特開2020-45220(P2020-45220A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-45220(P2020-45220A)
(43)【公開日】2020年3月26日
(54)【発明の名称】給紙装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 1/26 20060101AFI20200303BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20200303BHJP
【FI】
   B65H1/26 312P
   G03G21/16 195
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-175152(P2018-175152)
(22)【出願日】2018年9月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中山 雄介
【テーマコード(参考)】
2H171
3F343
【Fターム(参考)】
2H171FA22
2H171GA06
2H171HA02
2H171JA52
2H171KA05
2H171KA23
2H171QA24
2H171SA11
2H171SA14
2H171SA18
2H171SA19
2H171SA22
2H171SA26
2H171WA18
2H171WA23
3F343FA01
3F343FB02
3F343FC30
3F343GA01
3F343HA21
3F343HB03
3F343HC18
3F343KB03
3F343LA04
3F343LC13
3F343LC16
3F343LD25
3F343MB04
3F343MB09
3F343MC20
(57)【要約】
【課題】ユーザーの利便性を向上する。
【解決手段】給紙トレイ44は、取っ手部51と取っ手部52とを有している。取っ手部51と取っ手部52とのいずれか一つを操作することにより、収容部45に対する給紙トレイ44のロックが解除される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容部と、
前記収容部に対して出し入れ可能に設けられ、用紙を収納する給紙トレイと、
前記給紙トレイに設けられ、前記収容部から前記給紙トレイを引き出すために操作される、複数の取っ手部と、
前記給紙トレイに設けられたロック部と、前記収容部に設けられた被ロック部とを有し、前記ロック部が前記被ロック部に引っ掛かることで前記給紙トレイを前記収容部内にロックし、前記ロック部が前記被ロック部から外れることで前記給紙トレイのロックを解除する、ロック機構と、
前記複数の取っ手部の各々の操作を前記ロック部の動作に連動させる連動部とを備え、
前記複数の取っ手部のうち少なくともいずれか一つの取っ手部を操作することにより、前記給紙トレイのロックが解除される、給紙装置。
【請求項2】
前記連動部は、
前記取っ手部の操作に応じて、前記給紙トレイの引き出し方向に変位する規制部材と、
前記規制部材の変位に連動して回転する連動部材と、
前記連動部材の回転によって長手方向に移動して、前記被ロック部から外れるように前記ロック部を移動させる、ロックレバーとを有する、請求項1に記載の給紙装置。
【請求項3】
前記複数の取っ手部の各々の操作が、独立して前記給紙トレイのロックを解除する、請求項1または2に記載の給紙装置。
【請求項4】
前記給紙装置は、前記給紙トレイを複数備え、複数の前記給紙トレイは上下に並んで配置されており、
最下段の前記給紙トレイが前記複数の取っ手部を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項5】
前記複数の取っ手部は、上下に並んで配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項6】
前記複数の取っ手部は、前記給紙トレイの側面に設けられた側面取っ手部を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の給紙装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の給紙装置と、
