特開2020-24616(P2020-24616A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-24616(P2020-24616A)
(43)【公開日】2020年2月13日
(54)【発明の名称】自動販売機の商品見本展示装置
(51)【国際特許分類】
   G07F 9/02 20060101AFI20200121BHJP
【FI】
   G07F9/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-149368(P2018-149368)
(22)【出願日】2018年8月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】臼杵 博昭
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 史也
【テーマコード(参考)】
3E044
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044CA02
3E044EA12
3E044EB01
3E044FB02
(57)【要約】
【課題】着脱性と保持力を確保することのできる自動販売機の商品見本展示装置を提供する。
【解決手段】保持対象である商品見本10はハーフタイプであり、後面が開口し下端の装着部12は底板部13によって覆われている。ディスプレイ台7は、略水平に配置される支持プレート15と、支持プレート15に設けられて商品見本10の装着部12が挿入される装着孔14と、装着孔14の平面視範囲内で前方に向かって突出し、底板部13における上面に弾性的に当接する上係止片25および下面に弾性的に当接する下係止片26とを有する。上係止片25の上先端部25bは斜め上方を指向し、下係止片26の下先端部26bは斜め下方を指向する。上係止片25または下係止片26の少なくとも一方は複数設けられて、他方の少なくとも1つを挟む位置に設けられている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後面下方部が開口し下端が底板部によって覆われた商品見本を保持対象とするディスプレイ台を備えた自動販売機の商品見本展示装置において、
前記ディスプレイ台は、
略水平に配置される支持プレートと、
前記支持プレートに設けられて前記底板部が配置される装着孔と、
前記装着孔の平面視範囲内で前方に向かってそれぞれ突出し、前記底板部における上面に当接する上係止片および下面に当接する下係止片と、
を有し、
前記上係止片と前記下係止片は、前記底板部を挟む位置に設けられており、それぞれ弾性を有することを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、
前記装着孔には、前記底板部を含む前記商品見本の下方挿入部が挿入されることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、
前記商品見本の前記下方挿入部および前記底板部は前面に向かって凸の略半円形状であり、
前記装着孔は前面に向かって凸の略半円形状であることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、
前記商品見本は、前記装着孔よりも上方の非挿入部が前記下方挿入部よりも大きく形成され、
前記下方挿入部と前記非挿入部との段差面が、前記支持プレートにおける前記装着孔の周縁近傍に当接して載置されることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、
前記上係止片は、前記底板部における上面に弾性的に当接し、前記下係止片は、前記底板部における下面に弾性的に当接し、
前記上係止片の先端は斜め上方を指向し、前記下係止片の先端は斜め下方を指向し、
前記上係止片または前記下係止片の少なくとも一方は複数設けられて、他方の少なくとも1つを挟む位置に設けられていることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、
前記下係止片は前記底板部の下面に対して面接触して前記商品見本を支持することを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、
前記上係止片および前記下係止片のうち両端のものは最も短く、
前記上係止片および前記下係止片のうち最も長いものは、前記装着孔の平面視範囲内で中央よりも前方まで突出していることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、
前記商品見本は、上部が後方に傾くように斜めに保持されることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、
