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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-24259(P2020-24259A)
(43)【公開日】2020年2月13日
(54)【発明の名称】画像形成装置およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/14 20060101AFI20200121BHJP
   G03G 15/16 20060101ALI20200121BHJP
【FI】
   G03G21/14
   G03G15/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2018-147667(P2018-147667)
(22)【出願日】2018年8月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 俊行
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 隆行
【テーマコード(参考)】
2H200
2H270
【Fターム(参考)】
2H200GA23
2H200GA34
2H200GB12
2H200JA02
2H200JC03
2H200JC19
2H200LA24
2H200PA11
2H200PB12
2H200PB13
2H270LA44
2H270LC12
2H270LD03
2H270MB28
2H270MB35
2H270MD12
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】印刷中断後に印刷を再開するまでの時間を短縮する技術を提供する。
【解決手段】画像形成装置が実行する処理は、制御装置が駆動ローラーの回転を制御するステップ(S1315)と、給紙情報が取得されていない場合には(ステップS1320にてNO)、転写ベルト上のトナー像の位置から同期開始位置までの第1方向における時間と、第2方向における時間とのうち、時間の短い回転方向に駆動ローラーを回転させるステップ(S1400)と、トナー像を用紙に転写する転写ローラーに、トナー像と用紙とが到達するタイミングが合うように、用紙の搬送を制御するステップ(S1325)とを含む。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
前記画像形成装置を制御する制御装置と、
前記画像形成装置内の用紙搬送経路の所定位置を、用紙が通過したか否かを検出する検出器とを備え、
前記制御装置は、
前記所定位置よりも前記用紙搬送経路の下流の位置に設けられ、前記所定位置を通過した前記用紙を搬送するタイミングローラーの回転を制御し、
像担持体で形成されたトナー像が転写される転写ベルトを張架し、前記トナー像が転写ベルトに転写されるときの回転方向である第1方向と、該第1方向とは反対の回転方向である第2方向とのいずれかの方向に回転して、前記転写ベルトを周回走行させる駆動ローラーの回転を制御し、
前記タイミングローラーの回転を制御することは、前記トナー像を前記用紙に転写する転写ローラーに、前記トナー像と前記用紙とが到達するタイミングが合うように前記用紙の搬送を制御し、
前記駆動ローラーの回転を制御することは、前記検出器が前記用紙の前記所定位置の通過を検出していない場合は、前記第1方向における前記転写ローラーを通過した前記トナー像の位置から、前記トナー像が到達することで前記用紙の搬送が実行される位置である同期開始位置までの時間である第1時間と、前記第2方向における前記トナー像の位置から前記同期開始位置までの時間である第2時間とのうち、時間の短い回転方向に前記駆動ローラーが回転するように制御する、画像形成装置。
【請求項2】
前記第2時間は、前記第1方向に回転する前記駆動ローラーが減速を開始してから停止するまでの時間、および、停止した後に前記第2方向への回転を開始してから予め定められた第1速度になるまでの時間と、前記第2方向に回転する前記駆動ローラーが減速を開始してから停止するまで時間、および、停止した後に前記第1方向への回転を開始してから予め定められた第2速度となるまでの時間とを含む、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記駆動ローラーの回転を制御することは、前記第1時間が前記第2時間よりも短い場合に、前記駆動ローラーを前記第1方向に回転させることにより、前記トナー像が前記同期開始位置よりも上流の停止判定位置に到達した時点で、前記検出器が前記用紙の前記所定位置の通過を検出していないときは、前記トナー像が前記同期開始位置と前記停止判定位置との間の一時停止位置に到達した時点で前記駆動ローラーの回転が停止し、停止した後に前記検出器が前記用紙の前記所定位置の通過を検出した時点で、前記駆動ローラーが前記第1方向に回転を開始するように制御する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記駆動ローラーの回転を制御することは、前記トナー像が前記停止判定位置に到達した時点で、前記検出器が前記用紙の前記所定位置の通過を検出しているときは、前記トナー像が前記一時停止位置を通過するように前記駆動ローラーの回転を制御する、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記駆動ローラーの回転を制御することは、前記第2時間が前記第1時間よりも短い場合に、前記駆動ローラーを前記第2方向に回転させることにより、前記トナー像が前記同期開始位置よりも上流の一時停止位置に到達した時点で、前記駆動ローラーの回転を停止させて、停止した後に前記検出器が前記用紙の前記所定位置の通過を検出した時点で、前記駆動ローラーが前記第1方向に回転を開始するように制御する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記駆動ローラーの回転を制御することは、前記像担持体から前記転写ベルトへの転写が完了していない未転写のトナー像がある場合は、当該未転写のトナー像の前記転写ベルトへの転写が完了した後に、前記第1方向に前記駆動ローラーが回転するように制御する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記駆動ローラーの回転を制御することは、前記像担持体から前記転写ベルトへの転写が完了していない未転写のトナー像がある場合は、前記駆動ローラーを前記第2方向に回転させて、前記トナー像が前記一時停止位置よりも下流の転写準備位置に到達した時点で前記駆動ローラーの回転を停止し、前記トナー像が前記転写準備位置へ到達した後に、前記駆動ローラーが前記第1方向に回転するように制御し、
前記制御装置は、
前記駆動ローラーの前記第1方向への回転により、前記トナー像が前記転写準備位置と前記同期開始位置との間にある形成開始位置に到達時点で、前記像担持体へ前記未転写のトナー像の形成を指示する、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記トナー像の位置を検出する位置検出器をさらに備え、
前記制御装置は、
予め定められた位置である特定位置と、前記トナー像が前記特定位置に到達するように、前記駆動ローラーの回転が制御されたときの前記位置検出器に検出された前記トナー像の位置との距離差を算出し、
前記駆動ローラーの回転を制御することは、前記距離差が小さくなるように前記駆動ローラーの回転を制御する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記転写ローラーと、
前記用紙に転写後の前記転写ベルト上の前記トナー像を除去するクリーニング装置とをさらに備え、
前記制御装置は、
前記時間が短くなる回転方向に前記駆動ローラーが回転を開始する前に、前記転写ローラーおよび前記クリーニング装置を前記転写ベルトから離れた位置に移動させる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
画像形成装置の制御方法であって、
前記画像形成装置内の用紙搬送経路の所定位置を、用紙が通過したか否かを検出するステップと、
前記所定位置よりも前記用紙搬送経路の下流の位置に設けられ、前記所定位置を通過した前記用紙を搬送するタイミングローラーの回転を制御するステップと、
像担持体で形成されたトナー像が転写される転写ベルトを張架し、前記トナー像が転写ベルトに転写されるときの回転方向である第1方向と、該第1方向とは反対の回転方向である第2方向とのいずれかの方向に回転して、前記転写ベルトを周回走行させる駆動ローラーの回転を制御するステップとを備え、
前記タイミングローラーの回転を制御するステップは、前記トナー像を前記用紙に転写する転写ローラーに、前記トナー像と前記用紙とが到達するタイミングが合うように前記用紙の搬送を制御することを含み、
前記駆動ローラーの回転を制御するステップは、前記用紙の前記所定位置の通過が検出されていない場合は、前記第1方向における前記転写ローラーを通過した前記トナー像の位置から、前記トナー像が到達することで前記用紙の搬送が実行される位置である同期開始位置までの時間である第1時間と、前記第2方向における前記トナー像の位置から前記同期開始位置までの時間である第2時間とのうち、時間の短い回転方向に前記駆動ローラーが回転するように制御することを含む、画像形成装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置に関し、より特定的には画像形成装置の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、画像形成部を含み印刷対象の画像パターンに従って像担持体に形成されたトナー像を中間転写ベルトに一次転写した後、転写ローラを用いて中間転写ベルトのトナー像を用紙に二次転写する。画像形成装置内の用紙搬送経路で紙詰まりなどの発生により、二次転写が実行できない場合は、中間転写ベルトのトナー像が無駄になるおそれがある。
【0003】
これに対して、たとえば、特開2006−267306号公報(特許文献1)は、「用紙無しのときは二次転写ローラのバイアス電圧を逆転させる又は中間転写ベルトから離隔させ且つクリーニング部を中間転写ベルトから離隔させて中間転写ベルトのトナー像を維持し、用紙補充後には用紙への中間転写ベルトに維持したトナー像の転写から開始して通常の印字処理に復帰する」技術を開示している([要約]参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−267306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術は、中間転写ベルトのトナー像が転写を再開する場合は、駆動ローラーをトナー像が中間転写ベルトに転写されるときの回転方向へ回転させて、中間転写ベルトのトナー像を転写可能な位置まで移動させる。そのため、中間転写ベルトのトナー像の位置によっては、転写可能な位置に到達するまでに時間を要することとなり、印刷が再開するまでの時間が長くなることで、印刷効率が低下することがあった。したがって、印刷が再開するまでの時間を短縮可能な技術が必要とされている。
