特開2020-44689(P2020-44689A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ セイコーエプソン株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2020044689-印刷装置の制御方法および印刷装置 図000003
  • 特開2020044689-印刷装置の制御方法および印刷装置 図000004
  • 特開2020044689-印刷装置の制御方法および印刷装置 図000005
  • 特開2020044689-印刷装置の制御方法および印刷装置 図000006
  • 特開2020044689-印刷装置の制御方法および印刷装置 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-44689(P2020-44689A)
(43)【公開日】2020年3月26日
(54)【発明の名称】印刷装置の制御方法および印刷装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 5/30 20060101AFI20200303BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20200303BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20200303BHJP
【FI】
   B41J5/30 Z
   B41J29/38 Z
   G06F3/12 304
   G06F3/12 357
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-173408(P2018-173408)
(22)【出願日】2018年9月18日
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001623
【氏名又は名称】特許業務法人真菱国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小池 利明
(72)【発明者】
【氏名】若狭 俊一
【テーマコード(参考)】
2C061
2C187
【Fターム(参考)】
2C061HJ06
2C061HK05
2C061HL05
2C061HN06
2C061HN21
2C187AD08
2C187BF42
2C187BG26
2C187BG49
2C187CC02
2C187CC17
(57)【要約】
【課題】印刷装置の設定を、容易に行うと共に設定ミスを低減する。
【解決手段】印刷装置2は、1以上の設定項目についての1以上の設定値を含む設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて複数記憶した設定値群記憶領域33と、設定値群記憶領域33を参照可能な第2CPU21と、を備え、第2CPU21は、一の文字列を含み、設定項目の初期値の設定を指示する第1コマンドを受信すると、設定値群記憶領域33を参照し、一の文字列に対応する文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての設定値を、初期値として設定し、1以上の設定項目のうち、一の設定項目に関係する処理の実行を指示する第2コマンドを受信すると、設定された初期値を使用して、第2コマンドで指示された処理を実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の設定項目についての1以上の設定値を含む設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて複数記憶している印刷装置の制御方法であって、
一の文字列を含み、前記設定項目の初期値の設定を指示する第1コマンドを受信すると、前記一の文字列に対応する文字列に対応づけられた前記設定値群に含まれる前記1以上の設定項目についての1以上の設定値を、前記初期値として設定し、
前記1以上の設定項目のうち、一の設定項目に関係する処理の実行を指示する第2コマンドを受信すると、設定された前記初期値を使用して、前記第2コマンドで指示された処理を実行することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項2】
前記一の文字列は、印刷装置の仕向け先を示す文字列であり、
前記設定値群は、複数の設定値群に共通する1以上の設定項目についての1以上の設定値を含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項3】
前記1以上の設定項目は、文字の印刷に関係する項目と、前記設定値群ごとに異なる識別情報を示す項目と、を含み、