前記底板部は支持プレートと同じレベルに配置されることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、
前記上係止片は少なくとも2つ設けられ、このうち両端の2つが前記商品見本の内側に入り、前記商品見本の左右の内面に当接することにより、左右方向の位置決めをすることを特徴とする自動販売機の商品見本展示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機に商品見本を展示するための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
瓶、缶、ボトル等の容器に入った商品を販売する自動販売機では、機器筐体の前面にディスプレイ室が設けられている。ディスプレイ室は、商品見本を展示することによって商品の販売促進を図るものである。商品見本としては、販売商品と同等の外形形状を有した樹脂製のもので、特に、前後に2分割した場合の前半部分のみから成り、後面が開口したものが多く適用されている。商品見本の下端面には、装着部が設けられている。装着部は、商品見本の下端部よりも一段外径が小さく、かつ下端の開口が底板部によって覆われた略半円筒状に構成されている。
【0003】
一方、商品見本を展示するディスプレイ室には、ディスプレイ台が設けられている。ディスプレイ台は、装着部を介して商品見本を保持するもので、装着孔及び係止片を有している。装着孔は、商品見本の装着部が装着される部分であり、装着部の外径よりもわずかに大きな内径を有する丸孔に構成されている。係止片は、装着孔の後方側に位置する周縁部から前方に向けて突出した幅の小さい板状部分である。
【0004】
このディスプレイ台に対しては、商品見本の底板部が係止片よりも下方に位置した状態で装着部を装着孔に挿入すれば、ディスプレイ台の上面に商品見本が立った姿勢で保持されることになる。通常、ディスプレイ台には、複数の装着孔が横一列に設けられており、ディスプレイ室に複数の商品見本を整列した状態で展示することが可能である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017−73025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の特許文献1に記載のディスプレイ装置では、中央部に設けられた1本の係止片が商品見本の底板部上面に弾性的に当接して保持するが、底板部下面が当接するのは固定板である。そのため商品見本を取り付ける際の自由度が小さく、1本の係止片を相当に大きく変形させなければならず、着脱しづらい。また、着脱回数が多くなると1本の係止片の変形による負担も大きくなり、保持力の低下が懸念される。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、着脱性と保持力を確保することのできる自動販売機の商品見本展示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる自動販売機の商品見本展示装置は、後面下方部が開口し下端が底板部によって覆われた商品見本を保持対象とするディスプレイ台を備えた自動販売機の商品見本展示装置において、前記ディスプレイ台は、略水平に配置される支持プレートと、前記支持プレートに設けられて前記底板部が配置される装着孔と、前記装着孔の平面視範囲内で前方に向かってそれぞれ突出し、前記底板部における上面に当接する上係止片および下面に当接する下係止片と、を有し、前記上係止片と前記下係止片は、前記底板部を挟む位置に設けられており、それぞれ弾性を有することを特徴とする。
【0009】
前記装着孔には、前記底板部を含む前記商品見本の下方挿入部が挿入されてもよい。
【0010】
前記商品見本の前記下方挿入部および前記底板部は前面に向かって凸の略半円形状であり、前記装着孔は前面に向かって凸の略半円形状であってもよい。
【0011】
前記商品見本は、前記装着孔よりも上方の非挿入部が前記下方挿入部よりも大きく形成され、前記下方挿入部と前記非挿入部との段差面が、前記支持プレートにおける前記装着孔の周縁近傍に当接して載置されてもよい。
【0012】
前記上係止片は、前記底板部における上面に弾性的に当接し、前記下係止片は、前記底板部における下面に弾性的に当接し、前記上係止片の先端は斜め上方を指向し、前記下係止片の先端は斜め下方を指向し、前記上係止片または前記下係止片の少なくとも一方は複数設けられて、他方の少なくとも1つを挟む位置に設けられていてもよい。
【0013】
前記下係止片は前記底板部の下面に対して面接触して前記商品見本を支持してもよい。
【0014】
前記上係止片および前記下係止片のうち両端のものは最も短く、前記上係止片および前記下係止片のうち最も長いものは、前記装着孔の平面視範囲内で中央よりも前方まで突出していてもよい。