【0006】
本開示は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、画像形成装置の印刷中断後に印刷を再開するまでの時間を短縮することが可能な技術が開示される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のある局面に従う画像形成装置は、画像形成装置を制御する制御装置と、画像形成装置内の用紙搬送経路の所定位置を、用紙が通過したか否かを検出する検出器とを備え、制御装置は、所定位置よりも用紙搬送経路の下流の位置に設けられ、所定位置を通過した用紙を搬送するタイミングローラーの回転を制御する。像担持体で形成されたトナー像が転写される転写ベルトを張架し、トナー像が転写ベルトに転写されるときの回転方向である第1方向と、該第1方向とは反対の回転方向である第2方向とのいずれかの方向に回転して、転写ベルトを周回走行させる駆動ローラーの回転を制御する。タイミングローラーの回転を制御することは、トナー像を用紙に転写する転写ローラーに、トナー像と用紙とが到達するタイミングが合うように用紙の搬送を制御する。駆動ローラーの回転を制御することは、検出器が用紙の所定位置の通過を検出していない場合は、第1方向における転写ローラーを通過したトナー像の位置から、トナー像が到達することで用紙の搬送が実行される位置である同期開始位置までの時間である第1時間と、第2方向におけるトナー像の位置から同期開始位置までの時間である第2時間とのうち、時間の短い回転方向に駆動ローラーが回転するように制御する。
【0008】
ある局面に従うと、第2時間は、第1方向に回転する駆動ローラーが減速を開始してから停止するまでの時間、および、停止した後に第2方向への回転を開始してから予め定められた第1速度になるまでの時間と、第2方向に回転する駆動ローラーが減速を開始してから停止するまで時間、および、停止した後に第1方向への回転を開始してから予め定められた第2速度となるまでの時間とを含む。
【0009】
ある局面に従うと、駆動ローラーの回転を制御することは、第1時間が第2時間よりも短い場合に、駆動ローラーを第1方向に回転させることにより、トナー像が同期開始位置よりも上流の停止判定位置に到達した時点で、検出器が用紙の所定位置の通過を検出していないときは、トナー像が同期開始位置と停止判定位置との間の一時停止位置に到達した時点で駆動ローラーの回転が停止し、停止した後に検出器が用紙の所定位置の通過を検出した時点で、駆動ローラーが第1方向に回転を開始するように制御する。
【0010】
ある局面に従うと、駆動ローラーの回転を制御することは、トナー像が停止判定位置に到達した時点で、検出器が用紙の所定位置の通過を検出しているときは、トナー像が一時停止位置を通過するように駆動ローラーの回転を制御する。
【0011】
ある局面に従うと、駆動ローラーの回転を制御することは、第2時間が第1時間よりも短い場合に、駆動ローラーを第2方向に回転させることにより、トナー像が同期開始位置よりも上流の一時停止位置に到達した時点で、駆動ローラーの回転を停止させて、停止した後に検出器が用紙の所定位置の通過を検出した時点で、駆動ローラーが第1方向に回転を開始するように制御する。
【0012】
ある局面に従うと、駆動ローラーの回転を制御することは、像担持体から転写ベルトへの転写が完了していない未転写のトナー像がある場合は、当該未転写のトナー像の転写ベルトへの転写が完了した後に、第1方向に駆動ローラーが回転するように制御する。
【0013】
ある局面に従うと、駆動ローラーの回転を制御することは、像担持体から転写ベルトへの転写が完了していない未転写のトナー像がある場合は、駆動ローラーを第2方向に回転させて、トナー像が一時停止位置よりも下流の転写準備位置に到達した時点で駆動ローラーの回転を停止し、トナー像が転写準備位置へ到達した後に、駆動ローラーが第1方向に回転するように制御する。制御装置は、駆動ローラーの第1方向への回転により、トナー像が転写準備位置と同期開始位置との間にある形成開始位置に到達時点で、像担持体へ未転写のトナー像の形成を指示する。
【0014】
ある局面に従うと、画像形成装置は、トナー像の位置を検出する位置検出器をさらに備え、制御装置は、予め定められた位置である特定位置と、トナー像が特定位置に到達するように、駆動ローラーの回転が制御されたときの位置検出器に検出されたトナー像の位置との距離差を算出する。駆動ローラーの回転を制御することは、距離差が小さくなるように駆動ローラーの回転を制御する。
【0015】
ある局面に従うと、画像形成装置は、転写ローラーと、用紙に転写後の転写ベルト上のトナー像を除去するクリーニング装置とをさらに備える。制御装置は、時間が短くなる回転方向に駆動ローラーが回転を開始する前に、転写ローラーおよびクリーニング装置を転写ベルトから離れた位置に移動させる。
【0016】
他の局面に従うと、画像形成装置の制御方法は、画像形成装置内の用紙搬送経路の所定位置を、用紙が通過したか否かを検出するステップと、所定位置よりも用紙搬送経路の下流の位置に設けられ、所定位置を通過した用紙を搬送するタイミングローラーの回転を制御するステップと、像担持体で形成されたトナー像が転写される転写ベルトを張架し、トナー像が転写ベルトに転写されるときの回転方向である第1方向と、該第1方向とは反対の回転方向である第2方向とのいずれかの方向に回転して、転写ベルトを周回走行させる駆動ローラーの回転を制御するステップとを備える。タイミングローラーの回転を制御するステップは、トナー像を用紙に転写する転写ローラーに、トナー像と用紙とが到達するタイミングが合うように用紙の搬送を制御することを含む。駆動ローラーの回転を制御するステップは、用紙の所定位置の通過が検出されていない場合は、第1方向における転写ローラーを通過したトナー像の位置から、トナー像が到達することで用紙の搬送が実行される位置である同期開始位置までの時間である第1時間と、第2方向におけるトナー像の位置から同期開始位置までの時間である第2時間とのうち、時間の短い回転方向に駆動ローラーが回転するように制御することを含む。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、ある局面において、印刷中断後に印刷を再開するまでの時間を短縮することができる。
【0018】
開示された技術的思想の上記および他の目的、特徴、局面および離連は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施の形態に従う画像形成装置100の内部構造の一例を示す図である。
図2】本実施の形態に従う画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本実施の形態に従うトナー像TNの転写時における用紙Sの検出状態について説明する図である。
図4】本実施の形態に従うトナー像TNと用紙Sとのタイミングの同期について説明する図である。
図5】本実施の形態に従う用紙Sが検出されていないときの状態を表わす図である。
図6】本実施の形態に従うトナー像TNが同期開始位置P1に到達するまでの時間の算出について説明する図である。
図7】本実施の形態に従う駆動ローラー38を第1方向D1に回転させた場合にトナー像TNが停止判定位置P2に到達した状態を示す図である。
図8】本実施の形態に従う駆動ローラー38を第1方向D1に回転させた場合にトナー像TNが同期開始位置P1に到達した状態を示す図である。
図9】本実施の形態に従うトナー像TNと用紙Sとが二次転写ローラー33へ到達するタイミングを合わせた状態を表わす図である。
図10】本実施の形態に従うトナー像TNの先端部が転写準備位置P4に到達した状態を表わす図である。
図11】本実施の形態に従うトナー像TNの先端部が形成開始位置P5に到達した状態を表わす図である。
図12】本実施の形態に従う未転写のトナー像が転写された後のトナー像TNと用紙Sとが二次転写ローラー33へ到達するタイミングを合わせた状態を表わす図である。
図13】本実施の形態に従う制御装置101が実行するトナー像TNの用紙Sへの転写処理のフローチャートである。
図14】本実施の形態に従う制御装置101が実行する印刷の復旧処理のフローチャートである。
図15】本実施の形態に従う制御装置101が実行する印刷の復旧処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0021】
<第1の実施の形態>
[画像形成装置]
図1は、本実施の形態に従う画像形成装置100の内部構造の一例を示す図である。画像形成装置100は、カラープリンタ、モノクロプリンタ、またはファックスであってもよいし、モノクロプリンタ、カラープリンタおよびファックスの複合機(いわゆるMFP(Multi Functional Peripheral))であってもよい。
【0022】
画像形成装置100は、画像読取部20と、画像印刷部25と、制御装置101とを備える。画像読取部20は、カバー21と、原稿台22と、原稿トレイ23と、ADF(Auto Document Feeder)24とを備える。カバー21の一端は、原稿台22に固定されており、カバー21は、当該一端を支点として開閉可能に構成されている。
【0023】
画像形成装置100のユーザーは、カバー21を開くことで、原稿を原稿台22にセットすることができる。画像形成装置100は、原稿が原稿台22にセットされた状態でスキャン指示を受け付けると、原稿台22にセットされた原稿のスキャンを開始する。また、画像形成装置100は、原稿が原稿トレイ23にセットされた状態でスキャン指示を受け付けると、ADF24によって1枚ずつ原稿を搬送する。
【0024】
画像印刷部25は、用紙トレイ60A〜60Dと、給紙部としての複数の給紙ローラー61と、複数の搬送ローラー対62と、タイミングセンサー64と、手差しトレイ68と、画像形成部50とを含む。画像形成部50は、制御装置101を含む。
【0025】
用紙トレイ60A〜60Dは、用紙Sがセットされるトレイである。以下、用紙トレイ60A〜60Dを総称するときは、用紙トレイ60ともいう。用紙トレイ60は、画像形成装置100から脱着可能に構成されている。ユーザーは、画像形成装置100から用紙トレイ60を外すことで用紙トレイ60に用紙Sをセットすることができる。収納される用紙Sのサイズおよび種類は、用紙トレイ60A〜60D間で異なっていてもよいし、同じであってもよい。用紙トレイ60の開閉は、開閉センサー63によって検知される。
