特開2020-204348(P2020-204348A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-204348(P2020-204348A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】ねじ締結構造
(51)【国際特許分類】
   F16B 5/02 20060101AFI20201127BHJP
   F16B 43/00 20060101ALI20201127BHJP
   F16B 25/00 20060101ALI20201127BHJP
   F16B 37/04 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   F16B5/02 C
   F16B43/00 Z
   F16B25/00 Z
   F16B37/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-111382(P2019-111382)
(22)【出願日】2019年6月14日
(71)【出願人】
【識別番号】000006666
【氏名又は名称】アズビル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【弁理士】
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】北原 晴生
【テーマコード(参考)】
3J001
3J034
【Fターム(参考)】
3J001FA02
3J001GA06
3J001GB01
3J001HA02
3J001JA01
3J001JA03
3J001KA18
3J001KA19
3J001KA26
3J034AA07
(57)【要約】
【課題】ねじロック剤を使用することなく、ねじの緩みを抑えることができるねじ締結構造を提供する。
【解決手段】本体部材11に対して、回転部材12を、おねじ15を用いて締結するねじ締結構造において、本体部材11に設けられ、回転部材12を貫通したおねじ15がねじ込まれるめねじ部14aと、本体部材11に設けられ、めねじ部14aにねじ込まれたおねじ15によって、めねじが切られる下孔11cとを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部材に対して、被固定部材を、おねじを用いて締結するねじ締結構造において、
前記本体部材に設けられ、前記被固定部材を貫通したおねじがねじ込まれるめねじ部と、
前記本体部材に設けられ、前記めねじ部にねじ込まれたおねじによって、めねじが切られる孔とを備える
ことを特徴とするねじ締結構造。
【請求項2】
前記めねじ部は、
前記本体部材に嵌め込まれたインサートナットの中心孔に形成される
ことを特徴とする請求項1記載のねじ締結構造。
【請求項3】
おねじが貫通する座金を備え、
前記座金は、前記本体部材に嵌め込まれるDカット面を有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のねじ締結構造。
【請求項4】
前記被固定部材は、おねじを回転中心として回転する回転部材である
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のねじ締結構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、被固定部材をおねじを用いて締結するねじ締結構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本体部材に対して被固定部材をねじ締結する場合、締結したおねじが、緩んでしまうことが考えられる。このため、従来、ねじ締結構造では、例えば、おねじまたはねじ孔にねじロック剤を塗布することにより、当該おねじの緩みを防止している。特許文献1には、ねじロック剤を用いたねじ締結構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−237143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ねじ締結構造において、ねじロック剤を使用すると、おねじがねじロック剤によって固定されるため、当該ねじロック剤による固定後に、おねじの締め付け力を調整することができない。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ねじロック剤を使用することなく、おねじの緩みを抑えることができるねじ締結構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るねじ締結構造は、本体部材に対して、被固定部材を、おねじを用いて締結するねじ締結構造において、本体部材に設けられ、被固定部材を貫通したおねじがねじ込まれるめねじ部と、本体部材に設けられ、めねじ部にねじ込まれたおねじによって、めねじが切られる孔とを備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、ねじロック剤を使用することなく、おねじの緩みを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係るねじ締結構造の正面図である。
図2図1のA−A矢視断面図である。
図3図3Aはインサートナットが嵌め込まれた本体部材の縦断面図である。図3B図3Aの要部拡大図である。図3C図3AのB矢視図である。
図4】座金の外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
実施の形態1.
実施の形態1に係るねじ締結構造について、図1から図4を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係るねじ締結構造の正面図である。図2は、図1のA−A矢視断面図である。図3Aは、インサートナット14が嵌め込まれた本体部材11の縦断面図である。図3Bは、図3Aの要部拡大図である。図3Cは、図3AのB矢視図である。図4は、座金13の外観斜視図である。
【0011】
図1及び図2に示すように、実施の形態1に係るねじ締結構造は、本体部材11、回転部材12、座金13、及び、インサートナット14を備えている。このねじ締結構造は、本体部材11に対して、おねじ15を用いて、回転部材12を回転可能に支持するものである。また、ねじ締結構造は、ねじロック剤を使用することなく、おねじ15の緩みを防止するものである。
