特開2020-176630(P2020-176630A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-176630(P2020-176630A)
(43)【公開日】2020年10月29日
(54)【発明の名称】空気圧縮機
(51)【国際特許分類】
   F04B 41/02 20060101AFI20201002BHJP
   F04B 39/00 20060101ALI20201002BHJP
【FI】
   F04B41/02 A
   F04B39/00 106Z
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-134742(P2020-134742)
(22)【出願日】2020年8月7日
(62)【分割の表示】特願2018-166424(P2018-166424)の分割
【原出願日】2014年3月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小堀 賢志
(72)【発明者】
【氏名】西河 智雅
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】根内 拓哉
【テーマコード(参考)】
3H003
3H076
【Fターム(参考)】
3H003AA02
3H003AB07
3H003AC02
3H003CF01
3H003CF07
3H076AA04
3H076AA12
3H076AA34
3H076AA35
3H076BB31
3H076BB36
3H076BB43
3H076CC81
3H076CC98
(57)【要約】
【課題】作業者が、空気圧縮機を設置した場所まで移動することなく、作業を行っているその場で空気圧縮機を遠隔操作可能にする技術を提供する。
【解決手段】圧縮空気を空気工具へ供給する本体部100と、前記本体部100を遠隔操作するための操作部6と、を有する空気圧縮機101であって、前記操作部6は、前記本体部100との間で無線信号を送受信する操作部側通信部を有し、前記本体部100は、前記操作部6との間で無線信号を送受信する本体部側通信部と、前記操作部6が着脱される取付部とを有する空気圧縮機101。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮空気を生成する圧縮機部と、
前記圧縮機部を駆動するモータと、
前記圧縮機部によって生成された圧縮空気を貯留するタンクと、
前記モータの駆動を制御する制御部と、
無線信号を送受信する本体部側通信部と、
を備え、
前記制御部は、前記モータの回転数を制御する複数の運転モードを有する、空気圧縮機であって、
前記本体部側通信部は、前記タンク内の圧力及び運転モード選択ボタンを表示可能な操作部と無線信号を送受信可能であって、
前記操作部の前記運転モード選択ボタンが操作されたことを前記本体部側通信部が受信すると、前記制御部が前記運転モードを切り替える、空気圧縮機。
【請求項2】
前記タンクに貯留された圧縮空気を取り出すための圧縮空気取出口と、
前記タンクと前記圧縮空気取出口との間に設けられた減圧弁と、をさらに備え、
前記制御部は、前記操作部に入力された情報を基に前記減圧弁を制御する、請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項3】
前記操作部は、前記モータを駆動又は停止させるためのオンオフボタンを表示する、請求項1又は2に記載の空気圧縮機。
【請求項4】
前記操作部は、前記タンク内圧力をデジタル表示する、請求項1に記載の空気圧縮機。
【請求項5】
前記制御部は、前記空気圧縮機の累積の運転情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記本体部側通信部は、前記記憶部に記憶された運転情報に基づく信号を前記操作部に送信し、
前記操作部は、前記累積の運転情報に基づく情報を表示する、請求項1から4の何れか一項に記載の空気圧縮機。
【請求項6】
前記制御部は、前記操作部との通信状態として、前記操作部による操作を可能とするロック解除状態と、前記操作部による操作を不可とするロック状態とを備え、
前記本体部側通信部は、前記制御部を前記ロック状態から前記ロック解除状態とするロック解除情報を前記操作部から受信し、