前記給紙トレイから供給された用紙上に画像を形成する画像形成部とを備える、画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、給紙装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数枚の用紙を収納する給紙トレイと、給紙トレイの挿抜を操作する取手と、給紙トレイを収容位置にロックおよびロック解除をするロック手段とを備え、ロック手段は、ロック部が取手の動作に連動する連動手段を介して移動する、給紙装置が、たとえば特開2016−16987号公報(特許文献1)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−16987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献に記載の給紙装置には、給紙トレイのロックおよびロック解除の操作をする上で、ユーザーの利便性をさらに向上する点において、さらなる改善の余地がある。
【0005】
本開示では、ユーザーの利便性を向上できる給紙装置および画像形成装置が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従うと、収容部と、収容部に対して出し入れ可能に設けられ、用紙を収納する給紙トレイとを備える、給紙装置が提供される。給紙装置は、給紙トレイに設けられ、収容部から給紙トレイを引き出すために操作される、複数の取っ手部を備えている。給紙装置は、ロック機構と、連動部とを備えている。ロック機構は、給紙トレイに設けられたロック部と、収容部に設けられた被ロック部とを有している。ロック部が被ロック部に引っ掛かることで給紙トレイを収容部内にロックし、ロック部が被ロック部から外れることで給紙トレイのロックを解除する。連動部は、複数の取っ手部の各々の操作をロック部の動作に連動させる。複数の取っ手部のうち少なくともいずれか一つの取っ手部を操作することにより、給紙トレイのロックが解除される。
【0007】
上記の給紙装置において、連動部は、取っ手部の操作に応じて、給紙トレイの引き出し方向に変位する規制部材と、規制部材の変位に連動して回転する連動部材と、連動部材の回転によって長手方向に移動して、被ロック部から外れるようにロック部を移動させる、ロックレバーとを有している。
【0008】
上記の給紙装置において、複数の取っ手部の各々の操作が、独立して給紙トレイのロックを解除する。
【0009】
上記の給紙装置において、給紙装置は、給紙トレイを複数備えている。複数の給紙トレイは、上下に並んで配置されている。最下段の給紙トレイが複数の取っ手部を有している。
【0010】
上記の給紙装置において、複数の取っ手部は、上下に並んで配置されている。
上記の給紙装置において、複数の取っ手部は、給紙トレイの側面に設けられた側面取っ手部を含んでいる。
【0011】
本開示に従うと、上記のいずれかの局面の給紙装置と、給紙トレイから供給された用紙上に画像を形成する画像形成部とを備える、画像形成装置が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本開示に係る給紙装置および画像形成装置によれば、ユーザーの利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】画像形成装置の内部構成の正面から見た模式図である。
図2】給紙トレイの正面図である。
図3図2に示す給紙トレイの斜視図である。
図4】異なる角度から見た給紙トレイの斜視図である。
図5】ロック機構および連動部の斜視図である。
図6】ロック機構および連動部の正面図である。
図7】ロック機構および連動部の平面図である。
図8】第1の取っ手部を操作したときの動作を示す斜視図である。
図9】第2の取っ手部を操作したときの動作を示す斜視図である。
図10】両方の取っ手部を操作したときの動作を示す斜視図である。
図11】第二実施形態の給紙トレイの斜視図である。
図12】第三実施形態の連動部の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示に係る給紙装置および画像形成装置の実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0015】
[第一実施形態]
(画像形成装置10)
図1は、画像形成装置10の内部構成の正面から見た模式図である。図1に示されるように、画像形成装置10の外形形状は、全体として略直方体状である。画像形成装置10は、その構成要素として、記録媒体(典型的には記録用紙)上に画像を形成する画像形成部11と、記録媒体を収容し、画像形成部11へ供給する給紙装置40とを備えている。画像形成部11と給紙装置40とは、いずれも画像形成装置10の内部に配置されている。