【0012】
本体部材11は、樹脂製である。図2図3Aから図3Cに示すように、本体部材11は、貫通孔11Aを備えている。貫通孔11Aは、2つの段差を有する段付き孔であって、座金嵌合用の嵌合孔11a、インサートナット嵌合用の嵌合孔11b、及び、セルフタッピング用の下孔11cから構成されている。この貫通孔11Aでは、嵌合孔11a、嵌合孔11b、及び、下孔11cの順で、各孔径が段階的に小さくなっている。
【0013】
座金13は、嵌合孔11a及び回転部材12の貫通孔12aに嵌め込まれており、インサートナット14は、嵌合孔11bに嵌め込まれている。そして、おねじ15は、嵌合孔11a及び貫通孔12aに嵌め込まれた座金13を貫通し、嵌合孔11bに嵌め込まれたインサートナット14、及び、下孔11cにねじ込まれる。ここで、おねじ15は、下孔11cにねじ込まれることにより、当該下孔11cに対して、自らめねじを切っていく。下孔11cの径寸法は、おねじ15の山径よりも小さく、且つ、谷径よりも大きくなるように設定されている。
【0014】
図1及び図2に示すように、回転部材12は、被固定部材であって、本体部材11に対して回転するものである。この回転部材12は、本体部材11と、この本体部材11の嵌合孔11aに嵌め込まれた座金13との間において、回転可能に挟み込まれている。座金13は、回転部材12の貫通孔12aを貫通して、本体部材11の嵌合孔11aに嵌め込まれている。
【0015】
図2及び図4に示すように、座金13の中心には、貫通孔13aが形成されている。座金13は、本体部材11の嵌合孔11aに嵌め込まれると、貫通孔13aが、嵌合孔11bに嵌め込まれたインサートナット14のめねじ部14aと同軸状となる。また、座金13は、Dカット面13bを有している。このDカット面13bは、嵌合孔11aに嵌め込まれることにより、座金13の本体部材11に対する回り止めの役割を果たしている。これにより、座金13は、回転部材12が回転しても、その回転に追従して、回転することはない。
【0016】
図2図3Aから図3Cに示すように、インサートナット14の中心孔には、めねじ部14aが形成されている。インサートナット14は、本体部材11の嵌合孔11bに嵌め込まれると、めねじ部14aが、下孔11cと同軸状となる。なお、めねじ部14aは、インサートナット14の中心孔に形成されているが、本体部材11の貫通孔11Aに直接に形成しても構わない。
【0017】
図2に示すように、おねじ15は、本体部材11に対して、回転部材12を回転可能に支持するものである。このおねじ15は、回転部材12側から本体部材11側に向けて挿入され、座金13の貫通孔13a及びインサートナット14のめねじ部14aに順にねじ込まれた後、下孔11cに到達する。これにより、回転部材12は、座金13及びおねじ15を回転中心として、回転する。おねじ15の締め付け力は、インサートナット14へのねじ込みによる締め付け力と、下孔11cへのねじ込みによる締め付け力との総和となる。
【0018】
従って、実施の形態1に係るねじ締結構造では、おねじ15のねじ込みによって、下孔11cにめねじ部を形成した分だけ、締め付け力(摩擦力)を増加させることができるので、おねじ15の回転部材12に対する締結力を向上させることができる。
【0019】
また、実施の形態1に係るねじ締結構造は、おねじ15のねじ込みによって、下孔11cにめねじ部を形成することによって、おねじ15の緩み防止を図っている。よって、実施の形態1に係るねじ締結構造では、ねじロック剤を使用していないため、おねじ15によって、下孔11cにめねじを切った後からでも、当該おねじ15の締め付け力を調整することができる。具体的には、おねじ15の締め付け力は、おねじ15を締め付ければ、大きくなり、おねじ15を緩めれば、小さくなる。
【0020】
なお、図2の例では、おねじ15は、下孔11cを貫通しているが、当該下孔11cを貫通していなくても構わない。更に、おねじ15の下孔11cへの締め付け力は、当該下孔11cの径寸法及び長さ(深さ)寸法に応じて決まるため、必要とする締め付け力に合わせて、その径寸法及び長さ寸法を調整すれば良い。例えば、並目M10ねじを使用する場合には、下孔11cの径寸法は、φ8.376〜10mmの間とする。
【0021】
実施の形態1に係るねじ締結構造では、おねじ15を、座金13の貫通孔13a、インサートナット14のめねじ部14a、及び、本体部材11の下孔11cの順に挿入しているが、下孔11cをインサートナット14の手前に設けても構わない。この場合、インサートナット14のめねじ部14aと、下孔11cのめねじ部とを、段差なく連続させるため、一旦、おねじ15を、インサートナット14側から座金13側に向けて挿入して、下孔11cにめねじ部を形成させた後、おねじ15を、座金13側からインサートナット14側に向けて挿入する。このように、インサートナット14の設置位置と下孔11cの設置位置とを入れ替えることにより、実施の形態1に係るねじ締結構造では、おねじ15の本体部材11からの突出量を抑えることができるので、おねじ15と他部材との干渉を抑えることができる。
【0022】
更に、実施の形態1に係るねじ締結構造は、被固定部材を、本体部材11に対して回転する回転部材12としているが、本体部材11に対して固定される固定部材であっても構わない。このような、固定部材であっても、例えば、振動環境下に設置されると、当該固定部材の振動に伴って、座金13が振動し、結果的に、おねじ15が緩む場合がある。
【0023】
以上より、実施の形態1に係るねじ締結構造は、本体部材11に対して、回転部材12を、おねじ15を用いて締結するねじ締結構造において、本体部材11に設けられ、回転部材12を貫通したおねじ15がねじ込まれるめねじ部14aと、本体部材11に設けられ、めねじ部14aにねじ込まれたおねじ15によって、めねじが切られる下孔11cとを備えている。これにより、実施の形態1に係るねじ締結構造は、ねじロック剤を使用することなく、おねじ15の緩みを抑えることができる。
【0024】
なお、本願発明は、その発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは、実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0025】
11 本体部材
11A 貫通孔
11a 嵌合孔
11b 嵌合孔
11c 下孔
12 回転部材
12a 貫通孔
13 座金
13a 貫通孔
13b Dカット面
14 インサートナット
14a めねじ部
15 おねじ
図1
図2
図3
図4