前記第2コマンドは、文字の印刷、および、前記初期値として設定された前記設定値群の識別情報の出力、の少なくとも一方を指示するコマンドであることを特徴とする請求項2に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項4】
前記設定値群と、前記設定値群に対応する前記文字列と、を含み、前記設定値群の追加登録を指示する第3コマンドを受信すると、前記第3コマンドに含まれる前記設定値群を、前記第3コマンドに含まれる前記文字列に対応づけて記憶することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項5】
前記設定値を含み、一の設定項目についての前記設定値の変更を指示する第4コマンドを受信すると、設定された前記初期値を、前記第4コマンドに含まれる前記一の設定項目についての前記設定値に変更することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項6】
1以上の設定項目についての1以上の設定値を含む設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて複数記憶した記憶部と、前記記憶部を参照可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、
一の文字列を含み、前記設定項目の初期値の設定を指示する第1コマンドを受信すると、前記記憶部を参照し、前記一の文字列に対応する文字列に対応づけられた前記設定値群に含まれる前記1以上の設定項目についての設定値を、前記初期値として設定し、
前記1以上の設定項目のうち、一の設定項目に関係する処理の実行を指示する第2コマンドを受信すると、設定された前記初期値を使用して、前記第2コマンドで指示された処理を実行することを特徴とする印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1以上の設定項目についての1以上の設定値の設定が可能な印刷装置の制御方法および印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ホスト装置が、1以上の設定値を含む設定値群の設定指令である設定値設定指令を、印刷装置に送信する技術が開示されている。このホスト装置は、ユーザーが、ユーティリテイ設定画面を用いて、1以上の設定項目について選択操作を行うと、ユーティリテイ設定画面の選択結果に基づく1以上の設定値を、設定値設定指令として印刷装置に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−309734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術を用いて、出荷時等に印刷装置の設定を行う場合、ユーザーは、ユーティリテイ設定画面を用いて、個々の設定項目について設定値を選択しなければならない。このため、印刷装置の設定に時間と手間がかかると共に、設定値の選択ミスにより印刷装置の設定ミスが発生しやすいといった課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の印刷装置の制御方法は、1以上の設定項目についての1以上の設定値を含む設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて複数記憶している印刷装置の制御方法であって、一の文字列を含み、設定項目の初期値の設定を指示する第1コマンドを受信すると、一の文字列に対応する文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての1以上の設定値を、初期値として設定し、1以上の設定項目のうち、一の設定項目に関係する処理の実行を指示する第2コマンドを受信すると、設定された初期値を使用して、第2コマンドで指示された処理を実行する。
【0006】
本発明の印刷装置は、1以上の設定項目についての1以上の設定値を含む設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて複数記憶した記憶部と、記憶部を参照可能な制御部と、を備え、制御部は、一の文字列を含み、設定項目の初期値の設定を指示する第1コマンドを受信すると、記憶部を参照し、一の文字列に対応する文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての設定値を、初期値として設定し、1以上の設定項目のうち、一の設定項目に関係する処理の実行を指示する第2コマンドを受信すると、設定された初期値を使用して、第2コマンドで指示された処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】印刷システムのブロック図である。