【0026】
給紙ローラー61は、クラッチ(図示しない)を介してモーター(図示しない)に接続されている。当該モーターは、制御装置101によって制御される。制御装置101は、画像読取部20が画像を読み取り、当該画像が印刷される用紙Sのサイズが設定されたことで、該当するサイズの用紙Sがセットされている用紙トレイ60のモーターを駆動させる。モーターは、クラッチを介して給紙ローラー61を回転させる。用紙Sは、給紙ローラー61の回転により、用紙トレイ60から用紙搬送経路41に1枚ずつ送り出される。
【0027】
複数の搬送ローラー対62は、給紙ローラー61により用紙トレイ60から送り出された用紙Sを搬送するように、用紙搬送経路41内に設けられている。搬送ローラー対62は、モーター(図示しない)に接続されている。制御装置101は、当該モーターを駆動することで搬送ローラー対62を回転させる。用紙Sは、搬送ローラー対62の回転により、用紙搬送経路41に沿って搬送される。
【0028】
タイミングセンサー64は、用紙Sが用紙搬送経路41の所定位置を通過したか否かを検出する。タイミングセンサー64は、給紙ローラー61および搬送ローラー対62から搬送された用紙Sの所定位置の通過を検出した場合に、用紙Sを検出したことを示す給紙情報を制御装置101に出力する。そのため、タイミングセンサー64は、用紙搬送経路41の所定位置の近傍に設けられる。所定位置は、たとえば、給紙ローラー61の位置と、後述するタイミングローラー対35の位置との間の用紙搬送経路41上の位置であり、給紙ローラー61の位置よりも下流の位置で、タイミングローラー対35の位置よりも上流の位置である。タイミングセンサー64が用紙Sの通過を検出後、給紙ローラー61が回転を停止することで、用紙Sの搬送が停止される。搬送が停止された用紙Sの位置は、タイミングローラー対35の位置となる。タイミングローラー対35からの用紙Sの搬送については後述する。
【0029】
手差しトレイ68は、手差し用の用紙Sがセットされるトレイである。ユーザーは、手差し用の用紙Sとして、長方形などの定型用紙の他に、長方形以外の非定型用紙をセットすることもできる。
【0030】
[画像形成部]
画像形成部50は、画像読取部20によって読み取られた画像を用紙Sに印刷する。より具体的には、画像形成部50は、トナー像を形成し、用紙搬送経路41に沿って搬送される記録媒体としての用紙S上に、当該トナー像を転写する。画像形成部50は、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、トナーボトル15と、中間転写ベルト30と、一次転写ローラー31と、二次転写ローラー33と、タイミングローラー対35と、クリーニング装置36と、駆動ローラー38と、従動ローラー39と、タイミングモーター42と、ベルトモーター43と、当接離間装置51,52と、IDC(Image Density Control)センサー54と、定着装置55と、反転ローラー65と、切替爪66と、制御装置101とを備えている。
【0031】
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、それぞれ、中間転写ベルト30に沿って中間転写ベルト30の回転方向の順に配置されている。以下、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kを総称して、画像形成ユニット1ともいう。画像形成ユニット1は、感光体10と、帯電装置11と、露光装置12と、現像装置13と、クリーニングブレード17とを備えている。画像形成ユニット1Yは、トナーボトル15Yからトナーの供給を受けてイエロー(Y)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Mは、トナーボトル15Mからトナーの供給を受けてマゼンタ(M)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Cは、トナーボトル15Cからトナーの供給を受けてシアン(C)のトナー像を形成する。画像形成ユニット1Kは、トナーボトル15Kからトナーの供給を受けてブラック(BK)のトナー像を形成する。このような、画像形成ユニット1によるトナー像の形成は、制御装置101からの指示により実行される。
【0032】
各色のトナーボトル15には、トナー補給口16が形成されている。トナー補給口16は、トナーボトル15の下面に形成されている。トナーボトル15内に収容されたトナーは、トナー補給口16を経由してトナーボトル15外へ排出され、トナー補給路(図示しない)を経由して、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kへ供給される。
【0033】
帯電装置11は、感光体10の表面を一様に帯電する。露光装置12は、感光体10にレーザー光を照射し、入力された画像パターンに従って感光体10の表面を露光する。これにより、入力画像に応じた静電潜像が感光体10上に形成される。
【0034】
現像装置13は、現像ローラー14を回転させながら、現像ローラー14に現像バイアスを印加し、現像ローラー14の表面にトナーを付着させる。これにより、トナーが現像ローラー14から感光体10に転写され、静電潜像に応じたトナー像が感光体10の表面に現像される。
【0035】
感光体10は、中間転写ベルト30を挟んで一次転写ローラー31と対向する位置に設けられている。感光体10は、その表面にトナー像を担持する像担持体としての機能を有している。感光体10は、イエロー(Y)のトナー像を形成する感光体10Yと、マゼンタ(M)のトナー像を形成する感光体10Mと、シアン(C)のトナー像を形成する感光体10Cと、ブラック(BK)のトナー像を形成する感光体10Kとを含む。
【0036】
一次転写ローラー31は、ローラー形状を有し、回転可能に構成される。トナー像の極性と反対極性の転写電圧が一次転写ローラー31に印加されることによって、トナー像が感光体10から中間転写ベルト30に転写される。イエロー(Y)のトナー像、マゼンタ(M)のトナー像、シアン(C)のトナー像、およびブラック(BK)のトナー像が順に重ねられて感光体10から中間転写ベルト30に転写される。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト30上に転写される。なお、中間転写ベルト30に転写されるトナー像はこれまでの説明のように4つのトナー像の組み合わせでもよいし、1つ(たとえば、ブラックのトナー像)、または、2つ以上3つ以下のトナー像の組み合わせであってもよい。
【0037】
クリーニングブレード17は、感光体10に圧接されている。クリーニングブレード17は、トナー像の転写後に感光体10の表面に残留するトナーを回収する。
【0038】
中間転写ベルト30は、駆動ローラー38および従動ローラー39に張架されている。中間転写ベルト30の1周の距離は、たとえば1,000mmである。中間転写ベルト30は、駆動ローラー38の回転に連動して周回走行する。トナー像が感光体10から中間転写ベルト30に転写されると、その転写されたトナー像の位置は、駆動ローラー38の回転による中間転写ベルト30の周回走行に伴って変化する。
【0039】
駆動ローラー38は、クラッチ(図示しない)を介してベルトモーター43に接続されている。駆動ローラー38は、ベルトモーター43の回転駆動力により回転して、中間転写ベルト30を周回走行させる。なお、駆動ローラー38は、トナー像が中間転写ベルト30に転写されるときの回転方向である第1方向(反時計回りの方向)と、第1方向とは反対の回転方向である第2方向(時計回りの方向)とのいずれかの方向に回転する。
【0040】
ベルトモーター43は、たとえば、DC(Direct Current)ブラシレスモーターを含む。ベルトモーター43は、制御装置101から出力される駆動信号により、駆動ローラー38の回転を制御する。
【0041】
従動ローラー39は、駆動ローラー38が回転することよる中間転写ベルト30の回転に伴い従動する。なお、本実施の形態では、駆動ローラー38の設置位置は、中間転写ベルト30を挟んで二次転写ローラー33と対向する位置であり、従動ローラー39の設置位置は、中間転写ベルト30を挟んでクリーニング装置36に対向する位置である。これに対して、駆動ローラー38の設置位置と従動ローラー39の設置位置とを入れ替えてもよい。
【0042】
タイミングローラー対35は、クラッチ(図示しない)を介してタイミングモーター42に接続されている。タイミングローラー対35は、タイミングモーター42の回転駆動力により回転して、給紙ローラー61から搬送された用紙Sを二次転写ローラー33に向けて搬送する。タイミングローラー対35は、中間転写ベルト30に形成されたトナー像が二次転写ローラー33の位置に到達するタイミングに合わせて、用紙Sを搬送する。タイミングローラー対35による用紙Sの搬送は、制御装置101が、感光体10によりトナー像が形成されるタイミング、または、中間転写ベルト30に転写されたトナー像の位置などに基づき、タイミングモーター42に駆動信号を出力することで実現される。
【0043】
タイミングモーター42は、例えば、DC(Direct Current)ブラシレスモーターを含む。タイミングモーター42は、制御装置101からの駆動信号により、タイミングローラー対35の回転を制御する。
【0044】
二次転写ローラー33は、トナー像の極性と反対極性の転写電圧を搬送中の用紙Sに印加する。このように一方の極性と他方の極性とが反対極性となるため、トナー像は、中間転写ベルト30から二次転写ローラー33に引き付けられ、中間転写ベルト30上のトナー像が用紙Sに転写される。なお、二次転写ローラー33は、当接離間装置51により中間転写ベルト30と当接した位置と、中間転写ベルト30から離間した位置との間を移動する。当接離間装置51はモーター(図示しない)を含む構成であり、制御装置101から出力される制御信号を受けて、二次転写ローラー33の中間転写ベルト30への当接と離間とを実現する。
【0045】
クリーニング装置36は、中間転写ベルト30を挟んで従動ローラーと対向する位置に設けらている。クリーニング装置36は、中間転写ベルト30から用紙Sへトナー像が転写された後に中間転写ベルト30の表面に残留するトナーを回収する。回収されたトナーは、搬送スクリュー(図示しない)によって搬送され、廃棄用のトナー容器(図示しない)に貯められる。なお、クリーニング装置36は、当接離間装置52により中間転写ベルト30と当接した位置と、中間転写ベルト30から離間した位置との間を移動する。当接離間装置52はモーター(図示しない)を含み、制御装置101から出力される制御信号を受けて、クリーニング装置36の中間転写ベルト30への当接と離間とを実現する。