【0016】
画像形成部11は、感光体21、帯電装置22、露光装置23、現像装置24、トナーユニット24U、1次転写部25、1次転写ローラー26、中間転写ベルト27、支持ローラー28,29、2次転写ローラー30、2次転写部31、定着部32、および排紙ローラー33を含んで構成されている。
【0017】
感光体21および1次転写部25などは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応するように4組設けられている。画像形成部11は、これらの機器を用いて、各色に対応したトナー像を中間転写ベルト27の表面上に形成する。各色のトナー像は、中間転写ベルト27の表面上で重ね合わされる。その後、中間転写ベルト27は、中間転写ベルト27と2次転写ローラー30との間の2次転写部31に、カラートナー像を搬送する。
【0018】
給紙装置40は、画像形成装置10の下部に設けられている。給紙装置40は、複数の給紙トレイ41,42,43,44を有している。複数の給紙トレイ41,42,43,44は、各々、複数枚の記録用紙Aを収容している。給紙トレイ41,42,43,44は、上から下にこの順に並べられている。給紙トレイ44が最下段に配置されている。給紙トレイ43および給紙トレイ44は、収容部45に収容されている。給紙トレイ43および給紙トレイ44は、収容部45に対して出し入れ可能に設けられている。用紙を追加する場合などには、給紙トレイ41〜44が手前側に引き出される。
【0019】
ピックアップローラー41R,42R,43R1,43R2,44R、およびタイミングローラー11Rは、用紙搬送経路Bの一部を構成している。記録用紙Aは、ピックアップローラー41R,42R,43R1,43R2,44Rおよびタイミングローラー11Rを介して、2次転写部31に搬送される。中間転写ベルト27に担持されているカラートナー像は、2次転写部31において記録用紙Aの表面上に転写される。カラートナー像は、定着部32によって記録用紙Aの表面上に定着される。記録用紙Aはその後、排紙ローラー33によって排紙部14に排出される。
【0020】
画像形成装置10の上部には、画像読取部12が設けられている。画像読取部12は、原稿を光学的に読み取って画像データを得る。
【0021】
(給紙トレイ)
図2は、給紙トレイ43,44の正面図である。図3は、図2に示す給紙トレイ44の斜視図である。図4は、給紙トレイ44を異なる角度から見た斜視図である。図2に示されるように、給紙トレイ43は、取っ手部53を有している。取っ手部53は、上方に開口する窪み形状に形成されている。画像形成装置10を操作するユーザーは、取っ手部53に上方から手指を差し入れて取っ手部53を手前に引くことにより、収容部45から給紙トレイ43を引き出すことができる。
【0022】
給紙トレイ44は、図2〜4に示されるように、上下2箇所の取っ手部51および取っ手部52を有している。給紙トレイ44は、複数の取っ手部を有している。給紙装置40の複数の給紙トレイ41,42,43,44は、上下に並んで配置されており、最下段の給紙トレイ44が複数の取っ手部を有している。取っ手部51と取っ手部52とは、上下に並んで配置されている。
【0023】
取っ手部51は、下方に開口する窪み形状に形成されている。取っ手部52は、上方に開口する窪み形状に形成されている。画像形成装置10を操作するユーザーは、取っ手部51に下方から手指を差し入れて取っ手部51を手前に引くか、または、取っ手部52に上方から手指を差し入れて取っ手部52を手前に引くことにより、収容部45から給紙トレイ44を引き出すことができる。
【0024】
(ロック機構および連動部)
次に、給紙トレイ44を収容部45内にロックするロック機構、および取っ手部51,52の各々の操作をロック機構に伝達する連動部の構成について説明する。図5は、ロック部および連動部の斜視図である。図5および後続の図に示されるX方向は、画像形成装置10の前後方向、すなわち給紙トレイ44の引き出し方向である。Y方向は、X方向に直交する方向であり、画像形成装置10の左右方向である。Z方向は、X方向およびY方向の両方に直交する方向であり、上下方向である。
【0025】
連動部は、規制部材61を有している。図5に示されるように、取っ手部51はY方向に延びており、規制部材61もまたY方向に延びている。規制部材61は、取っ手部51の後方、すなわち取っ手部51に対して収容部45の内側に配置されている。規制部材61は、取っ手部51と平行に、取っ手部51との間に間隔を空けて配置されている。規制部材61は、取っ手部51を手前に引く操作、すなわち取っ手部51の前方(+X方向)への変位に応じて、取っ手部51とともに前方(+X方向)に変位する。規制部材61は、取っ手部51と一体の構造物を構成している。
