してもよい。
【0091】
(3)第1接合工程
次に、図6に示すように、ハーフミラー層30の一方の面上に、接着剤40Aを塗工する。これにより、ハーフミラー層30と接着剤40Aとが積層された第2積層体100Bを得ることができる。また、接着剤40Aの塗工した厚さ、すなわち、乾燥前の厚さ(平均厚さ)は、1μm以上300μm以下であるのが好ましく、5μm以上100μm以下であるのがより好ましい。これにより、接着剤40Aを乾燥させた後、上述したような厚さを有する接着剤層40を得ることができる。
【0092】
次いで、乾燥させる前に、接着剤40Aと第2基材20とが接触するように、第1積層体100Aと第2積層体100Bとを積層する。そして、積層した状態で接着剤40Aを乾燥させることにより、図7に示すように、光学性積層体100を得ることができる。
【0093】
このように、第1接合工程では、ハーフミラー層30と第2基材20とを接着剤層40を介して接合する。これにより、ハーフミラー層30の両面を、第1基材10および第2基材20で保護する構成とすることができる。また、接着剤40Aを用いて第2基材20の接合を行うため、ハーフミラー層30に過剰な熱を加えることなく前記接合を行うことができる。よって、ハーフミラー層30が第1接合工程で損傷するのを防止または抑制することができる。
【0094】
(4)第2接合工程
そして、図8に示すように、金型600のキャビティー610内の底面611に光学性積層体100を配置する。この際、第1基材10が底面611と接触する向きで光学性積層体100を配置する。そして、図8に示すように、溶融した状態のレンズ形成材料4Aを供給口620(図8参照)から流し込む。そして、レンズ形成材料4Aを硬化させることにより、レンズ4と光学性積層体100とが溶接されて、光学部品を製造することができる。
【0095】
ここで、溶融した状態のレンズ形成材料4Aは、一般的に、温度は、180℃以上350℃以下程度であり、粘度は、100Pa・s以上10000Pa・s以下程度であり、圧力は1MPa以上200MPa以下程度で流入する。このようなレンズ形成材料4Aが流し込まれた際、図10に示すように、第2基材20が省略された光学性積層体100’では、ハーフミラー層30がキャビティー610内に臨んでいるため、流入してきた高温のレンズ形成材料4Aによって、ハーフミラー層30が剥離してしまったり、ハーフミラー層30が変形してしまったりする。この場合、得られた光学部品では、光学多層膜が剥離してしまったり、光学多層膜が変形してしまったりするおそれがある。このようなハーフミラーが損傷した部分では、所望の光学特性が得られず、光学特性が低下してしまう。また、このようなレンズ形成材料4Aの流入による、ハーフミラー層30の損傷を防ぐために、ハーフミラー層30が底面611側に位置するように光学性積層体100’をキャビティー610内に配置することも考えられるが、この場合、製造後にハーフミラー層30が表側に露出することとなり、ハーフミラー層30を保護することができない。
【0096】
このようなことを鑑みて、本発明では、前述したように、キャビティー610内の底面611に光学性積層体100を配置する際、第1基材10が底面611と接触する向きで光学性積層体100を配置する。これにより、図9に示すように、第2基材20が、流入してきたレンズ形成材料4Aからハーフミラー層30を保護することができる。すなわち、第2基材20がハーフミラー層30を覆っているため、ハーフミラー層30とレンズ形成材料4Aが接触するのを防止することができる。よって、製造時にハーフミラー層30を保護することができる。また、製造後も、図3に示すように、ハーフミラー層30が表面(光学性積層体100の上面または下面)に露出していないため、ハーフミラー層30が保護され、摩耗したり、傷付いたりするのを防止することができる。よって、優れた光学特性を長期にわたって発揮することができる。以上より、本発明によれば、製造時および製造後にハーフミラー層30を保護することができ、優れた光学特性を有することができる。
【0097】
レンズ形成材料4Aの融点は、200℃以上280℃以下であるのが好ましく、230℃以上270℃以下であるのがより好ましい。これにより、製造時にレンズ形成材料4Aの熱により光学性積層体100が変形したりするのを防止することができる。よって、ハーフミラー層30をより確実に保護することができる。
【0098】
また、第2基材20の融点は、レンズ形成材料4Aの融点と同じであってもよく、異なっていてもよいが、レンズ形成材料4Aの融点よりも高いのが好ましい。これにより、製造時にレンズ形成材料4Aの熱により光学性積層体100が変形したりするのを防止することができる。よって、ハーフミラー層30をより確実に保護することができる。
【0099】
以上説明したように、本発明の光学部品の製造方法は、光透過性を有するレンズ4と、光透過性を有する第1基材10および第2基材20と、これらの間に位置し、入射する光の一部を透過し、残部を反射させるハーフミラー層30と、を有する光学性積層体100と、を備える光学部品を製造する光学部品の製造方法であって、第1基材10にハーフミラー層30を積層するハーフミラー層形成工程と、ハーフミラー層30の第1基材10とは反対の面側に第2基材20を接合する第1接合工程と、第2基材20のハーフミラー層30とは反対の面側にレンズ4となる樹脂材料を溶融して接合する第2接合工程と、を有する。
【0100】
これにより、図9に示すように、第2基材20が、流入してきたレンズ形成材料4Aからハーフミラー層30を保護することができる。すなわち、第2基材20がハーフミラー層30を覆っているため、ハーフミラー層30とレンズ形成材料4Aが接触するのを防止することができる。よって、製造時にハーフミラー層30を保護することができる。また、製造後も、図3に示すように、ハーフミラー層30が表面(光学性積層体100の上面または下面)に露出していないため、ハーフミラー層30が保護され、摩耗したり、傷付いたりするのを防止することができる。よって、優れた光学特性を長期にわたって発揮することができる。以上より、本発明によれば、製造時および製造後にハーフミラー層30を保護することができ、優れた光学特性を有することができる。
【0101】
以上、本発明の光学部品の製造方法を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、光学性積層体の製造装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0102】
また、本発明の光学部品の製造方法の各工程は、同様の機能を発揮し得る任意の工程と置換することができる。また、任意の工程が付加されていてもよい。
【0103】
また、光学性積層体は、自動車、オートバイ、鉄道等の車両や、航空機、船舶、住宅等の窓部材に積層して用いることもできる。
【0104】
また、前記実施形態では、ハーフミラー層は、2層である場合について説明したが、本発明ではこれに限定されず、1層または3層以上であってもよい。
【符号の説明】
【0105】
100 光学性積層体
100’ 光学性積層体
100A 第1積層体
100B 第2積層体
1 サングラス
1’ サンバイザー
2 フレーム
3 光学性積層体付レンズ
4 レンズ
4A レンズ形成材料
5 装着部
6 ツバ
7 光透過性部材
10 第1基材
20 第2基材
21 リム部
22 ブリッジ部
23 テンプル部
24 ノーズパッド部
30 ハーフミラー層
31 高屈折率層
32 低屈折率層
40 接着剤層
40A 接着剤
400 光学部品製造装置
500 樹脂供給部
600 金型
610 キャビティー
611 底面
620 供給口
630 上部材
640 下部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10