【0046】
IDCセンサー54は、中間転写ベルト30に転写されたトナー像の位置や濃度などを検出する画像センサである。典型的には、IDCセンサー54は、反射型フォトセンサからなる光強度センサであり、中間転写ベルト30の表面からの反射光強度を測定してトナー像の位置などを検出する。IDCセンサー54は、トナー像の位置を検出した位置情報を制御装置101に出力する。
【0047】
定着装置55は、二次転写ローラー33から用紙搬送経路41に沿って搬送される用紙S上のトナー像を加圧および加熱することで定着させる。トナー像が定着された用紙Sは、トレイ69に排出される。
【0048】
制御装置101は、画像形成装置100の制御を実行する。制御装置101は、制御を実行するために、タイミングセンサー64およびIDCセンサー54を含むセンサーから出力された情報を取得する。より具体的には、制御装置101は、タイミングセンサー64から取得した用紙Sの給紙情報と、IDCセンサー54から取得したトナー像の位置情報とに基づいて、タイミングローラー対35および駆動ローラー38の回転を制御する。また、制御装置101は、画像読取部20が読み取った画像と用紙Sのサイズの設定とに基づき、画像形成ユニット1にトナー像の形成を指示する形成信号を出力し、給紙ローラー61のモーターに駆動信号を出力する。
【0049】
制御装置101は、二次転写ローラー33を中間転写ベルト30から離れる位置に移動させたり、中間転写ベルト30に圧接させたりする当接離間装置51を制御する。制御装置101は、クリーニング装置36を中間転写ベルト30から離れる位置に移動させたり、中間転写ベルト30に圧接させたりする当接離間装置52を制御する。また、制御装置101は、画像形成における画像形成装置100が片面印刷の指示を受け付けている場合に、切替爪66を駆動し、用紙Sをトレイ69に排紙する。他方、制御装置101は、画像形成装置100が両面印刷の指示を受け付けている場合に、切替爪66を駆動し、用紙Sを反転ローラー65に搬送する。その後、用紙Sは搬送ローラー対62に送られ、再び二次転写ローラー33を通過する。二次転写ローラー33により中間転写ベルト30のトナー像が用紙Sの裏面に転写され、用紙Sはトレイ69に排出される。
【0050】
[画像形成装置のハードウェア構成]
図2は、本実施の形態に従う画像形成装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置100は、画像読取部20と、画像印刷部25と、制御装置101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、ネットワークインターフェイス104と、操作パネル105と、記憶装置120とを含む。
【0051】
制御装置101は、画像形成装置100に含まれる画像読取部20および画像印刷部25を制御する。制御装置101は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。具体的には、集積回路は、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)と、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)と、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)とを含む。
【0052】
制御装置101は、記憶装置120に記憶される制御プログラム122などの各種プログラムを実行することで画像形成装置100の動作を制御する。制御プログラム122は、制御装置101が給紙ローラー61、タイミングローラー対35、駆動ローラー38、および、二次転写ローラー33などの各ローラーの回転を制御するプログラムを含む。また、制御プログラム122は、制御装置101が、画像形成ユニット1によるトナー像の形成を制御するプログラムを含む。さらに、制御プログラム122は、制御装置101が、当接離間装置51による二次転写ローラー33の当接および離間と、当接離間装置52によるクリーニング装置36の当接および離間とを含む各当接離間装置の動作を制御するプログラムを含む。制御装置101は、制御プログラム122の実行命令を受け付けると、記憶装置120からRAM103に制御プログラム122を読み出す。RAM103は、ワーキングメモリとして機能し、制御プログラム122の実行に必要な各種データを一時的に格納する。
【0053】
ネットワークインターフェイス104には、アンテナ(図示しない)などが接続されている。ネットワークインターフェイス104は、アンテナを介して、外部の通信機器との間で無線通信によってデータの送受信を行う。なお、ネットワークインターフェイス104は、電線や光ファイバなどの有線を介して、外部の通信機器との間で有線通信によるデータの送受信を行ってもよい。外部の通信機器は、たとえば、スマートフォンなどの携帯通信端末、あるいはサーバーなどを含む。画像形成装置100は、ネットワークインターフェイス104を介してサーバーから制御プログラム122をダウンロードするように構成されてもよい。
【0054】
操作パネル105は、ディスプレイ(図示しない)とタッチパネル(図示しない)とを含む。タッチパネルはディスプレイに貼り付けられており、画像形成装置100は、ユーザーからのタッチパネルに対する操作を受け付ける。
【0055】
記憶装置120は、たとえば、ハードディスクおよびSSD(Solid State Drive)などの記憶装置である。記憶装置120は、画像形成装置100に内蔵されるものであってもよいし、画像形成装置100に外付けされるものであってよい。制御プログラム122は、記憶装置120に格納されるが、制御プログラム122の格納場所は記憶装置120に限らず、制御装置101の記憶領域(たとえば、キャッシュなど)、ROM102、RAM103、および外部の通信機器(たとえば、サーバー)などに格納されていてもよい。また、記憶装置120は、制御プログラム122以外の情報を格納してもよい。
【0056】
制御プログラム122は、単体のプログラムとして存在するものではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて存在するものであってもよい。
【0057】
さらに、制御プログラム122によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよいし、少なくとも1つのサーバーが制御プログラム122の処理の一部を実行するいわゆるクラウドサービスのような形態で画像形成装置100が構成されてもよい。
【0058】
[トナー像の用紙への転写処理]
次に、図3および図4を参照して、中間転写ベルト30のトナー像TNを用紙Sに転写する処理について説明する。図3は、本実施の形態に従うトナー像TNの転写時における用紙Sの検出状態について説明する図である。図4は、本実施の形態に従うトナー像TNと用紙Sとのタイミングの同期について説明する図である。図3に示す構成は、図1で説明した画像印刷部25に含まれる画像形成部50と用紙トレイ60との一部の構成である。トナー像TNは、一次転写ローラー31に転写電圧が印加されることにより、感光体10から中間転写ベルト30に転写される。トナー像TNの長さは画像読取部20で読み取られた画像データの像の大きさなどに応じて変化する。
【0059】
制御装置101は、画像形成ユニット1によるトナー像の形成に伴い、制御プログラム122を用いて、ベルトモーター43へ駆動信号を出力する。駆動ローラー38は、ベルトモーター43の回転駆動力により、第1方向(反時計回りの方向)D1に回転する。駆動ローラー38の回転に伴い、従動ローラー39が駆動ローラー38と同じ方向の第1方向D1に回転する。これにより、中間転写ベルト30は第1方向D1の方向に周回走行する。なお、中間転写ベルト30を挟んで駆動ローラー38と対向する位置に設けられた二次転写ローラー33は、駆動ローラー38が第1方向D1に回転することにより、第1方向D1とは反対方向の第2方向(時計回りの方向)D2に回転する。
【0060】
制御装置101は、画像読取部20により画像データが読み取られた場合に、設定された用紙Sのサイズに対応した用紙トレイ60の給紙ローラー61を反時計回りの方向に回転させる。給紙ローラー61が回転することで、用紙Sは用紙トレイ60から用紙搬送経路41に送り出される。タイミングセンサー64は、給紙ローラー61が用紙搬送経路41に送り出した用紙Sを検出する。制御装置101は、タイミングセンサー64から給紙情報を取得する。このように、制御装置101は、タイミングセンサー64が用紙Sの所定位置PAの通過を検出した場合に、タイミングセンサー64からの給紙情報を取得する。なお、タイミングセンサー64が用紙Sの所定位置PAの通過を検出していない場合は、給紙情報がタイミングセンサー64から出力されない。そのため、制御装置101は給紙情報を取得しない。制御装置101が給紙情報を取得していない場合は、給紙ローラー61から用紙Sが搬送されていない状態であるといえる。
【0061】
制御装置101は、給紙情報を取得している場合は、トナー像TNと用紙Sとが二次転写ローラー33に到達するタイミングが合うように、タイミングローラー対35の回転を制御する。より具体的には、制御装置101は、トナー像TNの先端部が二次転写ローラー33に到達するタイミングと同じタイミングで用紙Sの先端部が二次転写ローラー33に到達するように、タイミングローラー対35の回転を制御する。制御装置101は、ベルトモーター43に駆動信号を出力して、駆動ローラー38が第1方向D1における予め定められた回転速度で回転するように制御する。また、制御装置101は、タイミングモーター42に駆動信号を出力して、トナー像TNの先端部が二次転写ローラー33に到達するタイミングで用紙Sの先端部が二次転写ローラー33に到達するようにタイミングローラー対35の回転開始タイミングや回転速度などを制御する。さらに、制御装置101は、IDCセンサー54から取得した位置情報に基づいてトナー像TNの位置を導出する。
【0062】
制御装置101が、駆動ローラー38およびタイミングローラー対35の回転を制御することで、図4に示すようにトナー像TNの先端部が二次転写ローラー33に到達するタイミングと、用紙Sの先端部が二次転写ローラー33に到達するタイミングとの同期をとることが可能となる。これにより、画像形成装置100は、トナー像TNを用紙Sの適切な位置に転写できる。
【0063】
[制御装置が給紙情報を取得していない場合の処理]