図2】設定値群の一例を示す図である。
図3図2の設定値群に、新たな設定値群が追加登録された例を示す図である。
図4】印刷装置のコマンド処理の流れを示すフローチャートである。
図5】変形例に係る設定値群の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態に係る印刷装置2の制御方法および印刷装置2について、添付図面を参照して説明する。図1は、印刷システムSYのブロック図である。印刷システムSYは、ホスト装置1と、印刷装置2と、これらホスト装置1および印刷装置2を接続する通信回線5と、を備える。
【0009】
ホスト装置1は、特に用途を限定しないが、例えば、会計処理を行うPOS(Point of Sale System)端末として機能する。また、印刷装置2は、レシートやクーポンを印刷するレシートプリンターとして機能する。通信回線5は、ケーブル等の専用回線であってもよいし、LAN(Local Area Network)やインターネット通信網などのネットワーク回線であってもよい。
【0010】
ホスト装置1は、第1CPU(Central Processing Unit)11と、キーボード12と、マウス13と、HDD(Hard Disk Drive)14と、第1ROM(Read Only Memory)15と、第1RAM(Random Access Memory)16と、ディスプレー17と、第1インターフェース18と、を備える。なお、図1において、第1インターフェース18は、「第1I/F」と表記する。
【0011】
第1CPU11は、ホスト装置1の各部を制御するプロセッサーである。キーボード12およびマウス13は、ユーザーによる各種操作に用いられる。HDD14は、補助記憶装置であり、OS(Operating System)および印刷制御プログラムを記憶する。OSは、第1CPU11によりHDD14から読み出されて実行される基本ソフトウェアである。印刷制御プログラムは、第1CPU11によりHDD14から読み出されて実行され、OS上で動作するアプリケーションプログラムである。印刷制御プログラムは、印刷装置2を制御する印刷ドライバーとして機能する。
【0012】
第1ROM15は、BIOS(Basic Input / Output System)など、各種制御プログラムを不揮発に記憶する。第1RAM16は、印刷装置2と通信を行うための受信バッファーや、第1CPU11が各種処理を行うためのワークエリアとして用いられる。ディスプレー17は、印刷装置2からの応答データなど、各種情報を表示する。第1インターフェース18は、通信回線5を介して印刷装置2の第2インターフェース24と接続される。
【0013】
一方、印刷装置2は、第2CPU21と、操作ボタン22と、印刷機構23と、第2インターフェース24と、第2ROM25と、第2RAM26と、を備える。なお、図1において、第2インターフェース24は、「第2I/F」と表記する。第2CPU21は、「制御部」の一例である。
【0014】
第2CPU21は、印刷装置2の各部を制御するプロセッサーである。操作ボタン22は、テスト印刷の指示など、ユーザーによる各種操作に用いられる。印刷機構23は、印刷ヘッド、用紙搬送機構、用紙切断機構などを含み、第2CPU21の制御下で、レシート用紙などの印刷媒体に印刷を行う。第2インターフェース24は、通信回線5を介してホスト装置1の第1インターフェース18と接続される。
【0015】
第2ROM25は、フラッシュROM等の不揮発性の記憶媒体であり、ファームウェア記憶領域31と、制御データ記憶領域32と、設定値群記憶領域33と、文字列記憶領域34と、を含む。設定値群記憶領域33は、「記憶部」の一例である。
【0016】
ファームウェア記憶領域31は、印刷装置2の制御プログラムであるファームウェアを記憶する。第2CPU21は、ファームウェア記憶領域31からファームウェアを読み出して実行し、後述するコマンド処理(図4参照)を行う。制御データ記憶領域32は、文字を印刷するためのフォントデータや、国別に設定された文字コードテーブルであるコードページなど、各種制御データを記憶する。本実施形態では、複数の国に対応した複数のコードページが制御データ記憶領域32に記憶されているものとする。
【0017】
設定値群記憶領域33は、複数の設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて記憶する。設定値群記憶領域33に記憶される1以上の設定値群は、複数の設定値群に共通する1以上の設定項目について、設定値群ごとに記憶された1以上の設定値を含むものである。また、設定値群記憶領域33は、複数の設定値群を、国や地域、特定の顧客など、印刷装置2の仕向け先ごとに記憶する。
【0018】