【0026】
連動部は、連動部材62を有している。連動部材62は、間隔を空けて平行に配置された二枚の略三角形状の平板と、この2枚の平板を連結する三本の軸部とを有している。図7は、ロック機構および連動部の平面図である。図7に示されるように、連動部材62は、軸部63,64,65を有している。規制部材61は、前後方向(X方向)において、軸部63,64よりも後方、かつ軸部65よりも前方に配置されている。軸部63,64と軸部65とは、規制部材61を間に挟んで配置されている。
【0027】
規制部材61が前方へ変位するとき、軸部64は規制部材61によって押圧されて、前方へ移動する。このとき軸部63は、変位しない。そのため連動部材62は全体として、規制部材61の変位に連動して、軸部63を回転中心として、図7中の時計回り方向に回転する。この回転に伴って、軸部65は、右方向(−Y方向)に移動する。
【0028】
連動部は、ロックレバー66を有している。ロックレバー66は、左右方向(Y方向)に延びている。ロックレバー66の長手方向はY方向である。ロックレバー66は、長手方向の一端に、係合部67を有している。係合部67は、U字状の形状を有しており、一方に開口した開口部68を有している。図5,7に示されるように、軸部65は、係合部67に係合している。係合部67は、軸部65を、ロックレバー66に対して相対移動可能に支持している。係合部67がU字状であり、U字の開口に開口部68が形成されていることにより、軸部65の係合部67に対する左右方向(Y方向)の相対移動が許容されている。
【0029】
係合部67のU字の差し渡し長さは、軸部65の径よりも大きくされている。係合部67と軸部65との間に、隙間が形成されている。軸部65は、係合部67に、遊びを有して係合されている。連動部材62の回転によって生じる軸部65の前後方向の位置ずれが、軸部65と係合部67との係合箇所で吸収され得る構成とされている。
【0030】
なお、実施形態では、ロックレバー66はその一端にU字状の係合部67を有しているが、この構成に限られない。ロックレバー66の一端に長穴が形成され、その長穴に軸部65が嵌合する構成としてもよい。
【0031】
図6は、ロック機構および連動部の正面図である。図6に示されるように、連動部は、ロッド部材94を有している。ロッド部材94は、ロックレバー66の係合部67が設けられている一端と反対側の他端に、連結されている。ロッド部材94は、ロックレバー66と一体に固定されており、ロックレバー66と同じ方向、すなわち左右方向(Y方向)に長手方向を有している。ロッド部材94は、ロックレバー66と一体的に移動可能に構成されている。
【0032】
ロッド部材94の大部分は、レバーガイド92に収容されている。レバーガイド92は、中空の矩形箱状に形成されており、収容部45に取り付けられている。ロッド部材94は、レバーガイド92を貫通して配置されている。レバーガイド92は、ロッド部材94を案内する。レバーガイド92は、ロッド部材94の移動方向を規制している。ロッド部材94は、ロックレバー66に連結されている一端と、この一端と反対側の他端とを有しており、該他端にロック部99を有している。
【0033】
ロック機構は、ロック部99と被ロック部100とを含んで構成されている。図5〜7に示されるロック部99は、被ロック部100と係合しており、被ロック部100によって前方(+X方向)への移動を規制されている。被ロック部100は、収容部45に設けられており、収容部45に対して相対移動不能に構成されている。ロック部99は、給紙トレイ44の一部構成をなしている。図5〜7に示されるように、ロック部99が被ロック部100に引っ掛かることで、給紙トレイ44の前方への移動、すなわち給紙トレイ44の収容部45からの取り出しが規制されている。このようにして給紙トレイ44は、収容部45内にロックされている。
【0034】
ロックレバー66は、爪部69を有している。レバーガイド92は、爪部93を有している。爪部69と爪部93とは、左右方向において間隔を空けて配置されており、互いに対向するように設けられている。
【0035】