前記制御部は、受信した前記ロック解除情報と前記制御部の記憶部に記憶されたロック解除情報とが一致するか否か判定し、前記受信したロック解除情報と前記記憶部に記憶されたロック解除情報とが一致すれば、前記ロック状態を解除し、前記ロック解除情報は、
複数の入力を組み合わせることで構成されるパスワードとされ、
前記操作部は、前記複数の入力を可能とする複数の入力ボタンを表示可能とされる、請求項1から5の何れか一項に記載の空気圧縮機。
【請求項7】
前記操作部は、前記制御部との通信状態が前記ロック状態にあるとき、前記複数の入力ボタンを表示し、前記制御部との通信状態が前記ロック解除状態にあるとき、前記複数の入力ボタンの表示が切り替えられ、前記タンク内の圧力及び前記運転モード選択ボタンを表示する、請求項6に記載の空気圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ駆動によって作動する空気圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
建築現場等の作業現場においては、切削、釘打ち、ネジ打ちなどの作業を行うために、モータや圧縮空気を駆動エネルギーとした空気工具が広く使われている。圧縮空気を駆動源とした主たるものとしてエアインパクトドライバや釘打機、ネジ打機などが挙げられる。そして、作業現場において圧縮空気を駆動源とする空気工具は、空気圧縮機から圧縮空気が供給される。
【0003】
一般に、空気圧縮機は、モータの回転運動が、クランク軸を介してシリンダ内のピストンの往復運動に変換され、ピストンの往復運動によってシリンダの吸気弁から吸い込んだ空気を圧縮するように構成される。そして、シリンダ内で圧縮された圧縮空気はシリンダの排気弁からパイプを通して空気タンクに吐出され、空気タンク内に貯留される。
【0004】
また、空気圧縮機としては、可搬型のものが広く用いられている。例えば、特許文献1に記載されるような往復動式の空気圧縮機が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−300996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
可搬型の空気圧縮機は、建築現場に持ち込んで使用されることが比較的多い。そして、空気圧縮機を下層階や仮設の電源などの近傍に置き、上層階などにて空気工具を用いて作業することがある。そのため、空気圧縮機は、作業者が実際に作業を行う場所から数メートル〜数十メートル離れた場所に設置されることがある。特許文献1に記載された空気圧縮機では、被作業材によって異なる条件の作業を行う場合や空気圧縮機の駆動モードなどを変える場合、再起動の動作などが生じた場合は、作業者は、現場での作業を中断し、空気圧縮機が設置された場所まで移動しなければ空気圧縮機を操作できないという問題があった。また、作業者と離れた場所に空気圧縮機を設置することから、盗難などの対策が十分ではないという問題も有している。
【0007】
本発明の目的は、作業者が、空気圧縮機を設置した場所まで移動することなく、作業を行っているその場で空気圧縮機を遠隔操作可能にする技術を提供することである。また、盗難などの防止に寄与する構成からなる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
【0009】
本発明の一実施の形態は、圧縮空気を空気工具へ供給する本体部と、前記本体部を遠隔操作するための操作部と、を有する空気圧縮機であって、前記操作部は、前記本体部との間で無線信号を送受信する操作部側通信部を有する。また、前記本体部は、前記操作部との間で無線信号を送受信する本体部側通信部と、前記操作部が着脱される取付部とを有する。
【発明の効果】
【0010】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0011】
本発明の代表的な実施の形態によれば、作業者が、空気圧縮機を設置した場所まで移動することなく、作業を行っているその場で空気圧縮機を遠隔操作できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態1における空気圧縮機の外観の一例を示す斜視図である。
図2図1に示す空気圧縮機の平面側の構造の一例を示す断面図である。
図3図1に示す空気圧縮機の構造の一例を示す側面図である。