次に、図5図9を参照して、トナー像が中間転写ベルト30に転写された場合に、タイミングセンサー64が用紙Sを検出していないときの処理について説明する。図5は、本実施の形態に従う用紙Sが検出されていないときの状態を表わす図である。図6は、本実施の形態に従うトナー像TNが同期開始位置P1に到達するまでの時間の算出について説明する図である。図7は、本実施の形態に従う駆動ローラー38を第1方向D1に回転させた場合にトナー像TNが停止判定位置P2に到達した状態を示す図である。図8は、本実施の形態に従う駆動ローラー38を第1方向D1に回転させた場合にトナー像TNが同期開始位置P1に到達した状態を示す図である。図9は、本実施の形態に従うトナー像TNと用紙Sとが二次転写ローラー33へ到達するタイミングを合わせた状態を表わす図である。
【0064】
図5を参照して、トナー像TNが中間転写ベルト30に転写された場合に、タイミングセンサー64から給紙情報を取得していないときは、制御装置101は、当接離間装置51および当接離間装置52に離間の制御信号を出力する。当接離間装置51は制御装置101からの指示信号を受けて、二次転写ローラー33を中間転写ベルト30から離れた位置に移動させる。当接離間装置52は制御装置101からの制御信号を受けて、クリーニング装置36を中間転写ベルト30から離れた位置に移動させる。二次転写ローラー33とクリーニング装置36とが中間転写ベルト30から離れた位置に移動した後、制御装置101は、ベルトモーター43に駆動信号を出力して、駆動ローラー38を第1方向D1に回転させる。画像形成装置100は、二次転写ローラー33およびクリーニング装置36を中間転写ベルト30から離れた位置に移動させることで、二次転写ローラー33およびクリーニング装置36と、中間転写ベルト上のトナー像TNとの接触によるトナー像TNの濃度低下などを防止できることから、トナー像TNの再利用が可能となる。なお、制御装置101は、二次転写ローラー33を離れた位置に移動させる場合に、トナー像TNの極性と同極性の転写電圧を二次転写ローラー33に印加してもよい。これにより、トナー像TNの極性と中間転写ベルト30の極性とが反発し、中間転写ベルト30のトナー像TNは、二次転写ローラー33に転写されることがない。
【0065】
図6を参照して、制御装置101は、画像データに対応するトナー像が中間転写ベルト30に転写された後、駆動ローラー38の回転方向を判定する。制御装置101は、先端位置P0から同期開始位置P1までを第1方向D1で移動した場合の第1時間T1と、第2方向D2で移動した場合の第2時間T2とを算出する。先端位置P0は、中間転写ベルト30上のトナー像TNの先端部の位置である。より具体的には、制御装置101は、第1方向D1における先端位置P0から同期開始位置P1までの距離L1を、第1方向D1への駆動ローラー38の回転速度S1で除算して第1時間T1を算出する(T1=L1/S1)。制御装置101は、第2方向D2における先端位置P0から同期開始位置P1までの距離L2を、第2方向D2への駆動ローラー38の回転速度S2で除算して第2時間T2を算出する。
【0066】
同期開始位置P1は、中間転写ベルト30上のトナー像TNの先端部が到達することで、タイミングローラー対35からの用紙Sの搬送が実行される位置である。制御装置101は、トナー像TNの先端部が同期開始位置P1へ到達したことを、たとえば、IDCセンサー54が検出した位置情報に基づいて判定する。なお、制御装置101は、感光体10が中間転写ベルト30上にトナー像TNを転写した位置と、駆動ローラー38の回転速度とにより、同期開始位置P1へ到達するまでの時間を算出し、算出した時間に基づいてトナー像TNが同期開始位置P1に到達したか否かを判定してもよい。
【0067】
第2時間T2の算出について、駆動ローラー38を第2方向D2へ回転させる場合は、これまでの駆動ローラー38の回転方向である第1方向D1とは反対の方向に回転させることになる。そのため、第1方向D1へ回転している駆動ローラー38を停止させるために要する時間Tdと、第2方向D2へ予め定められた速度(たとえば、200mm/sec)で回転させるために要する時間Tuとを第2時間T2に加える必要がある。また、第2方向D2へ回転させた後に、駆動ローラー38は再び第1方向D1へ回転する。そのため、第2方向D2に回転している駆動ローラー38を停止させるために要する時間Tdと、第1方向D1へ予め定められた速度(たとえば、200mm/sec)で回転させるために要する時間Tuとを第2時間T2に加える必要がある。
【0068】
以上のように、制御装置101は、駆動ローラー38が停止するまでに要する時間Tdと、回転速度が一定速度になるまでに要する時間Tuとを加えた時間(T2=(Td+Tu)×2+(L2/S2))を、第2時間T2として算出する。これにより、画像形成装置100は、トナー像TNが中間転写ベルト30に転写される場合の回転方向(第1方向D1)とは反対方向(第2方向D2)に駆動ローラー38を回転させるときの時間(第2時間T2)を正確に算出できる。
【0069】
制御装置101は、算出した第1時間T1と第2時間T2とのうち、時間の短い回転方向に駆動ローラー38を回転させる駆動信号をベルトモーター43に出力する。より具体的には、制御装置101は、二次転写ローラー33を通過したトナー像TNの先端位置P0から同期開始位置P1までの第1方向D1の第1時間T1と、第2方向D2の第2時間T2のうち、トナー像の先端部を同期開始位置P1へ移動させる時間が短い方向へ駆動ローラー38の回転を制御する。制御装置101は、トナー像の先端部が同期開始位置P1へ到達すると、トナー像TNの先端部と用紙Sの先端部とが二次転写ローラー33に到達するタイミングが合うように、タイミングローラー対35の回転を制御する。これにより、画像形成装置100は、印刷中断後に印刷を再開するまでの時間を短縮することができる。画像形成装置100は、たとえば、第1方向に回転させた場合の第1時間T1が2,917msとなり、第2方向に回転された場合の第2時間T2が2,093msとなるときに、第2方向に回転させることで824msの時間を短縮できる。
【0070】
[第1時間に基づき第1方向へ回転する場合の処理]
制御装置101は、第1時間T1が第2時間T2よりも短いと判定した場合は、図7に示すように感光体10を中間転写ベルト30から離れた位置に移動させた後、駆動ローラー38を第1方向D1に回転させる。中間転写ベルト30から離れた位置への移動は、制御装置101からの制御信号を受信して当接離間装置(図示しない)が実行する。当接離間装置は、制御装置101からの制御信号を受信して、中間転写ベルト30から離れた位置へ移動した感光体10を、中間転写ベルト30に圧接した元の位置に戻すことも可能である。
【0071】
制御装置101は、駆動ローラー38の回転により、中間転写ベルト30のトナー像TNの先端部が、停止判定位置P2に到達した時点で、タイミングセンサー64が用紙Sの所定位置PAの通過を検出しているか否かを判定する。制御装置101は、トナー像TNの先端部が停止判定位置P2に到達した時点で、タイミングセンサー64から給紙情報を取得している場合は、トナー像TNを同期開始位置P1に移動させる。より具体的には、制御装置101は、トナー像TNが後述する一時停止位置P3で停止することなく通過するように、ベルトモーター43に駆動信号を出力して、駆動ローラー38が回転を継続させる。
【0072】
停止判定位置P2は、トナー像TNが当該位置に到達時点で、制御装置101が給紙情報を取得していない場合は、予め定められた速度V1(たとえば、200mm/sec)で回転する駆動ローラー38が減速を開始する位置である。駆動ローラー38が減速を開始して停止すると、トナー像TNの先端部は後述する一時停止位置P3に到達して停止する。停止判定位置P2は、たとえば、一時停止位置P3の位置から距離L3離れた位置(上流の位置)に設定される。一時停止位置P3は、同期開始位置P1から距離L4離れた位置(上流の位置)に設定される。
【0073】
図8に示すように、制御装置101は、駆動ローラー38の回転を継続させて、トナー像TNの先端部を同期開始位置P1に到達させる。トナー像TNの先端部が同期開始位置P1に到達することで、制御装置101が、タイミングモーター42へ駆動信号を出力する。タイミングモーター42の駆動により、タイミングローラー対35は用紙Sを二次転写ローラー33に向けて搬送する。なお、制御装置101は、タイミングセンサー64から給紙情報を取得している場合は、トナー像TNの先端部が同期開始位置P1に到達する前に、当接離間装置51および52に制御信号を出力して、二次転写ローラー33およびクリーニング装置36を中間転写ベルト30に圧接させる。
【0074】
次に、図9に示すように、駆動ローラー38の回転により二次転写ローラー33に到達したトナー像TNは、タイミングローラー対35の回転により二次転写ローラー33に到達した用紙Sに転写される。なお、トナー像TNが用紙Sに転写されることで、制御装置101は、感光体10の当接離間装置に制御信号を出力する。当接離間装置は、制御装置101からの制御信号を受けて、中間転写ベルト30から離れた位置にある感光体10を中間転写ベルト30と圧接する元の位置に戻す。このように、画像形成装置100は、印刷中断後に第1方向D1に駆動ローラー38を回転させた場合に、給紙情報を取得しているときは、駆動ローラー38の回転を継続させることで、印刷中断後に印刷を再開するまでの時間を短縮できる。
【0075】
図7を再び参照して、制御装置101は、トナー像TNの先端部が停止判定位置P2に到達した時点で、タイミングセンサー64からの給紙情報を取得していない場合は、トナー像TNの先端部が停止判定位置P2を通過後に一時停止位置P3で停止するように、駆動ローラー38の回転速度を減速させる。より具体的には、制御装置101は、トナー像TNの先端部が一時停止位置P3に到達した時点で駆動ローラー38の回転が停止するように、ベルトモーター43に駆動信号を出力する。
【0076】
制御装置101は、駆動ローラー38の回転が停止した状態で、トナー像TNの位置が一時停止位置P3のときに、用紙Sの給紙が可能となるように、給紙ローラー61を駆動するモーターに駆動信号を出力する。このように、制御装置101は、給紙ローラー61を回転させて用紙Sの給紙のリトライを行う。制御装置101が、駆動信号をモーターに出力して給紙ローラー61の回転を制御することで給紙が成功すると、タイミングセンサー64が用紙Sの所定位置PAの通過を検出する。制御装置101は、リトライによる給紙情報を取得した場合に、停止中の駆動ローラー38の第1方向D1に回転を開始させ、トナー像TNを一時停止位置P3から同期開始位置P1に向けて移動させる。
【0077】
一時停止位置P3は、同期開始位置P1と停止判定位置P2との間の位置で、同期開始位置P1から上流に距離L4離れた位置である。一時停止位置P3は、駆動ローラー38が停止状態から回転を開始することで、トナー像TNの先端部が同期開始位置P1に到達した時点で駆動ローラー38の回転速度が予め定めれた速度V1となる位置である。