【0015】
前記商品見本は、上部が後方に傾くように斜めに保持されていてもよい。
【0016】
前記底板部は支持プレートと同じレベルに配置されていてもよい。
【0017】
前記上係止片は少なくとも2つ設けられ、このうち両端の2つが前記商品見本の内側に入り、前記商品見本の左右の内面に当接することにより、左右方向の位置決めをしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかる自動販売機の商品見本展示装置では、商品見本の底板部が上係止片と下係止片とによって案内され挟持されることから、着脱性と保持力を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本実施の形態にかかる自動販売機の展示装置を示す斜視図である。
図2図2は、自動販売機におけるディスプレイ室の内部構成要素を示す斜視図である。
図3図3は、ハーフタイプの商品見本を示す図であり、(a)は斜め後方から見た斜視図であり、(b)は斜め前方から見た斜視図である。
図4図4は、ディスプレイ室の断面側面図である。
図5図5は、ディスプレイ室の一部拡大断面側面図である。
図6図6は、ディスプレイ台および商品見本を斜め前方から見た斜視図である。
図7図7は、ディスプレイ台および商品見本を斜め後方から見た斜視図である。
図8図8は、ディスプレイ台の一部拡大斜視図である。
図9図9は、ディスプレイ台および商品見本の一部拡大断面側面図である。
図10図10は、第1の変形例にかかる装着孔の一部断面斜視図である。
図11図11は、第2の変形例にかかる装着孔の一部断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る自動販売機の商品見本展示装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態である商品見本展示装置を適用した自動販売機を示すものである。ここで例示する自動販売機は、瓶、缶、ボトル等の主に円筒状容器に入った飲料を商品として販売するもので、商品を収納する機器筐体1の前面に前面扉2を備えている。前面扉2は、一方の側縁部を介して機器筐体1に支持させたもので、機器筐体1の前面開口(図示せず)を開閉することが可能である。この前面扉2には、ディスプレイ室3が設けてある。ディスプレイ室3は、その内部に複数の商品見本10を展示するためのもので、前面が開口した矩形状に構成してある。ディスプレイ室3の前面開口は、透明の樹脂パネル4によって覆われており、外部からの異物の侵入が阻止されている一方、樹脂パネル4を介して内部を視認することは可能である。また、樹脂パネル4には、商品見本10のそれぞれに対応してボタンスイッチ5が設けてある。この自動販売機では、商品見本10によって購入商品を選択することができ、対応するボタンスイッチ5を押すことによって選択商品の購入が可能となる。ディスプレイ室3には、背面板6の前面にディスプレイ台7が設けてある。
【0022】
図2に示すように、ディスプレイ台7は複数の商品見本10を左右方向に沿って整列した状態で保持するものである。図示の例では、背面板6の前面に3段のディスプレイ台7が等間隔となるように設けてある。各段のディスプレイ台7は、それぞれ12本の商品見本10を保持することができるように背面板6のほぼ全幅にわたって水平に設けてある。これらのディスプレイ台7は、両端を揃えた状態で背面板6に配設してある。なお、ディスプレイ室3に設けるディスプレイ台7の数や、ディスプレイ台7に保持することができる商品見本10の数は必ずしも上述のものに限らない。
【0023】
図3に示すように、商品見本10は、販売商品と同等の外形形状を前後に2分割した場合の前半部分のみから成り、後面が開口したハーフタイプのものである。商品見本10は後面の全体が開口しているが、少なくとも後面下方部が開口していればよい。商品見本10は樹脂製であって可撓性があり、かつ軽量である。商品見本10は大部を占めている商品形状部(非挿入部)11と、その下面から下方にやや突出した装着部(下方挿入部)12とを有する。装着部12の下端は底板部13によって覆われている。商品見本10は全体として前方に向けて凸の略半円筒状の部分であるが、より正確には半円よりも長い周面を有し、中心点からの角度θは例えば200°程度になっている。これにより斜め側方からの視認性が向上している。もちろん、角度θは200°に限らず180°程度でもよい。ディスプレイ台7における商品見本10の相互間隔は小さく設定されており(図2参照)、該商品見本10の後側に開口が設けられていることはほとんど視認されない。
【0024】