図4図1に示す空気圧縮機に取り付けられた操作部およびその周辺の構造の一例を示す側面図である。
図5】本発明の実施の形態1における操作部に表示されるパスワード入力画面の例を示す図である。
図6】本発明の実施の形態1における操作部に表示される運転切替画面の例を示す図である。
図7】本発明の実施の形態1における操作部に表示される圧力表示画面の例を示す図である。
図8】本発明の実施の形態2における空気圧縮機の平面側の構造の一例を示す断面図である。
図9】本発明の実施の形態2における操作部に表示される圧力表示画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0014】
本発明の実施の形態1における空気圧縮機は、圧縮空気を空気工具へ供給する本体部と、本体部を遠隔操作するための専用端末である操作部と、を有する。また、操作部は、使用される空気工具に係る条件(使用される空気工具に対応する空気取出圧力など)の入力を受け付ける。また、操作部の操作部側通信部と本体部の本体部側通信部との間で無線信号が送受信される。そして、運転モードや、タンク内の空気圧力などの本体情報を、作業者の近傍にある操作部へ送信する。これにより、空気圧縮機の本体部が設置された場所ま
で移動することなく、空気圧縮機の状態を確認可能にし、また、空気圧縮機を遠隔操作可能になる。
【0015】
なお、本発明の実施の形態は、以降に説明する空気圧縮機に替えて発電機や変電機など、電動工具に電力を供給する電力供給機に適用するようにしても良い。
【0016】
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1を、図1図7を用いて説明する。
【0017】
図1図3に示す実施の形態1における空気圧縮機101は、圧縮空気を空気工具へ供給する本体部100と、本体部100を遠隔操作するための専用端末である操作部6とを有する。
【0018】
本体部100は、駆動源であるモータ2と、モータ2により駆動され圧縮空気を生成する圧縮機構部3と、圧縮空気を貯留するタンク部4と、モータ2の動作を制御する制御基板5と、タンク部4に貯留された圧縮空気を取り出すための圧縮空気取出口11と、空気工具の駆動に適した空気取出圧力へと減圧調整するための機構である減圧弁12と、空気圧縮機を把持し運搬するためのハンドル14と、床面に対し空気圧縮機101を支持するためのマウント部材7とを有する。
【0019】
タンク部4は、2本のタンク41とこれら2本のタンク41を結合するフレーム(不図示)とから構成される。ハンドル14は、タンク部4の2本のタンク41を結合するフレームに固定される。また、カバー8はハンドル14に固定される。
【0020】
操作部6は、タッチパネル61と、操作部側通信部(後述、図4)とを有する。また、操作部6は、操作部制御回路(不図示)上に記憶部(不図示)を有する。なお、本体部100の操作部6の近傍には、本体のメインの電源供給を制御する電源スイッチ15が設けられている。
【0021】
タッチパネル61は、画面表示を行う。また、タッチパネル61は、ユーザからのタッチ操作を受け付ける。詳細には、タッチパネル61は、画面表示領域に対するタッチ操作を検出し、操作部6は、タッチ操作を受け付けた位置に対応する処理を実行する。
【0022】
電源スイッチ15は、電源コード16より空気圧縮機101に供給される商用交流電源をオン、オフする。操作部6が、本体部100に取り付けられた状態で電源スイッチ15が操作を受け付け商用交流電源がオンされることで、操作部6、制御基板5およびモータ2などに電源供給される。
【0023】
モータ2は、回転子21と、固定子22と、回転軸23とから構成される。そして、回転動作は制御基板5によって制御される。また、回転軸23の一端には冷却用のファン24が取り付けられている。
【0024】
圧縮機構部3は、クランクケース31と、低圧側ピストン33bを有する低圧側コンロッド34bと、高圧側ピストン33aを有する高圧側コンロッド34aと、低圧側シリンダ35bと、高圧側シリンダ35aで構成される。
【0025】
また、低圧側ピストン33bと低圧側シリンダ35bとにより低圧側圧縮室36bが形成される。さらに、高圧側ピストン33aと高圧側シリンダ35aとにより高圧側圧縮室36aが形成される。
【0026】