図2は、設定値群記憶領域33に記憶される設定値群の一例を示す図である。図2に示す設定値群記憶領域33は、設定項目として、コードページと、フォントと、設定値群ID(識別情報)と、を記憶する。なお、これらの設定項目うち、コードページとフォントは、「文字の印刷に関係する項目」の一例であり、設定値群IDは、「設定値群ごとに異なるID」の一例である。なお、コードページの設定項目については、制御データ記憶領域32に記憶される複数のコードページのうちいずれかのコードページを特定する情報が設定値として記憶される。また、フォントの設定項目については、外字登録されたフォントデータが設定値として記憶される。また、設定値群IDの設定項目については、設定値群を識別する識別情報、すなわち、印刷装置2の仕向け先を示す情報が設定値として記憶される。
【0019】
図2に示す設定値群記憶領域33は、「1以上の設定項目についての1以上の設定値」として、コードページ「Page1」、フォント「\」、設定値群ID「001」を、文字列「Japan」に対応づけて記憶する。つまり、「Page1」は、日本向けのコードページを特定する情報であり、「\」は、日本向けに外字登録されたフォントデータであり、「001」は、仕向け先「日本」を示す情報である。また、図2に示す設定値群記憶領域33は、日本向けの設定値群と共通する1以上の設定項目について、米国向けの設定値群と、欧州向けの設定値群とが、文字列「America」と、文字列「Europe」とに、それぞれ対応づけられて記憶されている。
【0020】
一方、文字列記憶領域34は、ホスト装置1から送信された第1コマンドに含まれる文字列を記憶する。第1コマンドは、印刷装置2の仕向け先を示す「Japan」、「America」、「Europe」などの任意の文字列(一の文字列)を含むコマンドであり設定項目の初期値の設定を指示するコマンドである。つまり、第1コマンドは、印刷装置2の仕向け先に応じた、1以上の設定項目についての1以上の初期値の設定を指示するコマンドである。
【0021】
第2RAM26は、揮発性の記憶媒体であり、受信バッファー41と、現在設定値記憶領域42と、ページバッファー43と、を含む。受信バッファー41は、ホスト装置1から受信した指示コマンドを一時的に記憶する。
【0022】
現在設定値記憶領域42は、設定値群記憶領域33に記憶された複数の設定値群のうち、現在設定されている設定値群に含まれる1以上の設定値を記憶する。現在設定値記憶領域42は、コードページ記憶領域42aと、フォント記憶領域42bと、設定値群ID記憶領域42cと、を含む。このように、現在設定値記憶領域42は、設定項目ごとに分割された各記憶領域に、各設定項目の設定値を記憶する。
【0023】
なお、現在設定値記憶領域42は、ホスト装置1から第1コマンドを受信した後、文字列記憶領域34に記憶されている文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定値を記憶する。但し、ホスト装置1から、設定値の変更を指示する第4コマンドを受信した場合は、第4コマンドに含まれる任意の設定項目(一の設定項目)についての設定値に変更される。
【0024】
ページバッファー43は、印刷機構23に印刷データを出力するためのデータ展開を行う領域である。第2CPU21は、ホスト装置1から受信したコマンドが、文字の印刷を指示するコマンドである場合、現在設定値記憶領域42に記憶された設定値を参照して、ページバッファー43にフォントデータを展開し、印刷データを生成して、印刷機構23に出力する。なお、ページバッファー43に代えて、ラインバッファーを用いてもよい。
【0025】
以上の構成により、第2CPU21は、ホスト装置1から、任意の文字列を含み、設定項目の初期値の設定を指示する第1コマンドを受信すると、設定値群記憶領域33を参照し、任意の文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての1以上の設定値を、初期値として設定する。第2CPU21は、例えば、文字列「Japan」を含む第1コマンドを受信すると、設定値群記憶領域33において、文字列「Japan」に対応づけられた1以上の設定項目についての1以上の設定値を、初期値として設定する。ここで「初期値として設定する」とは、文字列「Japan」に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての1以上の設定値を、現在設定値記憶領域42内の対応する記憶領域に、それぞれ記憶させることを指す。
【0026】
また、第2CPU21は、ホスト装置1から、設定値群に含まれる1以上の設定項目のうち、任意の設定項目(一の設定項目)に関係する処理の実行を指示する第2コマンドを受信すると、現在設定値記憶領域42に設定された初期値を使用して、第2コマンドで指示された処理を実行する。第2CPU21は、例えば、第2コマンドとして、文字の印刷を指示するコマンドを受信すると、現在設定値記憶領域42に設定されたコードページやフォントを使用して、文字の印刷を指示する。