商品形状部11は、装着部12の外径よりもやや大きな外形寸法に構成してあり、装着部12との段差面において装着部12の周囲であって、後縁を除く部位に当接面11aを有している。商品形状部11は、購買者が対象となる商品を認識することができるようにその形状、大きさ、模様、色彩を模している。この色彩は適度な透光性を有している。商品形状部11は必ずしも対象商品と完全同一形状である必要はなく、例えば、キャップから肩部に相当する部分の周囲に補強羽根が設けられていてもよいし、模式の載置台が付加されていてもよいし、販促用ラベルが付加されていてもよい。
【0025】
図4に示すように、3段のディスプレイ台7は上下に並んで設けられており、ディスプレイ台7の装着孔14には商品見本10が保持されている。装着孔14は商品見本10と同数だけ設けられており、その下部にはそれぞれ光源8が設けられている。光源8は装着孔14を通して商品見本10を内部から効果的に照明して視認性を向上させることができる。光源8はボタンスイッチ5の裏側に配置されており、購買者からは視認されない。ディスプレイ台7は、略半円形状の商品見本10に合わせて前後方向幅が短く設定されており、これによりディスプレイ室3および前面扉2も狭幅となっている。
【0026】
図5に示すように、ディスプレイ台7は背面板6に対してやや傾斜して取り付けられている。これにより、商品見本10は上部が後方に傾くようにやや斜めに保持される。この傾斜角は、例えば2°〜4°程度であり、狭幅のディスプレイ室3に収まるようになっている。
【0027】
図6および図7に示すように、12個の商品見本10は互いに狭い隙間間隔をもってディスプレイ台7のほぼ全幅に亘って並列している。ディスプレイ台7は、横方向に長尺で前後方向には適度に狭い支持プレート15がベースとなっている。支持プレート15は、商品見本10を保持するように並列する12個の装着孔14と、これらの装着孔14相互間のやや前方に設けられた抜き孔16とを有する。支持プレート15の前端の極短い部分は下方に折り曲げられて前面板部17を形成し、両側端の短い部分は下方に直角に折り曲げられて側面板部18を形成している。前面板部17および側面板部18は支持プレート15の前端および両端の強度を確保している。
【0028】
図8に示すように、支持プレート15の後端の適度な幅の部分は上方に折り曲げられて後面板部19を形成している。支持プレート15の平面部のうち後面板部19に接する部分には略矩形の切欠き20および切欠き21が設けられている。切欠き20で囲まれた切り出片22は後面板部19とともに平面を形成し、後面板部19が上方に突出するのに対して切り出片22は下方に突出する。切欠き20および切り出片22は、各装着孔14相互間の後方に11個設けられている。図8ではこのうち3つを示す。切欠き21で囲まれたハンガー23(図7も参照)は後面板部19の屈曲にともなって下方を指向するが、後面板部19よりもわずかに後側に突出するように形成されており、さらに下端部はやや斜め後ろに向かって曲げられている。ハンガー23はディスプレイ台7の両端近傍にそれぞれ設けられている。図8ではこのうち片側だけを示す。
【0029】
ディスプレイ台7は2つのハンガー23が背面板6のハンガー孔6a(図9参照)に挿通することによって固定されるとともに着脱が自在となっている。また、ディスプレイ台7は後面板部19および切り出片22が背面板6に当接することによって安定する。なお、後面板部19の支持プレート15に対する角度は直角ではなく、例えば86〜88°であり、これにより支持プレート15および商品見本10をやや斜めに配置させる(図5参照)。さらに、側面板部18の後辺18aも支持プレート15がこの角度となるように背面板6に当接し支持している。
【0030】
装着孔14は商品見本10の装着部12が配置されて挿入・装着される部分であり、前面に向かって凸の略半円形状となっている。装着孔14が半円形状であることからディスプレイ台7の前後方向幅も短く設定可能となっている。装着孔14の形状は、装着部12がちょうど嵌合できるように、該装着部12よりもわずかに大きく形成されている。装着孔14の後直線部14aは、支持プレート15における前後方向略中間に沿っている。装着孔14は、図3に示した商品見本10以外の商品見本を装着することも可能なように、円弧周面14bにおいていくつかの窪み14cが形成されている。
【0031】
装着孔14はさらに、後直線部14aから下方に突出する縦段差部24と、該縦段差部24の下端中央から前方に向かって突出する上係止片25と、縦段差部24の下端から上係止片25を挟んだ両側から前方に向かって突出する一対の下係止片26とを有する。縦段差部24、上係止片25および下係止片26は装着孔14を形成する孔部の一部を切り起こして形成することができる。縦段差部24における支持プレート15の上面からの深さは、装着部12の高さに合わせてある。上係止片25および下係止片26はそれぞれ板状であって上下方向に適度な弾性を有する。上係止片25と一対の下係止片26はそれぞれ後端横幅がほぼ等しい。右側の下係止片26の右端は後直線部14aの右端に近く、左側の下係止片26の左端は後直線部14aの左端に近い。上係止片25と下係止片26との隙間は狭い。