高圧側圧縮室36aおよび低圧側圧縮室36bの上壁部には、高圧側圧縮室36aおよび低圧側圧縮室36b内に空気を流入させるため吸気弁(不図示)と、圧縮した空気を流出させるための吐出弁(不図示)とが設けられる。そして、吸気弁および吐出弁は、一方向のみに空気を流す逆止弁としての機能を有する。
【0027】
低圧側圧縮室36bの吸気弁側には吸気通路(不図示)が接続され、低圧側圧縮室36bの吐出弁側と高圧側圧縮室36aの吸気弁側は配管9aにより連通されている。高圧側圧縮室36aの吐出弁側は配管9bによりタンク部4に連通されている。
【0028】
低圧側コンロッド34bおよび高圧側コンロッド34aの内側には、それぞれベアリング37を介して低圧側クランクアーム37bおよび高圧側クランクアーム37aが配設されている。低圧側クランクアーム37bおよび高圧側クランクアーム37aは回転軸23に対して偏芯して取り付けられ、回転軸23の回転運動を低圧側ピストン33bおよび高圧側ピストン33aの往復運動に変換している。また、回転軸23には、クランクアームやピストンのアンバランス荷重を相殺させる為のバランサ38が配設される。圧縮機構部3は、タンク部4の2本のタンク41を結合するフレーム(不図示)に対して、弾性部材(不図示)を介して弾性的に結合される。
【0029】
圧縮空気を貯留するタンク部4は、例えば並行に配置された一対の円筒状のタンク41をフレーム(不図示)により結合して構成される。またタンク部4は、配管9cを介して圧縮機構部3と接続される。また、タンク部4の一部には安全弁(不図示)が取り付けられており、タンク部4内の空気圧力が異常に高くなったときに、その圧縮空気の一部を外部に吐出させている。
【0030】
タンク部4には、一対の圧縮空気取出口11が設けられており、圧縮空気取出口11の各々には、ホースを介して釘打機などの空気工具(不図示)が接続される。
【0031】
圧縮空気取出口11側とタンク部4の間には、減圧弁12がそれぞれ設けられており、タンク部4内部の空気圧力を、空気工具の駆動に適した空気取出圧力に減圧して取り出す機能を持つ。
【0032】
圧縮空気取出口11の近傍には圧力計13が取り付けられており、圧縮空気取出口11から取り出す空気取出圧力をモニタできるように構成されている。
【0033】
次に、空気圧縮機101による圧縮空気の生成工程について概略的に説明する。
【0034】
モータ2の回転運動は回転軸23へ伝達され、低圧側クランクアーム37bおよび高圧側クランクアーム37aを回転させる。また、低圧側クランクアーム37bが偏芯して回転することにより、低圧側シリンダ35bに内接する低圧側ピストン33bの往復運動に変換される。同様に、高圧側クランクアーム37aが偏芯して回転することにより高圧側シリンダ35aに内接する高圧側ピストン33aの往復運動に変換される。
【0035】
高圧側ピストン33aおよび低圧側ピストン33bが高圧側シリンダ35aおよび低圧側シリンダ35b内の上死点から下死点へ下降運動する吸い込み工程において、外部空気が高圧側圧縮室36aおよび低圧側圧縮室36b内に吸い込まれる。一方、高圧側ピストン33aおよび低圧側ピストン33bが高圧側シリンダ35aおよび低圧側シリンダ35b内の下死点から上死点へ上昇運動する圧縮工程においては、高圧側ピストン33aおよび低圧側ピストン33bが高圧側圧縮室36aおよび低圧側圧縮室36b内の空気を圧縮し、圧縮空気を生成する。
【0036】
なお、低圧側ピストン33bが上死点の時、高圧側ピストン33aは下死点にあり、低圧側ピストン33bが下死点の時、高圧側ピストン33aは上死点にある。すなわち、低圧側が圧縮工程の際は高圧側が吸気工程となり、低圧側が吸気工程の際は高圧側が圧縮工程となる。低圧側圧縮室36bと高圧側圧縮室36aおよびタンク部4は配管9cを介して接続されている。
【0037】
まず、吸気通路(不図示)から流入した空気が、低圧側圧縮室36bにて、約0.7Mpaまで圧縮される。次に、低圧側圧縮室36bにて圧縮された圧縮空気が高圧側圧縮室36aにて、約4.5Mpaまで圧縮され、タンク部4に吐出される。以上の工程を繰り返すことによりタンク部4に所定の圧縮空気が貯留される。空気工具などを駆動する空気圧縮機101は、上述の様に二段階の圧縮工程により昇圧する。
【0038】