連動部は、弾性部材91を有している。弾性部材91は、たとえばコイルばねである。弾性部材91は、爪部69に引っ掛けられた一端と、爪部93に引っ掛けられた他端とを有している。弾性部材91は、ロックレバー66を、図中の+Y方向に付勢している。弾性部材91は、ロックレバー66を、レバーガイド92に近づく方向に付勢している。弾性部材91は、ロックレバー66およびロッド部材94を、被ロック部100に近づく方向に付勢している。弾性部材91は、被ロック部100に近づく方向にロック部99を付勢している。弾性部材91は、給紙トレイ44の収容部45内でのロックを促進するように、付勢力を発揮している。
【0036】
連動部は、規制部材71を有している。図5に示されるように、取っ手部52はY方向に延びており、規制部材71もまたY方向に延びている。規制部材71は、取っ手部52の後方、すなわち取っ手部52に対して収容部45の内側に配置されている。規制部材71は、取っ手部52と平行に、取っ手部52との間に間隔を空けて配置されている。規制部材71は、取っ手部52を手前に引く操作、すなわち取っ手部52の前方(+X方向)への変位に応じて、取っ手部52とともに前方(+X方向)に変位する。規制部材71は、取っ手部52と一体の構成物を構成している。
【0037】
連動部は、連動部材72を有している。連動部材72は、間隔を空けて平行に配置された二枚の略三角形状の平板と、この2枚の平板を連結する三本の軸部とを有している。図7に示されるように、連動部材72は、軸部73,74,75を有している。規制部材71は、前後方向(X方向)において、軸部73,74よりも後方、かつ軸部75よりも前方に配置されている。軸部73,74と軸部75とは、規制部材71を間に挟んで配置されている。
【0038】
規制部材71が前方へ変位するとき、軸部74は規制部材71によって押圧されて、前方へ移動する。このとき軸部73は、変位しない。そのため連動部材72は全体として、規制部材71の変位に連動して、軸部73を回転中心として、図7中の反時計回り方向に回転する。この回転に伴って、軸部75は、左方向(+Y方向)に移動する。
【0039】
連動部は、連結レバー76を有している。連結レバー76は、左右方向(Y方向)に延びている。連結レバー76の長手方向はY方向である。連結レバー76は、長手方向の一端に、係合部77を有している。係合部77は、U字状の形状を有しており、一方に開口した開口部78を有している。図5,7に示されるように、軸部75は、係合部77に係合している。係合部77は、軸部75を、連結レバー76に対して相対移動可能に支持している。係合部77がU字状であり、U字の開口に開口部78が形成されていることにより、軸部75の係合部77に対する左右方向(Y方向)の相対移動が許容されている。
【0040】
係合部77のU字の差し渡し長さは、軸部75の径よりも大きくされている。係合部77と軸部75との間に、隙間が形成されている。軸部75は、係合部77に、遊びを有して係合されている。連動部材72の回転によって生じる軸部75の前後方向の位置ずれが、軸部75と係合部77との係合箇所で吸収され得る構成とされている。
【0041】
なお、実施形態では、連結レバー76はその一端にU字状の係合部77を有しているが、この構成に限られない。連結レバー76の一端に長穴が形成され、その長穴に軸部75が嵌合する構成としてもよい。
【0042】
連動部は、回転部材81を有している。回転部材81は、回転軸82を中心として、小角度で回転可能に構成されている。回転部材81は、回転軸82を中心として揺動する。回転部材81の長手方向は、上下方向(Z方向)に略沿っている。図5に示されるように、回転部材81は、ピン83を介してロックレバー66に取り付けられている上端と、ピン84を介して連結レバー76に取り付けられている下端とを有している。
【0043】
図6に示されるように、回転部材81の上端には長穴85が形成されており、ピン83は長穴85に嵌合している。回転部材81の下端には長穴86が形成されており、ピン84は長穴86に嵌合している。ロックレバー66は、回転部材81に、遊びを有して取り付けられている。連結レバー76は、回転部材81に、遊びを有して取り付けられている。
【0044】
(動作)
以上の構成を備えているロック部材および連動部の動作について、以下に説明する。図8は、第1の取っ手部、すなわち取っ手部51を操作したときの動作を示す斜視図である。ユーザーが取っ手部51に手指を掛けて取っ手部51を引っ張る操作をすることで、取っ手部51および規制部材61は、前方(+X方向)へ移動する。図8に示される矢印AR1は、取っ手部51および規制部材61の移動方向を示す。
【0045】