【0032】
上係止片25は、縦段差部24につながる上水平部25aと、該上水平部25aからさらに突出して斜め上方を指向する上先端部25bとを有する。上水平部25aは装着孔14における前後方向幅の略半分まで達しており、上先端部25bはそこからさらに斜め上方に突出している。上先端部25bは先端が丸まっており略半円形状である。上係止片25は全体として装着孔14の平面視範囲内で前方に向かって突出し、中央よりも前方まで突出している。上先端部25bの頂部と円弧周面14bの頂部との間には適度な間隔が確保されている。
【0033】
下係止片26は、縦段差部24につながる下水平部26aと、該下水平部26aからさらに突出して斜め下方を指向する下先端部26bとを有する。右側の下水平部26aにおける右辺は円弧周面14bに略沿った直線で、左側の下水平部26aにおける左辺は円弧周面14bに略沿った直線となっている。下先端部26bは先端が丸まっている。下係止片26は上係止片25よりも突出量が小さい。上先端部25bおよび下先端部26bの傾斜角度は、例えば25〜35°程度が好適である。
【0034】
図9に示すように、下係止片26の下水平部26aは、上係止片25の上水平部25aよりも僅かに下に設けられている。この差は底板部13の厚みに合わせてある。これにより、上係止片25と下係止片26は底板部13を上下に挟む位置となる。
【0035】
商品見本10を装着孔14に装着する際には、該商品見本10を適度に後方に傾けながら可撓性を利用しつつ、装着部12を斜め上方から装着孔14に向かって差し込む。このとき、底板部13は上係止片25の上先端部25bと略平行な向きで装着孔14に進入し、やがて下先端部26bに当接する。装着部12をさらに進入させると、底板部13によって上係止片25は上方に、下係止片26は下方にそれぞれ弾性的に変位させられてその間が上下に広がる。また底板部13は下先端部26bの傾斜によって次第に水平となるようにガイドされる。このとき、上係止片25と下係止片26の両方が弾性的に変位するため、底板部13が進入するのに十分な間口が形成される。またいずれか一方が変位するのではないため個別の弾性変形量は小さくて足り、負担が少なく、商品見本10の着脱回数が増えても保持力が低下することがない。
【0036】
やがて、底板部13が水平となってその端部が縦段差部24またはその近傍にまで到達すると、上係止片25および下係止片26は元の位置にほぼ戻り、上水平部25aは底板部13における上面に弾性的に面接触し、下水平部26aは下面に弾性的に面接触する。比較的長い上係止片25は底板部13の上面中央を弾性的に押圧し、比較的短い下係止片26は上係止片25を挟む両側から左右下面を弾性的に面接触して押圧し、底板部13はバランスよく弾性的に挟持されて安定する。商品見本10を抜き取る際はこれと反対の作業をすればよい。なお、上係止片25の接触態様が線接触または点接触であっても、少なくとも下水平部26aが底板部13に面接触していれば商品見本10は相応な安定が得られる。商品見本10の装着後は、上水平部25aおよび下水平部26aは底板部13の上面および下面に接触していればよく、条件によってはほとんど弾性変形のない状態で接触していてもよい。
【0037】
さらに、底板部13が上係止片25および下係止片26によって保持されると、商品見本10の当接面11aが支持プレート15の上面における装着孔14の周縁近傍に当接して載置され、一層の安定が得られる。さらにまた、装着部12は装着孔14の円弧周面14bに当接し嵌合するので、商品見本10は前後左右方向についても安定して載置される。また、商品見本10は上部が後方に傾くように斜めに保持されることから(図5参照)、何らかの振動が発生した場合においても、底板部13が上係止片25と下係止片26との保持から抜ける懸念がない。商品見本10を保持する装着孔14、上係止片25および下係止片26は簡易構造である。また、これらは単体のディスプレイ台7に形成可能であり、部品点数が少ない。
【0038】
上述したように、底板部13は上係止片25と下係止片26とによって挟持されるとともに、当接面11aが支持プレート15に載置されることから十分な保持力が確保される。また、底板部13は上係止片25の上先端部25bと下係止片26の下先端部26bとによってガイドされることから着脱性に優れる。さらに、上係止片25と下係止片26とによって取り付け方が規制されることになり、作業員によるばらつきのない安定した保持が可能となる。すなわち、商品見本10を装着孔14に装着する際の撓ませる量や挿入方向の違いによらず、装着部12および底板部13の進入方向および位置が正しく規制・案内されて正しい位置にセットすることができる。