ここで、上述した高圧側ピストン33aおよび低圧側ピストン33bの往復運動に起因して圧縮機構部3が振動する。そして、圧縮機構部3の振動がタンク部4に伝達することにより、空気圧縮機101全体が振動する。そして、弾性体からなる4個のマウント部材7が空気圧縮機101を支持することで、床面への振動の伝達を低減している。また、圧縮機構部3の振動は、カバー8を介して操作部6にも伝達される。
【0039】
実施の形態1では、図4に示されるように、カバー8の上面の一部(制御基板5の上方の領域)に操作部6が着脱される取付部81が形成される。
【0040】
また、弾性部材(例えば、ゴム、スポンジ)である一対の保持部90が、取付部81の長手方向に、対向して取り付けられる。詳細には、保持部90が有する嵌合部91は、取付部81の底面に形成される孔82を介してカバー8の内側へ挿入された状態で、カバー8と嵌合する。これによって、保持部90は、取付部81に取り付けられる。なお、保持部90の一部を弾性部材で形成するようにしても良い。例えば、嵌合部91を弾性部材で形成するようにしても良い。
【0041】
各保持部90が有する爪部93は、操作部6が押し付けられることで、弾性変形し、操作部6の各側面が、各保持部90の側面部92と接触した状態になる。その後、爪部93が、復元力によって元の形態に戻る。爪部93が弾性変形した後に、復元力によって元の形態に戻ることで、操作部6は、保持部90に着脱自在に保持される。なお、操作部6は、タッチパネル61が上方に向けられた状態で保持部90によって保持される。
【0042】
操作部6が、弾性部材の保持部90によって保持されることで、操作部6に伝達される振動は、保持部90によって吸収される。これにより、操作部6に伝達される振動が低減され、振動による操作部6が故障する可能性を低減できるようになる。なお、一対の保持部90を取付部81の短手方向に、対向して取り付けるようにしても良い。また、保持部90を取付部81の内周を囲って取り付けるようにしても良い。
【0043】
また、図4に示されるように、取付部81の上方を覆う取付部カバー83が、取付部81の上方に開閉可能に設けられる。取付部カバー83は、透明体である。これによって、取付部81の上方を取付部カバー83が覆う状態(取付部カバー83が閉状態)であっても、作業者は、取付部81に取り付けられた操作部6のタッチパネル61に表示される情報を視認できる。なお、取付部カバー83が、取付部81の上方を覆わない状態(取付部カバー83開状態)の時に、操作部6は、取付部81から着脱される。
【0044】
本体部側通信部70は、制御基板5に設けられる。本体部側通信部70は、操作部6との間で無線信号を送受信する。本体部側通信部70は、無線信号を送受信するアンテナが形成される送受信部70aを有する。本体部側通信部70と、送受信部70aとは接続ケ
ーブル71で電気的に接続される。そして、送受信部70aが受信した無線信号は接続ケーブルを介して本体部側通信部70へと入力される。また、本体部側通信部70から出力される無線信号は、送受信部70aから送信される。
【0045】
なお、送受信部70aは、本体部側通信部70上に搭載されていても良い。また、送受信部70aは、ハンドル部14の内部に設けられるようにしても良い。また、送受信部70aは、ハンドル部14から露出するように取り付けられるようにしても良い。さらに、また、本体部側通信部70は、ノイズの影響が少ない位置に設けられるようにしても良い。具体的には、本体部側通信部70は、本体部100の電源(不図示)から整流回路(不図示)までの間から離れた位置に設けられるようにしても良い。また、本体部側通信部70は、力率改善回路(不図示)、インバータ回路(不図示)や、モータ2から離れた位置に設けられるようにしても良い。
【0046】
操作部6は、操作部側通信部200を有する。操作部側通信部200は、本体部100との間で無線信号を送受信する。これによって、操作部6と本体部100との間で、無線通信を介した無線信号が送受信される。ここで無線通信とは、既存の任意の無線通信規格・手段を採用することが可能であり、一例を挙げれば、Bluetooth(登録商標)、無線LAN規格、携帯電話網の3G回線、赤外線、Zigbee(登録商標)、アナログ方式無線通信などが挙げられる。なお、操作部6と本体部100とが有線通信を介して通信するようにしても良い。
【0047】