【0027】
また、第2CPU21は、例えば、第2コマンドとして、設定値群IDの出力を指示するコマンドを受信すると、現在設定値記憶領域42に設定された設定値群IDを使用して、設定値群IDを出力する。具体的には、第2CPU21は、第2コマンドとして、設定値群IDの照会要求コマンドを受信すると、現在設定値記憶領域42に設定された設定値群IDを含む応答データを、ホスト装置1に送信する。ホスト装置1は、応答データに含まれる設定値群IDを、ディスプレー17に表示する。また、第2CPU21は、第2コマンドとして、テスト印刷指示コマンドを受信すると、現在設定値記憶領域42に設定された設定値群IDを含むテスト印刷データを印刷機構23に出力することにより、テスト印刷を行う。なお、テスト印刷は、操作ボタン22の操作によっても実行可能である。つまり、第2CPU21は、操作ボタン22の操作によりテスト印刷が指示されると、現在設定値記憶領域42に設定された設定値群IDを含むテスト印刷データを印刷機構23に出力する。
【0028】
また、第2CPU21は、ホスト装置1から、設定値群と、設定値群に対応する文字列と、を含み、設定値群の追加登録を指示する第3コマンドを受信すると、第3コマンドに含まれる設定値群を、第3コマンドに含まれる文字列に対応づけて、設定値群記憶領域33に追加登録する。例えば、第2CPU21は、図2に示した情報が設定値群記憶領域33に記憶されている場合であって、文字列「Korea」、コードページ「Page4」、フォント「韓国の通貨ウォンを表す記号」、設定値群ID「004」を含む第3コマンドを受信すると、図3に示すように、新たな設定値群を設定値群記憶領域33に追加登録する。
【0029】
また、第2CPU21は、ホスト装置1から、任意の設定項目についての設定値を含み、設定値の変更を指示する第4コマンドを受信すると、設定された初期値を、第4コマンドに含まれる任意の設定項目についての設定値に変更する。つまり、第2CPU21は、第4コマンドを受信すると、第4コマンドに含まれる任意の設定項目についての設定値を、現在設定値記憶領域42内の対応する記憶領域に記憶させる。
【0030】
例えば、第2CPU21は、コードページ記憶領域42aに「Page1」が記憶されている場合であって、コードページ「Page2」を含む第4コマンドを受信すると、コードページ記憶領域42aに「Page2」を記憶させる。この場合、現在設定値記憶領域42内のフォント記憶領域42bおよび設定値群ID記憶領域42cの設定値の設定は変更されない。また、第2CPU21は、フォント記憶領域42bに「\」が記憶されている場合であって、フォント「$」を含む第4コマンドを受信すると、フォント記憶領域42bに「$」を記憶させる。この場合、現在設定値記憶領域42内のコードページ記憶領域42aおよび設定値群ID記憶領域42cの設定値の設定は変更されない。
【0031】
但し、第4コマンドに基づいて現在設定値記憶領域42に設定された設定値は、印刷装置2の電源切断に伴って消去されるため、印刷装置2の再起動時には、文字列記憶領域34に記憶されている文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定値が、現在設定値記憶領域42に設定される。
【0032】
なお、上記の第1コマンド、第2コマンド、第3コマンドおよび第4コマンドのコマンド体系は特に限定しないが、例えば、ESC/POS(登録商標)である。また、各コマンドは、第1コマンドが「ESC 1」、第2コマンドが「ESC 2」、第3コマンドが「ESC 3」、第4コマンドが「ESC 4」など、コマンドの種類ごとに異なる文字列で記述される。第2CPU21は、受信したコマンドの先頭部分における所定数の文字列に基づいて、コマンドの種類を判別する。また、コマンドに含まれる情報は、コマンドの種類を示す文字列の後に付加される。例えば、ホスト装置1は、日本向けの初期値を設定したい場合、第1コマンド「ESC 1 Japan」を印刷装置2に送信し、米国向けの初期値を設定したい場合、第1コマンド「ESC 1 America」を印刷装置2に送信する。
【0033】
なお、第2コマンドは、実行を指示する処理の違いに応じて、異なる種類のコマンドとしてもよい。例えば、文字の印刷を指示するコマンドを「ESC 21」、設定値群IDの出力を指示するコマンドを「ESC 22」としてもよい。この場合、これら「ESC 21」および「ESC 22」など、設定値群記憶領域33に記憶されている1以上の設定項目のうち、任意の設定項目に関係する処理の実行を指示するコマンドの集合体が、第2コマンドとなる。また、第2コマンドは、文字の印刷を指示するコマンドと、設定値群IDの出力を指示するコマンドと、のいずれか一方のみを指すものとしてもよい。