規制部材61の変位に連動して、上述した通り、連動部材62が回転して、軸部65が−Y方向に移動する。軸部65は、係合部67のU字の底部に接触した状態で移動する。ロックレバー66は、軸部65とともに、長手方向にスライド移動する。図8に示される矢印AR2は、ロックレバー66の移動方向を示す。
【0046】
ロックレバー66と一体的に、ロッド部材94もまた矢印AR2の方向に移動する。これによりロック部99が移動して、ロック部99が被ロック部100から外れ、ロック部99と被ロック部100とが非係合になる。このようにして、給紙トレイ44のロックが解除される。
【0047】
ロックレバー66の移動は、回転部材81を介して、連結レバー76にも伝達される。回転部材81の回転中心となる回転軸82は、上下方向においてロックレバー66と連結レバー76との間に配置されている。そのため、連結レバー76の移動方向は、図8に矢印AR3で示される通り、ロックレバー66の移動方向とは逆向きになる。連結レバー76の一端の係合部77が矢印AR3で示される方向に移動するが、このとき軸部75は、係合部77に対して、係合部77のU字の開口に形成されている開口部78に向かって相対移動する。
【0048】
そのため、連結レバー76の移動が、軸部75を移動させるように作用することがない。連動部材72は回転せず、規制部材71および取っ手部52も変位しない。このように、取っ手部51を操作するときに、操作されない取っ手部52に連結する規制部材71および連動部材72は変位せず、取っ手部52から連結レバー76に至る動作機構がロックレバー66の挙動を何ら制約することがない。
【0049】
図9は、第2の取っ手部、すなわち取っ手部52を操作したときの動作を示す斜視図である。ユーザーが取っ手部52に手指を掛けて取っ手部52を引っ張る操作をすることで、取っ手部52および規制部材71は、前方(+X方向)へ移動する。図9に示される矢印AR1は、取っ手部52および規制部材71の移動方向を示す。
【0050】
規制部材71の変位に連動して、上述した通り、連動部材72が回転して、軸部75が+Y方向に移動する。軸部75は、係合部77のU字の底部に接触した状態で移動する。連結レバー76は、軸部75とともに、長手方向にスライド移動する。図9に示される矢印AR3は、連結レバー76の移動方向を示す。
【0051】
連結レバー76の移動は、回転部材81を介して、ロックレバー66に伝達される。ロックレバー66の移動方向は、図9に矢印AR2で示される通り、連結レバー76の移動方向とは逆向きになる。ロックレバー66は長手方向にスライド移動し、ロックレバー66と一体的に、ロッド部材94もまた矢印AR2の方向に移動する。これによりロック部99が移動して、ロック部99が被ロック部100から外れ、ロック部99と被ロック部100とが非係合になる。このようにして、給紙トレイ44のロックが解除される。
【0052】
ロックレバー66の一端の係合部67が矢印AR2で示される方向に移動するが、このとき軸部65は、係合部67に対して、係合部67のU字の開口に形成されている開口部68に向かって相対移動する。そのため、ロックレバー66の移動が、軸部65を移動させるように作用することがない。連動部材62は回転せず、規制部材61および取っ手部51も変位しない。このように、取っ手部52を操作するときに、操作されない取っ手部51に連結する規制部材61および連動部材62は変位せず、取っ手部51から連動部材62に至る動作機構がロックレバー66の挙動を何ら制約することがない。
【0053】
図10は、両方の取っ手部51,52を操作したときの動作を示す斜視図である。ユーザーが取っ手部51に手指を掛けて取っ手部51を引っ張る操作をすることで、取っ手部51および規制部材61は、前方(+X方向)へ移動する。ユーザーが取っ手部52に手指を掛けて取っ手部52を引っ張る操作をすることで、取っ手部52および規制部材71は、前方(+X方向)へ移動する。図10に示される矢印AR1は、取っ手部51,52および規制部材61,71の移動方向を示す。
【0054】
規制部材61の変位に連動して、連動部材62が回転して、軸部65が−Y方向に移動する。軸部65は、係合部67のU字の底部に接触した状態で移動する。ロックレバー66は、軸部65とともに、長手方向にスライド移動する。図10に示される矢印AR2は、ロックレバー66の移動方向を示す。
【0055】
規制部材71の変位に連動して、連動部材72が回転して、軸部75が+Y方向に移動する。軸部75は、係合部77のU字の底部に接触した状態で移動する。連結レバー76は、軸部75とともに、長手方向にスライド移動する。図9に示される矢印AR3は、連結レバー76の移動方向を示す。連結レバー76の移動は、回転部材81を介して、ロックレバー66に伝達される。