操作部6は、取付部81に取り付けられた状態で本体部100から電力が供給される。取付部81には、電力供給部(不図示)が設けられる。また、操作部6には、電力被供給部(不図示)が設けられる。そして、取付部81の電力供給部と操作部6の電力被供給部とが接触することで、本体部100から操作部6の電源(充電式バッテリ)へ電力が供給される。そして、操作部6の電源は、本体部100の電力供給部から電力が供給されることで充電される。なお、操作部6の電源は、取付部81に取り付けられた状態で、本体部100から非接触で電力が供給されることで、充電されるようにしても良い。非接触で電力が供給されることで、電力被供給部および電力供給部が不要になり、粉塵が電力被供給部および電力供給部に付着することがなくなる。また、操作部6は、自らに挿入される電池から供給される電力で稼働するようにしても良い。
【0048】
本発明の空気圧縮機101を使用する際は、電源コード16を商用電源のコンセントに差し込み、操作部6を取付部81に取り付けた状態、あるいは、本体から取り外して作業者が所持している状態にて、電源スイッチ15をオンにする入力を受け付ける。電源スイッチ15をオンにする入力を受け付けると、タッチパネル61には、図5のようにパスワード入力画面が表示される。
【0049】
図5に示されるように、パスワード入力画面には、パスワードの入力を受け付ける複数の入力ボタン61aが表示される。入力ボタン61aが、作業者から入力を受け付け、パスワードが入力されると、操作部側通信部200は、入力されたパスワードを本体部100へ送信する。
【0050】
本体部側通信部70は、操作部側通信部200から送信されたパスワードを受信する。制御基板5は、操作部側通信部200が受信したパスワードと、記憶部(不図示)に記憶されたパスワードとを照合する。制御基板5が、入力されたパスワードと記憶部に記憶されたパスワードとが一致すると判定する場合、制御基板5は、空気圧縮機101が停止し、空気圧縮機101への操作がロックされたパスワードロック状態を解除する。これによって、空気圧縮機101の稼働が開始される。また、本体部側通信部70は、パスワードが正常に入力されたことを示す無線信号を操作部6へ送信する。
【0051】
本体部側通信部70から送信されたパスワードが正常に入力されたことを示す無線信号を操作部側通信部200が受信した場合、操作部6は、タッチパネル61に表示される画面を図6に示す運転切替画面へと切り替える。
【0052】
図6に示されるように、運転切替画面には、空気圧縮機101を起動させる入力を受け付けるONボタン61bと、空気圧縮機101を停止させる入力を受け付けるOFFボタン61cと、空気圧縮機101の運転モード(例えば、通常の運転モードや、モータ2の回転数を低下させることにより騒音を低減した静音モードなど)を選択するための入力を受け付けるモード選択ボタン61dとが表示される。
【0053】
ONボタン61bが、作業者から入力を受け付けると、操作部6は、本体部100のモータを駆動させる駆動要求信号を生成する。そして、操作部側通信部200は、生成された駆動要求信号を本体部100へ送信する。本体部側通信部70が、操作部6から送信された駆動要求信号を受信すると、制御基板5は、モータ2を駆動させる。
【0054】
OFFボタン61cが、作業者から入力を受け付けると、操作部6は、本体部100のモータ2の駆動を停止させる停止要求信号を生成する。そして、操作部側通信部200は、生成された停止要求信号を本体部100へ送信する。本体部側通信部70が、操作部6から送信された停止要求信号を受信すると、制御基板5は、モータ2を停止させる。
【0055】
空気圧縮機101のモータ2が駆動を開始すると、本体部側通信部70は、タンク41内の空気圧力を操作部6へ送信する。また、本体部側通信部70は、使用される空気工具の種類に応じた空気取出圧力を操作部6へ送信する。
【0056】
操作部6は、本体部100から送信された空気圧力と空気取出圧力とを受信する。そして、操作部6は受信した情報に基づいてタッチパネル61に、図7に示される圧力表示画面を表示させる。
【0057】
図7に示されるように圧力表示画面には、空気圧縮機101を起動させる入力を受け付けるONボタン61bと、空気圧縮機101を停止させる入力を受け付けるOFFボタン61cと、タンク41内の空気圧力を表示する空気圧力表示計61eと、空気取出圧力表示領域61fとが表示される。