【0034】
図4は、印刷装置2のコマンド処理の流れを示すフローチャートである。第2CPU21は、ホスト装置1から、コマンドを受信したか否かを判別する(S01)。つまり、第2CPU21は、受信バッファー41に、コマンドが記憶されたか否かを判別する。第2CPU21は、ホスト装置1から、コマンドを受信していないと判定した場合(S01:No)、S01に戻り、ホスト装置1から、コマンドを受信したと判定した場合(S01:Yes)、受信したコマンドが第1コマンドであるか否かを判別する(S02)。
【0035】
第2CPU21は、受信したコマンドが第1コマンドであると判定した場合(S02:Yes)、第1コマンドに含まれる任意の文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての1以上の設定値を、初期値として設定し(S03)、S01に戻る。また、第2CPU21は、受信したコマンドが第1コマンドではないと判定した場合(S02:No)、受信したコマンドが第2コマンドであるか否かを判別する(S04)。
【0036】
第2CPU21は、受信したコマンドが第2コマンドであると判定した場合(S04:Yes)、第2コマンドで指示された処理を実行し(S05)、S01に戻る。また、第2CPU21は、受信したコマンドが第2コマンドではないと判定した場合(S04:No)、受信したコマンドが第3コマンドであるか否かを判別する(S06)。
【0037】
第2CPU21は、受信したコマンドが第3コマンドであると判定した場合(S06:Yes)、第3コマンドに含まれる設定値群を、第3コマンドに含まれる文字列に対応づけて設定値群記憶領域33に追加登録し(S07)、S01に戻る。また、第2CPU21は、受信したコマンドが第3コマンドではないと判定した場合(S06:No)、受信したコマンドが第4コマンドであるか否かを判別する(S08)。
【0038】
第2CPU21は、受信したコマンドが第4コマンドであると判定した場合(S08:Yes)、現在設定値記憶領域42に記憶されている初期値を、第4コマンドに含まれる任意の設定項目についての設定値に変更し(S09)、S01に戻る。また、第2CPU21は、受信したコマンドが第4コマンドではないと判定した場合(S08:No)、受信したコマンドに応じた処理を実行し(S10)、S01に戻る。
【0039】
以上説明したとおり、印刷装置2は、1以上の設定項目についての1以上の設定値を含む設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて複数記憶した設定値群記憶領域33を備えているため、任意の文字列を含む第1コマンドを受信するだけで、任意の文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての初期値の設定を一括して行うことができる。また、個々の設定項目についての設定が不要となるため、印刷装置2の設定ミスを低減することができる。
【0040】
また、設定値群は、複数の設定値群に共通する1以上の設定項目についての設定値を含むため、共通する設定項目について異なる設定値が設定された複数の設定値群の中から、シーンに応じて、所望の設定値群に基づく初期値の設定を行うことができる。また、設定値群は、印刷装置2の仕向け先ごとに記憶されているため、第1コマンドの送信によって、仕向け先に応じた1以上の設定項目についての設定を一括して行うことができる。
【0041】
また、印刷装置2は、第2コマンドを受信することにより、印刷装置2の仕向け先に対応した文字の印刷、または、印刷装置2の仕向け先に対応した設定値群IDの出力を行うことができる。また、印刷装置2は、第3コマンドを受信することにより、印刷装置2のファームウェアを変更することなく、設定値群の追加登録を行うことができる。また、印刷装置2は、第4コマンドを受信することにより、使用状況に応じて、臨機応変に設定値を変更することができる。
【0042】
上記の実施形態によらず、以下の変形例を採用可能である。
[変形例1]
上記の実施形態では、第1コマンドを受信した場合、第1コマンドに含まれる任意の文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての1以上の設定値を初期値として設定したが、第1コマンドに含まれる文字列と、設定値群記憶領域33に記憶される文字列と、が完全に一致しない場合でも、初期値を設定可能な構成としてもよい。