【0056】
ロックレバー66は長手方向にスライド移動し、ロックレバー66と一体的に、ロッド部材94もまた矢印AR2の方向に移動する。これによりロック部99が移動して、ロック部99が被ロック部100から外れ、ロック部99と被ロック部100とが非係合になる。このようにして、給紙トレイ44のロックが解除される。
【0057】
取っ手部51と取っ手部52との両方の変位が、ロック部99を被ロック部100から外す方向にロックレバー66を移動させるように作用する。そのため、ロックレバー66をより小さい操作力量で動かすことが可能とされている。上述した通り、回転部材81とロックレバー66および連結レバー76との取り付け箇所には遊びが設けられているので、取っ手部51の操作に従ったロックレバー66の変位量と取っ手部52の操作に従った連結レバー76の変位量とが、必ずしも一致している必要はない。したがって、取っ手部51の操作と取っ手部52の操作とを、同じ力で行なう必要はない。
【0058】
ロックレバー66は、弾性部材91によって付勢されている。そのため、ユーザーが取っ手部51,52の操作をしなくなると、弾性部材91の付勢力によって、ロックレバー66はロック部99を被ロック部100に近づける方向へ移動させる。これにより、ロック部99が被ロック部100に係合されて、給紙トレイ44が収容部45内にロックされる。
【0059】
なお、実施形態では、ロックレバー66を直接付勢する弾性部材91が設けられているが、取っ手部51,52または連動部のいずれかの構成に付勢手段を設けて、ロック部99を被ロック部100へ近づけるようにロックレバー66を付勢する構成としてもよい。当該付勢手段を、部材の自重を利用する形態としてもよく、このようにすれば構成の簡素化が可能になる。
【0060】
(作用および効果)
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。
【0061】
図3,4に示されるように、給紙トレイ44は、複数の取っ手部、すなわち取っ手部51と取っ手部52とを有している。図8,9に示されるように、取っ手部51と取っ手部52とのいずれか一つを操作することにより、ロック部99が被ロック部100から外れ、収容部45に対する給紙トレイ44のロックが解除される。複数の取っ手部のどれを操作しても給紙トレイ44のロックを解除できるので、ユーザーが操作しやすい方の取っ手部を任意に選択できるようになっており、本体構成または利用ユーザーによる操作性の制約を受けない、利便性の高い給紙装置40を実現することができる。
【0062】
仮に両方の取っ手部51,52を同時に操作しても、図10に示されるように、取っ手部51,52の操作が競合することなく、給紙トレイ44のロックを同様に解除可能である。両手を使って両方の取っ手部51,52を操作することも可能であり、非力なユーザーへの操作負担を減らすことができる。
【0063】
図5に示されるように、取っ手部51の操作をロック部99の動作に連動させる連動部は、取っ手部51と一体に変位する規制部材61と、規制部材61の変位に連動して回転する連動部材62と、連動部材62の回転によって長手方向に移動するロックレバー66とを有している。取っ手部52の操作をロック部99の動作に連動させる連動部は、取っ手部52と一体に変位する規制部材71と、規制部材71の変位に連動して回転する連動部材72と、連動部材72の回転によって長手方向に移動する連結レバー76と、連結レバー76の移動に従って揺動する回転部材81と、回転軸82に対して連結レバー76とは反対側において回転部材81に取り付けられたロックレバー66とを有している。このような連動部を備えることにより、取っ手部51と取っ手部52とのいずれか一つの操作によって、給紙トレイ44のロックを解除することが可能となっている。
【0064】
図8に示されるように、取っ手部51を操作することで、取っ手部52とは独立して給紙トレイ44のロックを解除でき、このとき取っ手部51の操作が取っ手部52側の連動部に影響することがない。図9に示されるように、取っ手部52を操作することで、取っ手部51とは独立して給紙トレイ44のロックを解除でき、このとき取っ手部52の操作が取っ手部51側の連動部に影響することがない。したがって、取っ手部51と取っ手部52とのいずれか一つの操作によって給紙トレイ44のロックを確実に解除でき、かつ、両方の取っ手部51,52を同時に操作することが可能とされている。
【0065】