【0039】
図10は、第1の変形例にかかる装着孔30を示す一部断面斜視図である。装着孔30は上記の装着孔14の変形例である。装着孔30は装着孔14と同様の略半円形状である。装着孔30は3本の上係止片31と、2本の下係止片32とを有する。上係止片31は上記の上係止片25に相当し、縦段差部24から突出する上水平部31aと、該上水平部31aの先の上先端部31bとを有する。下係止片32は上記の下係止片26に相当し、縦段差部24から突出する下水平部32aと、該下水平部32aの先の下先端部32bとを有する。上係止片31および下係止片32はそれぞれ上下方向に弾性を有する。上先端部31bは斜め上方を指向し、下先端部32bは斜め下を指向している。上係止片31と下係止片32は交互に配置されている。左右両端の上係止片31は短く、中央の上係止片31は長く設定されている。下係止片32はその中間長さである。
【0040】
このような装着孔30においても上記の装着孔14と同様の効果が得られる。すなわち、上係止片25,31または下係止片26,32の少なくとも一方は複数設けられて、他方の少なくとも1つを挟む位置に設けられているとよい。また、上係止片25,31および下係止片26,32のうち両端のものは最も短く、中央部で最も長いものが装着孔14,30の平面視範囲内で中央よりも前方まで突出していると、底板部13を保持しやすい。
【0041】
図11は、第2の変形例にかかる装着孔40を示す一部断面斜視図である。装着孔40は上記の装着孔14の変形例である。装着孔40は装着孔14と同様の略半円形状であるが、縦段差部24が省略されている。装着孔40は2本の上係止片41と、1本の下係止片42とを有する。上係止片41は上記の上係止片25に相当し、半円の後直線部40aから突出する上水平部41aと、該上水平部41aの先の上先端部41bとを有する。下係止片42は上記の下係止片26に相当し、後直線部40aから突出する下水平部42aと、該下水平部42aの先の下先端部42bとを有する。上係止片41および下係止片42はそれぞれ上下方向に弾性を有する。
【0042】
後直線部40aは特に視認されるものではないが、上記の後直線部14aに相当する部分である。上先端部41bは斜め上方を指向し、下先端部42bは斜め下を指向している。上係止片41と下係止片42は交互に配置されている。左右両端の上係止片41は上記の下係止片26とほぼ同じ長さであり、中央の下係止片42は上記の上係止片25とほぼ同じ長さである。上係止片41と下係止片42とは底板部13の厚みに合わせて僅かに上下にずらして設けてもよい。
【0043】
このような装着孔40に配置される商品見本10の底板部13は装着孔40に挿入されない状態で上係止片41と下係止片42とによって挟持・保持され、上記の装着孔14と同様の効果が得られる。底板部13は支持プレート15の上面と同じレベルに配置されてその重量は下係止片42によって支持されることになるが、装着孔40の円弧縁40bによって補助的に支持してもよい。他方、装着孔40は底板部13よりもわずかに大径に設定されていてもよい。
【0044】
また、一対の上係止片41は商品見本10の内側に入り込み左右の内面に軽く当接することにより、該商品見本10の左右方向の位置決めがなされる。商品見本10は、底板部13の直線状端部が後直線部40aにまで入り込むことにより前後方向の位置決めがなされる。装着孔40では底板部13が支持プレート15と同じレベルに配置され、その内部に挿入する必要がなくほぼ前後の移動だけで済み、着脱を一層迅速に行うことができる。商品見本10の着脱が前後方向の動作によって行われる場合であっても、上係止片41と下係止片42との双方に弾性があることにより着脱しやすくなる。また、上係止片41と下係止片42との双方の弾性により多少斜めに着脱することも可能であり、着脱の自由度が大きい。
【0045】
装着孔40に配置される商品見本10は上記の装着部12および当接面11aが省略されていてもよい。装着孔40では、縦段差部24が省略されていることから、上係止片41および下係止片42を適度に長く切り出すことができる。
【0046】
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
【符号の説明】
【0047】
3 ディスプレイ室
6 背面板
7 ディスプレイ台
10 商品見本
11 商品形状部(非挿入部)
11a 当接面(段差面)
12 装着部(下方挿入部)
13 底板部
14,30,40 装着孔
15 支持プレート
24 縦段差部
25,31,41 上係止片
25a,31a,41a 上水平部
25b,31b,41b 上先端部
26,32,42 下係止片
26a,32a,42a 下水平部
26b,32b,42b 下先端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11