【0058】
ここで、減圧弁12が操作されることで、使用される空気工具の種類に応じて空気取出圧力が調整される。そのため、減圧弁12が操作された場合、本体部側通信部70は、調整後の空気取出圧力を操作部6へ送信する。そして、タッチパネル61の空気取出圧力表示領域61fには、調整後の空気取出圧力が表示される。その後、圧縮空気取出口11に空気工具を接続することで、空気工具を使用した作業が行われる。
【0059】
なお、空気圧力表示計61eに表示される空気圧力は、数値をデジタル表示するようにしても良い。また、空気圧力を目盛りの間隔が細かいバーグラフ(例えば、1気圧を10個の目盛りとするバーグラフ)で表示するようにしても良い。
【0060】
作業終了後には、操作部6の電源スイッチ15は、作業者からオフにする入力を受け付ける。電源スイッチ15をオフにする入力を受け付けると、操作部6は、電源をオフさせる電源オフ要求信号を生成し、本体部100へ送信する。本体部側通信部70が、電源オフ要求信号を受信すると、制御基板5は、本体部100を空気圧縮機101の稼働が停止し、空気圧縮機101への操作がロックされたパスワードロック状態へと切り替える。なお、制御基板5は、所定間隔ごとに本体部100から操作部6までの距離を算出する。そ
して、制御基板5から、本体部100から操作部6までの距離が所定距離以上になったと判定する場合に、制御基板5は、本体部100をパスワードロック状態へと切り替える。
【0061】
パスワードロック状態へと切り替えられた後、作業者が、操作部6を持ち帰ることによって、操作部6の所有者以外が空気圧縮機101の稼働をできないため、空気圧縮機101の盗難防止効果を高めることができるようになる。また、従来利用されていた空気圧縮機101を駆動するための鍵よりも、操作部6は大きく紛失しにくいという利点がある。
【0062】
また、タッチパネル61に、時刻や、空気圧縮機101や空気工具の操作方法や、空気圧縮機101の消費電力や、空気圧縮機101が発生する騒音値などを表示させるようにしても良い。これにより、作業者にとって有用な情報を提供できるようになる。
【0063】
また、空気圧縮機101の記憶装置に空気圧縮機101の累積の駆動時間や圧縮空気の使用状況を記憶させ、空気圧縮機101のメンテナンス時期をタッチパネル61に表示させるようにしても良い。
【0064】
<実施の形態1の効果>
以上説明した実施の形態1によれば、操作部6が、本体部100との間で無線信号を送受信する操作部側通信部200を有し、本体部100が、操作部6との間で無線信号を送受信する本体部側通信部70を有することで、作業者が、空気圧縮機101を設置した場所まで移動することなく、作業を行っているその場で空気圧縮機101を遠隔操作できるようになる。さらに、本体部100が、操作部6が着脱される取付部81を有することで、作業者が取付部81から取り外された操作部6を持ち運ぶことで、空気圧縮機101が作業者以外の者に使用されることを防止できるようになる。そして、空気圧縮機101が盗難される可能性を低減できるようになる。
【0065】
また、操作部6が、画面表示を行い、ユーザからのタッチ操作を受け付けるタッチパネル61を有することで、作業者が、空気圧縮機101を設置した場所まで移動することなく、作業を行っているその場で空気圧縮機101の状態を確認可能になるとともに、空気圧縮機101を遠隔操作できるようになる。
【0066】
また、操作部6が着脱される取付部81が、本体部100の上面の一部に形成されることで、操作部6を取付部81から着脱しやすくなる。また、操作部6が取付部81に取り付けられた状態で、操作部6に表示される情報を確認しやすくなる。
【0067】
また、取付部81が、操作部6を着脱自在に保持する弾性部材の保持部90を有することで、本体部100から保持部90に取り付けられた操作部6へと伝達される振動を軽減できるようになる。そして、振動が伝達することで操作部6が故障する可能性を低減できるようになる。空気圧縮機101は、駆動中に発生する振動が多いため、弾性部材の保持部90を有することが特に有効である。
【0068】
また、取付部81の上方を覆う取付部カバー83を有することで、取付部81内に粉塵が入ることを防止できるようになる。ここで、空気圧縮機101は、粉塵が多く発生する場所に持ち込んで使用されることが多いため、取付部81の上方を覆う取付部カバー83を有することが特に有効である。また、取付部カバー83が透明体であることで、取付部カバー83が取付部81の上方を覆う状態でも、操作部6のタッチパネル61に表示された情報を視認できるようになる。