図1に示されるように、床面に近く手の届きにくい最下段の給紙トレイ44が複数の取っ手部51,52を有していることで、給紙トレイ44を引き出すときにより持ちやすい取っ手部を選択できるので、ユーザーの利便性を確保することができる。
【0066】
図2〜4に示されるように、取っ手部51と取っ手部52とが上下に並んで配置されていることにより、画像形成装置10にさらに給紙トレイを追加したり最下段に排紙処理用の設備を追加したりして装置高さが変動した場合においても、利用する取っ手部を変えることで使用感を変えずに給紙トレイ44の引き出し操作を行なうことができる。
【0067】
[第二実施形態]
図11は、第二実施形態の給紙トレイ44の斜視図である。第二実施形態の給紙トレイは、第一実施形態で説明した取っ手部51,52に加えて、側面取っ手部54をさらに有している。取っ手部51,52は、給紙装置40の前面に設けられている。これに対し側面取っ手部54は、給紙装置40の右側面に設けられている。
【0068】
給紙装置40の側方の位置にいるユーザーは、側面取っ手部54を操作することで、給紙トレイ44を前方に引き出すことができる。給紙装置40の前方に障害物がある場合など、給紙装置40の前方に十分なスペースがない場合においても、給紙トレイ44の引き出しが可能になることで、ユーザーの利便性を向上することができる。
【0069】
[第三実施形態]
図12は、第三実施形態の連動部の構成を示す模式図である。図12では、後方から見た連動部が模式的に図示されている。第一実施形態では、給紙トレイ44が上下に並んで配置された二つの取っ手部51,52を有する例について説明したが、給紙トレイ44は、二つに限られず三つ以上の取っ手部を有していてもよい。第三実施形態では、給紙トレイ44は三つの取っ手部を有しており、各々の取っ手部の操作をロック部99の動作に連動させる連動部の概略構成が図12に示されている。
【0070】
すなわち、上、中、下の三つの取っ手部のうち、上の取っ手部の操作に連動して、規制部材61A、軸部65Aを有する連動部材62A、およびロックレバー66Aが移動する。中の取っ手部の操作に連動して、規制部材61B、軸部65Bを有する連動部材62B、およびロックレバー66Bが移動する。下の取っ手部の操作に連動して、規制部材71、軸部75を有する連動部材72、および連結レバー76が移動する。
【0071】
ロックレバー66Aは、ピン83Aを介して回転部材81に取り付けられている。ロックレバー66Bは、ピン83Bを介して回転部材81に取り付けられている。連結レバー76は、ピン84を介して回転部材81に取り付けられている。回転部材81の回転軸82は、ピン83Bとピン84との間に配置されている。回転部材81の、ロックレバー66Aの連結位置とロックレバー66Bの連結位置との間に、ピン85を介してロッド部材94が取り付けられている。
【0072】
上の取っ手部の連動部と、中の取っ手部の連動部とは、第一実施形態で説明した取っ手部51の連動部と同様の構成を備えており、同様に動作する。下の取っ手部の連動部は、第一実施形態で説明した取っ手部52の連動部と同様の構成を備えており、同様に動作する。このようにして、三つの取っ手部を有する給紙トレイにおいて、三つの取っ手部のうちのいずれか一つの取っ手部を操作することで給紙トレイのロックを解除できる構成を、実現することができる。
【0073】
実施形態の給紙トレイに収容される記録媒体は、普通紙、厚紙、印画紙、封筒などの紙製の記録媒体のほか、OHP(オーバーヘッド・プロジェクター)用紙などの樹脂製の記録媒体であってもよい。
【0074】
実施形態の画像形成装置10は、複写機、レーザービームプリンタ、ファクシミリ、または複合機であってもよい。
【0075】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0076】
10 画像形成装置、11 画像形成部、40 給紙装置、41,42,43,44 給紙トレイ、45 収容部、51,52,53 取っ手部、54 側面取っ手部、61,61A,61B,71 規制部材、62,62A,62B,72 連動部材、63,64,65,65A,65B,73,74,75 軸部、66,66A,66B ロックレバー、67,77 係合部、68,78 開口部、69,93 爪部、76 連結レバー、81 回転部材、82 回転軸、85,86 長穴、91 弾性部材、92 レバーガイド、94 ロッド部材、99 ロック部、100 被ロック部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12