【0078】
同期開始位置P1から二次転写ローラー33までは駆動ローラーは、一定速度の速度V1で回転するため、トナー像TNの先端部が二次転写ローラー33に到達するタイミングと、タイミングローラー対35から用紙Sが搬送されて二次転写ローラー33に到達するタイミングとを合わせるやすくなる。これにより、画像形成装置100は、駆動ローラー38を第1方向に回転させた場合に、制御装置101が給紙情報を取得していないときであっても、給紙完了後にトナー像TNを用紙Sの適切な位置に転写する処理を早期に実行できる。
【0079】
[第2時間に基づき第2方向へ回転する場合の処理]
図6を再び参照して、制御装置101は、第2時間T2が第1時間T1よりも短い時間であると判定した場合は、二次転写ローラー33、クリーニング装置36、および、感光体10を中間転写ベルト30から離れた位置に移動させた後、駆動ローラー38を第2方向D2に回転させる。制御装置101は、駆動ローラー38が第2方向D2に回転した後、図7で示した一時停止位置P3でトナー像TNの先端部が停止するように、駆動ローラー38の回転速度を減速させる。より具体的には、制御装置101は、トナー像TNの先端部が一時停止位置P3に到達した時点で駆動ローラー38の回転が停止するように、ベルトモーター43に駆動信号を出力する。
【0080】
上述の説明では、制御装置101は、第1方向D1の方向に駆動ローラー38を回転させた場合は、給紙情報を取得していない場合にのみトナー像TNの先端部が一時停止位置P3で停止するようにしていた。これに対して、制御装置101は、第2方向D2の方向に駆動ローラー38を回転させた場合は、給紙情報の取得の有無にかかわらず、トナー像TNの先端部が一時停止位置P3に到達時点で駆動ローラー38の回転を停止させる。このように、駆動ローラー38の回転を停止させるのは、駆動ローラー38の回転方向を第2方向D2から第1方向D1に切替える必要があるためである。制御装置101は、駆動ローラー38が停止した後、第1方向D1へ回転する駆動信号をベルトモーター43に出力する。
【0081】
なお、制御装置101は、駆動ローラー38の回転が停止しているときに、用紙Sの給紙が可能となるように、給紙ローラー61を駆動するモーターに駆動信号を出力する。制御装置101は、リトライによる用紙Sの給紙が成功すると、給紙情報を取得する。制御装置101は、給紙情報を取得した場合に、停止していた駆動ローラー38の回転を開始させ、トナー像TNを一時停止位置P3から同期開始位置P1に移動させる。これにより、画像形成装置100は、駆動ローラー38を第2方向に回転させた場合に、制御装置101が給紙情報を取得していないときであっても、給紙完了後に第1方向に切替えてトナー像TNを用紙Sの適切な位置に転写する処理を早期に実行できる。
【0082】
<第2の実施の形態>
以下、本開示に係る第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態に係る画像形成装置は、前述の実施の形態に係る画像形成装置100と同じハードウェア構成を用いて実現される。したがって、ハードウェア構成の説明は繰り返さない。
【0083】
第1の実施の形態では、画像読取部20により読み取られた画像が、画像形成ユニット1により全て形成されて感光体10から中間転写ベルト30に転写された状態において、駆動ローラー38の回転方向を判定する処理について説明した。これに対して、第2の実施の形態では、画像読取部20により読み取られた画像が、画像形成ユニット1により全て形成されておらず、中間転写ベルト30に画像の一部が未転写の場合の駆動ローラー38の回転方向を判定する処理について説明する。
【0084】
[第1方向へ回転する場合の未転写トナーの処理]
制御装置101は、第1方向D1に駆動ローラー38を回転させることで、第2方向D2に駆動ローラー38を回転させるよりも時間が短くなると判定した場合に、画像形成ユニット1の感光体10から中間転写ベルト30への転写が完了していない未転写のトナー像があるときは、画像形成ユニット1に未転写のトナー像を形成する形成信号を出力する。制御装置101は、画像形成ユニット1によりトナー像が形成されて中間転写ベルト30に転写された後に、駆動ローラー38を第1方向D1に回転させる駆動信号をベルトモーター43に出力する。これにより、画像形成装置100は、第1方向D1に駆動ローラー38が回転する場合に、画像読取部20により読み取られた画像に関するトナー像をすべて形成して、当該トナー像を確実に中間転写ベルト30に転写でき、印刷を再開するまでの時間を短縮できる。
【0085】
制御装置101は、未転写のトナー像の有無を画像読取部20により読み取られた画像に基づいて判断する。より具体的には、画像に対応するトナー像が画像形成ユニット1の感光体10上に全て形成され、中間転写ベルト30に転写された場合は、制御装置101は、未転写のトナー像はないと判断する。画像に対応するトナー像の少なくとも一部が感光体10上に形成されておらず、中間転写ベルト30に転写されていない場合は、制御装置101は、未転写のトナー像があると判断する。
【0086】
[第2方向へ回転する場合の未転写トナーの処理]
次に、制御装置101が、第2方向D2に駆動ローラー38を回転させることで、第1方向D1に駆動ローラー38を回転させるよりも時間が短くなると判定した場合に、画像形成ユニット1の感光体10から中間転写ベルト30への転写が完了していない未転写のトナー像があるときの処理について説明する。制御装置101は、このような場合は、一時停止位置P3よりも上流位置である転写準備位置P4にトナー像TNの先端部が到達するように駆動ローラー38の回転を減速して停止させる。転写準備位置P4については後述する。
【0087】
図10図12を参照して、制御装置101が駆動ローラー38を第2方向D2に回転させる場合に、未転写のトナー像があるときの処理について説明する。図10は、本実施の形態に従うトナー像TNの先端部が転写準備位置P4に到達した状態を表わす図である。図11は、本実施の形態に従うトナー像TNの先端部が形成開始位置P5に到達した状態を表わす図である。図12は、本実施の形態に従う未転写のトナー像が転写された後のトナー像TNと用紙Sとが二次転写ローラー33へ到達するタイミングを合わせた状態を表わす図である。
【0088】
図10の制御装置101は、駆動ローラー38を第2方向D2に回転させるようにベルトモーター43に駆動信号を出力する。駆動ローラー38が第2方向D2に回転することにより、トナー像TNの先端部は、先端位置P0から同期開始位置P1および一時停止位置P3を通過する。制御装置101は、トナー像TNの先端部が、転写準備位置P4に到達するように、駆動ローラー38を減速させる駆動信号をベルトモーター43に出力する。
【0089】
転写準備位置P4は、未転写のトナー像(たとえば、ブラックのトナー像)がある場合に、トナー像TNの先端部が同期開始位置P1に到達する前にトナー像の中間転写ベルト30への転写を完了させるための位置である。そのため、転写準備位置P4は同期開始位置P1よりも上流の位置となる。
【0090】
転写準備位置P4は、たとえば、感光体10Kによりブラック(BK)のトナー像の形成が開始される形成開始位置P5から距離L4離れた上流の位置となる。転写準備位置P4は、駆動ローラー38が停止した状態から回転を開始し、トナー像TNの先端部が形成開始位置P5に到達した時点で、駆動ローラー38の回転速度が予め定められた速度V1となる位置である。形成開始位置P5で駆動ローラー38の回転速度が速度V1となることで、感光体10で形成されたトナー像が中間転写ベルト30に転写される時点の速度が予め定められた速度となる。そのため、すでに中間転写ベルト30に転写されているトナー像TNと、これから中間転写ベルト30に転写されるトナー像との位置合わせの精度を確保できる。
【0091】
図11の制御装置101は、トナー像TNの先端部が転写準備位置P4に到達した後に、駆動ローラー38が第1方向D1に回転するように、ベルトモーター43に駆動信号を出力する。駆動ローラー38が第1方向D1に回転することで、トナー像TNの先端部が形成開始位置P5に到達すると、感光体10Kにより未転写であったトナー像が形成される。形成されたトナー像は中間転写ベルト30に転写される。なお、制御装置101は、駆動ローラー38が第1方向D1に回転する前に、感光体10Kの当接離間装置に制御信号を出力し、感光体10Kを中間転写ベルト30から離れた位置から中間転写ベルト30と圧接する元の位置に移動させる。また、制御装置101は、当接離間装置51および52に制御信号を出力し、駆動ローラー38が第1方向D1に回転する前に二次転写ローラー33と、クリーニング装置36とを、中間転写ベルト30から離れた位置から中間転写ベルト30と圧接する元の位置に移動させる。
【0092】
次に、図12に示すように、二次転写ローラー33に到達したトナー像TNは、二次転写ローラー33により用紙Sに転写される。なお、トナー像TNが用紙Sに転写されることで、制御装置101は、ブラックのトナー像を形成する感光体10K以外の3つの感光体10Y、10Mおよび10Cを中間転写ベルト30に圧接させる制御信号を当接離間装置に出力する。当接離間装置は、制御装置101からの制御信号を受信して、中間転写ベルト30から離れた位置にある感光体10Y、10Mおよび10Cを中間転写ベルト30に圧接する位置に戻す。これにより、画像形成装置100は、第2方向D2に駆動ローラー38が回転する場合に、画像読取部20により読み取られた画像に関するトナー像をすべて形成して、当該トナー像を確実に中間転写ベルト30に転写でき、印刷を再開するまでの時間を短縮できる。
【0093】
なお、上述の説明では、未転写のトナー像がブラックのトナー像の場合を例にあげて説明を行った。これに対して、未転写のトナー像にシアンのトナー像を含む場合は、感光体10の形成開始位置P5は、シアンのトナー像を形成する感光体10Cの直前の位置となる。また、未転写のトナー像にマゼンタのトナー像を含む場合は、感光体10の形成開始位置P5は、マゼンタのトナー像を形成する感光体10Mの直前の位置となる。未転写のトナー像にイエローのトナー像を含む場合は、感光体10の形成開始位置P5は、イエローのトナー像を形成する感光体10Yの直前の位置となる。
【0094】
[制御装置101の制御構造]
図13図14および図15を参照して、第1の実施の形態および第2の実施の形態における制御装置101の制御構造について説明する。図13は、本実施の形態に従う制御装置101が実行するトナー像TNの用紙Sへの転写処理のフローチャートである。図14および図15は、本実施の形態に従う制御装置101が実行する印刷の復旧処理のフローチャートである。図13図14および図15に示される処理は、制御装置101が記憶装置120の制御プログラム122を読み出して、制御プログラム122に含まれる処理を実行することで実現される。他の局面において、処理の一部または全部が、回路素子またはその他のハードウェアによって実行されてもよい。