図5は、変形例に係る設定値群の一例を示す図である。本変形例の設定値群は、「Printer 10*」、「Printer 20*」など、一部がワイルドカードとなった文字列が対応づけられる。この場合、例えば第1コマンドに含まれる文字列が「Printer 101」や「Printer 102」などの場合、文字列「Printer 10*」に対応づけされた設定値が、初期値として設定される。つまり、第2CPU21は、任意の文字列を含み、設定項目の初期値の設定を指示する第1コマンドを受信すると、任意の文字列に対応する文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての1以上の設定値を、初期値として設定する。第1コマンドに含まれる文字列としては、例えば印刷装置2の機種を特定する機種IDを用いてもよい。
なお、この場合、第1コマンドに含まれる文字列が「Printer 101」であるため、文字列記憶領域34には「Printer 101」が記憶される。そのため、第2CPU21は、印刷装置2の再起動時には、設定値群記憶領域33において、文字列記憶領域34に記憶された文字列に対応する文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての1以上の設定値を、初期値として設定する。
また、第2CPU21は、ホスト装置1からの機種IDの問い合わせに対し、文字列記憶領域34に記憶された文字列を送信してもよい。また、第2CPU21は、テスト印刷として、機種IDを含む印刷物を印刷する場合は、ホスト装置1からの指示または操作ボタン22の操作にしたがって、文字列記憶領域34に記憶された文字列を含む印刷物を印刷してもよい。
【0043】
[変形例2]
上記の実施形態では、第1コマンドに含まれる文字列として、「Japan」、「America」などを例示したが、第1コマンドに含まれる文字列として、設定値群IDを用いてもよい。この場合、設定値群記憶領域33は、「文字列」として設定値群IDを記憶し、設定項目から設定値群IDを削除してもよい。若しくは、設定値群記憶領域33から「文字列」の記憶を省略してもよい。この場合、第2CPU21は、ホスト装置1から第1コマンドを受信した場合、第1コマンドに含まれる任意の文字列に対応する文字列が含まれる設定値群を初期値設定用の設定値群として決定し、決定した設定値群に含まれる1以上の設定項目についての1以上の設定値を初期値として設定すればよい。
【0044】
[変形例3]
上記の実施形態では、設定値群は、複数の設定値群に共通する1以上の設定項目について、設定値群ごとに記憶された1以上の設定値を含むものとしたが、設定値群ごとに異なる設定項目についての設定値を含む構成でもよい。例えば、第2CPU21は、設定項目として、コードページと、設定値群IDと、を含む第1の設定値群と、設定項目として、フォントと、設定値群IDと、を含む第2の設定値群と、を設定値群記憶領域33に記憶してもよい。この場合、設定値群に含まれない設定項目については、別途定められたデフォルト設定値を、初期値として設定すればよい。
【0045】
[変形例4]
上記の実施形態では、複数の設定値群を記憶する設定値群記憶領域33を印刷装置2内に設けたが、必ずしも印刷装置2内に存在しなくてもよく、第2CPU21が参照可能な記憶部内に設定値群記憶領域33が存在してもよい。
【0046】
[変形例5]
設定値群に含める設定項目として、コードページ、フォントおよび設定値群ID以外の項目を含めてもよい。例えば、文字装飾、フォント種類、コマンド応答文字列、印刷書式、用紙設定、用紙切断方式、動作モード、などに関する設定項目を含めてもよい。
また、第2コマンドにより、文字の印刷、および、設定値群IDの出力以外の処理を指示してもよい。
【0047】
[変形例6]
上記の実施形態では、第3コマンドを受信することにより、設定値群の追加登録が可能であるものとしたが、設定群の削除を可能としてもよい。この場合、印刷装置2は、設定値群記憶領域33に記憶された複数の設定値群のうち、いずれかの設定値群に対応する文字列を含み、設定値群の削除を指示する第5コマンドを受信すると、第5コマンドに含まれる文字列に対応する文字列が対応づけられた設定値群を、設定値群記憶領域33から削除すればよい。
【0048】
[その他の変形例]
上記の各実施形態および各変形例に示した印刷装置2の各処理を実行する方法、印刷装置2の各処理を実行するためのプログラム、またそのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体も、発明の権利範囲に含まれる。また、各実施形態および各変形例を組み合わせた構成としてもよい。また、印刷装置2に代えて、各種電子機器の設定を行う場合に、上記の各実施形態および各変形例を適用してもよい。その他、ハードウェアとソフトウェアの協働により印刷装置2の各処理を実現するなど、発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【0049】
[付記]