【0069】
[実施の形態2]
以下、本発明の実施の形態2を、実施の形態1と異なる点を主に図8および図9を用い
て説明する。まず、図8に示されるように、本実施の形態2が実施の形態1と異なる点は、実施の形態2の本体部は、減圧弁12を駆動可能な小型の圧力調整用モータ17を有している点である。そして、図9に示される圧力表示画面から受け付けた入力に応じて、圧力調整用モータ17を制御し、減圧弁12を駆動させることで空気取出圧力を調整させる点である。
【0070】
圧力調整用モータ17は、制御基板5に接続される。操作部6が空気取出圧力を変更させるための入力に応じて、制御基板5は、圧力調整用モータ17を制御し、空気取出圧力を、入力された空気取出圧力に調整する。
【0071】
図9に示されるように圧力表示画面には、使用される空気工具を選択するための空気工具選択ボタン61hを表示し、空気圧力表示計に使用圧力範囲61gが重畳表示される。
【0072】
この場合、空気工具選択ボタン61hが入力を受け付けることで、作業に使用される空気工具が選択される。また、操作部6は、各空気工具の使用圧力範囲を記憶しておき、選択された空気工具の使用圧力範囲61gを表示する。また、操作部6は、選択された空気工具の空気圧力へ、空気取出圧力を調整させる空気取出圧力調整信号を生成し、本体部100へ送信する。本体部側通信部70が、空気取出圧力調整信号を受信すると、制御基板5は、受信した空気取出圧力調整信号に基いて、圧力調整用モータ17を制御し、減圧弁12を駆動させることで、空気取出圧力を調整させる。
【0073】
なお、タッチパネル61は、使用圧力範囲61g以外の使用圧力範囲へ変更する入力を無効化する。これにより、使用圧力範囲以外の空気圧力へ、本体部100のタンク41の空気圧力が変更されることを防止できるようになる。
【0074】
本実施の形態では、作業者が直接操作部6に対して選択ボタンなどによって入力を行う方式を例示したが、該方式のみならず、例えば、空気工具に貼付したバーコードやICタグ(例えば、RFIDタグ)などの情報を操作部6に設けた撮像部(例えば、カメラ)や読み取り部(例えば、バーコードを読み取る読み取り部や、ICタグを読み取る読み取り部)にて読み取ることや、空気工具にICタグなどの通信部を設け、操作部6との間で無線通信を行う方式によって、作業に使用される空気工具の種類や条件などを入力する方式としてもよい。
【0075】
<実施の形態2の効果>
以上説明した実施の形態2によれば、操作部6が受け付けた入力に応じて、空気取出圧力を調整できるようになる。
【0076】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0077】
例えば、空気圧縮機が発電機である実施形態もある。
【符号の説明】
【0078】
2…モータ、3…圧縮機構部、4…タンク部、5…制御基板、6…操作部、7…マウント部材、8…カバー、9a,9b,9c…配管、11…圧縮空気取出口、12…減圧弁、13…圧力計、14…ハンドル、15…電源スイッチ、16…電源コード、17…圧力調整用モータ、21…回転子、22…固定子、23…回転軸、24…ファン、31…クランクケース、33a…高圧側ピストン、33b…低圧側ピストン、34a…高圧側コンロッド、34b…低圧側コンロッド、35a…高圧側シリンダ、35b…低圧側シリンダ、36
a…高圧側圧縮室、36b…低圧側圧縮室、37…ベアリング、37a…高圧側クランクアーム、37b…低圧側クランクアーム、38…バランサ、41…タンク、61…タッチパネル、61a…入力ボタン、61b…ONボタン、61c…OFFボタン、61d…モード選択ボタン、61e…空気圧力表示計、61f…空気取出圧力表示領域、61g…使用圧力範囲、61h…空気工具選択ボタン、70…本体部側通信部、70a…送受信部、71…接続ケーブル、81…取付部、孔…82、83…取付部カバー、90…保持部、91…嵌合部、92…側面部、93…爪部、100…本体部、101…空気圧縮機、200…操作部側通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9