【0095】
ステップS1310において、制御装置101は、画像取得の有無に基づいて、画像読取部20が画像を読み取ったか否かを判定する。制御装置101は、画像読取部20が画像を読み取ったと判定した場合には(ステップS1310においてYES)、制御をステップS1315に切り替える。そうでない場合には(ステップS1310においてNO)、制御装置101は、処理を終了する。
【0096】
ステップS1315において、制御装置101は、画像形成ユニット1によるトナー像の形成に伴い、ベルトモーター43に駆動信号を出力して駆動ローラー38を回転させて、制御をステップS1320に切り替える。
【0097】
ステップS1320において、制御装置101は、タイミングセンサー64の検出結果に基づいて、給紙情報を取得したか否かを判断する。制御装置101は、給紙情報を取得していると判断すると(ステップS1320においてYES)、制御をステップS1325に切り替える。そうでない場合には(ステップS1320においてNO)、制御装置101は、制御をステップS1400に切り替える。
【0098】
ステップS1325において、制御装置101は、タイミングモーター42に駆動信号を出力してタイミングローラー対35を回転させて、用紙Sを二次転写ローラー33に向けて搬送する。より具体的には、制御装置101は、中間転写ベルト30のトナー像TNが二次転写ローラー33に到達するタイミングと、用紙Sが二次転写ローラー33に到達するタイミングとが合うようにタイミングローラー対35の回転を制御することで、用紙Sの搬送を制御して、制御をステップS1330に切り替える。これにより、画像形成装置100は、トナー像TNを用紙Sの適切な位置に転写できる。
【0099】
ステップS1330において、制御装置101は、当接離間装置に制御信号を出力して、中間転写ベルト30から離れた位置に移動した感光体10を中間転写ベルト30に圧接する元の位置に戻す。
【0100】
ステップS1400において、制御装置101は、給紙情報を取得していない場合は、後述する印刷の復旧処理を実行する。
【0101】
図14および図15を参照して復旧処理の処理内容について説明する。図14のステップS1410において、制御装置101は、ベルトモーター43に駆動信号を出力し、第1方向D1に周回走行する駆動ローラー38の回転速度を減速させる。なお、未転写のトナー像がある場合は、制御装置101は、駆動ローラー38の回転速度を減速させる前に、画像形成ユニット1に形成信号を出力して、中間転写ベルト30上にトナー像を形成させる。制御装置101は、形成されたトナー像が中間転写ベルト30に転写された後に、駆動ローラー38の回転速度を減速させる。その後、制御装置101は、制御をステップS1415に切り替える。
【0102】
ステップS1415において、制御装置101は、駆動ローラー38の回転が停止した後、当接離間装置51および52に制御信号を出力して、中間転写ベルト30を圧接している二次転写ローラー33およびクリーニング装置36を中間転写ベルト30から離れた位置に移動させて、制御をステップS1420に切り替える。
【0103】
ステップS1420において、制御装置101は、二次転写ローラー33を通過したトナー像TNの先端位置P0から同期開始位置P1までの第1方向D1の時間(第1時間T1)と、第2方向D2の時間(第2時間T2)のうち、第1時間T1が第2時間T2より短いか否かを判定する。制御装置101は、第1時間T1が第2時間T2より短いと判定した場合には(ステップS1420においてYES)、制御をステップS1425に切り替える。他方、制御装置101は、第2時間T2が第1時間T1より短いと判定した場合には(ステップS1420においてNO)、制御をステップS1510に切り替える。
【0104】
ステップS1425において、制御装置101は、当接離間装置に制御信号を出力して、中間転写ベルト30を圧接している感光体10を中間転写ベルト30から離れた位置に移動させる。その後、制御をステップS1430に切り替える。
【0105】
ステップS1430において、制御装置101は、ベルトモーター43に駆動信号を出力し、第1方向D1に駆動ローラー38を回転させる。その後、制御をステップS1435に切り替える。
【0106】
ステップS1435において、制御装置101は、IDCセンサー54の検出結果に基づいて、トナー像TNの先端部が停止判定位置P2に到達したか否かを判定する。制御装置101は、トナー像TNの先端部が停止判定位置P2に到達したと判定した場合には(ステップS1435においてYES)、制御をステップS1440に切り替える。そうでない場合には(ステップS1435においてNO)、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた時間ごとに実行する。なお、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた回数実行しても条件を満たさない場合は、本フローチャートの処理を終了するようにしてもよい。
【0107】
ステップS1440において、制御装置101は、タイミングセンサー64の検出結果に基づいて、給紙情報を取得しているか否かを判定する。制御装置101は、給紙情報を取得していると判定した場合には(ステップS1440においてYES)、制御をステップS1445に切り替える。そうでない場合には(ステップS1440においてNO)、制御装置101は、制御をステップS1470に切り替える。
【0108】
ステップS1445において、制御装置101は、ベルトモーター43に駆動信号を出力することを継続して、第1方向D1への駆動ローラー38の回転を継続させて、制御をステップS1450に切り替える。
【0109】
ステップS1450において、制御装置101は、当接離間装置51および52に制御信号を出力して、中間転写ベルト30から離れた位置に移動した二次転写ローラー33およびクリーニング装置36を中間転写ベルト30に圧接する元の位置に戻して、制御をステップS1455に切り替える。
【0110】
ステップS1455において、制御装置101は、IDCセンサー54の検出結果に基づいて、トナー像TNの先端部が同期開始位置P1に到達したか否かを判定する。制御装置101は、トナー像TNの先端部が同期開始位置P1に到達したと判定した場合には(ステップS1455においてYES)、制御をステップS1325に切り替える。そうでない場合には(ステップS1455においてNO)、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた時間ごとに実行する。なお、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた回数実行しても条件を満たさない場合は、本フローチャートの処理を終了するようにしてもよい。
【0111】
ステップS1470において、制御装置101は、IDCセンサー54の検出結果に基づいて、トナー像TNの先端部が一時停止位置P3に到達したか否かを判定する。制御装置101は、トナー像TNの先端部が一時停止位置P3に到達したと判定した場合には(ステップS1470においてYES)、制御をステップS1475に切り替える。そうでない場合には(ステップS1470においてNO)、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた時間ごとに実行する。なお、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた回数実行しても条件を満たさない場合は、本フローチャートの処理を終了するようにしてもよい。
【0112】
ステップS1475において、制御装置101は、タイミングセンサー64の検出結果に基づいて、給紙情報を取得しているか否かを判定する。制御装置101は、給紙情報を取得していると判定した場合には(ステップS1475においてYES)、制御をステップS1480に切り替える。そうでない場合には(ステップS1475においてNO)、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた時間ごとに実行する。なお、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた回数実行しても条件を満たさない場合は、本フローチャートの処理を終了するようにしてもよい。
【0113】
ステップS1480において、制御装置101は、一時停止位置P3で停止した状態の駆動ローラー38に第1方向D1への回転を開始させるために、ベルトモーター43に駆動信号を出力し、制御をステップS1450に切り替える。
【0114】
図15のステップS1510において、制御装置101は、ベルトモーター43に駆動信号を出力し、停止するまでは第1方向D1に回転していた駆動ローラー38を、当該第1方向とは反対方向の第2方向D2に回転させて、制御をステップS1515に切り替える。
【0115】
ステップS1515において、制御装置101は、画像形成ユニット1が形成したトナー像の情報に基づいて、中間転写ベルト30上への未転写のトナー像TNがあるか否かを判定する。制御装置101は、未転写のトナー像TNがあると判定した場合には(ステップS1515においてYES)、制御をステップS1520に切り替える。そうでない場合には(ステップS1515においてNO)、制御装置101は、制御をステップS1525に切り替える。
【0116】
ステップS1520において、制御装置101は、IDCセンサー54の検出結果に基づいて、トナー像TNの先端部が転写準備位置P4に到達したか否かを判定する。制御装置101は、トナー像TNの先端部が転写準備位置P4に到達したと判定した場合には(ステップS1520においてYES)、制御をステップS1530に切り替える。そうでない場合には(ステップS1520においてNO)、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた時間ごとに実行する。なお、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた回数実行しても条件を満たさない場合は、本フローチャートの処理を終了するようにしてもよい。
【0117】