以下、印刷装置2の制御方法および印刷装置2について付記する。
印刷装置2の制御方法は、1以上の設定項目についての1以上の設定値を含む設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて複数記憶している印刷装置2の制御方法であって、一の文字列を含み、設定項目の初期値の設定を指示する第1コマンドを受信すると、一の文字列に対応する文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての1以上の設定値を、初期値として設定し、1以上の設定項目のうち、一の設定項目に関係する処理の実行を指示する第2コマンドを受信すると、設定された初期値を使用して、第2コマンドで指示された処理を実行する。
【0050】
印刷装置2は、1以上の設定項目についての1以上の設定値を含む設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて複数記憶した記憶部33と、記憶部33を参照可能な制御部21と、を備え、制御部21は、一の文字列を含み、設定項目の初期値の設定を指示する第1コマンドを受信すると、記憶部33を参照し、一の文字列に対応する文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての設定値を、初期値として設定し、1以上の設定項目のうち、一の設定項目に関係する処理の実行を指示する第2コマンドを受信すると、設定された初期値を使用して、第2コマンドで指示された処理を実行する。
【0051】
この構成によれば、印刷装置2は、1以上の設定項目についての1以上の設定値を含む設定値群を、互いに異なる文字列に対応づけて複数記憶した記憶部33を参照可能であるため、一の文字列を含む第1コマンドを受信するだけで、一の文字列に対応する文字列に対応づけられた設定値群に含まれる1以上の設定項目についての初期値の設定を一括して行うことができる。また、印刷装置2は、第2コマンドを受信することにより、一括設定された初期値を使用して、第2コマンドで指示された処理を実行することができる。また、個々の設定項目についての設定が不要となるため、印刷装置2の設定ミスを低減することができる。
【0052】
上記の印刷装置2の制御方法において、一の文字列は、印刷装置の仕向け先を示す文字列であり、設定値群は、複数の設定値群に共通する1以上の設定項目について記憶された1以上の設定値を含むことが好ましい。
【0053】
この構成によれば、印刷装置2は、共通する1以上の設定項目について記憶された1以上の設定値を含む設定値群を、印刷装置2の仕向け先に応じて使い分けることができる。
【0054】
上記の印刷装置2の制御方法において、1以上の設定項目は、文字の印刷に関係する項目と、設定値群ごとに異なる識別情報を示す項目と、を含み、第2コマンドは、文字の印刷、および、初期値として設定された設定値群の識別情報の出力、の少なくとも一方を指示するコマンドであることが好ましい。
【0055】
この構成によれば、印刷装置2は、第2コマンドを受信することにより、文字の印刷、および、初期値として設定された設定値群の識別情報の出力、の少なくとも一方を行うことができる。
【0056】
上記の印刷装置2の制御方法において、設定値群と、設定値群に対応する文字列と、を含み、設定値群の追加登録を指示する第3コマンドを受信すると、第3コマンドに含まれる設定値群を、第3コマンドに含まれる文字列に対応づけて記憶することが好ましい。
【0057】
この構成によれば、印刷装置2は、第3コマンドを受信することにより、印刷装置2のファームウェアを変更することなく、設定値群の追加登録を行うことができる。
【0058】
上記の印刷装置2の制御方法において、設定値を含み、一の設定項目についての設定値の変更を指示する第4コマンドを受信すると、設定された初期値を、第4コマンドに含まれる一の設定項目についての設定値に変更することが好ましい。
【0059】
この構成によれば、印刷装置2は、第4コマンドを受信することにより、使用状況に応じて、臨機応変に設定値を変更することができる。
【符号の説明】
【0060】
1…ホスト装置、2…印刷装置、5…通信回線、11…第1CPU、12…キーボード、13…マウス、14…HDD、15…第1ROM、16…第1RAM、17…ディスプレー、18…第1インターフェース、21…第2CPU、22…操作ボタン、23…印刷機構、24…第2インターフェース、25…第2ROM、26…第2RAM、31…ファームウェア記憶領域、32…制御データ記憶領域、33…設定値群記憶領域、34…文字列記憶領域、41…受信バッファー、42…現在設定値記憶領域、42a…コードページ記憶領域、42b…フォント記憶領域、42c…設定値群ID記憶領域、43…ページバッファー、SY…印刷システム。
図1
図2
図3
図4
図5