ステップS1530において、制御装置101は、タイミングセンサー64の検出結果に基づいて、給紙情報を取得しているか否かを判定する。制御装置101は、給紙情報を取得していると判定した場合には(ステップS1530においてYES)、制御をステップS1535に切り替える。そうでない場合には(ステップS1530においてNO)、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた時間ごとに実行する。なお、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた回数実行しても条件を満たさない場合は、本フローチャートの処理を終了するようにしてもよい。
【0118】
ステップS1535において、制御装置101は、ベルトモーター43に駆動信号を出力し、停止するまでは第2方向D2に回転していた駆動ローラー38を、当該第2方向とは反対方向の第1方向D1に回転させて、制御をステップS1540に切り替える。
【0119】
ステップS1540において、制御装置101は、IDCセンサー54の検出結果に基づいて、トナー像TNの先端部が形成開始位置P5に到達したか否かを判定する。制御装置101は、トナー像TNの先端部が形成開始位置P5に到達したと判定した場合には(ステップS1540においてYES)、制御をステップS1545に切り替える。そうでない場合には(ステップS1540においてNO)、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた時間ごとに実行する。なお、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた回数実行しても条件を満たさない場合は、本フローチャートの処理を終了するようにしてもよい。
【0120】
ステップS1545において、制御装置101は、画像形成ユニット1がトナー像を形成するように、画像形成ユニット1に形成信号を出力して、制御をステップS1450に切り替える。
【0121】
ステップS1525において、制御装置101は、IDCセンサー54の検出結果に基づいて、トナー像TNの先端部が一時停止位置P3に到達したか否かを判定する。制御装置101は、トナー像TNの先端部が一時停止位置P3に到達したと判定した場合には(ステップS1525においてYES)、制御をステップS1550に切り替える。そうでない場合には(ステップS1525においてNO)、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた時間ごとに実行する。なお、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた回数実行しても条件を満たさない場合は、本フローチャートの処理を終了するようにしてもよい。
【0122】
ステップS1550において、制御装置101は、タイミングセンサー64の検出結果に基づいて、給紙情報を取得しているか否かを判定する。制御装置101は、給紙情報を取得していると判定した場合には(ステップS1550においてYES)、制御をステップS1555に切り替える。そうでない場合には(ステップS1550においてNO)、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた時間ごとに実行する。なお、制御装置101は、本ステップの処理を予め定められた回数実行しても条件を満たさない場合は、本フローチャートの処理を終了するようにしてもよい。
【0123】
ステップS1555において、制御装置101は、ベルトモーター43に駆動信号を出力し、停止するまでは第2方向D2に回転していた駆動ローラー38を、当該第2方向とは反対方向の第1方向D1に回転させて、制御をステップS1450に切り替える。
【0124】
このように、画像形成装置100は、トナー像TNを用紙Sに転写する時間が短くなる方向に駆動ローラー38を回転させる。これにより、印刷中断後に印刷を再開するまでの時間を短縮することが可能となる。
【0125】
<第3の実施の形態>
以下、本開示に係る第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態に係る画像形成装置は、前述の実施の形態に係る画像形成装置100と同じハードウェア構成を用いて実現される。したがって、ハードウェア構成の説明は繰り返さない。
【0126】
[位置補正処理]
第1の実施の形態で説明したとおり、制御装置101は、感光体10が中間転写ベルト30上にトナー像TNを転写した位置と、駆動ローラー38の回転速度とから同期開始位置P1へ到達するまでの時間を算出する。制御装置101は、算出した時間に基づいてトナー像TNが予め定められた特定位置(たとえば、図7に示す一時停止位置P3または図10に示す形成開始位置P5など)に到達するように駆動ローラー38の回転速度を減速させる。しかしながら、計算上の位置の算出に誤りが生じる場合があり、駆動ローラー38が停止した時点でトナー像TNが到達した位置と、本来の到達すべき特定位置とに誤差が生じていることがある。
【0127】
制御装置101は、トナー像TNが予め定められた位置である特定位置に到達した時点で駆動ローラー38の回転が停止するように、駆動ローラー38の回転が制御されたときのトナー像TNの先端部の位置をIDCセンサー54を用いて取得する。制御装置101は取得したトナー像TNの位置と、予め定められた特定位置との距離差を算出する。算出された距離差は記憶装置120に格納される。
【0128】
制御装置101は、記憶装置120から算出された距離差を読み出して、当該距離差が小さくなるように、駆動信号をベルトモーター43に出力する。より具体的には、制御装置101は、距離差の情報を用いて、トナー像TNの先端部が特定位置に到達した時点で駆動ローラー38の回転が停止するように、駆動ローラー38の回転を制御する。
【0129】
制御装置101は、たとえば、駆動ローラー38が回転を停止した時点で、IDCセンサー54を用いて検出したトナー像TNの先端部が一時停止位置P3の位置から10cm下流側に離れた位置(同期開始位置P1に近い位置)にある場合、距離差−10cmを算出する。制御装置101は記憶装置120に格納された距離差−10cmの情報を読み出す。そして、制御装置101は、駆動ローラー38が回転を停止するタイミングが、前回以前に駆動ローラー38が回転を停止したタイミングよりも早いタイミングとなるように、ベルトモーター43に駆動信号を出力する。より具体的には、制御装置101は、距離差を検出したときのトナー像TNの先端部の位置よりも、トナー像の先端部の位置が10cm手前の位置なるようにベルトモーター43に駆動信号を出力する。これにより、画像形成装置100は、駆動ローラー38の回転の制御によるトナー像TNの位置に誤差が生じた場合であっても、当該誤差を補正することができる。
【0130】
なお、制御装置101は、距離差の算出処理を駆動ローラー38が第1方向D1に回転する場合および第2方向D2に回転する場合のいずれの場合でも実行できる。また、距離差の算出処理に用いられるトナー像は、用紙Sに転写されるトナー像以外にパッチ画像であってもよい。パッチ画像は、画像の画質を検知するためなどに用いられ、用紙Sには転写されない画像である。
[変形例]
上記の説明では、制御装置101は、トナー像TNの位置をIDCセンサー54による検出情報、または、トナー像TNが中間転写ベルト30に転写された位置と、駆動ローラー38の回転速度とに基づいて算出される時間により導出することについて説明した。これに対して、制御装置101は、ベルトモーター43にスリットを有するエンコーダを設けると共に、発光素子と受光素子とを用いてスリットを通過する光の情報から導出されるモーターの回転数などに基づいて、トナー像TNの位置を算出してもよい。また、制御装置101は、中間転写ベルト30に複数のスリットを設けて、ベルトの回転に伴ってスリットを通過する光の情報などからトナー像TNの位置を算出してもよい。
【0131】
上記の説明では、制御装置101は、中間転写ベルト30に転写されたトナー像TNを再利用して、用紙に転写するために、駆動ローラー38の回転方向を判定し、ベルトモーター43に駆動ローラー38が回転する方向の駆動信号を出力することについて説明した。これに対して、制御装置101は、中間転写ベルト30に転写されたトナー像TNを再利用する条件を設けてもよい。たとえば、制御装置101は、画像形成装置100の印刷のモード設定が高画質モードとなっている場合に、新たに転写されたトナー像TNを利用するようにしてもよい。より具体的には、制御装置101は、高画質モードの場合に、トナー像TNを再利用することなく、クリーニング装置36により中間転写ベルト30上のトナー像TNが除去された後に、中間転写ベルト30に新たに転写されたトナー像TNを利用するようにしてもよい。
【0132】
上記の説明では、印刷方式としてタンデム方式を採用している画像形成装置100について説明したが、画像形成装置100の印刷方式は、タンデム方式に限定されない。画像形成装置100内における各構成の配置は、採用される印刷方式に従って適宜変更され得る。画像形成装置100の印刷方式として、ロータリー方式や直接転写方式が採用されてもよい。ロータリー方式の場合、画像形成装置100は、1つの感光体10と、同軸上で回転可能に構成される複数の現像装置13で構成される。画像形成装置100は、印刷時には、各現像装置13を感光体10に順に導き、各色のトナー像を現像する。直接転写方式の場合、画像形成装置100は、感光体10上に形成されたトナー像が用紙Sに直接転写される。
【0133】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0134】
1,1C,1K,1M,1Y 画像形成ユニット、10,10C,10K,10M,10Y 感光体、11 帯電装置、12 露光装置、13 現像装置、14 現像ローラー、15,15C,15K,15M,15Y トナーボトル、16 トナー補給、17 クリーニングブレード、20 画像読取部、21 カバー、22 原稿台、23 原稿トレイ、25 画像印刷部、30 中間転写ベルト、31 一次転写ローラー、33 二次転写ローラー、35 タイミングローラー対、36 クリーニング装置、38 駆動ローラー、39 従動ローラー、41 用紙搬送経路、42 タイミングモーター、43 ベルトモーター、50 画像形成部、51,52 当接離間装置、54 IDCセンサー、55 定着装置、60,60A,60D 用紙トレイ、61 給紙ローラー、62 搬送ローラー対、63 開閉センサー、64 タイミングセンサー、65 反転ローラー、66 切替爪、68 手差しトレイ、69 トレイ、100 画像形成装置、101 制御装置、102 ROM、103 RAM、104 ネットワークインターフェイス、105 操作パネル、120 記憶装置、122 制御プログラム。
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